説明

育毛剤

【課題】従来技術は比較的高価である粉末化したトルマリン鉱石が、製品粘性状物中に40〜50重量%と多量に含むものであり、経済的見地よりさらにトルマリン鉱石の粉末が低含量で、育毛効果がこれと同等以上にあることが課題である。
【解決手段】トルマリン鉱石(電気石)の粉末を325メッシュの篩いを通過した粉末をさらに微粉砕し、最大径10ミクロン以下としたに微粉末を使用することが第一である。これはトルマリンの頭部皮膚への保持時間を長くさせること、および頭部皮膚の活成果効果が高まったものと考えられる。
さらには、高粘性のポリエチレングリコール−240とヒアルロン酸ナトリウムなどの使用により微粉末の分散性、均一性の良い安定化した製品粘性状物の改良を施したこと、また、育毛効果の増強にオタネニンジンエキスとセンブリエキスを添加しトルマリン徴粉末2〜4重量%とすることが出来た。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本発明者の一人が先に出願し特許登録されている特許第3620367号の育毛剤に関する技術の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この特許第3620367号では、粉末化したトルマリン鉱石を粘性状の材料と混練させた頭髪用育毛剤に関し、その粘性により長時間頭部表皮に付着させることが出来る育毛剤に関する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この特許第3620367号では、比較的高価である粉末化したトルマリン鉱石が、製品粘性状物中に40〜50重量%と多量に含むものであり、経済的見地よりさらにトルマリン鉱石が低含量で、育毛効果がこれと同等以上にあることが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
課題を解決するための手段として本発明者らは、粉末化したトルマリン鉱石の微粉末を使用すること、すなわち粉末化したトルマリン鉱石を325メッシュの篩いを通過した粉末微粒子をさらに微粉砕し、最大径10ミクロン以下の微粉末を使用することに限定した。さらに粘性状物の材料組成をこの微粉末を均一に分散、安定化させるように改良した。その主要点は、グリコールとしてのポリエチレングリコール−75の他に高粘性のポリエチレングリコール−240を加えたこと、またアルコールとしてのエタノールの他にヒドロキシエチルセルローズを加えたこと、および保湿剤の一部としてヒアルロン酸ナトリウムを加えたことにある。これらの保水材、保湿剤の組み合わせにより、微粉末の均一な分散、安定化が図られるのである。また製品としての育毛効果は、先の特許第3620367号に書かれているようにトルマリン粉末の遠赤外線発生が毛根細胞の活性化によるものと思われるが、さらに細胞の活性化の増強にオタネニンジンエキス、センブリエキスを配合し、さらに薬剤過敏症の人々の安全のために抗炎症防止剤としてグルチルリチン酸ジカリウムを加えたのである。
【発明の効果】
【0005】
粉末化したトルマリン鉱石の微粉末を使用することにより、製品中の粉末化したトルマリン鉱石の微粉末の含有量を低減させることが出来、さらに粘性状物の材料組成を改良することにより、この微粉末を均一に分散、安定化させて、効能を保持する微粉末の含量量を2〜6重量%と低減することが出来たのである。またオタネニンジンエキスとセンブリエキスを配合することにより、幾らかの育毛増強効果もあるものと考えられる。このようにして得られた育毛剤を、2〜4グラムを1日1回頭皮に擦り込むことにより、約1ケ月で患部の大部分に産毛が生え揃い約3ケ月程度でこれらの産毛が通常の黒髪となるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
トルマリン鉱石(電気石)の粉末を325メッシュの篩いを通過した粉末をさらに微粉砕し、最大径10ミクロン以下とした微粉末4重量部と、水76重量部、ポリエチレングリコール−75とポリエチレングリコール−240を計9重量部、ナトリウム・マグネシウムケイ酸塩4重量部、グリセリンと無変性エタノールとヒドロキシエチルセルローズ計5重量部、クエン酸とヒアルロン酸ナトリウム計1重量部を、混練槽で均一に混練し、これにプロピルパラベンとメチルバラベンとグルチルリチン酸ジカリウムとハッカ油とオタネニンジンエキスとセンブリエキス計4重量部を加えて混練し、粘性状物の製品を得る。
この時のトルマリン微粉末の含有量は、3.9重量%である。トルマリン微粉末の使用量を2重量%以下とすると育毛能の低下が見られ、またこれを6重量%以上としても育毛能が殆んど増加しない。したがって請求項では、トルマリン微粉末の使用量は2〜6重量%の範囲とした。
【実施例1】
【0007】
トルマリン鉱石(電気石)の粉末を325メッシュの篩いを通過した粉末をさらに微粉砕し、最大径10ミクロン以下とした微粉末4重量部と、水76重量部、ポリエチレングリコール−75とポリエチレングリコール−240を計9重量部、ナトリウム・マグネシウムケイ酸塩4重量部、グリセリンと無変性エタノールとヒドロキシエチルセルローズ計5重量部、クエン酸とヒアルロン酸ナトリウム計1重量部を、混練槽で均一に混練し、これにプロピルパラベンとメチルバラベンとグルチルリチン酸ジカリウムとハッカ油とオタネニンジンエキスとセンブリエキス計4重量部を加えて混練し、粘性状物の製品を得る。
【実施例2】
【0008】
36歳の女性で、円形脱毛症が14年間進行し頭髪の1/3が無い状態の人の例を示す。実施例1で得られた育毛剤の2〜4グラムを1日1回風呂上り後、患部の頭皮に約5分間毎日擦り込むことにより、約1ケ月で患部の大部分に産毛が生え揃い約3ケ月程度でこれらの産毛が通常の髪のように張りのある黒髪となった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トルマリン鉱石(電気石)の粉末を325メッシュの篩いを通過した粉末をさらに微粉砕し、最大径10ミクロン以下にした微粉末と、頭皮への付着性を高めるため、水、ナトリウムマグネシウム珪酸塩、ポリエチレングリコール−75と高粘性のポリエチレングリコール−240、グリセリンと無変性エタノールとヒドロキシエチルセルローズ、クエン酸とヒアルロン酸ナトリウム、を良く混練し、さらにこの混練物にプロピルパラベン、メチルバラベン、グルチルリチン酸ジカリウム、ハッカ油、オタネニンジンエキス、センブリエキスを良く混練した育毛剤において、前記トルマリン微粉末を2〜6重量%の範囲とすることを特徴とする頭髪用育毛剤。

【公開番号】特開2007−91699(P2007−91699A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−310439(P2005−310439)
【出願日】平成17年9月28日(2005.9.28)
【出願人】(505176693)株式会社カズトモ (2)
【出願人】(599129753)
【Fターム(参考)】