説明

脱着治具

【課題】より好適にクリップガイドを脱着することを可能とする脱着治具を提供することである。
【解決手段】エスカレータの移動手摺を案内するために設けられる移動手摺案内レール22の端部22a,22bを挟み込むように取り付けられるクリップガイド23を脱着するための脱着治具100であって、把持部110と、第1把持部112と第2把持部との間の距離を広げる方向に外力が与えられることで、2つの先端部の間の距離を広げる挟み部120と、2つの先端部のうち少なくとも1つの先端部側に設けられ、2つの先端部の間の距離が広げられたときにクリップガイド23を広げる広げ部130と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱着治具に係り、特に、エスカレータの移動手摺を案内するために設けられる移動手摺案内レールの端部を挟み込むように取り付けられるクリップガイドを脱着するための脱着治具に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、商業施設等の様々な場所において、エスカレータが設置されている。一般的には、エスカレータを利用する際に、乗客は移動手摺に手を添えた状態でステップに乗る。また、ステップの移動に同期して移動手摺が移動しているが、当該移動手摺の移動を案内するために移動手摺案内レールが設けられている。さらに、合成樹脂等で構成されるクリップガイドが移動手摺案内レールの端部を挟み込むように取り付けられており、当該クリップガイドと移動手摺の内側面とが接触している。
【0003】
本発明に関連する技術として、例えば、特許文献1には、幅方向断面において、内面が手摺レールに当接する平坦形状部と、平坦形状部の両側から内面側に湾曲した2つの湾曲形状部と、湾曲して対向する2つの端部と、を含む乗客コンベアの移動手摺を、補修する際に用いられる移動手摺補修用器具が開示されている。そして、平坦形状部の外面及び少なくとも一方の湾曲形状部の外面に当接して、移動手摺を支持する支持部と、支持部に移動可能に設けられ、少なくとも端部に当接して湾曲形状部が展開する方向に移動する作動部と、湾曲形状部が展開する方向に作動部を移動させる移動機構部と、を備える構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−265075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、エスカレータを長期間使用していると、移動手摺の摺動によりクリップガイドが摩耗する。このため、必要に応じてクリップガイドを交換等する必要があるが、手作業で交換等する場合には、クリップガイドを広げる際に大きな力が必要となり、交換作業等にかなりの労力を要する。
【0006】
本発明の目的は、より好適にクリップガイドを脱着することを可能とする脱着治具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る脱着治具は、エスカレータの移動手摺を案内するために設けられる移動手摺案内レールの端部を挟み込むように取り付けられるクリップガイドを脱着するための脱着治具であって、第1把持部と第2把持部とを有する把持部と、前記第1把持部と前記第2把持部との間の距離を広げる方向に外力が与えられることで、2つの先端部の間の距離を広げる挟み部と、前記2つの先端部のうち少なくとも1つの先端部側に設けられ、前記2つの先端部の間の距離が広げられたときに前記クリップガイドを広げる広げ部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る脱着治具において、前記広げ部は、前記クリップガイドが前記移動手摺案内レールに設けられるときに、前記クリップガイドの端部に当接可能な形状を有することが好ましい。
【0009】
また、本発明に係る脱着治具において、前記クリップガイドの外形に沿った形状を有し、前記クリップガイドの長手方向に沿って前記広げ部を移動させる際に、前記移動を案内する案内部をさらに備えることが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る脱着治具において、前記案内部は、前記移動を案内する際に回転するローラを含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
上記構成によれば、より簡単にクリップガイドを脱着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る実施の形態において、エスカレータの構成図である。
【図2】図1において移動手摺の進行方向(矢印C方向)に垂直な断面図、すなわちA−A線断面図に相当する移動手摺と移動手摺案内レールとクリップガイドとの関係を示している。
