説明

給湯装置及びその凍結防止方法

【課題】 寒冷時、給湯装置の凍結防止機能を改善する。
【解決手段】 燃焼排気の顕熱を吸収する一次熱交換器(30)と、燃焼排気の潜熱を吸収する二次熱交換器(32)とを備える給湯装置(2)であって、凍結防止温度を検出する温度検出手段(温度センサ118、120)と、燃焼により発生した燃焼排気を一次熱交換器及び二次熱交換器に供給する燃焼手段(バーナ群40)と、この燃焼手段に空気を供給する給気手段と、温度検出手段の検出温度に基づき、燃焼手段を燃焼させ、給気手段を駆動する制御手段(制御装置138)とを備え、温度検出手段が凍結防止温度を検出した場合、一定時間だけ燃焼手段を燃焼させて一次熱交換器を加熱し、燃焼手段の燃焼停止後の一定時間、給気手段を駆動して一次熱交換器側から二次熱交換器に空気を流すことにより、一次熱交換器側の余熱で二次熱交換器側を加熱する構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水を加熱して給湯する給湯装置に関し、特に、寒冷時、水管等の凍結防止に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料ガスを燃焼させて熱源とする給湯装置では、水管に入水温センサを設置して入水温度を検出し、設定値以下の入水温度を検出したとき、水管に設置されたヒータに通電し、水管をヒータで加熱することにより、水管内の凍結を予防している。また、屋内に設置された給湯装置では、排気筒等から冷気が入るため、湯温センサで温度低下を検出し、ヒータを動作させ、凍結防止が図られている。
【0003】
このような給湯装置の凍結防止に関し、特許文献1が存在しているが、特許文献2には湯温センサの検出値が閾値以下になると燃焼させ、湯温センサが閾値以上を検出するまで燃焼させることが開示され、また、特許文献3では湯温・入水温センサの検出値に応じて、燃焼をON・OFFさせ、熱交換器よりも出口に近い水管は、感温センサでヒータを動作させ凍結を防止している。また、特許文献4には、電源の初回投入時等の凍結の有無の確認方法が開示されており、出湯温、入水温等が閾値以下になると凍結防止燃焼をし、温度が上昇しないと凍結と判断し、以後燃焼を停止することが開示されている。そして、特許文献5では、温度センサが凍結温度を検出すると、ヒータ及びファンを駆動して水管を加熱する方法が開示されている。
【特許文献1】特開平10−26413
【特許文献2】特開平10−227526
【特許文献3】特開平11−159874
【特許文献4】特開2003−207207
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、給湯装置に設置される排気筒に逆風止めを設置することが許可されていないアメリカ合衆国等においては、寒冷時、排気筒内に逆風により侵入した冷気が熱交換器を冷却させるため、水管に凍結を生じさせる。水管にヒータを設置して加熱しても、外気温度が極端に低くなると、凍結を防止することができない。
【0005】
また、一次熱交換器を通過させた燃焼排気から潜熱を吸収させる二次熱交換器を備えた高効率給湯装置では、熱交換器全体が防熱板に囲われており、ヒータを取り付ける空間が無いため、屋内空気をファンモータで送ることにより、凍結を防止する方法がある。しかし、屋内空気を送り込んでも一次熱交換器側に熱を吸収されるため、二次熱交換器側の保温が不十分となり、二次熱交換器側の凍結を予防できないおそれがある。
【0006】
このような課題について、特許文献1〜4にはその開示はなく、斯かる課題は特許文献1〜4に開示された技術を用いても解決することができない。
【0007】
そこで、本発明は、上記課題を解決するため、寒冷時、給湯装置の凍結防止機能を改善することを目的とする。
【0008】
また、本発明の他の目的は、燃焼排気の顕熱を吸収する一次熱交換器、燃焼排気の潜熱を吸収する二次熱交換器を備える高効率給湯装置の凍結防止機能を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成させるため、本発明の給湯装置は、燃焼排気の顕熱を吸収する一次熱交換器と、前記燃焼排気の潜熱を吸収する二次熱交換器とを備える給湯装置であって、凍結防止温度を検出する温度検出手段と、燃焼により発生した燃焼排気を前記一次熱交換器及び前記二次熱交換器に供給する燃焼手段と、この燃焼手段に空気を供給する給気手段と、前記温度検出手段の検出温度に基づき、前記燃焼手段を燃焼させ、前記給気手段を駆動する制御手段とを備え、前記温度検出手段が凍結防止温度を検出した場合、一定時間だけ前記燃焼手段を燃焼させて前記一次熱交換器を加熱し、前記燃焼手段の燃焼停止後の一定時間、前記給気手段を駆動して前記一次熱交換器側から前記二次熱交換器に空気を流すことにより、前記一次熱交換器側の余熱で前記二次熱交換器側を加熱する構成である。
【0010】
