説明

義歯ケア用組成物

本発明は、新たな義歯ケア用組成物および使用方法に関する。詳細には、本発明は、臭いを引き起こす細菌を死滅させ、2時間またはそれ以上の長期にわたり爽やかな息を維持し、義歯の臭いに対する有効な防御である薄膜形成義歯ケア用組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新たな義歯ケア用組成物および使用方法に関する。詳細には、本発明は、臭いを引き起こす細菌を死滅させ、2時間またはそれ以上の長期にわたり爽やかな息を維持し、義歯の臭いに対する有効な防御である薄膜形成義歯ケア用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
口または義歯の悪臭および口臭は、義歯患者によく見られる不満である。歯科装置の人工的な性質に起因して、多くの全歯欠損患者は、患者自身が義歯の存在に具体的に起因する独特の悪臭を生じさせ得る懸念を示している。一般に、可能性のある悪臭の供給源は、嫌気性菌による揮発性の硫黄化合物(VSC)の産生、唾液および食べ物かすの腐敗、ならびに食事関連の悪臭が優勢であるものと何ら変わりはない。しかし、天然の歯を有する人々と比較すると、全歯欠損患者における義歯の存在は、異なる表面基質を有する別の環境、および義歯上に日中蓄積するミクロフローラを作りだし、義歯の臭いを引き起こす。多くの義歯患者は、自分たちが義歯を装着しているという事実を明かすこと避けようとするので、義歯の臭いまたは口臭を心配するようになる。患者の中には、息について心配なので、人々に近寄ることを避ける人もいる。したがって、口/義歯の悪臭の事象は、単に表面的なものではなく;各義歯装着者に個人的な不快および社会的な困惑をもたらし得る。
【0003】
義歯患者は口臭を頻繁に訴えるものの、義歯患者において臭いを引き起こす細菌が見出される義歯、支持組織および舌の背側後方を頻繁に洗浄し、浸す以上の処置方法を提案することは難しい。爽やかな息の感覚を維持するために、1日あたり複数回の適用を必要とすることは、義歯装着者にとって1日がかりの雑用になり得る。口臭を処置するために義歯患者によって使用され得る市販の製品は少ないが、それらの製品は、2時間以上の長期にわたって爽やかな息および口腔における義歯の臭いをコントロールする利点を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
それらの制限を考慮すると、長期にわたって爽やかな息を維持する一方で、容易に適用され、長い洗浄時間を必要としない義歯用製品を見出すことが、現在の課題である。許容される薬剤は、無毒で非着色性であるべきである。さらに、製品は、分注し、義歯に適用することが簡単であるべきである。1日に複数回義歯を洗浄することなく長期にわたって爽やかな息の効果を維持することもまた、非常に望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、2時間以上の間、口および歯の悪臭のコントロールおよび爽やかな息が長期に持続する利点を義歯装着者に与え得る義歯用製品に関する。
【0006】
1つの態様において、本発明は、プロピレングリコール、グリセリン、低分子量ポリエチレングリコール、および水またはその組合せから選択される1つの溶媒ビヒクル中に、アクリル酸またはメチルアクリル酸およびアクリラートまたはメチルアクリラートのコポリマーまたはターポリマー;セルロース由来のポリマー;酢酸ポリビニルポリマー;ポリビニルアルコールおよびポリエチレングリコールのコポリマー;ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのコポリマー;ならびにポリビニルピロリドンホモポリマーから選択される1つまたは複数の疎水性徐放性ポリマーを含む、抗菌剤およびエタノールを実質的に含まない液体義歯ケア用組成物に関する。
【0007】
別の態様において、本発明は、義歯装着者において長期にわたって爽やかな息を維持する方法であって、
抗菌剤およびエタノールを実質的に含まない液体義歯ケア用組成物を口外にて義歯に適用し、ここで、該組成物が、プロピレングリコール、グリセリン、低分子量ポリエチレングリコール、および水またはその組合せから選択される1つの溶媒ビヒクル中に、アクリル酸またはメチルアクリル酸およびアクリラートまたはメチルアクリラートのコポリマーまたはターポリマー;セルロース由来のポリマー;酢酸ポリビニルポリマー;ポリビニルアルコールおよびポリエチレングリコールのコポリマー;ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのコポリマー;ならびにポリビニルピロリドンホモポリマーから選択される1つまたは複数の徐放性ポリマーを含み;ならびに
義歯装着者の口中に義歯を挿入することを含む、方法に関する。