【図3】本発明に係る実施の形態において、クリップガイドを移動手摺案内レールに対して脱着するための脱着治具である。
【図4】本発明に係る実施の形態において、古いクリップガイドを移動手摺案内レールから取り外す様子を示す図である。
【図5】本発明に係る実施の形態において、新たなクリップガイドを移動手摺案内レールに取り付ける様子を示す図である。
【図6】本発明に係る実施の形態において、クリップガイドを移動手摺案内レールに対して脱着するための脱着治具である。
【図7】本発明に係る実施の形態において、古いクリップガイドを移動手摺案内レールから取り外す様子を示す図である。
【図8】本発明に係る実施の形態において、新たなクリップガイドを移動手摺案内レールに取り付ける様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に図面を用いて、本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。また、以下では、全ての図面において、同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0014】
図1は、エスカレータ10の構成図である。エスカレータ10は、高低差のある乗場床6と降場床8との間で乗客4を移動させる装置である。エスカレータ10は、乗客4が乗るステップ24と、それぞれのステップ24が連結されるステップチェーン26と、ステップチェーン26を駆動する主駆動装置28と、移動手摺20と、移動手摺案内レール22と、クリップガイド23と、移動手摺20を駆動する手摺駆動装置30と、制御盤70を含んで構成される。
【0015】
ステップ24は、乗客4が一人または二人乗れる程度の大きさを有する。エスカレータ10が運行している場合には、複数のステップ24は、床面に対して水平な状態を保ちつつ移動する。また、ステップ24には、スリップ防止のための溝が複数設けられている。
【0016】
ステップチェーン26は、図示されていない適当な軸部材を介して、それぞれのステップ24を連結し、主駆動装置28からの駆動力をそれぞれのステップ24に伝達するものである。また、ステップチェーン26は、エスカレータ10のステップ24の長手方向に沿った左右両側に1本ずつ配置されている。
【0017】
手摺駆動装置30は、駆動ローラ32と加圧ローラ34とを含んで構成される。手摺駆動装置30において、移動手摺20を挟んで複数の駆動ローラ32に対向する位置に複数の加圧ローラ34が配置される。各加圧ローラ34は、各駆動ローラ32と対を成すように並んでいる。駆動ローラ32は、主駆動装置28より出力された駆動力により駆動され、また、加圧ローラ34は、対応する駆動ローラ32に向かって、移動手摺20を図示していない加圧手段によって押し付け、駆動ローラ32の駆動に従って回転する。これにより、移動手摺20は、移動手摺20の帰路側(トラス内部)において、駆動ローラ32が矢印B方向に回転することにより、加圧ローラ34との間に挟みこまれた移動手摺20が矢印C方向に移動する。
【0018】
主駆動装置28は、制御盤70の制御によりエスカレータ10を駆動する駆動力を出力する装置で、例えば、電動機と減速歯車等から構成される。主駆動装置28により出力された駆動力は、図示されていない駆動伝達手段を介してステップチェーン26及び図示されていない移動手摺チェーンを介して駆動ローラ32に伝達される。
【0019】
制御盤70は、主駆動装置28の制御を含んだエスカレータ10全体の運行制御を行う制御装置であり、主駆動装置28に隣接するように降場床8の下方(トラス内)に配置されている。
【0020】
無端状の移動手摺20は、乗客4が手を添え、または掴まる部分であり、移動手摺案内レール22の外側に取り付けられている。移動手摺案内レール22は、移動手摺20の移動を案内するためのレールであり、移動手摺20に沿ってほぼ無端状の形状を有するが、駆動ローラ32の両端近傍において途切れた端部を有している。
【0021】
クリップガイド23は、第1クリップガイド232(図2参照)と第2クリップガイド234(図2参照)とを備える。第1クリップガイド232及び第2クリップガイド234は、移動手摺案内レール22の2つの端部にそれぞれ挟み込まれるように取り付けられる部材である。また、第1クリップガイド232及び第2クリップガイド234は、それぞれ移動手摺案内レール22に沿って、移動手摺案内レール22と同様にほぼ無端形状を有している。なお、第1クリップガイド232及び第2クリップガイド234は、合成樹脂等を用いて構成することができる。
【0022】
ここで、移動手摺20と移動手摺案内レール22とクリップガイド23との関係を詳細に説明する。図2は、図1において移動手摺20の進行方向(矢印C方向)に垂直な断面図、すなわちA−A線断面図に相当する移動手摺20と移動手摺案内レール22とクリップガイド23との関係を示している。
