説明

編集インターフェイス

【課題】改良されたグラフィックユーザインターフェイスを提供する。
【解決手段】ポータブル電子装置は、タッチ感知ディスプレイのユーザインターフェイスの1つ以上の領域にアイコン(例えば、グラフィックオブジェクト)を表示し、そしてユーザインターフェイスにおけるアイコンの位置の交換を指定するユーザ入力を検出する。ある態様では、ユーザインターフェイスにおける2つのアイコンの各位置は、ユーザインターフェイスの1つ以上の領域における位置を交換するように選択することができ、そして一方又は両方のアイコンは、それらの選択状態を示すようにそれらの視覚的な見掛けを変更することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示する実施形態は、グラフィックユーザインターフェイスに係る。
【背景技術】
【0002】
ポータブルデバイスが益々コンパクトになり、処理及び記憶される情報の量が増加するにつれて、ユーザが装置と容易に対話できるユーザインターフェイスを設計することが意義ある挑戦となった。これは、不運なことである。というのは、ユーザインターフェイスは、ユーザがコンテンツを受け取るだけでなく、装置の特徴部又はツールにアクセスするユーザの試みを含むユーザのアクション又は挙動に対する応答も受け取るところのゲートウェイだからである。あるポータブル電子装置(例えば、移動電話)は、ユーザが機能又はデータにアクセスし、それを記憶及び操作できるようにするために、より多くのプッシュボタンを追加し、プッシュボタンの機能を過負荷状態にし、又は複雑なメニューシステムを使用することに依存している。これら従来のユーザインターフェイスは、しばしば、ユーザが覚えなければならない複雑なキーシーケンス及びメニューハイアラーキーをもたらす。
【0003】
物理的なプッシュボタンを含むような多数の従来のユーザインターフェイスは、融通性もない。これも、不運なことである。というのは、融通性がないことで、ユーザインターフェイスは、ポータブル装置で実行されるアプリケーション又はユーザのいずれかにより構成され及び/又は適応されることが妨げられるからである。融通性がないことが、複数のキーシーケンス及び/又はメニューハイアラーキーを覚えるための時間のかかる要求に結び付いたときには、多くのユーザにとってフラストレーションとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ある従来のユーザインターフェイスは、ユーザによって構成することができ、少なくとも部分的なカスタマイズを許す。不都合なことに、そのような従来のユーザインターフェイスを変更するプロセスは、しばしば、従来のユーザインターフェイスそれ自体を使用するのと同程度に厄介で且つ複雑である。特に、このような従来のユーザインターフェイスの構成中に要求される挙動は、しばしば、反直感的であり、又、ユーザアクションを誘導する対応指示子は、しばしば、理解が困難である。これらの挑戦は、しばしば、ユーザにとって付加的なフラストレーションの原因となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ポータブル電子装置は、タッチ感知ディスプレイのユーザインターフェイスの1つ以上の領域にアイコン(例えば、グラフィックオブジェクト)を表示し、そしてユーザインターフェイスにおけるアイコンの位置の交換を指定するユーザ入力を検出する。ある態様では、ユーザインターフェイスにおける2つのアイコンの各位置は、ユーザインターフェイスの1つ以上の領域における位置を交換するように選択することができ、そして一方又は両方のアイコンは、それらの選択状態を示すようにそれらの視覚的な見掛けを変更することができる。
【0006】
ある具現化において、方法は、タッチ感知ディスプレイの第1位置に第1アイコンを表示し、タッチ感知ディスプレイの第2位置に第2アイコンを表示し、第1アイコンの選択を指定する第1タッチ入力を受け取り、第1タッチ入力に応答して、第1アイコンの視覚的見掛けを変更し、第2アイコンの付近内への第1アイコンの移動を指示する第2タッチ入力を受け取り、第2タッチ入力に応答して、第2アイコンの視覚的見掛けを変更する、ことを含む。
【0007】
ある具現化において、方法は、タッチ感知ディスプレイの第1位置にアイコンを表示し、アイコンの選択を指定する第1タッチ入力を受け取り、第1タッチ入力に応答して、アイコンの視覚的見掛けを変更し、ユーザインターフェイスにおいて第2位置の付近内へのアイコンの移動を指示する第2タッチ入力を受け取り、第2タッチ入力に応答して、第2位置の視覚的見掛けを変更する、ことを含む。
【0008】
ある具現化において、方法は、タッチ感知ディスプレイの第1ページに第1アイコンを表示し、第1アイコンの選択を指定する第1タッチ入力を受け取り、第1タッチ入力に応答して、第1アイコンの視覚的見掛けを変更し、タッチ感知ディスプレイの縁の付近内への第1アイコンの移動を指示する第2タッチ入力を受け取り、第2タッチ入力に応答して、第2アイコンを含むタッチ感知ディスプレイの第2ページを表示し、第2アイコンの付近内への第1アイコンの移動を指示する第3タッチ入力を受け取り、第3タッチ入力に応答して、第2アイコンの視覚的見掛けを変更する、ことを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】ポータブル電子装置のための位置調整プロセスの一実施形態のフローチャートである。
【図2A】タッチ入力に応答して1つ以上のアイコンの位置を調整するポータブル電子装置の一実施形態を示す。
【図2B】タッチ入力に応答して1つ以上のアイコンの位置を調整するポータブル電子装置の一実施形態を示す。
【図2C】タッチ入力に応答して1つ以上のアイコンの位置を調整するポータブル電子装置の一実施形態を示す。
【図2D】タッチ入力に応答して1つ以上のアイコンの位置を調整するポータブル電子装置の一実施形態を示す。
【図2E】タッチ入力に応答して1つ以上のアイコンの位置を調整するポータブル電子装置の一実施形態を示す。
【図3A】タッチ入力に応答して1つ以上のアイコンの位置を調整するポータブル電子装置の一実施形態を示す。
【図3B】タッチ入力に応答して1つ以上のアイコンの位置を調整するポータブル電子装置の一実施形態を示す。
【図4】ポータブル電子装置の一実施形態のブロック図である。
【図5】ユーザインターフェイスの1つ以上の領域におけるアイコンの再ポジショニングを示すポータブル電子装置の一実施形態のブロック図である。
