説明

結晶性層状有機高分子を含有する塗料組成物

【解決手段】 結晶性層状高分子を硬質系の上塗材に添加することにより下地と上塗材の伸び挙動のバランスにより、施工後に経時的に上塗材の表面に細かい割れ等の塗膜欠陥が生じることのない塗料組成物を提供する。
【効果】結晶性層状高分子がジエンカルボン酸のアンモニウム塩を重合して得られる結晶性層状高分子または/および該高分子を酸処理して得られる少なくとも1つ以上のカルボキシル基を含む結晶性層状高分子であり、アクリルエマルション樹脂をベースとする塗料組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結晶性層状有機高分子を含有する塗料組成物に関する。本発明の塗料組成物を構成する結晶性層状有機高分子は、通常の非晶質有機高分子とは異なり、熱安定性、弾性率、引っ張り強度、曲げ強度、耐衝撃性、電気特性、耐候性などの特性の点で優れているため、塗料の改質材として好適に用いることができる。また、本発明は、抗菌剤、ホルムアルデヒド吸着剤、各種の有機反応触媒等の原料として使用可能な結晶性層状有機高分子を含有する塗料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
各種素材を微粒子化、複合化し、医療、塗料、農業等の分野で機能性を発現する新規な材料の開発が種々試みられている。特に、無機粉末と有機高分子からなる複合体微粒子の合成は、近年盛んに行われ、無機物を高分子内部に分散した複合微粒子(マイクロカプセル等)や、高分子表面を無機微粒子で被覆した複合体が多く報告されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、結晶性層状有機高分子の製造法、同高分子と金属イオンとの複合体、およびその用途が記載されている。しかし、用途における作用効果に関する実証はされていない。また、特許文献2には、該層状有機高分子の光応答性高分子への応用に関する記述がある。
【0004】
特許文献3、特許文献4には、塗膜の乾燥時のひび割れ耐性に関してポリオルガノシロキサン粒子の水分散体が有用であるとの記述がある。これは、塗料にポリオルガノシロキサン粒子のエマルションを用いる場合との比較においてのみ適用され、塗料(例えば、建築用の仕上塗材など)が限定される。また、塗料の安定性のためにpH調整が必要となるなどの条件が制約される。
【0005】
また、従来、結晶性層状有機高分子を塗料に使用した例はない。
【特許文献1】特開2004−155404号
【特許文献2】特開2003−146944号
【特許文献3】特開2002−201243号
【特許文献4】特開2002−201282号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、建築用仕上塗材に用いられる上塗材(トップコート)は、下地の硬さにより、硬質系、微弾性系と弾性系に分けられる。特に、下地(被塗物)が弾性系と微弾性系の場合には、その上に塗布される塗料が硬質タイプである場合、下地と上塗材の伸び挙動のバランスにより、施工後経時的に上塗材の表面部分に細かい割れ等の欠陥が生じる。
【0007】
上塗塗料には、主に樹脂と二酸化チタンで構成されている有光沢のものと、カルシウム化合物やシリカ系化合物をさらに添加した低光沢のものがある。この中で、形成される塗膜の硬さは、樹脂のガラス転移点(Tg)と無機質系化合物の配合量により決まる。通常、柔らかい下地(既存塗膜、被塗物)には硬い塗膜は割れ等が生じるため、用いられない。
【0008】
柔らかい上塗材は、下地の硬さを選ばないが、樹脂のガラス転移点が低いものが多く、物理化学的な特性の点で劣る。従って、塗膜の耐久性持続や性能向上の点からは、硬い樹脂を用いた塗料を用いるのが理想的であるが、現状では適した素材がない。
【0009】
