説明

緑化用支柱の保持具

【課題】蔓性植物を支持する緑化用支柱をベランダの手摺りや手摺りの支柱等の各種の保持部に安定的に略垂直状態で取り付けることのできる緑化用支柱の保持具を提供する。
【解決手段】蔓性植物を支持する緑化用支柱6を略垂直に立設された状態でベランダの手摺り等の保持部10に保持させるための保持具1である。結着材17を用いて手摺り7に取り付けられる保持具本体19と、これに装着される蓋部材20とを具える。保持具本体19は、前後方向の後端部分に、手摺りへの取付け部35を有し、その前端部分に、緑化用支柱6の被保持部分45を嵌め入れる保持溝部32を有する。蓋部材20は、保持溝部32に被保持部分45を嵌め入れた後に、これを覆うように保持具本体19に装着される。保持具本体19に蓋部材20が装着されて形成された保持孔部79に、緑化用支柱6の被保持部分45を挿通状態となし得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緑化用支柱の保持具に関するものである。より詳しくは、蔓性植物を支持する緑化用支柱を略垂直に立設された状態でベランダ等の手摺りや支柱等の保持部に保持させるために用いられる緑化用支柱の保持具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
蔓性植物を建物の窓の外側で繁茂させることにより、日差しを遮る遮光作用と植物の蒸散作用を発揮させ、これによって室温の上昇を抑制する等の目的で、建物の窓を外側から覆うように設置される建物窓用の蔓性植物支持装置が提案されている。その一例として、実用新案登録第3149857号公報(特許文献1)が開示するものが存する。
【0003】
図32は、かかる構成を有する蔓性植物支持装置aを例えばベランダに設置した状態を示すものであり、該蔓性植物支持装置aを構成する支柱枠体bが、建物cの窓dの多くの部分を外側から覆うように斜めに立て掛けられる。該支柱枠体bは、その下端eがベランダの床面fに載り且つその上端gが外壁hに当接して傾斜状態にあり、該支柱枠体bはネット状物jで覆われている。そして該床面fには、該支柱枠体bの下部の前側(前記窓dと反対側)やその後側にプランターkが設置されている。
【0004】
然して、該プランターkで胡瓜やゴーヤ等の蔓性植物を栽培すると、該蔓性植物は、その蔓が前記ネット状物jに巻きつきながら成長でき該ネット状物jに繁茂した状態となる。かかる繁茂状態になると、窓の外側を効果的に緑化でき、日差しを遮る遮光作用と植物の蒸散作用とによって室温の上昇を抑制できることになる。
【0005】
しかしながら、このようにして支柱枠体bのネット状物jで蔓性植物を栽培した場合は、窓を開けたときに目の前に支柱やネット状物、植物が現れて圧迫感があった。又、ベランダは比較的狭い空間であるために、支柱枠体bを斜めに立て掛けた状態にすると、ベランダのスペースが狭くなってベランダを有効活用できなくなる問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3149857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、蔓性植物を支持する緑化用支柱を、略垂直に立設された状態で、ベランダやテラスの手摺りや手摺りの支柱等としての保持部に、又、屋上に設けられている手摺りや手摺りの支柱等としての保持部に、その他、各種の柵状の構造物における保持部に、安定的にしかも簡易に取り付けることのできる緑化用支柱の保持具の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用する。
即ち、本発明に係る緑化用支柱の保持具(以下保持具という)は、蔓性植物を支持する緑化用支柱を略垂直に立設された状態で保持部に保持させるために用いられるものであって、結着材を用いて結着により前記保持部に取り付けられる保持具本体と、該保持具本体に装着される蓋部材とを具えている。該保持具本体は、前後方向の後端部分に、前記保持部への取付け部を有すると共に、前後方向の前端部分に、前記緑化用支柱の被保持部分を嵌め入れる保持溝部を有しており、前記蓋部材は、該保持溝部に該被保持部分を嵌め入れた後に該被保持部分を覆うように前記固定具本体に固定状態に装着されるものである。そして、前記保持具本体に前記蓋部材が装着されることによって形成された保持孔部に前記緑化用支柱の前記被保持部分を挿通状態となし得ることを特徴とするものである。
【0009】
前記保持具において、前記保持部が、水平方向に延長する横杆又は上下方向に延長する縦杆として構成される場合、前記保持具本体の前記取付け部が、外形が正方形状を呈し又は長方形状を呈したものとし、該取付け部の四隅には垂直な当接面が設けられ、上下の当接面間に、前記横杆を嵌め入れる横方向位置規制凹面が設けられると共に、左右の当接面間には、前記縦杆を嵌め入れる縦方向位置規制凹面が設けられたものとして構成するのがよい。
【0010】
前記保持具において、前記保持具本体を、前記保持部に取り付けられる取付け側の部材と、前記保持溝部を有する保持側の部材とに分割し、適宜長さの取付け側の部材と適宜長さの保持側の部材を、両者の端部相互を当接状態に連結することにより、所要長さの前記保持具本体を構成できる如くなす場合がある。この場合は、該取付け側の部材は、前後方向の後端部分に、前記保持部への前記取付け部を有する一方、前記保持側の部材は、前記緑化用支柱の被保持部分を嵌め入れる保持溝部を有したものとなされ、前記蓋部材は、該保持溝部に該被保持部分を嵌め入れた後に該被保持部分を覆うように前記固定具本体に装着される如く構成される。
