説明

耐候性シリコーン皮膜を有する物品

【課題】被覆部品の表面への氷の接着強度を著しく低減するとともに、砂や粗粒子による浸食及び埃や昆虫などの塵(破片)の堆積などに対して高い耐性を示す皮膜が設けられた物品の提供。
【解決手段】降水や空気中の塵に曝露される外部表面を有し、外部表面上に耐候性皮膜が配置された物品において、前記皮膜が、成分Aとして一液又は二液型室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物と、成分Bとして1又は2以上のシラノール又はアルコキシシリル基を有し、1以上のヒドロキシ末端又はアルコキシ末端ポリオキシアルキレンアルキル基を約10重量%〜約85重量%含有する、除氷を促進する割合の1種以上のポリオルガノシロキサンと、その反応生成物とを含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は被覆物品に関する。特に、本発明は耐候性被覆物品に関する。
【背景技術】
【0002】
重要な構造物が過酷な環境に曝露されると、浸食の影響及び/又は氷や塵の付着を伴い、運転効率及び安全性に関して多くの問題が生じる。たとえば、航空機エンジンへの氷の付着は航空機産業において重大な問題となる。大気の氷結は、ファンブレード、入口ガイドベーン、ファン出口ガイドベーンなどの性能に影響を与えるおそれがあり、極端な場合には、エンジンのフレームアウトにつながるおそれがある。航空機の胴体及び翼への氷付着も危害をもたらし、空気力学的性能及び安全性に影響を与える。この問題は航空機産業に限定されない。寒冷気候での風力タービンブレードへの積氷は、発電効率を低下するおそれがあり、タービンの停止が必要となることもある。
【0003】
現在、過酷な環境で運転される重要な構造物を能動的に防氷する方法が数多くある。これらには、高熱の融氷液を高圧でスプレーする方法(航空機翼の場合)や、熱風を流通する方法や、抵抗加熱する方法(航空機エンジンの場合)がある。一方、機械システムは、たとえば小型航空機プロペラブレードでは、表面付勢手段を用いて付着した氷の下側の構造物を変形して付着した氷を物理的に除去する。特殊な疎氷性皮膜は魅力的な代替手段である。皮膜側からのアプローチは氷の付着を制御する受動的な方法であり、これは既存の構造物及び設計に組み込むことができる。融氷液と異なり、これらの皮膜は、永続性があり、環境に対して有害でない。さらに、翼/ブレードを加熱又は空気カバーするアプローチと異なり、皮膜はシステムのエネルギーコストを増加しない。半世紀以上にわたり目標を決めて研究開発が行われたのにもかかわらず、この分野での有効性が十分に証明され商業化に成功した皮膜技術は存在しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
氷付着の問題に加えて、環境に曝露される構造物はしばしば、風雨からの別の悪影響、たとえば時が経つにつれて粒子や雨よる浸食を受けたり、埃や昆虫などの塵の堆積を被る。したがって、環境風化にさらされる部品に適用できる、耐久性、耐候性皮膜が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の皮膜が被覆部品の表面への氷の接着強度を著しく低減することを見出した。さらに、皮膜は、砂や粗粒子による浸食及び埃や昆虫などの塵(破片)の堆積などの氷以外の過酷な環境的要因に対して高い耐性を示す。
【0006】
一実施形態では、物品は降水や空気中の塵に曝露される外部表面(外気にさらされる表面)を有し、外部表面上に耐候性皮膜が配置されており、この皮膜が、成分Aとして一液又は二液型室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物と、成分Bとして1又は2以上のシラノール又はアルコキシシリル基を有し、1以上のヒドロキシ末端又はアルコキシ末端ポリオキシアルキレンアルキル基を約10重量%〜約85重量%含有する、除氷を促進する割合の1種以上の含ケイ素化合物と、その反応生成物とを含有する。
【0007】
別の実施形態では、物品は降水又は空気中の塵に曝露される外部表面を有し、外部表面上に耐候性皮膜が配置されており、この皮膜が樹脂ポリマー及び架橋剤を含有する一液又は二液型付加硬化性ポリオルガノシロキサン組成物及びその反応生成物を含有し、樹脂ポリマー及び/又は架橋剤が皮膜組成物の約0.5重量%〜約40重量%になる除氷を促進する割合の共有結合している親水性官能基を含有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】5重量%の添加剤1の添加有り無しのAK21XS及びAK3067からなる皮膜組成物の氷接着のデータを示すグラフである。
