説明

胸郭運動検出センサ及び生体状態監視装置

【課題】 コンパクトで簡易な構成であり、しかも、使い勝っての良い胸郭運動検出センサ及び生体状態監視装置を提供すること。
【解決手段】 胸郭運動検出センサ1は、伸縮性を有するベルト3と、ベルト3の一方の表面に取り付けられたセンサ本体5と、センサ本体5を覆うように設けられた保護カバー7とを備えている。センサ本体5は、長方形のフィルム状の部材であり、センサ本体5の左右の両端、即ちベルト3の長手方向(伸縮方向)の両端は、その固定部15、17にて、ベルト3に縫いつけられて固定されている。このセンサ本体5は、センサ本体5よりやや小径の圧電素子19と、その上下両面をそれぞれ覆う防湿フィルム21、23と、圧電素子19から伸びるリード線25、27とを備えている。圧電素子19は、PVDFフィルムの上下両面に電極31、33を備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電フィルム等のひずみゲージを用いて、例えば睡眠時などの呼吸の正常・異常等の生体状態を調べることができる胸郭運動検出センサ及び生体状態監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、人の呼吸や心拍等の状態を調べる技術として、振動検知素子を備えた複数のセンサを敷布団の下に配置し、そのセンサの出力から、呼吸などに伴う動きを検出する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、近年では、人の体に巻いて呼吸状態を検出するベルトセンサが製造されている。このベルトセンサは、伸縮性ベルトの両側に非伸縮の布製のベルトを縫いつけ、伸縮性ベルトの表面にU字状に曲げた圧電フィルム(PVDFフィルム)を配置し、圧電フィルムの一端を固定するとともに他端をストッパ部材で移動可能に規制し、それらを筒状の容器内に収容したものである。
【特許文献1】特許第3543392号公報 (第3頁 第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、装置が大がかりになるという問題があった。
また、ベルトセンサの場合には、U字状に曲げた圧電フィルムを筒状の容器内に収容するので、その構造が複雑になるという問題や、使い勝手が悪いという問題があった。
【0005】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、コンパクトで簡易な構成であり、しかも、使い勝っての良い胸郭運動検出センサ及び生体状態監視装置を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)請求項1の発明は、伸縮性部材にひずみゲージを固定した構成を備え、前記伸縮性部材の伸縮に伴う前記ひずみゲージの出力に基づいて、生体の胸郭の運動を検出するセンサであって、前記ひずみゲージの前記伸縮性部材の伸縮方向における両端側を、前記伸縮性部材に固定したことを特徴とする。
【0007】
本発明では、ひずみゲージの(伸縮性部材の伸縮方向における)両端を、伸縮性部材に固定している。従って、例えばこのセンサを人の胸郭に巻き付けた場合には、胸郭の運動に伴って伸縮性部材が伸縮し、その伸縮に伴ってひずみゲージの両端が引っ張られて出力が変化するので、ひずみゲージの出力から胸郭の運動(従って呼吸の有無など)を検出することができる。
【0008】
特に本発明では、ひずみゲージの前記伸縮方向における両端が、伸縮性部材に固定されているので、胸郭の運動を精度良く検出することができる。また、従来より構成が簡易化されているので、使用勝手が良く、低コストであるという利点がある。
【0009】
尚、ひずみゲージとしては、例えば圧電素子を用いることができる。
(2)請求項2の発明は、前記伸縮性部材が、前記生体の胸郭に巻き付け可能な帯状の部材であることを特徴とする。
【0010】
本発明は、伸縮性部材の好ましい形状を例示したものである。これにより、センサを人の胸郭に容易に巻き付けることができ、巻き付けた場合でも違和感が少ないという効果がある。
【0011】
尚、前記伸縮性部材の材質としては、例えば天然ゴム、ウレタンゴム等の合成ゴム、繊維を編んだ帯(例えば医療用の伸縮性を有する包帯等に用いられる材料などからなる帯)、ゴム等のベルトの片側に繊維を組み合わせたもの等を採用できる。例えば、伸縮性を有するゴム等のベルトの場合、そのベルトの表側の全面等に繊維(面ファスナのループ側に対応したもの)を貼り付け、裏側の一端に面ファスナ(フック側)を貼り付けたものなどを採用できる。
【0012】
(3)請求項3の発明は、前記ひずみゲージが、平板状の圧電素子であることを特徴とする。
