説明

統合された圧力測定能力を有する弁付カテーテル

圧力センサを含む弁アセンブリおよび弁付カテーテル、ならびに患者を治療するための関連方法が開示される。弁アセンブリは、第1の管腔を横切って延在する弁部材を含み、弁として作用する内部スリットを伴う平面可撓性部材を含む。弁アセンブリはさらに、弁部材から遠位に位置し、第1の管腔と流体連通している圧力センサを含む。一実施形態において、弁アセンブリは、弁筐体とセンサ筐体とをさらに備え、弁筐体は、第1の管腔と弁部材とを含み、センサ筐体は、圧力センサと、圧力センサと第1の管腔との間に延在する第2の管腔とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本PCT出願は、米国出願第12/621,193号(2009年11月18日出願)からの優先権を主張する。該出願の全ては、参照により本明細書に援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、弁付カテーテルに関し、より具体的には、統合された圧力測定能力を含む、弁付カテーテルに関する。
【背景技術】
【0003】
患者の血管系または他の身体導管への反復および長期間アクセスのために使用される、いくつか埋込式医療デバイスが存在する。そのようなデバイスは、末梢挿入型中心カテーテル(「PICC」)、中心静脈カテーテル(「CVC」)、透析カテーテル、埋込式ポート、および正中線注入カテーテルを含む。これらのデバイスは、典型的には、治療剤または透析治療の送達等、複数回の治療を可能にするために、長期間、患者に埋め込まれる。そのようなデバイスの使用は、単回デバイスの複数回の留置の必要性を排除し、したがって、感染および留置合併症の危険性を低減し、患者ケアの全体的コストを削減する。そのような埋込式医療デバイスの実施例として、Vaxcel(登録商標)PICCおよびポート、Xcela(登録商標)PICCおよびポート、ならびにVaxcel(登録商標)PlusChronic Dialysisカテーテル(すべて、Navilyst Medical,Inc.、Marlborough、Massachusetts製)が挙げられる。
【0004】
前述のデバイスは、長期間、患者の身体に残留されるため、失血および感染を防止するために、使用していないときは、その近位端を密閉することが慣行となっている。そのような密閉は、カテーテルラインに単純な留具を使用して、またはより最近は、PASV(登録商標)Valve Technology(Navilyst Medical,Inc.、Marlborough、Massachusetts)製Vaxcel(登録商標)PICCに見出され、特許文献1、特許文献2(参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるようなインライン弁を使用して、生成され得る。インライン弁は、それを超えると、弁が、開放し、それを下回ると、弁が、閉鎖されたままである、ある閾値圧力の印加に応じて、開放し、流体を患者に送達させるように圧力作動される。これらの弁は、単純留具に勝る改良された性能を提示し、患者に合併症および感染をもたらすことはほとんどないと考えられる。
【0005】
コンピュータ断層撮影(CT)は、長期間医療患者のための撮像技法として、ますます使用されている。多くのCT技法は、造影剤を利用して、高品質の画像をもたらし、したがって、CT撮像に先立って、造影剤が患者に投与されることを要求する。撮像が所望される血管系または器官へのアクセスを提供する、埋め込まれたデバイスを既に有する患者の場合、本目的のために、患者に別の切開を入れるのではなく、または別のカテーテルラインを導入するのではなく、造影剤を投与するための手段として、既存の埋め込まれたデバイスを使用することが望ましい。しかしながら、通常品質の造影剤および投与されるべき短い時間枠を考慮すると、5cc/秒等の比較的に高い流量で造影剤を注入する必要がある。埋込式デバイスがすべて、本流量で流体を送達するために、またはそれと関連付けられた圧力に対処するように構成されているわけではない。最近、いくつかの市販の製品が、いわゆる「高圧」注入等のために好適にする寸法、構成、および/または材料を使用して開発されている。実施例として、Xcela(登録商標)Power Injectable PICC(Navilyst Medical、Marlborough、Massachusetts)が挙げられる。高圧注入可能であって、インライン弁を利用する、埋込式デバイスを使用するためには、これらのデバイスの弁部分が、高圧注入と関連付けられた流量および圧力に対処可能であることを保証する必要がある。
