説明

統合されたパッケージングシステムのアーキテクチャ

食品を含むシールされたパッケージを製造する充填マシンおよびコンベアを介して接続され、各々が制御システムを含む下流側分配機器を含むパッケージングラインと、前記パッケージングラインのコンフィギュレーション、通信および制御を管理するためのラインコントローラと、関係する機器の作動に関する視覚情報のための共通するオーバーヘッドメッセージディスプレイと、前記ラインコントローラを関係する機器に接続するための通信ネットワークとを含むパッケージングシステムであって、前記ラインコントローラは、「プラグアンドプレイ」により製造フロアにおける有効なラインの設置、スタートおよびチューニングを低減し、かつ安全にするためのラインコンフィギュレータと、製造中のラインの性能および製品の流れを最適にするためのラインコマンダーと、「使用が容易な」ラインリソースおよび材料を改善することにより、製造のフレキシビリティに適合するためのレシピマネージャーと、前記コンベアに沿った製品のトランスポートを最適にするためのコンベアオプティマイザーとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(本発明の技術分野)
本発明は、一般的には食品のパッケージングに関し、より詳細には、注入可能な食品のシールされた状態での連続的パッケージングに関する。
【背景技術】
【0002】
(背景技術)
知られているように、食品パッケージングプラントの工場のフロアでは、工場に入る食品およびパッケージング材料の保管、食品処理、食品パッケージング(包装)およびパッケージの倉庫保管を含む、特定目的の数種のプロセスが一般に実行される。注入可能な食品を参照すると、パッケージングラインでは食品のパッケージングが実行され、パッケージングラインの各々は、パッケージを製造し、取り扱うためのマシンと機器との集合体となっており、各ラインはパッケージを製造するための充填マシンと、それに続く1つ以上の所定のコンフィギュレーションの下流側分配機器、例えばアキュムレータ、ストローアプリケータ、フィルムラッパーおよび段ボールパッカーを含み、これら機器はパッカーを取り扱いできるよう、コンベアを介して充填マシンに接続されている。
【0003】
このタイプのパッケージの代表的な一例は、テトラブリックアセプティック(Tetra Brik Aseptic)(登録商標)として知られる液体または注入可能な食品のための平行六面体の形状をしたパッケージであり、このパッケージは、パッケージ材料から構成されたラミネートされたウェブを折りたたみ、かつシールすることによって製造される。
【0004】
パッケージング材料は一般に繊維材料、例えば紙またはミネラルが充填されたポリプロピレン材料から製造された1つ以上の剛性化かつ強化ベース層を一般に含む多層シート構造体を有し、このベース層の両側は多数の熱シールプラスチック材料層、例えばポリエチレンフィルムによってカバーされている。長期保存食品、例えばUHTミルクのための無菌状態のパッケージの場合、パッケージ材料はガスおよび光バリア材料層、例えばアルミフォイルまたはエチルビニールアルコール(EVOH)フィルムも含み、このバリア材料層は熱シールプラスチック材料層上に重ねられ、このバリア材料層は次に食品に最終的に接触するパッケージの内側面を形成する別の熱シールプラスチック材料層によってカバーされる。
【0005】
このタイプのパッケージは、完全自動充填マシンで製造され、このマシンでは過酸化水素溶液のような化学的殺菌剤を塗布することにより殺菌される、ウェブとして送られるパッケージング材料から、連続的な垂直チューブが形成され、この殺菌剤は、一旦殺菌が完了すると、パッケージング材料の表面から加熱によって除去、例えば蒸発されるようになっており、殺菌されたウェブは、閉じられた無菌環境内に維持され、垂直チューブを形成するように折りたたまれ、長手方向にシールされる。次に、このチューブには殺菌されるか、または無菌処理された注入可能な食品が下方向に充填され、このチューブは、成形ステーションまで垂直パスに沿って送られ、成形ステーションにおいて、チューブは2対のジョーにより等間隔の横断面に沿ってグリップされる。これらジョーは、チューブに周期的かつ連続的に作用し、チューブのパッケージング材料をシールし、横方向シールストリップにより互いに接続されたピローパックの連続ストリップを形成する。相対的シールストリップを切断することにより、ピローパックは互いに分離され、最終折りたたみステーションまで運搬され、最終折りたたみステーションにおいてこれらパックは、仕上げられたパッケージ、例えば実質的に平行六面体形状のパッケージとなるように機械的に折りたたまれる。
【0006】
上記方法とは異なり、複数のブランクとなるようにパッケージング材料をカットし、これらブランクを成形スピンドル上でパッケージとなるように成形し、これらパッケージに食品を充填し、シールしてもよい。このタイプのパッケージの一例として、テトラレックス(Tetra Rex)(登録商標)として知られるいわゆる「ゲーブルトップ」パッケージがある。
【0007】
現行の第一世代のパッケージングラインは、一般に、制御装置が集中化されておらず、コンフィギュレーションフレキシビリティが不良であるか、または全くなく、通信チャンネルおよび自動化ソリューション並びにハードウェアが異なり、一般に充填マシンおよび各分配機器においてラインの自動化ソフトウェアをカスタム化しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、現行のパッケージングライン自動化および制御システムは、食品の安全性およびトレーサビリティに対する、次第に増加する市場の要求、およびより高くなる製造の多様性を満たすのに必要なフレキシビリティおよび機能上の特徴を提供できない。
【0009】
しかしながら、遺産となった自動化および制御システムの多くは、それらの年式が旧いにも係わらず、アップグレードを保証する有益な機能を提供し続けている。これらシステムは、莫大な資金投資を必要としているが、製造管理者はこのような投資を引き伸ばしている。
【0010】
従って、パッケージングプラントの自動化の進展、特に、例えば自動化制御が集中化され、ロバストであり、コンフィギュレーションのフレキシビリティが高められており、通信チャンネルおよび自動化ソリューション並びにハードウェアが同じであり、および充填マシンおよび分配機器においてラインの自動化ソフトウェアをカスタム化する必要がない、統合されたソリューションを特徴とする新世代のパッケージングラインに対するニーズが更に高まっていることが感じられる。
【0011】
(発明の目的および概要)
本発明の目的は、上記ニーズを満たす新世代のパッケージングラインを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的は、特許請求の範囲に記載のパッケージングシステムに関するものである本発明によって達成される。
【0013】
次に、本発明についてより良好に理解するため、添付図面(すべての図面が同じ縮尺となっているわけではない)を参照し、純粋に例として示し、限定的と見なすべきでない好ましい実施形態について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる統合されたパッケージングシステムを略図で示す。
【0015】
【図2】図1のパッケージングシステムの全体のアーキテクチャを示すブロック図である。
【0016】
【図3】図1のパッケージングシステムのイーサネット(登録商標)ネットワークの全体のトポロジーを示すブロック図である。
【0017】
【図4】図1のパッケージングシステムの分配機器のレイアウトを略図で示す。
【0018】
【図5】本発明の第1実施形態に係わる統合されたパッケージングシステムの異なる略式レイアウトのうちの1つを示すブロック図である。
【0019】
【図6】本発明の第1実施形態に係わる統合されたパッケージングシステムの異なる略式レイアウトのうちの1つを示すブロック図である。
【0020】
【図7】本発明の第1実施形態に係わる統合されたパッケージングシステムの異なる略式レイアウトのうちの1つを示すブロック図である。
【0021】
【図8】本発明の第1実施形態に係わる統合されたパッケージングシステムの異なる略式レイアウトのうちの1つを示すブロック図である。
【0022】
【図9】パッケージングラインにおけるソフトウェアのモデュラーアーキテクチャを示すブロック図である。
【0023】
【図10】パッケージングラインをコンフィギュレートする間のグラフィカルユーザーインターフェースの異なるコンフィギュレーションウィンドーのうちの1つを示す。
【0024】
【図11】パッケージングラインをコンフィギュレートする間のグラフィカルユーザーインターフェースの異なるコンフィギュレーションウィンドーのうちの1つを示す。
【0025】
【図12】パッケージングラインをコンフィギュレートする間のグラフィカルユーザーインターフェースの異なるコンフィギュレーションウィンドーのうちの1つを示す。
【0026】
【図13】パッケージングラインをコンフィギュレートする間のグラフィカルユーザーインターフェースの異なるコンフィギュレーションウィンドーのうちの1つを示す。
【0027】
【図14】パッケージングラインをコンフィギュレートする間のグラフィカルユーザーインターフェースの異なるコンフィギュレーションウィンドーのうちの1つを示す。
【0028】
【図15】パッケージングラインをコンフィギュレートする間のグラフィカルユーザーインターフェースの異なるコンフィギュレーションウィンドーのうちの1つを示す。
【0029】
【図16】パッケージングラインをコンフィギュレートする間のグラフィカルユーザーインターフェースの異なるコンフィギュレーションウィンドーのうちの1つを示す。
【0030】
【図17】スタートポリシーを実施するためにラインコマンダーと分配機器との間で交換されるコマンドおよび回答メッセージを示す。
【0031】
【図18】ストップポリシーを実施するためにラインコマンダーと分配機器との間で交換されるコマンドおよび回答メッセージを示す。
【0032】
【図19】パッケージフロー制御ポリシーを実施するためにラインコマンダーと分配機器との間で交換されるコマンドおよび回答メッセージを示す。
【0033】
【図20】パッケージフロー制御ポリシーを実施するためにラインコマンダーと分配機器との間で交換されるコマンドおよび回答メッセージを示す。
