説明

線材せん断具及び収納容器

【課題】 注射針等の線材をせん断するのに好適な線材せん断具を提供すること。
【解決手段】 一方に一対のせん断部111A、111Bを有し、他方に一対の把手部112A、112Bを有する一対のせん断具本体110A、110Bを軸部材120により回動自在に連結し、重なり合う一対のせん断部111A、111Bに、それぞれ一対の貫通孔115A、115Bを形成し、この一対の貫通孔115A、115Bに挿入された線材を一対のせん断部111A、111Bを回動させることによりせん断することを特徴とする線材せん断具を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線材せん断具及び線材せん断具用収納容器に関し、特に、注射針その他の線材をせん断するのに好適な線材せん断具及びせん断屑を収納する収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、注射針やワイヤー等の線材をせん断する場合には、一点において回動自在に連結され、連結された一点の一方側に相対向する一対の刃部を形成し、その他方側には一対の把手部を形成した一対のせん断具本体からなり、他方側に形成されている一対の把手部の開閉動作に連動して、一方側に形成されている刃部を開閉させるせん断具により、これらの刃部に線材を挟み込んでせん断していた(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−286778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のせん断具で、注射針等のように非常に硬い線材をせん断する場合には、刃部を閉じてせん断しようとする際に、線材が刃に沿って滑ってしまい、うまくせん断することができない場合があった。
【0004】
また、従来のせん断具によって、せん断対象物をせん断した場合には、せん断屑が飛散してしまうという欠点を有していた。
【0005】
特に、従来のせん断具によって、使用済みの注射器の注射針をせん断する場合においては、せん断された注射針が飛散し、危険であるばかりか衛生上も問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、注射針などの線材をせん断するのに好適な線材せん断具及び収納容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するため、本発明は、一点において回動自在に連結され、前記一点の一方側には一対のせん断部が形成され、前記一点の他方側には一対の把手部が形成されている一対のせん断具本体からなり、前記一対のせん断部は、前記せん断部の開閉面に沿って少なくとも一部が重なり合うようにされており、前記一対のせん断部の重なり合う部分には、前記せん断部の開閉面に対して垂直な方向から線材を挿入することができる隙間を有する貫通孔が形成されており、前記把手部の開閉動作に連動させて前記隙間を開閉させることにより、前記隙間に挿入された線材をせん断することができるようにした線材せん断具を提供する。
【0008】
このような線材せん断具を提供することにより、貫通孔によって確実に線材が保持されるため、線材が動いてしまうことがなくなり、確実にこの線材をせん断することができるようになる。
【0009】
ここで、一対の貫通孔の内少なくとも何れか一方の貫通孔には、前記線材をせん断する刃を形成しておくことで、より確実にこの線材をせん断することができる。
【0010】
また、このような刃を形成する代わりに、一対の貫通孔の内少なくとも何れか一方の貫通孔を一定の内径を有する平孔部と、この平孔部の一端からせん断部の表面に向かって徐々に内径が大きくなる拡径部と、により形成しておくことで、線材をこの貫通孔に容易に挿入することができるようになる。
【0011】
また、本発明は、一点において回動自在に連結され、前記一点の一方側には一対のせん断部が形成され、前記一点の他方側には一対の把手部が形成されている一対のせん断具本体からなり、前記一対のせん断部には、前記せん断部の開閉面に対して垂直な方向から線材を挿入することができる隙間が形成されており、前記把手部の開閉動作に連動させて前記隙間を開閉させることにより、前記隙間に挿入された前記線材をせん断することができるようにした線材せん断具であって、前記せん断具本体の前記せん断部側には、収納容器が設けられており、前記収納容器の底面には開口部が形成されており、前記開口部は、前記隙間が開いた状態の際に前記開閉面と垂直な方向から見たときに、前記隙間に位置合わせされて形成されていることを特徴とする線材せん断具を提供する。
【0012】
このような線材せん断具を提供することにより、収納容器の内部に線材を挿入した状態でこの線材をせん断することにより、せん断屑が飛散してしまうことを防止することができる。
【0013】
ここで、注射針等のように所定の長さを有する線材をせん断する場合を考慮して、収納容器は、せん断部の開閉面に対して垂直方向に延びる長さを有していることが望ましい。
【0014】
せん断部としては、線材をせん断することができるものであればどのようなものであってもよいが、例えば、一対のせん断部をこのせん断部の開閉面に沿って少なくとも一部が重なり合うように形成し、一対のせん断部の重なり合う部分に一対の貫通孔をそれぞれ形成し、この貫通孔の内部の空間によって形成される隙間に線材を挿入して、この隙間を閉じることによりこの線材をせん断することができるようにすることができる。
【0015】
ここで、このような貫通孔の内部に線材を挿入する場合には、一対の貫通孔の内少なくとも何れか一方の貫通孔と収納容器の開口部とを同一の形状及び大きさの横断面を有するようにすることで、注射針等の線材を確実に収納容器の内部に挿入することができるほか、収納容器の開口部と貫通孔とでこの線材を保持することができるため、確実にこの線材をせん断することができる。
【0016】
また、一対の貫通孔の内少なくとも何れか一方の貫通孔には、線材をせん断するための刃を形成しておくことで、確実にこの線材をせん断することができる。
【0017】