【0006】
PICCまたは類似デバイスによる患者治療中、多くの場合、デバイス埋込の部位において、患者の血液を局所的に測定することが望ましい。PICCまたは類似デバイスが、弁付ではない場合に、血圧測定は、PICC管腔を通して、細長い血圧測定ツールを挿入し、血液に接触させ、圧力を測定することによって行われる。しかしながら、弁付デバイスの場合、圧力測定ツールの挿入および引抜中、弁を損傷する危険性のため、このように、血圧測定を行うことは不可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,205,834号明細書
【特許文献2】米国特許第7,252,652号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
一側面では、本発明は、カテーテルと使用するための弁アセンブリに関し、弁アセンブリは、血圧センサを含む。
【0009】
別の側面では、本発明は、カテーテルおよび血圧センサを含む弁アセンブリを含むカテーテルシステムに関する。
【0010】
別の側面では、本発明は、本発明の弁アセンブリおよび/または弁付カテーテルを使用することによって、患者を治療し、その血圧を監視する方法に関する。
【0011】
さらに別の側面では、本発明は、本発明の医療デバイスを含む、キットに関する。
【0012】
一実施形態では、本発明は、カテーテルと使用される、弁アセンブリである。弁アセンブリは、近位端、カテーテルと接触する遠位端、およびカテーテルと流体連通している第1の管腔を含む。弁アセンブリは第1の管腔を横切って延在する弁部材を含み、内部スリットによって互から分離される第1の弁部分および第2の弁部分を備えている、平面可撓性部材を備え、第1の弁部分および第2の弁部分は、少なくとも所定の閾値レベルの流体圧力に曝された場合に、材料が、弁部材を通り、第1の管腔を通り、カテーテルの中へ遠位に流動し得るように、第1の開放位置に移動する。第1の弁部分および第2の弁部分は、それに対して付与される流体圧力が、閾値レベル未満である場合に、常時、実質的に閉鎖されたままであることにより、弁部材を通る流動を実質的に防止する。弁アセンブリは、弁部材から遠位に位置する圧力センサをさらに含む。
【0013】
別の実施形態では、本発明は、本発明の弁部材を含む、カテーテルまたは他の埋込式医療デバイスである。
【0014】
さらに別の実施形態では、本発明は、本発明の弁アセンブリ、カテーテル、または他の埋込式デバイスを含む、キットである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、従来技術の末梢血管から挿入された中心カテーテルの実施例である。
【図2】図2は、中心カテーテル内で使用される、従来技術の弁アセンブリの実施例の分解図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態による、カテーテルシステムの斜視図である。
【図4】図4は、本発明のある実施形態による、弁アセンブリの断面図であり、圧力センサは、「オン」構成に留置される。
【図5】図5は、本発明のある実施形態による、弁アセンブリの断面図であり、圧力センサは、「オフ」構成に留置される。
【図6】図6は、本発明の実施形態による、カテーテルシステムの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、血圧測定が、弁付カテーテルを通して行われ得る、デバイスおよび方法に関する。血圧測定は、従来の非弁付カテーテルを通して挿入された細長いツールを使用して、行われ得るが、そのような方法は、弁付カテーテル内で行われる場合、任意の内部弁を損傷する危険性がある。本発明は、カテーテルと一体型の圧力センサを使用することによって、弁付カテーテル内の弁を損傷する危険性を回避し、カテーテル管腔内への圧力測定ツールの挿入を必要としない。
