説明

縦置き薄板パネルの搬送ユニット

【課題】コスト低減を図りつつ、複数の薄板パネルを縦置きで安定して搬送可能な薄板パネルの搬送ユニットを提供する。
【解決手段】矩形状パレット12と、薄板パネルの高さより低い矩形断面の筒状スリーブ14と、L字形断面を有し筒状スリーブの四隅に対して外側からあてがわれる4つのコーナーアングル18と、一方の面に長手方向に互いに所定間隔を隔て互いに平行な複数の溝30を備え、面同士が対向するように配置される一対のスペーサとを有し、複数の溝は、筒状スリーブ内に縦置きで収納される薄板パネルの側端部を受け入れ可能な幅を備え、パレットの上面に位置する第1下スペーサ34と、筒状スリーブの内面36の上端に位置する第2下スペーサ38と、コーナーアングルの上端同士をかけ渡すように固定されるの上スペーサ40とを有し、第1下スペーサおよび第2下スペーサ対応する溝が間隔を空けて同一面上に配置されるように設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、縦置き薄板パネルの搬送ユニットに関し、より詳細には、コスト低減を図りつつ、複数の薄板パネルを縦置きで安定して搬送可能な縦置き薄板パネルの搬送ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来からディスプレイ等の薄板パネルを縦向きに収納して、搬送する薄板パネルの搬送ユニットが用いられてきた。
特許文献1および2は、その一例を開示する。
いずれも、矩形状のパレットと、それぞれ下端部が矩形状のパレットの上面の周縁部に固定されて、矩形状パレットと協働して箱体を形成する一対の側板、前板および背板とを有し、薄板パネルを収容する箱体の対向する内面の各々に、それぞれ内面の高さ方向全体に亘って延び、薄板パネルの側端部を収容する、互いに間隔を隔てた複数の溝を備えた樹脂製の緩衝材を有する。
このような薄板パネルの搬送ユニットによれば、複数の薄板パネルをユニット内へ収納する際、溝の案内機能を利用することにより、各薄板パネルを容易に収納可能であり、かつ収納した複数の薄板パネルをユニットごと搬送する際、溝を設けた緩衝体の緩衝機能により、ユニットの振動によって内部の薄板パネルが破損する等を有効に防止して、薄板パネルを保護することも可能であった。
【0003】
しかしながら、従来の薄板パネルの搬送ユニットには、緩衝材が薄板パネルの保護機能と、薄板パネルを収納する際の案内機能とを兼ねることに起因して、搬送ユニットとしてのコスト増を引き起こしていた。
すなわち、第1に、そもそも、薄板パネルの十全な保護のために薄板パネル全体を収容可能な箱体とする必要はなく、第2に、薄板パネルの案内のために、箱体の内面の高さ全体に亘って溝を設ける必要もない。箱体の内面の高さ全体に亘って溝を設ける場合には薄板パネルと溝との接触面積が大きくなることで、摩擦による抵抗が増大し、薄板パネルをユニット内へ収納しづらくなる。一方で摩擦抵抗を低減させるために溝の幅を薄板パネルの厚みに対して広くすると収納した薄板パネルが輸送時にガタツキ破損の原因となる虞がある。
さらに、特許文献2においては、箱体の対向する内面に加えて、矩形状パレットの上面にも緩衝材を設けているが、内面に設ける場合と異なり、時間経過とともに収納した薄板パレットの自重により溝がつぶれ、位置決め機能、場合により緩衝機能をも喪失することがある。この点から、特に、特許文献2に開示された搬送ユニットは、重量の重い太陽光パネルには不適である。
【特許文献1】特許第4277070号公報
【特許文献2】特許第4284895号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、上記技術的問題点にかんがみ、本発明の目的は、コスト低減を図りつつ、複数の薄板パネルを縦置きで安定して搬送可能な縦置き薄板パネルの搬送ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る複数の薄板パネルを搬送するための搬送ユニットは
縦置きで収納した複数の薄板パネルを搬送するための搬送ユニットであって、
矩形状パレットと、
下端周縁部が前記矩形状パレットに着脱自在に固定され、薄板パネルの高さより低い矩形断面の筒状スリーブと、
それぞれ、L字形断面を有し、前記矩形断面の筒状スリーブの四隅それぞれに対して外側からあてがわれる形態で少なくとも筒状スリーブの上端より上方へ突出した4つのコーナーアングルと、
それぞれ、一方の面に、長手方向に互いに所定間隔を隔て、互いに平行な複数の溝を備え、一方の面同士が対向するように配置される略直方体形状の一対のスペーサとを有し、前記複数の溝の各々は、前記矩形断面の筒状スリーブ内に縦置きで収納される薄板パネルの側端部を受け入れ可能な幅を備え、長手方向に直交する方向全体に亘って延び、
一方のスペーサの前記溝と、他方のスペーサの対応する前記溝とは、薄板パネルを前記矩形断面の筒状スリーブ内で縦置き保持可能なような間隔とされ、