【図6】ユーザインターフェイスのアイコンを交換するためのプロセスの一実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面に示された実施形態について以下に詳細に説明する。以下の詳細な説明では、本発明の完全な理解を与えるために多数の特定の細部について述べる。しかしながら、当業者であれば、本発明は、これらの特定の細部がなくても実施できることが明らかであろう。他の点に関して、良く知られた方法、手順、コンポーネント及び回路は、実施形態の態様を不必要に不明瞭にしないために、詳細に説明しない。
【0011】
インターフェイス再構成モードの概略
グラフィックユーザインターフェイス(GUI)を有するポータブル通信装置を含むポータブル電子装置の実施形態に注意を向ける。ポータブル装置は、インターフェイス再構成モードを含む。ユーザがインターフェイス再構成モードを開始するのに応答して、ポータブル装置に表示される1つ以上のアイコンの位置を、各平均的位置の周りで変化させることができる。1つ以上のアイコンの位置を変化させることは、ポータブル装置のディスプレイの表面に対応する表面上で1つ以上のアイコンの浮動をシミュレーションするように1つ以上のアイコンをアニメ化することを含む。ディスプレイは、1つ以上の接触点におけるスタイラス又は1つ以上の指による物理的接触に応答するタッチ感知ディスプレイでよい。以下の実施形態は、他の形式のディスプレイにも等しく適用できるが、一例としてタッチ感知ディスプレイが使用される。
【0012】
1つ以上のアイコンの位置を変化させることは、1つ以上のアイコンの位置をユーザにより再構成できることをユーザに直感的に指示する。ユーザは、1つ以上のアイコンの位置を変更し、適応させ及び/又は再構成することができる。ポータブル装置がタッチ感知ディスプレイを含む実施形態では、ユーザは、第1位置における各アイコンの付近でタッチ感知ディスプレイに接触することができる。タッチ感知ディスプレイに接触すると、各アイコンは、その位置の変化を中止する。ユーザは、各アイコンを第2位置へドラグすることができる。タッチ感知ディスプレイとの接触を断つと、各アイコンは、その位置の変化を再開する。ある実施形態では、ディスプレイは、2つの領域を含む。インターフェイス再構成モードの間に、第1領域に表示された1つ以上のアイコンの位置が変化する一方、第2領域に表示された1つ以上のアイコンの位置は固定である。
【0013】
ユーザは、インターフェイス再構成モード中に付加的なアイコンの位置を同様に変更、適応、及び/又は再構成することができる。ユーザは、これらの変化(少なくとも当分の間)を完了すると、インターフェイス再構成モードを終了することができる。このユーザアクションに応答して、ポータブル装置は、通常の動作モードに復帰し、1つ以上のアイコンの表示位置の変化も停止となる。
【0014】
ユーザは、ポータブル装置上の1つ以上の適当な物理的ボタンを選択するか、(タッチ感知ディスプレイに接触し、それを横切って1つ以上の指をスワイプするような)ジェスチャーによるか、及び/又は(タッチ感知ディスプレイ上に表示される1つ以上のアイコンのような)1つ以上のソフトボタンを選択することにより、インターフェイス再構成プロセスを開始又は終了することができる。ここで使用する「ジェスチャー」とは、タッチ感知ディスプレイの表面と接触をなすオブジェクト/付属物の動きである。ある実施形態では、インターフェイス再構成プロセスは、インターフェイス再構成プロセスが開始された規定時間後に終了し、即ち時間切れする。
【0015】
ポータブル装置に表示される1つ以上のアイコンは、グラフィックオブジェクトである。ある実施形態では、1つ以上のアイコンは、バー、ボタン及びテキストボックスのような、ユーザにより操作される制御器のオンスクリーン表現を構成する状態及び手順の組合せであるウィジットである。ある実施形態では、1つ以上のアイコンは、当該アイコンの付近でタッチ感知ディスプレイに接触することでユーザにより選択されるアプリケーションプログラム(e−メール、ブラウザ、アドレス帳、等)に対応する。
【0016】
図1は、ポータブル電子装置のための位置調整プロセス100の一実施形態を示すフローチャートである。以下に述べる位置調整プロセス100は、見掛け上特定の順序で行われる多数のオペレーションを含むが、プロセス100は、より多くのオペレーション又はより少数のオペレーションを含むこともでき、又、それらを(例えば、パラレルプロセッサ又はマルチスレッド環境を使用して)シリアルに又はパラレルに実行することもでき、2つ以上のオペレーションの順序は交換してもよく、及び/又は2つ以上のオペレーションは、1つのオペレーションに結合してもよい。
【0017】
位置調整プロセス100において、タッチ感知ディスプレイのGUIに複数のアイコンが表示される(110)。インターフェイス再構成プロセスを開始する第1の規定のユーザアクションが検出される(112)。規定のユーザアクションは、例えば、ポータブル装置の物理的ボタンを選択し、タッチスクリーンディスプレイの表面上で規定のジェスチャーを行い、又はソフトボタンを選択することを含む。複数の表示されたアイコンのうちの1つ以上のアイコンの位置が変化される(114)。各アイコンの第1位置におけるタッチ感知ディスプレイとの接触点が検出される(116)。第2位置への接触点の移動が検出される(118)。第2位置への各アイコンの移動が表示され、そして各アイコンが第2位置に表示される(120)。
【0018】
インターフェイス再構成プロセスを終了する第2の規定のユーザアクションが検出された場合には(122−イエス)、1つ以上のアイコンの位置(1つ又は複数)が固定される(124)。規定のユーザアクションは、例えば、ポータブル装置上の物理的ボタンを選択又は選択解除し、タッチスクリーンディスプレイの表面上で別の規定のジェスチャーを行い、或いはソフトボタンを選択又は選択解除することを含む。固定された位置(1つ又は複数)は、1つ以上のアイコンに対する各平均位置(1つ又は複数)に対応する。インターフェイス再構成プロセスを終了する第2の規定のユーザアクションが検出されない場合には(122−ノー)、同じ又は別のアイコンの付近の接触点が検出されたときに、プロセスが続けられる(116)。
【0019】