【0017】
本発明において有用な医療デバイスの実施例として、内部弁を含む末梢挿入型中心カテーテル(「PICC」)、中心静脈カテーテル(「CVC」)、透析カテーテル、埋込式ポート、および正中線注入カテーテルが挙げられる。一例として、図1は、内部弁を含む、PICCを示す。図1に示されるように、PICC100は、使用時、患者の外側に延在する近位端110と、患者の血管系に埋め込まれた遠位端120と、患者に取り付けるための縫合翼130と、近位端110に接続された弁アセンブリ140とを含む。縫合翼130までの遠位端120(図1では、丸まって示される)は、治療剤の反復送達のために、長期間、患者内に埋め込まれたままである。インライン弁アセンブリ140は、例えば、PICCが定位置に残された場合に、血液が、PICC内に流動せず、汚染物質がPICCに入らないように、PICCを密閉するために使用される。
【0018】
本発明のPICCおよび他のデバイス内で使用するために有用な弁アセンブリ140の実施例は、米国特許第7,252,652号に説明されており、参照することによって本明細書に組み込まれる。図2は、近位端141と、遠位端142と、オス型筐体部分143と、メス型筐体部分144と、平面可撓性弁部材150とを含むそのようなアセンブリの分解図を示す。使用時、近位端141は、患者に流体を注入または別様に送達するための注射器、IVライン等に接続される。そのような流体は、例えば、治療剤および造影剤を含む。遠位端142は、PICC(図1に示されるように)または他の好適なデバイスの一部として取り付けられる。図2に示される実施形態では、オス型およびメス型筐体部分143、144は、弁部材150を格納するように、一緒に嵌合する。弁部材150は、弁部材150の任意の縁まで延在しないように、「内部」にある、スリット151を含む。弁部材は、スリット151の両側に、第1の弁部分および第2の弁部分152、153を含む。少なくとも所定の閾値レベルの圧力によって特徴付けられる、遠位方向に付与される流体に曝された場合に、第1の弁部分および第2の弁部分152、153は、流体が、弁部材150を通して、筐体140の遠位端142から遠位に流動し得るように、遠位方向に移動してスリットを開放する。本閾値レベルを下回る圧力では、スリットは、それを通る流体の流動を実質的に防止するように、閉鎖されたままである。例えば、本発明の弁は、中心静脈圧力の正常増加中、閉鎖されたままである。本発明は、弁部材150内に単一スリット151を有するように例証されるが、本発明は、複数のスリット151を備えている、弁部材150を含む。
【0019】
好ましい実施形態では、本発明の弁アセンブリおよびカテーテルにおいて使用される弁は、遠位方向への開放に加え、遠位方向に弁を開放するために要求される閾値レベルと同一または異なり得る、少なくとも所定の閾値レベルの圧力によって特徴付けられる近位方向に付与される流体に曝された場合に、近位方向にも開放するような双方向弁である。そのような双方向弁は、例えば、サンプリングまたは他の目的のために、血液あるいは他の体液を吸引するために有用である。本発明の弁はまた、好ましくは、造影剤の高圧注入を投与するために有用である。
【0020】
弁部材150を形成するために使用される好適な材料は、例えば、シリコーン、ゴム、および他のエラストマー材料を含む。これらの材料は、例えば、液体射出成形、ゴム圧縮成形、およびカレンダー後の打抜等、任意の好適な製造技法を使用して、弁部材150の形状に形成される。
【0021】
多くの場合、埋込式PICCまたは類似デバイスを有する患者では、血圧、より具体的には、中心静脈圧(CVP)を測定することが望ましい。CVPは、胸部大静脈内の血圧を表し、血液循環量および心臓のポンプ機能の状態等の重要な情報を提供することができる。CVPを測定するために、以前は、患者の頸部または胸部を通して、右心房近傍の地点にカテーテルを導入することが必要であった。次いで、カテーテルは、CVPを示すように較正された小径水柱に接続されるか、または細長い圧力測定デバイスが、カテーテルを通して挿入され、測定を行う。CVPは、弁を近位に開放するために必要な圧力より低く、弁を通した細長い圧力測定デバイスの挿入は、弁に損傷をもたらし得るため、これらの方法は、図1および2に示されるPICC等の弁付カテーテルによっては、不可能である。