斯かる構成において、一次熱交換器、二次熱交換器、燃焼手段及び給気手段は既存の給湯装置に備えられる構成である。本発明では、凍結防止温度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段の検出温度を制御情報に用いる制御手段により、燃焼手段の燃焼を制御し、その燃焼後にも給気手段を継続して駆動し、凍結防止を図っている。即ち、温度検出手段が凍結防止温度を検出した場合、一定時間だけ燃焼手段を燃焼させて一次熱交換器を加熱する。この燃焼手段の燃焼停止後の一定時間、給気手段を駆動し、一次熱交換器側から二次熱交換器に空気を流す。この結果、先の燃焼手段の燃焼で一次熱交換器側に蓄えられた熱(余熱)が二次熱交換器に空気とともに流れ、二次熱交換器側が加熱され、効率的な凍結防止が図られる。
【0011】
上記目的を達成させるためには、本発明の給湯装置において、前記温度検出手段は、前記一次熱交換器及び前記二次熱交換器が備える水管又はこれら前記一次熱交換器及び前記二次熱交換器に接続された水管の温度を検出する構成としてもよい。
【0012】
上記目的を達成させるため、本発明の給湯装置は、燃焼排気の顕熱を吸収する一次熱交換器と、前記燃焼排気の潜熱を吸収する二次熱交換器とを備える給湯装置であって、入水側の水管の温度を検出する第1の温度検出手段と、出湯側の水管の温度を検出する第2の温度検出手段と、燃焼により発生した燃焼排気を前記一次熱交換器及び前記二次熱交換器に供給する燃焼手段と、この燃焼手段に空気を供給する給気手段と、前記第1の温度検出手段又は前記第2の温度検出手段の検出温度に基づき、前記燃焼手段を燃焼させ、前記給気手段を駆動する制御手段とを備え、前記第1の温度検出手段又は前記第2の温度検出手段の何れか一方又は双方が凍結防止温度を検出した場合、一定時間だけ前記燃焼手段を燃焼させて前記一次熱交換器を加熱し、前記燃焼手段の燃焼停止後の一定時間、前記給気手段を駆動して前記一次熱交換器側から前記二次熱交換器に空気を流し、前記一次熱交換器側の余熱で前記二次熱交換器側を加熱する構成としてもよい。
【0013】
斯かる構成は、凍結防止温度を検出する温度検出手段に第1及び第2の温度検出手段が用いられており、第1の温度検出手段は入水側の水管の温度を検出し、また、第2の温度検出手段は出湯側の水管の温度を検出する。このような温度検出領域を第1及び第2の温度検出手段に分割して担当させ、その検出温度を制御情報に用いて燃焼手段及び給気手段を制御する構成としたものである。そして、制御手段では、第1の温度検出手段又は第2の温度検出手段の何れか一方又は双方が凍結防止温度を検出した場合、一定時間だけ燃焼手段を燃焼させて前記一次熱交換器を加熱する。そして、燃焼手段の燃焼停止後の一定時間、給気手段を駆動して一次熱交換器側から二次熱交換器に空気を流す。この結果、一次熱交換器側の余熱で二次熱交換器側を加熱することができ、効率的な凍結防止が図られている。
【0014】
上記目的を達成させるためには、本発明の給湯装置において、前記一次熱交換器及び前記二次熱交換器に給水する水管を加熱するヒータと、筐体内の温度を検出する温度検出手段とを備え、筐体内の検出温度が凍結防止温度に到達した場合に、前記ヒータに給電して前記水管を加熱する構成としてもよい。即ち、ヒータによる電熱で水管を加熱することにより、凍結防止を図っている。
【0015】
上記目的を達成させるため、本発明の給湯装置の凍結防止方法は、燃焼排気の顕熱を吸収する一次熱交換器と、前記燃焼排気の潜熱を吸収する二次熱交換器とを備える給湯装置の凍結防止方法であって、凍結防止温度を検出する処理と、燃焼手段の燃焼により発生した燃焼排気を前記一次熱交換器及び前記二次熱交換器に供給する処理と、燃焼に必要な空気を前記燃焼手段に給気手段により供給する処理と、前記凍結防止温度を検出した場合、一定時間だけ前記燃焼手段を燃焼させて前記一次熱交換器を加熱し、前記燃焼手段の燃焼停止後の一定時間、前記給気手段を駆動して前記一次熱交換器側から前記二次熱交換器に空気を流すことにより、前記一次熱交換器側の余熱で前記二次熱交換器側を加熱する処理とを含む構成である。斯かる構成により、既述して効率的な凍結防止が図られる。
【0016】
上記目的を達成させるため、本発明の給湯装置の凍結防止方法は、燃焼排気の顕熱を吸収する一次熱交換器と、前記燃焼排気の潜熱を吸収する二次熱交換器とを備える給湯装置の凍結防止方法であって、入水側の水管の第1の温度を検出する処理と、出湯側の水管の第2の温度を検出する処理と、燃焼手段の燃焼により発生した燃焼排気を前記一次熱交換000前記二次熱交換器に供給する処理と、燃焼に必要な空気を前記燃焼手段に給気手段により供給する処理と、前記第1の温度又は前記第2の温度の何れか一方又は双方が凍結防止温度に到達した場合、一定時間だけ前記燃焼手段を燃焼させて前記一次熱交換器を加熱し、前記燃焼手段の燃焼停止後の一定時間、前記給気手段を駆動して前記一次熱交換器側から前記二次熱交換器に空気を流し、前記一次熱交換器側の余熱で前記二次熱交換器側を加熱する処理とを含む構成としてもよい。斯かる構成によっても、既述して効率的な凍結防止が図られる。
【0017】
上記目的を達成させるため、本発明の給湯装置の凍結防止方法において、筐体内の温度が凍結防止温度に移行した場合、前記一次熱交換器及び前記二次熱交換器に給水する水管を電熱により加熱する処理を含む構成としてもよい。即ち、ヒータによる電熱で水管を加熱することができ、より高い凍結防止が図られる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の給湯装置又はその凍結防止方法によれば、次のような効果が得られる。
