説明

繊維状物質の測長用試料の作成方法及び測長方法

【課題】例えば外径が数十nm以下の繊維状物質の長さを、短時間で簡便かつ精度よく測定可能な繊維状物質の測長用試料の作成方法及び測長方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る繊維状物質の測長用試料の作成方法は、繊維状物質を揮発性溶媒中に分散させた分散液を作成する分散液作成工程と、導電性基板1上に前記分散液による液滴2を形成する液滴形成工程と、前記導電性基板1上に形成した液滴2を乾燥させて、中央部に比べて周辺部に残留する繊維状物質の密度が高くなるような残留痕2aを形成させる残留痕形成工程とを有する。
また、本発明に係る測長方法は、上記測長用試料の作成方法で作成した測長用試料における残留痕2aの中で、繊維状物質の1本毎の長さが観察できる特定の領域に、0.1〜3kVの加速電圧で加速された電子ビームを照射して、そこからの2次電子像を観察することで繊維状物質の1本毎の長さを測定する測長工程を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維状物質の長さを測定する方法に関し、特に、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノファイバー(CNF)等の繊維状物質の長さを走査型電子顕微鏡(SEM)または透過型電子顕微鏡(TEM)等を用いて測定する測長用試料の作成方法及び測長方法に関する。
【背景技術】
【0002】
繊維状物質を樹脂に混合することで、その樹脂の機械的性質を向上させたり、導電性または熱伝導性を付与することが可能となる。この場合、繊維状物質の外径及び長さは、これらの諸特性を決定する上で重要な影響因子となる。
【0003】
また、繊維状物質、特にカーボンナノチューブを電子デバイスの配線材料として用いる場合、カーボンナノチューブの外径及び長さを特定することが、重要な品質管理項目となる。そのため、カーボンナノチューブに酸処理等の化学的処理を施し、繊維状物質の長さを短くして、所定の長さ分布に揃えるような試みが行われている。
【0004】
ここで、カーボンナノチューブの長さを測定する方法として、例えば、非特許文献1には、カーボンナノチューブをコロイド状に分散させた後、電極上に乗せ、原子間力顕微鏡(AFM)にて測定する方法が開示されている。
【0005】
その他、従来の繊維状物質の測長方法として、例えば、非特許文献2には、気相成長炭素繊維について、樹脂及び有機溶媒に繊維状炭素繊維を機械的に攪拌し分散させた後、樹脂及び有機溶媒を炉中で加熱して分解除去し、走査型電子顕微鏡を用いて画像解析により繊維状炭素繊維の長さを測定する方法が開示されている。これは、繊維状炭素繊維の外径が100nm以上であり、10kV程度の加速電圧を用いたものである。
【0006】
また、繊維状物質の外径の測定方法として、有機溶媒に繊維状物質を分散させ、金属メッシュに分散液を滴下し、有機溶媒を揮発除去した後、透過型電子顕微鏡を用いて、電子像を観察することが行われている。この方法は、繊維状物質の外径を測定するには、適した方法である。
【0007】
さらに、例えば、特許文献1には、繊維状物質をトルエン、プロピルアルコール、アセトン、シクロペンタン等の分散液に分散させた混合分散液を台座上に滴下し、混合分散液を乾燥させた後、繊維状物質を電子顕微鏡にて観察し長さを測定する方法が開示されている。
【特許文献1】特開2005−233942号公報
【非特許文献1】Jie Liu,etc.、「Fullerene Pipes」、SCIENCE、Vol.280、22 MAY 1998、p.1253-1256
【非特許文献2】佐藤栄治、他3名、「気相成長炭素繊維の分散化と長さ評価」、炭素、No.209、2003、p.159-164
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記非特許文献1に記載の測長方法は、原子間力顕微鏡を用いるため、その測定には多くの時間を要し、また、測定対象のカーボンナノチューブは主として長さが1μm以下に限定されるという問題がある。
【0009】
また、上記非特許文献2に記載の測長方法は、その測長用の試料の作成に時間がかかるという問題がある。さらに、繊維状物質の外径が数十nm以下の場合、10kV程度の加速電圧では2次電子像を観察することは困難であり、測定対象の繊維状物質は自ずと制限されることになる。
【0010】
また、上記有機溶媒に繊維状物質を分散させ、金属メッシュに分散液を滴下し、有機溶媒を揮発除去した後、透過型電子顕微鏡を用いて、電子像を観察する方法は、数十nm程度の短い繊維状物質であれば、電子像を観察しながら写真撮影により、その長さを測定することは可能であるものの、数μm程度の長さに亘る場合、長さ方向に電子像を追跡しつつ撮影することが極めて困難であるため、事実上測定は不可能である。
【0011】
また、上記特許文献1に記載の測長方法は、その図3に示された顕微鏡写真からわかるように、繊維の1本1本を特定することは難しく、長さの測定においてもその正確性に大きな疑問がある。