【0034】
【図21】パッケージフロー制御ポリシーを実施するためにラインコマンダーと分配機器との間で交換されるコマンドおよび回答メッセージを示す。
【0035】
【図22】レシピコンフィギュレーション機能に関連するコンフィギュレーションウィンドーを示す。
【0036】
【図23】2つの異なるラインレシピのうちの1つに関連する初期、中間および最終パッケージの例を示す。
【0037】
【図24】2つの異なるラインレシピのうちの1つに関連する初期、中間および最終パッケージの例を示す。
【0038】
【図25】ラインレシピ定義プロセスを示すブロック図である。
【0039】
【図26】コンベア設定機能に関連するコンフィギュレーションウィンドーを示す。
【0040】
【図27】コンベア潤滑およびクリーニング機能に関連するコンフィギュレーションウィンドーを示す。
【0041】
【図28】PLMSセンターによって実行されるタスクを略図で示す。
【0042】
【図29】PLMSセンターによって実行されるパッケージトレーサビリティタスクを示すブロック図である。
【0043】
【図30】本発明の第2実施形態に係わる統合されたパッケージングシステムの異なる略式レイアウトのうちの1つを示すブロック図である。
【0044】
【図31】本発明の第2実施形態に係わる統合されたパッケージングシステムの異なる略式レイアウトのうちの1つを示すブロック図である。
【0045】
【図32】本発明の第2実施形態に係わる統合されたパッケージングシステムの異なる略式レイアウトのうちの1つを示すブロック図である。
【0046】
【図33】本発明の第2実施形態に係わる統合されたパッケージングシステムの異なる略式レイアウトのうちの1つを示すブロック図である。
【0047】
【図34】本発明の第2実施形態に係わる統合されたパッケージングシステムの異なる略式レイアウトのうちの1つを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
(発明の好ましい実施形態の詳細な説明)
次の説明は、当業者が本発明を実施できるように記載したものである。当業者であれば、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲から逸脱することなく、実施形態に対する種々の変形が容易に明らかとなろう。従って、本発明は、図示した実施形態だけに限定すべきでなく、むしろ本明細書に開示し、特許請求の範囲に記載した原理および特徴に一致する最も広い範囲に従うべきである。
【0049】
図1は、本明細書の一実施形態に係わる統合された単一ラインのパッケージングシステム(PS)の略式レイアウトを示す。このパッケージングシステムは、
・パッケージングライン(PL)(このパッケージングラインは、充填マシンまたは機器(FM)と、それに続く1つ以上の定義されたコンフィギュレーションの下流側の分配機器(DE)を備え、この分配機器として、例えばアキュムレータ、ストローアプリケータ、キャップアプリケータ、ハンドルアプリケータ、段ボールパッカー、フィルムラッパー、コンフィギュレーションスイッチ、ダイナミックスイッチおよびパレットシステムがあり、これらはコンベア(C)を介して互いに、または充填マシン(FM)にカスケード接続されており、これらはすべて、それ自体公知であるので、以下、詳細には説明しない。特に充填マシンは1つまたは異なるタイプのシールされたパッケージを選択的に製造するようになっており、シールされたパッケージは、注入によりパッケージ内に導入される1つまたは異なる食品を含み、更にこれらシールされたパッケージは、少なくとも1つの剛性化および強化ベース層と、1つ以上の熱シールプラスチック層を含む多層シート(ラミネートされた)パッケージング材料から構成されており、各分配機器は、到着する個々のまたはグループの、シールされたパッケージに対して対応するパッケージング作業を実行するようになっている)と、
・製造中のパッケージングラインの性能および製品のトランスポートを改善するよう、充填マシンと分配機器との間の相互作用を最適にする目的を有する、パッケージングラインのコンフィギュレーション、通信および制御を管理するように設計され、かつプログラムされた第2コントローラ(LC)と、
・ラインコントローラと協働し、パッケージングラインの作動上の性能を測定し、分析し、最適にするよう設計されたプログラムされたパッケージングラインモニタシステム(PLMS)センターと、
・充填マシンおよび分配機器の作動に関する基本的なビジュアル情報、例えば製造情報、機器の停止、材料のリクエスト、ラインのフェーズなどを提供するように設計された共通オーバーヘッドメッセージディスプレイと、
・共通通信チャンネルインフラストラクチャ(このインフラストラクチャは、例えば星形トポロジーを有し、ラインコントローラを充填マシン、分配機器およびメッセージディスプレイに接続するように設計された、交換機に基づくイーサネットネットワークと、ラインコントローラをPLMSセンターに接続するようになっているイーサネットネットワークと、ラインコントローラをコンベアに接続するようになっているフィールドバス(Fieldbus)、例えばDeviceNet(登録商標)ネットワークと、ラインコントローラをコンベア潤滑ユニットに接続するようになっているデジタルI/Oと、ラインコントローラ内のゾーンに基づく安全PLC、充填マシン、分配機器およびコンベアの間の安全シリアル通信を行い、統合された製造システムにおける法律上の条件(例えばISO11161、カスタマーサイトにおけるパッケージングラインのCEマーキング)を容易に満たすことができるようにする安全バスとを含む)とを備える。
【0050】
図2は、パッケージングシステムの全体のアーキテクチャを略図で示すが、図3は、イーサネットネットワークの全体のトポロジーを略図で示し、図1と同じ参照番号は同じ要素を示す。
【0051】
図4は、分配機器を略図で示し、この分配機器には、抵抗器を使用した待ち行列フォトセルセンサ(オーバーフローセンサ)および抵抗器を使用したフォトセルカウントセンサ(スピードセンサ)が設けられたインフィードコンベアと、抵抗器を使用した待ち行列フォトセルセンサが設けられたアウトフィードコンベアと、インフィードコンベアおよびアウトフィードコンベアを別々に制御し、一様かつ標準的なインターフェースを提供するようになっているローカル制御ソフトウェアモジュールを記憶し、実行するようになっているローカルプログラマブルロジックコントローラ(PLC)とが設けられている。
【0052】
(分配機器のインフィードコンベアおよびアウトフィードコンベアを除き、従って分配機器のコンベアと見なしてはならない)パッケージングライン内の各コンベアは、バイパスタイプでもよいし、スイッチ(切り替え)タイプでもよいし、トランスポータータイプでもよく、次にトランスポータータイプは、アキュムレーションタイプまたは簡単なスタート/ストップタイプでもよい。各コンベアは、ラインコントローラによって直接電子的に制御され、各コンベアには自動化分配コンセプトおよびフィールドバス技術に基づくコンベアマネージャー、周波数コンバータユニットおよびI/Oユニットリモートが装備されたコンベアモータおよびデージーチェーントポロジーに基づく配電装置(380Vおよび24V)が設けられている。
【0053】
後により詳細に説明するように、ラインレシピとも称される同じ製造バッチ中に同じコンフィギュレーションをとるように、パッケージのフローパスをコンフィギュレーションスイッチがスタティックに定める。より詳細には、コンフィギュレーションスイッチの位置は、選択されたラインレシピに対応するパッケージングラインの初期コンフィギュレーション中に、手動で、または自動的に定められる。
【0054】
同じ製造バッチ中にパッケージングラインが異なるコンフィギュレーションをとることができるように、ダイナミックスイッチがパッケージフローパスをダイナミックに定める。より詳細には、製造フェーズ中に作動位置を変更するよう、ダイナミックスイッチを手動で、または自動的に操作することができるが、このスイッチは、製造中にフローを連続的に制御するためのデバイスではない。例えばパッケージングラインの混雑を解消するように、パッケージフローをバックアップ分配機器に向けなおすのに、ダイナミックスイッチを使用することができる。
【0055】
図5〜8は、パッケージングラインの4つの異なる例を示す。特に図5は、ストレートなパッケージングラインを示し、このパッケージングラインは充填マシンと、アキュムレータと、段ボールパッカーと、段ボールトレーラッパーとを順に含む。図6は、あるパッケージングラインを示し、このパッケージングラインは、充填マシンと、アキュムレータと、第1コンフィギュレーションスイッチと、キャップアプリケータおよびストローアプリケータ(これらアプリケータは作動的に互いに平行に配置されており、かつ選択的に作動できる)と、第2コンフィギュレーションスイッチと、段ボールパッカーとを順に備え、2つのコンフィギュレーションスイッチによって2つの異なるパス、従って2つの異なるパッケージフローを交互に選択できるようになっている。すなわち一方のパスがキャップアプリケータを含み、他方のパスがストローアプリケータを含むようにでき、これらアプリケータは、一体的には働くことはできないようになっている。図7は、あるパッケージングラインを示し、このパッケージングラインは、充填マシンと、アキュムレータと、第1コンフィギュレーションスイッチと、フィルムラッパーおよびバイパスコンベア(これらフィルムラッパーとバイパスコンベアとは作動的に互いに平行に配置されている)と、第2コンフィギュレーションスイッチと、段ボールパッカーとを順に備える。2つのコンフィギュレーションスイッチによってフィルムラッパーをバイパスし、よって2つの異なるパス、すなわち2つの異なるパッケージフローを選択的に提供できるようになっている。すなわち一方のフローがフィルムラッパーを含み、他方のフローがフィルムラッパーは含まないようにできる。図8は、あるパッケージラインを示し、このパッケージラインは、充填マシンと、アキュムレータと、第1ダイナミックスイッチと、第1キャップアプリケータおよび第2キャップアプリケータ(これらキャップアプリケータは作動的に互いに平行に配置されている)と、第2ダイナミックスイッチと、段ボールパッカーとを順に備える。これら2つのダイナミックスイッチによって2つのキャップアプリケータを同時に使用することが可能となっており、よって単一のパッケージフローを提供できる。
