説明

絶縁筒体の分離具

【課題】レールとルールの絶縁連結装置に用いられる絶縁筒体の分離作業を容易に行うことができる絶縁筒体の分離具を提供する。
【解決手段】レール11,12を連結するための連結金具15,16のうち、一方の連結金具15の側面に対し、分離具21の本体22を接触させる。本体22の基板22aに形成されたネジ孔22dに引抜ボルト23を螺合する。レール11、連結金具15,16の貫通孔11a,15a,16aに挿入接着された絶縁筒体17の内部に引抜ボルト23を挿入し、該引抜ボルト23の先端部に引抜具24をボルト25によって連結する。引抜具24に形成された段差部24cを、絶縁筒体17の開口端縁17aに当接した状態で、引抜ボルト23を回転させ、引抜ボルト23を引抜具24とともに左方向に移動させる。この動作によって、絶縁筒体17を貫通孔11a,15a,16aから引き抜くことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道のレールとレールを電気的に絶縁した状態で連結する絶縁連結装置に用いられる絶縁筒体を取り外すための絶縁筒体の分離具に関する。
【背景技術】
【0002】
電車が走行する鉄道の多数本のレールは、電気的に絶縁された状態で連結金具により直列に連結されている。この多数本のレールの絶縁連結装置によって、電車の集中制御システムにより互いに絶縁されたレールのうちどのレール上に電車が位置しているかを検出して、電車の現在の位置を検出し、電車の運転の制御が行われるようになっている。
【0003】
上記のレールの絶縁連結構造は、図6及び図7に示すように、互いに連結されるレール11,12を所定の隙間g(絶縁シートが介在される)をもって互いに接近させた状態で、レール11,12の連結部の左右両側面に絶縁シート13,14を介して左右一対の連結金具15,16を接触させる。そして、前記レール11,12の上下方向の中間部に形成された貫通孔11a,12aと、前記連結金具15,16に前記貫通孔11a,12aと対応するように形成された貫通孔15a,16aに対し、合成樹脂製の絶縁筒体17を接着剤を介して挿入接着する。そして、該絶縁筒体17に固定用ボルト18を挿入し、該固定用ボルト18の先端部にナット19を螺合することにより、レール11とレール12を直列に電気的に絶縁状態で連結するようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
鉄道のレール11,12は、過酷な使用環境に晒されるので、レール11,12を連結する絶縁連結装置の前記固定用ボルト18が破損することがあった。この場合には、固定用ボルト18を交換すればよい。しかし、前記絶縁シート13,14及び絶縁筒体17が劣化してクラックが入ると、そこに雨水が浸入して、レール11とレール12の絶縁破壊が生じ、電車の位置を適正に検出することができない虞がある。このため、レール11とレール12の絶縁連結装置の点検・修理が定期的に行われる。この際、図8に示すように前記固定用ボルト18からナット19を取り外し、固定用ボルト18を絶縁筒体17から引き抜いた後、該絶縁筒体17の取り外し作業が行われる。この絶縁筒体17の取り外し作業は、図8に示す分離具41の小径部41aを絶縁筒体17の開口部に挿入し、分離具の段差部41bを絶縁筒体17の端縁17aに係止する。この状態で、ハンマーにより前記分離具41を叩いて、絶縁筒体17を打ち出すようにしていた。このため、絶縁筒体17が大きな打撃力によって破損し、貫通孔11a,15a,16aに接着されていた絶縁筒体17の一部が前記貫通孔11a,15a,16aの内周面に付着して残留する。この残留した絶縁筒体17の破片を除去する作業は、破片が接着剤により接着されているので、非常に面倒であり、レール11,12の連結部の点検・修理作業に要する時間が長くなるという問題があった。
【0005】
又、前記分離具41をハンマーにより叩くと、分離具41が傾斜して段差部41bのエッジが絶縁筒体17を破壊して貫通孔15a(11a,16a)に食い込み、貫通孔15aを損傷するばかりでなく、分離具41が貫通孔15aから抜けなくなってしまうこともあった。
【0006】