【図2】AK21XS及び添加剤2の割合を変化させたAK21XSからなる皮膜組成物の氷接着のデータを示すグラフである。
【図3】5重量%の添加剤1を含有するAK3067の単一クーポンの氷接着のデータを示すグラフである。
【図4】5重量%の添加剤1有り無しのAK3067からなる皮膜組成物の粗粒子による浸食のデータを示すグラフである。
【図5】10重量%の添加剤2有り無しのAK21XSからなる皮膜組成物の粗粒子による浸食データを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は優れた疎氷性、耐浸食性及び耐塵性を有する皮膜組成物である。特定のシリコーン添加剤と硬化性シリコーン材料を組み合わせることにより物品表面への氷の接着強度を低減する皮膜組成物を提供する。ある実施形態では、皮膜組成物は、1又は2以上の外部表面、たとえば環境風化にさらされる部品の表面を、周囲環境による劣化或いは氷又は埃や昆虫などの塵の堆積による劣化から保護するのに特に有用である。ここで用いる用語「耐候性」は、埃や昆虫などの塵の堆積阻止性、耐浸食性(たとえば、埃や雨による浸食)及び耐氷接着性をいう。用語「耐浸食性」は、固体又は液体粒子の衝突及び/又は衝撃により引き起こされる浸食に対する耐性をいう。耐候性皮膜は、極端な温度及び日光などの環境的要因による劣化に対しても耐性がある。
【0010】
用語「疎氷性」は、表面への氷の接着強度を低減する皮膜、具体的には氷の除去に必要な剪断力を低減する皮膜を記述するのに用いる。ある実施形態では、外部表面は空気力学的表面であり、たとえば、航空機部品又は風力タービン部品の表面があるが、これらに限らない。外部表面は、空気中の湿気などの環境に遭遇する構造物、装置及び装置の部品の表面を含むことができる。本発明の皮膜により保護することのできる部品の例には、ファンブレード及びエアスプリッターなどの航空機エンジン部品、航空機胴体、航空機翼、航空機プロペラブレード、風力タービンブレード、ガスタービン及び海底石油及びガス用構造物が挙げられるが、これらに限らない。
【0011】
ある実施形態では、浸食又は氷や塵の堆積による部品からの材料損失又は部品の寸法変化を防いで、部品の元の形状、体積、輪郭及び空気力学的特性をほとんど保持することが望ましい。本発明の皮膜組成物は、粒子衝突及び/又は衝撃により引き起こされる浸食から被曝露構造物を保護する。粒子衝突による浸食は気流で運ばれる粒子によって引き起こされる。衝撃による浸食には、気流で運ばれる液滴によって引き起こされる劣化を含み、これは腐食も起こすおそれがある。粒子衝突又は衝撃の2以上のメカニズムが、同時に被曝露構造物に作用することがある。
【0012】
ここで使用される用語「部品」は構造部品を示し、また用語「成分」は本発明の組成物に存在する材料を指す。本発明の皮膜組成物の成分Aは従来の一液又は二液型室温硬化性(以下RTVと称することもある)組成物にすることができる。これを「湿気硬化性」組成物ということも多い。通常、この組成物は、1種以上の反応性ポリオルガノシロキサン(以下、略してシリコーンと称することもある)、1種以上の縮合触媒及び1種以上の架橋剤を含有する。
【0013】
多くの場合、反応性シリコーンはポリジアルキルシロキサンであり、通常、式(I)で示される。
【0014】
(SiRO)SiR (I)
式中、各Rはヒドロキシル又は
−O−Si(R−(OR3−a (II)
であり、各Rは独立に炭化水素又はフッ素化炭化水素基であり、各R及び各Rは炭化水素基であり、aは0、1又は2であり、mは反応性シリコーンの粘度が周囲温度及び圧力条件下で約160000センチポアズ以下になるような値を有する。炭化水素基は、具体的には、C1−20アルキル、C6−20アリール、アルキルアリール、ビニル、イソプロペニル、アリル、ブテニル、メチル及びヘキセニルである。フッ素化炭化水素基は具体的には、3、3、3−トリフルオロプロピルである。ほとんどの場合、各R、各R及び各Rはアルキル又はメチルである。R、R、R及びRは親水性ではない。一実施形態では、反応性シリコーンは、成分A組成物中に約40重量%〜約98重量%の濃度で存在する。別の実施形態では、反応性シリコーンは、成分A組成物中に約60重量%〜約98重量%の濃度で存在する。
【0015】
平均分子量の異なる2又は3種以上の反応性シリコーンを用いることも本発明の範囲に入る。これにより、単一峰組成物に比べて性能上で利点を有する二峰性組成物が得られる。
【0016】