【0056】
ラインコントローラは、ディスプレイパネルおよびキーボードから構成されたヒューマンマシンインターフェース(HMI)が装備されたスタンドアローンのコンソールまたはキャビネットと、PLCに基づく制御システムとを含み、この制御システムは、パッケージングラインの作動を制御し、監督するよう、標準的通信を介し、充填マシンおよび分配機器内のローカルソフトウェアモジュールと協働するようになっているモジュラーアーキテクチャのソフトウェアアプリケーションまたはツールを記憶し、実行するようになっている。モジュラーアーキテクチャのソフトウェアおよび標準インターフェースにより、単一機器のソフトウェアをカスタム化することなく、異なるパッケージングラインの複雑性(充填マシンおよび分配機器の異なるレイアウトおよびバラエティ)を管理できるようになっている。前の世代のパッケージングラインと比較し、これによって充填マシンおよび分配機器内の標準的ソフトウェアを維持すると共に、カスタム化されたパラメータのすべてをラインコントローラ内に集めることが可能となっている。このことの利点は、充填マシンおよび分配機器内で高レベルの標準化を行うことができることであり、従って、これらマシンおよび機器のメンテナンスが容易となることである。本発明の目的のために、「ソフトウェアアプリケーション」なる表現は、ユーザーが実行したいタスクに対し、コンピュータの能力を直接使用する、定義されたあるサブクラスのコンピュータソフトウェアを意味する。
【0057】
図9は、ラインコントローラ内、および充填マシンおよび分配機器内のモジュラーアーキテクチャのソフトウェアを示すブロック図である。
【0058】
詳細には、ラインコントローラ内の特定アプリケーションは、
・製造フロアにおける有効なパッケージングラインの設置、スタートおよびチューニングを低減し、かつ安全にするようになっている、サポート可能な「プラグアンドプレイ」ツールであるラインコンフィギュレータと、
・製造中のパッケージングラインの働きおよび製品のフローを最適にするようになっているマスターコントローラツールであるラインコマンダーと、
・使用が容易なパッケージングラインリソースおよび材料を改善することにより、製造フレキシビリティに適応するようになっているマネージメントツールであるレシピマネージャーと、
・コンベアに沿った製品のトランスポートを最適にするようになっているツールであるコンベアオプティマイザーとを備える。
【0059】
ラインコンフィギュレータは、次の4つの異なるコンフィギュレーション機能、すなわち
・マシンの検出
・レイアウトコンフィギュレート化
・レイアウトの関連付け
・ラインの設定
をオペレータまたは専門技術者が選択/実現できるようにするグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を提供するようになっているソフトウェアアプリケーションもある。
【0060】
これらすべての機能は、コンフィギュレーションおよびチューニング時間を低減しながら、スタートフェーズ中のパッケージングラインの「プラグアンドプレイ」機構およびフレキシブルなパラメータ化を可能にする。
【0061】
図10〜16は、上記マシンの検出、レイアウトのコンフィギュレーション化およびレイアウトの関連付け機能に関連する、パッケージングラインのコンフィギュレート化中のグラフィカルユーザーインターフェースのコンフィギュレーションウィンドーの例を示す。
【0062】
コンフィギュレーションウィンドーのすべては、底部領域に複数のソフトキーをディスプレイしており、これらソフトキーは並置されており、言語およびパスワード設定に関連するソフトキーと、アラーム設定に関連するソフトキーと、包括的オペレータに許可されている設定に関連するソフトキーと、専門技術者だけに許可されている設定に関連するソフトキーと、上記レシピマネージャーに関連するソフトキーと、上記ラインコンフィギュレータに関連するソフトキーと、コンフィギュレーションウィンドーをオペレータが移動できるようにするナビゲーションソフトキーとを順に含む。
【0063】
図10は、マシン検出機能に関連するコンフィギュレーションウィンドーを示す。グラフィカルユーザーインターフェースの頂部右コーナーにディスプレイされているマシン検出ソフトキーをオペレータがクリックすると、ラインコンフィギュレータは、パッケージングライン内の充填マシン、分配機器およびコンベアを自動的に検出し、識別し、それらの製造能力をアップロードする。このようにするために、ラインコンフィギュレータは、パッケージングライン内の充填マシンおよび分配機器に識別リクエストを送り、これら充填マシンおよび分配機器は、共通通信ネットワーク内のそれらのアドレスをラインコントローラに送ることによって回答する。これに基づき、ラインコンフィギュレータは、充填マシンおよび分配機器のアイデンティティおよび製造情報をプローブし、これら充填マシンおよび分配機器は、これらのIDカードメッセージを送り返す。図10に示された例は、IPアドレス10.0.0.25.を有する充填マシン(FM)の検出に関連するものである。
【0064】
パッケージングライン内の充填マシン、分配機器およびコンベアが検出され、識別され、これらの作動パラメータがアップロードされると、パッケージングラインのレイアウトをグラフィックで構築するためのレイアウトコンフィギュレーションソフトキーを、オペレータがクリックできるようになる。図11は、レイアウトコンフィギュレーション機能に関連するコンフィギュレーションウィンドーを示す。特にオペレータがグラフィカルユーザーインターフェースの頂部右コーナーにディスプレイされているレイアウトコンフィギュレーションソフトキーをクリックすると、レイアウトグラフィカルエディターが提供される。このエディターは、オペレータがラインコントローラのディスプレイに充填マシンおよび個々の分配機器およびコンベアを描くことにより、パッケージングラインのレイアウトをグラフィックで作成し、かつそれらの製造/作動パラメータを設定できるようにする。特にグラフィカルユーザーインターフェースは、マトリックス状に配置された正方形のディスプレイピクセルに分割されたディスプレイエリアを提供するようになっており、異なるタイプの充填マシン、分配機器およびコンベアのグラフィック表示、および製造/作動機能(これらの各々は適当なデータベースに記憶される)を順次ディスプレイするよう、オペレータがディスプレイピクセルを繰り返しクリックするだけで、パッケージングラインのレイアウトのグラフィック描画を作成できる。
【0065】
一旦パッケージングラインのレイアウトが完全にグラフィック描画されると、充填マシン、分配機器およびコンベアのグラフィック表示と、実際のパッケージングライン内の識別された充填マシン、分配機器およびコンベアとを関連付けるよう、オペレータがレイアウト関連付けソフトキーをクリックすることが認められる。図12はレイアウト関連付け機能に関連するコンフィギュレーションウィンドーを示す。特にオペレータがグラフィカルユーザーインターフェースの頂部右コーナーにディスプレイされているレイアウト関連付けソフトキーをクリックすると、オペレータが、充填マシン、分配機器およびコンベアのグラフィック表示を1つずつグラフィックで選択し、更に選択されたグラフィック表示と、識別された充填マシン、分配機器およびコンベアとを関連付けることが可能となる。選択されたピクセルにディスプレイされている充填マシン、分配機器およびコンベアのグラフィック表示と、検出された充填マシン、分配機器およびコンベアとの関連付けは、誤った関連付け、すなわちコンフィギュアすべき実際のパッケージングライン内に現実には存在していない充填マシン、分配機器またはコンベアとの関連付けを防止するためのマッチチェックを含む。図12に示された例では、白いバックグラウンドと共に示された2つの選択されたピクセルと、TP A3/FLEX充填マシンとの関連付けに関係するものである。
【0066】
充填マシン、分配機器およびコンベアのすべてのグラフィック表示と、対応する識別された充填マシン、分配機器およびコンベアとが一旦関連付けされ、更に専門技術者によってラインレシピが作成された後に、レシピマネージャーに関連する図22〜26を参照して以下詳細に説明するように、グラフィカルユーザーインターフェースの底部エリアにディスプレイされているライン設定ソフトキーをクリックすることにより、専門技術者によってパッケージングラインをコンフィギュアできる。図13〜16は、ライン設定機能に関連するコンフィギュレーションウィンドーを示す。特に専門技術者がライン設定ソフトキーをクリックすると、グラフィカルユーザーインターフェースは次の3つの異なるコンフィギュレーション機能、すなわち
・ラインチューニングと、
・充填マシンのモードと、
・アキュムレーションモードを選択し、実施することを可能にする。
【0067】
特に図13および14は、ラインチューニング機能に関連するコンフィギュレーションウィンドーを示す。専門技術者がラインチューニングソフトキーをクリックすると、グラフィカルユーザーインターフェースは、オペレータがアクティブな充填マシン、分配機器およびコンベア、並びに製造バッチに適応する製造パスを選択し、かつパッケージングラインの挙動を最適にするよう、スタートフェーズおよび製造フェーズ中に使用すべきパッケージングラインの異なる自動化パラメータおよびコンフィギュレーションをオンライン設定したり変更できるようする。チューニングおよび自動化パラメータのいずれも、コンパクトフラッシュ(登録商標)メモリカード内に記憶され、後に詳細に説明するように、ラインレシピが選択されたときにロードされる。図13に示された例は、パッケージングラインの一般的パラメータ、例えば分配機器の公称容量およびオーバー容量、オーバーフローフォトセルセンサのフィルタ時間、スタート/ストップコマンドまでの遅れの設定に関するものであり、図14は、パッケージングライン内の個々の各コンベアの特定パラメータの設定、例えばコンベアのタイプ、フォトセルセンサのパラメータ、パッケージの距離、加速時間などの設定に関するものである。
【0068】
図15は、充填マシンモードの機能に関係するコンフィギュレーションウィンドーを示し、充填マシンモード機能は、オペレータが充填マシンの選択可能な製造容量(1時間当たりのパッケージ数)、ダイナミック製造容量(1時間当たりのパッケージ数)および自動化再スタートのタイプ(手動/自動)を設定できるようにする。
【0069】