本発明は、上記のような実状から、結晶性層状有機ポリマーを硬質系の上塗材に添加することにより、下地(既存塗膜、建材等)の硬さに制約を受けない塗料(トップコート)の形成を可能とする塗料組成物を提供し、さらに、同ポリマーの添加により、耐光性、耐摩耗性および塗膜硬度向上などの性能を付与できる、環境負荷低減を目的とした塗料組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決すべく素材を探索した結果、ジエンカルボン酸モノマーを出発物質とする重合反応により得られる超分子量の結晶性層状有機高分子が好適であることを見出だし、本発明を完成した。
【0011】
すなわち、本発明の第1のものは、ジエンカルボン酸モノマーのアンモニウム塩を重合して得られる結晶性層状有機高分子または/および該高分子を酸処理して得られる少なくとも1つ以上のカルボキシル基を含む結晶性層状有機高分子を含有する塗料組成物に関する。
【0012】
本発明の第2のものは、ジエンカルボン酸モノマーのエステル誘導体を重合して得られる結晶性層状有機高分子を含有する塗料組成物似関する。
【0013】
第1および第2発明による結晶性層状有機高分子を含有する塗料は、好ましくはアクリル系エマルション樹脂をベースとして構成される。
【0014】
第1発明による結晶性層状有機高分子を含有する塗料は、好ましくは、アクリル系エマルション樹脂をベースとして構成され、かつ、二酸化チタン、カルシウム化合物およびシリカ系無機質系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む。
【0015】
上記結晶性層状有機高分子の製造法は特開2004−155404号公報に記載されている。
【0016】
ジエンカルボン酸モノマーとしては、例えば、ムコン酸(Z,Z体、E,E体、E,Z体)等のα,β−不飽和二塩基性カルボン酸、ソルビン酸、ブタジエンカルボン酸、アルキル置換ブタジエンカルボン酸等のα,β−不飽和一塩基性カルボン酸等が挙げられる。
【0017】
ジエンカルボン酸モノマーのアンモニウム塩は、ジエンカルボン酸モノマーと、アミンとを、好ましくは溶媒等の液体媒質中で、カルボキシレートイオンとアンモニウムイオンとをイオン結合させることにより得ることができる。
【0018】
ジエンカルボン酸モノマーのアンモニウム塩を形成するためのアミンは、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、オクチルアミン、シクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ベンジルアミン、ドデシルアミン、1−ナフチルメチルアミン等の第1級アミン;第2級アミン;アンモニア等であってよい。これらのうち、特に好ましいアミンとしては、ベンジルアミン、ドデシルアミンまたは1−ナフチルメチルアミンが用いられる。
【0019】
上記ジエンカルボン酸モノマーのアンモニウム塩の重合方法は、ジエンカルボン酸モノマーのアンモニウム塩に対し、好ましくは固相状態において、可視光(太陽光)、紫外線、X線、γ線等の放射線を照射することにより重合させる放射線重合(光固相重合)であってもよく、加熱によって重合を進行させる熱重合であってもよい。得られた高分子の繰り返し構造単位の数は、一般に10〜10,000,000、典型的には100〜100,000である。
【0020】
ジエンカルボン酸モノマーのエステル誘導体の製造法も特開2004−155404号公報に記載されている。すなわち、同エステル誘導体は、ソルビン酸、ブタジエンカルボン酸、アルキル置換ブタジエンカルボン酸等のようなカルボキシル基を有する共役ジエンまたはそれらの誘導体と、アルコール若しくはハロゲン化物とを混合し、従来公知の方法で縮合することにより得ることができる。この場合、加熱を伴うことなく縮合することが好ましく、例えば、縮合剤等を用いることができる。
【0021】