本発明は、伸縮性部材の好ましい例を示したものである。これにより、センサを人の胸郭に巻き付けた場合でも、ひずみゲージが邪魔になりにくく違和感が少ないという効果がある。
【0013】
尚、圧電素子としては、例えば板状の圧電体の両側に電極を備えたもの、特にフィルム状の圧電体の両側にそれぞれ薄膜の電極を配置したものが挙げられる。この圧電体としては、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等の有機高分子材料を用いた圧電体を採用できる。また、圧電素子の表面は、防湿フィルム等で覆うことが好ましい。
【0014】
(4)請求項4の発明は、前記ひずみゲージの前記伸縮方向の両端側を、縫製、リベット止め、又は貼り付けにより固定したことを特徴とする。
本発明は、ひずみゲージの固定方法を例示したものである。
【0015】
(5)請求項5の発明は、前記伸縮性部材の伸縮方向の一端側と他端側とに、前記一端側と他端側とを重ね合わせて固定する面ファスナを備えたことを特徴とする。
本発明では、面ファスナで伸縮性部材の両端側を容易に固定することができる。これにより、センサの長さを調節して、好ましい押圧力でセンサを固定することができる。
【0016】
前記面ファスナは、面ファスナを構成するフック側の部材とその相手側のループ側の部材からなり、伸縮性部材の伸縮方向の一端側にフック側の部材を配置し、他端側にループ側の部材を配置する。尚、ここで、一端側と他端側とは、伸縮性部材の固定される一方と他方とを示しており、伸縮性部材の端部に限定されるものではない。
【0017】
例えば伸縮性を有するゴム等のベルトの場合、そのベルトの表側の全面等に繊維(面ファスナのループ側に対応したもの)を貼り付け、裏側の一端に面ファスナ(フック側)を貼り付けたものなどを採用できる。この場合は、繊維からなる一方の面ファスナは長尺であるので、固定位置を自由に設定できるという利点がある。
【0018】
(6)請求項6の発明は、前記伸縮性部材の伸縮方向の一端側と他端側とに、前記一端側と他端側とを結合するバックルの部材を備えたことを特徴とする。
本発明では、バックルで伸縮性部材の両端側を容易に固定することができる。このバックルの位置を所定位置に定めることにより、常に同じ押圧力でセンサを固定することができるので、測定精度が向上するという利点がある。
【0019】
尚、バックルは、嵌合して結合する一対の部材からなり、そのバックルの部材としては、凸状の部材と(その凸状に嵌合する)凹状の部材が挙げられる。
(7)請求項7の発明は、前記ひずみゲージを配置した箇所に、前記伸縮性部材に加わる応力が集中する構成を設けたことを特徴とする。
【0020】
本発明では、ひずみゲージが配置された箇所は、他の箇所に比べて伸縮性部材に加わる応力が集中する構成とされている。従って、伸縮性部材に応力が加わった場合には、ひずみゲージに大きな応力が加わるので、ひずみゲージから大きな出力が得られる。よって、測定精度が高くなるという効果がある。
【0021】
(8)請求項8の発明は、前記応力が集中する構成が、他の箇所より前記伸縮性部材の径を小さくした構成であることを特徴とする。
本発明は、応力が集中する構成を例示したものである。つまり、本発明では、ひずみゲージを配置した箇所の径(例えばベルトの場合には幅)が、小さくなっているので、大きな出力が得られる。
【0022】
(9)請求項9の発明は、前記応力が集中する構成が、他の箇所より伸縮性の大きな材料を用いた構成であることを特徴とする。
本発明は、応力が集中する構成を例示したものである。つまり、本発明では、ひずみゲージを配置した箇所が、例えばより伸びやすいゴム等により構成されているので、大きな出力が得られる。
【0023】
(10)請求項10の発明は、前記ひずみゲージの表面を覆うように、導電性を有するシールド材を配置したことを特徴とする。
本発明では、導電性を有するシールド材でひずみゲージの表面を覆っているので、胸郭運動検出センサの帯電を防止できる。また、シールド材により電磁波シールドを行うことができるので、ノイズによる測定精度の低下を防止できる。
【0024】
尚、シールド材としては、金属箔等のシールド層を採用でき、通常は、アースされる。また、ひずみゲージが板状(例えばフィルム状)の場合には、その一方の面だけでなく、両方の面をシールド材で覆うと、電磁波シールド等の効果が一層大きくなる。
【0025】
(11)請求項11の発明は、前記ひずみゲージを保護カバーで覆うとともに、前記保護カバーを前記伸縮性部材に固定したことを特徴とする。
この保護カバーは、ひずみゲージ等にセンサの主要部分に、人などが直接に接触することを防止するためのものであり、例えば伸縮性部材と同様な部材を採用できる。
【0026】