【0011】
このように構成する場合、前記取付け側の部材は、前後方向の後端部分に、前記保持部への取付け部を有すると共に、前後方向の前端部分には、前記緑化用支柱の被保持部分を嵌め入れ可能とする保持溝部を有したものともなし、又前記蓋部材は、該保持溝部に該被保持部分を嵌め入れた後に該被保持部分を覆うように前記取付け側の部材に装着可能ともなし、前記取付け側の部材に前記蓋部材が装着されることによって形成された保持孔部に前記緑化用支柱の前記被保持部分を挿通状態となし得るように構成すると、該取付け側の部材と前記蓋部材とを用いて保持具を構成できることともなって好ましい。
【0012】
前記保持具本体を、前記取付け側の部材と保持側の部材とを連結して構成する場合において、前記保持部が、水平方向に延長する横杆又は上下方向に延長する縦杆として構成される場合、前記保持具本体の前記取付け部が、外形が正方形状を呈し又は長方形状を呈したものとし、該取付け部の四隅には垂直な当接面が設けられ、上下の当接面間に、前記横杆を嵌め入れる横方向位置規制凹面が設けられると共に、左右の当接面間には、前記縦杆を嵌め入れる縦方向位置規制凹面が設けられたものとして構成するのがよい。
【0013】
又、前記の各保持具において、前記保持具本体の前記保持部側の部位に、前記結着材を上下方向で挿通させるための縦挿通孔を設けると共に、前記結着材を左右方向で挿通させるための横挿通孔を設けるのがよい。
【0014】
又、前記の各保持具において、前記保持孔部の径を前記緑化用支柱の径よりも若干大きく形成して遊びを設けるのがよい。
【0015】
又、前記の各保持具において、前記蓋部材を前記保持具本体と別体に形成し、該保持具本体には前記保持溝部の左右対向する縁部分の外面側に、前記前後方向の後側に位置させて、上下方向に延長する係合溝部を設けると共に、前後方向の前側に位置させて、上下方向に延長する係合突条部を該係合溝部に隣り合わせて設ける一方、前記蓋部材の左右対向する縁部分には、前記係合溝部に上下方向でスライドして係合し得る係合突条部と、前記係合突条部を上下方向でスライドさせ得る係合溝部を設けるのがよい。
【0016】
前記保持部は、好ましくは、ベランダの手摺りや該手摺りの支柱である。
【発明の効果】
【0017】
本発明は以下の如き優れた効果を奏する。
(1) 本発明に係る保持具によるときは、胡瓜やゴーヤ、朝顔等の蔓性植物を支持する緑化用支柱を、ベランダの手摺りや手摺りの支柱等としての各種の保持部に、略垂直に安定状態で保持させることができる。
【0018】
特に本発明をベランダの緑化に応用した場合は、ベランダの窓を外側から覆うように支柱枠体を斜めに立て掛ける特許文献1における場合とは異なり、手摺り壁側で、該窓から離して緑化用支柱を立設して蔓性植物を栽培できることになる。かかることから、従来におけるような、ベランダの窓を開けた際の圧迫感を解消できる。そして、緑化用支柱をこのように手摺り壁側で略垂直に保持できることは、ベランダの狭いスペースを物干し等の本来の目的に有効活用できることともなる。
【0019】
(2) 本発明に係る保持具は、緑化用支柱の被保持部分を嵌め入れる保持溝部を有する保持具本体と、該保持溝部に被保持部分を嵌め入れた後に該被保持部分を覆うように該保持具本体に装着される蓋部材を具え、該蓋部材を装着することによって、該被保持部分を挿通状態となし得る保持孔部を形成するように構成されている。
【0020】
かかることから、例えば図2に示すように、ネット状物13が取り付けられてなる支柱枠体5の緑化用支柱6を保持部に保持させる場合であっても、該ネット状物13に邪魔されることなく前記被保持部分45を保持溝部32に簡易に嵌め入れることができる。このように本発明によるときは、保持具に対する緑化用支柱の取り付けを簡易且つ確実に行い得ることとなる。
【0021】
もしも保持具が、前記緑化用支柱を挿通させる筒状部を一体に具える場合は、ネット状物が取り付けられてなる支柱枠体の緑化用支柱を該筒状部に挿通させるということは不可能である。従って、支柱枠体を組み立てる前に該緑化用支柱を該筒状部に挿通させておかなければならない面倒さが生ずることになる。又、このようにして挿通状態にしたとしても、支柱枠体にネット状物を取り付けた後では、前記保持部の高さに合わせて保持具の高さ調整を行なわんとしても、ネット状物が障害となって保持具の高さ調整を行いにくい問題を招来することになる。保持具本体と蓋部材とで保持具を構成する本発明によるときは、かかる問題点を容易に解決できるのである。
【0022】
(3) 前記保持具本体に前記蓋部材を装着する構成として、スライドによる前記係合手段を採用する場合は、保持溝部に被保持部分を嵌め入れた後に該被保持部分を覆うように蓋部材を装着すれば該蓋部材が外れる恐れはないので、保持具による緑化用支柱の保持状態を一層安定化させ得る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】ベランダの手摺り壁側で、本発明に係る保持具を用いて緑化用支柱を略垂直な立設状態で保持した状態を示す側面図である。
【図2】その斜視図である。
【図3】本発明に係る保持具を用いて緑化用支柱をベランダの手摺りに保持させた状態を示す斜視図である。
【図4】結着材を示す平面図である。
【図5】本発明に係る保持具を緑化用支柱と共に示す分解斜視図である。