縮合触媒は、RTV材料の縮合硬化を促進するのに有効であると知られている触媒であればいずれでもよい。適当な触媒にはスズ、ジルコニウム、チタン及びアルミニウムの化合物が挙げられ、具体的にはジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズメトキシド、ジブチルスズビス(アセチルアセトネート)、ジイソプロポキシドチタンビス(アセチルアセトネート)、チタンナフテネート、テトラブチルチタネート及びジルコニウムオクタノエート又はこれらの混合物がある。有機酸の種々の塩又は鉛、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、アンチモン及びビスマスなどの金属との塩の混合物も用いることができ、ヘキシルアンモニウムアセテート及びベンジルトリメチルアンモニウムアセテートなどの非金属触媒を用いることもできる。一実施形態では、縮合触媒は成分A組成物中に約0.01重量%〜約10重量%の濃度で存在する。別の実施形態では、縮合触媒は成分A組成物中に約0.05重量%〜約4.0重量%の濃度で存在する。
【0017】
架橋剤として、三官能性(T)及び四官能性(Q)シランが有用であり、本発明の文脈では、用語「官能性」はケイ素−酸素結合の存在を示す。このようなシランには、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、2−シアノエチルトリメトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ケイ酸テトラエチル及びケイ酸テトラ−n−プロピルなどの化合物がある。他の架橋剤にはケトキシミノシラン、エノキシシラン又はアルケニルシラン、たとえばビニルトリス(メチルエチルケトキシミノ)シラン又はビニルトリアセトキシシランがある。架橋剤の混合物を用いることもできる。一実施形態では、架橋剤は成分A組成物中に約0.10重量%〜約20重量%の濃度で存在する。別の実施形態では、架橋剤は成分A組成物中に約1.0重量%〜約10重量%の濃度で存在する。
【0018】
成分Bは1又は2以上のシラノール又はアルコキシシリル基及び1以上の親水性基を有する含ケイ素化合物である。親水性基はヒドロキシ末端又はアルコキシ末端ポリオキシアルキレンアルキル基とすることができる。親水性基は成分Bの約10重量%〜約85重量%を占める、即ち、親水性基に相当する分子量が成分Bに相当する全分子量の約10〜約85%である。一実施形態では、成分Bは皮膜組成物の約0.1重量%〜約50重量%である。別の実施形態では、成分Bは、皮膜組成物の約0.2重量%〜約30重量%である。理論に束縛されるものではないが、成分Bとして適当な化合物は、理論上、皮膜組成物の硬化時に成分Aの1又は2以上の構成成分に共有結合することができる化合物である。
【0019】
ある実施形態では、成分Bは式(III)の化合物を含有する。
【0020】
(SiRO)SiR (III)
式中、R、R及びRは独立に以下に定義する通り。R、R及びR基の少なくとも1つは式(IV)で示される。
【0021】
−R−(OR−OR10 (IV)
、R及びR基の少なくとも1つはヒドロキシル基又はOR11基であり、残りのR、R及びR基は炭化水素又はフッ素化炭化水素基であり、R及び各Rは独立にC2−6アルキレン又は置換アルキレンであり、R10は水素又はC1−4の第1級又は第2級アルキルであり、R11はC1−10の第1級又は第2級アルキルであり、nは化合物の重量平均分子量が約300〜約40000の範囲になるような値を有し、式(IV)のz及び基の個数は成分Bが式(IV)の基を約10重量%〜約85重量%含有するような値である。R〜R基の具体例はRの場合と同じである。但し、これらの基の少なくとも1つが式(IV)で示され、これらの基の少なくとも1つがヒドロキシル又はOR11基である。R及びRは、たとえばエチレン、プロピレン又はトリメチレンにすることができる。ほとんどの場合、R10は水素又はメチルである。
【0022】
式(III)の化合物の具体例としては、(MeO)Si(CH(OCHCHOMe、(MeO)Si(CH(OCHCH6−9OMe及び(MeO)Si(CH(OCHCH9−12OMe(すべてGelest社から販売されている)、並びにコポリマー、たとえば(EtO)SiO(SiMeO)20(SiMe(CHCHCH(OCHCH12OH)O)Si(OEt)及びMe(EtO)SiO(SiMeO)20(SiMe(CHCHCH(OCHCH12OH)O)Si(OEt)Meが挙げられる(繰り返し単位の数は平均値である)。この種のポリマーはランダムコポリマー又はブロックコポリマーにすることができる。
【0023】
別の実施形態では、成分Bは式(V)の化合物を含有する。
121314Si(OSiR−R−(ORO−R(RSiO)SiR121314 (V)