さらに、線材をせん断する刃の代わりに、一対の貫通孔の内少なくとも何れか一方の貫通孔に、一定の内径を有する平孔部と、この平孔部の一端からせん断部の表面に向かって徐々に内径が大きくなる拡径部と、を形成しておくことにより、線材をこの貫通孔に容易に挿入することができるようになる。
【0018】
なお、貫通孔にこのような平孔部と拡径部とを形成した場合には、この平孔部と収納容器の開口部とを同一の形状及び大きさの横断面を有するように形成することで、注射針等の線材を貫通孔を介して収納容器の内部に確実に挿入することができるようになる。
【0019】
また、せん断部としては、一対のせん断部のそれぞれに相対向するように形成された一対の刃部を備えるようにすることで、この一対の刃部の間の空間に線材を挿入して、刃部を閉じることにより、この線材をせん断することができるようになる。
【0020】
このようにせん断部として一対の刃部を備えるようにした場合には、収納容器を一対のせん断具本体のうちの何れか一方のせん断具本体に対して固定的に取り付け、この収納容器の開口部はこの一方のせん断具本体の刃部に隣接して位置合わせしておくことが望ましい。
【0021】
このような位置に位置合わせしておくことで、一対の刃部が線材を垂直方向から挟み込むこととなり、確実にこの線材をせん断することができるようになる。
【0022】
ここで、収納容器の形状については、どのような形状であってもよいが、その底面には、収納容器の内部に向かって延び、かつ、この底面から離れるに従って徐々に横断面積が小さくなるようなテーパー部を形成しておき、開口部はこのテーパー部の頂点に形成しておくことが望ましい。
【0023】
底面にこのようなテーパー部を形成しておくことで、収納容器の内部に収納されたせん断屑が、収納容器の開口部から容易に外部に出てしまうことを防止することができる。
【0024】
また、底面自体を収納容器の内部に向かって延び、かつ、その底面の周縁から離れるに従って徐々に横断面積が小さくなるように形成し、開口部をこの底面の頂点に形成することも可能である。
【0025】
また、収納用器の内部に磁石を取り付けておくことで、磁性体からなる線材のせん断屑を引き寄せておくことが可能となり、このようなせん断屑が収納容器の外部に容易に出てしまうことを防止することができるようになる。
【0026】
なお、収納容器の材質についてはどのような材質であってもよいが、外部から内部を見ることができる材質により形成することで、収納容器の内部に収納されているせん断屑の量等を確認することができ便利である。
【0027】
また、収納容器には、着脱自在の蓋を設けておくことにより、収納容器の内部に収納されたせん断屑を容易に取り出すことができるようになる。
【0028】
さらに、この蓋の内側面に磁石を取り付けておくことにより、磁性体からなるせん断屑を容易に取り出すことができるようになる。
【0029】
また、収納容器はせん断具本体に対して取り外し自在に取り付けておくことで、容易にこの収納容器を取り替えることができるようになる。
【0030】
ここで、収納容器をせん断具本体に対して取り外し自在に取り付ける場合には、フランジを用いて収納容器をせん断具本体に対して取り外し自在に取り付けることが望ましい。
【0031】
なお、収納容器の外周に雄ネジを形成し、フランジの所定の位置にこの雄ネジを螺合させことができる雌ネジを形成することで、これらの雄ネジと雌ネジとを螺合させることにより、収納容器とフランジとを着脱自在にすることも可能である。
【0032】
また、収納容器は、フランジとせん断具本体とを少なくとも二点以上の点において固定的に取り付けることにより、せん断具本体に対して所定の位置に取り付けることができるようになる。
【0033】
そして、この二点以上の点については、ネジにより固定的に取り付けることができ、また、二点以上の点の内、少なくとも一つの点は、フランジ又はせん断具本体の何れか一方に形成された嵌合用貫通孔に、フランジ又はせん断具本体のいずれ他方に形成された嵌合用ピンを嵌合させることにより固定的に取り付けることも可能である。
【0034】
なお、収納容器の開口部に嵌め込むことのできる栓を備えることで、せん断具本体から取り外した収納容器の開口部に栓をすることにより、収納容器の内部に収納された線材が外部にでてしまうことを防止することができる。
【0035】
また、本発明は、一点において回動自在に連結され、前記一点の一方側には一対のせん断部が形成され、前記一点の他方側には一対の把手部が形成されている一対のせん断具本体からなり、前記一対のせん断部には、前記せん断部の開閉面に対して垂直な方向から線材を挿入することができる隙間が形成されており、前記把手部の開閉動作に連動させて前記せん断部を開閉させることにより、前記隙間を開閉させて前記隙間に挿入された線材をせん断することができるようにした線材せん断具に取り付けられ、前記線材せん断具によりせん断されたせん断屑を収納する収納容器であって、前記収納容器は、剛性体からなり、前記せん断具本体の前記せん断部側に取り外し自在に取り付けられ、前記収納容器の底面には開口部が形成されており、前記開口部は、前記隙間が開いた状態の際に前記開閉面と垂直な方向から見たときに、前記隙間に位置合わせされて形成されていることを特徴とする収納容器を提供する。
【0036】
このような収納容器を提供することにより、収納容器の内部に線材を挿入した状態でこの線材をせん断することにより、せん断屑が飛散してしまうことを防止することができる。
【0037】
ここで、注射針等のように所定の長さを有する線材をせん断する場合を考慮して、収納容器は、せん断部の開閉面に対して垂直方向に延びる長さを有していることが望ましい。
【0038】
ここで、収納容器の形状については、どのような形状であってもよいが、その底面には、収納容器の内部に向かって延び、かつ、この底面から離れるに従って徐々に横断面積が小さくなるようなテーパー部を形成しておき、開口部はこのテーパー部の頂点に形成しておくことが望ましい。
【0039】
底面にこのようなテーパー部を形成しておくことで、収納容器の内部に収納されたせん断屑が、収納容器の開口部から容易に外部に出てしまうことを防止することができる。
【0040】
また、底面自体を収納容器の内部に向かって延び、かつ、その底面の周縁から離れるに従って徐々に横断面積が小さくなるように形成し、開口部をこの底面の頂点に形成することも可能である。