【0008】
さらに別の態様において、本発明は、義歯装着者における義歯の臭いおよび口臭の処置および/または予防のための方法であって:
抗菌剤およびエタノールを実質的に含まない液体義歯ケア用組成物を口外にて義歯に適用し、該組成物が、プロピレングリコール、グリセリン、低分子量ポリエチレングリコール、および水またはその組合せから選択される1つの溶媒ビヒクル中に、アクリル酸またはメチルアクリル酸およびアクリラートまたはメチルアクリラートのコポリマーまたはターポリマー;セルロース由来のポリマー;酢酸ポリビニルポリマー;ポリビニルアルコールおよびポリエチレングリコールのコポリマー;ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのコポリマー;ならびにポリビニルピロリドンホモポリマーから選択される1つまたは複数の徐放性ポリマーを含み;ならびに
義歯装着者の口中に義歯を挿入することを含む、方法に関する。
【0009】
さらに別の態様において、本発明は、抗菌剤およびエタノールを実質的に含まない液体義歯ケア用組成物を送達するためのキットであって、プロピレングリコール、グリセリン、低分子量ポリエチレングリコール、および水またはその組合せから選択される1つの溶媒ビヒクル中に、アクリル酸またはメチルアクリル酸およびアクリラートまたはメチルアクリラートのコポリマーまたはターポリマー;セルロース由来のポリマー;酢酸ポリビニルポリマー;ポリビニルアルコールおよびポリエチレングリコールのコポリマー;ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのコポリマー;ならびにポリビニルピロリドンホモポリマーから選択される1つまたは複数の徐放性ポリマーを含む義歯ケア用組成物を含むディスペンサーを含む、キットに関する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書にて、用語「義歯」または「部分義歯」は互換的に使用されて、人工的な歯、着脱式歯科矯正ブリッジおよび有床義歯、上部および下部型保定リテーナーおよび装置の両方、保護的なマウスガード、歯ぎしりおよび/または顎関節症(TMJ)を予防するためのナイトガード(night guard)などをいう。
【0011】
本明細書にて、用語「義歯清涼剤」は、義歯または部分義歯に爽やかさを与えるための口外での適用のための処方物をいうために使用される。
本明細書にて、用語「有効量」は、長期にわたり爽やかな息を提供することに有効であるために適切である組成物の量または濃度をいうために使用される。
本明細書にて、用語「長期にわたる爽やかな息」は、2時間またはそれ以上の間持続可能な口の感覚、義歯の臭いのコントロール、口臭コントロールを組み合わせたものをいうために使用される。
【0012】
本明細書にて、用語「抗菌剤を実質的に含まない」は、本発明の組成物が塩化ピリジニウムセチルおよび塩化ベンジルアルコニウムなどの認められた経口抗菌剤を含んでいないという事実をいうために使用される。しかし、当業者であれば、認められた抗菌剤に含まれない経口抗菌剤などの種々の治療剤の薬物送達のために本発明の組成物が使用され得ることを理解するだろう(以下を参照のこと)。
【0013】
本明細書にて、用語「徐放」は、2時間またはそれ以上といった長期にわたる有効レベルでの物質の連続的な放出をいうために使用される。
本発明の義歯ケア用組成物は、義歯装着者にとって新たな製品概念を提供する。組成物は、スプレー式またはブラシ式の澄んだまたは透明な液体ニスまたはゲルの形態である。義歯装着者は、有効量の組成物を清潔な義歯表面に適用する。一旦製品を清潔な義歯表面に適用すると、製品は義歯表面上に薄膜バリアを形成する。適切には、コーティングされた義歯は、完全に乾かさずに口腔内に挿入され得る。唾液との接触に際して、コーティングバリアは経時的に徐々に成分を放出して、長期にわたり爽やかな息を提供すると考えられている。さらに、本明細書に記載の義歯ケア用製品は、臭いを引き起こす生物が義歯に付着することに対して有効な防御またはバリアとして作用し得る。
【0014】
組成物は、香味付けされていてもされていなくてもよい。適切には、義歯用組成物は、食物の風味を妨げることなく、2時間またはそれ以上の間、義歯装着者の口の感覚を清潔かつ爽やかなままにするフラボラント(flavorant)を含む。適切には、フラボラントは、ユーカリ、コーンミント(cornmint)油、サリチル酸メチル、レモン、ペパーミント、チャノキ油コモン(common)、チャノキ、タイム、スペアミント、メントールおよびその組合せから選択される1つまたは複数の精油を含む。処方物が提供する主要な利点は、2時間またはそれ以上持続する改善した義歯の臭いコントロールおよび爽やかな口腔の味である。したがって、本発明は、2時間またはそれ以上の間、細菌を死滅させ、爽やかな味を与え、息を爽やかにするために設計された義歯ケア用組成物を記載する。本発明の特定の理論に束縛されることなく、組成物の1つまたは複数の成分が特定の特性に寄与しており、そのため、長期にわたる爽やかな息および味が可能になる。例えば、フラボラントおよび/または溶媒ビヒクルを構成する精油は、組成物に抗菌特性を与え得ると考えられている。任意の事象において、本発明は、抗菌効果を達成するために塩化ピリジニウムセチルおよび塩化ベンジルアルコニウムといった認められた経口抗菌剤を含む必要がないことを見出している。
