説明

細胞を平行して自動的に培養する装置

筐体23を備え、複数の細胞培養容器、特にマイクロタイター(MT)プレート2、において自動的に平行して細胞を培養する。筐体23には、少なくとも一つの顕微鏡7及び少なくとも一つのカメラ6を有する観察ユニット3と、細胞培養容器を受けるレセプタクル装置4と、自動的に細胞培養容器、特にマイクロタイタープレート2のウェル17を流体で、充填及び/又は空にする流体分散ユニット5と、が配置されており、装置中の気候条件、特にガス組成及び温度、が少なくとも細胞培養容器の領域における閉じた系において制御可能であり、筐体では、所望の温度及び/又は所定ガス組成が自動的に調整され、更に、細胞培養容器2を備えるレセプタクル装置4が少なくとも部分的に集積され、その筐体中には気候室21が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞培養容器、特にマイクロタイター(MT)プレートにおいて、自動的に細胞を培養する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インビトロにおいて単離された細胞を培養することは、生物医学研究において再現可能なデータを確保するための価値あるツールとして認識されている。しかしながら、今日においてさえも、細胞培養は依然として主として手動によりなされている。手動の操作では大きな相違が避けられないため、適切な滅菌が損なわれることになり、再現性及び細胞の質−これらは成功適用に直接的に求められるもの、即ち、活性物質を発展させるのに必要−が損なわれる。これに加えて、特に多数の異なる細胞ラインを扱う際には、ヒトの要因は間違いのリスク又は不安定操作を常に構成する。品質を別にしても、手動による細胞培養の処理量は限定されるか、又は共同者のチームによってのみ拡張可能となる。
【0003】
細胞培養は、しばしば製剤、化粧品、及びバイオテクノロジー工学、これらの間において、製剤における新しい活性メカニズム及び物質並びに必須となる農薬を求めて使用される。全ての細胞培養パラメータにつき信頼できる評価を有する標準化された自動的な細胞培養方法によってのみ、細胞培養培地開発及び活性物質の開発の分野における生物薬剤学工業での研究開発の本質的基礎を構成する、物質及びその活性メカニズムの長い期間の比較が可能となる。
【0004】
広範且つ重大な試験に起因する手動操作の複雑性のため、従来から公知の細胞培養方法は、実証し再現することが困難であることが判明している。現在では、細胞培養における柔軟性及び自動化の欠如のため、培養条件における各々且つ全ての望ましい変化は、細胞培養の柔軟性及び自動化の欠如のためのヒト資源やユーザーに要するコストといった付加的且つ高価な出費となる。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、特に従来技術の問題を解決する細胞培養容器、特にマイクロタイター(MT)プレートにおいて平行して自動的に細胞を培養する装置を提供することを目的とする。
【0006】
この目的は、請求項1に記載されている特徴を備える装置によって達成される。
【0007】
顕微鏡及びカメラを備える観察ユニットにより、細胞の成長及び細胞のモルフォロジーの継続的観察及び光学的評価が可能となる。
【0008】
細胞培養容器は、細胞培養フラスコとすることが可能であり、好ましくはMTプレートである。
【0009】
MTプレートは自動的に流体分散ユニット(5)によって充填される。不要な又は古くなった流体は排除されるか又は補充される。
【0010】
システムの各要素(観察ユニット、レセプタクル装置、気候室及び流体分散ユニット)は所定の筐体中に配置されており、筐体によりバクテリア汚染のリスクが最小化されるため、開いた流体及び培地を許可するいわゆる無菌ベンチとしての機能が供給される。
【0011】
自動化としての完全な装置の機能、即ち、MTプレートのウェルを充填及び空にし、微視的観察及び評価をする細胞培養のメインの操作工程は、全て自動的に行われるようにプログラムされており、それゆえ例えば系からMTプレートを除くことなしに、全ての工程が無菌ベンチの閉じた系中において実行される。装置における気候条件は閉じた系において制御されるため、気候(温度及び/又はガス混合)は細胞培養の要求なく導かれる。
【0012】
本発明に係る装置は気候室を有しており、この気候室では望ましい気候、即ち望ましい温度及び/又は望ましい湿度又は所定のガス組成を備えており、好ましくはこの気候室では細胞培養容器、特にMTプレートを有するレセプタクル装置が少なくとも部分的に集積され、この気候室は筐体内に配置されている。気候室は、筐体内の限定された範囲野中でのみ所定の気候を産生することが可能である。概して、細胞培養そこに有する全ての細胞培養容器、特にMTプレートは、細胞培養のために最適化された所定の気候が設定された気候室内に配置される。温度は好ましくは20〜45℃の範囲に設定される。概して、CO濃度は0〜20%の範囲に設定され、一方で気候室内の酸素濃度は概して10〜40%の範囲に設定される。気候室内の気候の検知は、好ましくは気候室内の対応するセンサによってなされる。加えて、気候室により周囲からの細胞培養のための障壁形成を行う必要がなくなり、細胞培養容器中におけるバクテリア汚染による細胞培養のリスクが最小化される。