該一対のスペーサは、前記矩形状パレットの上面に設けられる一対の第1下スペーサと、前記矩形断面の筒状スリーブの前記対向する内面の上端に1つずつ設けられる一対の第2下スペーサと、隣接する前記コーナーアングルの上端同士をかけ渡すように1つずつ設けられる一対の上スペーサとを有し、前記第1下スペーサおよび前記第2下スペーサそれぞれの対応する前記溝が、上下方向に間隔を隔てて同一面上に配置されるように設けられる、構成としている。

【0006】
以上の構成を有する縦置き薄板パネルの搬送ユニットによれば、薄板パネルを矩形断面の筒状スリーブの上部開口から矩形断面の筒状スリーブ内に縦向きに収容する際、薄板パネルの各側縁部を対応する第2下スペーサの溝に受け入れた状態で、矩形状パレットの上面に向かって下方に移動させることにより、溝により案内されながら容易に矩形断面の筒状スリーブ内に収容することが可能である。この場合、第1下スペーサおよび第2下スペーサそれぞれの対応する溝が、上下方向に間隔を隔てて同一面上に配置されるように設けられているので、薄板パネルの下端面が矩形状パレットの上面に当接すれば、薄板パネルの各側縁部の中間部および下端はそれぞれ、第1下スペーサおよび第2下スペーサそれぞれの対応する溝により支持され、位置決めされる。
複数の薄板パネルを同様な方法で、溝の案内機能を利用して矩形断面の筒状スリーブ内に収納するとともに、矩形断面の筒状スリーブの四隅それぞれにコーナーアングルをあてがうことにより、構造強度を確保したうえで、隣接するコーナーアングルの上端同士をかけ渡すように設けた上スペーサを複数の薄板パネルそれぞれの側縁部に溝を介してあてがうことにより、搬送の際の振動により矩形断面の筒状スリーブ内で隣接する薄板パネルがぶつかって破損等の問題を引き起こすことがないように、矩形断面の筒状スリーブ内に位置決めすることが可能である。
以上から、従来のように、複数の薄板パネル全体を箱体内に収納するのに、箱体の対向する内面全体に案内機能を有する溝を設けた緩衝体を設けることなく、薄板パネルを安全に搬送するのに必要な高さの矩形断面の筒状スリーブを設けて、物量低減を図るとともに、薄板パネルの案内機能、あるいは薄板パネルの保護機能を有するスペーサを適材適所に配置することにより、コスト低減を図りつつ、安定して搬送可能な薄板パネルの搬送ユニットを提供することが可能である。
【0007】
また、前記一対の第2下スペーサそれぞれに設けられる前記溝は、上方から薄板パネルを前記矩形断面の筒状スリーブ内に収納するのに案内機能を奏するに十分な長さを有し、
前記一対の上スペーサは、薄板パネルの保護機能を奏するに十分な緩衝性を有するのがよい。
さらに、前記4つのコーナーアングルの上端を覆う蓋部と、前記対向する内面同士を掛け渡すように設けられる胴膨れ防止材をさらに有し、
該胴膨れ防止材は、各端部に、前記矩形断面の筒状スリーブの厚みに相当する幅を備え、下方に開口する凹部を有するのがよい。
【0008】
さらにまた、前記コーナーアングルは、段ボール製であり、前記矩形断面の筒状スリーブ内に収納された複数の薄板パネルの前記矩形断面の筒状スリーブから突出する部分のまわりに巻き付けるストレッチフィルムの破れ防止材を形成するのがよい。
加えて、前記上スペーサは、長手方向全体に亘って延び、かつ互いに交差する横面と縦面とを有する矩形断面の凹部を有し、前記複数の溝はそれぞれ、前記横面と前記縦面とにまたがって設けられ、前記上スペーサは、前記矩形断面の筒状スリーブ内に収納された複数の薄板パネルそれぞれの上端の側縁部を上方から覆う蓋部を形成するのがよい。
また、前記第2下スペーサと前記上スペーサとの間に、それぞれ、前記矩形断面の筒状スリーブ内に収納された複数の薄板パネルの前記矩形断面の筒状スリーブから突出する部分の対応する側端部にあてがわれる一対の中スペーサがさらに設けられ、該中スペーサは、薄板パネルの保護機能を奏するに十分な緩衝性を有するのがよい。
【0009】
さらに、前記矩形パレットは、前記上面の周縁に沿って周溝を有し、
前記筒状スリーブの下端部が該周溝に嵌り込み可能であり、
前記4つのコーナーアングルはそれぞれ、前記筒状スリーブの四隅それぞれに対して外側からあてがわれる形態で下端部が該周溝に嵌り込み可能であるのがよい。
加えて、前記薄板パネルは、矩形形状の太陽光パネルでもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明に係る縦置き薄板パネルの搬送ユニット10の実施形態を、薄板パネルとして矩形形状の太陽光パネルPを例に、図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
太陽光パネルPは、セルを直列接続し、樹脂や強化ガラス、金属枠で保護した薄板状をなし、より具体的には、ガラス層とプラスチック層、あるいはガラス層とガラス層との間にシリコンからなるセルが埋め込まれた積層構造であり、厚みが数ミリ、面積が数平方メートル、重量が10ないし30Kgに及ぶことから、精密でこわれやすい構造体である。