【0041】
また、収納用器の内部に磁石を取り付けておくことで、磁性体からなる線材のせん断屑を引き寄せておくことが可能となり、このようなせん断屑が収納容器の外部に容易に出てしまうことを防止することができるようになる。
【0042】
なお、収納容器の材質についてはどのような材質であってもよいが、外部から内部を見ることができる材質により形成することで、収納容器の内部に収納されているせん断屑の量等を確認することができ便利である。
【0043】
また、収納容器には、着脱自在の蓋を設けておくことにより、収納容器の内部に収納されたせん断屑を容易に取り出すことができるようになる。
【0044】
さらに、この蓋の内側面に磁石を取り付けておくことにより、磁性体からなるせん断屑を容易に取り出すことができるようになる。
【0045】
また、収納容器はせん断具本体に対して取り外し自在に取り付けておくことで、容易にこの収納容器を取り替えることができるようになる。
【0046】
ここで、収納容器をせん断具本体に対して取り外し自在に取り付ける場合には、フランジを用いて収納容器をせん断具本体に対して取り外し自在に取り付けることができるようにすることが望ましい。
【0047】
なお、収納容器の外周には、フランジに形成された雌ネジに螺合できる雄ネジを形成しておくことで、収納容器をフランジに対して着脱自在にすることができる。
【0048】
また、収納容器の開口部に嵌め込むことのできる栓を備えておくことで、収納容器の内部に入れられた線材が外部にでてしまうことを防止することができる。
【発明の効果】
【0049】
以上のように、本発明によれば、せん断部に形成された貫通孔により、線材を確実に保持することができるため、確実に線材をせん断することができるほか、収納容器の内部に線材を挿入してからこの線材をせん断することにより、せん断屑が飛散してしまうことがなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
図1は、本発明の第一の実施形態に係る線材せん断具100の下面斜視図である。
【0051】
本実施形態に係る線材せん断具100は、一対のせん断具本体110A、110Bと、軸部材120と、バネ130と、により構成されている。
【0052】
一対のせん断具本体110A、110Bは、第一のせん断具本体110Aと第二のせん断具本体110Bとにより形成されており、軸部材120により一点において回動自在に連結され、この軸部材120を挟んで、一方側には一対のせん断部111A、111B(ここで、第一のせん断具本体110A側のせん断部を第一のせん断部111A、第二のせん断具本体110B側のせん断部を第二のせん断部111Bとする)が形成されており、また、他方側には、一対の把手部112A、112B(ここで、第一のせん断具本体110A側の把手部112Aを第一の把手部112A、第二のせん断具本体110B側の把手部を第二の把手部112Bとする)が形成されている。
【0053】
従って、軸部材120を中心として一対の把手部112A、112Bを回動させることにより、一対のせん断部111A、111Bも回動させることができるようにされている。
【0054】
なお、図2(線材せん断具100の下面における分解斜視図)に表されているように、第一のせん断具本体110Aには、把手部112A、112Bの回動方向に所定の長さを有するレール状孔113が形成されており、第二のせん断具本体110Bには、このレール状孔113に入り込む位置にロック用突起114が形成されているため、レール状孔113の内部においてロック状突起114を動かすことができる範囲において、一対の把手部112A、112Bの回動範囲を制限することができるようにしている。
【0055】
ここで、図2に表されているように、一対のせん断部111A、111Bは、このせん断部111A、111Bの開閉面に沿って重なり合うように、即ち、せん断部111Aの下面とせん断部111Bの上面とが重なり合うようにされている。
【0056】
そして、一対のせん断部111A、111Bのうち重なり合っている部分には、それぞれ一対の貫通孔115A、115B(ここで、第一のせん断部111A側の貫通孔を第一の貫通孔115A、第二のせん断部111B側の貫通孔を第二の貫通孔115Bとする)が形成されており、これらの貫通孔115A、115Bは、軸部材120を中心とした回動面に対して垂直な方向に延びるように形成されている。
【0057】
そして、一対の貫通孔115A、115Bは、それぞれの内部空間が一対の把手部112A、112Bを最も開いた状態の際に直線上に連通するようにされており、図4(線材せん断具100の使用状態を表す側面図)に表されているように、これらの貫通孔115A、115Bの連通した内部空間に注射針171等の線材を挿入することができるようにされている。
【0058】
そして、貫通孔115A、115Bの連通した内部空間に線材を挿入した状態で、一対の把手部112Aを閉じることにより、せん断部111Aの下面とせん断具111Bの上面との境界面において、この線材にせん断力が生じ、この線材をせん断することができるようにしている。
【0059】
貫通孔115A、115Bの大きさ・形状については、この線材せん断具100によりせん断する線材の大きさ・形状に合わせて適時選択することができる設計事項であり、本実施形態においては、図4に表されているように、注射針171をせん断するため、貫通孔115A、115Bは横断面が円形になるように形成されている。
【0060】
また、第一の貫通孔115Aについては、図3(図1のX−X線における縦断面図)に表されているように、一定の内径を有する平孔部115A−aと、この平孔部115A−aの一端から第一のせん断部111Aの表面111A−aに向かって徐々に内径が大きくなる拡径部115A−bと、により形成されている。
【0061】
このため、第一の貫通孔115Aから線材を挿入する際に、線材を挿入しやすくなる。
【0062】
一対の把手部112A、112Bには、バネ130が取り付けられており、このバネ130は、一対の把手部112A、112Bを開いた状態に保持するように、これらの把手部112A、112Bを付勢している。