【0013】
本発明に係る装置の所定の好ましい実施形態では、好ましくはO、CO、及びNである種々のガスを有する分離ガス容器が設けられ、ガスフラスコからの各々のガス流は制御可能であり、各々のガスの所定量は混合室へ導入され、この混合室からは結果として生じるガス混合物が気候室へ導入される。このようにして正確に所定のガス混合物が産生され、混合室から気候室へ導入される前に、所望の組成に関して最初にアッセイされる。所定のガス組成を設定することは、細胞を培養することにおいて特に重要である。一方では、例えばより低酸素にて成長したガン細胞は雰囲気下では通常であり、他方では、例えば損傷した神経細胞はガン細胞よりも高酸素濃度にて評価される。混合室中におけるガス混合物の産生を促進することは、ガス混合物が気候室へ導かれる前の所定の温度によってもたらされ、この方法により種々の細胞が培養される最適条件が達成される。
【0014】
レセプタクル装置により、複数のウェル(例えばMTPあたり6,12,24,48,96,384のウェル)の点で異なるMTプレートが受け取られる。本実施形態に係る装置のある好ましい実施形態において、細胞培養容器、特にMTプレートは、好ましくは観察ユニットの領域及び/又は流体分散ユニットの領域において、気候室へ/気候室からキャリッジ又はロボットアームにて自動的に移動可能である。このようにして選択された細胞培養容器、特にMTプレートは、流体で充填するために気候室から短く移動することができる。所定の細胞培養容器もまた観察のために観察ユニットの領域へ移動される。気候室から細胞培養容器を短く移動させることは、気候室内の気候に悪い影響を及ぼさない。自動的に細胞培養容器を気候室へ/気候室から移動させることにより、汚染の高いリスクを有する系の中でMTプレートを手動にて移動させることは排除される。
【0015】
好ましくは観察ユニット及び/又は流体分散ユニットは、気候室の外に配置される。これにより、例えば、これらのユニットに有害である高い湿度から保護し、加えて細胞培養の汚染を防止することにより、これらのユニットは気候室の気候の急激な変化に曝されないという利点がある。
【0016】
有利なことに、レセプタクル装置は、好ましくは積層されて配置され、そして好ましくは特にMTプレートである細胞培養容器を支持する手段を備える、少なくとも2つのレセプタクルユニットを有する。レセプタクルユニットを積層することにより大きな空間を保つことができるので、システムのコストを軽減することができ、気候室内により多くの細胞培養容器を収容させることができる。これらの支持手段は、例えば特にMTプレートである細胞培養容器が収まる形状であるレセプタクルユニット内の凹部として構成される。
【0017】
本発明の他の実施形態では、特にMTプレートである細胞培養容器は、移動可能に構成され、好ましくは観察ユニットの領域において制御されて移動可能に構成される。
【0018】
有利なことに、観察ユニットの光学(カメラを含有する顕微鏡)及び/又は観察のための細胞培養容器は移動可能であり、カメラ又は細胞培養容器の動きは好ましくは制御可能である。
【0019】
本発明に係る装置の光学にて使用される顕微鏡は、通常の顕微鏡(透過光)、又は、位相差顕微鏡、又は、その他、細胞を観察及び/又は分析する検知手段とすることが可能である。しかしながら、蛍光顕微鏡が本発明に係る装置に用いられることが好ましい。
【0020】
本発明に係る装置の光学は、好ましくはオートフォーカスの特徴を有する。一概に、光学は対物レンズの自動変化の特徴を有する。
【0021】
観察ユニットは、好ましくは形態的で機能的な細胞の反応及び成長をオンラインで評価するように構成されており、細胞培養のデータは一概に所定のソフトウエアを有するPCにて評価される。
【0022】
本発明に係る装置の別の実施形態では、流体分散ユニットは、細胞溶液のような種々の流体、栄養分、染料、細胞培養容器へ所定量の流体を分注するマイクロディスペンサーを備える複数のレセプタクルを有し、このマイクロディスペンサーは好ましくはMTプレートのウェルへ分注し、好ましくは細胞培養容器から流体を取り除き、好ましくはMTプレートのウェルから取り除き、マイクロディスペンサーの移動及び動作は好ましくは制御されている。複数のレセプタクルを備える流体分散ユニットを構成することにより、例えばMTプレートの所定のウェルに複数のものが加えられる。例えば蛍光顕微鏡を要する操作が行われる場合、所定のウェルには細胞溶液及び栄養素に加えて染料が導入され、一方で、所定のウェルには栄養素が加えられていない場合、流体分散ユニットのマイクロディスペンサーによってこの導入がなされる。レセプタクルはマイクロディスペンサーユニットの円形の周囲に配置され、好ましくは、マイクロディスペンサーユニットは、個々のレセプタクルに位置するように、回転及び/又は上昇及び下降するように構成される。
【0023】