図2Aは、タッチ入力に応答して1つ以上のアイコンの位置を調整するポータブル電子装置200の一実施形態を示す。ポータブル電子装置200は、GUI210をもつタッチ感知ディスプレイを備えている。ディスプレイの表面は透明で、種々のグラフィックオブジェクト(例えば、ウィジット)をユーザに表示することができる。ある実施形態では、GUI210は、複数の区分又はウィンドウに分割される。例えば、GUI210の領域212は、ユーザによって頻繁に使用される機能(例えば、ビデオ、天気、スケジュール、ゲーム、音楽、等)を表すアイコン又はグラフィックオブジェクト222を保持するためのトレー216と、ユーザによってあまり頻繁に使用されない機能(例えば、メール、アドレス帳、ブラウズ、等)を表すアイコン又はグラフィックオブジェクト220を保持するためのトレー214とを含む。又、GUI210は、ポータブル電子装置200の高レベル機能に対応するグラフィックオブジェクトを含むこともできる。例えば、メニューボタン240を押すことにより、種々のオブジェクト及び/又は映像をGUI210に提示し切り換えることができる。移動電話を含む実施形態では、慣習的なボイス及びデータサービスオペレーション(例えば、ホールド、クリア、等)を表す専用のグラフィックオブジェクトをGUI210に提示することができる。
【0020】
ユーザは、スタイラス、指218(図2には正しいスケールで描かれていない)或いは2本以上の指を使用してGUI210をもつディスプレイの表面と接触をなすことによりポータブル通信装置200と対話することができる。例えば、ユーザは、1つのアイコン222の位置においてディスプレイの表面と接触をなし(直接接触)、これにより、そのアイコンに対応する機能又はアプリケーションプログラムをアクチベートすることができる。ある実施形態では、アイコン222は、ユーザがそのアイコンの位置に接触し、次いで、接触を断ったときに(例えば、タップジェスチャー)、アクチベートされる。ある実施形態では、アイコンをアクチベートするのに使用されるディスプレイの表面との接触は、アイコン222の位置でなくてもよい。むしろ、接触は、アイコン222の付近でよい(間接的接触)。後者の技術は、ウェブページ及び他のコンピュータユーザインターフェイスに使用される「ホットスポット」に類似している。
【0021】
図2B−Dは、インターフェイス再構成モード中のポータブル電子装置200を示す。インターフェイス再構成モードが開始された後、トレー216における1つ以上のアイコン222の表示は、以前の固定位置から経時変化位置へと変更される。上述したように、表示は、ディスプレイの表面に対応する表面上で1つ以上のアイコン222の浮動をシミュレーションするように1つ以上のアイコン222をアニメ化することを含む。例えば、インターフェイス再構成モード中の1つ以上のアイコン222の位置のアニメ化変化は、エアホッケーゲームにおけるホッケーパックの変化に似ている。アイコン222の各アイコンの表示位置(1つ又は複数)は、領域224において各アイコンの平均位置を中心として変化される。
【0022】
図2B−2Dは、トレー216における1つ以上のアイコン222の動きを示すが、他の実施形態では、トレー214のような、GUI210の別の領域における1つ以上のアイコン220の位置を、トレー216における1つ以上のアイコン222とは別に、又はそれに加えて、変化させることができる。
【0023】
1つ以上のアイコン222の経時変化位置(1つ又は複数)は、1つ以上のアイコン222の位置を変更できることをユーザに直感的に指示する。これは、インターフェイス再構成モード中のポータブル電子装置200を示す図2C−Dに示されている。ユーザは、位置226において動いている1つのアイコンに直接的又は間接的に接触し、そしてGUI210をもつディスプレイの表面を横切って接触点を移動させる。この接触及び移動がポータブル電子装置200によって検出される。その結果、この例ではゲームに対応する表示されたアイコンがそれに応じて移動される。
【0024】
図2Dに示すように、ユーザは、ゲームアイコンを位置228へ移動し、ディスプレイの表面との接触を断つ。ゲームアイコンは、今や、位置228に表示される。ゲームアイコンの表示位置は、図2Dでは固定として示されているが、ある実施形態では、ゲームアイコンの位置は、ユーザがディスプレイ表面との接触を断ったときに変化されてもよい。ある実施形態では、GUI210の1つ以上のサブ区分に表示されたアイコンだけが、インターフェイス再構成モード中に、位置を変えて表示される。従って、ゲームアイコンがトレー222内の別の位置へドラグされた場合には、ユーザがディスプレイとの接触を断った後に、それが位置を変えて表示される。
【0025】
又、図2Dは、位置230へのブラウザアイコンの任意の変位も示している。ブラウザアイコンは、ゲームアイコンとの少なくとも部分的な重畳のために、その最初の位置228からその新たな位置230へ変位されており、即ちユーザがゲームアイコンをブラウザアイコンの上に位置したとポータブル電子装置200が決定したときに、ブラウザアイコンの表示位置が変化される。
【0026】
他の実施形態では、ブラウザアイコンのような付加的なアイコンがトレー214に追加されたときに、あるアイコンがトレー214から追い立てられ又は除去される。例えば、トレー214は、4個のアイコンのような限定数のアイコンを受け容れるように構成される。付加的なアイコンがトレー214に追加された場合に、その付加的なアイコンに最も近いアイコン、又はその付加的なアイコンに少なくとも部分的に重畳するアイコンがトレー214から追い立てられ又は除去される。
【0027】
図2Eは、インターフェイス再構成モードが終了された又は(時間切れのために)終了した後のポータブル電子装置200を示す。GUI210のアイコンは、固定位置を有する。ゲームアイコン及びブラウザアイコンは、トレー214におけるそれらの新たな位置に表示される。
【0028】
1つ以上のアイコン222の変化する位置のような、インターフェイス再構成モード中のアニメ化作用は、GUI210をもつディスプレイ表面と実質的に一致する平面における1つ以上のアイコンに対する動きの対応方程式に基づくものである。動きの方程式は、1つ以上のアイコンの浮動又はスライドのシミュレーション及び/又はアニメーションを許すスレッシュホールドより小さい摩擦係数を有する。各アイコンに対する動きの方程式は、各アイコンの位置が領域224(図2D)において各アイコンの各平均位置を実質的に中心として振動するように、非ゼロの初期速度、非ゼロの角速度、及び/又は各アイコンの各平均位置の周りの復帰力を有する。
【0029】