式中、独立のR12、R13及びR14基の少なくとも1つはヒドロキシル基又はOR11基であり、残りのR12、R13及びR14基は独立に炭化水素基、フッ素化炭化水素又は式(IV)の基であり、R、R及びR基は上記と同様であり、x、y及びzは、化合物の平均分子量が約400〜約50000の範囲であり、化合物の非シリコーン材料含量が約5重量%以上になるような値を有する。R12〜R14の炭化水素又はフッ素化炭化水素基の具体例はRの場合と同様である。
【0024】
式(V)の化合物の具体例はビス(トリエトキシシリルプロピル)ポリエチレンオキシド(エチレンオキシド単位25〜30)であり、これはGelest社からカタログ番号SIB1824.84で市販されている。より一般的には、成分Bとして用いる化合物は、式(IV)の基を分子に対して約5重量%〜約80重量%となるような量で含有しなければならない。
【0025】
別の実施形態では、皮膜組成物は、樹脂ポリマー及び架橋剤を含有する一液又は二液型付加硬化性ポリオルガノシロキサン組成物とその反応生成物とを含有し、樹脂ポリマー及び/又は架橋剤は、組成物全体の約0.5重量%〜約40重量%になる除氷を促進する割合の共有結合している親水性官能基を含有する。ある実施形態では、親水性官能基はポリオキシアルキレン基である。
【0026】
本発明の付加硬化性皮膜組成物は、アルケニル含有ポリオルガノシロキサン(樹脂ポリマー)、ヒドリド含有ポリオルガノシロキサン(架橋剤)、触媒量のヒドロシリル化触媒及び所望により抑制剤を含有する。但し、アルケニル含有ポリオルガノシロキサン又はヒドリド含有ポリオルガノシロキサンのどちらかがさらに式(IV)のポリオキシアルキレンアルキル基を少なくとも1つ有する。ある実施形態では、アルケニル含有ポリオルガノシロキサンとヒドリド含有ポリオルガノシロキサンの両方がポリオキシアルキレンアルキル基を少なくとも1つ有する。アルケニル含有ポリオルガノシロキサンは一般式(VI)で示される。
(R1213SiO[(R12SiO][R1213SiO]Si(R1213 (VI)
式中、2以上のR13基はビニルなどのエチレン系不飽和基であり、残りのR13及びR12基は、C1−8アルキル基、フェニル基及びC3−10フルオロアルキル基及びこれらの混合物よりなる群から選択され、r+sは25℃で約50センチポアズ〜約500000センチポアズの範囲の粘度及びアルケニル含有ポリオルガノシロキサンの約0.01重量%〜約5.0重量%の範囲のビニル含量を全体としてもつビニル基含有組成物を与えるのに十分な値を有する。一実施形態では、R12の基はメチルなどのC1−4アルキル基である。通常、アルケニル含有ポリマーは付加硬化性組成物全体の約10重量%〜約95重量%の範囲で存在する。
【0027】
アルケニル含有ポリオルガノシロキサンはビニル含有シロキサン樹脂コポリマーを含有することもでき、これはアルケニル含有ポリオルガノシロキサン全体の0重量%〜約70重量%の範囲で存在することができる。ビニル含有シロキサン樹脂コポリマーは次式で示される。
【0028】
[(R14SiO1/2]−[SiO4/2](それぞれ「M」及び「Q」単位)
式中、各R14は独立にビニル基又は脂肪族不飽和をもたない、炭素原子数6以下の一価炭化水素基であり、(R14SiO1/2[M]単位/SiO4/2[Q]単位比が約0.5/1〜約1.5/1の範囲であり、樹脂はビニル含有シロキサン樹脂コポリマーの約1.5重量%〜約3.5重量%の範囲のビニル含量を有する。ビニル含有シロキサン樹脂コポリマーはビニル含有MQ樹脂又はMviQともいう。
【0029】
ビニル含有シロキサン樹脂コポリマーはさらに、R14SiO3/2単位(T)、(R14SiO2/2単位(D)又はこれらの組合せを含有することができる。この場合、R14SiO3/2及び(R14SiO2/2単位は、ビニル含有シロキサン樹脂コポリマー中のシロキサン単位の総モル数に基づいて約0モル%〜約10モル%の範囲の量で存在する。R14は上記と同様である。
【0030】
ヒドリド含有ポリシロキサンは、脂肪族不飽和をもたず、架橋剤として作用し、通常付加硬化性組成物の総量に基づいて約0.5重量%〜約50重量%の範囲で存在する。
【0031】
一実施形態では、ヒドリド含有ポリシロキサンは式(VII)で示される。
(R15SiO−[(R15)(H)SiO]−[(R15SiO]−Si(R15 (VII)
式中、R15は独立に水素、炭素原子数が約1〜約10の一価の炭化水素基又は一価のハロゲン化炭化水素基であり、v及びwは合わせてヒドリド含有ポリシロキサンの粘度が25℃で約10センチポアズ〜約50000センチポアズの範囲になるのに十分な値を有し、活性水素含量は水素含有ポリシロキサンの約0.001重量%〜約3重量%の範囲である。R15はC1−8アルキル基、フェニル、C3−10フルオロアルキル基及び水素から選択することができる。ヒドリド含有ポリシロキサンは、3以上のSi−H基を有する。適当なフルオロアルキル基の例には、トリフルオロプロピルがある。式(VII)の水素含有ポリシロキサンは、本発明の組成物にヒドリド架橋剤として用いることができる。