【0063】
以上のように、本実施形態に係る線材せん断具100を形成したので、図4に表されているように、一対の把手部112A、112Bを開き、一対のせん断部111A、111Bに形成されている貫通孔115A、115Bを相互に連通した状態にし、これらの貫通孔115A、115Bに被せん断対象物である注射器170の注射針171を挿入して、一対の把手部112A、112Bを閉じることにより、この注射針171をせん断することができるようになり、この際、注射針171は貫通孔115A、115Bにより保持されているため、確実にこの注射針171をせん断することができる。
【0064】
なお、本実施形態においては、第一の貫通孔115Aに平孔部115A−aと拡径部115A−bとを形成したが、内径が一定の平孔のみにより形成することも可能である。
【0065】
図5は、本発明の第二の実施形態に係る線材せん断具200の下面斜視図である。
【0066】
本実施形態に係る線材せん断具200は、一対のせん断具本体110A、110Bと、軸部材120と、バネ130と、収納容器240と、により構成されている。
【0067】
本実施形態に係る線材せん断具200において、一対のせん断具本体110A、110B、軸部材120及びバネ130については、第一の実施形態に係る線材せん断具100と同様であるため、以下、収納容器240に関連する事項についてのみ説明する。
【0068】
本実施形態に係る線材せん断具200においては、第二のせん断具本体110Bに収納容器240が取り付けられている。
【0069】
収納容器240は、図6(線材せん断具200の上面斜視図)に表されているように、第二のせん断具本体110Bの第二のせん断部111B側に、接着剤で取り付けられている。
【0070】
なお、収納容器240の大きさ・形状については、被せん断対象物である線材を内部に収納することのできる大きさ・形状を適時選択すればよいが、本実施形態においては、図8(線材せん断具200の使用状態を表す側面図)に表されているように、注射針171をせん断する場合に便利なように、せん断部111A、111Bの開閉面に対して垂直方向に長く延びる円筒形状が採用されている。
【0071】
なお、収納容器240は、透明の耐熱性樹脂により形成されており、外部からこの収納容器240の内部を見ることができるようにされているとともに、この収納容器240を煮沸することにより、消毒することができるようにされている。
【0072】
ここで、この収納容器240の底面240aには、開口部241が形成されており、収納容器240の頂面240bは閉じている。
【0073】
図7(図6のY−Y線における断面図)に表されているように、開口部241は、第二の貫通孔115Bと同軸となるように位置合わせされており、また、開口部241の大きさ・形状については、被せん断対象物の大きさ・形状を考慮して適時選択すればよいが、本実施形態においては、開口部241の大きさ・形状についても第二の貫通孔115Bと同じか第二の貫通孔115Bよりも大きくなるようにされている。
【0074】
なお、本実施形態においては、第二の貫通孔115Bと第一の貫通孔115Aの平孔部115A−aとが同じ内径となるように形成されているため、開口部241の内径はこの平孔部114A−aとも同じになるようにされている。
【0075】
以上のように、本実施形態に係る線材せん断具200を形成したので、図8に表されているように、一対の把手部112A、112Bを開いた状態で、一対のせん断部111A、111Bに形成されている貫通孔115A、115Bを介して収納容器240の内部に被せん断対象物である注射器170の注射針171を挿入して、一対の把手部112A、112Bを閉じることにより、この注射針171をせん断することができるようになり、せん断されたせん断屑である注射針171は、収納容器240の内部に収納されるため、せん断された注射針171が飛散してしまうことがなくなる。
【0076】
なお、本実施形態においては、収納容器240を円柱状に形成しているが、このような形状に限定されるわけではなく、角柱状等他の形状を選択することも可能である。
【0077】
図9は、本発明の第三の実施形態に係る線材せん断具300の下面斜視図である。
【0078】
本実施形態に係る線材せん断具300は、第二の実施形態に係る線材せん断具200と比べて、収納容器340及びこの収納容器340の取り付け方法が異なるのみであるため、以下これらに関連する事項についてのみ説明する。
【0079】
本実施形態における収納容器340は、図10(線材せん断具300の下面における分解斜視図)に表されているように、その底面340aの側の外周に、雄ネジ342が形成されている。
【0080】
なお、収納容器340の底面340aに形成されている開口部341の大きさ・形状・位置については、第二の実施形態と同様にされている。
【0081】
また、本実施形態における収納容器340は、第二の実施形態と同様に耐熱性樹脂により形成されているが、第二の実施形態とは異なり非透明の樹脂を使用しているため、外部からこの収納容器340の内部を見ることはできないようにされている。
【0082】
図10に表されているように、本実施形態においては、収納容器340は、フランジ350を用いて第二のせん断具本体110Bに取り付けられている。
【0083】
具体的には、フランジ350には、上方に延びる環状の連結部材351が形成されており、この連結部材351には、収納容器340の外周に形成されている雄ネジ342に嵌め込むことができる雌ネジ352が内周に形成されている。
【0084】
従って、収納容器340の外周に形成されている雄ネジ342を連結部材351の内周に形成されている雌ネジ352に螺合させることにより、収納容器340は連結部材351に対して着脱自在に取り付けることができるようにされている。
【0085】
なお、フランジ350の連結部材351の内側の領域353は貫通しているため、連結部材351に取り付けた際に、フランジ350が、収納容器340の開口部341を覆ってしまうことはない。
【0086】
ここで、フランジ350は、フランジ固定用ネジ361で、第二のせん断具本体110Bに固定するようにされている。
【0087】