ある実施形態では、各アイコンの位置は、インターフェイス再構成モード中に、各アイコンが、GUI210及びポータブル電子装置200に対して固定の向きを維持しながら各アイコンの各平均位置の周りで回転するように変化される。これは、インターフェイス再構成モード中のポータブル電子装置200を示す図3A及び3Bに示されている。この例では、トレー216におけるビデオアイコン222の位置が、領域224に固定の方向を維持するように変化される。これは、ユーザがインターフェイス再構成モード中に各アイコンの機能を決定するのを容易にする。
【0030】
ポータブル電子装置アーキテクチャー
以下、ポータブル電子装置アーキテクチャーの実施形態に注意を向ける。図4は、ポータブル電子装置の一実施形態のブロック図である。ポータブル電子装置400は、一般的に、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な媒体402と、処理システム404と、入力/出力(I/O)サブシステム406と、高周波(RF)回路408と、オーディオ回路410とを備えている。これらのコンポーネントは、1つ以上の通信バス又は信号ライン403によって結合される。装置400は、これに限定されないが、ハンドヘルドコンピュータ、タブレットコンピュータ、移動電話、メディアプレーヤ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、これら品目の2つ以上の組合せ、等を含むポータブル電子装置である。
【0031】
図4に示すアーキテクチャーは、ポータブル電子装置400のためのアーキテクチャーの一例に過ぎず、又、装置400は、図示されたものより多数又は少数のコンポーネント或いはコンポーネントの異なる構成を有することができることも明らかである。図4に示す種々のコンポーネントは、1つ以上の信号処理及び/又は特定用途向け集積回路を含めて、ハードウェア、ソフトウェア、又はその両方の組合せにおいて具現化することができる。RF回路408は、ワイヤレスリンク又はネットワークを経て1つ以上の他の装置へ情報を送信し及びそこから情報を受信するのに使用されるもので、この機能を遂行するための良く知られた回路、これに限定されないが、アンテナシステム、RFトランシーバ、1つ以上の増幅器、チューナ、1つ以上の発振器、デジタル信号プロセッサ、CODECチップセット、メモリ、等を含む。ある実施形態では、RF回路408は、これに限定されないが、時分割多重アクセス(TDMA)、コード分割多重アクセス(CDMA)、移動通信用のグローバルシステム(GSM)、エンハンストデータGSM環境(EDGE)、ワイドバンドコード分割多重アクセス(W−CDMA)、Wi−Fi(IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、及び/又はIEEE802.11nのような)、ブルーツース、Wi−MAX、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)、e−メール用のプロトコル、インスタントメッセージング、及び/又はショートメッセージサービス(SMS)、或いは本件の出願日にまだ開発されていない通信プロトコルを含めて他の適当な通信プロトコルを含む1つ以上の通信プロトコルを使用して、他の装置と通信を確立し維持することができる。
【0032】
RF回路408及びオーディオ回路410は、周辺インターフェイス416を経て処理システム404に結合される。インターフェイス416は、周辺装置と処理システム404との間に通信を確立して維持するための種々の既知のコンポーネントを含む。オーディオ回路410は、オーディオスピーカ450及びマイクロホン452に結合され、そしてユーザが他のユーザとリアルタイムで通信できるようにインターフェイス416から受信したボイス信号を処理するための既知の回路を備えている。ある実施形態では、オーディオ回路410は、ヘッドホンジャック(図示せず)を備えている。(例えば、スピーチ認識又はボイスコマンドアプリケーションにおいて)RF回路408及びオーディオ回路410により受信されるボイス及びデータ情報は、周辺インターフェイス416を経て1つ以上のプロセッサ418へ送信される。1つ以上のプロセッサ418は、媒体402に記憶された1つ以上のアプリケーションプログラム430に対する種々のデータフォーマットを処理するように構成できる。
【0033】
「データ」という語は、これに限定されないが、テキスト、グラフィック、ウェブページ、JAVAアプレット、ウィジット、e−メール、インスタントメッセージ、ボイス、デジタル映像又はビデオ、ウィジット、MP3、等を含み、これらは、媒体402に記憶された1つ以上のアプリケーションプログラム(例えば、ウェブブラウザ、e−メール、等)によって使用できるものであることに注意いされたい。ある実施形態では、装置400は、インターネットからワイヤレスネットワーク又は外部ポート436を経て種々のデータ、例えば、ファイル、歌、デジタル映像、ビデオ、e−メール、ウィジット、インスタントメッセージ、等をアップロード及びダウンロードすることができる。
【0034】
周辺インターフェイス416は、装置の入力及び出力周辺機器をプロセッサ418及びコンピュータ読み取り可能な媒体402へ結合する。1つ以上のプロセッサ418は、コントローラ420を経て1つ以上のコンピュータ読み取り可能な媒体402と通信する。コンピュータ読み取り可能な媒体402は、1つ以上のプロセッサ418により使用するためにコード及び/又はデータを記憶できる装置又は媒体でよい。媒体402は、これに限定されないが、キャッシュ、メインメモリ及び二次メモリを含むメモリハイアラーキーを備えることができる。メモリハイアラーキーは、RAM(例えば、SRAM、DRAM、DDRAM)、ROM、FLASH、磁気及び/又は光学的記憶装置、例えば、ディスクドライブ、磁気テープ、CD(コンパクトディスク)、及びDVD(デジタルビデオディスク)の組合せを使用して具現化することができる。又、媒体402は、(信号が変調される搬送波を伴ったり伴わなかったりして)コンピュータインストラクション又はデータを表す情報保持信号を運搬するための送信媒体を含んでもよい。例えば、送信媒体は、これに限定されないが、インターネット(ワールドワイドウェブとも称される)、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドローカルエリアネットワーク(WLAN)、ストレージエリアネットワーク(SAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、等を含む通信ネットワークを含むことができる。