【0011】
図1に示すように、縦置きで収納した複数の太陽光パネルを搬送するための搬送ユニット10は、矩形状パレット12と、矩形状パレット12に固定され、太陽光パネルの高さより低い矩形断面の筒状スリーブ14と、それぞれ、筒状スリーブ14の上端16より上方へ突出した4つのコーナーアングル18と、それぞれ略直方体形状の一対のスペーサ34、38、39、40とから概略構成される。
図1に示すように、筒状スリーブ14は、下端周縁部が矩形状パレット12に着脱自在に固定され、太陽光パネルPの高さより低く、矩形断面を有する。筒状スリーブ14の高さは、縦向きで収納する太陽光パネルPの高さに応じて適宜決定すればよいが、太陽光パネルPを収納する際の安定性の観点から、太陽光パネルPの高さの半分程度が好ましい。矩形断面の長辺および短辺それぞれの長さは、内部に縦向きに収納すべき太陽光パネルPの幅、および予定設置枚数に応じて適宜定めればよい。筒状スリーブ14の材質は、段ボール製あるいは樹脂製がよい。
【0012】
筒状スリーブ14を矩形状パレット12に着脱自在に固定する機構49について説明すれば、図13に示すように、機構49は、筒状スリーブ14の対向する側面にそれぞれ設けられ、筒状スリーブ14の外表面に固定される鉤部材52と、鉤部材52と係合可能な、矩形状パレット12に設けた受け口部56とを有する。
鉤部材52は、矩形板状をしており、鉤部材52の底辺から所定の距離だけ離れた位置を切り欠くことにより、鉤部材52の下端に爪部54が形成される。一方、矩形状パレット12には、爪部54が係合するための受け口部56が、筒状スリーブ14が嵌合するための周溝24内に隆起した膨出部53の一部をトンネル状に開口して形成される。
図14に示すように、爪部54が矩形状パレット121の受け口部56と係合し、矩形状パレット12と筒状スリーブ14とを固定する。鉤部材52は、後述する固定部材によって筒状スリーブ14の外表面を滑るように回動することができる。
図14に示すように、鉤部材52には、鉤部材52を回動させる際に指を入れるための指入れ孔58が形成され、鉤部材52は軸止部材53によって筒状スリーブ14に沿って回動自在に固定される。
図15(a)に示すように、鉤部材52を筒状スリーブ14に固定するための軸止部材53は、第一固定部材60と第二固定部材62とからなる。この第一固定部材と第二固定部材とは筒状スリーブ14を挟むように相互に係合する。図14(b)に示すように、後述する第一固定部材60の係止部材61が、後述する第二固定部材62の縮径部63に係止されることで、第一固定部材60は第二固定部材62に固定され抜けなくなる。このことを利用して鉤部材52は筒状スリーブ14に取り付けられる。鉤部材52が筒状スリーブ14に取り付けられた状態においては、第一固定部材60と鉤部材52とは嵌め込み等により一体に固定される。
【0013】
第一固定部材60は基板に一対の係止部材61と、それと交差位置にある一対の掛止部材65とが環状に立設されてなる。係止部材61には、第一固定部材60が第二固定部材62から抜けることを防止するための係止突起67が形成されている。掛止部材65には、掛止突起69が形成されている。この掛止突起69が後述する第二固定部材62の掛止溝65に掛止されることで、使用者が、一対の係止部材61および一対の掛止部材65により形成される環状の中心位置を中心に鉤部材52を間欠的に回動可能であり、これにより、使用者の操作にいわゆるクリック感が生じる。
一方、第二固定部材62は、円筒形の本体部71と、本体部71の縁から外側に延出する鍔部とを有する。本体部71の内壁には、内壁から突設された縮径部63が形成されている。縮径部63には、掛止突起69が掛止されるための掛止溝73が複数本形成され、また、その掛止溝73と対向した位置にも別の掛止溝73が複数本形成される。一方、第一固定部材60の掛止部材65の掛止突起69は、第二固定部材62の掛止溝73に掛止される。第一固定部材60は鉤部材52と一体となって動くので、鉤部材52が回動した際に、掛止突起69は順次掛止溝73に掛合される。そのため、使用者が、鉤部材52を一定角度間欠的に仮停止させながら回動させることができる。
【0014】
図1および図2に示すように、矩形状パレット12は、上面22に筒状スリーブ14および後に説明する4つのコーナーアングル18が固定され、上面22の周縁に沿って周溝24を有し、筒状スリーブ14の下端部が周溝24に嵌り込み可能であり、また後に説明する4つのコーナーアングル18はそれぞれ、筒状スリーブ14の四隅それぞれに対して外側からあてがわれる形態で下端部が周溝24に嵌り込み可能である。矩形状パレット12には、搬送に用いるフォークリフトのフォーク挿入用開口13が設けられ、強度確保の観点から樹脂製が好ましい。後に説明するように、複数の太陽光パネルPを縦置きで収容する際、太陽光パネルPの下端面が上面22に直接接触しないように、所定厚みの熱可塑性シート60を上面22の太陽光パネルPの下端面の両脇に相当する位置に貼り付けている。