図16は、アキュムレーションモード機能に関係するグラフィカルユーザーインターフェースのコンフィギュレーションウィンドーを示し、このアキュムレーションモード機能は、パッケージングライン内の個々の各アキュムレータのパラメータ、例えばダイナミックスピード、パッケージ距離、充填マシンのレベルストップおよびレベルスタートなどに対して、パラメータを利用できるかどうかを、オペレータが設定できるようにする。
【0070】
第2コントローラ内のソフトウェアアプリケーションに戻ると、このラインコマンダーは、パッケージングラインの働きを最適にし、かつパッケージのトランスポートを制御するようになっているソフトウェアアプリケーションである。パッケージの破損を防止し、特に分配機器の入口における長い待ち行列またはパッケージングラインの容量に対するパッケージのフローレートが大きいことによってパッケージが押し潰されてしまうのを防止し、無菌状態の完全性を保証するのに、この機能は極めて重要である。
【0071】
特にスタート/ストップポリシーは、製造のスタート/ストップ過渡フェーズの間で分配機器の入口において、所定の値よりも長いパッケージの待ち行列が形成されるのを防止するよう、パッケージングライン内の充填マシンおよび分配機器のいずれかがスタート/ストップした後の、充填マシンおよび分配機器のスタート/ストップシーケンスおよび遅延を定める。このように、パッケージングラインの前の世代と比較し、本発明のラインコントローラは、充填マシンまたは分配機器のいずれかのスタート/ストップを早めるか、遅れさせるかを可能にするので、例えば分配機器内のパッケージの受け入れを早めたり、または上流側の充填マシンまたは分配機器の再スタートを遅れさせることができる。
【0072】
フロー制御ポリシーはパッケージングラインにおけるパッケージの流れのダイナミック制御である。パッケージの調節および制御によって、パッケージ間またはパッケージユニット間で実質的に一定の距離を得ることが可能となり、よってアキュムレータの排出フェーズ中にパッケージングラインの容量が連続的に変化する間、任意の分配機器の入口において所定の値よりも長いパッケージの待ち行列が形成されること、およびパッケージが押し潰されることを防止できる。
【0073】
分配機器のパッケージ流れおよび容量を制御できることによって、パッケージラインの容量を顧客のプラント(パレッタイザー、パレットラッパー、顧客の機器)の実際の容量に適応させることが可能となる。次に、この容量の適合化によって、パッケージのトランスポートのより良好な制御を保証する一定の流れでパッケージを処理することが可能となる。このような機能は、一定のパッケージ流れを形成することによって利用できる最大容量でパッケージを処理する分配機器を有する前の世代のパッケージラインと比較して、より高いフレキシビリティを保証する。パッケージのトランスポートを制御するためのパラメータはいずれも、パッケージラインのレイアウトごとに異なる。
【0074】
特にラインコマンダーが製造中に次のタスクを実行するようになっている。
・パッケージングラインの監督:パッケージングラインのうちの充填マシン、分配機器およびコンベアの作動は、パッケージングラインの働きおよび製品のトランスポートを最適にするように監督される。共通オーバーヘッドメッセージディスプレイを介し、基本的なビジュアル情報、例えば製造情報、機器の停止、材料のリクエスト、ラインのフェーズなどが提供されるが、他方、ラインコントローラのディスプレイを介して詳細なビジュアル情報が提供される。ここでは、提供すべき情報に基づき、パッケージングラインの個々の部品が次のような異なるカラーとされた製造ページがディスプレイされる。
特に
−グリーン:製造
−グレー:ラインレシピには存在しない
−白色:準備
−グリーンの点滅:製造準備完了
−黄色:ブロック
−黄色の点滅:ブロッキング中;充填マシンまたは部品はパッケージを受けるか、または送るがアラームを発生する。
・コマンドディスパッチおよび自動的再スタート:充填マシンおよび分配機器のコンベアを除くパッケージングライン内の充填マシン、分配機器およびコンベアヘスタート/ストップコマンドがディスパッチされ、パッケージングライン内のスタートおよびストップフェーズをドライブするスタート/ストップポリシーに従ってラインコントローラによって直接制御される。例えば上流側分配機器から、もうパッケージが到着しなくなったとき、または下流側の分配機器がブロックされたときに、分配を停止し、パッケージが押し潰されたり破損するのを防止し、更に、分配機器のアウトフィードコンベア内で待ち行列フォトセルセンサが起動したときには、この分配機器が自律的に停止し、ラインコマンダーが上流側の分配機器を停止させる。
・作動パラメータの送信:パッケージングラインの働きおよび製品のトランスポートを最適にするよう、パッケージングラインの充填マシンおよび分配機器に作動パラメータが送信される。
・製品フロー制御ポリシー:充填マシンおよび各単一分配機器の容量をダイナミックに調節し、よってパッケージの待ち行列を最小にし、かつパッケージの累積を最適にすることにより、製造およびパッケージの流れを最適にするようなアルゴリズムが実施される。充填マシンおよび分配機器の作動ステートが収集され、製品流れ制御ポリシーに基づき、充填マシンおよび各分配機器のコマンドが発生される。例えば分配機器のインフィードコンベアにおいて、スピードフォトセルセンサが起動すると、分配機器は、その容量を高めるが、パッケージングラインのレベルでの行動には関与せず、分配機器のインフィードコンベアにおいてオーバーフローフォトセルセンサが起動すると、ラインコマンダーは上流側分配機器の容量を減少させる。
【0075】
図17および18は、スタート/ストップポリシーを実施するために、ラインコマンダーと分配機器との間で交換されるコマンドおよび回答メッセージを示し、一方、図19〜21は、パッケージフロー制御ポリシーを実施するために、ラインコマンダーと分配機器との間で交換されるコマンドおよび回答メッセージを示す。
【0076】
特に図17は、自動スタート手順の間でラインコマンダーとアキュムレータと3つの下流側分配機器(それぞれ機器(i−1)、機器(i)および機器(i+1)と表示する)との間で交換されるコマンドおよび回答メッセージを示す。より詳細には、アキュムレータおよび分配機器が製造のための準備完了状態になったことをラインコマンダーに通知すると、ラインコマンダーはインフィード容量およびアウトフィード容量(本例ではいずれも24.000パッケージ数/時間に等しい)および充填マシンによる製造がスタートした旨の情報を含むコマンドをアキュムレータに送ることにより、アキュムレータを初期化する。次にアキュムレータがパッケージの受け入れおよび送り出しをスタートすると、アキュムレータは対応するメッセージを通してラインコマンダーに通知する。次にラインコマンダーは公称容量およびオーバー容量(本例ではそれぞれ24.000パッケージ数/時間および24.000+MAX%に等しい)および充填マシンによる製造がスタートした旨の情報を含むそれぞれのコマンドを3つの分配機器に送ることにより、これら3つの分配機器を初期化する。次に分配機器がパッケージの受け入れおよび送り出しをスタートすると、対応するメッセージを介してこれら分配機器はラインコマンダーに通知する。
【0077】
図18は、自動即時ストップ手順中に、図17のラインコマンダーとアキュムレータと3つの分配機器との間で交換されるコマンドおよび回答メッセージを示す。詳細には、1つの分配機器(機器(i)と表示されているもの)がブロック状態となると、このブロックされた分配機器からの対応するメッセージによるこの事象がラインコマンダーに通知される。このメッセージに応答し、ラインコマンダーは、ブロックされている分配機器から上流側の分配機器(本例では機器(i−1)と表示されている)へ即時ストップコマンドをこの分配機器を即時に、例えば分配機器に既に送られているパッケージの処理を完了することなく停止し、ブロックされている分配機器の下流側の分配機器(本例ではこの分配機器は機器(i+1)と表示されている)へ通常のストップコマンドを送り、通常どおり、例えば分配機器へ既に送られているパッケージの処理を完了した後に、この分配機器を停止させる。分配機器されている分配機器から上流側の分配機器は、ラインコマンダーからのコマンドの受信を確認し、その後、対応するメッセージにより製造のための準備が完了した旨をラインコマンダーに通知する。次にラインコマンダーは、アキュムレータに即時ストップコマンドを送り、即時にアキュムレータを停止させ、アキュムレータは自律的にパッケージ受け入れ状態となり、対応するメッセージによりラインコマンダーに通知する。終了時に、オペレータの介入後、ブロックされている分配機器が作動状態に復帰すると、ブロックされていない分配機器は、対応するメッセージを介してラインコマンダーに通知する。
【0078】
図19は、充填マシンのすぐ下流側にある第1分配機器(本例では機器(i)と表示されている)のインフィードコンベアの速度フォトセルセンサが附勢されたときに、ラインコマンダーと2つの下流側分配機器(機器(i)および機器(i+1)と表示)との間で交換されるコマンドおよび回答メッセージを示す。図示するように、最初に、作動公称容量およびオーバー容量(本例ではそれぞれ24.000および24.000+MAX%パッケージ数/時間)を含むそれぞれのコマンドを2つの分配機器に送ることにより、ラインコマンダーはまずこれら2つの分配機器を初期化する。第1分配機器のインフィードコンベアの速度フォトセルセンサが附勢されると、第1分配機器は公称容量からオーバー容量へその作動容量を自律的に切り替え、対応するメッセージを送ることによってラインコマンダーに通知する。このメッセージに応答し、ラインコマンダーは作動容量を公称容量からオーバー容量に切り替える旨のコマンドを第2分配機器(機器(i+1))へ送る。しばらくした後に、第1分配機器(機器(i))の速度フォトセルセンサを除勢しなければならず、この除勢が生じると、第1分配機器はその作動容量をオーバー容量から公称容量に自律的に切り替え、対応するメッセージを送ることによってラインコマンダーに通知する。このメッセージに応答し、ラインコマンダーは作動容量をオーバー容量から公称容量に切り替える旨のコマンドを第1分配機器(機器(i+1))を送る。
【0079】