【0032】
式(VI)のアルケニル含有ポリオルガノシロキサン及び式(VII)の水素含有ポリシロキサンはそれぞれ、各構造に化学結合する式(IV)の基を有することができる。
【0033】
皮膜組成物は、ヒドロシリル化硬化反応を促進するヒドロシリル化触媒も含有する。ヒドロシリル化触媒は通常、白金族金属、金属化合物又はこれらの混合物である。他の触媒には、ルテニウム、ロジウム、オスミウム又はイリジウムなどの貴金属、これらの金属の錯体又はこれらの混合物がある。ヒドロシリル化触媒は白金含有無機化合物又は白金含有有機金属化合物にすることができる。白金含有触媒は、約4モルの水和水を含有する塩化白金酸をジビニルテトラメチルジシロキサンと反応させることにより形成される白金錯体にすることができる。この触媒は米国特許第3775452号に開示されており、しばしばKarstedt触媒と称される。
【0034】
一実施形態では、付加硬化性組成物は、抑制剤又は抑制剤の混合物を含有する。抑制剤、たとえばアセチレンアルコール、アミン、ジアルケニルマレエート及びジアルケニルフマレート、テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン及びこれらの混合物は、有効な量で使用することができ、この量は通常、組成物全体の約0.01重量%〜約1重量%の範囲である。
【0035】
本発明の成分A又は付加硬化性組成物は、補強充填剤及び増量(非補強性)充填剤などの他の構成成分を含有することができる。市販の補強充填剤の例にはEvonik Industries社製のAerosil(登録商標)がある。適当な補強充填剤は、一次粒子の粒径が約5nm〜約20nmであり、平均粒径が約50nm〜約300nmの凝集粒子の形態で得られる。適当な充填剤には、シリカ充填剤、たとえばヒュームドシリカ及び沈降シリカがある。これらの2つの形態のシリカの表面積はそれぞれ90〜325m/g、8〜150m/gの範囲である。コロイドシリカを使用することもできる。
【0036】
ほとんどの場合、補強充填剤は、処理剤で前処理して疎水性にする。典型的な処理剤には、シクロシロキサン、たとえばシクロオクタメチルテトラシロキサン及び非環式及び環式オルガノシラザン、たとえばヘキサメチルジシラザン、1、3−ジビニル−1,1,3,3,−テトラメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、オクタメチルシクロテトラシラザン及びこれらの混合物が挙げられる。
【0037】
非補強充填剤には、二酸化チタン、リトポン、酸化亜鉛、ケイ酸ジルコニウム、酸化鉄、珪藻土、炭酸カルシウム、マイカ、酸化アルミニウム、ガラス繊維又はガラス球、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化ジルコニウム、破砕石英、焼成粘土、タルク、カオリン、アスベスト、炭素、グラファイト、コルク、木綿、合成繊維及びカーボンナノチューブが挙げられる。1種以上の充填剤を組成物に含有させることができ、たとえばシリカ及びガラス両方を組成物に添加することができる。
【0038】
本発明の皮膜組成物はさらに、噴霧性が望ましい場合、非反応性シリコーンオイル、染料、顔料、可溶化剤及び溶剤などの構成成分を配合して噴霧性にすることができる。これらは、成分Aの一部として、付加硬化性組成物の1又は2以上の成分として又は組成物全体に対しての助剤として、必要に応じて導入することができる。適当な溶剤にはトルエン又はキシレンなどの芳香族炭化水素及び石油ナフサなどの脂肪族炭化水素にすることができる。
【0039】
ある実施形態では、本発明の皮膜組成物は酸化防止剤を含有する。酸化防止剤は、皮膜組成物の総重量に基づいて約0.01重量%〜約5重量%の量で皮膜組成物に存在することができる。一実施形態では、酸化防止剤は、皮膜組成物の総重量に基づいて約0.01重量%〜約2重量%の量で皮膜組成物に存在することができる。適当な酸化防止剤の一例は、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)である。
【0040】
本発明の組成物からなる皮膜は、構造、部品又は装置の1又は2以上の部分に直接設けたり、構造物などに存在する1又は2以上の別の皮膜の上に設けたりすることができる。スプレー、ロール被覆、はけ塗り、ドクターブレード、ディップ被覆又は流延など当業者に既知の方法で皮膜を設けることができる。乾燥後の膜厚は約1ミル〜約200ミルである。
【0041】