【図6】その保持具の部分構成を示す斜視図である。
【図7】保持具本体を示す一部断面斜視図である。
【図8】保持具本体に設けた、結着材の帯状片を挿通させるための縦挿通孔と横挿通孔を示す断面図である。
【図9】本発明に係る保持具を用いて緑化用支柱をベランダの手摺りに保持させた状態を示す側面図である。
【図10】その平面図である。
【図11】保持具本体の取付け部を、これが取り付けられるベランダの手摺りと共に示す斜視図である。
【図12】保持具本体の取付け部を、これが取り付けられるベランダの支柱と共に示す斜視図と、保持具本体の該支柱への取り付け状態を示す平面図である。
【図13】保持具本体の取付け部を、これが取り付けられるベランダの手摺りと共に示す斜視図と、該取付け部を該手摺りに取り付けた状態を示す平面図である。
【図14】保持具本体の取付け部を、これが取り付けられるベランダの支柱と共に示す斜視図と、該取付け部を該支柱に取り付けた状態を示す平面図である。
【図15】保持具本体に蓋部材を取り付ける作業工程を説明する斜視図である。
【図16】その側面図である。
【図17】手摺り等の保持部に取り付けられる取付け側の部材と緑化用支柱を保持する保持側の部材との組み合わせによって本発明に係る保持具を構成した場合を、該保持具の使用状態で示す斜視図である。
【図18】その保持具の構成を緑化用支柱と共に示す分解斜視図である。
【図19】取付け側の角筒部の構成を示す一部断面斜視図である。
【図20】その保持具の構成を示す分解斜視図である。
【図21】取付け側の部材に対する保持側の部材の装着工程と、保持側の部材に対する蓋部材の装着工程を示す側面図である。
【図22】取付け側の部材と保持側の部材とを組み合わせて構成した保持具本体をベランダの手摺りに取り付けると共に該保持側の部材に蓋部材を装着した状態を示す平面図である。
【図23】取付け側の部材に保持側の部材を連結して構成された保持具を用いて、ベランダの手摺り壁側で緑化用支柱を略垂直な立設状態で保持した状態を示す側面図である。
【図24】保持具本体に蓋部材を開閉可能に設けてなる保持具を示す斜視図である。
【図25】ベランダの手摺りの支柱の上下部位において、緑化用支柱を保持具で保持した状態を示す側面図である。
【図26】保持具本体の取付け部の他の態様を示す斜視図である。
【図27】保持具本体の取付け部のその他の態様を示す斜視図である。
【図28】本発明に係る保持具のその他の態様を緑化用支柱と共に示す分解斜視図である。
【図29】保持具本体に蓋部材を取り付ける作業工程を説明する側面図である。
【図30】取付け側の部材と保持側の部材とを組み合わせて構成した保持具本体を具える保持具のその他の態様を緑化用支柱と共に示す分解斜視図である。
【図31】取付け側の部材に対する保持側の部材の装着工程と、保持側の部材に対する蓋部材の装着工程の、他の態様を示す側面図である。
【図32】従来の蔓性植物支持装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0024】
図1〜3において本発明に係る保持具1は、胡瓜やゴーヤ、朝顔等の蔓性植物をベランダ2においてその手摺り壁3側で繁茂させて緑化を図るに際し、該緑化を行うために用いる支柱枠体5を構成する左右の緑化用支柱6,6をベランダの手摺り7や手摺りの支柱9としての保持部10に安定状態で保持させるために用いられる。
【0025】
該支柱枠体5は、図1〜2に示すように、ベランダ床面11で前記手摺り7の延長方向に所要間隔を置いて略垂直に立設された2本の前記緑化用支柱6,6相互を、上下3本の支柱連結杆12,12,12で連結して構成されている。そして、該支柱枠体5の表面を覆うようにネット状物13が取り付けられ、該ベランダ床面11に設置したプランター15で栽培した前記蔓性植物を該ネット状物13のネット面16に這わせて成長させるようになされている。
【0026】
前記保持具1は図2〜3に示すように、結着材17を用いて結着により前記手摺り7に取り付けられる保持具本体19と、該保持具本体19に装着される蓋部材20とを具えており、該蓋部材20は該保持具本体19とは別体に構成されて該保持具本体19に着脱可能とされている。ここに該結着材17は、本実施例においては図4に示すように、可撓性を有し且つ、突部としての第1の係合部21が長さ方向に並設されてなる帯状片22の一端に、係合孔23を有するボックス状係合体25が設けられている。そして、該帯状片22をループ状に屈曲させると共に該帯状片22を前記係合孔23に挿通させ、該係合孔23に設けられた突部としての第2の係合部26を前記第1の係合部21に係合させることによって該帯状片22のループ状部分27(図3、図9)の長さを固定できるようになされている。
【0027】
該保持具本体19は、例えばABS樹脂等の合成樹脂製のものであり、図3、図5〜7に示すように、前記手摺り7としての横杆29と直交して該手摺り7から離れる方向(前後方向F1の前方向)に稍長く形成された角筒部30の前端部分31に、前記緑化用支柱6の被保持部分31を嵌め入れる保持溝部32が設けられると共に、該角筒部30の後端部分33には、前記保持部10に対する取付け部35が設けられている。
【0028】