図20は、双方の分配機器のインフィードコンベアの速度フォトセルセンサが附勢されたとき、および第2分配機器(機器(i+1))のインフィードコンベアのオーバーフローフォトセルセンサが附勢されたときの、図19のラインコマンダーと2つの下流側分配機器との間で交換されるコマンドおよび回答メッセージを示す。このシナリオでは、2つの分配機器は、それらの作動容量を公称容量からオーバー容量に自律的に切り替え、それをラインコマンダーに通知することにより、図19を参照して前に説明したのと同じように、それぞれの速度フォトセルセンサの附勢に応答する。第2分配機器(機器(i+1))のインフィードコンベアのオーバーフローフォトセルセンサが附勢されると、第2分配機器(機器(i+1))からの対応するメッセージによって、ラインコマンダーに通知がなされる。このメッセージに応答し、ラインコマンダーは、現在のオーバー容量を公称容量(本例では24.000パッケージ数/時間)に等しい値に低減するためのコマンドを、第1分配機器(機器(i))に送る。しばらくした後に、第2分配機器(機器(i+1))のオーバーフローフォトセルセンサを除勢しなければならず、このことが起きると、第2分配機器(機器(i+1))からの対応するメッセージにより、そのことがラインコマンダーに通知される。このメッセージに応答し、ラインコマンダーは第1分配機器(機器i))のオーバー容量の初期値(この場合24.000+MAX%)を回復する旨のコマンドを第1分配機器(機器i))へ送る。
【0080】
図21は、中間分配機器(本例では機器(i)と表示される)のインフィードコンベアの速度フォトセルセンサおよびオーバーフローフォトセルセンサの双方が附勢されたときに、ラインコマンダーとアキュムレータと3つの下流側分配機器(機器(i−1)、機器(i)および機器(i+1)と表示)との間で交換されるコマンドおよび回答メッセージを示す。図示するように、最初にラインコマンダーはインフィード容量およびアウトフィード容量(本例ではそれぞれ24.000および24.000+MAX%パッケージ数/時間)を含むコマンドをアキュムレータに送ることにより、アキュムレータを初期化し、作動公称容量およびオーバー容量(本例では双方は24.000+MAX%パッケージ数/時間に等しい)を含むそれぞれのコマンドを3つの分配機器に送ることにより、それら3つの分配機器を初期化する。第2分配機器(機器(i))のインフィードコンベアの速度フォトセルセンサおよびオーバーフローフォトセルセンサの双方が附勢されると、第2分配機器(機器(i))からの対応するメッセージにより、オーバーフローフォトセルセンサの附勢がラインコマンダーに通知される。ラインコマンダーは、このメッセージに応答し、アキュムレータのアウトフィード容量および第2分配機器のオーバー容量をアキュムレータのインフィード容量(本例では24.000パッケージ数/時間)に等しい値まで低減させる旨のコマンドを、アキュムレータおよび第1分配機器(機器(i−1))へ送る。しばらくした後に、第2分配機器(機器(i))のオーバーフロー除去センサを除勢しなければならず、この除勢が生じると、第1分配機器(機器(i))からの対応するメッセージによりその旨がラインコマンダーに通知される。このメッセージに応答し、ラインコマンダーは、アキュムレータのアウトフィード容量および第1分配機器のオーバー容量(本例では24.000+MAX%パッケージ数/時間)の初期値を回復させるためのコマンドを、アキュムレータおよび第1分配機器(機器(i−1))へ送る。
【0081】
最後に、ラインコマンダーは、他の装置がまだウォームアップ中であるときに、充填マシンまたは関係する分配機器の完全なウォームアップを防止するようになっている省エネポリシーに従って、製造に関与する充填マシンおよび分配機器のウォームアップをスタートさせるようになっている。特にラインコマンダーは、周辺作動条件に基づき、充填マシンおよび関与する各分配機器に対し、ウォームアップスタート時間を設定できるようになっている。
【0082】
ラインコントローラ内のソフトウェアアプリケーションの説明に戻ると、レシピマネージャーは、ラインコントローラを介してオペレータが選択したラインレシピを実行するようにパッケージングラインを自動的にコンフィギュアするようになっているソフトウェアアプリケーションであり、このラインレシピの実行中、パッケージングライン内の充填マシンおよび個々の分配機器の組が、所望する最終パッケージユニットを製造するために協働するように識別される。特に、パッケージングライン内の充填マシンおよび個々の各分配機器は、対応する充填マシンおよび分配機器内に記憶されている1つ以上の選択可能な機器のレシピを実施し、特定の中間パッケージユニットを製造できるようになっている。より詳細に説明すれば、充填マシン用の機器レシピは、充填マシンによって製造すべきシールされたパッケージのタイプを定め、他方、分配機器用の機器レシピは、個々のシールされたパッケージまたはシールされたパッケージのグループに対し、分配機器によって実行すべき作業を定める。
【0083】
より詳細には、ラインレシピは次のものを指定する。すなわち、
・パッケージングラインのレイアウト(パッケージパス)、例えば最終パッケージユニットの製造に関与すべき分配機器およびコンベア
・充填マシンおよびそれに関与する分配機器によって実行すべき機器レシピ
・パッケージングラインの自動化パラメータ、例えばパッケージフローを制御するための、パッケージングラインで使用すべきパラメータ(コンベア速度、フォトセルのタイミング、制御/コマンドの遅延時間、充填マシンおよび分配機器の容量)を指定する。
【0084】
他方、機器レシピは次のものを指定する。
・製造すべきシールされたパッケージまたはパッケージユニットの特性、または実行すべき作業を識別するレシピ定義パラメータを指定する。例えば段ボールパッカーに対して、これらパラメータはトレイ内のパッケージパターンおよびトレイのトポロジーを含むことができるが、充填マシンに対してこれらパラメータはパッケージのボリュームおよび形状、開放デバイスのトポロジーなどを含むことができる。
・レシピ定義パラメータによって定められるシールされたパッケージ、パッケージユニットまたは作業に対して固有の、レシピに従属する作業パラメータ、例えば速度、温度、圧力などを指定する。
【0085】
ラインおよび機器レシピは、スケーリング可能でモジュラーなコンセプトに基づく。例えば機器レシピは、定義されたパッケージユニットを得るために各マシンまたは機器を必要とするすべての情報を収集し、他方、ラインレシピは、これら機器レシピを参照するだけである。このようにラインレシピは充填マシンおよび各分配機器の詳細なパラメータのすべてを直接含まなくてもよく、定義された組の機器レシピをリコールするだけである。
【0086】
従って、図22に示されるように、オペレータがラインコントローラのキーボードを介して、関連する名称またはIDコードによって識別される所望するラインレシピを選択すると、レシピマネージャーは、選択されたラインレシピに対応する所望する最終パッケージユニットの製造に関与すべき個々の中間パッケージユニットを決定するようになっている。これに基づき、レシピマネージャーは特定のパッケージングラインのレイアウト、例えば識別された中間パッケージユニットの製造のために実現すべき充填マシンおよび個々の各識別された分配機器において、関連する名称またはIDコードによって識別される選択されたラインレシピおよび個々の機器レシピに対応する所望する最終パッケージユニットの製造に関与すべきパッケージライン内の個々の分配機器の特定のコンフィギュレーションを決定する。個々の機器レシピが識別されると、レシピマネージャーは、上記コンパクトフラッシュメモリカード内に記憶されており、第2レシピに関連するパッケージングラインのチューニングおよび自動化パラメータをラインコントローラ内にアップロードし、実現すべきそれぞれの個々の機器レシピおよびアップロードされたチューニングおよび自動化パラメータを、製造開始前に充填マシンおよび識別された分配機器へダウンロードするようになっている。充填マシンおよび各識別された分配機器は、それぞれのコンパクトフラッシュメモリカードに記憶され、レシピマネージャーから受信した機器レシピに関連する作動パラメータをアップロードする。
【0087】
図23および24は、RedおよびGreenの名称の2つの異なるラインレシピに関係する初期パッケージユニット、中間パッケージユニットおよび最終パッケージユニットの例であり、他方、図25はラインレシピ定義を示す。
【0088】
このようにするために、レシピマネージャーは次の機能を選択し、実行できるようにすると共に、次のタスクを実行できるようになっている。
・レシピコンフィギュレーション。このレシピコンフィギュレーションはオペレータがラインレシピを作成(定義/編集)し、ラインレシピを記憶できるようにすると共に、異なる作業、パッケージングラインのレイアウト定義、ラインおよび機器レシピの選択、パッケージングライン容量の定義などをレシピマネージャーソフトキーによって実行できるようにする。ラインレシピの作成を可能にするために、レシピマネージャーは充填マシンおよび分配機器から機器レシピに関連する製造/作動パラメータをアップロードするようになっており、図16は、レシピコンフィギュレーション機能に関連するコンフィギュレーションウィンドーを示す。
・レシピの実行。このタスクは、作成されたラインレシピを、レシピマネージャーソフトキーにより選択し、スタートできるようにする。
・製造インターロッキング。このタスクは、キーとなる製造パラメータを制御する際の人への依存性を低減することを可能にする。
・マシンのインターロッキング。このタスクは、ラインレシピと機器レシピとの間のミスマッチを解消することを可能にする。
・レイアウトインターロッキング。このタスクは、レイアウトコンフィギュレーションにおけるミスマッチを解消することを可能にする。
・製造ラインのインターロッキング。このタスクは、充填マシンおよび関係する分配機器において、オペレータが導入する材料のタイプ(パッケージング材料、キャップ、ストロー、接着剤など)とラインレシピ内で定義される材料のタイプとのミスマッチを防止する。
・PLNデータハンドラー。このタスクは、選択されたラインレシピに関連する工場のフロアデータを後に詳細に説明する製品およびパッケージングラインモニタシステム(PLMS)センターに自動的に提供できるようにする。
【0089】