ある実施形態では、本発明の湿気硬化型皮膜組成物を2以上の工程で適用することができる。まず、成分Aのみを基体又はプライマー処理した基体に適用し、適当な時間の経過後、成分A及び成分Bの両方を含有する第2の皮膜(所望により、その次の皮膜)を設ける。ある実施形態では、同様に、付加硬化性皮膜を2以上の工程で形成することができる。まず、親水性官能基を含有しない一液又は二液型付加硬化性組成物を適用し、続いて、共有結合している親水性官能基を有する付加硬化性組成物の1又は2種以上の皮膜を設ける。
【0042】
以下の実施例は、本発明の方法及び実施形態を具体的に示すものにすぎず、特許請求の範囲に限定を与えると解釈すべきではない。すべてのAEROKRETシリコーン配合品はAnalytical Services & Materials(AS&M)社から入手した。なお、場合によっては、AEROKRET3067配合品を含む実施例は全く同じAEROKRET3067配合品を使用した。本発明の皮膜はすべて、1.25重量%(添加剤の重量に対して)の2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)を含有した。
【実施例】
【0043】
実施例1
被覆基体1は、湿気硬化性シリコーン皮膜配合品AEROKRET21XS(以下AK21XS)をプライマー処理したアルミニウム基体に2層の皮膜として適用し、硬化させて製造した。別に、被覆基体2を次のように製造した。まずプライマー処理したアルミニウム基体にAK21XSの皮膜を1層設け、2時間後、このAK21XSの第1皮膜上に5重量%(最終硬化皮膜の総重量に基づいて)の反応性添加剤(MeO)Si(CH(OCHCH14OH(添加剤1)を含有するAK21XSの皮膜を1層設け、硬化させた。被覆基体3及び4は、AK21XSの代わりにAK3067を使用してこれら2つの実験を繰り返すことにより製造した。当社の測定器具を用いて着氷用風洞内で被覆基体への霧氷の接着強度を測定した。psi(ポンド/平方インチ)単位で測定した氷接着強度のデータを図1に示す。本発明の皮膜は氷接着強度を著しく低減することがこのデータから明らかである。
【0044】
実施例2
AK21XSの2層の皮膜をプライマー処理したアルミニウム基体に設けた。別に、追加のプライマー処理基体をAK21XSの皮膜1層で被覆した。2時間後、この1層被覆基体をさらに、添加剤であるビス(トリエトキシシリルプロピル)ポリエチレンオキシド(エチレンオキシド単位25〜30、Gelest社製、添加剤2)を異なる濃度で含有するAK21XSで被覆した。これらの別々の皮膜は最終硬化皮膜に対してそれぞれ2.5、5及び10重量%の添加剤2を含有した。当社の測定器具を用いて着氷用風洞内で各被覆基体への霧氷の接着強度を測定した。図2に示すように、添加剤2を含有する皮膜は、AK21XSに比べて氷接着強度が著しく低減した。3日間その日毎に製造した皮膜から作製した多数のクーポンに合計18サイクルの着氷測定を行ったうち、10重量%の添加剤2を含有する皮膜についての図2に示すデータにより、これらの結果の再現性がよいことが証明されている。
【0045】
実施例3
5重量%(最終硬化皮膜の総重量に基づいて)の添加剤1を混合したAK3067で被覆した単一クーポンについて、測定器具を用いて着氷用風洞内で霧氷の接着強度を合計20着氷サイクル測定した。図3に示すように、皮膜の除氷性能は多数の着氷サイクルの間ずっと持続した。
【0046】
実施例4
2つの異なる皮膜の反復試験片について、60℃7日間の熱時効処理前後で、測定器具を用いて着氷用風洞内で霧氷の接着強度を測定した。皮膜1はAK21XS及び5重量%の添加剤1を含有した。皮膜2はAK21XS及び10重量%の添加剤2を含有した。下記の表1に示すデータから、熱時効処理がどちらの皮膜の除氷性にも悪影響を与えなかったことが明らかである。
【0047】
【表1】

実施例5
プライマー処理したアルミニウム基体にAK3067の皮膜を設けた。同様に、プライマー処理したアルミニウム基体に5重量%の添加剤1を含有するAK3067の皮膜を設けた。各皮膜の粗粒子に対する耐浸食性を粒子衝突後の重量損失を測定することにより衝突角度の関数として求めた。各クーポンを300gの白色酸化アルミニウム#120で浸食した。添加剤1を皮膜組成物に添加しても、AK3067皮膜の耐浸食性は損なわれないことが図4のデータから分かる。
【0048】
実施例6
10重量%の添加剤2を含有するAK21XS皮膜と添加剤2を含有しないAK21XS皮膜を別々のプライマー処理アルミニウム基体に設けた。被覆基体の粗粒子に対する耐浸食性を粒子衝突後の重量損失を測定することにより衝突角度の関数として求めた。各クーポンを300gの白色酸化アルミニウム#120で浸食した。添加剤2を皮膜組成物に添加しても、AK21XS皮膜の耐浸食性は有意には損なわれないことが図5のデータから分かる。
