説明

組立式植木鉢

本発明に係る組立式植木鉢は、養液を入れる円筒状の水槽と、水槽の上部に配置され回転する回転板と、回転板を回転させる回転手段とを備える。回転板は、植物を挿入可能な筌構造部材用孔を有する。回転板の上部には、水栽培鉢の挿入を受けるための鉢挿入口が設けられ、回転板の外周には、回転手段からの回転力の伝達を受けるための回転板ギアが形成される。組立式植木鉢は、さらに、鉢挿入口に挿入され積層される水栽培鉢と、水栽培鉢の上部を覆う鉢蓋とを備える。鉢蓋は、植物を水栽培鉢内に挿入可能な筌構造部材用孔を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立式植木鉢に関し、より詳細には、複数個の水栽培鉢が積層され、利用可能空間を増やすことができる組立式植木鉢に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、多数の植物を室内で育てる場合において、複数個の植木鉢に植物を植えて並べるか、又は木の枝や壁などに植木鉢を吊り下げる方法が採用されていた。
しかし、上記方法では、利用可能空間が減るので、狭い空間内での多数の植物栽培には適さないという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、複数個の水栽培鉢を積層し、狭い空間内でも多数の植物を栽培できる組立式植木鉢を提供することにある。
本発明の別の目的は、小さな動力で下部の養液を上部に汲み上げ、その重量を利用して植木鉢を回転させることによって、全ての植物にあらゆる方向から光が均一に照射されうる組立式植木鉢を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
これらの目的を達成するため、本発明に係る組立式植木鉢は、養液を入れる円筒状の水槽と、この水槽の上部に配置されて回転する回転板と、この回転板を回転させる回転手段とを備える。ここで、回転板は、植物を挿入可能な筌(うえ)構造部材用孔を有する。回転板の上部には、水栽培鉢の挿入を受けるための鉢挿入口が設けられ、回転板の外周には、回転手段からの回転力の伝達を受けるための回転板ギアが形成される。組立式植木鉢は、さらに、鉢挿入口に挿入されて積層される水栽培鉢と、この水栽培鉢の上部を覆う鉢蓋とを備える。ここで、鉢蓋は、植物を水栽培鉢内に挿入可能な筌構造部材用孔を有する。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係る組立式植木鉢は、植物栽培可能な複数個の水栽培鉢が積層されるように構成されているので、狭い空間内でも多数の植物を栽培することができる。
また、本発明に係る組立式植木鉢は、小さな動力で下部の養液を上部に汲み上げ、その重量を利用して植木鉢を回転させるように構成されている。これにより、全ての植物にあらゆる方向から光が均一に照射されうる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の一実施例に係る組立式植木鉢の全体斜視図である。
【図2】本発明の一実施例に係る水栽培鉢の斜視図である。
【図3】図2の水栽培鉢の平面図である。
【図4】本発明の一実施例に係る回転手段の斜視図である。
【図5】本発明の一実施例に係る回転手段及び水栽培鉢の一部断面図である。
【図6】回転手段及び水栽培鉢の図5よりさらに広い部分を示した一部断面図である。
【図7】本発明の一実施例に係る筌構造部材の斜視図である。
【図8】図7の筌構造部材の横断面図である。
【図9】本発明の別の実施例に係る筌構造部材が挿入された水栽培鉢の斜視図である。
【図10】本発明の別の実施例に係る筌構造部材の斜視図である。
【図11】本発明の別の実施例に係る筌構造部材が取り外された状態の水栽培鉢の斜視図である。
【図12】本発明のさらに別の実施例に係る組立式植木鉢の全体分解斜視図である。
【図13】本発明のさらに別の実施例に係る回転板の背面斜視図である。
【図14】図12の組立式植木鉢の組み立てられた状態の斜視図である。
