説明

織機用、特に細幅織機用の開口装置

開口装置において僅かなスペース需要も少ないエネルギー需要、従って高い製織頻度も可能とするために、磁気作用する保持手段(24,26,30,32;36,38,130,132)と結合されたばね駆動部(14,16)が提案される。保持手段(24,26,30,32;36,38,130,132)は上杼口位置と下杼口位置とにおいて、ばね力に抗してヘルドフレーム(4)を保持することが可能である。ヘルドフレーム(4)はさらにリニアモータ(12)と結合されている。このリニアモータによってヘルド運動が開始可能である。本発明によればばね駆動部(14,16)が、ばね駆動部(14,16)の固有振動数でヘルドフレームを作動させるとき運動エネルギーの大部分をばね駆動部(14,16)から得ることができるように設計された引張/圧縮ばねとして形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載された織機用、特に細幅織機用の開口装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘルド装置とヘルドフレームとを有する織機用開口装置は、数多くの文献から基本的に知られている。特許文献1により公知の織機では、織機の経糸を駆動するための例えばヘルドフレームを有する駆動部品が2つのばねの間で固定されている。そこでは駆動部品が揺動し、保持装置は特定時間の間揺動を停止させ、緯糸挿入中に杼口を形成することが可能となっている。特許文献1の保持装置は、制御ユニットで制御可能とされている。電磁石で影響を及ぼすことのできる永久磁石が既に提案されている。
【0003】
しかし特許文献1の両方のばねを使った実施例は、その図面からも明らかとなるように比較的大きなスペースを必要とする。制御される保持装置はさらに、永久磁石で実現されているとしても、永久磁石への電磁的影響のゆえに支出を要することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第98/24955号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、ヘルド装置とヘルドフレームとを有する織機用開口装置を改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、請求項1による開口装置によって解決されるものである。本発明の措置は、さしあたりまずごく僅かなスペース需要を満たすことになる。ヘルド運動の運動エネルギーは、主として引張/圧縮ばねから提供することが可能である。引張/圧縮ばねは、上位置と下位置とでそれぞれ大きな潜在的エネルギーを、ヘルドを中間位置の方向に動かす力として提供するように調整されている。中間位置は好ましくは、そこで潜在的エネルギーがばねから放出されるのでなく、むしろヘルドが最大速度を有し、次にさらにそれぞれ別の位置、つまり下位置もしくは上位置へと動かされることを特徴としており、次に引張/圧縮ばねはヘルドの運動エネルギーを潜在的エネルギーの態様で吸収することが可能となる。しかし、制御されたヘルド運動と上位置または下位置に選択的に留まることとを可能とするために、ヘルド運動を停止させかつヘルドを各位置で保持する磁気作用を行う保持手段が上位置および下位置にそれぞれ設けられている。ところで制御された運動を可能とするために、選択的に開閉可能な電気リニアモータが付加的に設けられている。このリニアモータは、ばね力と共に保持手段の保持力を凌駕し、これによってヘルドをその保持位置から解放することが可能となる。つまり基本的にリニアモータは、ヘルドを保持手段から外してヘルド運動過程を開始させるようになっている。リニア駆動手段はさらに、エネルギー損失を補償し、変化する動作条件にヘルド装置を適合させるのに役立つものである。ヘルド装置の制御は、専らリニアモータの制御によって行われている。
【0007】
開口装置の有利な諸構成は、請求項2〜18に述べられている。
【0008】
運動エネルギーの少なくとも75%が引張/圧縮ばねから取り出され、リニアモータが運動エネルギーの最高25%を加えると(請求項2)、有利である。
【0009】
保持手段が制御されることなく永久磁石として形成され、磁石相手保持部と協働すると(請求項3、4)、本発明の有利な構成が得られることになる。
【0010】
請求項5〜7の構成は特に有利である。その理由として、有利には鉄から形成される磁気作用する保持要素がコイル磁石の作用範囲内に進入することによって直接的な接触が避けられ、これにより開口装置の動作が特別低騒音となるからである。
【0011】
有利には、上杼口位置と下杼口位置との間の第3杼口位置のときヘルドフレームに力が加わらない(請求項8)。対称配置においてこれは中間杼口位置となる(請求項9)。