【0023】
移動手摺20は、最も外側に位置する表層部204と、真ん中に位置する芯地部202と、最も内側に位置するキャンバス部206とが積層される。表層部204の材料としては、手触りが良いもの、例えば生ゴム等を用いることができる。キャンバス部206は、適当な強度を確保するため、例えばキャンバス生地を用いることができる。芯地部202は、熱可塑性エラストマを用いて構成することができ、例えば、ポリウレタン系、ポリスチレン系、ポリオレフィン系の樹脂が使用される。
【0024】
移動手摺案内レール22は、略C字状断面の移動手摺20の内側に配置され、略U字状断面を有している。第1クリップガイド232は、移動手摺案内レール22の端部22bを挟み込むように取り付けられている。第2クリップガイド234は、移動手摺案内レール22の端部22aを挟み込むように取り付けられている。そして、移動手摺案内レール22に取り付けられた第1クリップガイド232と第2クリップガイド234を含むクリップガイド23の表面に移動手摺20が摺動することで、移動手摺20が進路を外すことがないように案内される。
【0025】
図3は、クリップガイド23を移動手摺案内レール22に対して脱着するための脱着治具100である。脱着治具100は、把持部110と、挟み部120と、広げ部130とを備える。
【0026】
把持部110は、第1把持部112と、第2把持部114とを備える。挟み部120は、第1挟み部122と、第2挟み部124と、第1挟み部122と第2挟み部124とを連結する連結部126とを備える。
【0027】
第1把持部112は、第1挟み部122の一方端側(基端部側)に設けられている。そして、第1挟み部122は、第1把持部112の端部から連結部126に向かって曲がって伸び、連結部126より先は反対方向に曲がって延びている。
【0028】
第2把持部114は、第2挟み部124の一方端側(基端部側)に設けられている。そして、第2挟み部124は、第2把持部114の端部から連結部126に向かって曲がって伸び、連結部126より先は反対方向に曲がって延びている。
【0029】
連結部126は、第1挟み部122と第2挟み部124とを連結する要(ネジ)である。これにより、例えば、保守作業員が第1把持部112と第2把持部114とに手を掛けて握って第1把持部112と第2把持部114との間の距離を狭めることで、連結部126を支点として、第1挟み部122の先端部と第2挟み部124の先端部との間の距離を狭めることができる。また、保守作業員が第1把持部112と第2把持部114とに手を掛けて第1把持部112と第2把持部114との間の距離を広げることで、連結部126を支点として、第1挟み部122の先端部と第2挟み部124の先端部との間の距離を広げることができる。
【0030】
広げ部130は、第1広げ部132と第2広げ部134とを備える。第1広げ部132は、第1挟み部122の他方端側(先端部側)から延伸し、図4に示されるように、移動手摺案内レール22に取り付けられているときの第1クリップガイド232の端部232aに当接しながら第1クリップガイド232の端部232aと移動手摺案内レール22との間に挿入可能なように先細りした形状を有している。
【0031】
第2広げ部134は、第2挟み部124の他方端側(先端部側)から延伸し、図4に示されるように、移動手摺案内レール22に取り付けられているときの第2クリップガイド234の端部234aに当接しながら第2クリップガイド234の端部234aと移動手摺案内レール22との間に挿入可能なように先細りした形状を有している。
【0032】
続いて、上記脱着治具100の作用について説明する。まず、移動手摺案内レール22から古いクリップガイド23を取り外す様子について説明する。図4は、古いクリップガイド23を移動手摺案内レール22から取り外す様子を示す図である。最初に、移動手摺20が取り外されて、第1クリップガイド232と第2クリップガイド234とを備えるクリップガイド23と移動手摺案内レール22とを露出した状態とする。次に、保守作業員が脱着治具100の把持部110を持って、第1挟み部122の先端部と第2挟み部124の先端部との間の距離、換言すれば、第1広げ部132の先端部と第2広げ部134の先端部との間の距離を調整して、図4に示されるように、第1広げ部132の先端部を第1クリップガイド232の端部232aに当接させ、第2広げ部134の先端部を第2クリップガイド234の端部234aに当接させる。
【0033】