【0022】
弁付カテーテルを使用して、血圧、特に、CVPの測定を促進するために、発明者は、図3に示される新しいカテーテルシステム200を考案した。カテーテルシステム200は、患者の血管系内に挿入可能であり、患者の身体外に残留するように意図された近位端211を有する、カテーテルチューブ210と、カテーテルチューブ210の近位端211における弁アセンブリ220とを含む。カテーテルシステム200は、随意に、その近位端212において、注入チューブ、注射器等を受け取るように適合され、図3に示されるように、ルーア継手として、構成され得る。
【0023】
図4に示されるように、弁アセンブリ220は、近位端221と、カテーテルと接触する遠位端222と、近位端221と遠位端222との間に延在する、第1の管腔224とを含む。弁アセンブリ220の遠位端222は、好ましくは、カテーテルチューブ210の近位端211内に挿入可能であり、随意に、弁アセンブリ220をカテーテルチューブ210にしっかりと固着するように構成されている、半径方向突起223を含む。第1の管腔224は、カテーテルチューブ210と流体連通している。弁アセンブリ220はさらに、第1の管腔224を横切って延在する弁部材150を含み、弁部材は、前述のように、内部スリットによって、互から分離される第1の弁部分および第2の弁部分を伴う、平面可撓性部材を備えている。弁アセンブリ220はさらに、弁部材150に対して、遠位に位置する、圧力センサ225を含む。圧力センサ225は、第1の管腔224内の血液等の流体の圧力を測定可能なように、第1の管腔224と流体連通している。
【0024】
一実施形態では、弁アセンブリ220は、図4に示されるように、互に接続される、弁筐体230およびセンサ筐体240部分を備えている。好ましい実施形態では、センサ筐体240は、弁筐体230を中心として、回転可能である。また、センサ筐体240および弁筐体230によって二分される、第2の管腔241の使用が好ましく、第2の管腔241は、圧力センサ225と第1の管腔224との間に延在する。シリコーンOリング等の圧力密閉223は、随意に、第2の管腔241がセンサおよび弁筐体240、230によって二分される場所に留置される。センサ筐体240が、弁筐体230を中心として、回転可能である実施形態では、センサが、図4に示される「オン」位置にあるような、第2の管腔241が第1の管腔224と流体連通している位置から、センサが、図5に示される「オフ」位置にあるような、第2の管腔241(または、センサ筐体240の一部である、第2の管腔の少なくとも一部)が、第1の管腔224と流体連通していない位置に移動可能である。また、センサ筐体240が、弁筐体230を中心として、回転可能である実施形態の場合、筐体240、230は、図6に示される、それぞれの第1および第2の接触要素245、235等の幾何学形状を含むことが好ましい。それぞれの接触要素は、回転中、接触し、筐体240、230が、第2の管腔241が第1の管腔224と流体連通している位置にあることを示すように構成される。
【0025】
センサ筐体240が、弁筐体230を中心として、回転可能である、本発明の実施形態は、特に、前述のように、高圧注入のために使用される、弁付カテーテルに好適である。そのような高圧注入中、センサ筐体240は、図5に示されるように、第2の管腔241(または、センサ筐体240の一部である、第2の管腔の少なくとも一部)が、第1の管腔224と流体連通していない位置に回転される。そのようにセンサをその「オフ」位置に留置することによって、高圧注入によってセンサを損傷する危険性が最小限にされる。高圧注入完了後、センサ筐体240は、センサが「オン」位置に戻るように、回転され戻され得る。
【0026】
センサおよび弁筐体240、230は、回転によって、互に対して移動可能であるように、本明細書に説明されるが、本発明は、圧力センサ225が、第1の管腔224との流体連通から外れるように、筐体が互に対して移動可能である、好ましい実施形態に従って、任意の他の配置を含むことを理解されたい。例えば、センサ筐体240は、弁筐体230に対して、軸方向に摺動可能であり得る。
【0027】