【0012】
システムのスペース分割と動特性とに関して特別有利であるのは、引張/圧縮ばねが請求項10により板ばねとして形成され、請求項11により環状に形成されているときである。自明のことであるが、これに関連して環は、円形形成物と理解しなければならないのではない。むしろ用語「環状」とは、円形、卵形、楕円形または同様に形成されたばね等のそれ自体閉じた形成物と理解すべきであり、場合によってはスペース需要低減を目的に部材をその内部に受容するのに適したものである。請求項12による特定の実施のとき、加えるべきばね力は、ヘルド装置の端部に配置される2つの板ばねに分配されるようになっている。横力を消去するために、請求項13により、ヘルド装置がその中心軸線を基準に対称に形成されていると有利である。
【0013】
有利な開口装置は、請求項14により、1つの束に配置される複数のヘルド装置を有している。スペース上の理由から、請求項15により、引張/圧縮ばねが1回または複数回上方に、そして1回または複数回下方に交互に配置されていると特別有利である。
【0014】
止め磁石と磁石相手保持部とを有する実施では、ヘルド装置が、ヘルドフレームに結合された支持フレームを有し、この支持フレームが定置ブロック部を取り囲んでいると有利である。止め磁石と磁石相手保持部は、上側もしくは下側支持フレーム部に配置され、またはブロック部の上面もしくは下面に配置されている(請求項16)。ところで、それぞれ調整可能な上部および下部をブロック部が有すると、上部および下部は上杼口もしくは下杼口の経糸道の傾きに相応して調整することが可能となる(請求項17)。
【0015】
請求項18により、ヘルドフレームの平面に配置される平形コイルをリニアモータが有すると有利である。
【0016】
本発明により使用される前記要素、請求された要素および以下の実施例で述べる要素は、それらの大きさ、形状、材料使用およびそれらの技術的構想の点で特別な例外条件に服することがなく、その都度の応用分野で知られている選択基準は無制限に応用することができる。
【0017】
ヘルド装置とヘルドフレームとを有する織機用開口装置の実施形態が、以下に図面を基に詳しく説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態に係る開口装置を有する織機の製織範囲を示す側面図である。
【図2】図1の開口装置の単一のヘルド装置を前から見た図である。
【図3】図1および図2による装置のヘルド運動の運動経過を示す力線図である。
【図4】本発明の代替的実施形態に係るヘルド装置を有する開口装置を示す斜視図である。
【図5】図4の細部拡大図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る開口装置を有する織機の製織範囲を示す側面図である。
【図7】図6の開口装置の単一のヘルド装置を前から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を実施するための第1実施形態が図1および図2に示してある。
【0020】
図1は織機の製織範囲を略側面図で示している。複数のヘルド装置2を有する開口装置は、上杼口と下杼口とを有する杼口に対し経糸50を開口させるのに役立ち、この杼口内に緯入れ部材が各杼口切換時に緯糸を打ち込むようになっている。製織筬42は、製造された織布の耳に打ち込まれた緯糸を筬打ちするものである。
【0021】
図2から明らかとなるように、各ヘルド装置2は、ヘルド支持体6を有するヘルドフレーム4を含み、経糸50を案内するためのヘルド40がこのヘルド支持体に配置されている。この例において、ヘルド40は、細幅織機の4つの製織部のために4つの束にまとめられている。ヘルドフレーム4は、ヘルド結合子8を介してリニアモータ12と結合されている。図1ではヘルド装置2が上側もしくは下側に上側定置止め磁石24もしくは下側定置止め磁石26を有し、止め磁石は、縫合状態で、可動ヘルドフレーム4に付設された各磁石相手保持部30,32と相互作用を行うようになっている。
【0022】
図2には、ヘルド装置2が前方から図示されている。図1の図示を補足して図2には環状に形成された板ばね14が示されており、この板ばねは、垂直方向ヘルド運動を支援するものである。この実施例の特別な特徴として、ここでは下側止め磁石26が板ばね14の内部に収容され、対応する下側磁石相手保持部32が板ばね14に取付けられている。止め磁石24は、板ばねを保持するばね保持部20に組付けられている。この実施形態では、上側磁石相手保持部30がヘルドフレーム4に取付けられている一方、上側止め磁石24は定置に取付けられている。
【0023】