【0019】
(1) 給湯装置の設置場所即ち、屋内又は屋外に無関係に給湯装置の凍結防止を図ることができ、信頼性の高い給湯機能を維持することができる。
【0020】
(2) 熱交換器の温度に応じた時間間隔で給気動作が行えるので、効率良く凍結を防止することができる。
【0021】
(3) 運転スイッチのオン・オフに関係なく凍結防止動作に移行させることができる。
【0022】
(4) 熱交換器の設置数や容量に応じた凍結防止が図られるので、電熱による凍結防止のような電熱容量の増加を伴うことがなく、効率的である。
【0023】
(5) 既設の装備を利用して凍結防止を図ることができ、経済的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の実施形態である給湯装置の設置形態について、図1及び図2を参照して説明する。図1は屋外に設置された給湯装置を示し、図2は屋内に設置された給湯装置を示している。
【0025】
給湯装置2は、図1に示すように、家屋4の外壁面6に取り付けられて屋外8に設置されて用いられる。この給湯装置2は、筐体10及び排気トップ12を備えており、筐体10側には外気14を取り込む給気機能があり、また、排気トップ12側には燃焼排気16を排出する排気機能を有する。即ち、給湯装置2は、燃焼用の空気を外気から吸い込み、燃焼排気16は、排気トップ12から排出させている。この場合、冷気18が前面側から給湯装置2内に吸い込まれる。この給湯装置2は例えば、屋内用製品として出荷され、屋外用の排気トップ12を追加部品として設置することになる。
【0026】
また、この給湯装置2は図2に示すように、屋内20に設置する場合には、家屋4の内壁面に取り付けられた筐体10に排気筒22を取り付けて家屋4を貫通させて屋外8に延長し、排気筒22の先端部に屋外用の排気トップ13を備える。給湯装置2の燃焼排気16は排気筒22及び排気トップ13を通して屋外8に放出される。このとき、燃焼用空気26は屋内20から筐体10側に吸引する。そして、このような屋内設置に係る給湯装置2では、逆風により屋外8の冷気18が排気トップ13を通して排気筒22側に侵入し、給湯装置2内を冷却する。
【0027】
次に、この給湯装置について、図3、図4及び図5を参照して説明する。図3は、給湯装置を正面側から見た内部構造を示す図、図4は、給湯装置を側面側から見た内部構造を示す図、図5は、給湯装置の構成例を示す図である。
【0028】
この給湯装置2は、いわゆる高効率給湯装置を構成しており、一次熱交換器30及び二次熱交換器32を備えている。筐体10の内部に設置された燃焼室36には、複数のバーナからなるバーナ群40が設置されており、この実施形態では、3組のバーナ41、42、43で構成されている。このバーナ群40の燃焼で発生する燃焼排気16の上流側に一次熱交換器30、その下流側に二次熱交換器32が設置され、一次熱交換器30に燃焼排気16から顕熱を吸収させるとともに、一次熱交換器30を通過した燃焼排気16から二次熱交換器32に潜熱を吸収させている。なお、二次熱交換器32において、mは、冷気によって最も冷却される部位を示している。
【0029】
筐体10に取り付けられたガス供給口52には図示しない燃料ガス供給源が接続され、燃料ガスGがガス供給管54を通じて各バーナ41〜43に分配、供給される。ガス供給管54と各バーナ41〜43との間には、共通に元弁56及び比例弁58が設置されているとともに、各バーナ41〜43毎に燃料ガスGの供給を切り替える能力切替弁60、62、64が設置されている。
【0030】
燃焼室36の下面側には給気ファン66が設置され、燃焼用空気が燃焼室36に送り込まれる。給気ファン66はファンモータ68によって回転させる。バーナ群40の上部側には、フレームロッド70及び点火プラグ72が設置されているとともに、異常燃焼検出器74が設置され、点火プラグ72には点火電流を流すイグナイタ76が接続されている。
【0031】
燃焼室36の上部には燃焼排気16を外気に放出するための排気筒22が取り付けられ、この排気筒22には排気トップ12が取り付けられている。排気トップ12から逆流によって燃焼室36に侵入する空気の風圧を検出するため、燃焼室36には検出パイプ82を通して風圧センサ84が連結され、検出風圧が電気信号として取り出される。
【0032】
また、二次熱交換器32にはドレン受け86が設置され、熱交換によって二次熱交換器32に発生するドレン88がこのドレン受け86に溜められた後、ドレンパイプ90を通して中和器92に導かれ、中和されたドレン88がドレン口94より筐体10外に放出される。中和器92にはドレン88の強酸性を中和する中和剤96が充填されている。中和器92のドレン導入部にはドレンセンサ98が設置され、逆流するドレン88が検出され、それを表す検出信号が取り出される。
【0033】