【0049】
実施例7
共有結合しているポリオキシアルキレンアルキル基を含有する付加硬化性組成物を合成し、皮膜の形成に用いた。シリコーンポリマーMeSi(OSiHMeO)15(OSiMe185OSiMe(15.0g、0.001015モル)、ポリグリコールAM350(2.49g、0.0071モル、Clariant社製、CHCHCH(OCHCHMe)、5重量%白金/アルミニウム(1.2g)及びイソプロパノール(121mL)を250mLの丸底フラスコで混合した。溶液を磁気撹拌子で撹拌し、70℃で18時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却した。0.45μmフィルターでろ過することにより白金/アルミニウムを除去した。ヘキサメチルジシラザン処理シリカゲル(2.2g、Gelest社製)を溶液に混ぜ合わせ、揮発分を減圧下で除去した。得られた油状物質をシリコーンポリマー(Vi)MeSi(OSiMe20OSiMe(Vi)(6.78g、0.00406モル)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)(0.0311g)及び白金触媒89023(0.019g、Momentive Performance Materials社製)と混合した。プライマー処理した金属基体に皮膜を設け、60℃で4時間硬化した。実施例9ではこの皮膜を「ペグ化付加硬化物」と呼ぶ。(ペグ化pegylated=ポリエチレングリコール化)
実施例8
実施例7の組成物の対照サンプルとして、ポリオキシアルキレンアルキル基を含有しない付加硬化性組成物を合成し、皮膜の形成に用いた。シリコーンポリマーMeSi(OSiHMeO)15(OSiMe185OSiMe(15.0g、0.001015モル)、ビニルトリメチルシラン(0.71g、0.0071モル)、5重量%白金/アルミニウム(1.2g)及びイソプロパノール(121mL)を250mLの丸底フラスコで混合した。溶液を磁気撹拌子で撹拌し、70℃で18時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却した。0.45μmフィルターでろ過することにより白金/アルミニウムを除去した。ヘキサメチルジシラザン処理シリカゲル(2.2g、Gelest社製)を溶液に混ぜ合わせ、揮発分を減圧下で除去した。得られた油状物質をシリコーンポリマー(Vi)MeSi(OSiMe20OSiMe(Vi)(6.78g、0.00406モル)及び白金触媒89023(0.019g、Momentive Performance Materials社製)と混合した。プライマー処理した金属基体に皮膜を設け、60℃で4時間硬化した。実施例9ではこの皮膜を「非ペグ化付加硬化物」と呼ぶ。
【0050】
実施例9
実施例7の皮膜及び実施例8の対照皮膜について測定器具を用いて着氷用風洞内で霧氷の接着強度を測定した。氷接着強度はペグ化付加硬化皮膜で6.46±0.96psi、非ペグ化付加硬化皮膜で9.64±1.98psiであることが確認された。したがって、本発明の付加硬化性皮膜組成物はポリオキシアルキレンアルキル基を含有しない対照付加硬化性皮膜に比べて、氷接着強度を低減することが明らかである。
【0051】
すべての範囲は上下限の値を含み、上下限の値は互いに組合せることができる。ここで用いる用語「第1」、「第2」などは、順序、数量又は重要性を表すものではなく、ある要素を他の要素と区別するのに使用する。数量にともなう修飾語「約」は、表示値を含み、文脈で示された意味を持つ(たとえば特定の数量の測定にともなう誤差を含む)。本発明を説明する文脈(特に、請求項の文脈)中の単数表現は、文脈上そうでない場合又は明らかに矛盾する場合以外は、単数も複数も含む。
【0052】
以上、本発明を数多くの実施形態について詳細に説明したが、本発明は、開示した実施形態に限定されるものではない。むしろ、本発明を変更して、本発明の要旨及び技術的範囲に相当するがこれまで説明しなかった変種、改変、置換又は均等物の組合せをいくつでも取り入れることができる。さらに、本発明の種々の実施形態を説明したが、本発明の観点は上記の実施形態の一部のみを含むものでもよい。したがって、本発明は前述の説明によって制限を受けるものではなく、特許請求の範囲のみによって制限を受けるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
降水又は空気中の塵に曝露される外部表面を有し、外部表面上に耐候性皮膜が配置されている物品であって、前記皮膜が
成分Aとして一液又は二液型室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物と、