有利なことに、特にMTプレートである細胞培養容器そして好ましくはそのウェルは、各々のプレートによって標識され、好ましくは各々のウェルは、システム特にソフトウエアによって認識されるインデックスによって署名される。
【0024】
個々の工程の正確な制御のため、個々の培養容器へ細胞培養物質(例えば、細胞、流体)を正確に割り当てるため、そして個々の処理工程(流体工程、インキュベーション工程、光学工程)へ正確に割り当てるため、インデックスは好ましくは4つのフェーズから構成される。第1のインデックスフェーズでは、各々の培養容器は、内側のインデックス/ナンバー(例えばMTP1〜MTP24)を有することにより明確に標識され同定される。第2のインデックスフェーズでは、培養容器の各々のサブ容器(概ね、MTプレートの各々のウェル)が標識される。第3のインデックスフェーズでは、レセプタクル装置の各々位置が明確な署名及び同定(例えばMTP1〜MTP24)によって標識される。第4のインデックスフェーズでは、全体としてのシステムの各々の工程が明確な署名、同定及び制御(例えば、流体工程=1、レセプタクル工程=2、光学工程=3)によって標識される。
【0025】
細胞培養容器は、全ての種類の顕微鏡、特には蛍光顕微鏡の適用を可能にするために透過性を有することが特に好ましい。使用されるMTプレートは薄く構成されることが好ましく、これにより顕微鏡の対物レンズは観察される細胞培養にできるだけ接近して配置されることになる。例えば薄いフィルムが底に設けられたMTプレートは、ガラスやプラスチックのような透過性を有する物質によって構成される。
【0026】
上述したMTプレートや細胞培養容器に代替的なものとして、例えばT25又はT75又は似たようなオートフラスコのような細胞培養フラスコも使用可能である。一つの好ましい実施形態では、前述の種々の培養容器は択一的に又は組み合わせて使用可能であり、例えば細胞培養容器を受けるレセプタクル装置は、培養容器の異なる形状及びサイズに適合させるため、種々のアダプタを備える。
【0027】
本発明に係る装置の別の好ましい実施形態では、全ての関連するパラメータ、特に温度、CO濃度、O濃度、N濃度、湿度、及び/又は細胞培養容器、特にMTプレートのウェルへの流体の供給を検知するセンサーは、自動検知を基礎とし、気候条件及び細胞培養容器への流体の供給の制御によって特徴づけられる。
【0028】
本発明に係る装置の他の好ましい実施形態では、コンピュータ化された検知、及び、自動化された検知の制御システムが設けられ、好ましくは下記のパラメータ又は工程を備える。
a)温度、特に気候室内の温度;
b)気体中のO濃度、特に特に気候室内のO濃度;
c)気体中のCO濃度、特に気候室内のCO濃度;
d)気体中のN濃度、特に気候室内のN濃度;
e)選択された細胞培養容器の充填及び/又は空にすること、特に、選択されたMTプレートの選択されたウェルを選択された量の選択された流体にて選択された回数だけ充填及び/又は空にすること;
f)選択された細胞培養容器における細胞培養の微視的観察及び評価、特に、蛍光顕微鏡、透過光顕微鏡、又は位相差顕微鏡のような選択された技術により選択された回数にて選択されたMTプレートの選択されたウェルにおける細胞培養の微視的観察及び評価
好ましくは、システム操作における全てのパラメータ又は工程はセーブされ、例えば気候条件は、閉じたループにおいてシステムによって自動的に制御される。細胞培養サイクルのコースにおいてこれらセーブされた値から1つ又は複数のパラメータが外れた場合(即ち、MTプレートを移動させるために気候室を少しあけた場合)は、セーブされた値に訂正されるように閉じたループの中で自動的に修正される。選択されたMTプレートの選択されたウェルを選択された量の選択された流体で充填するために、MTプレート及び好ましくはそこにあるウェルは標識され、これによりそれらをシステムへ導入することが促進され、これは後にシステムにて認識される。光学手段の助けにより、細胞培養は好ましくは継続的にイメージ化され、システムにおいてセーブされる。システムは、操作における前述のパラメータ又は工程の閉じたループ制御を訂正することにより、このような変化に対応して細胞培養に対する所定の変化をも認識する。
【0029】
本発明に係る装置の一つの好ましい実施形態では、細胞培養容器に蓋をする又は蓋を外すためのキャッパー/アンキャッパーを備えることにより特徴づけられ、好ましくは自動的になされる(図の説明も参照)。
【0030】
本発明に係る装置の他の好ましい実施形態において、流体分散ユニットにおいて、使い捨ての又は複数の適用のためのピペットの制御された選択的使用が可能であり、これにより個々の培養容器とウェルの間でのクロス汚染を防止することができる。本発明に係る装置において、2つのタイプのピペットが使用され、第1のタイプは培養の間複数回の適用のために用いられるピペットであり、それは、本発明に係る装置における無菌ボックスの中でとどまるピペットである必要がある。流体分散ユニットの領域では、ロボットアームは作動無菌ピペットを受領ボックスから回収し、その後望ましい流体動作が細胞培養容器にて実行され、そして流体分散ユニットのロボットアームは作動無菌ピペットを受領ボックスへ返還する。細胞培養の間、この作動サイクルは複数回繰り返される。