【0015】
液体および/または噴霧可能な溶液のための溶媒ビヒクルは、限定するものではないが、プロピレングリコール、グリセリン、低分子量ポリエチレングリコール、および水またはその組合せを含む経口で使いやすい湿潤剤または溶媒から選択される。適切には、低分子量ポリエチレングリコールは、PEG200またはPEG400である。
【0016】
本発明の1つの実施態様において、溶媒ビヒクルは、全処方物の50〜90重量%の間の量のプロピレングリコールである。本発明の1つの実施態様において、溶媒ビヒクルは、全処方物の65〜90重量%の間の量のプロピレングリコールである。本発明の1つの実施態様において、溶媒ビヒクルは、全処方物の80〜87重量%の間の量のプロピレングリコールである。
【0017】
組成物はまた、プロピレングリコール、低分子量ポリエチレングリコールおよび/またはグリセリンを含む均一な溶液を形成し、かつ適切に徐放し得る1つまたは複数の疎水性薄膜形成ポリマーを含む。そのような徐放性ポリマーとしては、限定するものではないが、Eudragit(登録商標)ポリマーとして市販されているアクリル酸またはメチルアクリル酸およびアクリラートまたはメチルアクリラートに基づくコポリマーまたはターポリマー;Aqualonから販売されているECまたはDowから販売されているEthocelといったエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロイプロピルメチルセルロースおよびその誘導体、酢酸フタル酸セルロース(CAP)およびヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)などのセルロース誘導体化薄膜コーティングポリマー;酢酸ポリビニルポリマー;酢酸フタル酸ポリビニル(PVAP);アクリル酸エチルおよびメタクリル酸メチルのコポリマー;ポリビニルアルコールおよびポリエチレングリコールのコポリマー;メタクリル酸およびアクリル酸エチルのコポリマー;ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのコポリマー;ならびに、ポリビニルピロリドンホモポリマーが挙げられる。
【0018】
本発明の1つの実施態様において、薄膜形成ポリマーは、全処方物の2.0〜15.0重量%の間の量のアクリル酸またはメチルアクリル酸およびアクリラートまたはメチルアクリラートポリマーに基づくコポリマーまたはターポリマーである。本発明の1つの実施態様において、薄膜形成ポリマーは、全処方物の5.0〜12.0重量%の間の量のアクリル酸またはメチルアクリル酸およびアクリラートまたはメチルアクリラートポリマーに基づくコポリマーまたはターポリマーである。
【0019】
薄膜形成ポリマーに加えて、1つまたは複数の賦形剤が本発明の組成物に適切に添加され得る。そのような賦形剤としては、限定するものではないが、抗菌増強剤、可塑剤、フラボラント、コントロール放出剤、味覚マスキング剤、薄膜修飾剤、脱臭剤、刺激軽減のための歯肉緩和剤、および/または1つもしくは複数の治療剤が挙げられる。
【0020】
適切には、抗菌増強剤が含まれてもよく、エチレンジアミン、四酢酸、プロピオン酸およびシクロデキストリンおよびその誘導体から選択される。
適切には、可塑剤を含んでもよく、クエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、ジエチルフタラート、ジブチルセベカートおよびトリアセチンから選択される。
適切には、フラボラントが含まれてもよく、ユーカリ、コーンミント油、サリチル酸メチル、レモン、ペパーミント、チャノキ油コモン、チャノキ、タイム、スペアミント、メントールなどの精油およびその組合せから選択される。
適切には、コントロール放出剤が含まれてもよく、重炭酸ナトリウム、またはリジンもしくはポリリジン、キトサンもしくはキチンなどの架橋剤から選択される。
【0021】
適切には、味覚マスキング剤が含まれてもよく、スクロロース(sucrolose)、サッカリンナトリウム、キシリトール、アスパルテーム、および当該分野にて知られている他の人工甘味料から選択される。
【0022】
