説明

統合された炭化水素分解と生成物オレフィン分解

軽質オレフィンの相対収率を増加させるための処理スキームおよび処理装置は、重質炭化水素供給原料を分解して、C−Cオレフィンを含む一連の炭化水素生成物を含む流出物を製造し、次いで、そのC−Cオレフィンの少なくとも一部分を分解して、追加の軽質オレフィンを製造する統合方法を含む。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
発明の背景
[0001] 本発明は、一般的に炭化水素処理に関するものであり、更に詳しくは、本発明は、軽質オレフィンの収率を上げるための重質炭化水素供給原料の統合処理に関する。
【0002】
[0002] 軽質オレフィンは、多くの化学製品を製造するための供給原料として役立つ。軽質オレフィンは、伝統的に、例えば石油原料から誘導されるような炭化水素を水蒸気分解または接触分解する方法によって製造されて来た。重質炭化水素流の流動接触分解(FCC)は、通常は、減圧軽油、常圧蒸留残油、または比較的高沸点の炭化水素から成る他の原料であるかに関係なく、出発原料を、微粉または粒状の固体材料から成っているような触媒と接触させることによって、行う。触媒は、流体輸送の所望の状況を生じさせるのに充分な速度で、触媒中にガスまたは蒸気を送ることによって、流体様様式で輸送される。オイルと流動化された物質との接触により、分解反応が触媒される。
【0003】
[0003] 分解反応では、典型的には、触媒にコークスが付着する。反応ゾーンから出てくる触媒は、「廃触媒」と呼ばれていて、すなわち、触媒上へのコークスの付着によって部分的に失活している。コークスは、出発原料と一緒にプロセスに入る他の物質、例えば硫黄および金属を極微量含んでいることがある。コークスは、分解反応が起こる触媒表面上にある酸点をブロックすることによって、廃触媒の触媒活性を妨げる。従来、廃触媒は、吸着された炭化水素およびガスを触媒から除去するストリッパーへと送られ、次いで、酸素含有ガスによる酸化によってコークスを除去するために再生器に送られる。ストリッパー中の廃触媒に比べて低減されたコークス含量を有する触媒(以下、再生触媒と呼ぶ)は、反応ゾーンへと戻すために集められる。触媒表面由来のコークスを酸化させると、大量の熱が放出され、その一部分は、煙道ガスと一般的に呼ばれるコークス酸化のガス生成物と一緒に再生器を出る。残りの熱は、再生触媒と一緒に再生器を出る。流動触媒は、反応ゾーンと再生ゾーンとの間を連続的に循環する。流動触媒は、触媒機能を提供することに加えて、ゾーンからゾーンへの熱伝達のための媒体として機能する。FCC処理は、Tagamolilaらに与えられた米国特許第5,360,533号、Lomasに与えれた米国特許第5,584,985号、Castilloに与えられた米国特許第5,858,206号およびEngに与えられた米国特許第6,843,906 B1号においてより詳細に記載されており、それらの特許のそれぞれの内容は参照により本明細書に引用したものとする。様々なゾーン間で触媒を運ぶための設備と共に、様々な接触ゾーン、再生ゾーンおよびストリッピングゾーンの具体的な詳細は、当業者には公知である。
【0004】
[0004] FCC反応器は、軽油または重質供給物を広範な生成物へと分解する。FCCユニット単位からの分解蒸気は、ガス流、ガソリンカット、軽質サイクルオイル(LCO)、および重質サイクルオイル(HCO)成分を含むクラリファイド重油(CO)を提供する典型的にはメインカラム形態の分離ゾーンに入る。ガス流は、乾燥ガス、すなわち水素そしてCおよびC炭化水素、時には一般的に湿性ガスと呼ばれる液化石油ガス(「LPG」)、すなわちCおよびC炭化水素を含むことができる。ポリエチレン、ポリプロピレンおよびアクリロニトリルの製造などの様々な石油化学用途のための例えばエチレンおよびプロピレンのような軽質オレフィンに関するニーズと需要が増していること、ならびに、環境的配慮によりガソリン配合成分として一般的にあまり望ましくないブチレンおよびペンテンのようなより重質のオレフィンの生成は比較的少ないことが望まれていることを考慮すると、得られる生成物における軽質オレフィンの相対的な量を増加させることが望ましい。
【0005】
[0005] 而して、軽質オレフィンの相対収率を増加させるのに有効な処理装置に関するニーズと需要が存在する。