その後、保守作業員が第1把持部112と第2把持部114とに手を掛けて、第1把持部112と第2把持部114との間の距離を広げると、第1挟み部122の先端部と第2挟み部124の先端部との間の距離、換言すれば、第1広げ部132の先端部と第2広げ部134の先端部との間の距離を広げることができる。すなわち、第1クリップガイド232には、矢印F1の方向に力が加わるため、展開方向に広げられる。第2クリップガイド234は、矢印F2の方向に力が加わるため、展開方向に広げられる。したがって、脱着治具100を適当に上下させながら、保守作業員が第1把持部112と第2把持部114との間の距離を広げることで、第1クリップガイド232と第2クリップガイド234とを取り外すことができる。このように、脱着治具100を用いることで、より簡単に第1クリップガイド232と第2クリップガイド234とを取り外すことができる。
【0034】
次に、新たなクリップガイド23を移動手摺案内レール22に取り付ける様子について説明する。図5は、新たなクリップガイド23を移動手摺案内レール22に取り付ける様子を示す図である。最初に、図5に示されるように、第1クリップガイド232の端部232b及び第2クリップガイド234の端部234bを移動手摺案内レール22の内側面に引っ掛ける。次に、保守作業員が把持部110を持って、第1挟み部122の先端部と第2挟み部124の先端部との間の距離を調整して、図5に示されるように、第1広げ部132の先端部を第1クリップガイド232の端部232aに当接させ、第2広げ部134の先端部を第2クリップガイド234の端部234aに当接させる。
【0035】
その後、保守作業員が第1把持部112と第2把持部114とに手を掛けて、第1把持部112と第2把持部114との間の距離を広げる。すなわち、第1クリップガイド232には、矢印F3の方向に力が加わるため、展開方向に広げられる。第2クリップガイド234は、矢印F4の方向に力が加わるため、展開方向に広げられる。このように、第1クリップガイド232及び第2クリップガイド234を広げた状態で、第1クリップガイド232の端部232a及び第2クリップガイド234の端部234aがそれぞれ移動手摺案内レール22の側面224a,224bの高さ位置よりも低い位置となるように脱着治具100を移動させる。
【0036】
そして、保守作業員が第1把持部112と第2把持部114とを握って、第1把持部112と第2把持部114との間の距離を狭めると、第1挟み部122の先端部と第2挟み部124の先端部との間の距離、換言すれば、第1広げ部132の先端部と第2広げ部134の先端部との間の距離を狭めることができる。これにより、第1クリップガイド232と第2クリップガイド234の弾性力が作用して、第1クリップガイド232の端部232aと第2クリップガイド234の端部234aが移動手摺案内レール22の側面224a,224b側に移動し、第1クリップガイド232の端部232a及び第2クリップガイド234の端部234aがそれぞれ端面224a,224bと接触する。したがって、第1クリップガイド232と第2クリップガイド234とを取り付けることができる。このように、脱着治具100を用いることで、より簡単に第1クリップガイド232と第2クリップガイド234とを取り付けることができる。
【0037】
次に、脱着治具100の変形例である脱着治具101について説明する。図6は、クリップガイド23を移動手摺案内レール22に脱着するための脱着治具101を示す図である。脱着治具101は、把持部110と、挟み部120と、広げ部130と、案内部140とを備える。脱着治具101と脱着治具100の相違点は、案内部140のみであるため、その相違点を中心に説明する。
【0038】
案内部140は、第1案内部142と、第2案内部144とを備える。第1案内部142は、支持部材142aと、回転軸142bと、ローラ142cとを備える。支持部材142aは、略コ字断面形状を有する。回転軸142bは、支持部材142aの上側内面1421aと支持部材142aの下側内面1422aに跨って設けられる軸部材である。ローラ142cは、回転軸142bを軸として回転可能なローラであり、第1クリップガイド232の外形に沿った外形を有している。
【0039】
第2案内部144は、支持部材144aと、回転軸144bと、ローラ144cとを備える。支持部材144aは、略コ字断面形状を有する。回転軸144bは、支持部材144aの上側内面1441aと支持部材144aの下側内面1442aに跨って設けられる軸部材である。ローラ144cは、回転軸144bを軸として回転可能なローラであり、第2クリップガイド234の外形に沿った外形を有している。
【0040】
続いて、上記脱着治具101の作用について説明する。図7は、古いクリップガイド23を移動手摺案内レール22から取り外す様子を示す図である。図8は、新しいクリップガイド23を移動手摺案内レール22に取り付ける様子を示す図である。
【0041】