適切には、薄膜修飾剤が含まれてもよく、モンモリロナイト、ベントナイトおよびラポナイト(laponite)などの粘土添加物;滑石などの脱粘着(detackifying)剤およびアルミニウム水和物;または、シリカなどのアンチケーキング剤から選択される。
【0023】
適切には、消臭剤および/または息清涼剤が含まれてもよく、シクロデキストリンおよびその誘導体、または活性炭から選択される。
【0024】
適切には、歯肉の健康を改善しかつ歯肉刺激を減少させるための歯肉緩和剤が含まれてもよい。そのような歯肉緩和剤のいくつかの例として、限定するものではないが、アロエベラ、オチャノキ油、チョウジ油、ヒアルロン酸ナトリウム、カモミール、タイム油、パルマローザ油および没食子酸エピガロカテキンが挙げられる。
【0025】
適切には、治療剤が含まれてもよく、義歯ケア用組成物はそのような治療剤のための送達ビヒクルとして役立つ。これらの組成物にて有用である治療有効成分としては、ヨウ素、スルホンアミド、ビスビグアナイドまたはフェノール類などの抗菌剤;テトラサイクリン、ネオマイシン、カナマイシン、メトロニダゾールまたはクリンダマイシンなどの抗生物質;アスピリン、アセトアミノフェン、ナプロキセンおよびその塩、イブプロフェン、ケトロラク、フルルビプロフェン、インドメタシン、シメチジン、オイゲノールまたはヒドロコルチゾンなどの抗炎症剤;リドカインまたはベンゾカインなどの麻酔薬;抗真菌薬;カンフル、ユーカリ油、およびベンズアルデヒドなどのアルデヒド誘導体;インスリン;ステロイド;ならびに、抗悪性腫瘍薬が挙げられる。治療の特定の形態において、同じ送達システムにおけるこれらの薬剤の組合せが、至適な効果を得るために有効であり得ることが認められる。
【0026】
本発明の義歯ケア用組成物は、薄膜形成ポリマーを溶媒ビヒクルと混合し、混合物を加熱し、甘味料などの所望の賦形剤を添加し、混合物を冷却し、次いで香料混合物を添加する従来の方法によって製造してもよい。
【0027】
本発明の義歯ケア用組成物は、限定するものではないが、延長スプレーノズルまたは平らなスプレーノズルを有するスプレーボトル;押しボタン先端、スクリューダウン先端、マーカー先端またはブラシ先端のいずれかを有する分注ペン;市販の製品、Simply Whitening Night Gelパッケージにて使用されるようなニスボトル;両側に異なる先端を有するチューブであって、一方は上部義歯用であって、もう一方は下部義歯用である、チューブ;気泡先端ディスペンサー;単位用量使い捨てスワブ;単位用量使い捨てブラシ、単位用量使い捨てポーチ、スワブまたはマーカー先端;あるいは、義歯ケア用組成物を有する別の容器を有するスワブを含む任意で適切なパッケージングオプションにて送達され得る。
【0028】
組成物はまた、義歯ケア用組成物、および義歯装着者のための全体口腔衛生プログラムの部分としての任意の他の適切な口腔衛生管理装置(例えば、歯ブラシ、歯磨き粉、義歯接着剤、義歯洗浄剤錠剤/散剤、義歯槽および義歯洗浄用ワイプ)に適切なディスペンサーを有するキットの部分であってもよい。
【実施例】
【0029】
実施例1
加熱/冷却でき、可変速度混合機を備えた混合容器中に本発明の組成物を調製した。混合機を用いて、プロピレングリコールを含む混合容器にEudragit L−100を詰めた。被覆した容器を45〜50℃まで加熱し、見た目が均一で半透明になるまで混合した。温度が45〜50℃になった時点で、加熱を中止した。別の容器にて、精製水中にサッカリンナトリウムを溶解した。サッカリンナトリウム/水を事前に混合したものを、Eudragit L−100およびプロピレングリコールを含む主な混合容器に添加した。ついで、溶液を冷却した。別の容器にて、香料成分を完全に溶解するまで混合した。主な混合容器中の溶液混合物が20〜25℃まで冷めた時点で、香料を事前に混合したものを添加し、約10分間混合した。本発明の範囲内に含まれる処方物を以下の表1にて示す。
【0030】
【表1】

【0031】
上の記載は、好ましい実施態様を含む本発明を完全に開示している。本明細書にて詳細に開示している実施態様の修飾および改善は以下の請求の範囲の範囲内である。さらに詳述せずとも、当業者であれば上の記載を鑑みて本発明を完全に利用することができる。そのため、いずれの実施例も単に例示として構成されており、決して本発明の範囲を限定するものではない。排他的な権利および恩典を主張する本願発明の実施態様を、以下に記載する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロピレングリコール、グリセリン、低分子量ポリエチレングリコール、水およびその組合せから選択される1つの溶媒ビヒクル中に、メタクリル酸およびメタクリル酸メチルのコポリマーまたはターポリマー;セルロース由来のポリマー;酢酸ポリビニルポリマー;アクリル酸エチルおよびメタクリル酸メチルのコポリマー;ポリビニルアルコールおよびポリエチレングリコールのコポリマー;メタクリル酸およびアクリル酸エチルのコポリマー;ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのコポリマー;ならびにポリビニルピロリドンホモポリマーから選択される1つまたは複数の徐放性ポリマーを含む、抗菌剤およびエタノールを実質的に含まない義歯ケア用組成物。