ヘルド装置は、横力を避けるために、中心線Mを基準に対称に形成されている。
【0024】
ところで以下では上記実施形態による開口装置の作用様式を述べる。ヘルド支持体6を有するヘルドフレーム4は、開口を目的に上昇もしくは降下されるようになっている。この運動用の駆動手段として、ばね駆動部、本実施形態ではばね保持部20に配置される板ばね14と、リニアモータ12が協働している。リニアモータ12は、平形コイル34と、ヘルド結合子8に配置される上側および下側コイル磁石36、38とから構成されている。上昇運動もしくは降下運動の間、エネルギーの大部分は、ばね駆動部によって加えられている。しかし以下で述べるように、この運動はリニアモータ12によって開始される。
【0025】
上側止め磁石24もしくは下側止め磁石26によって、ヘルドフレーム4は各磁石相手保持部30,32を介して上端位置もしくは下端位置(端位置は杼口の経糸の上杼口位置もしくは下杼口位置に一致している)において、リニアモータ12が作動していない限りしっかり保持されている。これが達成されるのは、永久磁石として形成された止め磁石24,26が、端位置に変位時の板ばね14の復帰力よりも強い保持力を有しているからである。永久磁石24,26の保持力が短い到達範囲を有し、それゆえに磁石相手保持部30,32の近傍にのみ、従って各端位置またはその近傍でのみそもそも意味を有することを指摘しておくべきであろう。
【0026】
ところでヘルドフレーム4を動かすために、つまり上端位置から下端位置または下端位置から上端位置へのヘルド運動を開始するために、リニアモータ12が作動させられるようになっている。変位状態のとき、つまり一方の端位置のときは、リニアモータ12の作用力と板ばね14のばね力との合計は永久磁石24,26の保持力よりも強い。
【0027】
次に、永久磁石24,26の保持力が凌駕されると、ヘルドの運動は主として板ばね14のばね力によって引き起こされ、リニアモータ12はこれに対して寄与することなくこの運動を一緒に行うことになる。別の端位置に達したなら、つまり例えば下側止め磁石26が下側磁石相手保持部32の作用到達範囲内に達したなら、新たな端位置に到達したことになり、板ばね14は変位したままとなる。その理由として、この位置にある永久磁石26の力は板ばね14の復帰力よりも強く、リニアモータ12がそれを支援しないからである。
【0028】
運動の力推移が図3の力線図に示されている。ここに示す実施形態では、環状板ばね14が直線範囲内で作動され、ばね力線図100は直線で表すことができる。ばね力は、経糸力106によって僅かに支援されるだけであり、経糸力106はここでは重要でない。止め磁石線図102は、止め磁石24,26が磁石相手保持部30,32の直接的近傍にあり、かつ端位置を占めているときにのみ作用する磁石力の短い到達範囲を明確に示している。リニアモータ12のコイル力線図104は、ここに述べる動作様式の状態で、極性に応じて一方または他方の方向を向くことのできる一定した力を有している。
【0029】
ここに述べる実施形態におけるリニアモータ12は、上位置および下位置の他にヘルドの中間位置を占めることができ、この中間位置から上位置または下位置にヘルドを動かすことができるように形成されている。
【0030】
この動作様式は、板ばね14がヘルドフレームに力を加えない静止位置を占めることができることを目的としている。ヘルド装置の制御は、専らリニアモータによって行われ、このためリニアモータは詳しくは図示しない仕方で織機の制御ユニットと結合されている。
【0031】
好ましい実施形態による各1つのヘルドフレーム4を備えた多数の並置されたヘルド装置2〜2を有する第2実施例による開口装置が図4および図5に示されている。ヘルドフレーム4のうちここではヘルド支持体6のみが示してある。図4および図5の実施形態では、ヘルドフレーム4が上または下でヘルド結合子8によって支持フレーム10と結合されており、支持フレームはそれ自体リニアモータ12と結合され、そしてさらに環状に形成された板ばね14もしくは16と結合されている。下側板ばね14は、ばね保持部20を有する下側定置開口ブロック18に取付けられているのに対して、上側板ばね16は、同様にばね保持部20を有する上側定置開口ブロック22に取付けられている。板ばね14,16は、やはり引張/圧縮ばねとして働き、ばね配置およびばね調整は、ばね14,16の静止位置のときヘルドフレーム4が中間杼口位置にあるように選択されている。
【0032】
支持フレーム10には、内側からそれぞれ磁石相手保持部30,32が上方および下方で取付けられている。下側開口ブロック18も上側開口ブロック22も上端もしくは下端にブロック部28を有し、このブロック部に止め磁石24,26が取付けられている。この実施例では、止め磁石24,26が傾斜平面に配置されている。この傾斜は、上杼口もしくは下杼口の経糸道の所期の傾斜に合わせて調整可能である。