【図15】図14の組立式植木鉢を垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、本発明の一実施例に係る組立式植木鉢の全体斜視図である。
図1に示されるように、本発明に係る組立式植木鉢は、水栽培鉢10と回転保持部材20とを備える。水栽培鉢10は複数個あって、それらが順次積層されるようになっている。回転保持部材20は、水栽培鉢10の下部に配置されて水栽培鉢10を回転させる回転手段21を有する。
【0008】
水栽培鉢10には、複数個の筌構造部材用孔11が形成されている。それぞれの筌構造部材用孔11には、植物が植えられる複数個の筌構造部材30(図7参照)が挿入される。複数個の水栽培鉢10が積層されるため、利用可能空間が増える。
また、水栽培鉢10は、回転手段21によって一定の速度で回転せしめられる。これにより、全ての方向の植物にあらゆる方向から光が均一に供給されうる。
【0009】
図2は、本発明に係る組立式植木鉢の水栽培鉢10を示したものである。
図2に示されるように、本発明の水栽培鉢10は、鉢挿入口12と、該鉢挿入口12の周囲に形成された多数個の筌構造部材用孔11とを備えている。鉢挿入口12には、上層の別の水栽培鉢10が挿入される。筌構造部材用孔11には、筌構造部材30が挿入される。
【0010】
水栽培鉢10の下部には、挿入部14と係止突起13が形成されている。挿入部14は、別の水栽培鉢10の鉢挿入口12に挿入される。係止突起13は、この挿入部14の鉢挿入口12への挿入深さを制限するための所定の高さを有している。
鉢挿入口12の直径Aは、挿入部14の直径Bより若干大きいが、係止突起13の直径より小さい。このため、挿入部14は、鉢挿入口12に挿入されるが、係止突起13によって制限されてさらに深くまでは挿入されなくなる。
水栽培鉢10の下部の外周には、挿入部歯車15が形成される。挿入部歯車15は、回転手段21からの回転力の伝達を受けるようになっている。
【0011】
図3は、図2の水栽培鉢10の平面図である。
図3に示されるように、本発明に係る組立式植木鉢の水栽培鉢10の下部には、少なくとも二つの開口16a、16b(給水用開口16a、養液排出用開口16b)が形成されている。給水用開口16aには、下層の養液を上層に供給するための給水用ホース18(図5参照)が挿入される。養液排出用開口16bには、上層の養液を真下の下層に供給するための養液排出ホース19(図5参照)が挿入される。
【0012】
図4は、本発明に係る組立式植木鉢の回転保持部材20を示したものである。
図4に示されるように、回転保持部材20の中央には回転テーブル22が形成される。この回転テーブル22には水栽培鉢10が載置される。
回転テーブル22の上部には、複数個のローラー23が放射状に設けられている。これらのローラー23は、水栽培鉢10の回転を円滑にする。
回転保持部材20の一側には回転手段21が配置される。回転手段21は、水栽培鉢10の挿入部歯車15と噛み合って水栽培鉢10を回転させる。
【0013】
図5は、回転保持部材20及び該回転保持部材20上に配置された水栽培鉢10の一部の垂直断面図である。
図5に示されるように、回転保持部材20の真上に配置された水栽培鉢10の開口16a、16bは、蓋16−1により閉じられる。水栽培鉢10の内部には養液を上部にポンピングしうるポンピング手段17が配置される。
ポンピング手段17は上部に養液を供給するための給水用ホース18と接続される。
【0014】
図6は図5よりさらに広い部分を図示した断面図である。
図6を参照して、本発明に係る組立式植木鉢では、最下層に回転保持部材20が配置され、その上に多数個の水栽培鉢10が積層される。
積層された水栽培鉢10のうちのの最下層の水栽培鉢10の開口16a、16bは、蓋16−1によって閉じられる。これによって、最下層の水栽培鉢10内に養液が貯められる。
【0015】
最下層の水栽培鉢10内には、養液を上部にポンピングしうるポンプ17が収納される。
給水用ホース18の一端はポンプ17に接続される。給水用ホース18の他端は、上層の水栽培鉢10の給水用開口16aを通って最上層の水栽培鉢10に接続される。