【0031】
ピペットの作動に加えて、細胞培養の間に一度のみ使用された使い捨てのピペットは、使い捨ての無菌のものを要し、使用済み後は安全に廃棄することを要する。使用済みのピペットは、流体工程の領域において無菌の廃棄ボックスに収容される。操作の間、流体ロボットアームはレセプタクル無菌ボックスから使用済みのピペットを拾い、その後所望の流体動作が特にMTプレートである細胞培養容器にて実行される。動作後は、ロボットアームは廃棄ボックスへ使用済みのピペットを排出する。この動作のサイクルは細胞培養の間で一度のみ発生する。
【0032】
本発明は、複数の細胞培養容器、特に細胞培養システムに設けられたマイクロタイター(MT)プレート、特に請求項1〜15の何れかに記載された装置において、自動的且つ同時に細胞を培養する方法にも関し、動作において下記工程を備える。
a)細胞培養容器を備えるシステムを充填する;
b)細胞培養媒体、細胞懸濁液、試験物質、染料のような用いられる流体を含有するレセプタクルを備えるシステムを充填する;
c)用いられるO、CO、Nのようなガスを含むレセプタクルを備えるシステムを構成し、
d)次のパラメータのうち少なくとも1つを自動的にセットするシステムをプログラムし、
−温度
−ガス中におけるO濃度
−ガス中におけるCO濃度
−ガス中におけるN濃度
e)細胞培養容器、特に選択されたMTプレートの選択されたウェルを選択された量の選択された流体にて選択された回数だけ自動的に充填及び/又は空にするシステムをプログラムし、
f)選択された細胞培養容器における細胞培養の微視的観察及び評価、特に、蛍光顕微鏡、透過光顕微鏡、又は位相差顕微鏡、又は他の細胞を観察及び/又は分析するための検知手法のような選択された技術により選択された回数にて選択されたMTプレートの選択されたウェルにおける細胞培養の微視的観察及び評価のためのシステムをプログラムする
本発明に係る装置又は方法において、気候条件を一定に維持するため、閉じた回路制御の意味で、システムは自動的に気候条件を制御する。更にシステムは、顕微鏡のためにプログラムされた微視的評価を実行する。
【0033】
光学評価のため、自由に選択可能な複数の興味点が各々の培養容器又はサブユニット(即ち、培養容器4のウェル2におけるPOI1〜10)にて規定され、光学的方法(例えば、蛍光顕微鏡、透過光顕微鏡、又は位相差顕微鏡)にて評価される培養容器におけるPOIに関して、所定の制御ソフトウエアがユニットにて自由に選択される。焦点をあわせ、イメージングし、評価及び記憶するために3つの軸(両平面軸及び鉛直軸)にて、移動ユニット(クロステーブル)によって、各々のPOIは移動されるものであることが好ましい。三次元的にPOIをイメージングし記憶する能力により、培養容器及びサブユニットにおける種々の平面にて焦点を合わせることが可能となる。
【0034】
各々及び全てのPOIは移動可能であり且つ1ミクロン以上の正確さにて評価可能であるが、単一のイメージの組み合わせにより、各々及び全てのPOIの速度向上及び動力学評価を達成することができる。更に、光学的イメージ情報(例えば、細胞の数、動き及び形状、染料情報、蛍光顕微鏡細胞組成、染色された細胞の数)の自動分析が所定のソフトウエア及びユニットにて可能である。
【0035】
更に、古くなった培地及び新鮮な培地が取り除かれ、システムから/システムへ各々加えられる。
【0036】
細胞培養容器を備えるシステムを充填すること及び使用される流体を備えるレセプタクルを含有するシステムを充填することは概ね手動にてなされ、これは使用されるガスを含むレセプタクルを備えるシステムを構成することに適用され、この目的のために本発明に係る装置はガスフラスコを含む筐体を備える。
【0037】
概して、とりわけ、本発明に係る装置及び方法は下記に示す利点を有する。
【0038】
−全ての細胞培養パラメータ(例えば、温度、CO濃度、O濃度、N濃度、湿度、流体支持、活性物質)の自動検知を備える全行程において、特にMTプレートである複数の細胞培養容器において同時且つ自動的に細胞を培養する;
−低コスト;
−高い再現性を有する新規な活性物質の効率的スクリーニング及び開発とともに、新規で改良された細胞ラインの開発の可能にする生物薬剤学のためのプラットホーム系解答を明らかにする;
−操作の個人スキルを向上させるため、コンパクトで均一で単純さを要する直感的操作;
−より高価な要素の使用のバリエーションを最小化するための経済性;
−高い生体適合性を特徴づける長寿命要素を備える単純で人間光学的なモジュール;
−同定可能な条件の下での種々の細胞の同時培養;
−継続的な顕微鏡観察、及び、促進された修正及び評価のための全ての関連データの文書化及び記憶化;
−培地組成に依存する可能性を有する培養条件の変化に起因する効果の直接的測定;
−高度の情報的結論に起因する開発品質の向上を備える形態変化の現在の認識;
−個々の物質の最適濃度及び培養条件における滑らかな変化の設定;
−並列化に起因する要因2〜4によって縮められた進行に要する時間(最適な培地に要する時間はこれまで12ヵ月から3〜6ヵ月に減少する);