該角筒部30は図5〜10に示すように、平面視で、前後方向F1に稍長い長方形状を呈し、且つ上下端が開放した角筒状を呈しており、その上下方向の中央部位には仕切板部36が設けられている。該仕切板部36の上面37と下面39には夫々、前後方向F1に延長する2本の補強突条40,40が左右方向F2に所要間隔を置いて平行状態で設けられている。そして、該角筒部30の前記手摺り7から離れる方向で見た前端面41の左右方向の中央部分には、図5〜6に示すように、前後方向F1の後方向に向けて半円弧状に凹む半円弧状内周面42を有する前記保持溝部32が上下方向に延長する如く設けられている。該保持溝部32には、図3、図9〜10に示すように、略垂直に立設された前記緑化用支柱6の被保持部分45を嵌め入れることができる。本実施例においては、前記角筒部30の前後方向の長さは70mm程度に設定されている。
【0029】
そして図5〜6に示すように、前記角筒部30の前端部分31の、前記保持溝部32の左右対向する縁部分46,46の外面側に、上下方向に延長する第1の係合溝部47と第1の係合突条部49が、前記前後方向F1で隣り合わせて設けられており、該第1の係合溝部47,47の下端は受部50,50で閉じられている。
【0030】
又前記蓋部材20は、例えばABS樹脂等の合成樹脂製のものであり、図3、図5〜6に示すように、前後方向F1の前方向に向けて半円弧状の突に湾曲する蓋部材本体51の左右対向する縁部分52,52に、前記第1の係合溝部47に上下方向でスライドして係合し得る第2の係合突条部53と、前記第1の係合突条部49を上下方向でスライドさせ得る第2の係合溝部55が設けられている。本実施例においては図6に示すように、該蓋部材本体51の外面の中央部位にネジ孔56が貫通状態で設けられている。
【0031】
又前記取付け部35は、本実施例においては図5に示すように、外形が正方形状を呈しており、その四隅には、垂直な当接面57a,57b,57c,57dが設けられている。又、上下の垂直な当接面57a,57b間、57c,57d間には、軸線が水平方向であり且つ前記前後方向F1で見て前方向に円弧状に凹む横方向位置規制凹面60が設けられている。又、左右の垂直な当接面57a,57c間、57b,57d間には、軸線が上下方向であり且つ前記前後方向F1で見て前方向にV字状に凹む縦方向位置規制凹面62が設けられている。
【0032】
そして前記四隅の垂直な当接面57a,57b,57c,57dは、例えば図9〜11、図12に示すように、前記手摺り7の垂直な内側の側面63や、前記支柱9の垂直な内側の面64に当接し得る。又、前記横方向位置規制凹面60は、例えば図13に示すように、水平方向に延長する円形パイプからなる前記手摺り7としての前記横杆29の前方側の円形周面部59に当接し得る。又、前記縦方向位置規制凹面62は、例えば図14に示すように、上下方向に延長する円形パイプからなる前記手摺りの支柱9としての縦杆61の前方側の円形周面部59に当接し得る。本実施例においては、かかる独特の形態を有する取付け部35(図5)によって、緑化用支柱6を各種の保持部10に安定的に取り付けることができるのである。
【0033】
又、前記角筒部30の後端部分33(前記保持具本体19の前記保持部10側の部位)には、図5、図7〜8、図9〜10に示すように、前記仕切板部36の後端部分の左右両側部位において、前記結着材17の前記帯状片22を上下方向に挿通させる縦挿通孔65,65が設けられている。又、前記角筒部30の後端部分33の左右の側面部66,66の上下部位には、前記結着材17の前記帯状片22を水平方向に挿通させる上下の横挿通孔67,69、67,69が設けられており、上の横挿通孔67,67と下の横挿通孔69,69は夫々、水平方向に連通状態で設けられている。
【0034】
然して、前記保持具1で緑化用支柱6を保持するに際して、前記蓋部材20を前記保持具本体19に装着するに際しては、図15〜16に示すように、前記保持溝部32に該緑化用支柱6の被保持部分45を嵌め入れて後、該保持溝部32の左右両側に設けられている前記第1の係合突条部49,49の上端部分70,70を、前記蓋部材20の左右両側に設けられている第2の係合溝部55,55の下端部分71,71に嵌め入れると共に(図16(A))、該蓋部材20の左右両側に設けられている第2の係合突条部53,53の下端部分72,72を、前記保持溝部32の左右両側に設けられている第1の係合溝部47,47の上端部分73,73に嵌め入れた状態とする。
【0035】
この状態で、該蓋部材20を前記保持具本体19に対して下方向にスライドさせ、図9、図16(B)に示すように、該蓋部材20の左右側部の下端面75,75を前記受部50,50の上面76,76に当接させる。これによって、該蓋部材20を前記保持具本体19に固定状態に装着できる。かかる蓋部材20のスライドに際して、該蓋部材20を下方向に押し込むにつれて稍抵抗が生ずるようにスライド部分にテーパーを設ける場合は、蓋部材20を強固な固定状態で装着できる。このように蓋部材20を装着することによって、前記保持溝部32の半円弧状内周面42と、前記蓋部材20の半円弧状内周面77とが一連に連なって、図10、図3に示すように、前記被保持部分45を挿通状態となし得る円形孔状の保持孔部79が形成されることになる。該保持孔部79の孔径は前記緑化用支柱6の直径よりも稍大きく設定されている。
【0036】
図1〜3は、略垂直に立設された緑化用支柱6を前記構成の保持具1を用いて保持した状態を示している。同図においては、該緑化用支柱6が、ベランダの手摺り壁3側でベランダ床面11に略垂直に立設されており、前記被保持部分45が、前記手摺り7に結着されてなる前記保持具1の前記保持孔部79に挿通状態とされている。このように挿通状態とするには、図15に一点鎖線で示すように、前記緑化用支柱6を前記保持溝部32に嵌め入れた状態にして後、前記蓋部材20を、図16に示す要領で前記保持具本体19に装着する。これによって、図1〜2に示すように、立設状態の緑化用支柱6が前記手摺り7に安定的に保持されることになる。