【0035】
1つ以上のプロセッサ418は、媒体402に記憶された種々のソフトウェアコンポーネントを実行して、装置400のための種々の機能を遂行する。ある実施形態では、ソフトウェアコンポーネントは、オペレーティングシステム422、通信モジュール(又はインストラクションのセット)424、コンタクト/モーションモジュール(又はインストラクションのセット)426、グラフィックモジュール(又はインストラクションのセット)428、1つ以上のアプリケーション(又はインストラクションのセット)430、タイマーモジュール(又はインストラクションのセット)438、及び再構成モジュール(又はインストラクションのセット)440を含む。
【0036】
オペレーティングシステム422(例えば、Darwin、RTXC、LINUX、UNIX、OS X、WINDOWS、又は埋め込まれたオペレーティングシステム、例えば、VxWorks)は、一般的なシステムタスク(例えば、メモリ管理、記憶装置制御、電力管理、等)を制御及び管理するための種々の手順、インストラクションのセット、ソフトウェアコンポーネント及び/又はドライバを備え、そして種々のハードウェア及びソフトウェアコンポーネント間の通信を容易にする。
【0037】
通信モジュール424は、1つ以上の外部ポート436又はRF回路408を経て行われる他の装置との通信を容易にするもので、RF回路408及び/又は外部ポート436から受け取られるデータを取り扱うための種々のソフトウェアコンポーネントを備えている。外部ポート436(例えば、USB、FireWireTM、等)は、他の装置に直接結合するか又はネットワーク(例えば、インターネット、ワイヤレスLAN、等)を経て間接的に結合するように適応される。
【0038】
グラフィックモジュール428は、タッチ感知ディスプレイシステム412の表示面にグラフィックオブジェクトをレンダリングし、アニメ化し、表示するための種々の既知のソフトウェアコンポーネントを備えている。「グラフィックオブジェクト」という語は、これに限定されないが、テキスト、ウェブページ、アイコン、デジタル映像、アニメーション、等を含めて、ユーザに表示できるオブジェクトを含むことに注意されたい。
【0039】
1つ以上のアプリケーション430は、これに限定されないが、ブラウザ、アドレス帳、コンタクトリスト、e−メール、インスタントメッセージング、ワードプロセス、キーボードエミュレーション、ウィジット、JAVAイネーブルドアプリケーション、暗号化、デジタルライツ管理、音声認識、音声複写、位置決定能力(グローバルポジショニングシステム(GPS)により与えられるような)、音楽プレーヤ(MP3又はAACファイルのような1つ以上のファイルに記憶された記録音楽を再生する)、等を含めて、装置400にインストールされたアプリケーションを含むことができる。
【0040】
ある実施形態では、装置400は、iPod(アップルコンピュータ社の商標)のようなMP3プレーヤの機能を含んでもよい。それ故、装置400は、iPodに適合できる36ピンコネクタを含んでもよい。ある実施形態では、装置400は、映像アプリケーションに使用するためのCMOS又はCCD映像センサのような1つ以上の任意の光学センサ(図示せず)を含むことができる。
【0041】
コンタクト/モーションモジュール426は、図1−3の実施形態を参照して上述したように、タッチ感知ディスプレイシステム412に関連した種々のタスクを遂行するための種々のソフトウェアコンポーネントを備えている。
【0042】
タイマーモジュール438は、インターフェイス再構成プロセス100(図1)に使用されるソフトウェアタイマーである。又、タイマーモジュール438は、ハードウェアで実施することもできる。
【0043】
再構成モジュール440は、アイコン効果モジュール(又はインストラクションのセット)442を含む。アイコン効果モジュール442は、インターフェイス再構成モード中にアイコンのためのアニメーションを含む。ある実施形態では、アイコン効果モジュール442は、グラフィックモジュール428に含まれてもよい。
【0044】
I/Oサブシステム406は、電力制御、スピーカボリューム制御、リングトーンの大きさ、キーボード入力、スクロール、ホールド、メニュー、スクリーンロック、通信のクリア及び終了、等の種々の機能を制御又は遂行するために、タッチ感知ディスプレイシステム412及び1つ以上の他の物理的制御装置414(例えば、プッシュボタン、スイッチ、ダイヤル、LED、等)に結合される。タッチ感知ディスプレイ412は、ユーザ入力を処理するための種々のコンポーネント(例えば、スキャニングハードウェア)を含むタッチ感知スクリーンコントローラ432を経て処理システム404と通信する。1つ以上の他の入力コントローラ434は、他の入力又は制御装置414から電気信号を受信し/そこへ電気信号を送信する。他の入力/制御装置414は、物理的なボタン(例えば、プッシュボタン、ロッカーボタン、等)、ダイヤル、スライダー、スイッチ、スティック、等を含む。
【0045】
タッチ感知ディスプレイ412は、GUIにおいてユーザに視覚出力を表示する。視覚出力は、テキスト、グラフィック、ビデオ及びその組合せを含む。視覚出力の幾つか又は全部がユーザインターフェイスオブジェクトに対応する。又、タッチ感知ディスプレイ412は、触覚及び/又は触感接触に基づいてユーザから入力を受け容れることもできる。タッチ感知ディスプレイ412は、ユーザ入力を受け容れるタッチ感知表面を形成する。タッチ感知ディスプレイ412及びタッチスクリーンコントローラ432(関連モジュール及び/又は媒体402におけるインストラクションのセットと共に)は、タッチ感知ディスプレイ412上の接触(及び接触の移動又は解除)を検出し、そしてその検出された接触を、接触が生じたときにタッチスクリーンに表示される1つ以上のソフトキーのようなユーザインターフェイスオブジェクトとの相互作用へと変換する。一実施形態では、タッチ感知ディスプレイ412とユーザとの間の接触点がユーザの1つ以上の指に対応する。タッチ感知ディスプレイ412は、LCD(液晶ディスプレイ)技術又はLPD(発光ポリマーディスプレイ)技術を使用できるが、他の実施形態では他の表示技術を使用してもよい。タッチ感知ディスプレイ412及びタッチスクリーンコントローラ432は、これに限定されないが、容量性、抵抗性、赤外線、及び表面音波技術を含む複数のタッチ感知技術、並びにタッチ感知ディスプレイ412との1つ以上の接触点を決定する他の接近センサアレイ又は他の素子を使用して、接触及びその移動又は解除を検出することができる。