【0033】
リニアモータ12がそれぞれ電気導体46を有し、この導体が接続プレート48へと通じており、この接続プレートを介してリニアモータ12は制御ユニットに結合可能となっている。
【0034】
本発明を実施するための他の実施形態が図6および図7に示されている。
【0035】
図6はこの他の実施形態に係るこのような織機の製織範囲を略側面図で示している。ヘルド装置2を有する開口装置は、第1実施形態に対応しており、ここではこれ以上説明しない。
【0036】
図6では、ヘルド装置2がリニアモータ12の平形コイル34の上方もしくは下方にそれぞれ1つの上側もしくは下側の磁気作用する‐実施形態では鉄製の‐保持要素130,132を有し、保持要素は交互にコイル磁石36,38の磁界内に進入し、このコイル磁石とで上側および下側保持手段130,36;132,38を形成している。
【0037】
ヘルド装置は、横力を避けるために中心線Mを基準にやはり対称に形成されている。
【0038】
上側保持手段130,36もしくは下側保持手段132,38によってヘルドフレーム4は、リニアモータ12が作動していない限り、やはり上端位置もしくは下端位置‐端位置は杼口の経糸の上杼口位置もしくは下杼口位置に対応する‐においてしっかり保持されることになる。これが達成されるのは、端位置に変位時の板ばね14の復帰力よりも強い保持力を保持手段が有しているからである。保持手段の保持力が短い到達範囲を有し、それゆえに進入状態のときにのみ、従って各端位置の領域でのみ意味を有することを指摘すべきであろう。
【0039】
ところでヘルドフレーム4を動かすために、つまり上端位置から下端位置または下端位置から上端位置へのヘルド運動を開始するために、この実施形態でもリニアモータ12が作動させられることになる。変位状態のとき、つまり一方の端位置のときリニアモータ12の作用力と板ばね14のばね力との合計は保持手段の保持力よりも強い。
【0040】
次に、保持手段の保持力が凌駕されると、ヘルドの運動は主として板ばね14のばね力によって引き起こされ、リニアモータ12はこれに対して寄与することなくこの運動を一緒に行うことになる。別の端位置に達したなら板ばね14は変位したままとなる。その理由として、この位置のとき保持手段の保持力が板ばね14の復帰力よりも強く、リニアモータ12がそれを支援しないからである。
【符号の説明】
【0041】
2 ヘルド装置
〜2 ヘルド装置の束
4 ヘルドフレーム
6 ヘルド支持体
8 ヘルド結合子
10 支持フレーム
12 リニアモータ
14 板ばね
16 板ばね
18 開口ブロック
20 ばね保持部
22 開口ブロック
24 上側止め磁石
26 下側止め磁石
28 ブロック部
30 上側磁石相手保持部
32 下側磁石相手保持部
34 平形コイル
36 上側コイル磁石
38 下側コイル磁石
40 ヘルド
42 製織筬
44 筬支持体
46 電気導体
48 接続プレート
50 経糸
100 ばね力線図
102 止め磁石線図
104 コイル力線図
106 経糸力線図
130 上側保持要素
132 下側保持要素
M 中心線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
織機用、特に細幅織機用の開口装置であって、少なくとも1つのヘルド装置(2,2〜2)と1つのヘルドフレーム(4)とを有し、このヘルドフレームがばね駆動部(14,16)と磁気作用する保持手段(24,26,30,32;36,38,130,132)とに結合されており、これらの保持手段がばね駆動部(14,16)の駆動力に抗して働き、かつヘルドフレーム(4)を上杼口位置と下杼口位置とにおいてばね力に抗して保持することが可能であり、ヘルドフレーム(4)がさらにリニアモータ(12)に結合されており、リニアモータの駆動によってヘルド運動が開始可能であり、保持手段(24,26,30,32;36,38,130,132)の作用がばね駆動部(14,16)の力とリニアモータ(12)の力との合計によって凌駕可能であるものにおいて、ばね駆動部(14,16)が、ばね駆動部(14,16)の固有振動数でヘルドフレームを作動させるとき、運動エネルギーの大部分がばね駆動部(14,16)から得ることが可能となるように設計された引張/圧縮ばねとして形成されていることを特徴とする開口装置。
【請求項2】
ばね駆動部(14,16)の固有振動数でヘルドフレームを作動させるとき、運動エネルギーの少なくとも75%をばね駆動部(14,16)から得ることが可能なように引張/圧縮ばねが設計されていることを特徴とする、請求項1に記載の開口装置。