発明の概要
[0006] 本発明の一般的な目的は、重質炭化水素供給原料からのCおよびCオレフィンの収率を増加させるための改良された方法およびシステムを提供することにある。
【0006】
[0007] 本発明のより具体的な目的は、上記した問題のうちの一つ以上を解決することにある。
[0008] 本発明の一般的な目的は、重質炭化水素供給原料を分解して、C−Cオレフィンを含む一連の炭化水素生成物を含む流出物を製造し、そして引き続いて、C−Cオレフィンのうちの少なくとも一部分を分解して、追加のCおよびCオレフィンを製造するための統合方法によって、少なくとも部分的に達成できる。一つの実施態様にしたがって、前記の統合方法は、一次流動床反応器において、重質炭化水素供給原料を炭化水素分解触媒と接触させて、C−Cオレフィンを含む一連の炭化水素生成物を含む炭化水素流出物を製造する工程を含む。炭化水素流出物は、C−Cオレフィンを含む第一炭化水素フラクションを含む選択された炭化水素フラクションを回収するために、炭化水素分離システムで分離する。第一炭化水素フラクションの少なくとも一部分を分解して、CおよびCオレフィンを含む分解オレフィン流出物を生成させる。次いで、分解オレフィン流出物を、炭化水素分離システムで処理して、少なくともCおよびCオレフィンを回収する。
【0007】
[0009] 一般的に、従来技術は、従来の炭化水素分解処理に比べて望ましいであろう軽質オレフィンの相対収率を増加させるのに有効且つ効率的な処理スキームと処理装置を手にしていない。
【0008】
[0010] 別の実施態様にしたがって、重質炭化水素供給原料を分解してCオレフィンを含む一連の炭化水素生成物を含む流出物を製造するための、そして、Cオレフィン系炭化水素生成物を分解してCおよびCオレフィンを製造するための統合方法を提供する。一次流動床反応器において、重質炭化水素供給原料を炭化水素分解触媒と接触させて、Cオレフィンを含む一連の炭化水素生成物を含む炭化水素流出物を製造する。炭化水素流出物を分離して、C炭化水素と、より軽質の炭化水素とを含む湿性ガス流を生成させる。その湿性ガス流を第一圧縮機によって圧縮する。その圧縮された湿性ガス流を、ガス濃縮システムで処理して、少なくとも別々に、C炭化水素生成物を濃縮して除去し、CおよびC炭化水素生成物を濃縮して回収し、そしてCオレフィン系炭化水素生成物を分離する。次に、分離されたCオレフィンを分解して、CおよびCオレフィンを含むC−C炭化水素を含む分解オレフィン流出物を生成させる。続いて、その分解オレフィン流出物を、ガス濃縮システムで処理して、CおよびCオレフィンを回収する。
【0009】
[0011] もう一つ別の実施態様では、重質炭化水素供給原料を分解してCオレフィンを含む一連の炭化水素生成物を含む流出物を製造するための、そして、Cオレフィン系炭化水素生成物を分解してCおよびCオレフィンを製造するための統合システムを提供する。その統合システムは、炭化水素分解反応条件下で、重質炭化水素供給原料を炭化水素分解触媒と接触させて、Cオレフィンを含む一連の炭化水素生成物を含む炭化水素流出物を製造する流動接触分解反応器を含む。分離器を提供して、炭化水素流出物を分離して、C炭化水素と、より軽質の炭化水素とを含む湿性ガス流を生成させる。その湿性ガス流を第一圧縮機で圧縮する。その圧縮された湿性ガス流を処理して、少なくとも別々に、Cパラフィン系炭化水素生成物を濃縮して除去し、CおよびC炭化水素生成物を濃縮して回収し、そしてCオレフィン系炭化水素生成物を分離するガス濃縮システムを提供する。統合システムは、Cオレフィン系炭化水素生成物を分解して、CおよびCオレフィンを含むC−C炭化水素を含む分解オレフィン流出物を生成するオレフィン分解反応器を更に含む。第一戻りラインも提供して、分解オレフィン流出物の少なくとも一部分を、第一圧縮機に導入し、次いでガス濃縮システムに通して処理する。
【0010】
[0012] 本明細書で使用する用語「軽質オレフィン」とは、CおよびCオレフィン、すなわちエチレンおよびプロピレンを一般的に指していると解するべきである。
[0013] 他の目的および利点は、添付の請求の範囲と図面に関する以下の詳細な説明から、当業者には明らかである。
【0011】
発明の詳細な説明
