説明

組立式樹脂マッド

【課題】嵌合構造を有し、表面層の底面に粘着ゲル層が設けられ、そして熱による伸縮を吸収できる隙間を有する組立式樹脂マッドを提供する。
【解決手段】木質床板の細長い片状に成形され、長左側辺と、短上側辺と、長右側辺と、短下側辺と、を含み、前記長左側辺に複数の突起がある距離を置いて設けられ、前記長右側辺には、前記突起に対応する嵌合凹みが複数設けられるベース層と、細長い片状の木質床板に成形され、その長さ及び幅が前記ベース層の前記突起を除去した寸法と同じ、その底面に粘着ゲル層が設けられ、前記粘着ゲル層により前記ベース層の上面に粘着でき、且つ前記突起がその周縁から突出する状態に保持され、前記粘着ゲル層の前記ベース層の前記嵌合凹みに対応する箇所では、そのまま露出する木目表面層と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立式樹脂マッドに関し、特に、嵌合構造を有し、表面層の底面に粘着ゲル層が設けられ、そして熱による伸縮を吸収できる隙間を有する組立式樹脂マッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の組立式樹脂マッドは、例えば特許文献1の米国特許第7155871号の「FLOOR PLANK」が提案された。このような組立式樹脂マッドは、図1に示すように、細長いプレートである上層板1と、寸法が上層板1と同じである底層板2と、を有し、底層板2に粘着ゲル層3が設けられ、粘着ゲル層3により上層板1と底層板2が粘着される。
【0003】
しかし、従来の組立式樹脂マッドは、長側辺と短側辺とが整列され、且つ嵌合構造が設けられないため、水平方向への外力を加えると、各組立式樹脂マッドが別々に摺動し、且つ熱による変形を防止できない問題があった。
【0004】
従来の組立式樹脂マッドは、周縁に嵌合構造が設けられないため、綺麗に定位することができず、且つ全体の見栄えを良くするために、組立式樹脂マッドを敷く場所の寸法を精確に測定することが必要であり、そうすると、工数がかなり掛かる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7155871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主な目的は、嵌合構造を有し、表面層の底面に粘着ゲル層が設けられ、そして熱による伸縮を吸収できる隙間を有する組立式樹脂マッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の組立式樹脂マッドによると、細長い片状の木質床板に成形され、長左側辺と、短上側辺と、長右側辺と、短下側辺と、を含み、前記長左側辺に複数の突起がある距離を置いて設けられ、前記長右側辺には、前記突起に対応する嵌合凹みが複数設けられるベース層と、
細長い片状の木質床板に成形され、その長さ及び幅が前記ベース層の前記突起を除去した寸法と同じ、その底面に粘着ゲル層が設けられ、前記粘着ゲル層により前記ベース層の上面に粘着でき、且つ前記突起がその周縁から突出する状態に保持され、前記粘着ゲル層の前記ベース層の前記嵌合凹みに対応する箇所では、そのまま露出する木目表面層と、
を含む組立式樹脂マッドにおいて、
全ての側辺の連接箇所と、全ての突起および嵌合凹みとは、熱による伸縮を吸収できる隙間を有し、前記隙間により熱による変形を防止できることを特徴とする。
【0008】
本発明の組立式樹脂マッドによると、前記ベース層の前記短上側辺に複数の突起が設けられ、前記ベース層の前記短下側辺には、前記短上側辺の前記突起に対応する嵌合凹みが複数設けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の組立式樹脂マッドによれば、嵌合構造を有し、表面層の底面に粘着ゲル層が設けられ、そして熱による伸縮を吸収できる隙間を有するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】従来の木質床板の分解斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例の分解斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例の下面図である。
【図4】本発明の第1実施例の組合済み状態の下面図である。
【図5】本発明の第1実施例の組合済み状態の平面図である。
【図6】本発明の第2実施例の分解斜視図である。
【図7】本発明の第2実施例の組合済み状態の下面図である。
【図8】本発明の第2実施例の組合済み状態の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
まず、図2乃至図8を参照する。本実施例の組立式樹脂マッドは、ベース層10と、木目表面層20と、を含む。
【0012】