−自動化に起因する要因2〜3によって減少した開発コスト(即ち、最適な培地に要するコストは、75000EURから25000〜40000EURに減少する);
−複雑な細胞培養の自動的な実行、例えば複数の動物試験を減少させる毒性のアッセイ;
本発明に係る装置及び方法に開かれた適用の場は、例えば下記に示される。
【0039】
−無血清システムの開発;
−栄養素の最適化;
−幹細胞の研究;
−クローニング
−活性物質の研究;
−細胞の相互作用;
−組織のシミュレーション;
−細胞毒性試験;
−細胞プロセッシング;
−細胞に基づいた治療製剤の研究;
−動物実験の必要性を減少させる複雑型細胞培養の自動実現;
本発明の好ましい実施形態の下記の記述から、図面及びサブクレームと結びついた本発明の更なる特徴が読み取れ、各々の特徴は別々に又は組み合わせて理解される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1は、本発明に係る装置の側面図である(筐体及び気候室は記載されていない)。
【図2】図2は、図1に示された装置の斜視図である。
【図3】図3は、図1に示された装置の上から下へ見下ろす図である。
【図4】図4は、気候室を備える図1に示された装置の斜視図である。
【図5】図5は、筐体を備える図4に示された装置の斜視図である。
【図6】図6は、本発明に係る装置の開及び閉ループ制御のダイアグラムである。
【図7】図7は、本発明に係る装置のキャッパー/アンキャッパーの斜視図である。
【図8】図8は、図7に示されたキャッパー/アンキャッパーの上から下へ見下ろす図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1を参照するに、本発明に係る装置の側面図が記載されており、本発明に係る装置は、観察ユニット3と、マイクロタイター(MT)プレート2を受けるレセプタクル装置4と、流体分散ユニット5と、を備え、複数のマイクロタイター(MT)プレート2において自動的に平行して細胞を培養する。観察ユニット3は、顕微鏡7及びCCDカメラ6を有する。カメラ6及び顕微鏡7は支持部材8に配置されている。観察ユニット3は、更に、MTプレート2を受けるレセプタクルテーブル9を備える。
【0042】
レセプタクル装置4は、4つのレセプタクル板10の積層体を備える。レセプタクル板10は、MTプレート2を載置するウェル(図示せず)を備えている。レセプタクル装置4は、上昇及び下降が可能である。レセプタクル装置4のレセプタクル板10の中で、MTプレート2は取り除かれる。この図では、MTプレート2aは、キャリッジ11の助けにより、レセプタクル装置4から観察ユニット3の領域へ移動している。平面内においてMTプレート2を移動させると共にレセプタクル装置4の上下の移動により、目的のMTプレート2を例えば観察ユニット3又は流体分散ユニット5へ供給することが可能となる。
【0043】
流体分散ユニット5は、部分的に回転し及び/又は上下に動く移動可能な分散アーム13を備えるマイクロディスペンサー12を有し、更に、固定されている又は取り換え可能なピペット14を備えている。流体分散ユニット5は、更に、例えば細胞溶液、栄養素、染料等のような種々の流体を含む複数のレセプタクル15を有している。レセプタクル15はマイクロディスペンサー12に対して所定の場所に位置しており、分散アーム13の回転及び/又は上下の動きによって、及び/又は、分散アーム13の上部16に沿ったピペットの動きによって、ピペット14は個々のレセプタクル15に対応して位置する。MTプレート2のウェル17を充填するため、MTプレート2はレセプタクル装置4によって流体分散ユニット5の領域へキャリッジにて自動的に移動される。この図で示されるように、MTプレート2aは、流体分散ユニット5の領域に配置されており、ここでマイクロディスペンサー12により所定の流体が充填される。
【0044】
図2を参照するに、図1に示された装置の斜視図が記載され、レセプタクル装置4のレセプタクル板10が積層して配置されており、レセプタクル板10は凹部18を備えており、MTプレート2はそこに受け入れられ保持される。
【0045】
図3を参照するに、図1及び図2に示された装置の上から下へ見下ろす図が記載されている。筐体(図示されていない)の下にある作動空間に加えて、チャンバ19はガスフラスコ20を受け取るように設けられる。
【0046】
図4を参照するに装置1が図示されており、ここではレセプタクル装置4が気候室21内に設けられている。気候室21の筐体21aは、透過性又は非透過性に構成される。筐体21aは実質的にレセプタクル装置4を気密保持するため、これによりMTプレートの汚染を避けることができる。気候室21内では、例えば温度、O濃度、CO濃度、N濃度、湿度を設定することにより、所定の気候が設定され、これにより所望される細胞培養を各々のケースにて実行することができる。観察ユニット3及び流体分散ユニット5は気候室21の外に設けられており、これにより最適な細胞培養に必要な気候パラメータに曝されることはなく、一方で観察ユニット3又は流体分散ユニット5を、MTプレート2に接近することで得られる汚染(例えば、潤滑油)から防止できる。筐体21aには2つの開口22が設けられており、これにより気候室21から及び/又は気候室21へMTプレート2の移動が可能となる。開口22は流体分散ニット5の領域のみならず観察ユニット3の領域において設けられており、ここでは開口22が閉じられた後にプレート2の移動が可能となる。
