説明

翻訳後修飾されたタンパク質の標識及び検出方法

特定の実施形態において、レポーター分子、担体分子、又は固体支持体のアジド修飾生体分子複合体を形成させる新規な方法が提供される。他の実施形態において、アジド基を有する生体分子を酵素的に標識する方法が提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
糖タンパク質複合体を形成する方法であって、
(a)GalT酵素の存在下で、UDP−GalNAzと糖タンパク質とを接触させて、アジド修飾糖タンパク質を形成させる段階;
(b)前記アジド修飾糖タンパク質を、レポーター分子、担体分子又はアジド反応性部分を含む固体支持体と接触させて、糖タンパク質レポーター分子、担体分子、又は固体支持体との複合体を形成させる段階
を含む、方法。
【請求項2】
アジド反応性部分が、末端アルキン又は末端トリアリールホスフィンである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
レポーター分子がキサンテン、シアニン、クマリン、ボラポリアザインダセン又はピレン色素である、請求項1記載の方法。
【請求項4】
レポーター分子が酵素基質又はハプテンである、請求項1記載の方法。
【請求項5】
アジド修飾糖タンパク質が抗体である、請求項1記載の請求項。
【請求項6】
担体分子がアミノ酸、ペプチド、タンパク質、多糖類、ヌクレオチド、ヌクレオシド、オリゴヌクレオチド、核酸、ハプテン、ソラレン、薬剤、ホルモン、脂質、脂質集合体、合成ポリマー、ポリマー微粒子、生物細胞又はウイルスである、請求項1記載の方法。
【請求項7】
担体分子が抗体又はその断片、アビジン又はストレプトアビジン、ビオチン、血液成分タンパク質、デキストラン、酵素、酵素阻害剤、ホルモン、IgG結合タンパク質、蛍光タンパク質、成長因子、レクチン、リポ多糖類、微生物、金属結合タンパク質、金属キレート化部分、非生物学的微粒子、ペプチド毒素、ホスファチジルセリン−結合タンパク質、構造タンパク質、小分子薬物又はチラミドを含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
固体支持体がマイクロ流体チップ、シリコンチップ、顕微鏡スライド、マイクロプレートウェル、シリカゲル、重合膜、粒子、誘導体化されたプラスチックフィルム、ガラスビーズ、コットン、プラスチックビーズ、アルミナゲル、多糖類、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ラテックスビーズ、磁気ビーズ、常磁性ビーズ又は超常磁性ビーズである、請求項1記載の方法。
【請求項9】
固体支持体がセファロース、ポリ(アクリレート)、ポリスチレン、ポリ(アクリルアミド)、ポリオール、アガロース、寒天、セルロース、デキストラン、澱粉、FICOLL、ヘパリン、グリコーゲン、アミロペクチン、マンナン、イヌリン、ニトロセルロース、ジアゾセルロース又は澱粉である、請求項1記載の方法。
【請求項10】
糖タンパク質複合体を形成する方法であって、
(a)タンパク質とアジド修飾された糖質とを、アジド修飾された糖質をタンパク質へ転移させる酵素の存在下で接触させて、アジド修飾糖タンパク質を形成させる段階;
(b)前記アジド修飾糖タンパク質を、末端アルキンを含むレポーター分子、担体分子又は固体支持体と接触させて、糖タンパク質とレポーター分子、担体分子又は固体支持体との複合体を形成させる段階
を含む、方法。
【請求項11】
糖タンパク質複合体を形成する方法であって、
(a)タンパク質と末端アルキン修飾された糖質とを、末端アルキン修飾された糖質をタンパク質へ転移させる酵素の存在下で接触させて、末端アルキン修飾糖タンパク質を形成させる段階;
(b)前記末端アルキン修飾糖タンパク質を、アジド部分を含むレポーター分子、担体分子又は固体支持体と接触させて、糖タンパク質とレポーター分子、担体分子又は固体支持体との複合体を形成させる段階
を含む、方法。
【請求項12】
リンタンパク質複合体を形成する方法であって、
(a)タンパク質と末端アルキン修飾されたリン酸とを、末端アルキン修飾されたリン酸をタンパク質へ転移させる酵素の存在下で接触させて、末端アルキン修飾リンタンパク質を形成させる段階;
(b)前記末端アルキン修飾リンタンパク質を、アジド部分を含むレポーター分子、担体分子又は固体支持体と接触させて、リンタンパク質とレポーター分子、担体分子又は固体支持体との複合体を形成させる段階
を含む、方法。
【請求項13】
リンタンパク質複合体を形成する方法であって、
(a)タンパク質とアジド修飾されたリン酸とを、アジド修飾されたリン酸をタンパク質へ転移させる酵素の存在下で接触させて、アジド修飾リンタンパク質を形成させる段階;