【0037】
なお、前記被保持部分45は前記保持孔部79において、ある程度の遊びがあった方が好ましい場合がある。本実施例においては2mm程度の遊びがある。これは、例えば強風時において緑化用支柱6に比較的大きな荷重が加わった場合に、手摺り等の保持部10に無理な外力が作用しないようにするためである。但し、前記保持孔部79での前記被保持部分45のガタツキが大きい場合は、前記蓋部材本体51に設けられたネジ孔56に螺合されている押えネジ80を用いて、前記遊びを所要に調整するのがよい。なお該押えネジ80は、図10に示すように、前記遊びを生じさせないように締め付けられることもある。
【0038】
前記手摺り7は、本実施例においては図3に示すように、その上面81が上に突の円弧面に形成されると共にその内側の側面63が垂直面に形成されているため、前記保持具本体19を該手摺り7に結着により取り付けるに際しては、図3、図7〜8に示すように、左右に位置する前記縦挿通孔65,65の夫々に前記結着材17,17の前記帯状片22を挿通させ、各帯状片22,22を該手摺り7に巻き付ける。然る後、該帯状片22を、その先側部分から前記ボックス状係合体25の前記係合孔23に挿通させ、帯状片22の先側部分を把持して該帯状片22を引っ張って締め付け、前記第2の係合部26を前記第1の係合部21と係合させる。これにより、前記保持具本体19を該結着材17を用いて手摺り(保持部10)7に安定的に取り付けることができる。なお、前記ボックス状係合体25から突出した帯状片22の先側部分は適宜カットする。この状態で、前記要領によって、前記緑化用支柱6の前記被保持部分45を前記保持孔部79に挿通状態とする。
【0039】
これによって、ネット状物13が取り付けられた前記支柱枠体5を、ベランダ2においてその手摺り壁3側で略垂直な立設状態で保持できる。そして、ベランダ床面11に設置したプランター15で栽培した蔓性植物を該ネット状物13のネット面16に這わせて成長させることができる。
【0040】
前記支柱枠体5による植物栽培の時期が終わった後に前記緑化用支柱6を保持具本体19から取り外すに際しては、前記蓋部材20を除去して緑化用支柱6を前記保持溝部32から取り外す。前記保持具本体19を保持部10に前記のように結着する場合は、該保持部10に対する保持具本体19の取り付けを簡易且つ確実に行うことができながら、前記帯状片22を切断することにより該保持具本体19を保持部10から容易に取り外すことができる。
【実施例2】
【0041】
例えば、ベランダ2の手摺り壁3側で前記支柱枠体5を立設する場合において、手摺り壁3の上面82で立設した支柱9で支持されてなる手摺り7に保持具1を介して緑化用支柱6を保持させる際、ベランダの構造によっては、該手摺り7と手摺り壁3の前側の立壁面78(図1)との間の距離は一定でない場合がある。そこで、このような場合により適切に応じられるようにするために、本発明に係る保持具1を構成する保持具本体19を、例えば図17〜20に示すように、手摺り7としての前記保持部10に取り付けられる取付け側の部材83と、前記緑化用支柱6を保持する保持側の部材84との組み合わせで構成する場合がある。本実施例においては、適宜長さの取付け側の部材83と適宜長さの保持側の部材84を、両者の端部相互を当接状態に連結することにより、所要長さの保持具本体19を構成できるようになされている。
【0042】
前記取付け側の部材83は、例えばABS樹脂等の合成樹脂製のものであり、本実施例においては、実施例1における前記保持具本体19と同一の構成を有している。より詳しくは、図17〜20に示すように、前記手摺り7としての横杆29と直交して該手摺り7から離れる方向(前後方向F1の前方向)に稍長く形成された取付け側の角筒部85の前端部分86に連結凹部87が設けられると共に、該角筒部85の後端部分89には、前記保持部10に対する取付け部35が設けられている。該取付け部35は、実施例1における場合と同様に構成されている。
【0043】
該取付け側の角筒部85は、より具体的には図18〜20に示すように、平面視で、前記前後方向F1に稍長い長方形状を呈し、且つ上下端が開放した角筒状を呈しており、その上下方向の中央部位には仕切板部91が設けられ、該仕切板部91の上面92と下面93には夫々、前後方向F1に延長する2本の補強突条95,95が左右方向に所要間隔を置いて平行状態で設けられている。そして、該取付け側の角筒部85の前記手摺り7から離れる方向で見た前端面96の左右方向の中央部分には、前後方向F1の後方向に向けて半円弧状に凹む半円弧状内周面97を有する前記連結凹部87が、上下方向に延長する如く設けられている。本実施例においては、該取付け側の角筒部85の前後方向の長さは70mm程度に設定されている。
【0044】