[0015] 重質炭化水素供給原料を分解して、C−Cオレフィンを含む一連の炭化水素生成物を含む流出物を製造し処理することができる。前記C−Cオレフィンの少なくとも一部を、引き続き分解して、追加のCおよびCオレフィンを製造することができる。
【0012】
[0016] 図面には、一つの実施態様にしたがって、重質炭化水素供給原料を統合処理して、相対量が増加した軽質オレフィンを製造または生成するための、その全体を参照番号10で示してあるシステムが概略図示されている。
【0013】
[0017] 更に詳しくは、システム10では、適当な重質炭化水素供給原料を、供給ライン12を介して、流動接触分解セクション14に導入し、そこで、重質炭化水素供給原料を、一次流動床反応器において、炭化水素分解触媒と接触させて、C−Cオレフィンを含む一連の炭化水素生成物を含む炭化水素流出物を製造する。
【0014】
[0018] 前記実施態様を実行するときに使用するための好適な流動接触分解セクションは、当業において公知のように、望ましくは一次FCC反応器、再生器および二次反応器を含むことができる。しかしながら、技術に精通し且つ本明細書で提示される教示によって案内される当業者は、多くの流動接触分解構成が可能であることを理解するだろう。而して、すべてのそのような他の可能な実施態様は、本発明の範囲内であると考えられる。
【0015】
[0019] 当業において公知である広範囲なFCC触媒材料が使用できる。例えば、そのような触媒材料は、高活性の結晶アルミナシリケート含有またはゼオライト含有触媒を含むことができる。而して、本発明のより広範な実行は、特定または特有の触媒材料の使用によってまたは使用に必ずしも限定されないことを理解すべきである。
【0016】
[0020] 本発明にしたがって処理するのに適する比較的より重質の供給原料としては、従来のFCC供給原料またはより高沸点の炭化水素供給原料が挙げられる。一般的な従来の供給原料は、典型的には、常圧残渣油の減圧分別によって調製される炭化水素材料であって、315°〜622℃(600°〜1150°F)の広い沸点範囲、更に典型的には343°〜551℃(650°〜1025°F)のより狭い沸点範囲を有する減圧軽油である。前記フラクションでは、触媒を非活性化させ得るコークス前駆体および重金属の含量は一般的に低い。ライン16で示してある流動接触分解セクション14からの流出物を、分離器20で、例えばメインカラムで処理して、ライン22で示してあるように、C−Cオレフィンを含む一連の炭化水素生成物を含む炭化水素流出物を含むフラクションへと分離することができる。説明および考察を容易にするために、例えば、重質ガソリン流、軽質サイクルオイル(「LCO」)流、重質サイクルオイル(「HCO」)流およびクラリファイド重油(「CO」)流を含むような他のフラクションは、図示しておらず、また、以下で特に説明もしていない。
【0017】
[0021] ライン22からの炭化水素流出物フラクションを、第一圧縮機24に導入し圧縮して、圧縮された炭化水素流出物フラクションライン28を生成させる。そのライン28からの圧縮炭化水素流出物を、ガス濃縮または生成物回収システム30に導入し、そこで、その圧縮炭化水素流出物を処理して、少なくとも別々に、Cパラフィン系炭化水素生成物を濃縮して回収し(ライン32で示してある)、CおよびC炭化水素生成物を濃縮して回収し(それぞれライン34および36で示してある)、そしてC−Cオレフィン系炭化水素生成物を分離して回収する(ライン40で示してある)。
【0018】
[0022] ライン40からのC−Cオレフィンの少なくとも一部分を、オレフィン分解反応器44に導入し、そしてそこで、Cオレフィン系炭化水素生成物を分解して、CおよびCオレフィンを含むライン46として示してある分解オレフィン流出物を生成させる。
【0019】
[0023] そのライン46からの分解オレフィン流出物を、分離システム50へと導入し、そしてそこで、分解オレフィン流出物を、CおよびCオレフィンを含む蒸気流(ライン52として示してある)と、C炭化水素を含む液体流(ライン54として示してある)と、およびC炭化水素を含む第三流(ライン56として示してある)とに分離する。
【0020】