圧力センサ225は、「ホイートストンブリッジ」型センサ等、当技術分野において周知の任意の好適なセンサである。そのようなセンサは、圧力誘導変位下、その値を変化させる、キャパシタのうちの1つのプレートである、圧力ダイヤフラムを含む。圧力感知は、ダイヤフラムの両側の圧力差を測定することによって行われる。当技術分野において周知のように、本種類の圧力センサは、その中に拡散され、シリコンまたはガラスバックプレートに融合された圧電ひずみゲージを伴う、微細加工されたシリコンダイヤフラムから成り得る。ひずみゲージは、抵抗要素として作用し、圧力誘導ひずみ下、抵抗値は、変化する。抵抗器は、ホイートストンブリッジとして接続され、その出力は、圧力に直接比例する。本発明と使用するために好適であり得る、圧力センサの実施例として、 GE NovaSensor's NPC−100(GE Novasensor, Inc.、Fremont、CA)が挙げられる。圧力センサ225は、電圧源から電力圧力センサの電気接続(図示せず)と、圧力情報を提供または表示するためのユーザインターフェースへのデータ接続(図示せず)とを含む。
【0028】
圧力センサ225が、第1の管腔224と流体連通すると、患者のCVP等の血圧を測定するために使用することができる。従来の弁付カテーテルと比較して、本発明のカテーテルシステム200の使用は、弁付カテーテルの除去および追加の非弁付カテーテルの導入の必要性を回避し、血圧測定を行うことを促進する。
【0029】
弁アセンブリ220の構成要素は、射出成形等の周知の技法を使用して製造される。弁アセンブリ220は、カテーテルチューブ内に挿入されるように意図された別個の構成要素として、または完全に組み立てられたカテーテルシステムの一部として、販売され得る。本発明の弁アセンブリ220およびカテーテルシステム200は、本発明の弁アセンブリおよび/または弁付カテーテルを使用することによって、患者を治療し、そのCVP等のその血圧を監視するための好適な方法において使用される。例えば、本発明のPICCは、PASV(登録商標) Valve Technology(Navilyst Medical, Inc.、Marlborough、Massachusetts)を伴う、Vaxcel(登録商標) PICCの留置のために使用されるもの等、周知の技法を使用して、患者の静脈系内に挿入される。患者のCVPは、カテーテルシステム内に統合された圧力センサを使用して、測定および監視され得る。圧力測定は、一時的に、所望されない場合、または造影剤等の高圧注入が、カテーテルを通して導入される場合、センサは、好ましい実施形態のために本明細書に説明されるように、センサ筐体の回転等によって、その間、「オフ」位置に移動される。薬剤の導入または血液の採取等、その意図された目的のためのカテーテルの使用は、センサがその「オフ」または「オン」位置にあるかどうかに関わらず、行うことができる。
【0030】
種々の修正および変形例を本発明の構造および方法論に行うことができることは、当業者には明白となるであろう。したがって、本発明は、本発明の修正および変形例を網羅することが意図され、それらは、添付の請求項およびその均等物の範囲内にある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルと使用するための弁アセンブリであって、
近位端、前記カテーテルと接触する遠位端、および、前記近位端と前記遠位端との間に延在する第1の管腔であって、前記第1の管腔は、前記カテーテルと流体連通している、近位端、遠位端、および第1の管腔と、
前記第1の管腔を横切って延在する弁部材であって、
内部スリットによって互に分離された第1の弁部分および第2の弁部分を備えている平面可撓性部材を備え、
前記第1の弁部分および前記第2の弁部分は、少なくとも所定の閾値レベルの流体圧力に曝された場合に、第1の開放位置に移動し、材料は、前記弁部分を通り、前記第1の管腔を通り、カテーテルの中へ遠位に流動可能であり、前記第1の弁部分および前記第2の弁部分は、それらに対して付与される流体圧力が前記閾値レベル未満である場合に、常時、実質的に閉鎖されたままであることにより、前記弁部材を通る流動を実質的に防止する、弁部材と、
前記弁部材から遠位に位置する圧力センサと
を備えている、弁アセンブリ。
【請求項2】