そして、図18、図20に示すように、前記取付け側の角筒部85の前端部分86の、前記連結凹部87の左右対向する縁部分の外面側に、上下方向に延長する第3の係合溝部101と第3の係合突条部102が、前記前後方向F1で隣り合わせて設けられており、該第3の係合溝部101,101の下端は受部103,103で閉じられている。又、前記角筒部85の後端部分89(前記保持具本体19の前記保持部10側の部位)には、図19に示すように、前記仕切板部91の後端部分の左右両側部位において、前記結着材17の前記帯状片22を上下方向に挿通させる縦挿通孔106,106が設けられている。又、前記取付け側の角筒部85の後端部分の左右の側面部107,107の上下部位には、前記結着材17の前記帯状片22を水平方向に挿通させる上下の横挿通孔109,110、109,110が設けられており、上の横挿通孔109,109と下の横挿通孔110,110は夫々、水平方向に連通状態で設けられている。
【0045】
前記保持側の部材84は、例えばABS樹脂等の合成樹脂製のものであり、図17〜20に示すように、前記取付け側の部材83に比して前後方向の長さが短い(例えば45mm程度に設定されている)保持側の角筒部111の後端部分112に、前記連結凹部87に略密接に嵌合し得る半円弧凸状の連結突部113が設けられると共に、該保持側の角筒部111の前端面115には、前記緑化用支柱6の被保持部分45を嵌め入れる保持溝部32が設けられている。そして該連結突部113の左右対向する縁部分には、前記第3の係合溝部101に上下方向でスライドして係合し得る第4の係合突条部119と、前記第3の係合突条部102を上下方向でスライドさせ得る第4の係合溝部120が設けられている。又、前記保持溝部32の左右対向する縁部分の外面側に、上下方向で延長する第5の係合溝部122と第5の係合突条部123が、前記前後方向F1で隣り合わせて設けられており、該第5の係合溝部122,122の下端は受部125,125で閉じられている。
【0046】
そして、前記保持側の部材84には、実施例1におけると同様構成の蓋部材126が装着される。該蓋部材126は、例えばABS樹脂等の合成樹脂製のものであり、図18、図20に示すように、前後方向F1の前方向に向けて半円弧状の突に湾曲する蓋部材本体127の左右対向する縁部分には、前記第5の係合溝部122に上下方向でスライドして係合し得る第6の係合突条部130と、前記第5の係合突条部123を上下方向でスライドさせ得る第6の係合溝部131が設けられている。本実施例においては図20に示すように、該蓋部材本体127の外面の中央部位にネジ孔132が貫通状態に設けられている。
【0047】
然して、該保持側の部材84を該取付け側の部材83に装着するに際しては、先ず図21(A)に示すように、前記取付け側の部材83の有する連結凹部87の左右両側に設けられている前記第3の係合突条部102,102の上端部分133,133を、前記保持側の部材84の左右両側に設けられている前記第4の係合溝部120,120の下端部分135,135に嵌め入れると共に、前記保持側の部材84の左右に設けられている第4の係合突条部119,119の下端部分117,117を前記第3の係合溝部101,101の上端部分118,118に嵌め入れた状態とする。
【0048】
この状態で、該保持側の部材84を前記取付け側の部材83に対して下方向にスライドさせ、図21(B)に示すように、第4の係合突条部119,119の下端面136,136を前記第3の係合溝部101,101の前記受部103,103の上面137,137に当接させる。これによって、該保持側の部材84を該取付け側の部材83に装着できる。かかる保持側の部材84のスライドに際して、該保持側の部材84を下方向に押し込むにつれて稍抵抗が生ずるようにスライド部分にテーパーを設ける場合は、保持側の部材84を強固な固定状態で装着できる。
【0049】
又、図21(A)に示すように、前記保持側の部材84の前記保持溝部32の左右両側に設けられている前記第5の係合突条部123,123の上端部分139,139を、前記蓋部材126の左右両側に設けられている第6の係合溝部131,131の下端部分140,140に嵌め入れると共に、該蓋部材126の左右両側に設けられている第6の係合突条部130,130の下端部分141,141を、前記保持溝部32の左右両側に設けられている第5の係合溝部122,122の上端部分142,142に嵌め入れた状態で、該蓋部材126を前記保持側の部材84に対して下方向にスライドさせ、図21(B)に示すように、前記第6の係合突条部130,130の下端面143,143を第5の係合溝部122,122の前記受部125,125の上面145,145に当接させる。
【0050】
これによって、該蓋部材126を該保持側の部材84に装着できる。かかる蓋部材126のスライドに際して、該蓋部材126を下方向に押し込むにつれて稍抵抗が生ずるようにスライド部分にテーパーを設ける場合は、蓋部材126を強固な固定状態で装着できる。このように蓋部材126を装着することによって、図17、図22に示すように、前記保持溝部32の半円弧状内周面146と、前記蓋部材126の半円弧状内周面147とが一連に連なって円形孔状の保持孔部79が形成されることになる。該保持孔部79の孔径は前記緑化用支柱6の直径よりも稍大きく設定されている。
【0051】
これによって、図17、図22に示すように、所要長さの保持具1を構成できる。かかる構成を有する保持具1は、前記と同様の要領で、2本の結着材17,17を用いて前記手摺り(保持部10)7に安定状態で取り付けることができる。図17、図23は、略垂直に立設された緑化用支柱6を前記保持具1を用いて保持した状態を示している。同図においては、該緑化用支柱6が、ベランダの手摺り壁3側で、ベランダ床面11に略垂直に立設されており、前記被保持部分45が、前記手摺り7に結着されてなる前記保持具1の前記保持孔部79に挿通状態とされている。これによって、立設状態の緑化用支柱6が前記ベランダの手摺り7に安定的に保持されることになる。なお、実施例1における場合と同様に、前記被保持部分45は前記保持孔部79において、ある程度の遊びがあった方が好ましい場合がある。本実施例においては2mm程度の遊びがある。そして必要に応じ、前記ネジ孔132に螺合されている押えネジ80を前記と同様にして螺合調整する。