[0024] 図示してあるように、ライン52からの蒸気流は、望ましくは、第一圧縮機24に導入または戻すことができ;ライン54からの液体流は、望ましくは、ガス濃縮または生成物回収システム30に導入または戻すことができ;そして、C炭化水素を含む第三流の少なくとも一部分(ライン60として示してある)は、望ましくは、オレフィン分解反応器44に導入または戻すことができる。このようにして、蒸気流および特にCおよびCオレフィンは、第一圧縮機24で圧縮し、次いで、生成物回収システム30で回収処理することによって、適切に更に処理することができ;次に、液体流は、生成物回収システム30における生成物回収処理によって、適切に更に処理することができ;そして、オレフィン分解反応器44へと戻されたC炭化水素の少なくとも一部分は、例えばオレフィン分解によって適切に更に処理することができる。而して、前記の蒸気流および液体流は、ガス濃縮システムの全体にわたって流量に関する影響がより少ないかまたは低減されたガス濃縮システムを通して適切に再循環させることができる。
【0021】
[0025] 一つの好ましい実施態様にしたがって、ライン22中のフラクションは、望ましくは、Cおよびこれより軽質の炭化水素から望ましく成る湿性ガス流である。而して、前記の好ましい実施態様にしたがって、湿性ガス流を、第一圧縮機に導入し圧縮して、圧縮湿性流ラインを生成させる。その圧縮湿性ガス流を、ガス濃縮または生成物回収システムに導入し、そこで、その圧縮湿性ガス流を処理して、少なくとも別々に、Cパラフィン系炭化水素生成物を濃縮して回収し(例えばライン32)、CおよびC炭化水素生成物を濃縮して回収し(それぞれライン34および36で示してある)、そして、Cオレフィン系炭化水素生成物を分離して回収する(例えばライン40)。
【0022】
[0026] ライン40からのCオレフィン系炭化水素生成物を、オレフィン分解反応器44に導入し、そしてそこで、Cオレフィン系炭化水素生成物を分解して、CおよびCオレフィンを含むC−C炭化水素を含むライン46として示してある分解オレフィン流出物を生成させる。
【0023】
[0027] 例えば上記したような実施態様は、軽質オレフィンの相対収率を増加させるための重質炭化水素供給原料の改良処理を望ましく提供するかまたは生起させ、そしてその処理は、従来の炭化水素分解処理による従来の適度に可能な処理に比べて、望ましくはより有効且つ/または効率的である。更に詳しくは、特定の材料の目標とされる導入または戻しによる前記実施態様は、処理の経済学を有意に改善することができる。例えば、この種の処理は、加圧および/またはガス濃縮/生成物回収処理を必要とする材料の量を望ましくは最少限に抑えることができる。
【0024】
[0028] 特定のそのような実施態様にしたがって、重質炭化水素供給原料を流動接触分解して、C−Cオレフィンを含む一連の炭化水素生成物を含む流出物を製造することができ、そして引き続いて、C−Cオレフィンのうちの少なくとも一部分を分解して、追加のCおよびCオレフィンを製造することができる。
【0025】
[0029] 本明細書で例示として開示した本発明は、本明細書で特に開示されていないなんらかの要素、パーツ、工程、部品または原料が無い場合でも、好適に実施できる。
【0026】
[0030] 前記の詳細な説明において、本発明を、本発明の特定の好ましい実施態様に関して説明し、また、説明のために多くの詳細を記載して来たが、本発明は、追加の実施態様を受け入れる余地があること、また、本明細書で説明された詳細のあるものは、本発明の基本原理から逸脱することなく、大幅に変え得ることは、当業者には明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】一つの実施態様にしたがう統合された炭化水素および生成物オレフィンの分解方法に関する概略系統図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重質炭化水素供給原料を分解して、C−Cオレフィンを含む一連の炭化水素生成物を含む流出物を製造し、次いで、C−Cオレフィンのうちの少なくとも一部分を分解して、追加のCおよびCオレフィンを製造するための統合方法であって:
一次流動床反応器(14)において、該重質炭化水素供給原料を炭化水素分解触媒と接触させて、C−Cオレフィンを含む一連の炭化水素生成物を含む炭化水素流出物を製造する工程;