【0046】
タッチ感知ディスプレイは、参考としてここに援用する米国特許第6,323,846号(ウェスターマン氏等)、第6,570,557号(ウェスターマン氏等)及び/又は第6,677,932号(ウェスターマン氏)、及び/又は米国特許公告第2002/0015024A1号に記述されたマルチタッチ感知タブレットと同様でよい。しかしながら、タッチスクリーン126は、ポータブル装置からの視覚出力を表示するが、タッチ感知タブレットは、視覚出力を与えない。タッチ感知ディスプレイ412は、解像度が100dpiを越える。一実施形態では、タッチ感知ディスプレイ412は、解像度が約168dpiである。ユーザは、スタイラス、ペン、指、等の適当なオブジェクト又は付属物を使用してタッチ感知ディスプレイ412に接触することができる。
【0047】
ある実施形態では、タッチスクリーンに加えて、装置400は、特定の機能をアクチベート又はデアクチベートするためのタッチパッド(図示せず)を含む。ある実施形態では、タッチパッドは、タッチスクリーンとは異なり、視覚出力を表示しない装置のタッチ感知エリアである。タッチパッドは、タッチ感知ディスプレイ412から離れたタッチ感知表面でもよいし、又はタッチ感知ディスプレイ412により形成されるタッチ感知表面の延長部でもよい。
【0048】
又、装置400は、種々のハードウェアコンポーネントを付勢するための電源システム444も備えている。電源システム444は、電力管理システムと、1つ以上の電源(例えば、バッテリ、交流(AC))と、再充電システムと、停電検出回路と、電力コンバータ又はインバーターと、電源状態インジケータ(例えば、発光ダイオード(LED))と、ポータブル装置における電力の発生、管理及び配電に典型的に関連した他のコンポーネントとを含むことができる。
【0049】
ある実施形態では、周辺インターフェイス416、1つ以上のプロセッサ418、及びメモリコントローラ420は、処理システム404のように、単一チップで具現化することができる。他の実施形態では、個別のチップで実施することができる。
【0050】
アイコンの再ポジショニング
図5は、ポータブル電子装置の一実施形態のブロック図で、ユーザインターフェイスの1つ以上の領域におけるユーザインターフェイス要素(以下、一般的に、「アイコン」と称する)の再ポジショニングを示す。ある実施形態では、1つ以上のアイコン502は、装置(例えば、ポータブル電子装置500)のユーザインターフェイス501において、ユーザにより再ポジショニングすることができる。ある実施形態では、ユーザは、装置500においてインターフェイス再構成モードを開始することができる。インターフェイス再構成モードにある間に、アイコン502の1つ以上をユーザによりユーザインターフェイス501において再ポジショニングすることができる。インターフェイス再構成モードにある間に、ユーザは、アイコン502の1つにタッチし、それをユーザインターフェイス501上の希望の新たな位置へドラグすることができる。例えば、ユーザは、アイコン502から選択されたアイコン508を、トレー504における空き位置又は占有位置へドラグすることができ、この場合には、占有しているアイコン512がアイコン508に置き換えられる。
【0051】
ある実施形態では、装置500がインターフェイス再構成モードに入ると、移動可能なアイコン502が、スケーリングされたサイズ(例えば、150%にスケールアップされた)で表示される。装置500がインターフェイス再構成モードを出ると、アイコン502は、そのオリジナルサイズで表示される。或いは又、装置500がインターフェイス再構成モードにある間に(全ての移動可能なアイコン502ではなく)ユーザがタッチして移動するアイコンが、その選択状態をユーザに指示するために、スケーリングされたサイズで表示される。タッチが止むと、アイコンを再びそのオリジナルサイズで表示することができる。他の具現化では、選択されたアイコンは、色の変化、アニメ化、フラッシュ、形状の変化、テキストの表示、さもなければ、視覚的見掛けの変更をなすことができる。視覚的見掛けの変更に加えて、装置500は、その選択状態を指示するために、可聴音(例えば、トーン、又はトーンの連続)を放射することができる。ある具現化では、装置500の再構成モードに入ることなく、アイコンの再ポジショニングを行うことができる。
【0052】
ある具現化では、アイコンを複数の「ページ」に表示することができ、そしてユーザは、ページとページとの間をナビゲートすることができ、その一例が、参考としてここに援用する2007年9月4日に出願された“Application Menu User Interface”と題する米国特許出願第11/850,005号に記述されている。このような具現化において、ユーザは、アイコンの第1ページからアイコンの第2ページへアイコンをドラグすることができる。例えば、ユーザは、第1ページにおいてアイコンにタッチしてドラグし、そしてユーザインターフェイス501の縁に向かってアイコンをドラグすることができる。アイコンがユーザインターフェイス501の縁から所定の距離(例えば、5ピクセル)以内へドラグされると、ユーザインターフェイス501に表示されたアイコンの第1ページをアイコンの第2ページと置き換えることができる。次いで、ユーザは、ドラグされたアイコンを、ユーザインターフェイス501に現在表示されている第2ページ内にポジショニングすることができる。
【0053】
ある実施形態では、ユーザは、第1アイコンを、ユーザインターフェイス501の第2アイコンに向かってドラグし、ユーザインターフェイス501において2つのアイコンの位置を交換することができる。この場合に、第2アイコンは、第1アイコンとの交換又は置き換えについてのその選択状態を指示するために付加的なグラフィック効果で表示することができる。例えば、第2アイコンは、高強度(例えば、明るい)から低強度(例えば、暗い)へそして高強度へ戻るような振動する視覚的強度で表示することができる。別の例では、第2アイコンは、「グロー」効果で表示することができる。ある具現化では、第2アイコンの所定の距離内へ第1アイコンを移動したときに、第2アイコンに適用される付加的なグラフィック効果をトリガーすることができる。
【0054】