そして、筐体10には上水Wを供給するための給水口100、温水HWを取り出すための出湯口102が設置されている。この給水口100と出湯口102との間には水管路を形成する水管104が設置され、この水管104には二次熱交換器32、水量センサ106、一次熱交換器30、水制御弁108等が設置されているとともに、一次熱交換器30に跨がってバイパス弁110及びバイパス管112が設置されている。水管104から分岐された水抜き管114は、筐体10の壁面部に導かれ、水抜き栓116で閉塞されている。また、水管104には、入水温度を検出する温度センサ118、出湯温度を検出する温度センサ120、混合湯温度を検出する温度センサ122が設置されているとともに、複数のヒータ124が設置されている。これらヒータ124は凍結を防止するために水管104、一次熱交換器30のドラムパイプ126、二次熱交換器32のパイプ128を加熱する手段であって、各ヒータ124は、給水口100の近傍位置、二次熱交換器32の入口側位置、一次熱交換器30の出口側位置、水制御弁108と出湯口102との中間位置、出湯口102の近傍位置、一次熱交換器30のドラムパイプ126、二次熱交換器32のパイプ128にヒータ固定板137によって設置されている。各ヒータ124には筐体10内の検出温度により導通する感温スイッチ134を通して給電され、136はリード線である。
【0034】
そして、筐体10には、各種センサの検出信号を受け、各弁の開閉等の制御を行う制御装置138が設置されている。この制御装置138は、電装基板140等によって構成されている。また、制御装置138にはリモコン装置142が接続され、外部から制御装置138をリモコン装置142によって操作することができる。
【0035】
次に、制御装置138について、図6を参照して説明する。図6は、制御装置138の一例を示している。
【0036】
制御装置138にはコンピュータで構成される制御演算部144が設置され、この制御演算部144には、CPU(Central Processing Unit )146、ROM(Read-Only Memory)148、RAM(Random-Access Memory)150、プログラムカウンタ152、ウォッチタイマ154、アナログ・ディジタル(AD)変換器156、タイマイベントカウンタ158、入出力ポート160、インタラプトコントロール部162が備えられている。この制御装置138によれば、給湯制御、凍結防止制御等の制御が実行され、凍結防止制御は給湯装置2の設置形態、即ち、屋外設置と屋内設置に対応して実行される。そこで、CPU146は、ROM148に格納されている給湯制御プログラムや凍結防止制御プログラムに基づき、各種センサからの入力情報を用いた演算制御を実行し、制御出力を発生する。ROM148には既述の制御プログラムの他、演算に必要な固定値等が格納されている。プログラムカウンタ152は、ROM148に対し、実行するプログラムのアドレスを指定する。RAM150は、演算途上のデータや検出データ等を格納する。ウォッチタイマ154は、ウォッチドッグタイマであって、プリセット可能なオーバーフロー付きカウンタで構成され、プログラムの実行が一定時間で完了しない場合に異常である旨の出力を発生する。AD変換器156は、検出信号等、アナログデータである入力データをディジタルデータに変換する。タイマイベントカウンタ158はファンモータ68の回転数検出に使用される。入出力ポート160は、入出力データの取出しに用いられる。また、インタラプトコントロール部162は、リモコン装置142からの制御入力による割込み制御に用いられる。
【0037】
そして、この制御装置138には、ドレンセンサ98に対応してドレン検出回路164、温度センサ118〜122に対応して温度検出回路166、168、170、水量センサ106に対応してパルス波形成形回路172、ファンモータ68に対応して、ファン駆動回路174、ファン回転パルス検出回路176、風圧センサ84に対応して風圧検出回路178、イグナイタ76に対応してイグナイタ駆動回路182、元弁56に対応して元弁駆動回路184、能力切替弁60〜64に対応して能力切替弁駆動回路186、比例弁58に対応して比例弁駆動回路188、フレームロッド70に対応して炎検出回路190、リモコン装置142に対応して制御データの送受信、変調及び復調処理を行うため、変調器192、送信回路194、復調器196及び受信回路198が設けられている。
【0038】
ヒータ124には例えば、図7に示すように、交流電源200が感温スイッチ134を介して給電され、感温スイッチ134の温度検知に基づくスイッチングにより、給電のON/OFFが行われる。
【0039】
次に、リモコン装置142について、図8を参照して説明する。図8は、リモコン装置142の一例を示している。
【0040】
このリモコン装置142にはコンピュータで構成される制御演算部202が設置され、この制御演算部202には、CPU204、ROM206、RAM208、インタラプトコントロール部210、入出力ポート212、214が設置されている。制御装置138からのデータを受信するため、受信回路216、復調器218が設置され、制御装置138に対して制御データを送信するため、送信回路220、変調器222が設置されている。また、温度調節のための温調スイッチ224、運転スイッチ226が設置され、これらのスイッチに対応して検出回路228が設置されている。また、情報を表示するための表示器230及び駆動回路232が設置されている。
【0041】
次に、基本的な動作である給湯動作について説明する。
【0042】