【請求項2】
徐放性ポリマーがメタクリル酸およびメタクリル酸メチルのコポリマーまたはターポリマーである、請求項1記載の義歯用組成物。
【請求項3】
メタクリル酸およびメタクリル酸メチルのコポリマーまたはターポリマーがEudragit(登録商標)ポリマーである、請求項2記載の義歯用組成物。
【請求項4】
Eudragit(登録商標)ポリマーがEudragit(登録商標)L−100である、請求項3記載の義歯用組成物。
【請求項5】
溶媒ビヒクルがプロピレングリコールである、請求項1記載の義歯用組成物。
【請求項6】
義歯装着者において爽やかな息を維持する方法であって、
抗菌剤およびエタノールを実質的に含まない液体義歯ケア用組成物を口外にて義歯に適用し、ここで、該組成物が、プロピレングリコール、グリセリン、低分子量ポリエチレングリコール、水およびその組合せから選択される1つの溶媒ビヒクル中に、メタクリル酸およびメタクリル酸メチルのコポリマーまたはターポリマー;セルロース由来のポリマー;酢酸ポリビニルポリマー;アクリル酸エチルおよびメタクリル酸メチルのコポリマー;ポリビニルアルコールおよびポリエチレングリコールのコポリマー;メタクリル酸およびアクリル酸エチルのコポリマー;ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのコポリマー;ならびにポリビニルピロリドンホモポリマーから選択される1つまたは複数の徐放性ポリマーを含み;ならびに
義歯装着者の口中に義歯を挿入することを含む、方法。
【請求項7】
義歯装着者における義歯の臭いの処置および/または予防のための方法であって、
抗菌剤およびエタノールを実質的に含まない液体義歯ケア用組成物を口外にて義歯に適用し、ここで、該組成物が、プロピレングリコール、グリセリン、低分子量ポリエチレングリコール、水およびその組合せから選択される1つの溶媒ビヒクル中に、メタクリル酸およびメタクリル酸メチルのコポリマーまたはターポリマー;セルロース由来のポリマー;酢酸ポリビニルポリマー;アクリル酸エチルおよびメタクリル酸メチルのコポリマー;ポリビニルアルコールおよびポリエチレングリコールのコポリマー;メタクリル酸およびアクリル酸エチルのコポリマー;ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのコポリマー;ならびにポリビニルピロリドンホモポリマーから選択される1つまたは複数の徐放性ポリマーを含み;ならびに
義歯装着者の口中に義歯を挿入することを含む、方法。
【請求項8】
液体義歯ケア用組成物を送達するためのキットであって、プロピレングリコール、グリセリン、低分子量ポリエチレングリコール、水およびその組合せから選択される1つの溶媒ビヒクル中に、メタクリル酸およびメタクリル酸メチルのコポリマーまたはターポリマー;セルロース由来のポリマー;酢酸ポリビニルポリマー;アクリル酸エチルおよびメタクリル酸メチルのコポリマー;ポリビニルアルコールおよびポリエチレングリコールのコポリマー;メタクリル酸およびアクリル酸エチルのコポリマー;ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのコポリマー;ならびにポリビニルピロリドンホモポリマーから選択される1つまたは複数の徐放性ポリマーを含む、抗菌剤およびエタノールを実質的に含まない義歯ケア用組成物を含むディスペンサーと、義歯装着者のための全体口腔衛生プログラムの部分としての適切な口腔衛生管理装置とを含む、キット。

【公表番号】特表2010−502647(P2010−502647A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−526900(P2009−526900)
【出願日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際出願番号】PCT/US2007/077167
【国際公開番号】WO2008/028003
【国際公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願人】(591002957)スミスクライン・ビーチャム・コーポレイション (341)
【氏名又は名称原語表記】SMITHKLINE BEECHAM CORPORATION
【Fターム(参考)】