特に伸縮性部材の周囲を覆うように、保護カバーを筒状にして、その一端を伸縮性部材に固定すると、解放された他端側からひずみゲージ等をチェックすることができるので好適である。
【0027】
(12)請求項12の発明は、請求項1〜11のいずれかに記載の胸郭運動検出センサの信号を用いて生体の生体状態を監視する生体状態監視装置であって、胸郭運動検出センサの信号を増幅するアンプ部と、信号を記憶する記憶装置を備えたことを特徴とする。
【0028】
従って、胸郭運動検出センサと生体状態監視装置とを接続することにより、呼吸の有無等の胸郭の運動を容易に検出することができる。
(13)請求項13の発明は、携帯可能な記憶装置を着脱可能としたことを特徴とする。
【0029】
これにより、データの取り扱いが容易になる。尚、携帯可能な記憶装置としては、メモリカード(フラッシュカード、SDカード等)やCD等の各種のものを採用できる。
(14)請求項14の発明は、データを外部に通信する通信機能を備えたことを特徴とする。
【0030】
これにより、データの取り扱いが容易になる。尚、通信機能としては、有線や無線(電波や赤外線等)を採用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
次に、本発明を実施するための最良の形態の例(実施例)について説明する。
【実施例1】
【0032】
a)まず、本実施例の胸郭運動検出センサの構成を図1〜図4を用いて説明する。
図1に示す様に、本実施例の胸郭運動検出センサ1は、伸縮性を有するベルト3と、ベルト3の一方の表面に取り付けられたセンサ本体5と、センサ本体5を覆うように設けられた保護カバー7とを備えている。
【0033】
前記ベルト3は、長さ:100〜140cm、幅:20〜50mm、厚み:2〜5mmの例えばゴムと布からなる伸縮性及び絶縁性を有する部材であり、人の胸の部分を1巻き以上する十分な長さを備えている。
【0034】
つまり、ベルト3は、帯状のゴム部材9の表面(センサ本体5を取り付けた表面)に帯状の繊維部材11を貼り付けて一体化したものであり、繊維部材11が多数のループを有する一方の面ファスナ11として機能する。また、ベルト3の裏側の端部には、多数のフックを有する他方の面ファスナ13が取り付けられている。
【0035】
従って、ベルト3を人の胸に巻き付けた後に、この一対の面ファスナ11、13によって、ベルト3の両端等を重ね合わせて固定することができる。尚、繊維部材11である面ファスナ11は長尺であるので、固定位置を自由に設定できるという利点がある。
【0036】
また、前記保護カバー7は、ベルト3と同様な伸縮性及び絶縁性を有する筒状の部材である。この保護カバー7は、ベルト3に外嵌されてセンサ本体5を覆うとともに、ベルト3の伸縮を妨げないように、保護カバー7自身の(ベルト3の長手方向の)一端側を、その固定部8にて、ベルト3に縫いつけられて固定されている。
【0037】
更に、前記センサ本体5は、図2に示す様に、長方形のフィルム状の部材であり、センサ本体5の左右の両端、即ちベルト3の長手方向(伸縮方向)の両端は、その固定部15、17にて、ベルト3に縫いつけられて固定されている。
【0038】
このセンサ本体5は、図3(図2のA−A断面図)及び図4(分解斜視図)に示す様に、センサ本体5よりやや小径の圧電素子19と、その上下両面をそれぞれ覆う絶縁性を有する防湿フィルム21、23と、圧電素子19から伸びるリード線25、27(図2参照)とを備えている。
【0039】
前記圧電素子19は、圧電体である略長方形のPVDFフィルム29の上下両面に、略長方形の電極31、33を備えたものであり、図2に示す様に、各電極31、33には、それぞれカシメ端子35、35によって、前記リード線25、27が固定されている。
【0040】
尚、電極31、33は、Ag、Pt、Au、Ni等の金属の層を、蒸着、厚膜印刷、箔を貼り付けなどにより形成したものである。
また、図4に示す様に、センサ本体3の厚み方向の両側に、例えば金属箔のような導電性を有するフィルム状のシールド材41、43を配置し、アースするようにしてもよい。これにより、電磁波のノイズ等を防止できるので、測定精度が向上する。
【0041】
b)次に、胸郭運動検出センサ1の使用方法を図5及び図6を用いて説明する。
胸郭運動検出センサ1を実際に使用する際には、図5に示す様に、センサ本体5が胸の前になるようにして、ベルト3を胸の周りに巻き付けて、面ファスナ11、13により固定する。そして、リード線25、27を、生体状態監視装置45に接続する。
【0042】
この生体状態監視装置45は、図6に示す様に、周知のアンプ47、A/D変換器49、CPU51、記憶装置(バックアップRAM等)53、電源55等を備えている。また、生体状態監視装置45には、メモリカード等を着脱可能である。更に、生体状態監視装置45からは、有線(又は無線)により、測定データ等を外部に送信可能である。