給湯装置2を運転状態にし、給水口100から水Wが水管104に流れると、バーナ41〜43に点火され、燃料ガスGがバーナ41〜43によって燃焼する。このバーナ41〜43の燃焼排気16は一次熱交換器30及び二次熱交換器32を通過して燃焼室36から排気筒22及び排気トップ12に流れる。水Wは、二次熱交換器32を通過し、燃焼排気16の潜熱により加熱された後、一次熱交換器30で燃焼排気16の顕熱により加熱され、水制御弁108を通して出湯口102に流れる。この場合、二次熱交換器32で加熱された低温の湯は、バイパス弁110を介してバイパス管112から一次熱交換器30で加熱された温水HWに混合され、適当な湯温の温水HWが出湯口102から出湯される。
【0043】
次に、基本的な動作である凍結防止動作について説明する。
【0044】
最初に、凍結防止燃焼及びファンモータ回転の設定について説明すると、燃焼制御では、全燃焼状態において、最小燃焼を所定時間として例えば、4秒間の固定時間に設定する。ここで、全燃焼状態において、最小燃焼とは、バーナ群40の全てのバーナ41〜43が燃焼状態にあり、その燃焼状態が最小ガス量で燃焼している状態を言い、以下、この燃焼状態を「全燃焼最小燃焼」と言う。
【0045】
全燃焼最小燃焼を例えば、3秒間とした場合、凍結防止効果が薄く、全燃焼最小燃焼を例えば、5秒間とすると、局部沸騰のおそれがある。実験では局部沸騰等の異常は観測されなかったが、燃焼時において最も高温になるベンド部の温度(ベンド温度)で約60℃である。
【0046】
屋外設置では、温度センサ120で例えば、8℃以下、温度センサ118で例えば、3℃以下を検知した場合、凍結防止燃焼を行う。屋外設置で逆風が発生した場合、筐体10内雰囲気が氷点下であり、かつ逆風により二次熱交換器32が冷却されるため、温度センサ118の検出温度の低下が顕著になる。また、一次熱交換器30の温度が高い状態で凍結防止燃焼を行うと局部沸騰のおそれがあるため、温度センサ120の検出温度(=一次熱交換器30の温度)により凍結防止燃焼開始温度としてしきい値を設定している。
【0047】
また、屋内設置では、温度センサ120で例えば、3℃以下を検知した場合、凍結防止燃焼を開始する。屋内設置で逆風が発生した場合、温度センサ120の検出温度(=一次熱交換器30の温度)の低下が顕著になる。ここで、温度センサ118は屋内の温度影響を強く受けるため、逆風による温度低下(二次熱交換器32の温度低下)の影響が少ない。
【0048】
次に、燃焼後の制御では、燃焼インターバルを所定時間例えば、300秒(=5分)に設定する。凍結防止燃焼の燃焼及び燃焼停止を繰り返すハンチングの発生を防止するため、燃焼間隔を設定する。このインターバル時間は、屋外設置において−30℃、15m/secの逆風時において問題とならない時間とした。
【0049】
ポストパージ時間は固定ではなく、温度センサ120の検出温度を用いて可変としている。そこで、時間は例えば、30秒から300秒までの間、温度センサ120が例えば、15℃以下を検出したとき、燃焼停止とする。
【0050】
凍結防止燃焼により加熱された一次熱交換器30の熱をポストパージによって二次熱交換器32に分配する。この分配は、凍結防止燃焼による二次熱交換器32の昇温効果は低いためである。給湯装置2が屋内20に設置された場合、筐体10の環境温度(室温)が高い場合では、室内の空気をファンモータ68を回転させて給気ファン66により一次熱交換器30及び二次熱交換器32に送ることにより、冷風によって冷却された一次熱交換器30及び二次熱交換器32を加熱する。また、ポストパージによって必要以上に一次熱交換器30を冷却させないため、ポストパージのリミット時間が温度センサ120の検出温度で設定されている。
【0051】
(1) 給湯装置2を屋外に設置した場合(図1)
給湯装置2が屋外8に設置された場合には、凍結防止手段としてヒータ124による加熱と凍結防止燃焼による加熱の双方が機能する。凍結防止燃焼は冷気の影響を受け易い温度センサ118の検出温度がしきい温度として例えば、3℃以下になった場合に凍結防止燃焼動作が開始される。
【0052】
凍結予防のためのヒータ124と凍結防止燃焼とはそれぞれ単独で動作するが、センサを共有化して両者を連動させてもよい。
【0053】
給湯装置2を屋外に設置した場合の動作態様について、図9を参照して説明する。図9は、温度センサ118の検出温度が3℃以下、温度センサ120の検出温度が8℃以下で燃焼を開始した場合の動作態様であり、Aは温度センサ120の検出温度の推移、Bは温度センサ118の検出温度の推移、Cは二次熱交換器32の温度推移(既述の部位mの検出温度)、Dは冷風の吹込み強さ、Eは凍結防止燃焼動作、Fはファンモータの動作である。二次熱交換器32の部位mの検出温度は、凍結防止機能の確認のために温度センサを設置し、検出したものである。また、E、Fにおいて、ONは動作、OFFは動作停止を示す。図9において、a〜hは以下の通りである。
【0054】
a:温度センサ118、120の凍結防止開始温度の検出
温度センサ118、120が水管内の水温を検出し、その水温が凍結防止開始温度に低下したことを検知する。
【0055】
b:凍結防止燃焼の開始
凍結防止燃焼は効率的に一次熱交換器30及び二次熱交換器32を加熱させるため、全燃焼最小燃焼で行う。燃焼時間として例えば、4秒間固定である。