本発明は、上記従来の技術に存する問題点を解消して、レールとルールの絶縁連結装置に用いられる絶縁筒体の分離作業を容易に行うことができる絶縁筒体の分離具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、互に連結されるレールの左右両側面に絶縁シートを介して連結金具を接合し、前記レール及び連結金具に形成された貫通孔に絶縁筒体を挿入し、該絶縁筒体に連結ボルトを貫通し、該連結ボルトにナットを螺合して、レールを電気的に絶縁状態で連結した絶縁連結装置の前記絶縁筒体を前記貫通孔から引き抜く絶縁筒体の分離具であって、前記連結金具の側面に当接される本体と、上記本体に形成されたネジ孔に螺合され、かつ前記絶縁筒体の内部に挿入される引抜ボルトと、上記引抜ボルトの先端部に取り外し可能に連結され、かつ前記絶縁筒体の開口端縁に係止可能な段差部を有する引抜具とを備え、前記引抜ボルトの回転操作部を回転操作することにより、該引抜ボルト及び引抜具を軸方向に移動して、前記絶縁筒体を前記貫通孔から引き抜くように構成したことを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記本体には右ネジ孔が形成され、引抜ボルトには該右ネジ孔に螺合される右ネジが形成され、該引抜ボルトの先端部には左ネジ孔がボルトの軸線上に形成され、前記引抜具の中心部には貫通孔が形成され、該貫通孔に挿入された左ネジを有する連結ボルトを前記左ネジ孔に螺合することによって、前記引抜ボルトに引抜具が連結されていることを要旨とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記本体は基板と該基板の左右両側に一体に形成された側板とにより平面視U字状に形成され、前記基板には引抜ボルトを螺合するネジ孔が形成され、前記側板にはハンドル部が連結されていることを要旨とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、互に連結されるレールの左右両側面に絶縁シートを介して連結金具を接合し、前記レール及び連結金具に形成された貫通孔に絶縁筒体を挿入し、該絶縁筒体に連結ボルトを貫通し、該連結ボルトにナットを螺合して、レールを電気的に絶縁状態で連結した絶縁連結装置の前記絶縁筒体を前記貫通孔から引き抜く絶縁筒体の分離具であって、前記連結金具の側面に当接される本体と、上記本体に回動可能に連結され、かつ前記連結金具の外側面に形成された溝に係止される上部係止アームと、前記本体に回動可能に連結され、かつ前記レールの下端フランジ部に係止される下部係止アームと、前記本体に形成されたネジ孔に螺合された押出ボルトと、上記押出ボルトの先端部に設けられた押出具とを備え、上記押出具には前記絶縁筒体の内部に挿入される挿入部と、該挿入部の外周面に形成され、かつ前記絶縁筒体の開口端縁に係止可能な段差部とが備えられ、前記押出ボルトの回転操作部を回転操作することにより、押出ボルト及び押出具を移動して前記絶縁筒体を貫通孔から押し出すように構成したことを要旨とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4において、前記押出ボルトの先端部には、挿入部及び段差部が一体に形成されていることを要旨とする。
(作用)
請求項1に記載の発明は、前記引抜ボルトの先端部が絶縁筒体の内部に挿入され、引抜ボルトの先端部に引抜具が連結ボルトによって連結された状態で、引抜具の段差部を絶縁筒体の開口端縁に係止する。この状態で引抜ボルトを回転させると、引抜具の段差部によって絶縁筒体が貫通孔から引き抜かれる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、押出ボルトの先端部に設けられた押出具を絶縁筒体の内部に挿入し、段差部を絶縁筒体の端縁に係止する。この状態で引抜ボルトを回転させると、押出具の段差部によって絶縁筒体が貫通孔から押し出される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、レールとルールの絶縁連結装置に用いられる絶縁筒体の分離作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の絶縁筒体の分離具を具体化した使用状態を示す縦断面図。
【図2】分離具の使用状態を示す平断面図。
【図3】分離具を示す斜視図。