矩形状パレット12の樹脂材料は、熱可塑性樹脂であり、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、または非晶性樹脂などで、より具体的にはエチレン、プロピレン、ブテン、イソプレンペンテン、メチルペンテン等のオレフィン類の単独重合体あるいは共重合体であるポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン)であり、真空成形、ブロー成形、射出成形など適宜公知の成形方法により成形することができる。
【0015】
図1に示すように、コーナーアングル18は、4つ設けられ、それぞれ、L字形断面を有し、矩形断面の筒状スリーブ14の四隅それぞれに対して外側からあてがわれる形態で少なくとも筒状スリーブ14の上端16より上方へ突出する。
コーナーアングル18は、段ボール製であり、その厚みは、特に搬送ユニット10を段積みする場合には、強度材として機能するように強度確保の観点から適宜に定めればよい。また、コーナーアングル18は、矩形断面の筒状スリーブ14内に収納された複数の太陽光パネルPの矩形断面の筒状スリーブ14から突出する部分のまわりに巻き付けるストレッチフィルム26(図12参照)の破れ防止材を形成する。より詳細には、収納される複数の太陽光パネルPの露出した鋭利な隅部によりストレッチフィルム26が破れる危険性を回避することが可能である。4つのコーナーアングル18の上端部を内部に入れ込むように蓋部43が設けられ、蓋部43の両端には、L字断面の補強材45があてがわれる。
【0016】
図1に示すように、一対のスペーサは、矩形状パレット12の上面22に位置する一対の第1下スペーサ34と、矩形断面の筒状スリーブ14の対向する内面36の上端16に位置する一対の第2下スペーサ38と、隣接するコーナーアングル18の上端同士をかけ渡すように1つずつ固定される一対の上スペーサ40とを有し、第1下スペーサ34および第2下スペーサ38それぞれの対応する溝30が上下方向に間隔を空けて同一面上に配置されるように設けられる。
一対の第1下スペーサ34および一対の第2下スペーサ38は、その構造がほぼ同様であるので、一対の第1下スペーサ34について説明すれば、図3に示すように、一対の第1下スペーサ34は、それぞれ、一方の面28に、長手方向に互いに所定間隔を隔て、互いに平行な複数の溝30を備え、一方の面28同士が対向するように配置される略直方体形状をなす。スペーサの長手方向の長さは、筒状スリーブ14内に収納すべき太陽光パネルPの数、すなわち必要な溝30の数に応じて決定すればよいが、本実施形態では、一対のスペーサを装着する筒状スリーブ14の内面の幅に相当する長さを有する。隣接する溝30同士の間隔は、筒状スリーブ14内で隣接する太陽光パネルP同士が、搬送中に接触しないように適宜定めればよい。
【0017】
複数の溝30の各々は、矩形断面の筒状スリーブ14内に縦置きで収納される太陽光パネルPの側端部32を受け入れ可能な幅Wを備え、長手方向に直交する方向全体に亘って延び、筒状スリーブ14の対向する内面の一方に装着される一方のスペーサの溝30と、他方に装着される他方のスペーサの対応する溝30とは、太陽光パネルPを矩形断面の筒状スリーブ14内で縦置き保持可能なような間隔とされる。なお、溝30は、太陽光パネルPの側端部32を受け入れやすいように、筒状スリーブ14の内方に向かって末広状の横断面を有するのが好ましい。
一対の第1下スペーサ34において、それぞれに設けられる溝30は、上方から太陽光パネルPを矩形断面の筒状スリーブ14内に収納するのに案内機能を奏するに十分な長さL(図3参照)を有する。
図4に示すように、一対の上スペーサ40は、長手方向全体に亘って延び、かつ互いに交差する横面42と縦面44とを有する矩形断面の凹部46を有し、複数の溝30はそれぞれ、横面42と縦面44とにまたがって設けられ、上スペーサ40は、矩形断面の筒状スリーブ14内に収納された複数の太陽光パネルPそれぞれの上端の側端部を上方から覆うキャップを形成し、太陽光パネルPの保護機能を奏するに十分な緩衝性を有する。
【0018】
さらに、第2下スペーサ38と上スペーサ40との間に一対の中スペーサ39が設けられ、それぞれ、矩形断面の筒状スリーブ14内に収納された複数の太陽光パネルPの矩形断面の筒状スリーブ14から突出する部分の対応する側端部32にあてがわれ、一対の上スペーサ40と同様に、太陽光パネルPの保護機能を奏するに十分な緩衝性を有する。
一対のスペーサは、発泡樹脂製であり、特に、一対の上スペーサ40および一対の中スペーサ39の場合、厚みおよび/または発泡倍率を適宜に決定することにより、緩衝性を確保するようにすればよい。