【0047】
図5を参照するに、完全に透明性を有しているか又は非透明性の筐体23を備える装置1が図示されており、筐体1は−この実施形態では−ガラスディスクの形態の透過部24を有し、透過部24は開口できる窓として構成でき、必要な場合は筐体23の内側へ開口した窓24を通してアクセス可能である。完全な装置1はいわゆる“無菌ベンチ”として構成される。筐体23は培養空間を実質的に気密に保持し、外界からゴミ、細菌等の内部への侵入を防ぐ。
【0048】
気候室21又は筐体23の内側の各々及び全ての気候条件は、コンピュータ検知及び制御システムによって制御される。筐体23の内側又は気候室21の内側にあるセンサーは継続的に各々の空間における各々及び全ての条件に関する情報を提供し、検出及び制御ソフトウエアは所定のレベルにて気候条件を維持する。所定の流体を所定量にて所定のMTプレートのウェル17へ充填することは、コンピュータ検知及び制御システムにより制御される。この目的のため、MTプレート2とMTプレート2の個々のウェル17とは、システムにより認識されるように標識される。コンピュータ検知及び制御システムはプログラムされ、これにより選択されたMTプレート2の所定のウェル17は、所定量の所定の流体にて所定回数だけ充填される。
【0049】
同じように、コンピュータ検知及び制御システムは、例えば蛍光顕微鏡、透過光顕微鏡又は位相差顕微鏡及び/又は細胞を観察及び/又は分析するためのその他の探知手段のような所定の技術により所定回数にて、所定のMTプレート2、特に所定のMTプレート2の所定のウェルにおける細胞培養の微視的観察及び評価するためプログラムされている。
【0050】
図6を参照するに、気候室21の内側又は筐体23の内側における気候条件の開閉ループ制御のためのダイアグラムが図示される。ガスセンサー25、即ちCOセンサー26、Nセンサー27、Oセンサー(図示されず)が、気候室21内に配置されており、他のガスを検出する更なるセンサーを設けることも可能である。ガスセンサーによって検出された濃度は気候室の閉ループコントローラ28に送られる。湿度センサー29は継続的に気候室21内及び筐体23内の湿度を検出する。更に、温度センサー30は、継続的に温度を検出する。湿度センサー29も温度センサー30も両方ともその検出を気候室の閉ループコントローラ28へ送る。更なる温度センサー31は継続的に筐体23内の温度を計測し、一方でいわゆる層流ヒーター32は、好ましくは気候室内の温度に対応して筐体内の温度を設定し、これにより気候室の領域において凝集が形成することを防止できる。加湿器33により、気候室の閉ループコントローラ28は、気候室21の内側の湿度を制御する。加湿器33と気候室21との間にてフィルタ部材34は処理される。加えて、新鮮な空気35が筐体23と気候室21の内側に導入される。気候室の閉ループコントローラ28により、ガスフラスコ20からのガス流は、ガス流制御により制御され、結果として混合室36へ所定量のガスが導入されることになる。ガス循環ポンプ37により、気候室の閉ループコントローラ28により閉ループ内で制御されるのと同様に、所望のガス混合物は気候室21へ導かれ、ガス混合物が導管ヒーター38により所望の温度に設定される。
【0051】
本発明に係る装置は、図示されている構成とは異なって構成されることも可能である。そのため、MTプレートを受け入れる装置は、各々が独立して回転する複数のディスクの積層体として構成されることも可能である。レセプタクル装置の個々の要素は、MTプレートと線状輸送部材とを線状に配列することにより形成されるコンベアーベルトのように構成することも可能である。
【0052】
更に、気候室の壁を通して顕微鏡観察するために、気候室は少なくとも観察ユニットの領域において透過性を有するように構成することも可能であり、これにより気候室からMTプレートを動かす必要性がなくなる。この目的のため、気候室は、観察のためにMTプレートが載置される凹部を有しても良い。
【0053】
実施形態にかかわりなく、MTプレートの位置は、観察される同じ毎時間ごとに定められる必要がある。換言すれば、観察位置は、複数の操作において正確さを高めるため毎回設定される必要がある。システムの正確さは、MTプレートの外側の面積の正確さによるが、種々の設計変更が可能である。MTプレートにはフィルムが底に設けられることも可能であるが、Z軸方向における所定の改変も可能である。MTプレートのその他の実施形態では、ガラスディスクが設けられていることも可能であり、この場合はZ軸方向に改変はあまりされない。
【0054】
MTプレートは光学特性を有する場合、MTプレートにおける細胞の位置は、システムにおける平面偏差にて補償される必要があり、これはコンピュータ検知システムによってもなされうる。