上記アルコールとしては、特に限定されるものではなく、メタノール、エタノール、クロロエタノール、ブロモエタノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、ベンジルアルコール、クロロベンジルアルコール、ブロモベンジルアルコール、メチルベンジルアルコール、エチルベンジルアルコール、メトキシベンジルアルコール、エトキシベンジルアルコール、フェノキシベンジルアルコール、ナフチルメチルアルコール、ドデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコール等の第1級アルコール;第2級アルコール;第3級アルコール等が挙げられ、第1級アルコールがより好ましい。
【0022】
塗膜性能を達成する上塗材の中でも、一般的に特性が劣るとされている「艶消し」塗料において、その欠点であるひび割れ性(温冷繰り返し試験等の耐久性試験)および耐候性での改善が期待される。また、建築塗料分野における下地の種類や状態に使用制限されない上塗材の創製が可能である。
【0023】
ジエンカルボン酸モノマーを出発物質とするラジカル重合反応を紫外線照射下で行うと、超分子量の立体規則性のある層状高分子が生成する。得られた高分子は、汎用な非晶性や部分結晶性有機高分子と異なり、結晶性であることから、熱安定性、弾性率、引っ張り強度、曲げ強度、耐衝撃性、電気特性、耐候性、耐加水分解性などの特性の点で優れていることから、得られた塗膜の物性が向上する。
【0024】
上記結晶性層状有機高分子は、短繊維状の形態をとり、フィラーとして作用すると考えられるが、一般に用いる無機質フィラーや非晶質有機高分子フィラーとは異なり、特に、硬質系の上塗材に添加含有させることで、本発明の課題を達成しうる塗膜を形成する。
【0025】
上記結晶性層状有機高分子を含む塗料組成物は、例えば、アクリル樹脂エマルション塗料100重量部に対し、結晶性層状有機高分子0.01〜30重量%(0.5〜20重量%が好適)を配合してなる。結晶性層状有機高分子の割合が少ないと、ひび割れ抑制効果および樹脂の特性が十分発揮されず、多いと塗料に添加することが困難であり(嵩比重が大きい)、水共存下で撹拌混合は可能であるが、塗膜の固形分低下による物性低下が懸念される。アクリル樹脂エマルション塗料としては、得られた塗膜のガラス転移温度(Tg)20℃以上になるものが好ましい。
【0026】
該塗料組成物に、消泡剤、粘性調整剤、増粘剤、紫外線吸収剤、光安定剤、防かび剤などの添加剤を適量、例えば1重量%以下、添加してもよい。
【0027】
光沢調整の目的で、シリカ系微粉末などの無機粉体、ワックスエマルションなどの光沢調整剤を添加し、半艶や艶消し塗料を作ることが出来る。
【0028】
シリカ系微粉末、炭酸カルシウムなどの無機粉体、ワックスエマルションなどが添加された半艶や艶消し塗料に対しては、欠点であるひび割れを減少させる効果が顕著である。
【発明の効果】
【0029】
本発明の塗料組成物に配合される高分子材料の原料の一つであるジエンカルボン酸モノマーは、食品添加物に使用される等の環境へ配慮した化合物で構成されており、環境負荷低減を目的とした塗料創製が可能である。
【0030】
また、結晶性層状有機高分子材料を硬質系の上塗材に添加することで、下地(既存塗膜、建材等)の硬さに制約を受けない塗料(トップコート)の形成を可能とする。さらに、当該高分子の添加により、耐光性、耐摩耗性および塗膜硬度向上などの性能を付与出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
つぎに、本発明を具体的に説明するために、本発明の実施例およびこれとの比較を示すための比較例をいくつか挙げる。
【実施例1】
【0032】
[実施例1](ムコン酸ポリマーの合成)