図1に示すように、筒状スリーブ14の上端16には、対向する内面36同士を掛け渡すように胴膨れ防止材50が設けられる。図5に示すように、胴膨れ防止材50は、各端部51に、筒状スリーブ14の厚みと第2下スペーサ38の厚みとを加えた厚みに相当する幅W1を備え、下方に開口する凹部47を有する。各凹部47の開口部の下端には、小突起部75が設けられ、各凹部47を第2下スペーサ38が設けられた筒状スリーブ14の上縁部に上方から嵌め込む際、筒状スリーブ14に強固に固定されるようにしている。これにより、たとえば輸送時の振動によりまたは搬送ユニット10を段積みすることにより、下の搬送ユニット10の筒状スリーブ14が上の搬送ユニット10の重さにより、筒状スリーブ14の対向する側壁面が膨らみ相対的な位置が離れるように変形する所謂胴膨れが発生し、収納した太陽光パネルPの側端部32が対応する溝30から脱落し、隣接する太陽光パネルP同士が接触して、傷付いたり、あるいは破損したりする事態を未然に防止することが可能であるとともに、胴膨れ防止材50を隣接する溝30の間に設置することにより、太陽光パネルPの収納の邪魔とならないようにすることが可能である。各凹部47の深さDも、このような観点から定めればよい。
【0019】
以上の構成を有する薄板パネルの搬送ユニット10について、その作用を図面を参照しながら、以下に詳細に説明する。
まず、図6に示すように、矩形状パレット12に対して、筒状スリーブ14を設置し、一対の第1下スペーサ34および一対の第2下スペーサ38を筒状スリーブ14に対して貼り付ける。
より詳細には、まず、筒状スリーブ14を矩形状パレット12に対してロックする。この場合、鉤部材52を回動して、爪部54を矩形状パレット12の受け口部56と係合させて、ロックすればよい。次いで、一対の第1下スペーサ34および一対の第2下スペーサ38それぞれは、溝30を有する面と反対側の面に、たとえば両面テープを貼り付け、それにより、筒状スリーブ14の内面36に固定すればよい。このとき、太陽光パネルPを筒状スリーブ14内に収納する際、一対の第1下スペーサ34および一対の第2下スペーサ38それぞれの溝部が案内機能を奏するように、一対の第1下スペーサ34の溝30と、一対の第2下スペーサ38の対応する溝とは、上下方向に間隔を隔てて同一面に配置され、上下方向に整列関係となるようにする。
【0020】
次いで、図7に示すように、3つの胴膨れ防止材50を筒状スリーブ14の上端16に互いに平行に掛け渡す。
より詳細には、3つの胴膨れ防止材50それぞれの各端部51に設けた凹部47を対応する第2下スペーサ38の溝30のない部分に上方から嵌め込み、筒状スリーブ14の対向する内面36に亘って掛け渡す。3つの胴膨れ防止材50は、たとえば、完成した搬送ユニット10を段積みする際、下の搬送ユニット10の筒状スリーブ14が上の搬送ユニット10の重さで、胴膨れするのを有効に防止する観点から、筒状スリーブ14の第2下スペーサ38の長手方向のほぼ中央部に配置するのがよい。
【0021】
次いで、図8に示すように、太陽光パネルPを一枚ずつ、筒状スリーブ14内に縦向きで収納する。
より詳細には、太陽光パネルPを矩形断面の筒状スリーブ14の上部開口から矩形断面の筒状スリーブ14内に縦向きに収容する際、太陽光パネルPの各側端部32を対応する第2下スペーサ38の溝30に受け入れた状態で、矩形状パレット12の上面22に向かって下方に移動させることにより、溝30により案内されながら容易に矩形断面の筒状スリーブ14内に収容することが可能である。この場合、溝30が筒状スリーブ14の高さ方向全体に亘って設けられていないので、太陽光パネルPの各側端部32と溝30との摩擦抵抗が小さく、太陽光パネルPを円滑に収納することが可能である。
この場合、第1下スペーサ34および第2下スペーサ38それぞれの対応する溝30が縦方向に互いに整列するように設けられているので、太陽光パネルPの下端面が矩形状パレット12の上面22に当接すれば、太陽光パネルPの各側端部32の中間部および下端はそれぞれ、第1下スペーサ34および第2下スペーサ38それぞれの対応する溝30により支持され、位置決めされる。
複数の太陽光パネルPを同様な方法で、溝30の案内機能を利用して矩形断面の筒状スリーブ14内に収納すれば、第1下スペーサ34および第2下スペーサ38それぞれの隣接する溝30同士の間隔が太陽光パネルPの積載ピッチ(例えば、30ミリ)となり、搬送ユニット10を搬送する際、そのときの振動により隣接する太陽光パネルP同士がぶつかって破損するような事態を有効に防止することが可能である。
【0022】
次いで、図9に示すように、一対の中スペーサ39および一対の上スペーサ40を筒状スリーブ14から突出して露出状態の複数の太陽光パネルPにあてがう。