成分Bとして1又は2以上のシラノール又はアルコキシシリル基を有し、1以上のヒドロキシ末端又はアルコキシ末端ポリオキシアルキレンアルキル基を約10重量%〜約85重量%含有する、除氷を促進する割合の1以上のポリオルガノシロキサンと、
その反応生成物とを含有する、
物品。
【請求項2】
成分Aが1種以上の反応性シリコーン、1種以上の縮合触媒及び1種以上の架橋剤を含有する、請求項1記載の物品。
【請求項3】
前記反応性シリコーンが式(I)で示されるポリジアルキルシロキサンを含む、請求項2記載の物品。
(SiRO)SiR (I)
(式中、各Rはヒドロキシル又は
−O−Si(R−(OR3−a (II)
であり、各Rは独立に炭化水素又はフッ素化炭化水素基であり、各R及び各Rは炭化水素基であり、aは0、1又は2であり、mは前記反応性シリコーンの粘度が周囲温度及び圧力条件下で約160000センチポアズ以下になるような値を有する。)
【請求項4】
成分Bが式(III)で示される化合物を含む、請求項1記載の物品。
(SiRO)SiR (III)
(式中、R、R及びR基の少なくとも1つが式:
−R−(OR−OR10 (IV)
で示され、R、R及びR基の少なくとも1つはヒドロキシル基又はOR11基であり、残りのR、R及びR基は炭化水素又はフッ素化炭化水素基であり、R及び各RはC2−6アルキレン又は置換アルキレンであり、R10は水素又はC1−4の第1級又は第2級アルキルであり、R11はC1−10の第1級又は第2級アルキルであり、nは前記化合物の重量平均分子量が約300〜約40000の範囲になるような値を有し、式(IV)のz及び基の個数は成分Bが式(IV)の基を約10重量%〜約85重量%含有するような値である。)
【請求項5】
成分Bが式(V)で示される化合物を含む、請求項1記載の物品。
121314Si(OSiR−R−(ORO−R(RSiO)SiR121314 (V)
(式中、R12、R13及びR14基の少なくとも1つがヒドロキシル基又はOR11基であり、残りのR12、R13及びR14基は炭化水素基、フッ素化炭化水素又は式(IV)の基であり、各Rは炭化水素又はフッ素化炭化水素基、R及びRは独立にC2−6アルキレン又は置換アルキレンであり、x、y及びzは前記化合物の平均分子量が約400〜約50000の範囲になり、前記化合物の非シリコーン材料含量が約5重量%以上になるような値を有する。)
【請求項6】
降水又は空気中の塵に曝露される外部表面を有し、外部表面上に耐候性皮膜が配置されている物品であって、前記皮膜が
樹脂ポリマー及び架橋剤を含有する一液又は二液型付加硬化性ポリオルガノシロキサン組成物及びその反応生成物を含有し、樹脂ポリマー及び/又は架橋剤が、皮膜組成物の約0.5重量%〜約40重量%になる除氷を促進する割合の共有結合している親水性官能基を含有する、
物品。
【請求項7】
親水性官能基がポリオキシアルキレンアルキル基を含む、請求項6記載の物品。
【請求項8】
付加硬化性組成物がアルケニル含有ポリオルガノシロキサン、ヒドリド含有ポリオルガノシロキサン、ヒドロシリル化触媒及び抑制剤を含有する、請求項6記載の物品。
【請求項9】
アルケニル含有ポリオルガノシロキサンが式(VI)で示される、請求項8記載の物品。
(R1213SiO[(R12SiO][R1213SiO]Si(R1213 (VI)
(式中、2以上のR13基がエチレン系不飽和基であり、残りのR13及びR12はC1−8アルキル基、フェニル基、C3−10フルオロアルキル基及びこれらの混合物よりなる群から選択され、r+sは25℃で約50センチポアズ〜約100000センチポアズの範囲の粘度及びアルケニル含有ポリオルガノシロキサンの約0.01重量%〜約4.0重量%の範囲のビニル含量を全体としてもつビニル基含有組成物を与えるのに十分な値を有する。)
【請求項10】
ヒドリド含有ポリシロキサンが式(VII)で示される、請求項8記載の物品。
(R15SiO−[(R15)(H)SiO]−[(R15SiO]−Si(R15 (VII)
(式中、R15は独立に水素、炭素原子数が約1〜約10の一価の炭化水素基又は一価のハロゲン化炭化水素基であり、v及びwは合わせてヒドリド含有ポリシロキサンの粘度が25℃で約10センチポアズ〜約50000センチポアズの範囲になるのに十分な値を有する)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−122156(P2011−122156A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275192(P2010−275192)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】