ラインレシピパラメータ(製造で利用される原材料、単一分配機器のコンフィギュレーション)を自動的に制御できることは、パッケージングラインによって製造される最終パッケージユニットの品質レベルを高め、製造で使用される原材料のトレーサビリティを可能にする。別の特徴は、各レシピに対し、ラインコマンダーおよびコンベアオプティマイザーのために特定のライン自動化パラメータを使用することであり、このことは、ラインの性能を最適にすることを保証する。更にレシピマネージャーは、アクティブなラインレシピにおける正しいパラメータ化の使用を保証する。
【0090】
再度、ラインコントローラにおけるソフトウェアアプリケーションを参照すると、コンベアオプティマイザーは、パッケージングラインに沿ったパッケージのトランスポートを最適にするようになっているソフトウェアアプリケーションである。特にコンベアオプティマイザーは、オペレータが次の機能を選択し、実行することを可能にする。
・コンベアセッティング。この機能は、ラインコントローラによって直接制御される、充填マシンおよび分配機器のコンベアを除く、パッケージングライン内の各コンベアの作動パラメータ、例えばコンベア速度、パッケージの幅、パッケージの距離、コンフィギュレーションスイッチのパラメータ、アキュムレーション機能などを、オペレータが設定できるようにする。図26は、コンベア設定機能に関連するコンフィギュレーションウィンドーを示す。図26に示された例は、コンベアLCC1の作動パラメータの設定に関するものである。
・潤滑およびクリーニング機能。この機能によって、コンベアの潤滑およびクリーニングユニットをオペレータが作動できるようにする。図27は、コンベアの潤滑およびクリーニング機能に関係するコンフィギュレーションウィンドーを示す。
【0091】
図1に戻ると、PLMSセンターは、パッケージングライン内の充填機器および分配機器の作動の性能をモニタすると共に、プラントのフロアデータに基づき、作動機器の性能を最大にするようになっているデータ管理システムである。このPLMSは、作動機器の性能およびプロセスの挙動を分析するための強力で、かつ使用が容易なツールも提供する。パッケージングラインにおいて、作動性能データが自動的に捕捉され、ロギングされる。ローカルなマニュアル入力の相互対話はデータを包括的なものにする。工場のオフィスレベルへの情報の背信は、リアルタイムの監督および履歴分析を可能にする。PLMSセンターは、停止時間の問題をタイムリーに識別することにより、最適結果を達成できるようにする。製造の性能の詳細な分析は、クリティカルな作動機器を識別し、チャートおよびレポートが最大の停止時間の理由を識別するためのツールとなる。
【0092】
PLMSセンターが提供する主な特徴の1つは、トレーサビリティおよびプロセスモニタ機能である。グラフィカルユーザーインターフェースを通して、製造処理の手書きドキュメントのDC置換物であるオペレータシートが提供される。オペレータの要求時にデータを入力できるし、または機器の事象に基づき、システムによって自動的にデータをリクエストすることもできる。マニュアル入力によって、またはバーコードスキャナを利用してデータ入力を行うことができる。オペレータシート内にログインされるデータは、例えばオペレータ製造チェック、パッケージングラインが使用する材料、例えばパッケージング材料、ストリップ、キャップ、ストローなど、特殊な製造事象、例えばバッチID、バッチスタート、バッチストップなど、オペレータのID、ローカルに定められたカスタム事象などとすることができる。充填マシンでログインされたデータに基づき、PLMSセンターは性能分析を実行し、オペレータシートレポートを提供する。このことは、製造中のプロセスパラメータおよびクリティカル制御ポイントのモニタを可能にする。プロセスモニタは、マシンのプロセス変数に対する高度なトラブルシューティングを実行する可能性を与える。
【0093】
PLMSセンターは、時間の同期化により、包括的なトレーサビリティも可能にする。実際にPLMSセンターはデータロギング時間を中央時間同期化システムに同期化する可能性を提供し、PLMSデータロギングシステムクロックによって日付ユニットのクロックがローカルに同期化される。
【0094】
より詳細には、図28に示されるように、PLMSセンターは次のタスクを実行するようになっている。
・性能分析
・リアルタイムのディスプレイ
・プロセス分析
・パッケージのトレーサビリティ、および
・製造実行システム(MES)インテグレータ
【0095】
特に性能分析パスは、次のものを含む。
・グラフによる分析:
−パッケージングライン、充填マシンおよび分配機器の性能分析
−パッケージングラインおよび充填マシンの性能の比較
−効率分析
−ダウンタイム、廃棄および頻度分析、および
−トレンド
・レポートによる分析
−製造、廃棄、停止、サマリーレポート
−事象レポート
・オペレータシートレポート、および
・シフト、日、週、月または年による分析
【0096】
リアルタイムのディスプレイタスクは次のものを含む。
・パッケージングラインの監督
−パッケージングラインのリアルタイムのステータスの概観
−充填マシンおよび分配機器のステータス
−製造されたパッケージのカウンター
−パッケージ廃棄の表示および
−機器事象のリスト
・短時間分析ツール
−現在および前のシフト/日にちの分析
−停止理由の上位10のリスト、および
−メインライン性能の目安
【0097】
プロセス分析タスクは次のものを含む。
・プロセス変数トレンド検査
−アナログ変数
−デジタル信号
−設定ポイントの値
・プロセス分析
−絶対値/相対値のためのカーソル
−変数の比較および
−ズーミングおよびパニング機能
【0098】
パッケージトレーサビリティタスクは次のものを含む。
・パッケージごとのプロセスのトレーシング
−プロセスパラメータ
−設定ポイントの値および
−対応する適切な事象の履歴(停止、クリーニングなど)
・パッケージごとの材料の請求書(bill)
−オペレータのシート情報
−パッケージング材料/ストリップ/タブ/キャップおよび
−製品バッチID
【0099】
MESインテグレータタスクは、終了時にXML企画に基づき、オープンインターフェースを提供し、次のものを含む。
・バッチごとのトラッキング
−性能インジケータ
−カウンターの値(製造されたパッケージ/ユニット、廃棄など)および
−適切な事象の履歴
・バッチごとの材料のリスト
−オペレータのシート情報
−パッケージング材料/ストリップ/タブ/キャップおよび
−製品バッチID
【0100】
図29は、PLMSセンターが実行するパッケージトレーサビリティタスクをより詳細に示す。特定の製品に関する問い合わせを受信すると、履歴データベースにログインされており、充填マシンから来るデータに基づき、PLMSセンターは、グラフィカルユーザーインターフェースのウィンドーにディスプレイされているチャートおよび温度、マシンの設計、製品レベル、最終の予備的殺菌、現場における最終のクリーニング(CIP)、最終のストリップ、最終の停止などに関する情報を含むレポートを備える、異なる出力を提供できる。
【0101】
図30〜34は、本発明の第2実施形態に係わる統合されたパッケージングシステムの異なる略レイアウトを示し、図1における参照番号と同じ参照番号は、同じ要素を示す。
【0102】
図30〜34に示されたパッケージングシステムは、いわゆるマルチスイッチタイプとなっている点で、図1に示されたシステムと異なる。特に、複数の、作動的にスタンドアローンのパッケージングライン、すなわち分配機器を共用しないパッケージングラインが設けられているいわゆるマルチラインパッケージングシステムとは異なり、マルチスイッチパッケージングシステムは、複数の作動的に協働するパッケージングライン、すなわち1つ以上の分配機器を共用するように配置されたパッケージングラインを含み、よって顧客に対するフレキシビリティおよび製造の可変性を高めている。
【0103】
かかるマルチスイッチパッケージングシステムでは、選択されたラインレシピに対応する最終パッケージユニットの製造のために、製造に関与すべき充填マシンおよび分配機器の特定のコンフィギュレーション、および実現すべき充填マシンおよび関与する分配機器における個々の機器レシピを識別するように設計しなければならない。
【0104】
マルチスイッチパッケージングシステムは、充填マシンと分配機器との間の相互作用を最適にし、製造中のマルチスイッチパッケージングシステムの性能および製品のトランスポートを改善する目的で、すべてのパッケージングラインのコンフィギュレーション、通信および制御を管理するようにプログラムされた単一の共通ラインコントローラを有するシングルティア制御アーキテクチャまたは各パッケージラインのためのスレーブラインコントローラおよびスレーブラインコントローラのためのマスターラインコントローラを有する2ティア制御アークテクチャを含むことができる。単一ティア制御アーキテクチャでは、PLMSセンターは、共通ラインコントローラと協働するようにプログラムされているが、2ティア制御アークテクチャではPLMSセンターは、マスターラインコントローラまたはスレーブラインコントローラ、またはマスターラインコントローラとスレーブラインコントローラの双方と協働するようにプログラムされている。
【0105】
食品パッケージング分野において、本出願人が行った包括的な調査によれば、以下のような顧客の要求を満たすには、マルチスイッチパッケージングシステムの主に3つのアーキテクチャトポロジーが必要であることが分かった。すなわち、
・造り分け(Production Differentiation)。図30は、2つの単一パッケージングラインが1つの共通する段ボールパッカーを共用するようなレイアウトを備えた、マルチスイッチパッケージングシステムを示す。特に第1パッケージングラインは、充填マシンと、アキュムレータと、ストローアプリケータと、第1コンフィギュレーションスイッチと、この第1コンフィギュレーションスイッチから分岐して1つの段ボールパッカーにマージする第1および第2ブランチとを順に備え、第1ブランチはフィルムラッパーおよび第2コンフィギュレーションスイッチを備え、第2ブランチは第3コンフィギュレーションスイッチを含む。第2パッケージングラインは、充填マシンと、アキュムレータと、キャップアプリケータと、第1パッケージングラインの第2ブランチ内の第3コンフィギュレーションスイッチに接続された第4コンフィギュレーションスイッチとを順に含む。図30に示されたレイアウトは、下記のような3つの可能なラインレシピを同時に実現することを可能にしており、これらラインレシピは、連続矢印、破線矢印および点線矢印で示されている。すなわち、