【0012】
そこで、本発明は、例えば外径が数十nm以下の繊維状物質の長さを、短時間で簡便かつ精度よく測定することが可能な繊維状物質の測長用試料の作成方法及び測長方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有する。
【0014】
[1]電子顕微鏡を用いて繊維状物質の長さを測定するための測長用試料の作成方法であって、
繊維状物質を揮発性溶媒中に分散させた分散液を作成する分散液作成工程と、
導電性基板上に前記分散液による液滴を形成する液滴形成工程と、
前記導電性基板上に形成した液滴を乾燥させて、中央部に比べて周辺部に残留する繊維状物質の密度が高くなるような残留痕を形成させる残留痕形成工程と
を有することを特徴とする測長用試料の作成方法。
【0015】
[2]上記[1]において、分散液作成工程で使用する揮発性溶媒が、50〜80℃の沸点を有する液体であることを特徴とする。
【0016】
[3]上記[1]または[2]において、液滴形成工程で用いる導電性基板が、シリコンウェハまたは透明電極つきガラス基板であることを特徴とする。
【0017】
[4]上記[1]乃至[3]のいずれかに記載の測長用試料の作成方法を用いて作成した測長用試料により繊維状物質の長さを測定する測長方法であって、
前記測長用試料における残留痕の中で、繊維状物質の1本毎の長さが観察できる特定の領域に、0.1〜3kVの加速電圧で加速された電子ビームを照射して、そこからの2次電子像を観察することで繊維状物質の1本毎の長さを測定する測長工程を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、例えば外径が数十nm以下の繊維状物質の長さを、短時間で簡便かつ精度よく測定することが可能な繊維状物質の測長用試料の作成方法及び測長方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための最良の形態の一例を説明する。
【0020】
本発明に係る繊維状物質の測長用試料の作成方法は、繊維状物質を揮発性溶媒中に分散させた分散液を作成する分散液作成工程10と、導電性基板上に前記分散液による液滴を形成する液滴形成工程20と、前記導電性基板上に形成した液滴を乾燥させて、中央部に比べて周辺部に残留する繊維状物質の密度が高くなるような残留痕を形成させる残留痕形成工程30とを有するものである。
【0021】
また、本発明に係る繊維状物質の測長方法は、上記測長用試料の作成方法を用いて作成した測長用試料により繊維状物質の長さを測定する測長方法であって、前記測長用試料における残留痕の中で、繊維状物質の1本毎の長さが観察できる特定の領域に、0.1〜3kVの加速電圧で加速された電子ビームを照射して、そこからの2次電子像を観察することで繊維状物質の1本毎の長さを測定する測長工程40とを有するものである。
【0022】
以下、上記各工程を詳細に説明する。
【0023】
[分散液作成工程10]
ここでは、繊維状物質を揮発性溶媒中に分散させた分散液を作成する。
【0024】
本発明が対象とする繊維状物質の種類としては、特に制限はないが、例えば、本発明は、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノファイバー(CNF)等の繊維状物質の測長を行う際に好適に適用できる。また、本発明が対象とする繊維状物質のサイズに関しても、特に制限はなく、例えば、外径が150nm以下、特に数十nm以下と細く、且つ、長さが1μm以上と長い繊維状物質の測長においても適用できる。このように、外径が細く、長さが長い繊維状物質は、分子間力が強く、それぞれの繊維が凝集し易いが、これらに対しても本発明は好適に適用できる。
【0025】
前記揮発性溶媒としては、揮発性を有し、前記繊維状物質を分散させることができるものであれば制限なく用いることができるが、沸点が50〜80℃の範囲にある揮発性溶媒を用いることが好ましい。沸点が50℃未満の場合は、繊維状物質を分散混合して分散液を作製する際に用いる、例えば超音波照射装置等の機器から発生する熱によって、揮発性溶媒が蒸発して、分散液が濃縮される場合がある。さらに、沸点が80℃を超えると、揮発性溶媒が蒸発するのに多くの時間を要し、試料の作成に時間がかかってしまうという問題がある。なお、前記沸点が50〜80℃の範囲にある揮発性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、アセトンのような安価な液体を使用することができる。
【0026】
前記繊維状物質を少量、前記揮発性溶媒に添加し、超音波照射またはスターラ等で撹拌することで分散させ、分散液を作成する。ここで、前記繊維状物質の分散濃度は、後述する残留痕形成工程において、残留する繊維状物質の中央部と周辺部との密度差が適度に生じるような濃度となるように適宜調整される。なお、中央部と周辺部との密度差を適度につけるためには、前記分散濃度としては、0.001〜0.01質量%の範囲とすることが好ましい。
【0027】