【0056】
c:凍結防止燃焼後のファンモータ回転(ポストパージ)の開始
凍結防止燃焼だけでは二次熱交換器32を加熱できないため、凍結防止燃焼によって加熱された一次熱交換器30の余熱をファンモータ68の回転によって二次熱交換器32へ分配して加熱させる。
【0057】
d:凍結防止燃焼後のファンモータ回転(ポストパージ)時間
ファンモータ68の回転時間は所定時間の範囲として例えば、最小30秒から最大300秒の可変である。凍結防止燃焼後に所定時間として例えば、30秒間、ファンモータ68の回転(ポストパージ)を行い、それ以降は所定時間として例えば、300秒経過するまでの間、温度センサ120がしきい温度として例えば、15℃以上の条件でファンモータ68を回転させる。この制御の結果、一次熱交換器30の温度に余裕がある場合にはその余熱を二次熱交換器32へ送り、熱交換器温度のバランスが良い凍結防止を行う。
【0058】
e:ファンモータ回転(ポストパージ)後
ファンモータ68の回転による二次熱交換器32への熱分配が終了すると、一次熱交換器30の温度低下の原因が冷気のみのため、温度勾配は小さくなる。
【0059】
f:凍結防止燃焼の開始
インターバル時間の所定時間として例えば、300秒を超え、温度センサ118の検出温度が凍結防止開始温度であるしきい温度を超えたため、凍結防止燃焼を再開する。
【0060】
g:凍結防止燃焼後のファンモータの回転
ファンモータ68の回転時間の最小制限時間として例えば、30秒経過後、温度センサ120の検出温度がしきい温度として例えば、15℃以下のため、ファンモータ68の回転を停止する。
【0061】
h:温度センサ118の検出温度がしきい値を超えても、インターバル時間が300秒を経過しないと、凍結防止燃焼は行われない。
【0062】
(2) 給湯装置2を屋内に設置した場合(図2)
給湯装置2を屋内20に設置した場合には、凍結防止手段は主にヒータ124である。排気トップ12より冷気が入りこむ場合に凍結予防燃焼が開始される。このとき、凍結防止燃焼の開始は温度センサ120の検出温度である。温度センサ118の検出温度は冷風よりも室温の影響を強く受けるため、凍結防止燃焼の開始条件には使えない。
【0063】
そこで、給湯装置2を屋内20に設置した場合の動作態様について、図10を参照して説明する。図10は、温度センサ120の検出温度が3℃以下で燃焼を開始した場合の動作態様であり、Aは温度センサ120の検出温度の推移、Bは二次熱交換器32の温度推移(既述の部位mの検出温度)、Cは温度センサ118の検出温度の推移、Dは筐体10の周囲温度、Eは冷風の吹込み、Fは凍結防止燃焼動作、Gはファンモータの動作である。F、Gにおいて、ONは動作、OFFは動作停止を示す。図10において、i〜lは以下の通りである。
【0064】
i:冷風が排気トップ12より進入
給湯装置2が屋内20に設置された場合には、排気トップ12より吹き込まれた冷風で二次熱交換器32の温度は低下するが、給湯装置2の筐体10内の温度が室温の影響を受けるので、温度センサ118、120の検出温度の推移が屋外設置の給湯装置2の場合と異なることとなる。そこで、冷気の影響を強く受け得る温度センサ120の検出温度を制御情報に用いて凍結防止燃焼の制御を行えば、凍結防止機能が高められる。筐体10内温度が室温の影響で高くなるため、給湯装置2が凍結防止温度に到達していても、感温スイッチ134が動作しないためにヒータ124による加熱ができない場合があるが、凍結防止燃焼はこのような不都合を補完することができ、凍結防止機能が高められる。この場合、屋内20の設置でも氷点下に近い環境の場合には感温スイッチ134が動作し、ヒータ124の加熱動作が行われる。
【0065】
j:凍結防止燃焼
給湯装置2に電源が投入されてから、又は前回の凍結防止燃焼後からインターバル時間がカウントされ、インターバル時間及び温度センサ120の検出温度がしきい値を超えた場合に凍結防止燃焼が行われる。
【0066】
k:凍結防止燃焼後のファンモータ68の回転(ポストパージ)
凍結防止燃焼後のファンモータ68の回転(ポストパージ)時間は可変である。給湯装置2の筐体10の環境温度(室温)が高い場合には、室温の空気によっても一次熱交換器30及び二次熱交換器32を加熱できるため、所定時間例えば、30秒経過後、温度センサ120の検出温度が例えば、15℃以下又はインターバル時間が例えば、最大300秒間経過するまでファンモータ68を回転させる。
【0067】
l:冷風の吹込みがなくなった場合
屋内20に給湯装置2が設置された場合には、冷風の吹込み等により凍結防止燃焼が働くが、吹込みがなくなった場合、一次及び二次熱交換器30、32の温度は上昇して室温へ近付く。
【0068】
次に、本発明の給湯装置の凍結防止方法の実施形態について、図11を参照して説明する。図11は、凍結防止制御の処理手順を示すフローチャートである。
【0069】