【図4】この発明の分離具の別の実施形態を示す縦断面図。
【図5】図4に示す分離具の平断面図。
【図6】レールの絶縁連結装置を示す斜視図。
【図7】レールとレールの絶縁連結構造を示す縦断面図。
【図8】従来の絶縁筒体の分離具を示す使用状態の縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を具体化した絶縁筒体の分離具の一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
図3に示すように、絶縁筒体の分離具21を構成する本体22は、基板22aと、該基板22aの両端部に直交するように、かつ互いに平行に一体に形成された左右一対の側板22b,22cとにより平面視ほぼU字状に構成されている。前記基板22aの中央部に形成された右ネジ孔22dには、回転操作部としての頭部23a及び右ネジ23bを備えた引抜ボルト23が螺動可能に螺合されている。前記右ネジ23bの直径寸法は、前記絶縁筒体17の内径寸法よりも若干小さくなるように設定されている。前記引抜ボルト23の先端部には軸線方向に左ネジ孔23cが所定の深さに形成されている。前記引抜ボルト23の先端に連結される引抜具24は、前記絶縁筒体17の内部に挿入可能に、該絶縁筒体17の内径寸法よりも若干小さい直径寸法の円柱状の挿入部24aと、該挿入部24aの外周面に一体に形成された大径寸法の動力伝達部24bとにより構成されている。前記挿入部24aと動力伝達部24bの境界に形成された段差部24cは、前記絶縁筒体17の開口端縁17aに係止されるようになっている。前記引抜具24の中心部には軸線方向に貫通孔24dが形成され、該貫通孔24dから挿入された頭部25a及び左ネジ25bを有する連結ボルト25を前記引抜ボルト23の左ネジ孔23cに螺合することにより引抜ボルト23の先端部に引抜具24を直列に連結するようにしている。
【0016】
図3に示すように前記本体22の側板22b,22cの外側面には、分離具21を保持するための逆U字状をなすハンドル部26の下端部が溶接によって連結されている。
上記の分離具21を用いて、レール11,12を連結する絶縁連結装置の前記絶縁筒体17をレール11又はレール12から分離する動作について説明する。なお、レール11,12の絶縁連結装置は、図6及び図7に示されたものを対象としている。
【0017】
最初に、図1に示すように、絶縁筒体17から固定用ボルト18及びナット19を取り外す(図8参照)。この状態で、前記絶縁筒体17の内部に引抜ボルト23の先端部を挿入して、該引抜ボルト23の先端面を絶縁筒体17から突出させるとともに、本体22の側板22b,22cの先端面を前記連結金具15の側面に形成された溝15bに係合させる。さらに、引抜ボルト23の先端面に前記引抜具24の先端面を接触させ、引抜具24に形成された貫通孔24dにボルト25を貫通し、該ボルト25の先端部を引抜ボルト23の左ネジ孔23cに螺合し、引抜ボルト23の先端に引抜具24を連結する。
【0018】
次に、前記引抜ボルト23の頭部23aに図示しない引抜ボルト23の回転用の工具を係合して、引抜ボルト23を回転させ、図1において、引抜ボルト23及び引抜具24を左方向に徐々に移動する。この動作によって、前記引抜具24の段差部24cが絶縁筒体17の開口端縁17aに押圧される。この状態で引抜ボルト23をさらに回転すると、引抜具24の段差部24cが絶縁筒体17の開口端縁17aを左方向にゆっくり押動する。このため、絶縁筒体17はハンマーなどで絶縁筒体17に挿入された分離具41を叩いて取り出す方法と比較して、強い衝撃力を加えることなく、絶縁筒体17を貫通孔11a,15a,16aから引き抜くことができる。
【0019】
使用済みの絶縁筒体17を引き出した後は、新しい絶縁筒体17を貫通孔11a,15a,16aに挿入した後、ボルト18及びナット19によって連結金具15,16をレール11に締め付けて、点検・修理作業を終了する。
【0020】