【請求項3】
保持手段(24,26,30,32)が制御されない保持手段として形成され、かつ永久磁石として形成された2つの止め磁石(24,26)を備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の開口装置。
【請求項4】
保持手段(24,26,30,32)がさらに磁石相手保持部(30,32)を備えていることを特徴とする、請求項3に記載の開口装置。
【請求項5】
保持手段(36,38,130,132)が制御されない保持手段として形成され、かつ保持磁石(36,38)と磁気作用する保持要素(130,132)とを備え、保持要素が保持磁石(36,38)の作用範囲内に進入可能であることを特徴とする、請求項1または2に記載の開口装置。
【請求項6】
保持磁石(36,38)が永久磁石として形成され、磁気作用する保持要素(130,132)が鉄部品として形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の開口装置。
【請求項7】
保持磁石(36,38)がリニアモータ(12)のコイル磁石として形成されていることを特徴とする、請求項5または6に記載の開口装置。
【請求項8】
上杼口位置と下杼口位置との間のヘルドフレーム(4)の第3杼口位置のときには、ヘルドフレーム(4)に力が加わらないようになっていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の開口装置。
【請求項9】
第3杼口位置がヘルドフレーム(4)の中間杼口位置となっていることを特徴とする、請求項8に記載の開口装置。
【請求項10】
ばね駆動部が2方向に駆動力を有する板ばね(14,16)として形成されており、これらの方向とは逆に板ばね(14,16)が静止位置から変位していることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の開口装置。
【請求項11】
板ばね(14,16)が環状に形成されていることを特徴とする、請求項10に記載の開口装置。
【請求項12】
更なる板ばねがヘルド装置の他端で環状に形成されていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の開口装置。
【請求項13】
ヘルド装置がその中心軸線を基準に対称に形成されていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の開口装置。
【請求項14】
1つの束に配置される複数のヘルド装置(2〜2)を有していることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の開口装置。
【請求項15】
ばね(14,16)が1回または複数回上方に、かつ1回または複数回下方に交互に配置されるように、ヘルド装置(2〜2)が交互に配置されていることを特徴とする、請求項14に記載の開口装置。
【請求項16】
ヘルド装置(2,2〜2)が、ヘルドフレーム(4)に結合された支持フレーム(10)を有し、この支持フレームが定置ブロック部(28)を取り囲み、止め磁石(24,26)がブロック部(28)の上面もしくは下面に配置され、磁石相手保持部(30,32)が上側もしくは下側支持フレーム部に配置されていることを特徴とする、請求項3、4または8〜15のいずれか1項に記載の開口装置。
【請求項17】
ブロック部(28)が、上杼口もしくは下杼口の経糸道の傾きに対応して、調整可能な上部および下部を有していることを特徴とする、請求項16に記載の開口装置。
【請求項18】
リニアモータ(12)が、ヘルドフレーム(4)の平面に配置される平形コイル(34)を有していることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか1項に記載の開口装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公表番号】特表2010−505046(P2010−505046A)
【公表日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−529486(P2009−529486)
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際出願番号】PCT/CH2007/000475
【国際公開番号】WO2008/037106
【国際公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(500031009)テクスティルマ・アクチェンゲゼルシャフト (22)
【Fターム(参考)】