【実施例3】
【0052】
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
【0053】
(1) 図24は、前記蓋部材20の一方の側縁部150を、前記保持具本体19に設けられている保持溝部32の一方の側縁部151に蝶番部152を介して開閉可能に設けた場合を示している。該蓋部材20の他方の側縁部153に設けられている第1の係合部155と前記保持溝部32の他方の側縁部156に設けられている第2の係合部157とを着脱可能に凹凸係合させることによって、該蓋部材20を閉蓋状態で維持させることができる。即ち、該蓋部材20は前記固定具本体19に固定状態に装着されることになる。かかる構成は、前記保持側の部材84に装着される前記蓋部材126についても同様に採用できる。
【0054】
(2) 図25は、手摺り等を支持する支柱9(保持部10)の上下に前記保持具1,1を取付け、該上下の保持具1,1によって緑化用支柱6を保持した状態を示している。
【0055】
(3) 前記保持具本体19を保持部10に結着により取り付けるための結着材17は、前記の他、紐状物であってもよい。又、前記保持具本体19に対する結着材17の取り付けは、該保持具本体19に突設された突出片が有する止着孔に該結着材を挿通状態とする等、各種の取り付け手段を採用できる。
【0056】
(4) 前記保持具本体19を、取付け側の部材83と保持側の部材84とを連結して構成する場合、前記のように、連結凹部87に連結突部113を嵌め入れて連結するのが好ましいが、保持側の部材84の前記連結突部113を省略することもある。
又、取付け側の部材83と保持側の部材84とを連結して構成する場合、前後方向の長さの異なる複数の保持側の部材84を用意し、これを、同一長さの取付け側の部材83と組み合わせることによって、所要長さの保持具本体19を構成することもある。
【0057】
(5) 前記保持具本体19の前記保持部10に対する取付け部35は、例えば図26に示すような、外形が長方形状を呈するものとして構成されることもある。図26においては、実施例1におけると同様にして、その四隅に、垂直な当接面57a,57b,57c,57dが設けられると共に、上下の取付け面57a,57b間、57c,57d間には、水平方向に延長する横杆29を嵌め入れる横方向位置規制凹面60が設けられている。又、左右の取付け面57a,57c間、57b,57d間には、上下方向に延長する縦杆61を嵌め入れる縦方向位置規制凹面62が設けられている。なお、該横方向位置規制凹面60は図27に示すようにV字状面として形成されてもよく、又、該縦方向位置規制凹面62は円弧面として構成されてもよい。又、該取付け部35が横方向位置規制凹面60と縦方向位置規制凹面62とを具える場合、その外形は、正方形状や長方形状以外の形状に形成されることもある。
【0058】
(6) 前記保持具本体19や前記保持側の部材84に設ける保持溝部32は、V字状面を具えるものとして構成されることもある。又、前記蓋部材20,126は平板状態に構成されることもある。
【0059】
(7) 前記第1の係合溝部47,47の下端に、前記蓋部材20の左右の側部の下端面75,75を当接させるための受部50,50を設ける前記構成に代えて、図28〜29に示すように、前記蓋部材20の前記第2の係合溝部55,55の上端に、前記第1の係合突条部49の上端面159,159に当接し得る蓋部160,160を設ける構成を採用することもできる。
又図30〜31に示すように、前記取付け側の部材83の前記第3の係合溝部101,101の下端を受部103,103で閉じる前記構成に代えて、前記保持側の部材84の前記第4の係合溝部120,120の上端に、前記第3の係合突状部102,102の上端面161,161と当接し得る蓋部162,162を設ける構成を採用することもできる。
又、前記保持側の部材84の前記第5の係合溝部122,122の下端を受部125,125で閉じる前記構成に代えて、前記蓋部材126の前記第6の係合溝131,131の上端に、前記保持側の部材84の前記第5の係合突状部123,123の上端面163,163と当接し得る蓋部165,165を設ける構成を採用することもできる。
【0060】
(8) 本発明に係る保持具1が取り付けられる保持部10としては、前記したベランダの手摺りや手摺りの支柱であることの他、屋上やテラスにおける手摺りや手摺りの支柱であってもよく、その他、結着材を用いて結着により取り付け可能な部分であれば、建物の一部ではない屋外構造物の手摺り等であってもよく、その他、柵状構造物の表面部等であってもよい。
【符号の説明】
【0061】
1 保持具
2 ベランダ
3 手摺り壁
5 支柱枠体
6 緑化用支柱
7 手摺り
9 手摺りの支柱
10 保持部
17 結着材
19 保持具本体
20 蓋部材
31 被保持部分
32 保持溝部
35 取付け部
47 第1の係合溝部
49 第1の係合突条部
53 第2の係合突条部
55 第2の係合溝部
56 ネジ孔
57a 垂直な当接面