上記実施形態の絶縁筒体17の分離具21によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、前記絶縁筒体17の内部に挿入される引抜ボルト23の先端部に引抜具24をボルト25によって直列に連結するとともに、前記引抜具24の段差部24cを、絶縁筒体17の開口端縁17aに当接する。又、本体22の側板22b,22cの先端面を連結金具15の側面の溝15bに係合した状態で、引抜ボルト23を回転することにより、絶縁筒体17の端縁17aを引抜具24の段差部24cによって低速度で押動するようにした。このため、絶縁筒体17を貫通孔11a,15a,16aから破損させることなく引き抜くことができる。従って、絶縁筒体17の引き抜き動作を適正に行うことができ、絶縁筒体17が破損して、その破片が貫通孔11a,15a,16aの内周面に付着し、その除去作業を強いられることもなく、レール11,12の絶縁連結装置の点検・修理作業を迅速に行うことができる。
【0021】
(2)上記実施形態では、前記引抜ボルト23の先端部に引抜具24を左ネジ25bを有するボルト25によって脱着可能に構成した。このため、右ネジ23bを有する引抜ボルト23を回転して、引抜具24によって絶縁筒体17を引き抜く際に、引抜ボルト23を介して引抜具24が同方向に回転されても前記ボルト25によって引抜具24が引抜ボルト23から外れるを防止することができる。
【0022】
次に、図4及び図5に基づいて、この発明の別の実施形態を説明する。
この実施形態の絶縁筒体17の分離具21は、レール11、連結金具15,16の貫通孔11a,15a,16aに挿入された絶縁筒体17を、押し出して取り外す構造のものである。
【0023】
前記本体22の側板22b,22cには、連結ピン31によって、一対の上部係止アーム32が往復回動可能に連結されている。両上部係止アーム32の先端部には、前記連結金具16の外側面に形成された溝16bに係止される係止爪32aが形成されている。同じく前記本体22の側板22b,22cには、前記連結ピン31によって、下部係止アーム33が回動可能に連結されている。両下部係止アーム33の先端部には、前記レール11の下端フランジ部11bに係止される係止爪33aが形成されている。前記32及び33は複数の連結ロッド34によって連結されている。
【0024】
前記本体22の基板22aには回転操作部としての頭部35aを有し、かつ右ネジ35bを有する押出ボルト35が螺合されている。前記右ネジ35bの直径寸法は、前記絶縁筒体17の内径寸法よりも若干小さくなるように設定されている。前記押出ボルト35の先端部には軸線方向に左ネジ孔35cが所定の深さに形成されている。前記押出ボルト35の先端に連結される押出具36は、前記絶縁筒体17の内部に挿入可能に、該絶縁筒体17の内径寸法よりも若干小さい直径寸法の円柱状の挿入部36aと、該挿入部36aの外周面に一体に形成された大径寸法の動力伝達部36bとにより構成されている。前記挿入部36aと動力伝達部36bの境界に形成された段差部36cは、前記絶縁筒体17の開口端縁17aに係止されるようになっている。前記押出具36の中心部には軸線方向に貫通孔36dが形成され、該貫通孔36dから挿入された頭部37a及び左ネジ37bを有する連結ボルト37を前記押出ボルト35の左ネジ孔35cに螺合することにより押出ボルト35の先端部に押出具36を直列に連結するようにしている。
【0025】
図4及び図5は前記絶縁筒体17から固定用ボルト18が取り外されるとともに、固定用ボルト18の内部に前記押出具36の挿入部36aが挿入され、段差部36cが絶縁筒体17の端縁17aに係止された状態を示す。又、前記上部係止アーム32の係止爪32aが連結金具16の溝16bに係止され、下部係止アーム33の係止爪33aがレール11の下端フランジ部11bに係止された状態を示す。
【0026】
この状態において、前記押出ボルト35の頭部35aが回転用の工具によって時計回り方向に回転されると、前記押出ボルト35及び押出具36が図5において前方(図示右方)に移動され、絶縁筒体17が貫通孔11a,15a,16aから外部に押し出される。この絶縁筒体17の押出し動作の間、前記上部及び下部係止アーム32,33は押出ボルト35の反力を支持する。
【0027】
・図4,5に示す実施形態において、前記引抜具24の小さい直径寸法の挿入部を長く設定し、絶縁筒体17の全長寸法とほぼ同じ長さにしてもよい。
・図4,5に示す実施形態において、前記引抜ボルト23の先端部に連結された押出具36を省略し、引抜ボルト23の先端部に一体に挿入部及び段差部を形成するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0028】