弁筐体とセンサ筐体とをさらに備え、前記弁筐体は、前記第1の管腔と前記弁部材とを含み、前記センサ筐体は、前記圧力センサと、前記圧力センサと前記第1の管腔との間に延在する第2の管腔とを備えている、請求項1に記載の弁アセンブリ。
【請求項3】
前記センサ筐体は、前記弁筐体を中心として回転可能である、請求項2に記載の弁アセンブリ。
【請求項4】
前記センサ筐体が前記弁筐体を中心として回転される場合に、前記センサ筐体は、前記第2の管腔が前記第1の管腔と流体連通している位置から、前記第2の管腔が前記第1の管腔と流体連通していない位置に移動可能である、請求項3に記載の弁アセンブリ。
【請求項5】
前記センサ筐体は、第1の接触要素を備え、前記弁筐体は、第2の接触要素を備え、前記第1の接触要素および前記第2の接触要素は、前記弁筐体を中心とする前記センサ筐体の回転中、接触し、前記センサ筐体が前記第2の管腔が前記第1の管腔と流体連通している位置にあることを示すように構成されている、請求項4に記載の弁アセンブリ。
【請求項6】
前記第2の管腔を横切って延在する圧力密閉をさらに備えている、請求項2に記載の弁アセンブリ。
【請求項7】
前記アセンブリの前記遠位端は、前記カテーテルの中に挿入可能である、請求項1に記載の弁アセンブリ。
【請求項8】
前記圧力センサと電圧源との間の電気接続をさらに備えている、請求項1に記載の弁アセンブリ。
【請求項9】
前記圧力センサとユーザインターフェースとの間のデータ接続をさらに備えている、請求項1に記載の弁アセンブリ。
【請求項10】
カテーテルと使用するための弁アセンブリであって、
弁筐体およびセンサ筐体を備え、
前記弁筐体は、
近位端、前記カテーテルと接触する遠位端、および、前記近位端と前記遠位端との間に延在する第1の管腔であって、前記第1の管腔は、前記カテーテルと流体連通している、近位端、遠位端、および第1の管腔と、
前記第1の管腔を横切って延在する弁部材であって、前記弁部材は、内部スリットによって互に分離された第1の弁部分および第2の弁部分を備えている平面可撓性部材を備えている、弁部材と
を備え、
前記第1の弁部分および前記第2の弁部分は、少なくとも所定の閾値レベルの流体圧力に曝された場合に、第1の開放位置に移動し、材料は、前記弁部分を通り、前記第1の管腔を通り、カテーテルの中へ遠位に流動可能であり、前記第1の弁部分および前記第2の弁部分は、それらに対して付与される流体圧力が、前記閾値レベル未満である場合に、常時、実質的に閉鎖されたままであることにより、前記弁部材を通る流動を実質的に防止し、
前記センサ筐体は、
前記弁部材から遠位に位置する圧力センサと、
前記圧力センサと前記第1の管腔との間に延在する第2の管腔と
を備えている、
弁アセンブリ。
【請求項11】
前記センサ筐体は、前記弁筐体を中心として回転可能である、請求項10に記載の弁アセンブリ。
【請求項12】
前記センサ筐体が、前記弁筐体を中心として回転される場合に、前記センサ筐体は、前記第2の管腔が前記第1の管腔と流体連通している位置から、前記第2の管腔が前記第1の管腔と流体連通していない位置に移動可能である、請求項11に記載の弁アセンブリ。
【請求項13】
前記センサ筐体は、第1の接触要素を備え、前記弁筐体は、第2の接触要素を備え、前記第1の接触要素および前記第2の接触要素は、前記弁筐体を中心とする前記センサ筐体の回転中、接触し、前記センサ筐体が前記第2の管腔が前記第1の管腔と流体連通している位置にあることを示すように構成されている、請求項12に記載の弁アセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−511333(P2013−511333A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539932(P2012−539932)
【出願日】平成22年11月3日(2010.11.3)
【国際出願番号】PCT/US2010/055258
【国際公開番号】WO2011/062767
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(509051576)ナビリスト メディカル, インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】