説明

緑色蛍光体およびプラズマディスプレイパネル

【課題】駆動電圧と輝度特性を改善すると共に、色純度を向上させることのできる緑色蛍光体を提供する。
【解決手段】本発明の緑色蛍光体は、ZnSiO:Mnを含む第1種蛍光体と、LaPO:Tb、YAl(BO:Tb、Y(Al、Ga)12:Tb、YBO:Tb、(Y、Gd)BO:Tbの少なくとも一つを含む第2種蛍光体と、BaAl1219:Mn、BaAl1423:Mn、Ba(Sr、Ma)AlO:Mnの少なくとも一つを含む第3種蛍光体とが混合された混合蛍光体を備える。
混合蛍光体の全体の重量に対する第3種蛍光体の混合比率は、1〜25重量%である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプラズマディスプレイパネルに関し、特に駆動電圧と輝度特性を改善すると同時に、色純度を向上させることのできる緑色蛍光体に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマディスプレイパネルは平板型表示装置のうち、最も実用性の高い次世代表示装置として注目を浴びている。即ち、プラズマディスプレイパネルは、輝度が高く、視野角が広いので、屋外の広告塔、または壁掛けテレビ、劇場用ディスプレイのように薄型の大型ディスプレイとして応用の分野が非常に広い。
【0003】
一般的に、プラズマディスプレイパネルは、放電セルの内に封入された不活性ガスの放電により発生した紫外線が蛍光体に照射されて発光する可視光線を用いて画像を表示する。
【0004】
図1は、一般的な3電極面放電型プラズマディスプレイパネルの構造を示す図面である。
【0005】
図1を参照すると、一般的なプラズマディスプレイパネルは、上部基板1上に形成されたスキャン電極2Yおよび共通電極2Zと、下部基板5上に形成されたデータ電極6Xとを備える。この際、スキャン電極2Yおよび共通電極2Zはデータ電極6Xと互いに交差する方向に形成される。そして、スキャン電極2Yと共通電極2Zとは一つの電極対を構成し、このような電極対がパネル上に複数個配列される。
【0006】
尚、上部基板1には上部誘電層3と保護膜4が順に積層され、下部基板5には下部誘電層7および隔壁8が形成され、下部誘電層7の表面と隔壁8の表面とには蛍光体が塗布され蛍光体層9が形成される。スキャン電極2Yおよび共通電極2Zとデータ電極6Xとが交差する領域には、放電セルが形成される。
【0007】
ここで、蛍光体は、赤色蛍光体、緑色蛍光体および青色蛍光体を有する。各蛍光体は、各隔壁8の内壁に沿って塗布される。例えば、赤色蛍光体には(Y、Gd)BO:Eu蛍光体が用いられ、緑色蛍光体にはZnSiO:Mn(以下、ZSM)蛍光体が用いられ、青色蛍光体にはBaMgAl1017:Euが用いられる。
【0008】
しかし、緑色蛍光体に用いられるZSM蛍光体は、赤色蛍光体および青色蛍光体より誘電率が低く、陰極性(negative)の表面電位を有する。従って、ZSM蛍光体は、駆動の際に放電電圧を上昇させ、電圧マージンを減少させる原因として作用し、書き込み不良(miswriting)や反転特性のバラツキを発生させる原因として作用する。
【0009】
緑色蛍光体として、ZSM蛍光体の外に、(Y、Gd)BO:Tb(以下、YBTとする)蛍光体やBaAl1219:Mn(以下、BAM−Gとする)蛍光体が用いられる。しかし、YBT蛍光体は、色純度が陰極線管(CRT:Cathod Ray Tube)用P22より低いので、色再現性の範囲を狭くすることによって画質を低下させる。