1,3−ヘキサジエンジカルボン酸(E,E−ムコン酸)4.97gとメタノール500mLを1L三角フラスコに入れ、室温で攪拌し、ムコン酸をメタノールに溶解させた。次に、ドデシルアミン12.97gのメタノール50mL溶液を、攪拌しながら、上記ムコン酸/メタノール溶液に室温で徐々に加えた。2時間攪拌後、反応液を冷却し、析出した白色固体を濾取し、乾燥後、室温にて高圧水銀灯(株式会社東芝製、商品名;SHL−100−2、100W、Pyrex Filter)で、8時間光照射を行った。次に、照射した固体にメタノール300mLを加え、2時間攪拌後、濾取し、乾燥を行った。次に、塩酸1mol/Lメタノール溶液300mLを加え、1時間攪拌した後、濾取し、乾燥を行った。得られた白色固体をフーリエ変換赤外分光光度計(日本分光株式会社製、商品名;Herchel FT−IR−430)及び粉末X線回折測定装置(理学電機株式会社製 商品名;RINT−ULTIMA2100)にて測定を行った結果、ムコン酸ポリマーの生成が確認された。ムコン酸ポリマーの収率は80%であった。
【0033】
[実施例2](ソルビン酸ポリマーの合成)
2,4−ヘキサジエン酸(E,E−ソルビン酸)9.41gにジエチルエーテル300mLを加え、室温で攪拌し、前者をジエチルエーテルに溶解させた。次に、1−ナフタレンメチルアミン13.29gのジエチルエーテル150mL溶液を、攪拌しながら、上記ソルビン酸/ジエチルエーテル液に室温で徐々に加えた。次に、実施例1と同様に光照射によるラジカル重合反応を行った。白色固体のソルビン酸アンモニウム塩ポリマーの生成が確認された。ソルビン酸アンモニウム塩ポリマーの収率は95%であった。次に、実施例1と同様に塩酸処理により、白色固体のソルビン酸ポリマーを収率85%で得た。
【0034】
[実施例3](ムコン酸ジエチルポリマーの合成)
2,4−ヘキサジエンジカルボン酸(Z,Z−ムコン酸)10gを塩化メチレン100ml中に加え、ここへ塩化チオニル(10ml)/ジメチルフォルムアミド(少量)の混合液を滴下し、30分還流後、全体を室温に冷却した。これを、0℃に冷却したトリエチルアミン(15g)/エタノール(10g)/塩化メチレン100ml溶液に徐々に滴下し、室温で48時間撹拌した。反応後、塩化メチレンを除去し、クロロホルム展開液を用いたカラムクロマトグラフィーにより、ムコン酸ジエチルモノマーを得た。これを用いて実施例1と同様に重合および後処理を行い、白色固体ムコン酸ジエチルポリマー(Z,Z体ポリマー)を収率20%で得た。
【0035】
[実施例4](塗料組成物の調製)
実施例1で得られた結晶性層状有機高分子、すなわちドデシルアンモニウム塩ポリマー、および、該アンモニウム塩ポリマーを塩酸/メタノール液で処理して得たムコン酸ポリマーを、それぞれ、アクリル樹脂エマルションで構成された水系塗料(例えば、恒和化学工業社製「着色仕上材R」)100重量部に対し2重量部添加し、2種の塗料組成物を得た。これらをそれぞれ塗布量200g/mでスレート板に塗布し、乾燥させ、塗膜A、Bを得た。
【0036】
[実施例5](塗料組成物の調製)
実施例2で得られた結晶性層状有機高分子、すなわち1−ナフチルメチルアンモニウム塩ポリマー、および、該アンモニウム塩ポリマーを塩酸/メタノール液で処理して得たソルビン酸ポリマーを、それぞれ、アクリル樹脂エマルションで構成された水系塗料(例えば、恒和化学工業社製「着色仕上材R」)100重量部に5重量部添加し、2種の塗料組成物を得た。これらをそれぞれ塗布量200g/mでスレート板に塗布し、乾燥させ、塗膜C、Dを得た。
【0037】
[実施例6](塗料組成物の調製)
実施例3で得られた結晶性層状有機高分子、すなわちジエチルエステルポリマーを、アクリル樹脂エマルションで構成された水系塗料(例えば、恒和化学工業社製「着色仕上材R」)100重量部に2重量部添加し、塗料組成物を得た。これを塗布量200g/mでスレート板に塗布し、乾燥させ、塗膜Eを得た。
【0038】
[実施例7](塗料組成物の調製)
実施例1で得られた結晶性層状有機高分子、すなわちドデシルアンモニウム塩ポリマー、および、該アンモニウム塩ポリマーを塩酸/メタノール液で処理して得たムコン酸ポリマーの混合物(重量比=1:1)を、アクリル樹脂エマルションで構成された水系塗料(例えば、恒和化学工業社製「着色仕上材R」)100重量部に10重量部添加し、塗料組成物を得た。これを塗布量200g/mでスレート板に塗布し、乾燥させ、塗膜Fを得た。
【比較例1】
【0039】
(非晶質系合成繊維添加塗膜の調製)