炭化水素分離システム(20,24,30)で該炭化水素流出物を分離して、C−Cオレフィンを含む第一炭化水素フラクションを含む選択された炭化水素フラクションを回収する工程;
該第一炭化水素フラクションの少なくとも一部分を分解して、CおよびCオレフィンを含む分解オレフィン流出物を生成させる工程;そして
分解オレフィン流出物を炭化水素分離システム(24,30)で処理して、少なくともCおよびCオレフィンを回収する工程 を含む前記統合方法。
【請求項2】
該分解オレフィン流出物を分離して、主にC炭化水素を含む第一流と、主にC炭化水素を含む第二流とを生成させる工程を更に含む請求項1記載の統合方法。
【請求項3】
該炭化水素分離システム(20)における該炭化水素流出物の該分離によって、C炭化水素と、より軽質の炭化水素とを含む湿性ガス流が生成する請求項1記載の統合方法。
【請求項4】
該湿性ガス流を第一圧縮機(24)によって圧縮する工程;そして
圧縮湿性ガス流をガス濃縮システム(30)で処理して、少なくとも別々に、C炭化水素生成物を濃縮して除去し、CおよびC炭化水素生成物を濃縮して回収し、そしてCオレフィン炭化水素生成物を分離する工程を更に含み;
そしてその場合、該第一炭化水素フラクションの少なくとも一部分の分解が、CおよびCオレフィンを含むC−C炭化水素を含む分解オレフィン流出物を生成させるために該分離Cオレフィン系炭化水素生成物を分解することを含む請求項3記載の統合方法。
【請求項5】
該分解オレフィン流出物を分離して、主にC炭化水素を含む第一流と、主にC炭化水素を含む第二流とを生成させる工程を更に含む請求項4記載の統合方法。
【請求項6】
該第一流を、該ガス濃縮システム(30)で処理する前に、該第一圧縮機(24)によって圧縮する請求項5記載の統合方法。
【請求項7】
該第一炭化水素フラクションが、実質的にCオレフィンから成る請求項1記載の統合方法。
【請求項8】
該Cオレフィンが、実質的にn−Cオレフィンから成る請求項7記載の統合方法。
【請求項9】
該炭化水素分離システム(20、24、30)が、更に、C炭化水素、C炭化水素およびC炭化水素から成る群より選択される材料から実質的に成る分離流も回収する請求項1記載の統合方法。
【請求項10】
重質炭化水素供給原料を分解してCオレフィンを含む一連の炭化水素生成物を含む流出物を製造し、そしてCオレフィン炭化水素生成物を分解してCおよびCオレフィンを製造するための統合システム(10)であって:
炭化水素分解反応条件下で、該重質炭化水素供給原料を炭化水素分解触媒と接触させて、Cオレフィンを含む一連の炭化水素生成物を含む炭化水素流出物を製造する流動接触分解反応器(14);
該炭化水素流出物を分離して、C炭化水素と、より軽質の炭化水素とを含む湿性ガス流を製造する分離器(20);
該湿性ガス流を圧縮するための第一圧縮機(24);
該圧縮湿性ガス流を処理して、少なくとも別々に、Cパラフィン系炭化水素生成物を濃縮して除去し、CおよびC炭化水素生成物を濃縮して回収し、そしてCオレフィン系炭化水素生成物を分離するガス濃縮システム(30);
該Cオレフィン系炭化水素生成物の少なくとも一部分を分解して、CおよびCオレフィンを含むC−C炭化水素を含む分解オレフィン流出物を生成させるオレフィン分解反応器(44);および
該分解オレフィン流出物の少なくとも一部分を、該第一圧縮機(24)に導入し、次いで該ガス濃縮システム(30)に通して処理する第一戻りライン(52)
を含む前記統合システム(10)。

【図1】
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【公表番号】特表2009−518470(P2009−518470A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−543576(P2008−543576)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際出願番号】PCT/US2006/061392
【国際公開番号】WO2007/081615
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(598055242)ユーオーピー エルエルシー (182)
【Fターム(参考)】