それと同時に、BAM−G蛍光体は、駆動の際に劣化が激しくなるという問題を有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、本発明の目的は、問題点を解決するために、駆動電圧と輝度特性を改善すると共に色純度を向上させることのできる緑色蛍光体を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、そのような緑色蛍光体を用いたプラズマディスプレイパネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するために、本発明の一側面に係る緑色蛍光体は、ZnSiO:Mn蛍光体と、(Y、Gd)BO:Tb蛍光体と、BaAl1219:Mn蛍光体とが混合されて形成され、全体の重量に対するBaAl1219:Mn蛍光体の混合比率が1〜25重量%である。
【0013】
本発明の別の側面に係る緑色蛍光体は、ZnSiO:Mn蛍光体と、(Y、Gd)BO:Tb蛍光体と、BaAl1219:Mn蛍光体とが混合されて形成され、ZnSiO:Mn蛍光体に対する(Y、Gd)BO:Tb蛍光体の混合比率が25〜80重量%である。
【0014】
ここで、全体の重量に対するBaAl1219:Mn蛍光体の混合比率は、1〜25重量%である。
【0015】
本発明の別の側面に係るプラズマディスプレイパネルは、上部基板の上に第1および第2サステイン電極が一つの対を成して配列される複数の電極と、複数の電極と交差して下部基板の上に配列される複数のデータ電極と、上部基板と下部基板との間に放電空間を形成するため一定のギャップが設けられるとともに複数のデータ電極に並ぶように配列される複数の隔壁と、複数の隔壁の内壁に沿って形成される赤色蛍光体層、緑色蛍光体層および青色蛍光体層を有する複数の蛍光体層とを備える。
プラズマディスプレイパネルの緑色蛍光体層は、ZnSiO:Mn蛍光体と、(Y、Gd)BO:Tb蛍光体と、BaAl1219:Mn蛍光体とが混合されて形成される。緑色蛍光体層では、全体の重量に対するBaAl1219:Mn蛍光体の混合比率が1〜25重量%である。
本発明の別の側面に係るプラズマディスプレイパネルは、上部基板の上に第1および第2サステイン電極が一つの対を成して配列される複数の電極と、複数の電極と交差して下部基板の上に配列される複数のデータ電極と、上部基板と下部基板との間に放電空間を形成するため一定のギャップが設けられるとともに複数のデータ電極に並ぶように配列される複数の隔壁と、複数の隔壁の内壁に沿って形成される赤色蛍光体層、緑色蛍光体層および青色蛍光体層を有する複数の蛍光体層とを備える。
プラズマディスプレイパネルの緑色蛍光体層は、ZnSiO:Mn蛍光体と、(Y、Gd)BO:Tb蛍光体と、BaAl1219:Mn蛍光体とが混合されて形成され、ZnSiO:Mn蛍光体に対する(Y、Gd)BO:Tb蛍光体の混合比率が25〜80重量%である。
ここで、緑色蛍光体層の全体の重量に対するBaAl1219:Mn蛍光体の混合比率は、1〜25重量%である。
本発明の別の側面に係る緑色蛍光体は、ZnSiO:Mnを含む第1種蛍光体と、LaPO:Tb、YAl(BO:Tb、Y(Al、Ga)12:Tb、YBO:Tb、(Y、Gd)BO:Tbの少なくとも一つを含む第2種蛍光体と、BaAl1219:Mn、BaAl1423:Mn、Ba(Sr、Ma)AlO:Mnの少なくとも一つを含む第3種蛍光体とが混合された混合蛍光体を備える。
混合蛍光体の全体の重量に対する第3種蛍光体の混合比率は、1〜25重量%である。
【0016】
本発明の別の側面に係る緑色蛍光体は、ZnSiO:Mnを含む第1種蛍光体と、LaPO:Tb、YAl(BO:Tb、Y(Al、Ga)12:Tb、YBO:Tb、(Y、Gd)BO:Tbの少なくとも一つを含む第2種蛍光体と、BaAl1219:Mn、BaAl1423:Mn、Ba(Sr、Ma)AlO:Mnの少なくとも一つを含む第3種蛍光体とが混合された混合蛍光体を備える。
第1種蛍光体に対する第2種蛍光体の混合比率は、25〜80重量%である。