(b)前記アジド修飾リンタンパク質を、末端アルキンを含むレポーター分子、担体分子又は固体支持体と接触させて、リンタンパク質とレポーター分子、担体分子又は固体支持体との複合体を形成させる段階
を含む、方法。
【請求項14】
リンタンパク質複合体を形成する方法であって、
(a)リンタンパク質と、リン酸化されたタンパク質のトレオニン残基及びセリン残基からリン酸を除去する塩基性溶液とを接触させて、デヒドロアラニン又はデヒドロアミノ−2−酪酸を含むタンパク質を形成させる段階;
(b)デヒドロアラニン又はデヒドロアミノ−2−酪酸と、チオール又はアミン基、及びアジド又は末端アルキンを含む化合物とを接触させて、アジド修飾タンパク質又はアルキン修飾タンパク質を形成させる段階;
(c)末端アルキン修飾又はアジド修飾されたリンタンパク質と、アジド部分を含むレポーター分子、担体分子又は固体支持体とを接触させて、リンタンパク質とレポーター分子、担体分子又は固体支持体との複合体を形成させる段階
を含む、方法。
【請求項15】
翻訳後修飾タンパク質複合体を形成する方法であって、
(a)タンパク質とアジド修飾された翻訳後部分とを、アジド修飾された翻訳後部分をタンパク質へ転移させる酵素の存在下で接触させて、アジド修飾タンパク質を形成させる段階;
(b)前記アジド修飾タンパク質と、末端アルキンを含むレポーター分子、担体分子又は固体支持体と接触させて、リンタンパク質とレポーター分子、担体分子又は固体支持体との複合体を形成させる段階
を含む、方法。
【請求項16】
翻訳後修飾タンパク質複合体を形成する方法であって、
(a)タンパク質と末端アルキン修飾された翻訳後部分とを、末端アルキン修飾された翻訳後部分をタンパク質へ転移させる酵素の存在下で接触させて、末端アルキン修飾タンパク質を形成させる段階;
(b)前記末端アルキン修飾タンパク質と、アジド部分を含むレポーター分子、担体分子又は固体支持体と接触させて、リンタンパク質とレポーター分子、担体分子又は固体支持体との複合体を形成させる段階
を含む、方法。
【請求項17】
アジド修飾生体分子を検出する方法であって、
(a)末端アルキン部分を含むレポーター分子、
アジド修飾生体分子、
銅イオン、
少なくとも1つの還元剤、および
銅キレート剤
を含むアジド−アルキン環付加反応混合物を形成する段階;
(b)前記アジド−アルキン環付加反応混合物を充分な時間インキュベートして生体分子−レポーター分子複合体を形成させる段階;
(c)前記生体分子−レポーター分子複合体を、糖タンパク質−レポーター分子複合体のサイズ及び/又は重量に応じて分離させて、分離された生体分子−レポーター分子複合体を形成させる段階;
(d)分離された前記生体分子−レポーター分子複合体を適当な波長で照射して、照射された生体分子−レポーター分子複合体を形成させる段階;
(e)照射された前記生体分子−レポーター分子複合体を観察して、糖タンパク質を検出する段階
を含む、方法。
【請求項18】
生体分子が糖質、核酸、タンパク質又はペプチドである、請求項17記載の方法。
【請求項19】
生体分子が糖タンパク質である、請求項17記載の方法。
【請求項20】
レポーター分子がキサンテン、シアニン、クマリン、ボラポリアザインダセン又はピレン色素である、請求項17記載の方法。
【請求項21】
レポーター分子が酵素基質、蛍光タンパク質又はハプテンである、請求項17記載の方法。
【請求項22】
銅キレート剤が銅(I)のキレート剤である、請求項17記載の方法。
【請求項23】
銅キレート剤が、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ピリジルメチル)エチレンジアミン(TPEN)、EDTA、ネオクプロイン、N−(2−アセタミド)イミノジ酢酸(ADA)、ピリジン−2,6−ジカルボン酸(PDA)、S−カルボキシメチル−L−システイン(SCMC)、1,10フェナントロリン又はその誘導体、トリエンチン、グルタチオン、ヒスタジン、ポリヒスタジン又はテトラエチレンポリアミン(TEPA)である、請求項17記載の方法。
【請求項24】
銅キレート剤が1,10フェナントロリン、バソフェナントロリンジスルホン酸(4,7oジフェニル−1,10−フェナントロリンジスルホン酸)又はバソクプロインジスルホン酸(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリンジスルホネート)である、請求項17記載の方法。
【請求項25】