11,12…レール、11a,15a,16a,24d,36d…貫通孔、11b…下端フランジ部、15,16…連結金具、16b…溝、17…絶縁筒体、17a…開口端縁、18,25…ボルト、19…ナット、21,41…分離具、22…本体、22a…基板、22b,22c…側板、22d…ネジ孔、23…引抜ボルト、23b,35b…右ネジ、23c,35c…左ネジ孔、24…引抜具、24a,36a…挿入部、24c,35c…段差部、25,37…連結ボルト、26…ハンドル部、32…上部係止アーム、33…下部係止アーム、35…押出ボルト、36…押出具。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互に連結されるレールの左右両側面に絶縁シートを介して連結金具を接合し、前記レール及び連結金具に形成された貫通孔に絶縁筒体を挿入し、該絶縁筒体に連結ボルトを貫通し、該連結ボルトにナットを螺合して、レールを電気的に絶縁状態で連結した絶縁連結装置の前記絶縁筒体を前記貫通孔から引き抜く絶縁筒体の分離具であって、
前記連結金具の側面に当接される本体と、
上記本体に形成されたネジ孔に螺合され、かつ前記絶縁筒体の内部に挿入される引抜ボルトと、
上記引抜ボルトの先端部に取り外し可能に連結され、かつ前記絶縁筒体の開口端縁に係止可能な段差部を有する引抜具とを備え、
前記引抜ボルトの回転操作部を回転操作することにより、該引抜ボルト及び引抜具を軸方向に移動して、前記絶縁筒体を前記貫通孔から引き抜くように構成したことを特徴とする絶縁筒体の分離具。
【請求項2】
請求項1において、前記本体には右ネジ孔が形成され、引抜ボルトには該右ネジ孔に螺合される右ネジが形成され、該引抜ボルトの先端部には左ネジ孔がボルトの軸線上に形成され、前記引抜具の中心部には貫通孔が形成され、該貫通孔に挿入された左ネジを有する連結ボルトを前記左ネジ孔に螺合することによって、前記引抜ボルトに引抜具が連結されていることを特徴とする絶縁筒体の分離具。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記本体は基板と該基板の左右両側に一体に形成された側板とにより平面視U字状に形成され、前記基板には引抜ボルトを螺合するネジ孔が形成され、前記側板にはハンドル部が連結されていることを特徴とする絶縁筒体の分離具。
【請求項4】
互に連結されるレールの左右両側面に絶縁シートを介して連結金具を接合し、前記レール及び連結金具に形成された貫通孔に絶縁筒体を挿入し、該絶縁筒体に連結ボルトを貫通し、該連結ボルトにナットを螺合して、レールを電気的に絶縁状態で連結した絶縁連結装置の前記絶縁筒体を前記貫通孔から引き抜く絶縁筒体の分離具であって、
前記連結金具の側面に当接される本体と、
上記本体に回動可能に連結され、かつ前記連結金具の外側面に形成された溝に係止される上部係止アームと、
前記本体に回動可能に連結され、かつ前記レールの下端フランジ部に係止される下部係止アームと、
前記本体に形成されたネジ孔に螺合された押出ボルトと、
上記押出ボルトの先端部に設けられた押出具とを備え、
上記押出具には前記絶縁筒体の内部に挿入される挿入部と、該挿入部の外周面に形成され、かつ前記絶縁筒体の開口端縁に係止可能な段差部とが備えられ、
前記押出ボルトの回転操作部を回転操作することにより、押出ボルト及び押出具を移動して前記絶縁筒体を貫通孔から押し出すように構成したことを特徴とする絶縁筒体の分離具。
【請求項5】
請求項4において、前記押出ボルトの先端部には、挿入部及び段差部が一体に形成されていることを特徴とする絶縁筒体の分離具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−132787(P2011−132787A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−295644(P2009−295644)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(390021577)東海旅客鉄道株式会社 (413)
【出願人】(593206986)株式会社関ヶ原製作所 (18)
【Fターム(参考)】