ここで、混合蛍光体の全体の重量に対する第3種蛍光体の混合比率は、1〜25重量%である。
【0017】
本発明の別の側面に係る緑色蛍光体は、BaAl1219:Mn、BaAl1423:Mn、Ba(Sr、Ma)AlO:Mnの少なくとも一つを含むBAM系蛍光体と、BAM系蛍光体に対して異なる組成を含む少なくとも一種以上の蛍光体とが混合されて形成される。
全体の重量に対するBAM系蛍光体の混合比率は、1〜25重量%である。
【0018】
本発明の別の側面に係る緑色蛍光体は、ZnSiO:Mnを含む第1種蛍光体と、LaPO:Tb、YAl(BOTb、Y(Al、Ga)12:Tb、YBO:Tb、(Y、Gd)BO:Tbの少なくとも一つを含む第2種蛍光体とが混合された混合蛍光体を備える。
第1種蛍光体に対する第2種蛍光体の混合比率は、25〜80重量%である。
【0019】
ここで、混合蛍光体には、BaAl1219:Mn、BaAl1423:Mn、Ba(Sr、Ma)AlO:Mnの少なくとも一つを含む第3種蛍光体が更に混合される。
【0020】
本発明の別の側面に係るプラズマディスプレイパネルは、上部基板の上に第1および第2サステイン電極が一つの対を成して配列される複数の電極と、複数の電極と交差して下部基板の上に配列される複数のデータ電極と、上部基板と下部基板との間に放電空間を形成するため一定のギャップが設けられるとともに複数のデータ電極に並ぶように配列される複数の隔壁と、複数の隔壁の内壁に沿って形成される赤色蛍光体層、緑色蛍光体層および青色蛍光体層を有する複数の蛍光体層とを備える。
プラズマディスプレイパネルの緑色蛍光体層は、ZnSiO:Mnを含む第1種蛍光体と、LaPO:Tb、YAl(BOTb、Y(Al、Ga)12:Tb、YBO:Tb、(Y、Gd)BO:Tbの少なくとも一つを含む第2種蛍光体と、BaAl1219:Mn、BaAl1423:Mn、Ba(Sr、Ma)AlO:Mnの少なくとも一つを含む第3種蛍光体とが混合されて形成され、全体の重量に対する第3種蛍光体の混合比率が1〜25重量%である。
【0021】
本発明の別の側面に係るプラズマディスプレイパネルは、上部基板の上に第1および第2サステイン電極が一つの対を成して配列される複数の電極と、複数の電極と交差して下部基板の上に配列される複数のデータ電極と、上部基板と下部基板との間に放電空間を形成するため一定のギャップが設けられるとともに複数のデータ電極に並ぶように配列される複数の隔壁と、複数の隔壁の内壁に沿って形成される赤色蛍光体層、緑色蛍光体層および青色蛍光体層を有する複数の蛍光体層とを備える。
プラズマディスプレイパネルの緑色蛍光体層は、ZnSiO:Mnを含む第1種蛍光体と、LaPO:Tb、YAl(BO:Tb、Y(Al、Ga)12:Tb、YBO:Tb、(Y、Gd)BO:Tbの少なくとも一つを含む第2種蛍光体と、BaAl1219:Mn、BaAl1423:Mn、Ba(Sr、Ma)AlO:Mnの少なくとも一つを含む第3種蛍光体とが混合されて形成され、第1種蛍光体に対する第2種蛍光体の混合比率が25〜80重量%である。
ここで、緑色蛍光体層の全体の重量に対する第3種蛍光体の混合比率は、1〜25重量%である。
【発明の効果】
【0022】
上述のように、本発明に係るプラズマディスプレイパネルでは、ZSM蛍光体、YBT蛍光体およびBAM−G蛍光体が混合されて緑色蛍光体が形成され、全体の重量に対するBAM−G蛍光体の混合比率が1〜25重量%の範囲になっている。このため、駆動電圧と輝度特性とを改善することができるとともに色純度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の目的、本発明の他の目的および本発明の特徴は、添付図面を参照した実施形態についての説明を通じて明らかにされる。
【0024】