ポンプ17が作動することにより、最下層の水栽培鉢10の養液は給水用ホース18内を通って最上層の水栽培鉢10に供給される。
【0016】
最上層の水栽培鉢10に供給された養液は、養液排出ホース19内を通って下層の水栽培鉢10に排出される。このとき、養液排出ホース19の高さ以上の養液だけが養液排出ホース19内を通って下層の水栽培鉢10に排出される。残りの養液は最上層の水栽培鉢10内に貯められる。したがって、筌構造部材30で栽培される植物に養液を長期間供給することができる。
【0017】
各層の水栽培鉢10でも、同じ方式で養液が一定の高さに保存される。
養液排出ホース19は、水栽培鉢10の内部で所定の高さだけ上部に突出し、任意の高さで折り曲げられるように形成されていてもよい。
【0018】
図7は本発明に係る筌構造部材30の概略的な形態を示したものである。
図7に示されるように、筌構造部材30は魚を捕獲する筌に似た形状を有している。筌構造部材30は、筌構造部材用孔11に挿入され易くするために、下部に向かって幅が狭くなるように形成されるのが好ましい。
【0019】
図8は図7の筌構造部材30の横断面図である。
図8に示されるように、筌構造部材30のフレーム31の切断面は、三角形形状になっている。これにより、筌構造部材30内に栽培される植物の根は、フレーム31間の隙間から外側へ向かって伸び易くなる。
【0020】
図9〜11は、本発明の別の実施例に係る組立式植木鉢を示した図である。
図9〜11に図示された組立式植木鉢は、単位ブロック用孔111が形成された水栽培鉢110を備える。単位ブロック用孔111の大きさは、図2に示された水栽培鉢10の筌構造部材用孔11のそれより大きい。図10に示されるように、単位ブロック132は、単位ブロック用孔111の大きさに対応しており、筌構造部材用孔131を取り囲んでいる。
単位ブロック132及び単位ブロック用孔111は、四角形形状に形成されるのが好ましいが、その形状は何ら制限されない。
【0021】
図11に示されるように、水栽培鉢110において、単位ブロック132及び単位ブロック用孔111は四角形形状になっている。単位ブロック132を単位ブロック用孔111から取り外すことができるため、水栽培鉢110の内部の手入れが容易になる。さらに、単位ブロック132を取り外した状態でも、植物を栽培することは可能となる。
単位ブロック用孔111間には、それぞれ隔壁(壁柱)が形成される。これらの隔壁は、上部に積層される水栽培鉢110の重量に耐えられるようになっている。
【0022】
図12〜図15は、本発明のさらに別の実施例に係る組立式植木鉢を図示する。
図12は、この組立式植木鉢の分解斜視図である。
図12に示されるように、この組立式植木鉢は、水槽250と、回転板260と、回転手段270と、多数個の水栽培鉢210と、鉢蓋240とを備える。
水槽250は、最下層に配置され、養液が入れられるように円筒形状となっている。回転板260は、水槽250の上部に配置され、回転するようになっている。回転手段270は回転板260を回転させる。多数個の水栽培鉢210は回転板260の上部に順次積層される。鉢蓋240は、水栽培鉢の上部を覆うためのものである。
【0023】
水槽250内には植物に供給される養液が入っている。
水槽250内に入っている養液は、回転手段270と連結された通路252を通って回転手段270に供給される。そして、この養液は、回転手段270によってホース274内を通って最上層水栽培鉢210に供給される。
最上層の水栽培鉢210の養液の一部は、真下の下層の水栽培鉢210に流れる。そして、同じ方式でその次の下層の水栽培鉢210に流れて、最終的に水槽250へ戻ってくる。
水槽250は水槽250の上部に配置された回転板260が回転できるように円筒形状であることが好ましいが、その形状は何ら制限されない。
【0024】
本発明のさらに別の実施例に係る組立式植木鉢は、複数個のボールベアリング251をさらに備えていてもよい。これらのボールベアリング251は、水槽250と回転板260とが接触する外周のエッジ部分における摩擦力を低減し、回転板260の回転をスムーズにするためのものである。