−第1ラインレシピ(連続矢印)。ここでは第1パッケージングラインだけを通過し、特に充填マシン、アキュムレータ、ストローアプリケータ、第1コンフィギュレーションスイッチ、第1ブランチおよび段ボールパッカーをパッケージが通過して流れるようになっている。
−第2ラインレシピ(破線矢印)。ここではパッケージは第1パッケージングラインだけ、特に充填マシン、アキュムレータ、ストローアプリケータ、第1コンフィギュレーションスイッチ、第2ブランチおよび段ボールパッカーを通過して流れる。
−第3ラインレシピ(点線矢印)。ここでは第2パッケージングライン内の充填マシンによって製造されたパッケージは、第2パッケージングラインを通過して流れ、更に第2および第3コンフィギュレーションスイッチを通って第1パッケージングライン内の段ボールパッカーへ向けなおされる。
図示されていない別のレイアウトでは、異なる形状のパッケージを製造するようになっている2つの充填マシンが、下流側の分配機器のすべてを共用してもよい。
・バックアップ。図31は、1つのパッケージングラインからのパッケージの流れを別のパッケージングラインへ向けなおすことができるようにし、分配機器のメンテナンスおよび故障の場合のフレキシビリティを高めるようなレイアウトを備えたマルチスイッチパッケージングシステムを示す。特に図31に示されたパッケージングシステムは、2つの同じ単一パッケージングラインを含み、各パッケージングラインは、充填マシンと、アキュムレータと、コンフィギュレーションスイッチと、ストローアプリケータと、段ボールパッカーとを順に含み、ここでは1つのパッケージングラインのストローアプリケータおよび段ボールパッカーが別のパッケージングラインの充填マシンによって製造されたパッケージに対して作動できるように、相互に接続されている。図31に示されたレイアウトは、下記のような4つの可能なラインレシピを同時に実現できるようにし、これらラインレシピは連続矢印、破線矢印および点線矢印で示されている。特に、
−第1ラインレシピ(連続矢印)。ここではパッケージは、第1パッケージラインだけを通過して流れる。
−第2ラインレシピ(連続矢印)。ここではパッケージは、第2パッケージラインだけを通過して流れる。
−第3ラインレシピ(破線矢印)。ここでは第1パッケージングラインの充填マシンに沿って製造されたパッケージが、同じパッケージングライン内のアキュムレータと、相互に接続された2つのコンフィギュレーションスイッチと、第2パッケージライン内のストローアプリケータおよび段ボールパッカーとを通過して流れる。
−第4ラインレシピ(点線矢印)。ここでは第2パッケージングライン内の充填マシンによって製造されたパッケージは、同じパッケージングライン内のアキュムレータと、相互に接続された2つのコンフィギュレーションスイッチと、第1パッケージングライン内のストローアプリケータおよび段ボールパッカーとを通過して流れる。
・フローのマージ。図32および33は、2つのパッケージの流れを1つにマージし、製造に関与する分配機器の数を低減できるレイアウトを備えたマルチスイッチパッケージングシステムを示す。特に図32に示されたマルチスイッチパッケージングシステムでは、2つのパッケージングラインの間で1つの共通するパレッタイザーを共用し、第1パッケージングラインは充填マシンと、アキュムレータと、キャップアプリケータとを含み、第2パッケージングラインは充填マシンと、アキュムレータと、キャップアプリケータと、マージャーと、段ボールパッカーと、段ボールトレイラッパーと、パレッタイザーとを含む。図33に示されたマルチスイッチパッケージングシステムでは、2つの同じパッケージングラインの間で共通するパレッタイザーと共通するフィルムラッパーとを共用し、各パッケージングラインは充填マシンと、アキュムレータと、キャップアプリケータと、段ボールパッカーとを含む。図示されていない別のレイアウトでは、パッケージングラインは1つの共通するフィルムラッパーを共用し、各パッケージングラインは、充填マシンと、アキュムレータと、ストローアプリケータと、フィルムラッパーと、段ボールパッカーとを含む。これらパッケージングシステムでは、異なる製造容量で2つのパッケージングラインを同時に作動させてもよいし、またはある時間に1つだけを作動させてもよい。
【0106】
最後に、図34は、上記マルチスイッチレイアウトのうちの2つ、例えばバックアップレイアウトと、製造変更レイアウトを具現化したマルチスイッチパッケージングシステムを示す。特に図34に示されたパッケージングシステムは、別の形状のパッケージを製造するようになっている充填マシンを有するいくつかのパッケージングラインを示し、これらパッケージングラインのうちの2つには、プルタブシステムも装備されている。2つのパッケージングラインは更に、段ボールパッカーのみを備え、2つのパッケージングラインは更にキャップアプリケータおよび段ボールパッカーを備え、一方のパッケージングラインは更にストローアプリケータおよび段ボールパッカーを含む。最後に、すべての充填マシンは上記下流側の分配機器のすべてを共用する。
【0107】
最終的に特許請求の範囲に記載した発明の範囲に入る多数の変形および変更を本発明について行うことができることは明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
・コンベアを介し接続された充填マシン(FM)と、1つ以上の下流側分配機器(DE)とを備え、前記充填マシンは、食品を含むシールされたパッケージを製造するように作動でき、各分配機器は、個々のシールされたパッケージまたはシールされたパッケージのグループに対し、対応する作業を実施するように作動でき、前記充填マシンおよび各分配機器は、1つ以上のソフトウェアモジュールを記憶し、実行するようになっている電子制御システムを含むパッケージングライン(PL)と、
・ディスプレイ、キーボードおよび前記充填マシンおよび各分配機器内のソフトウェアモジュールと協働するようになっている1つ以上のソフトウェアアプリケーションを記憶し、実行するように設計された処理システムとを含み、前記パッケージングラインのコンフィギュレーション、通信および制御を管理するようにプログラムされたラインコントローラ(LC)と、
・前記ラインコントローラを前記充填マシンおよび各分配機器に接続するように設計された通信ネットワークとを備え、
前記充填マシンおよび各分配機器は、1つ以上の選択可能な記憶された機器レシピを実施するように作動でき、充填マシンのための機器レシピは、充填マシンによって製造すべきシールされたパッケージのタイプを定め、分配機器のための機器レシピは、前記分配機器によって実行すべき作業を定め、
前記ラインコンフィギュレーションは1つ以上の選択可能なラインレシピを記憶するようになっており、前記ラインレシピの各々は、前記パッケージングラインによって製造すべき対応する最終パッケージユニットを定め、実現されるときに、製造に関与する前記充填マシンおよび前記分配機器が、対応する機器レシピを実施するようにさせ、
前記ラインコントローラ内の前記ソフトウェアアプリケーションは、
・選択されたラインレシピを実現するように前記パッケージングラインを自動的に構成するようになっているレシピマネージャーを含む、パッケージングシステム(PS)。
【請求項2】
前記レシピマネージャーは、前記選択されたラインレシピに対応する最終パッケージユニットの製造に関与すべき分配機器の特定のコンフィギュレーションおよび実現すべき充填マシン並びに関与する分配機器内の前記個々の機器レシピを更に識別するようになっている、請求項1に記載のパッケージングシステム。
【請求項3】
前記レシピマネージャーは、ラインレシピを作成するための前記対応する機器レシピに関連する製造/作動パラメータを、前記充填マシンおよび前記分配機器からアップロードし、選択されたラインレシピに関連する前記製造/作動パラメータを製造前に前記充填マシンおよび関与する分配機器へダウンロードするようになっている、請求項2に記載のパッケージングシステム。
【請求項4】
前記レシピマネージャーは、更にラインレシピを作成し、記憶することを可能にし、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を通してラインレシピを作成し、記憶することを可能にし、更に実現のために記憶されたラインレシピを選択できるようにする、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のパッケージングシステム。
【請求項5】
前記レシピマネージャーは、次のタスク、すなわち
・キーとなる製造パラメータを制御する際の人への依存性を低減するための、製造のインターロッキング、
・ラインと機器レシピの間のミスマッチを防止するための機器のインターロッキング、
・パッケージングラインのレイアウトコンフィギュレーションにおけるミスマッチを防止するためのレイアウトのインターロッキング、
・充填マシンおよび分配機器で使用される材料のタイプと、選択された前記ラインレシピ内で定められた材料のタイプとの間のミスマッチを防止するための、製造材料のインターロッキング、および
・前記選択されたラインレシピに関連する工場のフロアデータを、パッケージングラインモニタシステム(PLMS)に自動的に提供するようになっているデータハンドラーのうちの1つ以上を更に実行するようになっている、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載のパッケージングシステム。
【請求項6】
ラインレシピは、
・前記最終パッケージユニットの製造に関与すべき分配機器およびコンベアと、
・前記充填マシンおよび関与する分配機器によって実現すべき機器レシピと、
・前記パッケージングライン内で使用すべき作動パラメータとを指定する、請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載のパッケージングライン。
【請求項7】
機器レシピは、
・製造すべきシールされたパッケージまたはパッケージユニットのタイプ、または実行すべき作業の特徴を示す、レシピ定義パラメータと、
・前記レシピ定義パラメータによって定義されるシールパッケージ、パッケージユニットのタイプまたは作業に対して固有な、レシピに依存する作動パラメータとを指定する、請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載のパッケージングシステム。