図5は、移動装置500の一例を示すもので、第1アイコン508が、トレー504に位置する第2アイコン512の付近へ移動されている。付近とは、境界510で示されたように、アイコン512の周囲からxピクセル(例えば、1ピクセル)である。第1アイコン508の一部分が、境界510で囲まれた領域内に入るように、第1アイコン508が移動されたときには、第2アイコン512は、例えば、グロー効果又は振動する強度のような付加的なグラフィック効果で表示することができる。ある具現化では、ユーザが第2アイコン512上で第1アイコン508へのタッチを解除し、従って、それらの位置を交換するとき、或いはユーザが境界510により囲まれた領域の外部へ第1アイコン508を移動するときには、付加的なグラフィック効果が表示されない。ある実施形態では、第1アイコン508をトレー504における空き位置へ再ポジショニングすることができる。このような具現化では、ユーザがタッチを解除するときに第1アイコン508がポジショニングされるトレー504内の空き位置を指示するために、輪郭510を表示することができる。トレー504における空き位置又は利用可能な位置を指示するために、トレー504における位置の色又は不透明度を変えたり、或いはトレー504の位置にグラフィック、パターンオーバーレイ又はアニメ化オブジェクトを適用したりといった他の視覚的フィードバックを与えることもできる。
【0055】
アイコンの位置を交換するプロセス
図6は、ユーザインターフェイスのアイコンを交換するためのプロセス600を例示するフローチャートである。ある具現化では、プロセス600は、タッチ感知ディスプレイの第1位置に第1アイコンを表示することを含む(602)。タッチ感知ディスプレイは、指ジェスチャー及びタッチに応答するマルチタッチ感知ディスプレイでよい。タッチ感知ディスプレイの第2位置には、又は第2位置に関連して、第2アイコンが表示される(604)。ある具現化において、第1及び第2のアイコン位置は、ユーザインターフェイスの異なる位置でよい。例えば、第1領域は、アイコンの第1セットを表示するのに使用でき、そして第2領域は、アイコンの第2セットをアイコンの第1セットから視覚的に区別するか又は目立つように表示するように、アイコンの第2セットを表示できるトレー、ドック、メニューバー、第2ページ又は他のユーザインターフェイス要素でよい。アイコンの第2セットは、頻繁に使用されるアイコン、又は共通特性又は属性をもつアイコン(例えば、アプリケーションアイコン)を含むことができる。
【0056】
プロセス600は、第1アイコンの選択を指定する第1タッチ入力を受け取る(606)。タッチは、指又はスタイラスで行うことができる。第1タッチ入力に応答して、第1アイコンの視覚的見掛けが変更される(608)。第1アイコンの視覚的見掛けを変更する幾つかの例は、スケーリング、色の変更、振動、反発、テキスト表示、アニメ化、等を含むが、これらに限定されない。
【0057】
プロセス600は、第2アイコンの付近内への第1アイコンの移動を指示する第2タッチ入力を受け取る(610)。移動とは、ディスプレイを横切って第1アイコンをドラグすることである。ある具現化では、この移動の結果として又は移動に応答して、第1アイコンが、第2アイコンを少なくとも部分的に取り巻いている(透明又は不透明の)境界線にタッチするか又はそれに交差するときに、第2アイコンへの接近が生じる。
【0058】
第2タッチ入力に応答して、第2アイコンの視覚的見掛けを変更することができる(612)。第2アイコンを変更する幾つかの例は、スケーリング、グロー効果の適用、色の変更、振動、反発、アニメ化、等を含むが、これらに限定されない。
【0059】
本発明の特定の実施形態の以上の説明は、例示のためのものに過ぎない。それらは、余すところのないものでもなく、又、本発明を、ここに開示する厳密な形態に限定するものでもない。むしろ、以上の教示に鑑み、多数の変更や修正が考えられることが明らかである。これら実施形態は、本発明の原理及びその実際の応用を最も良く説明するために選択され述べられたもので、当業者であれば、本発明の最良の利用、及び意図された特定用途に適するような種々の変形態様が明らかとなろう。
【符号の説明】
【0060】
400:ポータブル通信装置
402:コンピュータ読み取り可能な媒体
406:I/Oサブシステム
408:RF回路
410:オーディオ回路
412:タッチ感知ディスプレイシステム
414:他の入力制御装置
416:周辺インターフェイス
418:プロセッサ
420:コントローラ
422:オペレーティングシステム
424:通信モジュール
426:コンタクト/モーションモジュール
428:グラフィックモジュール
430:アプリケーション
432:タッチスクリーンコントローラ
434:他の入力コントローラ
436:外部ポート
438:タイマーモジュール
440:再構成モジュール
442:アイコン効果モジュール
444:電源システム
450:スピーカ
452:マイクロホン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ感知ディスプレイの第1位置に第1アイコンを表示するステップと、
タッチ感知ディスプレイの第2位置に第2アイコンを表示するステップと、
第1アイコンの選択を指定する第1タッチ入力を受け取るステップと、
第1タッチ入力に応答して、第1アイコンの視覚的見掛けを変更するステップと、
第2アイコンの付近内への第1アイコンの移動を指示する第2タッチ入力を受け取るステップと、
第2タッチ入力に応答して、第2アイコンの視覚的見掛けを変更するステップと、
を備えた方法。
【請求項2】
タッチ感知ディスプレイの第1位置にアイコンを表示するステップと、
アイコンの選択を指定する第1タッチ入力を受け取るステップと、
第1タッチ入力に応答して、アイコンの視覚的見掛けを変更するステップと、
ユーザインターフェイスにおいて第2位置の付近内へのアイコンの移動を指示する第2タッチ入力を受け取るステップと、
第2タッチ入力に応答して、第2位置の視覚的見掛けを変更するステップと、
を備えた方法。
【請求項3】
タッチ感知ディスプレイの第1ページに第1アイコンを表示するステップと、
第1アイコンの選択を指定する第1タッチ入力を受け取るステップと、
第1タッチ入力に応答して、第1アイコンの視覚的見掛けを変更するステップと、
タッチ感知ディスプレイの縁の付近内への第1アイコンの移動を指示する第2タッチ入力を受け取るステップと、
第2タッチ入力に応答して、第2アイコンを含むタッチ感知ディスプレイの第2ページを表示するステップと、