より詳細には、一対の中スペーサ39については、たとえば両面テープにより、整列した複数の太陽光パネルPの対応する側端部32に固定し、一方、一対の上スペーサ40については、整列した複数の太陽光パネルPの対応する側端部32の上縁部に上方から被せるように配置する。より詳細には、縦面44の溝部を側端部32に側方からあてがいつつ、横面42の溝部を上端部に上方からあてがう。
なお、一対の中スペーサ39の設置レベルについては、一対の上スペーサ40と同様に、搬送中の筒状スリーブ14内の複数の太陽光パネルPを保護するために、緩衝機能を奏するように設置する必要があることから、複数の太陽光パネルPの露出部分のほぼ中央部、すなわち筒状スリーブ14の上端16に設置される一対の第2下スペーサ38と一対の上スペーサ40との中央部に設置するのが好ましい。
【0023】
次いで、図10に示すように、筒状スリーブ14の四隅それぞれに対して、コーナーアングル18を固定する。
より詳細には、コーナーアングル18の下端部を筒状スリーブ14の対応する隅部に外側からあてがう形態で、矩形状パレット12の周溝24に嵌め込み、コーナーアングル18の中間部を一対の中スペーサ39の対応する端部に、たとえば両面テープにより固定する。
【0024】
次いで、図11に示すように、4つのコーナーアングル18の頂部を内側に入れ込むような形態で、複数の太陽光パネルPの上端部に蓋部43をかぶせる。なお、特に搬送ユニット10を段積みする場合、蓋部43の両端部に、L字断面の補強材45を固定してもよい。
【0025】
次いで、図12に示すように、複数の太陽光パネルPの露出部分のまわりを中心に、ストレッチフィルム26を巻き付ける。
より詳細には、収縮性のあるストレッチフィルム26により、複数の太陽光パネルPを締め付けることにより、搬送中における荷崩れを有効に防止することが可能である。このとき、ストレッチフィルム26をきつく巻き付けるとしても、複数の太陽光パネルPの四隅それぞれにあてがわれるコーナーアングル18により、複数の太陽光パネルPの四隅の鋭利な部分が直接ストレッチフィルム26の内面36に当たる場合に比べ、ストレッチフィルム26の破れを有効に防止することが可能である。
【0026】
次いで、太陽光パネルPの上端および対向する側面にバンド(図示せず)を逆コの字の形態で掛け渡すことにより、搬送ユニット10が完成する。
なお、必要であれば、新たな搬送ユニット10を完成し、蓋部43の上面に段積みしてもよい。この場合、複数の太陽光パネルPの四隅それぞれにあてがわれるコーナーアングル18が強度部材として機能する。
完成した搬送ユニット10を、たとえば矩形状パレット12のフォーク挿入開口13にフォークリフトのフォークを挿入して搬送する場合、あるいはトラックに積み込んで輸送する場合、搬送あるいは輸送に伴う振動により、縦置きで積載した複数の太陽光パネルPが筒状スリーブ14の内部で位置ずれを起こし、隣接する太陽光パネルP同士がぶつかって、傷付いたり、あるいは破損することなしに、安定して搬送あるいは輸送することが可能である。
なお、目的地で荷解きする場合には、以上と逆の手順により、作業を行えばよい。また、荷解きせずに保管する場合には、太陽光パネルPを横向きで上下方向に積み重ねる場合に比べて、それぞれの太陽光パネルPを非接触状態で保管し、かつ保管スペースを削減することが可能である。
【0027】
以上の構成を有する縦置き薄板パネルの搬送ユニット10によれば、太陽光パネルPを矩形断面の筒状スリーブ14の上部開口から矩形断面の筒状スリーブ14内に縦向きに収容する際、太陽光パネルPの各側縁部を対応する第2下スペーサ38の溝30に受け入れた状態で、矩形状パレット12の上面22に向かって下方に移動させることにより、溝30により案内されながら容易に矩形断面の筒状スリーブ14内に収容することが可能である。この場合、第1下スペーサ34および第2下スペーサ38それぞれの対応する溝30が縦方向に互いに整列するように設けられているので、太陽光パネルPの下端面が矩形状パレット12の上面22に当接すれば、太陽光パネルPの各側端部32の中間部および下端はそれぞれ、第1下スペーサ34および第2下スペーサ38それぞれの対応する溝30により支持され、位置決めされる。
複数の太陽光パネルPを同様な方法で、溝30の案内機能を利用して矩形断面の筒状スリーブ14内に収納するとともに、矩形断面の筒状スリーブ14の四隅それぞれにコーナーアングル18をあてがうことにより、構造強度を確保したうえで、隣接するコーナーアングル18の上端同士をかけ渡すように設けた上スペーサ40を複数の太陽光パネルPそれぞれの側端部32に溝30を介してあてがうことにより、搬送の際の振動により矩形断面の筒状スリーブ14内で隣接する太陽光パネルPがぶつかって破損等の問題を引き起こすことがないように、矩形断面の筒状スリーブ14内に位置決めすることが可能である。
【0028】