【請求項8】
前記機器レシピが前記充填マシンおよび前記分配機器に記憶される、請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載のパッケージングシステム。
【請求項9】
前記ラインコントローラ内の前記ソフトウェアアプリケーションは、
・スタート/ストップポリシーに従って製造に関与する前記充填マシンおよび前記分配機器をスタート/停止させ、製造中にフロー制御ポリシーに従って前記充填マシンおよび関与する分配機器の製造容量および作動パラメータをダイナミックにレギュレートするようになっているラインコマンダーを更に含み
前記スタート/ストップポリシーは、前記充填マシンおよび前記分配機器のいずれかのスタート/ストップの後に前記充填マシンおよび分配機器のスタート/ストップシーケンスおよび遅延を定め、よって製造のスタート/ストップ過渡フェーズ中に、関与する分配機器の入口において、所定の値よりも長い長さを有するパッケージの待ち行列の形成を防止するようになっており、
前記フロー制御ポリシーは、複数のパッケージ間、またはパッケージユニット間の距離を実質的に一定にし、よって、作動中の関与する分配機器の入口において、パッケージまたはパッケージユニットが押し潰されることを防止し、所定の値よりも長い長さを有するパッケージの待ち行列が形成されることを防止することができる、請求項1〜8のうちのいずれか1項に記載のパッケージングシステム。
【請求項10】
前記ラインコマンダーは、更に前記充填マシンまたは関与する分配機器の他のものがまだウォームアップ中のときに、これら充填マシンまたは関与する分配機器の完全なウォームアップを防止するようになっている省エネポリシーに従って、前記充填マシンおよび関与する分配機器のウォームアップをスタートするようになっている、請求項9に記載のパッケージングシステム。
【請求項11】
前記ラインコマンダーは、更に周辺作動条件に基づき、前記充填マシンおよび関連する各分配機器のためにウォームアップスタート時間を設定できるようになっている、請求項10に記載のパッケージングシステム。
【請求項12】
前記ラインコマンダーは、更に前記充填マシンおよび前記関与する分配機器の作動をモニタし、この作動に関する視覚情報を提供するようになっている、請求項9〜11のうちのいずれか1項に記載のパッケージングシステム。
【請求項13】
共通するオーバーヘッドメッセージディスプレイを更に備え、前記ラインコマンダーは、前記共通するオーバーヘッドメッセージディスプレイを介して基本的視覚情報を提供し、更に前記ラインコントローラディスプレイを介して詳細な視覚情報を提供するようになっている、請求項12に記載のパッケージングシステム。
【請求項14】
前記ラインコントローラ内の前記ソフトウェアアプリケーションは、更に、
・ラインコンフィギュレータを含み、このラインコンフィギュレータは、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を介して、選択可能/実施可能な次のコンフィギュレーション機能、すなわち
−前記パッケージングライン内の前記充填マシン、分配機器およびコンベアの自動検出および識別、並びにこれらの製造/作動容量の自動的アップロードと、
−充填マシン、分配機器およびコンベアのグラフィック表示を含むパッケージングラインのレイアウトのグラフィック描画と、
−充填マシン、分配機器およびコンベアのグラフィック表示と識別された充填マシン、分配機器およびコンベアとの関連付けと、
−前記パッケージングライン内の前記識別された充填マシン、分配機器およびコンベアの前記製造/作動パラメータ、および前記パッケージングラインの一般的自動化パラメータの設定を提供するようになっている、請求項1〜13のうちのいずれか1項に記載のパッケージングシステム。
【請求項15】
前記充填マシン、分配機器およびコンベアの自動検出および識別、並びにこれらの製造/作動能力の自動アップロードに関連するコンフィギュレーション機能は、
・前記充填マシンおよび前記分配機器への識別リクエストのディスパッチと、
・それぞれの識別データ、特にIPアドレスを含む前記マシンおよび前記分配機器からの回答メッセージの受信と、
・前記識別された充填マシンおよび分配機器の製造情報のためのプロービングと、
・前記識別された充填マシンおよび前記分配機器からの製造情報の受信とを含む、請求項14に記載のパッケージングシステム。
【請求項16】
前記パッケージングラインのレイアウトのグラフィック描画に関連する機能において、前記グラフィカルユーザーインターフェースは、複数のディスプレイピクセルに分解されたディスプレイ領域を提供し、ディスプレイピクセルが繰り返しクリックオンされたときに、各ディスプレイピクセルにおける充填マシン、分配機器およびコンベアのグラフィック表示を順次ディスプレイするようになっている、請求項14または15に記載のパッケージングシステム。
【請求項17】
前記充填マシン、分配機器およびコンベアのグラフィック表示を、前記識別された充填マシン、分配機器およびコンベアに関連付けることに関連する機能は、
・誤った関連付けを防止するための関連付けチェックを含む、請求項14〜16のうちのいずれか1項に記載のパッケージングシステム。
【請求項18】
前記ラインコントローラにおける前記ソフトウェアアプリケーションは、更に、
・コンベアオプティマイザーを備え、このコンベアオプティマイザーは、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を介して、選択可能/実現可能な下記の最適化機能、
−前記パッケージングライン内の各コンベアの作動パラメータの設定および
−コンベア潤滑およびクリーニングユニットの作動を実行するようになっている、請求項1〜17のうちのいずれか1項に記載のパッケージングシステム。
【請求項19】
1つ以上の分配機器を共用するようになっている複数の作動的に協働するパッケージングラインを更に備え、
前記レシピマネージャーは、選択されたラインレシピに対応する最終パッケージユニットの製造に関与すべき充填マシンおよび分配機器の特定のコンフィギュレーション、並びに最終パッケージユニットの製造のために実現すべき、充填マシン内および関与する分配機器内の個々の機器レシピを更に識別するようになっている、請求項1〜18のうちのいずれか1項に記載のパッケージングシステム。
【請求項20】
前記パッケージングラインは、次の製造目的、すなわち、
・造り分け(production differentiation)(ここで、分配機器は異なるラインレシピを同時に実現するように共用される)と、
・バックアップ(ここで、分配機器は、あるパッケージングラインから別のパッケージングラインにパッケージの流れを向け直し、分配機器のメンテナンスおよびブレークダウン管理を可能にするように共用される)と、
・フローのマージ(ここで、分配機器は2つのパッケージのフローを1つにマージし、製造に関与する分配機器の数を少なくするように共用される)とのうちの1つ以上を達成するように作動的に共用するようになっている、請求項19に記載のパッケージングシステム。
【請求項21】
前記ラインコントローラは、すべてのパッケージングラインに対して共通したものとなっている、請求項19または20に記載のパッケージングシステム。
【請求項22】
各パッケージングラインのためのスレーブラインコントローラと、前記スレーブラインコントローラに結合されたマスターラインコントローラとを含む、請求項19または20に記載のパッケージングシステム。
【請求項23】
前記ラインコントローラと協働し、製造に関与する前記充填マシンおよび前記分配機器の作動上の性能をモニタし、リアルタイムおよび/または履歴性能の分析を可能にするようになっている、パッケージングラインモニタシステム(PLMS)を更に含む、請求項1〜22のうちのいずれか1項に記載のパッケージングシステム。
【請求項24】
前記パッケージングラインモニタシステムは、履歴データベースにログインされたデータに基づき、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を介して実現可能な製品トレーサビリティおよびプロセスモニタ機能を更に提供するようになっている、請求項23に記載のパッケージングシステム。
【請求項25】
前記製品トレーサビリティ機能は、オペレータの要求時に入力できるか、または機器の事象に基づき自動的にリクエストできるグラフィカルオペレータシートの提供、および前記充填マシンにログされたデータに基づくグラフィカルオペレータシートレポートの提供を含み、前記オペレータシートレポートは、製造中のプロセスパラメータおよびクリティカル制御ポイントのモニタを可能にする、請求項24に記載のパッケージングシステム。
【請求項26】
前記製品トレーサビリティ機能は、データロギング時間を中央時間同期化システムに対して同期化することを更に含む、請求項24または25に記載のパッケージングシステム。
【請求項27】
前記充填マシンは、1つの、または異なる食品を含む1つのまたは異なるタイプのシールされたパッケージを選択的に製造するように作動できる、請求項1〜26のうちのいずれか1項に記載のパッケージングシステム。
【請求項28】
請求項1〜27のうちのいずれか1項に記載のパッケージングシステムで使用するためのラインコントローラ。
【請求項29】
請求項1〜28のうちのいずれか1項に記載の前記ラインコントローラの前記処理システムのメモリ内にロードでき、請求項1〜19のうちのいずれか1項に記載のソフトウェアアプリケーションのうちの1つ以上を含むソフトウェアプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公表番号】特表2011−508327(P2011−508327A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−540147(P2010−540147)
【出願日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【国際出願番号】PCT/EP2008/068382
【国際公開番号】WO2009/083595
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(591007424)テトラ ラバル ホールデイングス エ フイナンス ソシエテ アノニム (190)
【Fターム(参考)】