給湯装置2が通常の給湯状態にあるか否かを判定するため、水量センサ106の流量検出出力を参照し、検出流量があるか否かを判定する(ステップS1)。検出流量がある場合には、タイマイベントカウンタ158でカウントされているインターバル時間をリセットし(ステップS2)、ステップS1に戻る。水量センサ106から流量検出信号が得られると、給湯状態にあることから凍結防止燃焼制御を終了し、通常燃焼動作に移行する。即ち、給湯停止状態では凍結防止制御に移行する。検出流量のないことを条件にインターバル時間のカウントが行われ(ステップS3)、このカウントは既述の通り、流量がOFFで所定のインターバル時間が経過するまで継続する。そして、インターバル時間が経過したか否かを判定し(ステップS4)、インターバル時間が経過するまで、凍結防止燃焼に移行しない。これにより、燃焼及び燃焼停止の繰返し動作、即ち、燃焼ハンチングが防止され、動作の安定が図られる。
【0070】
インターバル時間が経過した後、凍結防止動作条件に到達したか否かが判定される(ステップS5)。即ち、温度センサ118又は温度センサ120の検出温度が凍結防止動作の開始温度以下に移行したとき、凍結動作条件が成立し、凍結防止燃焼に移行する(ステップS6)。具体的には、温度センサ118が所定温度例えば、3℃以下の検出とともに、温度センサ120が所定温度例えば、8℃以下を検出した場合、又は温度センサ120が所定温度例えば、3℃以下を検出した場合には、温度センサ118の検出温度に関係なく、凍結動作条件が成立する。この凍結防止燃焼では、一定時間の凍結防止燃焼(全燃焼最小燃焼で例えば、4秒の燃焼)を行い、一次熱交換器30の加熱が行われる。このとき、インターバル時間はリセットされる(ステップS7)。
【0071】
また、凍結防止燃焼後、ファンモータ68を継続して回転し、給気ファン66によりポストパージを開始する(ステップS8)。これにより、一次熱交換器30の余熱で二次熱交換器32の加熱が行われる。
【0072】
また、凍結防止燃焼後、インターバル時間のカウントを行う(ステップS9)。この場合、ポストパージ中もインターバル時間のカウントを行う。このインターバル時間のカウントにより、そのインターバル時間が最小ポストパージ時間例えば、30秒を経過したか否かを監視し(ステップS10)、経過しない前にはインターバル時間のカウントを継続し、最小ポストパージ時間が経過した場合には、最大ポストパージ時間例えば、300秒が経過したか否かを監視し(ステップS11)、最大ポストパージ時間が経過しない場合には、温度センサ120の検出温度を監視し、その検出温度が所定温度例えば、15℃以下か否かが判定され(ステップS12)、その検出温度が所定温度例えば、15℃以下でない場合にはステップS9に戻り、ステップS9〜12の処理が繰り返される。また、最大ポストパージ時間が経過し、又は温度センサ120の検出温度が所定温度例えば、15℃以下に低下した場合には、ファンモータ68を停止し、給気ファン66によるポストパージを停止し(ステップS13)、凍結防止制御はステップS1に戻り、継続した制御が繰り返される。
【0073】
この場合、凍結防止燃焼後のファンモータ68(ポストパージ)時間は最小・最大時間を設定しているが、最大時間以下であれば、一次熱交換器30の温度がしきい温度以下になるまでとする。この結果、一次熱交換器30の温度が高い条件では、より多くの余熱を二次熱交換器32へ送り込むことができ、二次熱交換器32の加熱により、凍結防止が図られる。
【0074】
実験例
次に、本発明の給湯装置及びその凍結防止方法の実験例について、図12及び図13を参照して説明する。図12は、燃焼のみによる保温効果を示す図、図13は燃焼及びポストパージによる保温効果を示す図である。
【0075】
実験条件は、温度:−13℃、逆風:5〔m/sec〕、凍結防止燃焼条件として全燃焼最小燃焼:4秒、ポストパージ:60秒、ファンモータの回転速度は4100〔rpm〕とし、実験内容は、製品である給湯装置を冷蔵庫内に設置し、排気煙突から逆風(冷風)を送り、このときの熱交換器の温度変化を観測した。また、一次熱交換器の最低温度が3℃以下になったとき、全燃焼最小燃焼を4秒行い、一次熱交換器及び二次熱交換器内を加熱した。
【0076】
図13に示す実験結果では、ポストパージによって一次熱交換器の余熱で二次熱交換器を加熱している。その結果、図12及び図13の比較から明らかな通り、図13では二次熱交換器の温度上昇がさらに起こり、保温状態が向上していることが理解されるであろう。
【0077】
なお、実施形態では給湯を行う給湯装置を例にとって説明したが、本発明は、給湯、追焚又は暖房機能からなる熱源装置に適用することができる。
【0078】
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、水を加熱して給湯する給湯装置に関し、燃焼と給気との併用により、既存の設備を利用して効率的な凍結防止を図っており、産業上有益な発明である。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施形態に係る給湯装置の屋外設置例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る給湯装置の屋内設置例を示す図である。
【図3】正面から見た給湯装置の内部構成を示す図である。
【図4】側面から見た給湯装置の内部構成を示す図である。
【図5】給湯装置の構成例を示す図である。
【図6】制御装置を示すブロック図である。
【図7】電熱装置の構成例を示す図である。