以上から、従来のように、複数の太陽光パネルP全体を箱体内に収納するのに、箱体の対向する内面全体に案内機能を有する溝を設けた緩衝体を設けることなく、太陽光パネルPを安全に搬送するのに必要な高さの矩形断面の筒状スリーブ14を設けて、物量低減を図るとともに、太陽光パネルPの案内機能、あるいは太陽光パネルPの保護機能を有するスペーサを適材適所に配置することにより、コスト低減を図りつつ、安定して搬送可能な薄板パネルの搬送ユニット10を提供することが可能である。
【0029】
以上、本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の範囲から逸脱しない範囲内において、当業者であれば、種々の修正あるいは変更が可能である。
たとえば、本実施形態においては、一対の第1下スペーサ34それぞれを筒状スリーブ14の対向する内面に固定する場合を説明したが、それに限定されることなく、たとえば、収納すべき薄板パネルが太陽光パネルPと異なり、重量の軽いパネルであって、溝30がパネルの重さによりつぶれる恐れがない場合には、溝30の開口を上方に向けて矩形状パレット12の上面に固定し、第1下スペーサ34の溝30と第2下スペーサ38の対応する溝30とが、上下方向に間隔を隔て、同一面上に配置されるようにしてもよい。
さらに、本実施形態においては、一対の中スペーサ39および一対の上スペーサ40はそれぞれ、一対の第1下スペーサ34および一対の第2下スペーサ38の固定される筒状スリーブ14の内面に装着したが、それに限定されることなく、下スペーサの固定される筒状スリーブ14の内面と交差する内面に固定してもよい。
さらに、本実施形態においては、筒状スリーブ、コーナーアングル、胴膨れ防止材およびキャップそれぞれについて、段ボール製を採用したが、それに限定されることなく、たとえば、雨天等水に濡れる環境で搬送する場合には、樹脂製を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施形態に係る縦置き薄板パネルの搬送ユニットの全体斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る縦置き薄板パネルの搬送ユニットのパレットの上面の斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る縦置き薄板パネルの搬送ユニットの下スペーサの斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る縦置き薄板パネルの搬送ユニットの胴膨れ防止材の斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る縦置き薄板パネルの搬送ユニットの上スペーサの斜視図である。
【図6】本発明の実施形態に係る縦置き薄板パネルの搬送ユニットのパレットに筒状スリーブを設置する状況を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施形態に係る縦置き薄板パネルの搬送ユニットの筒状スリーブに胴膨れ防止材50を設置する状況を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施形態に係る縦置き薄板パネルの搬送ユニットの筒状スリーブ内に薄板パネルを挿入する状況を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施形態に係る縦置き薄板パネルの搬送ユニットの筒状スリーブ内の薄板パネルに中スペーサおよび上スペーサを装着する状況を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施形態に係る縦置き薄板パネルの搬送ユニットのコーナーアングルを設置する状況を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施形態に係る縦置き薄板パネルの搬送ユニットのコーナーアングルの頂部にキャップをかぶせる状況を示す斜視図である。
【図12】本発明の実施形態に係る縦置き薄板パネルの搬送ユニットのコーナーアングルのまわりにストレッチフォルムを巻き付ける状況を示す斜視図である。
【図13】本発明の実施形態に係る縦置き薄板パネルの搬送ユニットの鉤部材まわりの部分拡大図である。
【図14】図13において、筒状スリーブを挟んで反対側から見た部分拡大図である。
【図15】軸止部材を用いて、本実施形態に係る鉤部材をスリーブに固定した状態を示す断面図であり、図15(a)は、第一固定部材と第二固定部材とを係合する前を示す断面図であり、図15(b)は、第一固定部材と第二固定部材とを係合した後を示す断面図である。
【符号の説明】
【0031】
P 太陽光パネル
W 幅
10 搬送ユニット
12 矩形状パレット
14 筒状スリーブ
18 コーナーアングル
22 上面
24 周溝
26 ストレッチフィルム
30 溝
32 側端部
34 一対の第1下スペーサ
36 内面
38 一対の第2下スペーサ
39 一対の中スペーサ
40 一対の上スペーサ