アクリル樹脂エマルションで構成された水系塗料(例えば、恒和化学工業社製「着色仕上材R」)に、ビニロンチップ(商品名;VP−103、クラレ社製)を1重量%添加し、塗料組成物を得た。これを塗布量200g/でスレート板に塗布し、乾燥させ、塗膜Hを得た。
【比較例2】
【0040】
(結晶性層状有機高分子無添加塗膜の調製)
アクリル樹脂エマルションで構成された水系塗料(例えば、恒和化学工業社製「着色仕上材R」)を塗布量200g/でスレート板に塗布し、乾燥させ、塗膜Gを得た。
【0041】
性能評価
試験1
実施例および比較例で得られた塗膜について、下記の条件で耐水性、耐アルカリ性および耐酸性の試験を行った。いずれの塗膜も特に問題は見られず、物性低下が起こらないことを認めた。
【0042】
a)耐水性;塗装板を水中に48時間浸漬
b)耐酸性;塗装板を1%塩酸水溶液中に18時間浸漬
c)耐アルカリ性;塗装板を5%水酸化カルシウム水溶液に18時間浸漬
試験2
実施例および比較例で得られた塗膜について、下記の条件で硬度および体磨耗性の試験を行った。その結果を表1に示す。
【0043】
a)鉛筆硬度;鉛筆硬度計(下地には、ガラス板を使用)
b)耐摩耗性;テーバー摩耗試験機(摩耗輪;H−22、荷重500g、60rpm)100回転での塗膜の摩耗減量(mg)で示す。
【表1】

【0044】
試験3
スレート板上に設けた弾性系下地(建築用仕上塗材、恒和化学工業社製「ダンセイロール主材」、伸び率;200%(20℃)、35%(−10℃))の上に、実施例5で得た、ソルビン酸アンモニウム塩ポリマーを5重量%添加した塗料組成物、並びに該アンモニウムポリマーを酸処理して得た有機高分子を5重量%添加した塗料組成物を、それぞれ塗布量100g/mで塗布した。塗膜を72時間室温で養生した後、−15℃(3時間)、50℃(3時間)、室温水浸漬(18時間)を1サイクルとして温冷繰り返し試験を行った。その結果を表2に示す。
【表2】

【0045】
水系塗料;アクリル樹脂エマルションで構成された水系塗料(恒和化学工業社製「着色仕上材R」
評価;○異常なし、×ひび割れ
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施例5で得た上記のソルビン酸ポリマーのSEM写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジエンカルボン酸モノマーのアンモニウム塩を重合して得られる結晶性層状有機高分子または/および該高分子を酸処理して得られる少なくとも1つ以上のカルボキシル基を含む結晶性層状有機高分子を含有する塗料組成物。
【請求項2】
ジエンカルボン酸モノマーのエステル誘導体を重合して得られる結晶性層状有機高分子を含有する塗料組成物。
【請求項3】
請求項1記載の結晶性層状有機高分子を含有する塗料が、アクリル系エマルション樹脂をベースとして構成されている塗料組成物。
【請求項4】
請求項2記載の結晶性層状有機高分子を含有する塗料が、アクリル系エマルション樹脂をベースとして構成されている塗料組成物。
【請求項5】
請求項1記載の結晶性層状有機高分子を含有する塗料が、アクリル系エマルション樹脂をベースとして構成され、かつ、二酸化チタン、カルシウム化合物およびシリカ系無機質系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む塗料組成物。




【図1】
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【公開番号】特開2007−314669(P2007−314669A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−146117(P2006−146117)
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.PYREX
【出願人】(591137086)恒和化学工業株式会社 (13)
【Fターム(参考)】