【図8】リモコン装置の構成例を示すブロック図である。
【図9】屋外設置に係る給湯装置の凍結防止動作を示す図である。
【図10】屋内設置に係る給湯装置の凍結防止動作を示す図である。
【図11】給湯装置の実施形態に係る給湯装置の凍結防止方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】燃焼のみによる保温効果を示す図である。
【図13】燃焼及びポストパージによる保温効果を示す図である。
【符号の説明】
【0081】
2 給湯装置
10 筐体
30 一次熱交換器
32 二次熱交換器
40 バーナ群
41〜43 バーナ
66 給気ファン(給気手段)
68 ファンモータ(給気手段)
104 水管
118 温度センサ(第1の温度検出手段)
120 温度センサ(第2の温度検出手段)
124 ヒータ
134 感温スイッチ(温度検出手段)
138 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼排気の顕熱を吸収する一次熱交換器と、前記燃焼排気の潜熱を吸収する二次熱交換器とを備える給湯装置であって、
凍結防止温度を検出する温度検出手段と、
燃焼により発生した燃焼排気を前記一次熱交換器及び前記二次熱交換器に供給する燃焼手段と、
この燃焼手段に空気を供給する給気手段と、
前記温度検出手段の検出温度に基づき、前記燃焼手段を燃焼させ、前記給気手段を駆動する制御手段と、
を備え、前記温度検出手段が凍結防止温度を検出した場合、一定時間だけ前記燃焼手段を燃焼させて前記一次熱交換器を加熱し、前記燃焼手段の燃焼停止後の一定時間、前記給気手段を駆動して前記一次熱交換器側から前記二次熱交換器に空気を流すことにより、前記一次熱交換器側の余熱で前記二次熱交換器側を加熱することを特徴とする給湯装置。
【請求項2】
前記温度検出手段は、前記一次熱交換器及び前記二次熱交換器が備える水管又はこれら前記一次熱交換器及び前記二次熱交換器に接続された水管の温度を検出することを特徴とする請求項1記載の給湯装置。
【請求項3】
燃焼排気の顕熱を吸収する一次熱交換器と、前記燃焼排気の潜熱を吸収する二次熱交換器とを備える給湯装置であって、
入水側の水管の温度を検出する第1の温度検出手段と、
出湯側の水管の温度を検出する第2の温度検出手段と、
燃焼により発生した燃焼排気を前記一次熱交換器及び前記二次熱交換器に供給する燃焼手段と、
この燃焼手段に空気を供給する給気手段と、
前記第1の温度検出手段又は前記第2の温度検出手段の検出温度に基づき、前記燃焼手段を燃焼させ、前記給気手段を駆動する制御手段と、
を備え、前記第1の温度検出手段又は前記第2の温度検出手段の何れか一方又は双方が凍結防止温度を検出した場合、一定時間だけ前記燃焼手段を燃焼させて前記一次熱交換器を加熱し、前記燃焼手段の燃焼停止後の一定時間、前記給気手段を駆動して前記一次熱交換器側から前記二次熱交換器に空気を流し、前記一次熱交換器側の余熱で前記二次熱交換器側を加熱することを特徴とする給湯装置。
【請求項4】
前記一次熱交換器及び前記二次熱交換器に給水する水管を加熱するヒータと、
筐体内の温度を検出する温度検出手段と、
を備え、筐体内の検出温度が凍結防止温度に到達した場合に、前記ヒータに給電して前記水管を加熱することを特徴とする請求項1記載の給湯装置。
【請求項5】
燃焼排気の顕熱を吸収する一次熱交換器と、前記燃焼排気の潜熱を吸収する二次熱交換器とを備える給湯装置の凍結防止方法であって、
凍結防止温度を検出する処理と、
燃焼手段の燃焼により発生した燃焼排気を前記一次熱交換器及び前記二次熱交換器に供給する処理と、
燃焼に必要な空気を前記燃焼手段に給気手段により供給する処理と、
前記凍結防止温度を検出した場合、一定時間だけ前記燃焼手段を燃焼させて前記一次熱交換器を加熱し、前記燃焼手段の燃焼停止後の一定時間、前記給気手段を駆動して前記一次熱交換器側から前記二次熱交換器に空気を流すことにより、前記一次熱交換器側の余熱で前記二次熱交換器側を加熱する処理と、
を含むことを特徴とする給湯装置の凍結防止方法。
【請求項6】
燃焼排気の顕熱を吸収する一次熱交換器と、前記燃焼排気の潜熱を吸収する二次熱交換器とを備える給湯装置の凍結防止方法であって、
入水側の水管の第1の温度を検出する処理と、
出湯側の水管の第2の温度を検出する処理と、
燃焼手段の燃焼により発生した燃焼排気を前記一次熱交換器及び前記二次熱交換器に供給する処理と、
燃焼に必要な空気を前記燃焼手段に給気手段により供給する処理と、
前記第1の温度又は前記第2の温度の何れか一方又は双方が凍結防止温度に到達した場合、一定時間だけ前記燃焼手段を燃焼させて前記一次熱交換器を加熱し、前記燃焼手段の燃焼停止後の一定時間、前記給気手段を駆動して前記一次熱交換器側から前記二次熱交換器に空気を流し、前記一次熱交換器側の余熱で前記二次熱交換器側を加熱する処理と、
を含むことを特徴とする給湯装置の凍結防止方法。
【請求項7】
筐体内の温度が凍結防止温度に移行した場合、前記一次熱交換器及び前記二次熱交換器に給水する水管を電熱により加熱する処理を含むことを特徴とする請求項5記載の給湯装置の凍結防止方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate