説明

縦置き型フィーダー装置

【課題】作業効率を向上しつつ、給紙による紙の擦れ跡の発生を抑制することが可能な縦置き型フィーダー装置を提供する。
【解決手段】縦置き型フィーダー装置100は、複数の紙材1をその紙面が縦になるように積載し、且つ、前端部2xに向かって該紙材1を移動させるため斜め下方向に傾斜する傾斜面2zを有する供給台2と、供給台2の前端部2xに移動した紙材1を取り出すフィーダーアーム3と、フィーダーアーム3により取り出された紙材1を受け止める爪部4aを有する受け渡し胴4と、を備える。供給台2の傾斜面2zは、前端部2x側に区画された第1の傾斜面2aと、後端部2y側に区画された第2の傾斜面2bとを含み、第1の傾斜面2aは、第2の傾斜面2bに対して第1の段差2a1を境として低くなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触情報通信を行うIC(Integrated Circuit)が付けられた紙材を供給する縦置き型フィーダー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図10は、従来の縦置き型フィーダー装置500の構成の一例を示す図である。
【0003】
図10に示すように、従来の縦置き型フィーダー装置500は、供給台502と、フィーダーアーム3と、受け渡し胴4と、搬送装置5と、を備える。
【0004】
例えば、厚みが200μmのB5サイズの紙材(表紙)1に、ICタグ1aを装着した場合、チップ部の厚みは約440μm(用紙込み)になる。そして、供給台502上にこのICタグ1a付きの紙材1を或る程度の枚数(例えば、200枚程度)重ねた場合、ICタグ1aのチップが配置されている部分とその他の部分との間で、重なった紙材1の面内の凹凸の差が大きくなる。さらに、重ねられた紙材1の総重量も大きくなり、供給台502の前端部502xに移動した紙材に対して、局所的に大きな圧力が印加される。
【0005】
これにより、従来の縦置き型フィーダー装置500の供給台502の前端部502xに移動した紙材に対するチップ跡やチップ痕の発生が、顕著になる。
【0006】
このような状態で、紙材(表紙)をフィードする際、該チップ跡を起点にスジ状の擦れ跡が紙材1の表面に発生し得る。
【0007】
例えば、供給の枚数を規定枚数以下にすることにより、重ねられた紙材1の総重量や、重なった紙材1の面内の凹凸の差が低減される。これにより、該擦れ跡の発生を抑制することができる。
【0008】
しかし、所定の製本速度(例えば、8000枚/時間)を達成するためには、作業効率等を考慮すると、該供給台に、該或る程度の枚数(例えば、200枚程度)以上を積載する必要がある。
【0009】
すなわち、従来の縦置き型フィーダー装置500では、作業効率の向上を図りつつ、給紙による紙材1の擦れ跡の発生を抑制することが困難であるという問題がある。
【0010】
ここで、従来のフィーダー装置には、水平に折丁を積載する折丁供給台を備えるものがある(例えば、特許文献1参照。)。この従来のフィーダー装置において、該折丁供給台の上面に、斜め下方に傾斜する傾斜面が前端部に形成された供給補助板が設けられている。
【0011】
これにより、供給時の折丁の滑り性を向上させている。
【0012】
しかし、供給台に該或る程度の枚数の折丁が積載されると、フィードされる折丁には大きな圧力が印加されるため、給紙による紙材の擦れ跡が発生し得る。
【0013】
また、他の従来のフィーダー装置には、傾斜面を有する搬送ベルトにより、刷本を搬送する供給ユニットを備えるものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0014】
しかし、上記従来技術は、刷本が自重により移動するものではなく、また、紙材(表紙)をフィードする際、紙材の表面に発生する擦れ跡について言及するものではない。
【特許文献1】特開平5-208776号公報
【特許文献2】特開2003-276358号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、作業効率を向上しつつ、給紙による紙材の擦れ跡の発生を抑制することが可能な縦置き型フィーダー装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一態様に係る縦置き型フィーダー装置は、
基材と、アンテナと、ICチップと、を有するICタグを保持する複数の紙材を縦に配置して給紙する縦置き型フィーダー装置であって、
複数の紙材をその紙面が縦になるように積載し、且つ、前端部に向かって前記紙材を移動させるため斜め下方向に傾斜する傾斜面を有する供給台と、
前記供給台の前記前端部に移動した前記紙材を取り出すフィーダーアームと、
前記フィーダーアームにより取り出された前記紙材を受け止める爪部を有する受け渡し胴と、を備え、
前記供給台の傾斜面は、前記前端部側に区画された第1の傾斜面と、後端部側に区画された第2の傾斜面と、を含み、
前記第1の傾斜面は、前記第2の傾斜面に対して第1の段差を境として低くなっていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の一態様に係る縦置き型フィーダー装置において、前記前端部から前記第1の段差までの第1の距離が、前記第1の段差から前記供給台の後端部までの第2の距離よりも短くしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様に係る縦置き型フィーダー装置において、前記供給台の前記傾斜面は、前記第2の傾斜面よりも後端部側に区画された第3の傾斜面を、さらに含み、
前記第2の傾斜面は、前記第3の傾斜面に対して第2の段差を境として低くなっていてもよい。
【0019】
また、本発明の一態様に係る縦置き型フィーダー装置において、前記供給台の前記前端部近傍に、前記前端部近傍に移動した前記紙材を制動するための前端部用制動部が、設けられていてもよい。
【0020】
また、本発明の一態様に係る縦置き型フィーダー装置において、前記供給台の前記第1の段差近傍に、前記第1の段差近傍に移動した前記紙材を制動するための段差用制動部が、設けられていてもよい。
【0021】
また、本発明の一態様に係る縦置き型フィーダー装置において、前記第1の段差の位置が、前記第1の傾斜面に対して平行に移動するようにしてもよい。
【0022】
また、本発明の一態様に係る縦置き型フィーダー装置において、前記第1の段差の位置および前記第2の段差の位置が、前記第1の傾斜面に対して平行に移動するようにしてもよい。
【0023】
また、本発明の一態様に係る縦置き型フィーダー装置において、前記第1の傾斜面の位置に対する前記第2の傾斜面の高さが可変であるようにしてもよい。
【0024】
また、本発明の一態様に係る縦置き型フィーダー装置において、前記第1の傾斜面の位置に対する前記第2の傾斜面の高さが可変であり、且つ、前記第2の傾斜面の位置に対する前記第3の傾斜面の高さが可変であるようにしてもよい。
【0025】
また、本発明の一態様に係る縦置き型フィーダー装置において、前記供給台は、前記前端部近傍に、前記前端部まで移動した紙材を支持する支持板をさらに有するようにしてもよい。
【0026】
また、本発明の一態様に係る縦置き型フィーダー装置において、前記供給台に積載された複数の前記紙材は、前記ICタグがそれぞれの前記紙材の表面内の同じ位置に接着されているようにしてもよい。
【0027】
また、本発明の他の態様に係る縦置き型フィーダー装置において、基材と、アンテナと、ICチップと、を有するICタグを保持する複数の紙材を縦に配置して給紙する縦置き型フィーダー装置であって、
複数の紙材をその紙面が縦になるように積載し、且つ、前端部に向かって前記紙材を移動させるため斜め下方向に傾斜する傾斜面を有する供給台と、
前記供給台の前記前端部に移動した前記紙材を取り出すフィーダーアームと、
前記フィーダーアームにより取り出された前記紙材を受け止める爪部を有する受け渡し胴と、を備え、
前記供給台の傾斜面は、前記前端部側に区画された第1の傾斜面と、後端部側に区画され前記第1の傾斜面に続く第2の傾斜面とを含み、
前記第1の傾斜面は、前記第2の傾斜面よりも下方向により傾斜している
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明に係る縦置き型フィーダー装置によれば、作業効率を向上しつつ、給紙による紙材の擦れ跡の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一態様である実施例1に係る縦置き型フィーダー装置100の構成の一例を示す図である。
【図2】図1に示す縦置き型フィーダー装置100の供給台2の一部を構成する第1の傾斜板21の一例を示す斜視図である。
【図3】図1に示す縦置き型フィーダー装置100の供給台2を構成する第1の傾斜板21と第2の傾斜板22とを組み合わせた一例を示す斜視図である。
【図4】図3に示す供給台2を構成する第1、2の傾斜板21、22に紙材1を積載した状態の一例を示す斜視図である。
【図5】図1に示す紙材1の一例を示す平面図である。
【図6】図5のA−A線に沿ったICタグ1aを含む領域の断面図である。
【図7】本発明の一態様である実施例2に係る縦置き型フィーダー装置200の構成の一例を示す図である。
【図8】本発明の一態様である実施例3に係る縦置き型フィーダー装置300の構成の一例を示す図である。
【図9】本発明の一態様である実施例4に係る縦置き型フィーダー装置400の構成の一例を示す図である。
【図10】従来の縦置き型フィーダー装置500の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明に係る各実施例について図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0031】
図1は、本発明の一態様である実施例1に係る縦置き型フィーダー装置100の構成の一例を示す図である。
【0032】
図1に示すように、縦置き型フィーダー装置100は、供給台2と、フィーダーアーム3と、受け渡し胴4と、搬送装置5と、を備える。
【0033】
縦置き型フィーダー装置100は、複数の紙材1を縦に配置して給紙するようになっている。なお、供給台2に積載された複数の紙材1は、例えば、ICタグ1aがそれぞれの紙材1の表面内の同じ位置に接着されている。
【0034】
この縦置き型フィーダー装置100の供給台2は、複数の紙材1をその紙面が縦になるように積載し、且つ、前端部2xに向かって紙材1を移動させるため斜め下方向に傾斜する傾斜面2zを有する。また、供給台2は、前端部2x近傍に、前端部2xまで移動した紙材1を支持する支持板2fを有する。したがって、前端部2xまで移動した紙材1は、供給台2の支持板2fに接触して、前端部2xで停止する。
【0035】
供給台2の傾斜面2zは、前端部2x側に区画された第1の傾斜面2aと、後端部2y側に区画された第2の傾斜面2bと、を含む。第1の傾斜面2aは、第2の傾斜面2bに対して第1の段差2a1を境として低くなっている。
【0036】
これにより、第1の傾斜面2aに積載された紙材1に対する、第2の傾斜面2bに積載された紙材1のICタグ1aによる局所的な加重の位置を、ずらすことができる。すなわち、前端部2x近傍に移送された紙材1に対する、前端部2x側への局所的な加重を、低減することができる。
【0037】
また、第1の傾斜面2aの長さ(前端部2xから第1の段差2a1までの距離)d1が、第2の傾斜面2bの長さ(第1の段差2a1から後端部2zまでの距離)d2よりも短く設定されている。
【0038】
これにより、前端部2x近傍に移送された紙材1に対する、前端部2x側への局所的な加重を、より低減することができる。
【0039】
ここで、図2は、図1に示す縦置き型フィーダー装置100の供給台2の一部を構成する第1の傾斜板21の一例を示す斜視図である。
【0040】
図2に示すように、傾斜板21は、第1の傾斜面2aを有する。この第1の傾斜面2aには、溝2a3が形成されている。
【0041】
また、第1の傾斜板21の両側には、紙材1を前端部2x側へ案内するための案内レール2a4が設けられている。この案内レール2a4の前端部2x側(供給台2の前端部2x近傍)には、前端部2x近傍に移動した紙材1を制動するための前端部用制動部2a2が設けられている。この前端部用制動部2a2は、紙材1を制動する力を調整することができるようになっている。
【0042】
また、図3は、図1に示す縦置き型フィーダー装置100の供給台2を構成する第1の傾斜板21と第2の傾斜板22とを組み合わせた一例を示す斜視図である。
【0043】
図3に示すように、供給台2は、第1の傾斜板21と、第2の傾斜板22と、を有する。
第2の傾斜板22は、第2の傾斜面2bを有する。この第2の傾斜面2bには、溝2b3が形成されている。また、第2の傾斜板22の両側には、紙材1を前端部2x側へ案内するための案内レール2b4が設けられている。
【0044】
この案内レール2b4の前端部2x側(供給台2の第1の段差2a1近傍)には、第1の段差2a1近傍に移動した紙材1を制動するための段差用制動部2b2が設けられている。この段差用制動部2b2は、紙材1を制動する力を調整することができるようになっている。
【0045】
この第2の傾斜板22は、第1の傾斜板21に形成された溝2a3に沿って、平行移動するようになっている。
【0046】
すなわち、第2の傾斜面2b(第1の段差2a1の位置)が、第1の傾斜面2aに対して平行に移動する。
【0047】
これにより、紙材1の重さや、供給台2に積載する紙材1の枚数等に応じて、第1の傾斜面2aの長さ(すなわち、前端部xから第1の段差2a1までの距離)d1を調整することができる。
【0048】
また、図4は、図3に示す供給台2を構成する第1、2の傾斜板21、22に紙材1を積載した状態の一例を示す斜視図である。
【0049】
図4に示すように、前段部用制動部2a2により、前段部2x近傍に移動した紙材1が制動される。これにより、前段部2xまで移動した紙材1への加重が低減される。
【0050】
さらに、段差用制動部2b2により、第1の段差2a1近傍に移動した紙材1が制動される。これにより、第1の傾斜面2a上に移動した紙材1への加重が低減される。結果として、前段部2xまで移動した紙材1への加重が低減される。
【0051】
なお、第1の傾斜面2aの位置に対する第2の傾斜面2bの高さが可変(すなわち、第1の段差2a1の高低差h1が可変)であってもよい。
【0052】
これにより、紙材1の面内のICタグ1aの位置に応じて、第1の段差2a1の高低差h1を調整することができる。すなわち、第1の傾斜面2aに積載された紙材1に対する、第2の傾斜面2bに積載された紙材1のICタグ1aによる局所的な加重の位置を調整することができる。
【0053】
なお、簡単のため、図2ないし図4に示す傾斜板21、22の案内レール2a4、2b4は、図1において省略している。
【0054】
ここで、図5は、図1に示す紙材1の一例を示す平面図である。また、図6は、図5のA−A線に沿ったICタグ1aを含む領域の断面図である。
【0055】
図5、図6に示すように、紙材1は、ICタグ1aを、保持する。このICタグ1aは、紙材1に接着された第1の基材1a1と、この第1の基材1a1上に設けられたアンテナ1a2と、このアンテナ1a2に電気的に接続されたICチップ1a3と、このICチップ1a3を保護する第2の基材1a4と、を有する。
【0056】
既述のように、紙材1は、例えば、200μm程度の厚さを有する。
【0057】
第1の基材1a1は、例えば、50μm程度の厚さを有する。また、第2の基材1a4は、12μm程度の厚さを有する。
【0058】
なお、第1、第2の基材1a1、1a4は、例えば、紙、フィルム等で構成されている。なお、この第1、第2の基材1a1、1a4に用いられるフィルムの素材としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PET−G(テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PC(ポリカーボネート)、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニレンサルフイド)、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン系、ABS、ポリアクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリウレタン等が、選択される。
【0059】
また、アンテナ1a2は、例えば、12μm程度の厚さを有する。このアンテナ1a2は、金属(例えば、Al、Cu、Ag)等の導体膜で構成される。
【0060】
ICチップ1a3は、例えば、150μm程度の厚さを有する。このICチップ1a3は、情報を記憶するためのメモリ部(図示せず)と、該メモリ部への情報の記憶動作、該メモリ部からの情報の読み出し動作、および、無線通信動作を制御する制御部(図示せず)を有する。このICチップ1a3は、アンテナ1a2を介して、図示しないリーダ・ライタ等の質問器(Interrogator)へ情報を読み出し、または、該質問器からアンテナ1a2を介して入力された情報を記憶するようになっている。
【0061】
接着膜1bは、第1の基材1a1とアンテナ1a2との間に設けられている。この接着膜1bは、第1の基材1とアンテナ1a2とを固定(接着)するようになっている。この接着膜1bは、例えば、5μm程度の厚さを有する。
【0062】
また、接着膜1bは、例えば、熱可塑性接着剤で構成されている。この熱可塑性接着剤は、例えば、エチルビニルアセテート(EVA)樹脂、ポリウレタン樹脂、または、アクリル樹脂の何れかである。
【0063】
なお、上記図5、図6に示す例では、ICタグ1aの上面と紙材1の上面との高度差は、例えば、約440μm程度になる。
【0064】
また、図1に示すように、フィーダーアーム3は、供給台2の前端部2xに移動した紙材1を、バキューム部3aにより吸着して、取り出すようになっている。
【0065】
受け渡し胴4は、フィーダーアーム3により取り出された紙材1を受け止める爪部4aを有する。この受け渡し胴4は、爪部4aで受け止めた紙材1を、回転搬送するようになっている。
【0066】
搬送装置5は、ベルトローラ5a、5bと、搬送ベルト5cと、爪部5dと、を有する。
【0067】
この搬送装置5は、爪部5dで紙材1を受け止めて、この紙材1を搬送ベルト5cに積載する。そして、搬送装置5は、ベルトローラ5a、5bを駆動することにより、搬送ベルト5cに積載した紙材1を、搬送するようになっている。
【0068】
以上のような構成を有する縦置き型フィーダー装置100は、供給台2に階段状の段差を設けることにより、積載された紙材1の自重の加わる範囲、及び積載された紙材1の凹凸の差を縮小させることができる。
【0069】
すなわち、縦置き型フィーダー装置100は、既述のように、要求される枚数の紙材1を供給台2に積載して作業効率を向上しつつ、給紙による紙材1の擦れ跡の発生を抑制することができる。
【0070】
ここで、以上のような構成を有する縦置き型フィーダー装置100の動作の一例について説明する。
【0071】
先ず、供給台2に所定枚数の紙材1を積載する。積載された複数の紙材1の自重により、前端部2x側の紙材1は、傾斜面2zを滑って前端部2xまで移動し、供給台2の支持板2fに接触して、前端部2xで停止する。
【0072】
そして、フィーダーアーム3のバキューム部3aは、前端部2xまで移動した紙材(表紙)1の下部を吸着し、前端部2xの紙材1を供給台2から取り出す。
【0073】
既述のように、従来技術と比較して、前端部2x近傍に移送された紙材1に対する、前端部2x側への局所的な加重が、低減されている。したがって、フィーダーアーム3による紙材1の取り出し時に、紙材1の擦れ跡の発生が抑制される。
【0074】
そして、受け渡し胴4は、フィーダーアーム3により取り出された紙材1を爪部4aにより受け止め、紙材1を回転搬送する。
【0075】
そして、搬送装置5は、回転搬送された紙材1を爪部5dで受け止めて、この紙材1を搬送ベルト5cに積載する。そして、搬送装置5は、ベルトローラ5a、5bを駆動することにより、搬送ベルト5cに積載した紙材1を、搬送する。
【0076】
そして、搬送装置5により搬送された紙材(表紙)1は、図示しない製本工程により、例えば、紙材(表紙)1と丁合本(図示せず)とが接着されて製本が完成する。
【0077】
以上のように、本実施例に係る縦置き型フィーダー装置によれば、作業効率を向上しつつ、給紙による紙材の擦れ跡の発生を抑制することができる。
【実施例2】
【0078】
既述の実施例1においては、供給台の段差が1つの場合について説明した。
【0079】
本実施例2においては、供給台の段差が複数(ここでは、例えば、3つ)の場合について説明する。
【0080】
図7は、本発明の一態様である実施例2に係る縦置き型フィーダー装置200の構成の一例を示す図である。なお、図7において図1の符号と同じ符号は実施例1と同様の構成を示す。
【0081】
図7に示すように、縦置き型フィーダー装置200は、供給台202と、フィーダーアーム3と、受け渡し胴4と、搬送装置5と、を備える。
【0082】
縦置き型フィーダー装置200は、複数の紙材1を縦に配置して給紙するようになっている。
【0083】
すなわち、供給台202は、実施例1の供給台2と同様に、複数の紙材1をその紙面が縦になるように積載し、且つ、前端部2xに向かって紙材1を移動させるため斜め下方向に傾斜する傾斜面2zを有する。また、供給台202は、前端部2x近傍に、前端部2xまで移動した紙材1を支持する支持板2fを有する。したがって、前端部2xまで移動した紙材1は、供給台202の支持板2fに接触して、前端部2xで停止する。
【0084】
この供給台202の傾斜面2zは、前端部2x側に区画された第1の傾斜面2aと、後端部2y側に区画された第2の傾斜面2bと、この第2の傾斜面2bよりも後端部側に区画された第3の傾斜面2cと、この第3の傾斜面2cよりも後端部側に区画された第4の傾斜面2dと、を含む。
【0085】
すなわち、供給台202は、傾斜板21、22と、この傾斜板21、22と同様な構成を有する傾斜板23、24と、を有する。この傾斜板23、24は、上述の第3、第4の傾斜面2c、2dを有する。
【0086】
実施例1と同様に、第1の傾斜面2aは、第2の傾斜面2bに対して第1の段差2a1を境として低くなっている。また、第2の傾斜面2bは、第3の傾斜面2cに対して第2の段差2b1を境として低くなっている。また、第3の傾斜面2cは、第4の傾斜面2dに対して第3の段差2c1を境として低くなっている。
【0087】
これにより、第1の傾斜面2aに積載された紙材1に対する、第2ないし第4の傾斜面2b、2c、2dに積載された紙材1のICタグ1aによる局所的な加重の位置を、ずらすことができる。すなわち、前端部2x近傍に移送された紙材1に対する、前端部2x側への局所的な加重を、低減することができる。
【0088】
また、第1の傾斜面2aの長さ(前端部2xから第1の段差2a1までの距離)d1が、第2の傾斜面2bの長さ(第1の段差2a1から第2の段差2b1までの距離)d2、および、第2の傾斜面2cの長さ(第2の段差2b1から第3の段差2c1までの距離)d3、よりも短く設定されている。
【0089】
これにより、前端部2x近傍に移送された紙材1に対する、前端部2x側への局所的な加重を、より低減することができる。
【0090】
なお、第2ないし第4の傾斜面2b、2c、2d(第1ないし第3の段差2a1、2b1、2c1の位置)が、第1の傾斜面2aに対して平行に移動するようにしてもよい。
【0091】
これにより、紙材1の重さや、供給台2に積載する紙材1の枚数等に応じて、第1の傾斜面2aの長さ(前端部xから第1の段差2a1までの距離)d1、第2の傾斜面2bの長さ(第1の段差2a1から第2の段差2b1までの距離)d2、および、第3の傾斜面2cの長さ(第2の段差2b1から第3の段差2c1までの距離)d3を調整することができる。
【0092】
また、第1の傾斜面2aの位置に対する第2の傾斜面2bの高さが可変であり、第2の傾斜面2bの位置に対する第3の傾斜面2cの高さが可変であり、第3の傾斜面2cの位置に対する第4の傾斜面2dの高さが可変(すなわち、第1ないし第3の段差2a1、2b1、2c1の高低差h1、h2、h3が可変)であってもよい。
【0093】
これにより、紙材1の面内のICタグ1aの位置に応じて、第1ないし第3の段差2a1、2b1、2c1の高低差h1、h2、h3を調整することができる。すなわち、第1の傾斜面2aに積載された紙材1に対する、第2ないし第4の傾斜面2b、2c、2dに積載された紙材1のICタグ1aによる局所的な加重の位置を調整することができる。
【0094】
以上のように、縦置き型フィーダー装置200の供給台202は、実施例1の供給台2と比較して、第3、第4の傾斜板23、24をさらに有する。この縦置き型フィーダー装置200のその他の構成は、実施例1の縦置き型フィーダー装置100と同様である。
【0095】
以上のような構成を有する縦置き型フィーダー装置200は、供給台202に階段状の段差を設けることにより、積載された紙材1の自重の加わる範囲、及び積載された紙材1の凹凸の差を縮小させることができる。
【0096】
すなわち、縦置き型フィーダー装置200は、既述のように、要求される枚数の紙材1を供給台2に積載して作業効率を向上しつつ、給紙による紙材1の擦れ跡の発生を抑制することができる。
【0097】
ここで、以上のような構成を有する縦置き型フィーダー装置200の動作は、実施例1と同様である。
【0098】
すなわち、先ず、供給台202に所定枚数の紙材1を積載する。積載された複数の紙材1の自重により、前端部2x側の紙材1は、傾斜面2zを滑って前端部2xまで移動し、供給台202の支持板2fに接触して、前端部2xで停止する。
【0099】
そして、フィーダーアーム3のバキューム部3aは、前端部2xまで移動した紙材(表紙)1の下部を吸着し、前端部2xの紙材1を供給台202から取り出す。
【0100】
既述のように、従来技術と比較して、前端部2x近傍に移送された紙材1に対する、前端部2x側への局所的な加重が、低減されている。したがって、フィーダーアーム3による紙材1の取り出し時に、紙材1の擦れ跡の発生が抑制される。
【0101】
以上のように、本実施例に係る縦置き型フィーダー装置によれば、作業効率を向上しつつ、給紙による紙材の擦れ跡の発生を抑制することができる。
【実施例3】
【0102】
既述の実施例1、2においては、供給台の傾斜面に段差が形成されている場合について説明した。
【0103】
本実施例3においては、供給台の傾斜面にテーパー面が形成されている場合について説明する。
【0104】
図8は、本発明の一態様である実施例3に係る縦置き型フィーダー装置300の構成の一例を示す図である。なお、図8において図1の符号と同じ符号は実施例1と同様の構成を示す。
【0105】
図8に示すように、縦置き型フィーダー装置300は、供給台302と、フィーダーアーム3と、受け渡し胴4と、搬送装置5と、を備える。
【0106】
縦置き型フィーダー装置300は、複数の紙材1を縦に配置して給紙するようになっている。
【0107】
すなわち、供給台302は、実施例1の供給台2と同様に、複数の紙材1をその紙面が縦になるように積載し、且つ、前端部2xに向かって紙材1を移動させるため斜め下方向に傾斜する傾斜面302zを有する。また、供給台302は、前端部2x近傍に、前端部2xまで移動した紙材1を支持する支持板2fを有する。したがって、前端部2xまで移動した紙材1は、供給台202の支持板2fに接触して、前端部2xで停止する。
【0108】
この供給台302の傾斜面302zは、前端部2x側に区画された第1の傾斜面302aと、後端部2y側に区画され第1の傾斜面302aに続く第2の傾斜面302bと、を含む。
【0109】
そして、第1の傾斜面302aは、第2の傾斜面302bよりも下方向により傾斜している。図8に示すように、第1の傾斜面302aの第2の傾斜面302bに対する傾斜角度θは、例えば、紙材(表紙)1と紙材(表紙)1の滑り性に応じて、概ね30°〜45°の範囲に設定される。
【0110】
このように、傾斜面302zにテーパー面である第1の傾斜面302aを設けることにより、前端部2x近傍に移送された紙材1に対する、前端部2x側への局所的な加重を、低減することができる。
【0111】
以上のような構成を有する縦置き型フィーダー装置300は、供給台302にテーパー面を設けることにより、積載された紙材1の自重の加わる範囲、及び積載された紙材1の凹凸の差を縮小させることができる。
【0112】
すなわち、縦置き型フィーダー装置300は、要求される枚数の紙材1を供給台302に積載して作業効率を向上しつつ、給紙による紙材1の擦れ跡の発生を抑制することができる。
【0113】
ここで、以上のような構成を有する縦置き型フィーダー装置300の動作は、実施例1と同様である。
【0114】
すなわち、先ず、供給台302に所定枚数の紙材1を積載する。積載された複数の紙材1の自重により、前端部2x側の紙材1は、傾斜面2zを滑って前端部2xまで移動し、供給台302の支持板2fに接触して、前端部2xで停止する。
【0115】
そして、フィーダーアーム3のバキューム部3aは、前端部2xまで移動した紙材(表紙)1の下部を吸着し、紙材1を供給台302から取り出す。
【0116】
既述のように、従来技術と比較して、前端部2x近傍に移送された紙材1に対する、前端部2x側への局所的な加重が、低減されている。したがって、フィーダーアーム3による紙材1の取り出し時に、紙材1の擦れ跡の発生が抑制される。
【0117】
以上のように、本実施例に係る縦置き型フィーダー装置によれば、作業効率を向上しつつ、給紙による紙材の擦れ跡の発生を抑制することができる。
【実施例4】
【0118】
既述の実施例1ないし3においては、本発明に係る供給台を表紙用の縦置き型フィーダー装置に適用した例について説明した。
【0119】
本発明に係る供給台は、刷本用の縦置き型フィーダー装置にも同様に適用が可能である。
【0120】
そこで、本実施例4においては、実施例1に係る供給台を刷本用の縦置き型フィーダー装置に適用した例について説明する。なお、実施例2、3に係る供給台についても、刷本用の縦置き型フィーダー装置に同様に適用可能である。
【0121】
図9は、本発明の一態様である実施例4に係る縦置き型フィーダー装置400の構成の一例を示す図である。なお、図9において図1の符号と同じ符号は実施例1と同様の構成を示す。また、実施例1ないし3では、紙材1は、表紙として説明したが、本実施例4では、紙材1は、例えば、2つ折りの折丁である。
【0122】
図9に示すように、縦置き型フィーダー装置400は、供給台2と、フィーダーアーム3と、受け渡し胴4と、開離胴6a、6bと、を備える。
【0123】
この縦置き型フィーダー装置400の供給台2、フィーダーアーム3、および、受け渡し胴4は、実施例1の縦置き型フィーダー装置100のものと同様の構成である。
【0124】
この縦置き型フィーダー装置400は、複数の紙材1を縦に配置して給紙するようになっている。
【0125】
すなわち、実施例1と同様に、供給台2は、複数の紙材1をその紙面が縦になるように積載し、且つ、前端部2xに向かって紙材1を移動させるため斜め下方向に傾斜する傾斜面2zを有する。
【0126】
また、開離胴6a、6bは、互いに逆方向で同周速度にて回転し、紙材(折丁)1の折丁開放端部を吸着するバキューム部6a1、6b1をそれぞれ有する。
【0127】
以上のような構成を有する縦置き型フィーダー装置400は、実施例1と同様に、供給第2に階段状の段差を設けることにより、積載された紙材1の自重の加わる範囲、及び積載された紙材1の凹凸の差を縮小させることができる。
【0128】
すなわち、縦置き型フィーダー装置400は、既述のように、要求される枚数の紙材1を供給台2に積載して作業効率を向上しつつ、給紙による紙材1の擦れ跡の発生を抑制することができる。
【0129】
ここで、以上のような構成を有する縦置き型フィーダー装置400の動作の一例について説明する。
【0130】
先ず、供給台2に所定枚数の紙材1を積載する。積載された複数の紙材1の自重により、前端部2x側の紙材1は、傾斜面2zを滑って前端部2xまで移動し、供給台2の支持板2fに接触して、前端部2xで停止する。
【0131】
そして、フィーダーアーム3のバキューム部3aは、前端部2xまで移動した紙材(折丁)1の折目近傍を吸着し、前端部2xの紙材1を供給台2から取り出す。
【0132】
実施例1と同様に、従来技術と比較して、前端部2x近傍に移送された紙材1に対する、前端部2x側への局所的な加重が、低減されている。したがって、フィーダーアーム3による紙材1の取り出し時に、紙材1の擦れ跡の発生が抑制される。
【0133】
そして、受け渡し胴4は、フィーダーアーム3により取り出された紙材1の折目を爪部4aにより受け止め、紙材1を回転搬送する。
【0134】
そして、開離胴6a、6bは、開離胴6a、6bは、互いに逆方向で同周速度にて回転し、バキューム部6a1、6b1により、回転搬送された紙材(折丁)1の折丁開放端部を吸着する。開離胴6a、6bは、紙材1の折丁開放端部を開離し、その後、バキューム部6a1、6b1の該吸着動作を停止する。
【0135】
これにより、紙材(折丁)1が、開離胴6a、6bの中間下部でエンドレス送行するギャザリングチェーン7に積載され、搬送される。
【0136】
そして、ギャザリングチェーン7により搬送された紙材(折丁)1は、図示しない丁合工程により、例えば、ページ順に他の折丁と共に集積され、1冊分として背部で綴じ合わされる。
【0137】
以上のように、本実施例に係る縦置き型フィーダー装置によれば、作業効率を向上しつつ、給紙による紙材の擦れ跡の発生を抑制することができる。
【符号の説明】
【0138】
1 紙材(表紙、折丁)
1a ICタグ
1a1 第1の基材
1a2 アンテナ
1a3 ICチップ
1a4 第2の基材
1b 接着剤
2、202、302、502 供給台
2a 第1の傾斜面
2a1 第1の段差
2a2 前段部用制動部
2a3 溝
2a4 案内レール
2b 第2の傾斜面
2b1 第2の段差
2b2 段差用制動部
2b3 溝
2b4 案内レール
2c 第3の傾斜面
2c1 第3の段差
2d 第4の傾斜面
2f 支持板
2x、502x 前端部
2y 後端部
2z 傾斜面
3 フィーダーアーム
3a バキューム部
4 受け渡し胴
4a 爪部
5 搬送装置
5a、5b ベルトローラ
5c 搬送ベルト
5d 爪部
6a、6b 開離胴
6a1、6b1 バキューム部
7 ギャザリングユニット
21 第1の傾斜板
22 第2の傾斜板
23 第3の傾斜板
24 第4の傾斜板
100、200、300、400 縦置き型フィーダー装置
d1 第1の傾斜面の長さ
d2 第2の傾斜面の長さ
d3 第3の傾斜面の長さ
h1 第1の段差の高低差
h2 第2の段差の高低差
h3 第3の段差の高低差

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、アンテナと、ICチップと、を有するICタグを保持する複数の紙材を縦に配置して給紙する縦置き型フィーダー装置であって、