また、分散液を作成する際には、分散剤を混合してもよい。前記分散剤としは、脂肪酸系、高級アルコール系、アルキルフェノール系の非イオン界面活性剤や陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤等を用いることができる。
【0028】
[液滴形成工程20]
ここでは、導電性基板上に上記分散液作成工程10で作成した分散液による液滴を形成する。
【0029】
前記導電性基板としては、繊維状物質を観察する際に、電子ビームの照射による帯電(チャージアップ)で2次電子像の観察が困難とならない程度の導電性を有するものを用いる。また、後述する残留痕形成工程において、残留する繊維状物質の中央部と周辺部との密度差が均一につくように、表面が平坦な基板を用いることが好ましい。
【0030】
このような基板としては、例えば、シリコンウェハや透明電極つきガラス基板(ITOガラス)等を用いることができる。
【0031】
前記導電性基板上に上記分散液作成工程10で作成した分散液による液滴を形成する方法としては、以下の(イ)、(ロ)に示すような方法を用いることができる。
【0032】
(イ)分散液中に導電性基板を浸漬させ、前記基板表面に分散液による液滴が形成されるように基板を取り出す。
【0033】
(ロ)スポイト等を用いて分散液による液滴を導電性基板上に直接滴下して形成させる。
【0034】
なお、上記(イ)、(ロ)において、前記液滴の大きさとしては、乾燥後に、直径1mm程度の繊維状物質による円状の残留痕が形成されるような大きさとすることが好ましい。
【0035】
[残留痕形成工程30]
ここでは、上記液滴形成工程20で導電性基板上に形成した液滴を乾燥させて、中央部に比べて周辺部に残留する繊維状物質の密度が高くなるような残留痕を形成させる。
【0036】
前記乾燥は、分散液中の繊維状物質の分散濃度、分散する繊維状物質の寸法(外径、長さ等)等を考慮して、残留する繊維状物質の中央部と周辺部との密度差が適度に生じるような、つまり、中央部に比べて周辺部に残留する繊維状物質の密度が高くなるような残留痕が形成できるように行う。乾燥方法、つまり、揮発性溶媒を除去するための方法としては、自然乾燥、減圧乾燥、加熱乾燥等の方法を用いることができる。これらの方法を単独で、あるいは組み合わせて用いることで、乾燥後に中央部に比べて周辺部に残留する繊維状物質の密度が高くなるように調整を行う。
【0037】
図1に、本残留痕形成工程30により、導電性基板1上に残留痕2aを形成させた様子を示す。また、図2に、前記残留痕2aを拡大した図を示す。この円状の残留痕2aは、図に示すように、中央部(拡散域3)に比べて周辺部(密集域4)に残留する繊維状物質の密度が高くなるように形成される。
【0038】
図3に、前記残留痕2aの形成メカニズムを説明するための説明図を示す。前記残留痕2aにおいて、繊維状物質の分布が中央部(拡散域3)に比べて周辺部(密集域4)の密度が高くなるメカニズムについては、図3に示すように、液滴2の乾燥過程における環状染みの形成原因となる毛管流により、多数の繊維状物質が、残留痕2aの外周部に環状に密集し、一部の繊維状物質が中央部に残留したことによって形成されたものと考えられる。図3における液滴2中の矢印は揮発性溶媒が蒸発する流れ(毛管流)を示している。
【0039】
以上、分散液作成工程10、液滴形成工程20、残留痕形成工程30を行うことにより、電子ビームを照射して、そこからの2次電子像を観察するような電子顕微鏡を用いた繊維状物質の長さ測定用の試料が作成できる。ここでは、残留痕2aの中央部から周辺部にかけて、繊維状物質が異なった密度で分布しているので、任意の密度の場所を観察可能な測長用試料が作成できる。
【0040】
[測長工程40]
ここでは、上記残留痕形成工程30で形成した残留痕の中で、繊維状物質の1本毎の長さが観察できる特定の領域に、0.1〜3kVの加速電圧で加速された電子ビームを照射して、そこからの2次電子像を観察することで繊維状物質の1本毎の長さを測定する。
【0041】
前記繊維状物質の1本毎の長さが観察できる特定の領域とは以下のような領域をさす。つまり、残留痕の中央部と周辺部とには、中央部に比べて周辺部に残留する繊維状物質の密度が高くなるような密度差が生じるが、その中で、前記繊維状物質の分散状態が適当で、繊維1本毎が特定でき、その長さが測定できるような特定の領域をさす。通常、残留痕2aの中央部付近の拡散域3を、前記特定の領域とすることが適切である。
【0042】
この特定の領域に0.1〜3kVの加速電圧で加速された電子ビームを照射し、その2次電子像を観察することによって、外径の細い繊維状物質の測長を行うことが可能となる。なお、本発明は、走査型電子顕微鏡(SEM)または透過型電子顕微鏡(TEM)等を用いて測定する場合に、特に好適に適用できる。
【0043】
以上、本発明によれば、繊維状物質の1本1本の観察可能となり、例えば外径が数十nm以下の繊維状物質の長さを、短時間で簡便かつ精度よく測定することが可能となる。
【実施例】
【0044】
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
[実施例1]