また、第二のせん断具本体110Bには、適切な位置にネジ穴362を二つ設けておくことにより、このネジ穴362にフランジ固定用ネジ361をネジ込んで収納容器340を取り付けたフランジ350の取り付け位置が固定され、図11(図9のZ−Z線における縦断面図)に表されているように、第一の貫通孔115Aと第二の貫通孔115Bと開口部341とがそれぞれ同軸上に位置するようにされている。
【0088】
さらに、収納容器340の開口部341には、図12(収納用容器340及び栓360の上方斜視図)に表されているように、栓360を嵌め込むことができるようにされている。
【0089】
栓360は、挿入部361と、カバー部362と、摘み部363と、により構成されている。
【0090】
挿入部361は、先端の横断面が開口部341の横断面よりも小さく、カバー部362の方向に向かって徐々にこの横断面が広くなり、最もカバー部362に隣接した側が開口部341の横断面よりも広くなるテーパー部361aと、テーパー部361aとカバー部362との間を連結する連結部361bと、により形成されており、連結部361bについては開口部341の横断面と同じになるようにされている。
【0091】
そして、挿入部361については、その先端から収納容器340の開口部341に挿入し、テーパー部361aを介して連結部361bを開口部341に嵌め込むことができる程度の弾性を有する素材により形成されている。
【0092】
従って、連結部361bが開口部341に嵌め込まれる位置にまで挿入部361を収納容器340の開口部341に挿入することにより、テーパー部361aと連結部361bとの間の段差が開口部341に引っかかるため、収納容器340から栓360を取り外すことができなくなる。
【0093】
カバー部362は、開口部341を覆うことができる程度の大きさ・形状に形成されており、摘み部363については、この摘み部363を手で持って挿入部361を開口部341に挿入することができる大きさ・形状に形成されている。
【0094】
以上のように、本実施形態に係る線材せん断具300を形成したので、一対の把手部112A、112Bを開いた状態で、一対のせん断部111A、111Bに形成されている貫通孔115A、115Bを介して収納容器340の内部に被せん断対象物である注射器170の注射針171を挿入して、一対の把手部112A、112Bを閉じることにより、この注射針171をせん断することができるようになり、せん断されたせん断屑である注射針171は、収納容器340の内部に収納されるため、せん断された注射針171が飛散してしまうことがなくなる。
【0095】
また、収納容器340が着脱自在にされているため、収納容器340を容易に取り替えることができるようになる。
【0096】
さらに、収納容器340に栓360をすることができるため、収納容器340の中に入れられた線材が外部にでてしまうことを防止することができる。特に、収納容器340の内部に使用済みの注射針が入れられている場合には、このような栓360をしておくことにより、この注射針に触ってしまうようなことがなくなる。
【0097】
図13は、本発明の第四の実施形態に係る線材せん断具400の上面斜視図である。
【0098】
本実施形態に係る線材せん断具400は、一対のせん断具本体410A、410Bと、軸部材420と、バネ430と、収納用容器440と、により構成されている。
【0099】
一対のせん断具本体410A、410Bは、第一のせん断具本体410Aと第二のせん断具本体410Bとからなり、軸部材420により一点において回動自在に連結されており、この軸部材420を挟んで、一方側には相対向する一対のせん断部411A、411B(第一のせん断具本体410A側に形成されているせん断部を第一のせん断部411Aとし、第二のせん断具本体410B側に形成されているせん断部を第二のせん断部411Bとする)が形成されており、また、他方側には、一対の把手部412A、412B(第一のせん断具本体410A側に形成されているせん断部を第一の把手部412Aとし、第二のせん断具本体410B側に形成されているせん断部を第二の把手部412Bとする)が形成されているため、軸部材420を中心として一対の把手部412A、412Bを回動させることにより、一対のせん断部411A、411Bも回動させることができるようにされている。
【0100】
ここで、図14(線材せん断具400の底面図)に表されているように、一対のせん断部411A、411Bには、相対向する位置に一対の刃部416A、416B(第一のせん断部411A側に形成されている刃部を第一の刃部416Aとし、第二のせん断部411B側に形成されている刃部を第二の刃部416Bとする)が形成されており、これらの刃部416A、416Bの間に被せん断対象物を挿入することができる隙間を形成している。
【0101】
従って、一対の把手部412A、412Bを開閉させることにより、一対の刃部416A、416Bを開閉させることができ、一対の刃部416A、416Bの間に被せん断対象物を挟み込むことにより、この被せん断対象物をせん断することができるようにされている。
【0102】
なお、一対の把手部412A、412B間には、バネ430が挟み込んであるため、このバネ430の弾性力により、一対の把手部412A、412B及び一対のせん断部411A、411Bは開いた状態に保持されている。
【0103】
第二のせん断具本体410Bの第二のせん断部411Bには、収納容器440が取り付けられている。
【0104】
収納容器440は、第二のせん断部411Bに、接着剤により接着されることにより取り付けられている。
【0105】
ここで、収納容器440の大きさ・形状については、被せん断対象物を内部に収納することのできる大きさ・形状を適時選択すればよいが、本実施形態においては、図15(線材せん断具400の使用状態を表す側面図)に表されているように、注射針171のような細長い物をせん断する場合に便利なように、一対のせん断部411A、411Bの開閉が行われる開閉面に対して垂直方向に長く延びるように形成している。
【0106】
なお、収納容器440については、透明の耐熱性樹脂により形成されており、外部からこの収納容器440の内部を見ることができるようにされているとともに、この収納容器440を煮沸することにより、消毒することができるようにされている。