ベース層10は、細長い片状の木質床板に成形され、長左側辺11と、短上側辺12と、長右側辺13と、短下側辺14と、を含み、長左側辺11に複数の突起111がある距離を置いて設けられ、長右側辺13には、突起111に対応する嵌合凹み131が複数設けられる。
【0013】
木目表面層20は、細長い片状の木質床板に成形され、その長さ及び幅がベース層10の突起111を除去した寸法と同じ、その底面に粘着ゲル層21が設けられ、粘着ゲル層21によりベース層10の上面に粘着でき、且つ突起111が木目表面層20の周縁から突出する状態に保持され、粘着ゲル層21のベース層10の嵌合凹み131に対応する箇所では、そのまま露出する。本実施例の組立式樹脂マッドAは、全ての側辺の連接箇所と、全ての突起111および嵌合凹み131とは、熱による伸縮を吸収できる隙間Sを有する。隙間Sにより熱による変形を防止できる。
【0014】
本実施例の組立式樹脂マッドAは、図3に示すように、粘着ゲル層21のベース層10の嵌合凹み131に対応する箇所では、そのまま露出する。これにより、組立式樹脂マッドAの側に別の組立式樹脂マッドAを組合せるときに、別の組立式樹脂マッドAの突起111は、この組立式樹脂マッドAの粘着ゲル層21に位置し、粘着ゲル層21に粘着される。
【0015】
本実施例の組立式樹脂マッドAは、木目表面層20が細長い片状の木質床板に成形され、ベース層10は、細長い片状の木質床板に成形され、寸法が木目表面層20とほぼ同じ、しかし、その長左側辺11に複数の突起111がある距離を置いて設けられ、その長右側辺13には、突起111に対応する嵌合凹み131が複数設けられる。木目表面層20の底面に粘着ゲル層21が設けられ、粘着ゲル層21によりベース層10の上面に木目表面層20を粘着でき、且つ突起111が木目表面層20の周縁から突出する状態に保持される。本実施例の組立式樹脂マッドAを組合せるときには、組立式樹脂マッドA同士の突起111と嵌合凹み131とを嵌合することにより、安定に固定できる。そして全ての側辺の連接箇所と、全ての突起111および嵌合凹み131とは、熱による伸縮を吸収できる隙間Sを有し、隙間Sにより熱による変形を防止できる。
【0016】
(第2実施例)
ベース層10は、その短上側辺12に突起121が複数設けられ、その短下側辺14には、突起121に対応する嵌合凹み141が複数設けられる。
【0017】
本実施例の組立式樹脂マッドAを組合せるときには、組立式樹脂マッドA同士の突起121と嵌合凹み141とを嵌合して、組立式樹脂マッドAの突起121に別の組立式樹脂マッドAの粘着層21を粘着すると、組立式樹脂マッドAを安定に固定できる。
【0018】
従来の組立式樹脂マッドは、周縁に嵌合構造が設けられないため、綺麗に定位することができず、なお、本発明の組立式樹脂マッドAによれば、突起121と嵌合凹み141とを有するため、突起121と嵌合凹み141とを嵌合すると、組立式樹脂マッドAを安定に固定でき、全体の見栄えも良くなる。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明は、樹脂マッドに適用することができる。
【符号の説明】
【0020】
1:上層板
2:底層板
3:粘着ゲル層
10:ベース層
11:長左側辺
12:短上側辺
13:長右側辺
14:短下側辺
20:木目表面層
21:粘着ゲル層
111:突起
121:突起
131:嵌合凹み
141:嵌合凹み
A:樹脂マッド
S:隙間



















【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い片状の木質床板に成形され、長左側辺と、短上側辺と、長右側辺と、短下側辺と、を含み、前記長左側辺に複数の突起がある距離を置いて設けられ、前記長右側辺には、前記突起に対応する嵌合凹みが複数設けられるベース層と、
細長い片状の木質床板に成形され、その長さ及び幅が前記ベース層の前記突起を除去した寸法と同じ、その底面に粘着ゲル層が設けられ、前記粘着ゲル層により前記ベース層の上面に粘着でき、且つ前記突起がその周縁から突出する状態に保持され、前記粘着ゲル層の前記ベース層の前記嵌合凹みに対応する箇所では、そのまま露出する木目表面層と、
を含む組立式樹脂マッドにおいて、
全ての側辺の連接箇所と、全ての突起および嵌合凹みとは、熱による伸縮を吸収できる隙間を有し、前記隙間により熱による変形を防止できることを特徴とする、組立式樹脂マッド。
【請求項2】
前記ベース層の前記短上側辺に複数の突起が設けられ、前記ベース層の前記短下側辺には、前記短上側辺の前記突起に対応する嵌合凹みが複数設けられることを特徴とする、請求項1に記載の組立式樹脂マッド。


































【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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