【0043】
従って、本実施例では、人が呼吸すると、呼吸に伴う胸郭の運動により、ベルト3が伸縮するので、その伸縮に伴ってセンサ本体5の両端が引っ張られ、圧電素子19にひずみが生ずる。そのひずみによって発生した電圧を、生体状態監視装置45によって検出できるので、呼吸を検出することができる。
【0044】
また、本実施例の胸郭運動検出センサ1は、フィルム状のセンサ本体5の両側、即ちベルト3の伸縮方向の両側をベルト3に固定するので、胸郭の運動を確実に検出することができる。
【0045】
更に、本実施例の胸郭運動検出センサ1は、従来のものより構造がシンプルでコンパクトあり、その使い勝手がよいという利点がある。
尚、センサ本体5をベルト3に固定する方法としては、縫製以外に、例えばハトメなどの固定金具、接着剤や熱融着などによる接合方法を採用できる。
【実施例2】
【0046】
次に、実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な内容の説明は省略する。
図7(a)に示す様に、本実施例の胸郭運動検出センサ61のベルト63は、センサ本体65の取付位置の近傍の幅が狭くなっている。
【0047】
これにより、ベルト63が左右に引っ張られた場合には、センサ本体65の取付位置の近傍にて、ベルト63にかかる応力が集中するようになっている。
従って、圧電素子67が大きくひずむことによって大きな出力が得られるので、測定精度が向上するという利点がある。
【実施例3】
【0048】
次に、実施例3について説明するが、前記実施例1と同様な内容の説明は省略する。
図7(b)に示す様に、本実施例の胸郭運動検出センサ71のベルト73には、センサ本体75の取付位置の近傍にて、開口部77が設けられている。尚、センサ本体75は、開口部77をまたぐようにしてベルト73に固定されている。
【0049】
これにより、ベルト73が左右に引っ張られた場合には、センサ本体75の取付位置の近傍にて、ベルト73にかかる応力が集中するようになっている。
従って、圧電素子79が大きくひずむことによって大きな出力が得られるので、測定精度が向上するという利点がある。
【実施例4】
【0050】
次に、実施例4について説明するが、前記実施例1と同様な内容の説明は省略する。
図7(c)に示す様に、本実施例の胸郭運動検出センサ81のベルト83には、センサ本体85の取付位置の近傍にて、センサ本体85に沿って並行に(ベルト83の長手方向に伸びる)短冊状の開口部87、88が設けられている。
【0051】
これにより、ベルト83が左右に引っ張られた場合には、センサ本体85の取付位置の近傍にて、ベルト83にかかる応力が集中するようになっている。
従って、圧電素子89が大きくひずむことによって大きな出力が得られるので、測定精度が向上するという利点がある。
【実施例5】
【0052】
次に、実施例5について説明するが、前記実施例1と同様な内容の説明は省略する。
図7(d)に示す様に、本実施例の胸郭運動検出センサ91のベルト93には、センサ本体95の取付位置の近傍にて、ベルト93より伸縮の程度が大きな(即ち伸びやすい)帯状部材97が取り付けられている。
【0053】
つまり、ベルト93は2つに分割され、その間に帯状部材97が配置され、帯状部材97は縫製によってベルトに固定されている。尚、センサ本体95は、帯状部材97をまたぐようにしてベルト93に固定されている。
【0054】
これにより、ベルト93が左右に引っ張られた場合には、センサ本体95の取付位置の近傍にて応力が集中するようになっている。
従って、圧電素子99が大きくひずむことによってから大きな出力が得られるので、測定精度が向上するという利点がある。
【実施例6】
【0055】
次に、実施例6について説明するが、前記実施例1と同様な内容の説明は省略する。
図8に示す様に、本実施例の胸郭運動検出センサ101には、そのベルト103の両端側にバックル105が取り付けられている。
【0056】
このバックル105は、凸状のバックル部材107とバックル部材107が嵌合する凹状のバックル部材109とからなる。
従って、胸郭運動検出センサ101のベルト103を、人の胸郭に巻き付ける場合には、バックル105を嵌合することにより、簡単にベルト103の固定を行うことができる。
【0057】
また、バックル105の(ベルト103に対する)取付位置がずれないように規制しておくと、測定対象が同一人の場合に、何度もベルト103を巻き付けて呼吸の測定を行う際には、常に一定の押圧力で固定することができるので、測定精度が向上するという利点がある。