【0055】
図7を参照するに、本発明に係る装置の好ましい実施形態におけるキャッパー/アンキャッパー40の斜視図が示されており、キャッパー/アンキャッパー40はロボットアーム41及びキャップホルダー42を備えている。キャップホルダー42の上から下へ見下ろす図は図8に示される。キャッパー/アンキャッパー40は、キャップを閉じたインキュベーションのため、概ね気候室内にあるMTプレート2をキャップ及びアンキャップし、一方で、流体又は工学工程ではMTプレートはキャップなしで操作される。これは可能なかぎりキャッパー/アンキャッパー40にてMTプレートは繰り返してキャップ及びアンキャップされる必要があるからである。例えば、MTプレートがインキュベータから工学工程へ移動される際、ロボットアーム41は対応するMTプレートを気候室内の選択された位置(“棚位置”)から取ってきて、その後ロボットアーム41はキャップホルダー42の方へ移動する。キャップホルダー42は、スプリング又は機械的に移動可能なピンにより、水平方向に移動可能なクリップ43を備えている。MTプレート2をキャップホルダー42へ持ち上げる際は、MTプレート2のキャップ44はキャップホルダー42へ挿入され、クリップ43によりその箇所にとめられている。そしてロボットアーム41はMTプレート2の方へ下降し、キャップ44はキャップホルダー42に残る。キャッパー/アンキャッパー40は、気候室21内に位置する。
【0056】
次にロボットアーム41は気候室から観察ユニット(光学部)へ開いたMTプレート2を移動させる。MTプレートは所定時間観察ユニット内に残り、キャップ44はキャップホルダー42内にとどまる。
【0057】
光学工程の動作が一通り終了すると、ロボットアーム41は開いたMTプレートを光学工程から気候室へ移動させ、そこでロボットアーム41は開いたMTプレート2をキャップホルダー42の方向へ上昇させキャップ44と結合する。そして結果としてクリップ43はキャップ44を離しキャップはMTプレート2に戻され、これによりロボットアーム41は所定の位置にてMTプレートを下降させる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体(23)を備えて、複数の細胞培養容器、特にマイクロタイター(MT)プレート(2)、において自動的に平行して細胞を培養する装置であって、
前記筐体(23)には、少なくとも一つの顕微鏡(7)及び少なくとも一つのカメラ(6)を有する観察ユニット(3)と、細胞培養容器を受けるレセプタクル装置(4)と、自動的に細胞培養容器、特にマイクロタイター(MT)プレート(2)のウェル(17)を流体で、充填及び/又は空にする流体分散ユニット(5)と、が配置されており、
装置中の気候条件、特にガス組成及び温度、が少なくとも細胞培養容器の領域における閉じた系において制御可能であり、
前記筐体では、所望の温度及び/又は所定ガス組成が自動的に調整され、更に、前記細胞培養容器(2)を備えるレセプタクル装置(4)が少なくとも部分的に集積され、その筐体中には気候室(21)が設けられている。
【請求項2】
制御されているガスフラスコからのガス流及び混合室へ導かれる一定量のガスである、好ましくはO、CO、及びNである種々のガスを収容するガス容器が設けられており、このガス容器から生じるガス混合物が前記気候室へ導入され、前記気候室へ導入される前のガス混合物は、好ましくは所定の温度に設定されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記細胞培養容器(2)は、前記気候室(21)から及び前記気候室(21)へ移動可能であり、好ましくはキャリッジ(11)又はロボットアームにて自動的に観察ユニット(3)の領域及び/又は流体分散ユニット(5)の領域に移動可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記観察ユニット(3)及び/又は前記流体分散ユニット(5)は、前記気候室(21)の外に配置されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記レセプタクル装置(4)は少なくとも2つのレセプタクルユニット(10)を備え、そのレセプタクルユニット(10)は、好ましくは積層して配置されており、好ましくはMTプレート(2)を支持する凹部(18)を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記観察ユニット(3)の光学素子(カメラ(6)を含む顕微鏡(7))は移動可能であり、その移動は好ましくは制御されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記観察ユニット(3)の領域に位置する細胞培養容器(2a)は移動可能であり、その移動は好ましくは制御されることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記顕微鏡(7)は、透過光顕微鏡及び/又は位相差顕微鏡及び/又は蛍光顕微鏡であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