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0025】
本発明は、従来に一般的に使用されている緑色蛍光体であるZSMの様々な問題点を解決するために、第1種蛍光体と第2種蛍光体と第3種蛍光体とが混合された混合蛍光体として緑色蛍光体が実現される。また、実験を実施した結果に基づいて混合蛍光体における最適の混合比率が決定される。ここで、第1種蛍光体は、ZnSiO:Mnである。第2種蛍光体は、LaPO:Tb、YAl(BO:Tb、Y(Al、Ga)12:Tb、YBO:Tb、(Y、Gd)BO:Tbの少なくとも一つである。第3種蛍光体は、BaAl1219:Mn、BaAl1423:Mn、Ba(Sr、Ma)AlO:Mnの少なくとも一つである。
【0026】
第1種蛍光体に選択されたZSM蛍光体と第2種蛍光体に選択されたYBT蛍光体との2元系の組成物に対して、光学的特性、エージング率および電気的特性に関する実験が行われた。その結果は下記の表1の通りである。
【表1】

【0027】
表1から分かるように、YBT蛍光体の混合比率を増加させる場合、初期輝度特性が向上し、また、エージング率の減少幅が少なくなることが分かる。また、YBT蛍光体の混合比率が増加するに従って放電開始電圧が減少することが分かる。ことによって、電気的特性が向上する。
【0028】
次に、第1種蛍光体に選択されたZSM蛍光体と第3種蛍光体に選択されたBAM−G蛍光体との2元系の組成物に対して、光学的特性、エージング率および電気的特性に関する実験が行われた。その結果は下記の表2の通りである。
【表2】

【0029】
表2から分かるように、BAM−G蛍光体の混合比率が増加する程、光学的特性が向上し、それに従って色再現性が良くなることが分かる。また、初期輝度特性は、基準蛍光体(ZSM蛍光体)のみである場合の100%から、BAM−Gの混合比率が増加する程、103ないし107%に増加することが分かる。従って、初期輝度特性は、BAM−G蛍光体の混合比率が増加する程、向上する。しかし、エージング率は、ZSM蛍光体だけで基準蛍光体が構成される場合の−20.1%から、BAM−Gの混合比率が増加する程、−27.1%または−26.3%に減少する。また、放電開始電圧は、基準蛍光体(ZSM蛍光体)のみである場合の240Vから、BAM−Gの混合比率が増加する程、線形的に減少する。これらによって、電気的特性が向上する。
【0030】
結局、ZSM蛍光体とBAM−G蛍光体との2元系の組成物は、BAM−G蛍光体によって色純度と初期輝度特性とが向上し、放電電圧の減少効果も良好である。しかし、エージング特性がZSM蛍光体だけで成された基準蛍光体より非常に劣悪であり、寿命短縮の問題を発生させる可能性がある。
【0031】
一方、YBT蛍光体とBAM−G蛍光体とを混合した場合について、光学的特性およびエージング率および電気的特性に関する実験が行われた。その結果を表3に示す。
【表3】

【0032】
表3を見ると、色再現性は、BAM−Gの混合比率が増加する程向上するが、ZSM蛍光体より劣悪になっている。また、その初期輝度値は、YBT蛍光体の初期輝度値よりも低下している。そのエージング輝度減少率は、ZSM蛍光体だけで構成された基準蛍光体のエージング輝度減少率よりも低下している。さらに、その電気的特性は、基準蛍光体に比べて向上している。
【0033】
結局、YBT蛍光体とBAM−G蛍光体との2元系の組成物の光特性は、各成分が相互的に反対に作用するため、ZSM蛍光体だけで成された基準蛍光体の光特性に比べてほとんど改善されておらず、色純度特性が非常に劣悪になることが分かる。また、放電電圧の減少効果は、良好であるが、BAM−G蛍光体の混合比率が25%以上になると微々になる。従って、YBT蛍光体とBAM−G蛍光体との2元系の組成物は、ZSM蛍光体だけで成された基準蛍光体に比べて放電開始電圧が減少すること以外に利点がない。このため、YBT蛍光体とBAM−G蛍光体との2元系の組成物は、プラズマディスプレイパネルに適用される組成物として好ましくない。