【0058】
尚、本発明は前記実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り、種々の態様で実施できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】実施例1の胸郭運動検出センサを示す説明図である。
【図2】実施例1の胸郭運動検出センサのセンサ本体近傍を示す説明図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】センサ本体を分解して示す説明図である。
【図5】実施例1の胸郭運動検出センサの使用方法を示す説明図である。
【図6】実施例1で用いる生体状態監視装置を示す説明図である。
【図7】実施例2〜5の胸郭運動検出センサを示す説明図である。
【図8】実施例6の胸郭運動検出センサを示す説明図である。
【符号の説明】
【0060】
1、61、71、81、91、101・・・胸郭運動検出センサ
3、63、73、83、93、103・・・ベルト
5、65、75、85、95・・・センサ本体
19、67、79、89、99・・・圧電素子
29・・・圧電体(PVDFフィルム)
31、33・・・電極
45・・・生体状態監視装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮性部材にひずみゲージを固定した構成を備え、前記伸縮性部材の伸縮に伴う前記ひずみゲージの出力に基づいて、生体の胸郭の運動を検出するセンサであって、
前記ひずみゲージの前記伸縮性部材の伸縮方向における両端側を、前記伸縮性部材に固定したことを特徴とする胸郭運動検出センサ。
【請求項2】
前記伸縮性部材が、前記生体の胸郭に巻き付け可能な帯状の部材であることを特徴とする請求項1に記載の胸郭運動検出センサ。
【請求項3】
前記ひずみゲージが、平板状の圧電素子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の胸郭運動検出センサ。
【請求項4】
前記ひずみゲージの前記伸縮方向の両端側を、縫製、リベット止め、又は貼り付けにより固定したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の胸郭運動検出センサ。
【請求項5】
前記伸縮性部材の伸縮方向の一端側と他端側とに、前記一端側と他端側とを重ね合わせて固定する面ファスナを備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の胸郭運動検出センサ。
【請求項6】
前記伸縮性部材の伸縮方向の一端側と他端側とに、前記一端側と他端側とを結合するバックルの部材を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の胸郭運動検出センサ。
【請求項7】
前記ひずみゲージを配置した箇所に、前記伸縮性部材に加わる応力が集中する構成を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の胸郭運動検出センサ。
【請求項8】
前記応力が集中する構成が、他の箇所より前記伸縮性部材の径を小さくした構成であることを特徴とする請求項7に記載の胸郭運動検出センサ。
【請求項9】
前記応力が集中する構成が、他の箇所より伸縮性の大きな材料を用いた構成であることを特徴とする請求項7に記載の胸郭運動検出センサ。
【請求項10】
前記ひずみゲージの表面を覆うように、導電性を有するシールド材を配置したことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の胸郭運動検出センサ。
【請求項11】
前記ひずみゲージを保護カバーで覆うとともに、前記保護カバーを前記伸縮性部材に固定したことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の胸郭運動検出センサ。
【請求項12】
前記請求項1〜11のいずれかに記載の胸郭運動検出センサの信号を用いて生体の胸郭運動の状態を監視する生体状態監視装置であって、
前記胸郭運動検出センサの信号を増幅するアンプ部と、前記信号を記憶する記憶装置を備えたことを特徴とする生体状態監視装置。
【請求項13】
携帯可能な記憶装置を着脱可能としたことを特徴とする請求項12に記載の生体状態監視装置。
【請求項14】
データを外部に通信する通信機能を備えたことを特徴とする請求項12又は13に記載の生体状態監視装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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