水槽250と回転板260とが互いに接触する部分は、ボールベアリング251が離脱しないように溝状に形成されるのが好ましい。
【0025】
回転板260の外周側面のエッジ部分には、歯車形状の回転板ギア263が形成される。この回転板ギア263には、回転手段270からの回転力が伝達される。
回転板260の上部面には、鉢挿入口262が形成されているのが好ましい。この鉢挿入口262は、水栽培鉢210が挿入できるように水栽培鉢210の挿入部214の大きさに対応したサイズになっている。
また、回転板260の上部面には、多数個の筌構造部材用孔261が形成される。多数個の筌構造部材用孔261は、鉢挿入口262の周囲に形成される。筌構造部材用孔261内には植物が植えられる。
ここで、筌構造部材用孔261の周囲には下向きの隔壁が形成される。この隔壁により、回転板の支持力が高められ、植物の栽培が容易になる。
【0026】
図13は回転板260の背面図である。
図13に示されるように、筌構造部材用孔261及び鉢挿入口262の周囲には、隔壁が形成される。これらの隔壁は、筌構造部材用孔261及び鉢挿入口262を仕切るように互いに連結されて形成される。また、隔壁は回転板260の荷重に耐えられるようになっている。
【0027】
また、図12に示されるように、回転板260の上層には水栽培鉢210が配置される。水栽培鉢210の挿入部214は、回転板260の鉢挿入口262内に挿入される。
水栽培鉢210には、係止突起213が形成されるのが好ましい。この係止突起213は、挿入部214が鉢挿入口262内に所定の深さまで挿入されるがそれ以上の深さまで挿入されるのを防止するためのものである。
【0028】
水栽培鉢210の上部が鉢蓋240で覆われることによって、他の水栽培鉢210が積層されないようになっている。回転板260の場合と同様に、鉢蓋240の鉢挿入口242の周囲には下向きの隔壁が形成される。また、鉢蓋240の鉢挿入口242の周りには、植物栽培可能な多数個の筌構造部材用孔241が形成される。各筌構造部材用孔241の周囲には下向きの隔壁が形成される。
これらの隔壁は、回転板260の鉢挿入口262及び筌構造部材用孔261の場合と同様に、鉢挿入口242および筌構造部材用孔241を仕切るように、隔壁間が互いに連結されて形成される。これにより、隔壁は、水栽培鉢210を堅固に支持することができる。
本実施例の組立式植木鉢によれば、筌構造部材用孔241、261の周囲には隔壁が形成されているため、筌構造部材が不要となる。
【0029】
一方、水栽培鉢210の下部面には、この面を垂直方向に上下に貫通する開口216が少なくとも1つ形成される。この開口216は、この下部面から所定の高さだけ上部に突出するように形成されていてもよい。
【0030】
また、排出ホース215は、水栽培鉢210の開口216内を通ってこの下部面から所定の高さだけ突出するように、配置される。これにより、排出ホース215の開口の高さより低い高さにある養液は、下層に流れることなく水栽培鉢210内にためられる。
なお、本発明に係る組立式植木鉢の積層される水栽培鉢210の個数は何ら限定されない。
【0031】
本実施例に係る回転手段270は、ポンプ271と、水車273と、かさ歯車272とを備えている。
ポンプ271は、水槽250の養液を最上層の水栽培鉢210まで汲み上げる。水車273は、ポンプ271によって上部に汲み上げられた養液の落下を利用して、垂直回転するようになっている。かさ歯車272は、回転板ギア263に噛み合わされて水車273の垂直回転を水平回転に変換し、回転板260を水平回転させる。
また、回転手段270は、水槽250から最上層の水栽培鉢210まで養液を運搬することができるホース274をさらに備えているのが好ましい。
【0032】
ホース274は、水車273の上部付近で2方向に分離されている。これにより、養液の一部は、水車273に供給されて、水車273を回転させる。残りの養液は、最上層の水栽培鉢210に供給される。
【0033】
回転手段270は、調節レバー275と流路276をさらに備えているのが好ましい。
調節レバー275は、ホース274から水車273に供給される養液の量を調節する。