還元剤がアスコルベート、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)、TCP(2,4,6−トリクロロフェノール)、NADH、NADPH、チオスルフェート、2−メルカプトエタノール、ジチオトレイトール、グルタチオン、システイン、金属銅、キノン、ヒドロキノン、ビタミンK、Fe+、Co+及び印加電位である、請求項17記載の方法。
【請求項26】
還元剤がアスコルベートである、請求項17記載の方法。
【請求項27】
分離させる段階がクロマトグラフィー又は電気泳動を含む、請求項17記載の方法。
【請求項28】
クロマトグラフィーが、FPLC、HPLC、液体クロマトグラフィー(LC)、分子篩クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー又はアフィニティクロマトグラフィーの1つまたは複数を含む、請求項27記載の方法。
【請求項29】
電気泳動がゲル電気泳動、1次元(1D)ゲル電気泳動、2次元(2D)ゲル電気泳動、ネイティブゲル電気泳動、変性ゲル電気泳動、等電点電気泳動又はキャピラリー電気泳動を含む、請求項27記載の方法。
【請求項30】
ウエスタンブロッティングを更に含む、請求項27記載の方法。
【請求項31】
アジド修飾生体分子が、アジド修飾された糖質の代謝的取り込みにより修飾される、請求項17記載の方法。
【請求項32】
アジド修飾生体分子が、アジド修飾された糖質の酵素的取り込みにより修飾される、請求項17記載の方法。
【請求項33】
末端アルキン部分を含むレポーター分子、固体支持体又は担体分子、
アジド修飾生体分子、
銅イオン、
少なくとも1つの還元剤、および
銅キレート剤
を含む、アジド−アルキン環付加反応混合物。
【請求項34】
銅キレート剤が銅(I)キレート剤である、請求項33記載の反応混合物。
【請求項35】
銅キレート剤が、NNNN−テトラキス(2−ピリジルメチル)エチレンジアミン(TPEN)、EDTA、ネオクプロイン、N−(2−アセトアミド)イミノジ酢酸(ADA)、ピリジン−2,6−ジカルボン酸(PDA)、S−カルボキシメチル−L−システイン(SCMC)、1,10フェナントロリン又はその誘導体、トリエンチン又はテトラエチレンポリアミン(TEPA)である、請求項33記載の方法。
【請求項36】
銅キレート剤が1,10フェナントロリン、バソフェナントロリンジスルホン酸(4,7oジフェニル−1,10−フェナントロリンジスルホン酸)又はバソクプロインジスルホン酸(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリンジスルホネート)である、請求項33記載の方法。
【請求項37】
アジド部分を含むレポーター分子、固体支持体又は担体分子、
末端アルキンを有する生体分子、
銅イオン、
少なくとも1つの還元剤、および
銅キレート剤
を含む、アジド−アルキン環付加反応混合物。
【請求項38】
固定化したアジド修飾生体分子を検出する方法であって、
a.アジド修飾生体分子を固体又は半固体のマトリックス上に固定して、固定化されたアジド修飾生体分子を形成させる段階;
b.前記固定化されたアジド修飾生体分子を、アジド反応基を含むレポーター分子と接触させて、接触させたアジド修飾生体分子を形成させる段階;
c.接触させた前記アジド修飾生体分子を、充分な時間インキュベートして、レポーター分子−生体分子複合体を形成させる段階;
d.前記レポーター分子−生体分子複合体を、適当な波長で照射して、照射されたレポーター分子−生体分子複合体を形成させる段階;
e.前記照射されたレポーター分子−生体分子複合体を観察して、固定化されたアジド修飾生体分子を検出する段階
を含む、方法。
【請求項39】
固体又は半固体の支持体が、スライド、アレイ、アガロースゲル、ポリアクリルアミドゲル、ヒドロゲル、ポリマー粒子又はガラスである、請求項30記載の方法。
【請求項40】
UDP−GalNAz;
GalT酵素;
アジド反応性レポーター分子、担体分子、又は固体支持体
を含む、キット。

【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2009−528988(P2009−528988A)
【公表日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553858(P2008−553858)
【出願日】平成19年2月12日(2007.2.12)
【国際出願番号】PCT/IB2007/003472
【国際公開番号】WO2008/029281
【国際公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(502221282)ライフ テクノロジーズ コーポレーション (113)
【Fターム(参考)】