【0034】
以上のように、ZSM蛍光体、YBT蛍光体およびBAM−G蛍光体のうちの二つの蛍光体が混合された2元系の組成物に対して実験が行われた結果、ZSM蛍光体とYBT蛍光体とが混合されて2元系の組成物が形成され、YBTの混合比率が50重量%である場合、光学的特性、エージング率および電気的特性が向上することが分かる。
【0035】
従って、本発明では、第1種蛍光体と第2種蛍光体との混合比率が適切に調節された後、さらに第3種蛍光体の混合比率が変えられ、混合蛍光体の最適な組成比が得られるようにする。
【0036】
第1種蛍光体、第2種蛍光体および第3種蛍光体の3元系の組成物に対し、光学的特性、エージング率および電気的特性に対する実験が行われた。その結果を表4に示す。
【表4】

【0037】
表4を見ると、同一の混合比率を有するZSM蛍光体(第1種蛍光体)及びYBT蛍光体(第2種蛍光体)の2元系の組成物に比べ、ZSM蛍光体(第1種蛍光体)、YBT蛍光体(第2種蛍光体)およびBAM−G蛍光体(第3種蛍光体)の3元系の組成物では、第3種蛍光体に選択されたBAM−Gの混合比率が増加する程、色純度が向上する。また、初期輝度特性は、同一の混合比率を有するZSM蛍光体及びYBT蛍光体の2元系の組成物である場合の98−100%から、ZSM蛍光体、YBT蛍光体およびBAM−G蛍光体の3元系の組成物である場合の100−104%へと向上する。
【0038】
エージング率は、同一の混合比率を有するZSM蛍光体及びYBT蛍光体の2元系の組成物である場合に−1%であり、ZSM蛍光体、YBT蛍光体およびBAM−G蛍光体の3元系の組成物においてBAM−Gの組成比が0.12である場合に−2%であり、ほぼ同一のエージング特性を有する。勿論、エージング率は、BAM−Gの組成比が0.25である場合に−10%であり、ZSM蛍光体及びYBT蛍光体の2元系の組成物である場合の−1%より悪いが、基準蛍光体(ZSM蛍光体)より良い特性になっている。
【0039】
放電開始電圧は、BAM−Gの混合比率が減少する程、線形的に減少する。
【0040】
従って、ZSM蛍光体、YBT蛍光体およびBAM−G蛍光体の3元系の組成物において、組成物全体に対するBAM−G蛍光体の混合比率は、1〜25重量%の範囲に設定される。また、ZSM蛍光体に対するYBT蛍光体の混合比率は、25〜80重量%の範囲に設定される。
【0041】
本発明は、図面を用いながら複数の実施形態に関して上記のように説明されているが、上記の実施形態に限定されるものではなく、当業者であれば本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で実施形態の種々なる変更および修正が可能であることが分かる。従って、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲及びそれと均等な範囲により定めなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】3電極面放電型プラズマディスプレイパネルの構造を示す図面である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマディスプレイパネルの蛍光体層が形成されるための緑色蛍光体であって、
ZnSiO:Mn蛍光体と、
(Y、Gd)BO:Tb蛍光体と、
BaAl1219:Mn蛍光体と、
が混合されて形成され、
全体の重量に対する前記BaAl1219:Mn蛍光体の混合比率が1〜25重量%である、
緑色蛍光体。
【請求項2】
プラズマディスプレイパネルの蛍光体層が形成されるための緑色蛍光体であって、
ZnSiO:Mn蛍光体と、
(Y、Gd)BO:Tb蛍光体と、
BaAl1219:Mn蛍光体と、
が混合されて形成され、
前記ZnSiO:Mn蛍光体に対する前記(Y、Gd)BO:Tb蛍光体の混合比率が25〜80重量%である、
緑色蛍光体。
【請求項3】
全体の重量に対する前記BaAl1219:Mn蛍光体の混合比率は、1〜25重量%である、
請求項2に記載の緑色蛍光体。
【請求項4】
上部基板の上に第1および第2サステイン電極が一つの対を成して配列される複数の電極と、
前記複数の電極と交差して下部基板の上に配列される複数のデータ電極と、
前記上部基板と前記下部基板との間に放電空間を形成するため、一定のギャップが設けられるとともに前記複数のデータ電極に並ぶように配列される複数の隔壁と
前記複数の隔壁の内壁に沿って形成される赤色蛍光体層、緑色蛍光体層および青色蛍光体層を有する複数の蛍光体層と、
を備え、
前記緑色蛍光体層は、
ZnSiO:Mn蛍光体と、
(Y、Gd)BO:Tb蛍光体と、
BaAl1219:Mn蛍光体と、
が混合されて形成され、
前記緑色蛍光体層では、全体の重量に対する前記BaAl1219:Mn蛍光体の混合比率が1〜25重量%である、
プラズマディスプレイパネル。
【請求項5】
上部基板の上に第1および第2サステイン電極が一つの対を成して配列される複数の電極と、
前記複数の電極と交差して下部基板の上に配列される複数のデータ電極と、
前記上部基板と前記下部基板との間に放電空間を形成するため、一定のギャップが設けられるとともに前記複数のデータ電極に並ぶように配列される複数の隔壁と、
前記複数の隔壁の内壁に沿って形成される赤色蛍光体層、緑色蛍光体層および青色蛍光体層を有する複数の蛍光体層と、
を備え、
前記緑色蛍光体層は、
ZnSiO:Mn蛍光体と、
(Y、Gd)BO:Tb蛍光体と、
BaAl1219:Mn蛍光体と、
・ が混合されて形成され、
前記緑色蛍光体層では、前記ZnSiO:Mn蛍光体に対する前記(Y、Gd)BO:Tb蛍光体の混合比率が25〜80重量%である、
プラズマディスプレイパネル。
【請求項6】
前記緑色蛍光体層では、全体の重量に対する前記BaAl1219:Mn蛍光体の混合比率が1〜25重量%である、
請求項5に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項7】
プラズマディスプレイパネルの蛍光体層が形成されるための緑色蛍光体であって、
ZnSiO:Mnを含む第1種蛍光体と、
LaPO:Tb、YAl(BO:Tb、Y(Al、Ga)12:Tb、YBO:Tb、(Y、Gd)BO:Tbの少なくとも一つを含む第2種蛍光体と、
BaAl1219:Mn、BaAl1423:Mn、Ba(Sr、Ma)AlO:Mnの少なくとも一つを含む第3種蛍光体と、
が混合された混合蛍光体を備え、
前記混合蛍光体の全体の重量に対する前記第3種蛍光体の混合比率は、1〜25重量%である、
緑色蛍光体。
【請求項8】
プラズマディスプレイパネルの蛍光体層が形成されるための緑色蛍光体であって、
ZnSiO:Mnを含む第1種蛍光体と、
LaPO:Tb、YAl(BOTb、Y(Al、Ga)12:Tb、YBO:Tb、(Y、Gd)BO:Tbの少なくとも一つを含む第2種蛍光体と、
BaAl1219:Mn、BaAl1423:Mn、Ba(Sr、Ma)AlO:Mnの少なくとも一つを含む第3種蛍光体と、
が混合された混合蛍光体を備え、
前記第1種蛍光体に対する前記第2種蛍光体の混合比率は、25〜80重量%である、
緑色蛍光体。
【請求項9】
全体の重量に対する前記第3種蛍光体の混合比率は、1〜25重量%である、
請求項8に記載の緑色蛍光体。
【請求項10】
プラズマディスプレイパネルの蛍光体層が形成されるための緑色蛍光体であって、