複数の紙材をその紙面が縦になるように積載し、且つ、前端部に向かって前記紙材を移動させるため斜め下方向に傾斜する傾斜面を有する供給台と、
前記供給台の前記前端部に移動した前記紙材を取り出すフィーダーアームと、
前記フィーダーアームにより取り出された前記紙材を受け止める爪部を有する受け渡し胴と、を備え、
前記供給台の傾斜面は、前記前端部側に区画された第1の傾斜面と、後端部側に区画された第2の傾斜面と、を含み、
前記第1の傾斜面は、前記第2の傾斜面に対して第1の段差を境として低くなっていることを特徴とする縦置き型フィーダー装置。
【請求項2】
前記前端部から前記第1の段差までの第1の距離が、前記第1の段差から前記供給台の後端部までの第2の距離よりも短い
ことを特徴とする請求項1に記載の縦置き型フィーダー装置。
【請求項3】
前記供給台の前記傾斜面は、前記第2の傾斜面よりも後端部側に区画された第3の傾斜面を、さらに含み、
前記第2の傾斜面は、前記第3の傾斜面に対して第2の段差を境として低くなっていることを特徴とする請求項1に記載の縦置き型フィーダー装置。
【請求項4】
前記前端部から前記第1の段差までの第1の距離が、前記第1の段差部から前記第2の段差までの第2の距離よりも短い
ことを特徴とする請求項3に記載の縦置き型フィーダー装置。
【請求項5】
前記供給台の前記前端部近傍に、前記前端部近傍に移動した前記紙材を制動するための前端部用制動部が、設けられている
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の縦置き型フィーダー装置。
【請求項6】
前記供給台の前記第1の段差近傍に、前記第1の段差近傍に移動した前記紙材を制動するための段差用制動部が、設けられている
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の縦置き型フィーダー装置。
【請求項7】
前記第1の段差の位置が、前記第1の傾斜面に対して平行に移動することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の縦置き型フィーダー装置。
【請求項8】
前記第1の段差の位置および前記第2の段差の位置が、前記第1の傾斜面に対して平行に移動する
ことを特徴とする請求項3に記載の縦置き型フィーダー装置。
【請求項9】
前記第1の傾斜面の位置に対する前記第2の傾斜面の高さが可変である
ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載の縦置き型フィーダー装置。
【請求項10】
前記第1の傾斜面の位置に対する前記第2の傾斜面の高さが可変であり、且つ、前記第2の傾斜面の位置に対する前記第3の傾斜面の高さが可変である
ことを特徴とする請求項3に記載の縦置き型フィーダー装置。
【請求項11】
前記供給台は、前記前端部近傍に、前記前端部まで移動した紙材を支持する支持板をさらに有する
ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載の縦置き型フィーダー装置。
【請求項12】
前記供給台に積載された複数の前記紙材は、前記ICタグがそれぞれの前記紙材の表面内の同じ位置に接着されている
ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか一項に記載の縦置き型フィーダー装置。
【請求項13】
基材と、アンテナと、ICチップと、を有するICタグを保持する複数の紙材を縦に配置して給紙する縦置き型フィーダー装置であって、
複数の紙材をその紙面が縦になるように積載し、且つ、前端部に向かって前記紙材を移動させるため斜め下方向に傾斜する傾斜面を有する供給台と、
前記供給台の前記前端部に移動した前記紙材を取り出すフィーダーアームと、
前記フィーダーアームにより取り出された前記紙材を受け止める爪部を有する受け渡し胴と、を備え、
前記供給台の傾斜面は、前記前端部側に区画された第1の傾斜面と、後端部側に区画され前記第1の傾斜面に続く第2の傾斜面とを含み、
前記第1の傾斜面は、前記第2の傾斜面よりも下方向により傾斜している
ことを特徴とする縦置き型フィーダー装置。
【請求項14】
前記供給台は、前記前端部近傍に、前記前端部まで移動した前記紙材を支持する支持板をさらに有する
ことを特徴とする請求項13に記載の縦置き型フィーダー装置。
【請求項15】
前記供給台に積載された複数の前記紙材は、前記ICタグがそれぞれの前記紙材の表面内の同じ位置に接着されている
ことを特徴とする請求項13または14に記載の縦置き型フィーダー装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−126636(P2011−126636A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−285151(P2009−285151)
【出願日】平成21年12月16日(2009.12.16)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】