第2アイコンの付近内への第1アイコンの移動を指示する第3タッチ入力を受け取るステップと、
第3タッチ入力に応答して、第2アイコンの視覚的見掛けを変更するステップと、
を備えた方法。
【請求項4】
前記タッチ感知ディスプレイは、指のジェスチャーに応答するマルチタッチ感知ディスプレイである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
第1アイコンを変更する前記ステップは、第1アイコンを異なるサイズへとスケーリングすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
第2アイコンを変更する前記ステップは、第2アイコンにグロー効果を適用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第2アイコンの付近内への第1アイコンの移動を指示する第2タッチ入力を受け取る前記ステップは、更に、
前記移動に応答して第1アイコンが第2アイコンを少なくとも部分的に取り巻く境界線にタッチするか又はそれに交差することを指示する入力を受け取ること、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記移動は、ディスプレイを横切って第1アイコンをドラグすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
第1アイコン及び第2アイコンの位置を交換するステップを更に備えた、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
タッチ感知ディスプレイと、
タッチ感知ディスプレイに結合されたプロセッサであって、タッチ感知ディスプレイの第1位置に第1アイコンを表示すると共に、タッチ感知ディスプレイの第2位置に第2アイコンを表示するように構成できるプロセッサと、
プロセッサに結合されたインターフェイスであって、
第1アイコンの選択を指定する第1タッチ入力を受け取り、この第1タッチ入力は、第1アイコンの視覚的見掛けを変更するためにプロセッサにより使用され、
第2アイコンの付近内への第1アイコンの移動を指示する第2タッチ入力を受け取り、この第2タッチ入力は、第2アイコンの視覚的見掛けを変更するためにプロセッサにより使用される、
ように構成できるインターフェイスと、
を備えた装置。
【請求項11】
前記タッチ感知ディスプレイは、指のジェスチャーに応答するマルチタッチ感知ディスプレイである、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
第1アイコンを変更することは、第1アイコンを異なるサイズへとスケーリングすることを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
第2アイコンを変更することは、第2アイコンにグロー効果を適用することを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
第2アイコンの付近内への第1アイコンの移動を指示する第2タッチ入力を受け取ることは、更に、
前記移動に応答して第1アイコンが第2アイコンを少なくとも部分的に取り巻く境界線にタッチするか又はそれに交差することを指示する入力を受け取ること、
を含む請求項10に記載の装置。
【請求項15】
前記移動は、ディスプレイを横切って第1アイコンをドラグすることを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項16】
前記第2位置は、第2アイコンを第1アイコンと区別するように第2アイコンを提示することのできるユーザインターフェイス要素である、請求項10に記載の装置。
【請求項17】
プロセッサにより実行されたときに、プロセッサが、
タッチ感知ディスプレイの第1位置に第1アイコンを表示すること、
タッチ感知ディスプレイの第2位置に第2アイコンを表示すること、
第1アイコンの選択を指定する第1タッチ入力を受け取ること、
第1タッチ入力に応答して、第1アイコンの視覚的見掛けを変更すること、
第2アイコンの付近内への第1アイコンの移動を指示する第2タッチ入力を受け取ること、及び
第2タッチ入力に応答して、第2アイコンの視覚的見掛けを変更すること、
を含むオペレーションを遂行するようにさせるインストラクションが記憶され、前記タッチ感知ディスプレイは、指のジェスチャーに応答するマルチタッチ感知ディスプレイである、コンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項18】
前記第1アイコンを変更することは、第1アイコンを異なるサイズへとスケーリングすることを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第2アイコンを変更することは、第2アイコンにグロー効果を適用することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記第2アイコンの付近内への第1アイコンの移動を指示する第2タッチ入力を受け取ることは、更に、
前記移動に応答して第1アイコンが第2アイコンを少なくとも部分的に取り巻く境界線にタッチするか又はそれに交差することを指示する入力を受け取ること、
を含む請求項17に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図2C】
image rotate

【図2D】
image rotate

【図2E】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2010−538394(P2010−538394A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−524102(P2010−524102)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際出願番号】PCT/US2008/074625
【国際公開番号】WO2009/032750
【国際公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.JAVA
3.Linux
4.UNIX
5.WINDOWS
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)
【Fターム(参考)】