記流体分散ユニット(5)は、細胞溶液のような種々の流体、栄養分、染料、前記細胞培養容器(2a)へ所定量の流体を分注するマイクロディスペンサー(12)を備える複数のレセプタクルを有し、このマイクロディスペンサーは好ましくはMTプレート(2)のウェル(17)へ分注し、好ましくは前記細胞培養容器から流体を取り除き、好ましくはMTプレートのウェルから取り除き、前記マイクロディスペンサーの移動及び動作は好ましくは制御されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記細胞培養容器、特に前記MTプレート(2)、及び、好ましくは前記MTプレートのウェル(17)は標識されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記細胞培養容器(2)は透過性を有することを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の装置。
【請求項12】
全ての関連するパラメータ、特に温度、CO濃度、O濃度、N濃度、湿度、及び/又は細胞培養容器、特にMTプレート(2)のウェル(17)への流体の供給を検知するセンサー(25,26,27,29,30,31)を有することを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の装置。
【請求項13】
下記のパラメータ又は工程のうち少なくとも1つ、好ましくは全てを自動的に検知及び制御するコンピュータによる検知及び制御システムを有することを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の装置。
a)温度、特に気候室(21)内の温度;
b)気体中のO濃度、特に特に気候室内のO濃度;
c)気体中のCO濃度、特に気候室内のCO濃度;
d)気体中のN濃度、特に気候室内のN濃度;
e)選択された細胞培養容器の充填及び/又は空にすること、特に、選択されたMTプレート(2)の選択されたウェル(17)を選択された量の選択された流体にて選択された回数だけ充填及び/又は空にすること;
f)選択された細胞培養容器における細胞培養の微視的観察及び評価、特に、蛍光顕微鏡、透過光顕微鏡、又は位相差顕微鏡のような選択された技術により選択された回数にて選択されたMTプレートの選択されたウェルにおける細胞培養の微視的観察及び評価
【請求項14】
細胞培養容器に蓋をする又は蓋を外すためのキャッパー/アンキャッパーを備えることを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項に記載の装置。
【請求項15】
流体分散ユニット(5)において、使い捨ての又は複数の適用のためのピペットの制御された選択的使用が可能であることを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項に記載の装置。
【請求項16】
複数の細胞培養容器、特に細胞培養システムに設けられたマイクロタイター(MT)プレート(2)、特に前記請求項1〜15の何れかに記載された装置において、自動的に細胞を培養する方法であって、下記の工程を備える方法。
a)細胞培養容器(2)を備えるシステムを充填する;
b)細胞培養媒体、細胞懸濁液、試験物質、染料のような用いられる流体を含有するレセプタクル(15)を備えるシステムを充填する;
c)用いられるO、CO、Nのようなガスを含むレセプタクル(20)を備えるシステムを構成し、
d)次のパラメータのうち少なくとも1つを自動的にセットするシステムをプログラムし、
−温度
−ガス中におけるO濃度
−ガス中におけるCO濃度
−ガス中におけるN濃度
e)細胞培養容器、特に選択されたMTプレート(2)の選択されたウェル(17)を選択された量の選択された流体にて選択された回数だけ自動的に充填及び/又は空にするシステムをプログラムし、
f)選択された細胞培養容器における細胞培養の微視的観察及び評価、特に、蛍光顕微鏡、透過光顕微鏡、又は位相差顕微鏡のような選択された技術により選択された回数にて選択されたMTプレートの選択されたウェルにおける細胞培養の微視的観察及び評価のためのシステムをプログラムする。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−524527(P2012−524527A)
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−506336(P2012−506336)
【出願日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際出願番号】PCT/DE2010/000454
【国際公開番号】WO2010/121601
【国際公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(511224287)パン−システック ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】