エタノール(沸点:78.3℃)30mLをガラス製容器に入れ、そこにアーク放電法により合成した外径5〜20nmの分布を有するカーボンナノチューブ1mgを添加して、約0.004質量%となるように分散液を調整した。
【0045】
このガラス容器を超音波照射装置(超音波バス)に入れて、20kHzにて、20分間超音波照射を行った。その後、約15mm角のシリコンウェハを、この混合液に浸漬させ、シリコンウェハを分散液から取り出して、液滴を形成させた。この液滴を自然乾燥することによってシリコンウェハ上に直径1mm程度の円状の残留痕を形成させた。
【0046】
この残留痕を形成したシリコンウェハを、極低加速電圧走査型電子顕微鏡(ZEISS社製)を用いて0.5kVの加速電圧で、円状の残留痕の中でカーボンナノチューブ1本毎の長さが観察できる中央部付近の領域(拡散域)を観察し、2次電子像を撮影した。図4に、その走査型電子顕微鏡写真の一例を示す。
【0047】
図4に示すように、カーボンナノチューブの1本が鮮明に撮影されており、その長さを測定することが可能であることがわかった。
[実施例2]
アセトン(沸点:56.1℃)30mLをガラス製容器に入れ、そこに化学気相成長法(CVD法)により合成した外径10〜35nmの分布を有するカーボンナノチューブ1mgを添加して、約0.004質量%となるように分散液を調整した。
【0048】
このガラス容器を超音波照射装置(超音波バス)に入れて、20kHzにて、20分間超音波照射を行った。その後、約15mm角のシリコンウェハを、この混合液に浸漬させ、シリコンウェハを分散液から取り出して、液滴を形成させた。この液滴を自然乾燥することによってシリコンウェハ上に直径1mm程度の円状の残留痕を形成させた。
【0049】
この残留痕を形成したシリコンウェハを、極低加速電圧走査型電子顕微鏡(ZEISS社製)を用いて3.0kVの加速電圧で、円状の残留痕の中でカーボンナノチューブ1本毎の長さが観察できる中央部付近の領域(拡散域)を観察し、2次電子像を撮影したところ、上記実施例1の場合と同様にカーボンナノチューブ1本が鮮明に撮影されており、その長さを測定することが可能であることがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明における繊維状物質の測長方法及び測長用試料の作成方法は、工業規模での繊維状物質の製造工程における品質管理に有益な手段である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係る残留痕形成工程により、導電性基板上に残留痕を形成させた様子を示す図である。
【図2】図1における残留痕を拡大した図である。
【図3】本発明に係る残留痕の形成メカニズムを説明するための説明図である。
【図4】本発明の実施例における走査型電子顕微鏡写真の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0052】
1 導電性基板
2 液滴
2a 残留痕
3 拡散域
4 密集域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子顕微鏡を用いて繊維状物質の長さを測定するための測長用試料の作成方法であって、
繊維状物質を揮発性溶媒中に分散させた分散液を作成する分散液作成工程と、
導電性基板上に前記分散液による液滴を形成する液滴形成工程と、
前記導電性基板上に形成した液滴を乾燥させて、中央部に比べて周辺部に残留する繊維状物質の密度が高くなるような残留痕を形成させる残留痕形成工程と
を有することを特徴とする測長用試料の作成方法。
【請求項2】
分散液作成工程で使用する揮発性溶媒が、50〜80℃の沸点を有する液体であることを特徴とする請求項1に記載の測長用試料の作成方法。
【請求項3】
液滴形成工程で用いる導電性基板が、シリコンウェハまたは透明電極つきガラス基板であることを特徴とする請求項1または2に記載の測長用試料の作成方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の測長用試料の作成方法を用いて作成した測長用試料により繊維状物質の長さを測定する測長方法であって、
前記測長用試料における残留痕の中で、繊維状物質の1本毎の長さが観察できる特定の領域に、0.1〜3kVの加速電圧で加速された電子ビームを照射して、そこからの2次電子像を観察することで繊維状物質の1本毎の長さを測定する測長工程を有することを特徴とする繊維状物質の測長方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−190909(P2008−190909A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−23360(P2007−23360)
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(000004123)JFEエンジニアリング株式会社 (1,044)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【Fターム(参考)】