上述したように、脱着治具101と脱着治具100の相違点は、案内部140のみでその他の構成は同じであるため、脱着治具100と同じ要領でクリップガイド23を脱着することができる。例えば、古いクリップガイド23を取り外す場合は、図7に示されるように、保守作業員は、第1広げ部132の先端部を第1クリップガイド232の端部232aに当接させ、第2広げ部134の先端部を第2クリップガイド234の端部234aに当接させ、その後で、第1把持部112と第2把持部114との間の距離を広げることでクリップガイド23を簡単に取り外すことができる。また、例えば、新しいクリップガイド23を取り付ける場合には、図8に示されるように、保守作業員は、第1広げ部132の先端部を第1クリップガイド232の端部232aに当接させ、第2広げ部134の先端部を第2クリップガイド234の端部234aに当接させ、その後で第1把持部112と第2把持部114との間の距離を広げた状態で、脱着治具100を下側に移動させて、第1把持部112と第2把持部114との間の距離を狭めることでクリップガイド23を簡単に取り付けることができる。
【0042】
さらに、脱着治具101は、案内部140を備えており、案内部140が広げ部130をクリップガイド23の長手方向、換言すれば、移動手摺20の進行方向(矢印C方向)に沿って移動させるときのガイドとして機能する。具体的には、ローラ142c,144cが第1クリップガイド232,第2クリップガイド234上を移動手摺20の進行方向(矢印C方向)に沿って転動する。これにより、例えば、移動手摺案内レール22と同様にほぼ無端状のクリップガイド23を取り外す際に、脱着治具101を少しずつ移動させながら、少しずつ取り外すことができ、作業の自由度が向上する。もちろん、ほぼ無端状のクリップガイド23を移動手摺案内レール22に取り付ける際にも脱着治具101を少しずつ移動させながら、少しずつ取り付けることができ、作業の自由度が向上する。
【符号の説明】
【0043】
4 乗客、6 乗場床、8 降場床、10 エスカレータ、20 移動手摺、22 移動手摺案内レール、22a,22b 端部、23 クリップガイド、24 ステップ、26 ステップチェーン、28 主駆動装置、30 手摺駆動装置、32 駆動ローラ、34 加圧ローラ、70 制御盤、100,101 脱着治具、110 把持部、112 第1把持部、114 第2把持部、120 挟み部、122 第1挟み部、124 第2挟み部、126 連結部、130 広げ部、132 第1広げ部、134 第2広げ部、140 案内部、142 第1案内部、142a 支持部材、142b 回転軸、142c ローラ、144 案内部、144a 支持部材、144b 回転軸、144c ローラ、202 芯地部、204 表層部、206 キャンバス部、224a,224b 側面、232,234 クリップガイド、232a,232b,234a,234b 端部、1421a 上側内面、1422a 下側内面、1441a 上側内面、1442a 下側内面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エスカレータの移動手摺を案内するために設けられる移動手摺案内レールの端部を挟み込むように取り付けられるクリップガイドを脱着するための脱着治具であって、
第1把持部と第2把持部とを有する把持部と、
前記第1把持部と前記第2把持部との間の距離を広げる方向に外力が与えられることで、2つの先端部の間の距離を広げる挟み部と、
前記2つの先端部のうち少なくとも1つの先端部側に設けられ、前記2つの先端部の間の距離が広げられたときに前記クリップガイドを広げる広げ部と、
を備えることを特徴とする脱着治具。
【請求項2】
請求項1に記載の脱着治具において、
前記広げ部は、
前記クリップガイドが前記移動手摺案内レールに設けられるときに、前記クリップガイドの端部に当接可能な形状を有することを特徴とする脱着治具。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の脱着治具において、
前記クリップガイドの外形に沿った形状を有し、前記クリップガイドの長手方向に沿って前記広げ部を移動させる際に、前記移動を案内する案内部をさらに備えることを特徴とする脱着治具。
【請求項4】
請求項3に記載の脱着治具において、
前記案内部は、
前記移動を案内する際に回転するローラを含むことを特徴とする脱着治具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−166938(P2012−166938A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−31178(P2011−31178)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】