【0107】
収納容器440の底面440aには、開口部441が形成されており、収納容器440の頂面440bは閉じている。
【0108】
開口部440の大きさ・形状については、被せん断対象物の大きさ・形状を考慮して適時選択すればよい。
【0109】
そして、この収納容器440は、図14に表されているように、一対のせん断部411A、411Bの開閉面と垂直な方向から見たときに、このせん断部411A、411Bによって開口部441が覆われておらず、かつ、第二の刃部416Bに開口部441が隣接するように位置合わせされて、第二のせん断具本体411Bに取り付けられている。
【0110】
このような位置に、収納容器430を固定することで、収納容器440の内部に挿入された線材を一対の刃部416A、416Bによって垂直方向から確実に挟み込むことができ、この線材を確実にせん断することができるようになる。
【0111】
以上のように、本実施形態に係る線材せん断具400を形成したので、図15に表されているように、一対のせん断部411A、411B間の隙間を介して被せん断対象物である注射器170の注射針171を収納容器440の開口部441から収納容器440の内部に挿入して、この注射針171をせん断することにより、せん断された注射針171は、収納容器440の内部に収納され、せん断された注射針171が飛散してしまうことがなくなる。
【0112】
なお、本実施形態においては、収納容器440を円柱状に形成しているが、このような形状に限定されるわけではなく、角柱状等他の形状を選択することも可能である。
【0113】
図16は、本発明の第五の実施形態に係る線材せん断具500の上面における分解斜視図である。
【0114】
本実施形態に係る線材せん断具500は、第四の実施形態に係る線材せん断具400と比べて、収納容器540の形状及び収納容器540の取り付け方法が異なっているため、以下これらに関連する事項について説明する。
【0115】
本実施形態における収納容器540は、収納容器540の底面540a全体が収納容器540の内部に向かって延び、かつ、この底面540の周縁から離れるに従って徐々に横断面積が小さくなるような傾斜が付けられており、この底面540の頂点に開口部541が形成されている。
【0116】
また、収納容器540には、開口部541とは反対側に取り外し自在にされた蓋544が取り付けられており、この蓋544を取り外すことにより、収納容器540の内部に収納されたせん断屑を取り出すことができるようにされている。
【0117】
収納容器540には、フランジ550が収納容器540の底部540のaの下端から水平方向に延びるように固定されている。
【0118】
そして、このフランジ550にはフランジ固定用貫通孔573が一つ形成されている。
【0119】
また、一対のせん断具本体510を回動自在に連結している軸部材520には、ネジ穴572が形成されている。
【0120】
そして、フランジ550に形成されているフランジ固定用貫通孔573を介して、軸部材520に形成されているネジ穴572にフランジ固定用ネジ571をネジ込むことにより、収納容器540は、第二のせん断具本体412Bに着脱自在に固定される。
【0121】
なお、フランジ550には、位置決め用貫通孔574が形成されており、この位置決め用貫通孔574に、第二のせん断具本体410Bの表面から直立している位置決め用ピン575を嵌合することにより、収納容器540に形成されている開口部541が、第四の実施形態で説明したように、第二の刃部416Bと隣接する位置に取り付けられるようにされている。
【0122】
以上のように、本実施形態に係る線材せん断具500を形成したので、一対のせん断部411A、411B間の隙間を介して被せん断対象物を収納容器540の開口部541から収納容器540の内部に挿入して、この被せん断対象物をせん断することにより、せん断されたせん断屑が収納容器540の内部に収納され、このせん断屑が飛散してしまうことがなくなる。
【0123】
また、収納容器540には、開口部541に向かって傾斜する底面540aが形成されているため、この底面540aの傾斜に沿って被せん断対象物を収納容器540の内部方向に動かすことで、容易に開口部541から収納容器540の内部に挿入することができる。
【0124】
さらに、このような底面540aの傾斜により、収納容器540の内部に一旦収納されたせん断屑が開口部541から容易に外部に出てしまうことを防止することができる。
【0125】
図17は、本発明の第六の実施形態に係る収納容器640の上面斜視図である。
【0126】
本実施形態に係る収納容器640は、第二の実施形態に係る線材せん断具200に使用された収納容器240と比較して、収納容器640の内側面に磁石645が取り付けられている点で異なるのみであるため、以下この点に関連する事項について説明する。
【0127】
本実施形態に係る収納容器640には、その側壁640cの内側面の一部に、その底面640aから頂面640bに渡って、磁石645が取り付けられている。
【0128】
このような磁石645を取り付けておくことにより、被せん断対象物が鉄等の磁性体である場合には、これを引き付けて、せん断された被せん断対象物が容易に収納容器640の内部から外部に出てしまうことを防止することができる。
【0129】
なお、本実施形態においては、磁石645を収納容器640の側壁640cの内側面の一部に取り付けたが、この取り付け部位については、適時選択することができる設計事項であり、収納容器640の頂面640bや底面640aの内側面に取り付けることも可能であり、また、側壁640cの一部ばかりでなく、この全面に取り付けることも可能である。
【0130】
さらに、本実施形態においては、磁石645を矩形状に形成しているが、この形状についても適時選択することができる設計事項である。
【0131】
このようにして形成される収納容器640は、例えば、本発明の第一の実施形態に係る線材せん断具100に、第二の実施形態に係る線材せん断具200の収納容器240と同じように取り付けることにより、線材せん断具100によりせん断されたせん断屑を収納することができるようになる。