BaAl1219:Mn、BaAl1423:Mn、Ba(Sr、Ma)AlO:Mnの少なくとも一つを含むBAM系蛍光体と、
前記BAM系蛍光体に対して異なる組成を含む少なくとも一種以上の蛍光体と、
が混合されて形成され、
全体の重量に対する前記BAM系蛍光体の混合比率は、1〜25重量%である、
緑色蛍光体。
【請求項11】
プラズマディスプレイパネルの蛍光体層が形成されるための緑色蛍光体であって、
ZnSiO:Mnを含む第1種蛍光体と、
LaPO:Tb、YAl(BOTb、Y(Al、Ga)12:Tb、YBO:Tb、(Y、Gd)BO:Tbの少なくとも一つを含む第2種蛍光体と、
が混合された混合蛍光体を備え、
前記第1種蛍光体に対する前記第2種蛍光体の混合比率は、25〜80重量%である、
緑色蛍光体。
【請求項12】
前記混合蛍光体には、
BaAl1219:Mn、BaAl1423:Mn、Ba(Sr、Ma)AlO:Mnの少なくとも一つを含む第3種蛍光体が更に混合される、
請求項11に記載の緑色蛍光体。
【請求項13】
上部基板の上に第1および第2サステイン電極が一つの対を成して配列される複数の電極と、
前記複数の電極と交差して下部基板の上に配列される複数のデータ電極と、
前記上部基板と前記下部基板との間に放電空間を形成するため、一定のギャップが設けられるとともに前記複数のデータ電極に並ぶように配列される複数の隔壁と、
前記複数の隔壁の内壁に沿って形成される赤色蛍光体層、緑色蛍光体層および青色蛍光体層を有する複数の蛍光体層と、
を備え、
前記緑色蛍光体層は、
ZnSiO:Mnを含む第1種蛍光体と、
LaPO:Tb、YAl(BOTb、Y(Al、Ga)12:Tb、YBO:Tb、(Y、Gd)BO:Tbの少なくとも一つを含む第2種蛍光体と、
BaAl1219:Mn、BaAl1423:Mn、Ba(Sr、Ma)AlO:Mnの少なくとも一つを含む第3種蛍光体と、
が混合されて形成され、
前記緑色蛍光体層では、全体の重量に対する前記第3種蛍光体の混合比率が1〜25重量%である、
プラズマディスプレイパネル。
【請求項14】
上部基板の上に第1および第2サステイン電極が一つの対を成して配列される複数の電極と、
前記複数の電極と交差して下部基板の上に配列される複数のデータ電極と、
前記上部基板と前記下部基板との間に放電空間を形成するため、一定のギャップが設けられるとともに前記複数のデータ電極に並ぶように配列される複数の隔壁と、
前記複数の隔壁の内壁に沿って形成される赤色蛍光体層、緑色蛍光体層および青色蛍光体層を有する複数の蛍光体層と、
を備え、
前記緑色蛍光体層は、
ZnSiO:Mnを含む第1種蛍光体と、
LaPO:Tb、YAl(BOTb、Y(Al、Ga)12:Tb、YBO:Tb、(Y、Gd)BO:Tbの少なくとも一つを含む第2種蛍光体と、
BaAl1219:Mn、BaAl1423:Mn、Ba(Sr、Ma)AlO:Mnの少なくとも一つを含む第3種蛍光体と、
が混合されて形成され、
前記緑色蛍光体層では、前記第1種蛍光体に対する前記第2種蛍光体の混合比率が25〜80重量%である、
プラズマディスプレイパネル。
【請求項15】
前記緑色蛍光体では、全体の重量に対する前記第3種蛍光体の混合比率が1〜25重量%である、
請求項14に記載のプラズマディスプレイパネル。

【図1】
image rotate


【公表番号】特表2006−528712(P2006−528712A)
【公表日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521001(P2006−521001)
【出願日】平成16年7月24日(2004.7.24)
【国際出願番号】PCT/KR2004/001838
【国際公開番号】WO2005/010121
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】