流路276は、ホース274から水車273に供給される養液が安定した速度で一定の方向に流れるようにするためのものであり、雨樋のような構造を有している。
【0034】
水車273の回転数に対する回転板260の回転数の割合は、回転板ギア263及びかさ歯車272のギア比の割合によって調節される。なお、これが当業者にとって自明であるのは言うまでもない。
また、回転手段270は、ハウジング277をさらに備えるのが好ましい。このハウジング277は、水槽250から供給される養液及び水車273から落下する養液を入れるためのものである。
【0035】
ハウジング277は、回転手段270の全体を覆って、該回転手段を保護するように構成されている。あるいは、ハウジング277は、回転手段270の一部だけを覆って、該回転手段を保護する構成されてもよい。
また、ハウジング277は透明な材質で形成されてもよい。これにより、水車273の回転及び養液の流れを外部から視覚的に認識可能になるので、美感が向上する。
【0036】
図14は図12の組立式植木鉢の結合斜視図である。
図14は回転板260に積層される水栽培鉢210を2個図示したものであるが、水栽培鉢210の個数は何ら制限されない。
図14に示されるように、この組立式植木鉢は、筌構造部材用孔241、261に植物が植えられた状態で、回転手段270によって回転板260が回転するようになっている。したがって、全ての植物は、あらゆる方向から光を均一に受けることができる。
水槽250に入っている養液は、回転手段270によって最上層の水栽培鉢210に供給される。
【0037】
以下、図15を参照して本発明に係る組立式植木鉢の動作過程を説明する。
まず、水槽250内の養液は、通路252を通って回転手段270のハウジング277内に供給され、回転手段270のポンプ271によってホース274内を通って上部に汲み上げられる。
汲み上げられた養液の一部は、最上層水栽培鉢210に供給され、その残りは水車273に供給される。
最上層の水栽培鉢210に供給された養液は、排出ホース215の開口の高さまで入れられる。排出ホース215の開口の高さを超えてさらに供給された養液は、排出ホース215内を通って下層の水栽培鉢210に排出される。
【0038】
上記のような過程で、最下層の水栽培鉢210から排出された養液は、排出ホース215の開口の高さまで入れられる。排出ホース215の開口の高さを超えてさらに供給された養液は、排出ホース215内を通って最終的に水槽250に供給される。
一方、水車273側に供給される養液は、流路276上を一定速度かつ一定量で流れ、水車273に供給される。
水車273は、供給された養液が落下することによって垂直回転する。これにより、かさ歯車272が回転する。
かさ歯車272は、垂直回転を水平回転に変換するものである。かさ歯車272は、、水平ギアが水平回転して回転板260の回転板ギア263と噛み合うことで、回転板260を回転させるようになっている。
回転板260の上部に積層された多数個の水栽培鉢210は、回転板260の回転によって共に回転する。
従って、筌構造部材用孔241、261に植えられた全方向の植物は、水栽培鉢210及び回転板260の回転によってどの方向からも均一に光を受けることができる。
【0039】
上記した本発明の好ましい実施例は、例示の目的のためにだけに開示しており、本発明に対する通常の知識を有する当業者であれば本発明の思想と範囲内で様々な修正、変更及び付加が可能である。このような修正、変更及び付加は本発明の範囲を何ら制限するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組立式植木鉢において、
少なくとも一つの水栽培鉢を備え、
前記水栽培鉢は、鉢挿入口および挿入部から構成され、
前記鉢挿入口が、該水栽培鉢の上部に設けられ、
前記挿入部が、前記鉢挿入口に係合する係止突起、ならびにそれぞれ上向きの第1開口及び第2開口を有しており、
前記組立式植木鉢は、さらに、
筌構造部材用孔を有する複数個の開閉式単位ブロックを備え、
前記複数個の開閉式単位ブロックは、前記鉢挿入口周辺に形成された複数個の開閉式単位ブロック用孔にそれぞれ挿入され、
前記組立式植木鉢は、さらに、
前記第1開口を通過する第1ホースと、
前記第2開口を通過し、養液の含有量を調節するための第2ホースと、
動力によって前記養液を前記第1ホース内に通して移送させるポンピング手段と、を備えたことを特徴とする組立式植木鉢。
【請求項2】
前記挿入部の終端は、歯車構造になっていることを特徴とする請求項1に記載の組立式植木鉢。
【請求項3】
前記組立式植木鉢は、回転保持部材をさらに備え、
前記回転保持部材は、
放射状に配置された複数のローラーと
前記挿入部の終端と噛み合う回転歯車と、
前記回転歯車を回転させる動力を加える回転手段と、を有することを特徴とする請求項2に記載の組立式植木鉢。
【請求項4】
前記開閉式単位ブロック用孔間には、隔壁が設けられ、
前記隔壁は、前記開閉式単位ブロックの左面及び右面を支持するように、前記開閉式単位ブロック間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の組立式植木鉢。
【請求項5】
組立式植木鉢において、
養液を入れる円筒状の水槽と、
前記水槽の上部に配置され回転する回転板と、
前記回転板を回転させる回転手段と、を備え、
前記回転板は、植物を挿入可能な筌構造部材用孔を有し、
前記回転板の上部には、水栽培鉢の挿入を受けるための鉢挿入口が設けられ、
前記回転板の外周には、前記回転手段からの回転力の伝達を受けるための回転板ギアが形成され、
前記組立式植木鉢は、さらに、
前記鉢挿入口に挿入され、積層される水栽培鉢と、
前記水栽培鉢の上部を覆う鉢蓋と、を備え、
前記鉢蓋は、植物を水栽培鉢内に挿入可能な筌構造部材用孔を有することを特徴とする組立式植木鉢。
【請求項6】
前記回転板は、前記水栽培鉢の挿入を受ける前記鉢挿入口の周囲において下向きに形成された隔壁を有し、
前記隔壁の高さは、前記回転板の高さに対応していることを特徴とする請求項5に記載の組立式植木鉢。
【請求項7】
前記鉢蓋には、前記水栽培鉢の挿入を受ける前記鉢挿入口の周囲において下向きに形成された隔壁を有し、
前記隔壁の高さは、前記鉢蓋高さに対応していることを特徴とする請求項5に記載の組立式植木鉢。
【請求項8】
前記鉢蓋は、該鉢蓋の上部に設けられた筌構造部材用孔と、該筌構造部材用孔の周囲に下向きに形成された隔壁とを有し、
前記筌構造部材用孔は、前記鉢挿入口の外側から植物が挿入可能になっていることを特徴とする請求項5に記載の組立式植木鉢。
【請求項9】
前記水栽培鉢は、該水栽培鉢の下部の外周面に形成された係止突起を有し、
前記係止突起は、前記回転板および鉢蓋の鉢挿入口に対する挿入深さを制限するものであることを特徴とする請求項5に記載の組立式植木鉢。
【請求項10】
記回転手段は、ポンプ、水車およびかさ歯車からなり、
前記ポンプは、前記水槽から最上層の水栽培鉢まで養液を汲み上げるものであり、
前記水車は、前記ポンプで汲み上げられた養液中の一部が落下することによって回転するものであり、
前記かさ歯車は、前記回転板ギアに噛み合って、前記水車の垂直回転を水平回転に変換して、前記回転板を回転させるものであることを特徴とする請求項5に記載の組立式植木鉢。
【請求項11】
前記組立式植木鉢は、ボールベアリングをさらに、備え、
前記ボールベアリングは、前記水槽及び前記回転板の接触面における前記回転板の回転を円滑にするものであることを特徴とする請求項5に記載の組立式植木鉢。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2010−510806(P2010−510806A)
【公表日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−539181(P2009−539181)
【出願日】平成19年11月23日(2007.11.23)
【国際出願番号】PCT/KR2007/005947
【国際公開番号】WO2008/066289
【国際公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願人】(509148957)
【Fターム(参考)】