42 横面
44 縦面
46 凹部
47 凹部
43 蓋部
50 胴膨れ防止材
51 端部
52 鉤部材
53 膨出部
54 爪部
56 受け口部
58 指入れ孔
60 第1固定部材
61 係止部材
62 第2固定部材
63 縮径部
65 掛止部材
67 係止突起
69 掛止突起
71 本体部
73 掛止溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦置きで収納した複数の薄板パネルを搬送するための搬送ユニットであって、
矩形状パレットと、
下端周縁部が前記矩形状パレットに着脱自在に固定され、薄板パネルの高さより低い矩形断面の筒状スリーブと、
それぞれ、L字形断面を有し、前記矩形断面の筒状スリーブの四隅それぞれに対して外側からあてがわれる形態で少なくとも筒状スリーブの上端より上方へ突出した4つのコーナーアングルと、
それぞれ、一方の面に、長手方向に互いに所定間隔を隔て、互いに平行な複数の溝を備え、一方の面同士が対向するように配置される略直方体形状の一対のスペーサとを有し、前記複数の溝の各々は、前記矩形断面の筒状スリーブ内に縦置きで収納される薄板パネルの側端部を受け入れ可能な幅を備え、長手方向に直交する方向全体に亘って延び、
一方のスペーサの前記溝と、他方のスペーサの対応する前記溝とは、薄板パネルを前記矩形断面の筒状スリーブ内で縦置き保持可能なような間隔とされ、
該一対のスペーサは、前記矩形状パレットの上面に設けられる一対の第1下スペーサと、前記矩形断面の筒状スリーブの前記対向する内面の上端に1つずつ設けられる一対の第2下スペーサと、隣接する前記コーナーアングルの上端同士をかけ渡すように1つずつ設けられる一対の上スペーサとを有し、前記第1下スペーサおよび前記第2下スペーサそれぞれの対応する前記溝が、上下方向に間隔を隔てて同一面上に配置されるように設けられる、ことを特徴とする縦置き薄板パネルの搬送ユニット。
【請求項2】
前記一対の第2下スペーサそれぞれに設けられる前記溝は、上方から薄板パネルを前記矩形断面の筒状スリーブ内に収納するのに案内機能を奏するに十分な長さを有し、
前記一対の上スペーサは、薄板パネルの保護機能を奏するに十分な緩衝性を有する、請求項1に記載の縦置き薄板パネルの搬送ユニット。
【請求項3】
さらに、前記4つのコーナーアングルの上端を覆う蓋部と、前記対向する内面同士を掛け渡すように設けられる胴膨れ防止材を有し、
該胴膨れ防止材は、各端部に、前記矩形断面の筒状スリーブの厚みと前記一対の第2下スペーサの厚みとを加えた厚みに相当する幅を備え、下方に開口する凹部を有する、請求項1に記載の縦置き薄板パネルの搬送ユニット。
【請求項4】
前記コーナーアングルは、段ボール製であり、前記矩形断面の筒状スリーブ内に収納された複数の薄板パネルの前記矩形断面の筒状スリーブから突出する部分のまわりに巻き付けるストレッチフィルムの破れ防止材を形成する、請求項1に記載の縦置き薄板パネルの搬送ユニット。
【請求項5】
前記上スペーサは、長手方向全体に亘って延び、かつ互いに交差する横面と縦面とを有する矩形断面の凹部を有し、前記複数の溝はそれぞれ、前記横面と前記縦面とにまたがって設けられ、前記上スペーサは、前記矩形断面の筒状スリーブ内に収納された複数の薄板パネルそれぞれの上端の側縁部を上方から覆う蓋部を形成する、請求項1に記載の縦置き薄板パネルの搬送ユニット。
【請求項6】
さらに、前記第2下スペーサと前記上スペーサとの間に、それぞれ、前記矩形断面の筒状スリーブ内に収納された複数の薄板パネルの前記矩形断面の筒状スリーブから突出する部分の対応する側端部にあてがわれる一対の中スペーサが設けられ、該中スペーサは、薄板パネルの保護機能を奏するに十分な緩衝性を有する、請求項1に記載の縦置き薄板パネルの搬送ユニット。
【請求項7】
前記矩形パレットは、前記上面の周縁に沿って周溝を有し、
前記筒状スリーブの下端部が該周溝に嵌り込み可能であり、
前記4つのコーナーアングルはそれぞれ、前記筒状スリーブの四隅それぞれに対して外側からあてがわれる形態で下端部が該周溝に嵌り込み可能である、請求項1に記載の縦置き薄板パネルの搬送ユニット。
【請求項8】
前記薄板パネルは、矩形形状の太陽光パネルである、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の縦置き薄板パネルの搬送ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−140159(P2012−140159A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−294385(P2010−294385)
【出願日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(000104674)キョーラク株式会社 (292)
【Fターム(参考)】