57b 垂直な当接面
57c 垂直な当接面
57d 垂直な当接面
60 横方向位置規制凹面
62 縦方向位置規制凹面
65 縦挿通孔
67 上の横挿通孔
69 下の横挿通孔
79 保持孔部
80 押えネジ
83 取付け側の部材
84 保持側の部材
87 連結凹部
113 連結突部
119 第4の係合突条部
120 第4の係合溝部
122 第5の係合溝部
123 第5の係合突条部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蔓性植物を支持する緑化用支柱を略垂直に立設された状態で保持部に保持させるために用いられる緑化用支柱の保持具であって、
結着材を用いて結着により前記保持部に取り付けられる保持具本体と、該保持具本体に装着される蓋部材とを具えており、
該保持具本体は、前後方向の後端部分に、前記保持部への取付け部を有すると共に、前後方向の前端部分に、前記緑化用支柱の被保持部分を嵌め入れる保持溝部を有しており、前記蓋部材は、該保持溝部に該被保持部分を嵌め入れた後に該被保持部分を覆うように前記固定具本体に固定状態に装着されるものであり、
前記保持具本体に前記蓋部材が装着されることによって形成された保持孔部に前記緑化用支柱の前記被保持部分を挿通状態となし得ることを特徴とする緑化用支柱の保持具。
【請求項2】
前記保持部が、水平方向に延長する横杆又は上下方向に延長する縦杆として構成される場合、前記保持具本体の前記取付け部が、外形が正方形状を呈し又は長方形状を呈しており、該取付け部の四隅には垂直な当接面が設けられ、上下の当接面間に、前記横杆を嵌め入れる横方向位置規制凹面が設けられると共に、左右の当接面間には、前記縦杆を嵌め入れる縦方向位置規制凹面が設けられていることを特徴とする請求項1記載の緑化用支柱の保持具。
【請求項3】
前記保持具本体は、前記保持部に取り付けられる取付け側の部材と、前記保持溝部を有する保持側の部材とに分割されており、適宜長さの取付け側の部材と適宜長さの保持側の部材を、両者の端部相互を当接状態に連結することにより、所要長さの前記保持具本体を構成できる如くなされており、該取付け側の部材は、前後方向の後端部分に、前記保持部への前記取付け部を有する一方、前記保持側の部材は、前記緑化用支柱の被保持部分を嵌め入れる保持溝部を有しており、前記蓋部材は、該保持溝部に該被保持部分を嵌め入れた後に該被保持部分を覆うように前記固定具本体に装着されることを特徴とする請求項1記載の緑化用支柱の保持具。
【請求項4】
前記取付け側の部材は、前後方向の後端部分に、前記保持部への取付け部を有すると共に、前後方向の前端部分には、前記緑化用支柱の被保持部分を嵌め入れ可能とする保持溝部を有したものともなされており、又前記蓋部材は、該保持溝部に該被保持部分を嵌め入れた後に該被保持部分を覆うように前記取付け側の部材に装着可能ともなされており、
前記取付け側の部材に前記蓋部材が装着されることによって形成された保持孔部に前記緑化用支柱の前記被保持部分を挿通状態となし得ることを特徴とする請求項3記載の緑化用支柱の保持具。
【請求項5】
前記保持部が、水平方向に延長する横杆又は上下方向に延長する縦杆として構成される場合、前記保持具本体の前記取付け部が、外形が正方形状を呈し又は長方形状を呈しており、該取付け部の四隅には垂直な当接面が設けられ、上下の当接面間に、前記横杆を嵌め入れる横方向位置規制凹面が設けられると共に、左右の当接面間には、前記縦杆を嵌め入れる縦方向位置規制凹面が設けられていることを特徴とする請求項3又は4記載の緑化用支柱の保持具。
【請求項6】
前記保持具本体の前記保持部側の部位には、前記結着材を上下方向で挿通させるための縦挿通孔が設けられると共に、前記結着材を左右方向で挿通させるための横挿通孔が設けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の緑化用支柱の保持具。
【請求項7】
前記保持孔部の径を前記緑化用支柱の径よりも若干大きく形成して遊びを設けることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の緑化用支柱の保持具。
【請求項8】
前記蓋部材は前記保持具本体と別体に形成されており、該保持具本体には前記保持溝部の左右対向する縁部分の外面側に、前記前後方向の後側に位置させて、上下方向に延長する第1の係合溝部が設けられると共に、前後方向の前側に位置させて、上下方向に延長する第1の係合突条部が該第1の係合溝部に隣り合わせて設けられる一方、前記蓋部材の左右対向する縁部分には、前記第1の係合溝部に上下方向でスライドして係合し得る第2の係合突条部と、前記第1の係合突条部を上下方向でスライドさせ得る第2の係合溝部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の緑化用支柱の保持具。
【請求項9】
前記保持部は、ベランダの手摺り、又は、該手摺りの支柱であることを特徴とする請求項1記載の緑化用支柱の保持具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2013−99312(P2013−99312A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−12918(P2012−12918)
【出願日】平成24年1月25日(2012.1.25)
【出願人】(392003225)第一ビニール株式会社 (27)
【Fターム(参考)】