【0132】
図18は、本発明の第七の実施形態に係る収納容器740の上面斜視図である。
【0133】
本実施形態に係る収納容器540は、第二の実施形態に係る線材せん断具200に使用された収納容器240と比較して、側壁740cの上端740dに嵌め込むことができる蓋744が取り付けられている点で異なるのみであるため、以下この点に関連する事項について説明する。
【0134】
本実施形態に係る収納容器740には、収納容器740の側壁740cの上端740dに嵌め込むことで取り外し自在にされている蓋744が取り付けられている。
【0135】
従って、この蓋744を取り外すことにより、収納容器740の上端740cが解放され、内部に溜められたせん断屑を取り出すことが可能になる。
【0136】
また、図19(蓋744の底面図)に表されているように、蓋744の内側面には、磁石746が取り付けられているため、被せん断対象物が鉄等の磁性体である場合には、これを引き付けて、せん断された被せん断対象物が容易に収納容器の内部から外部に出てしまうことを防止することができる。
【0137】
このようにして形成される収納容器740は、第四の実施形態と同様に、例えば、本発明の第一の実施形態に係る線材せん断具100に、第二の実施形態に係る線材せん断具200の収納容器240と同じように取り付けることにより、線材せん断具100によりせん断されたせん断屑を収納することができるようになる。
【0138】
なお、本実施形態のように、磁石746を取り付けるか否かは適時選択することができる設計事項であり、また、磁石746の形状についても適時選択することができる設計事項である。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】第一の実施形態に係る線材せん断具100の下面斜視図。
【図2】線材せん断具100の下面における分解斜視図。
【図3】図1のX−X線における縦断面図。
【図4】線材せん断具100の使用状態を表す側面図。
【図5】第二の実施形態に係る線材せん断具200の下面斜視図。
【図6】線材せん断具200の上面斜視図。
【図7】図6のY−Y線における断面図。
【図8】線材せん断具200の使用状態を表す側面図。
【図9】第三の実施形態に係る線材せん断具300の下面斜視図。
【図10】線材せん断具300の上面における分解斜視図。
【図11】図9のZ−Z線における縦断面図。
【図12】収納用容器340及び栓360の上方斜視図。
【図13】第四の実施形態に係る線材せん断具400の上面における斜視図。
【図14】線材せん断具400の底面図。
【図15】線材せん断具400の使用状態を表す側面図。
【図16】第五の実施形態に係る線材せん断具500の上面における分解斜視図。
【図17】第六の実施形態に係る収納容器640の上面斜視図。
【図18】第七の実施形態に係る収納容器740の上面斜視図。
【図19】蓋744の底面図。
【符号の説明】
【0140】
100、200、300、400、500 線材せん断具
110、210、310、410、510 せん断具本体
111、211、311、411、511 せん断部
112、212、312、412、512 把手部
115 貫通孔
120、420 軸部材
130、430 バネ
240、340、440、540、640、740 収納容器
241、341、441、541、641、741 開口部
342 テーパー部
544、744 蓋
645、746 磁石
350、550 フランジ
360 栓

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一点において回動自在に連結され、前記一点の一方側には一対のせん断部が形成され、前記一点の他方側には一対の把手部が形成されている一対のせん断具本体からなり、
前記一対のせん断部は、前記せん断部の開閉面に沿って少なくとも一部が重なり合うようにされており、
前記一対のせん断部の重なり合う部分には、前記せん断部の開閉面に対して垂直な方向から線材を挿入することができる隙間を有する貫通孔が形成されており、
前記把手部の開閉動作に連動させて前記隙間を開閉させることにより、前記隙間に挿入された線材をせん断することができるようにした線材せん断具。
【請求項2】
一点において回動自在に連結され、前記一点の一方側には一対のせん断部が形成され、前記一点の他方側には一対の把手部が形成されている一対のせん断具本体からなり、
前記一対のせん断部には、前記せん断部の開閉面に対して垂直な方向から線材を挿入することができる隙間が形成されており、
前記把手部の開閉動作に連動させて前記隙間を開閉させることにより、前記隙間に挿入された前記線材をせん断することができるようにした線材せん断具であって、
前記せん断具本体の前記せん断部側には、収納容器が設けられており、
前記収納容器の底面には開口部が形成されており、
前記開口部は、前記隙間が開いた状態の際に前記開閉面と垂直な方向から見たときに、前記隙間に位置合わせされて形成されていることを特徴とする線材せん断具。
【請求項3】
前記収納容器は、前記開閉面に対して垂直方向に延びる長さを有していることを特徴とする請求項2に記載の線材せん断具。
【請求項4】
前記一対のせん断部は、前記せん断部の開閉面に沿って少なくとも一部が重なり合うようにされており、
前記一対のせん断部の重なり合う部分には、前記一対のせん断部のそれぞれに形成された一対の貫通孔を備え、
前記隙間は前記一対の貫通孔の内部の空間であることを特徴とする請求項2又は3に記載の線材せん断具。
【請求項5】
前記一対の貫通孔の内少なくとも何れか一方の貫通孔は、一定の内径を有するの平孔部と、前記平孔部の一端から前記せん断部の表面に向かって徐々に内径が大きくなる拡径部と、により形成されていることを特徴とする請求項1又は4に記載の線材せん断具。
【請求項6】
前記せん断部は、前記一対のせん断部のそれぞれに相対向するように形成された一対の刃部を備え、前記隙間は前記一対の刃部の間の空間であることを特徴とする請求項2又は3に記載の線材せん断具。
【請求項7】
前記収納容器は、前記一対のせん断具本体のうちの何れか一方のせん断具本体に対して固定的に取り付けられており、
前記開口部は、前記開閉面と垂直な方向から見たときに、前記一方のせん断具本体の前記刃部と隣接するように位置合わせされて形成されていることを特徴とする請求項6に記載の線材せん断具。
【請求項8】
前記底面には、前記収納容器の内部に向かって延び、かつ、前記底面から離れるに従って徐々に横断面積が小さくなるようなテーパー部が形成されており、
前記開口部は、前記テーパー部の頂点に形成されていることを特徴とする請求項2乃至7の何れか一項に記載の線材せん断具。
【請求項9】
前記底面は、前記収納容器の内部に向かって延び、かつ、その周縁から離れるに従って徐々に横断面積が小さくなるように形成されており、
前記開口部は、前記底面の頂点に形成されていることを特徴とする請求項2乃至7の何れか一項に記載の線材せん断具。
【請求項10】
前記収納用器の内部には磁石が取り付けられていることを特徴とする請求項2乃至9の何れか一項に記載の線材せん断具。
【請求項11】
前記収納容器は、外部から内部を見ることができる材質により形成されていることを特徴とする請求項2乃至10の何れか一項に記載の線材せん断具。
【請求項12】
前記収納容器には、着脱自在の蓋が設けられていることを特徴とする請求項2乃至11の何れか一項に記載の線材せん断具。
【請求項13】
前記蓋の内側面には磁石が取り付けられていることを特徴とする請求項12に記載の線材せん断具。
【請求項14】
前記収納容器は前記せん断具本体に対して取り外し自在に取り付けられていることを特徴とする請求項2乃至13の何れか一項に記載の線材せん断具。
【請求項15】
前記収納容器は、フランジを用いて前記せん断具本体に対して取り外し自在に取り付けられていることを特徴とする請求項14に記載の線材せん断具。
【請求項16】
前記収納容器の外周には、雄ネジが形成されており、
前記フランジには、前記雄ネジを螺合させことができる雌ネジが形成されており、
前記雄ネジを前記雌ネジに螺合させることにより、前記収納容器と前記フランジとは着脱自在にされていることを特徴とする請求項15に記載の線材せん断具。
【請求項17】
前記収納容器は、前記フランジと前記せん断具本体とを少なくとも二点以上の点において固定的に取り付けることにより、前記せん断具本体に対して所定の位置に取り付けられることを特徴とする請求項15又は16に記載の線材せん断具。
【請求項18】
前記二点以上の点は、ネジにより固定的に取り付けられていることを特徴とする請求項17に記載の線材せん断具。
【請求項19】
前記二点以上の点の内、少なくとも一つの点は、前記フランジ又は前記せん断具本体の何れか一方に形成された嵌合用貫通孔に、前記フランジ又は前記せん断具本体の何れか他方に形成された嵌合用ピンを嵌合させることにより固定的に取り付けられることを特徴とする請求項17に記載の線材せん断具。
【請求項20】
前記開口部に嵌め込むことのできる栓を備えることを特徴とする請求項2乃至19の何れか一項に記載の線材せん断具。
【請求項21】
一点において回動自在に連結され、前記一点の一方側には一対のせん断部が形成され、前記一点の他方側には一対の把手部が形成されている一対のせん断具本体からなり、
前記一対のせん断部には、前記せん断部の開閉面に対して垂直な方向から線材を挿入することができる隙間が形成されており、
前記把手部の開閉動作に連動させて前記隙間を開閉させることにより、前記隙間に挿入された線材をせん断することができるようにした線材せん断具に取り付けられ、前記線材せん断具によりせん断されたせん断屑を収納する収納容器であって、
前記収納容器は、剛性体からなり、前記せん断具本体の前記せん断部側に取り外し自在に取り付けられ、
前記収納容器の底面には開口部が形成されており、
前記開口部は、前記隙間が開いた状態の際に前記開閉面と垂直な方向から見たときに、前記隙間に位置合わせされて形成されていることを特徴とする収納容器。
【請求項22】
前記開閉面に対して垂直方向に延びる長さを有していることを特徴とする請求項21に記載の収納容器。
【請求項23】
前記底面には、前記収納容器の内部に向かって延び、かつ、前記底面から離れるに従って徐々に横断面積が小さくなるようなテーパー部が形成されており、
前記開口部は前記テーパー部の頂点に形成されていることを特徴とする請求項21又は22に記載の収納容器。
【請求項24】
前記底面は、前記収納容器の内部に向かって延び、かつ、その周縁から離れるに従って徐々に横断面積が小さくなるように形成されており、
前記開口部は、前記底面の頂点に形成されていることを特徴とする請求項21又は22に記載の収納容器。
【請求項25】
内部に磁石が取り付けられていることを特徴とする請求項21乃至24の何れか一項に記載の収納容器。
【請求項26】
外部から内部を見ることができる材質により形成されていることを特徴とする請求項21乃至25の何れか一項に記載の収納容器。
【請求項27】
着脱自在の蓋が設けられていることを特徴とする請求項21乃至26の何れか一項に記載の収納容器。
【請求項28】
前記蓋の内側面には磁石が取り付けられていることを特徴とする請求項27に記載の収納容器。
【請求項29】
フランジを用いて前記せん断具本体に対して取り外し自在に取り付けることができるようにされていることを特徴とする請求項21乃至28の何れか一項に記載の収納容器。
【請求項30】
前記フランジに形成された雌ネジに螺合できる雄ネジが外周に形成されており、
前記雄ネジを前記雌ネジに螺合させることにより、前記フランジに対して着脱自在にされていることを特徴とする請求項29に記載の収納容器。
【請求項31】
前記開口部に嵌め込むことのできる栓を備えることを特徴とする請求項21乃至30の何れか一項に記載の収納容器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2006−110086(P2006−110086A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−300464(P2004−300464)
【出願日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(000137546)株式会社マルト長谷川工作所 (7)
【Fターム(参考)】