説明

脱臭装置

【課題】電極に水滴が付着することに起因したスパーク放電の発生を抑え安定した運転が可能な脱臭装置を提供する。
【解決手段】送風経路12内に送風ファン22と、高電圧放電によってオゾン及び紫外線を発生させる電極部16と、空気中に含まれる被分解物質を光触媒作用によって分解する光触媒モジュール18と、送風ファン22及び電極部16を制御する制御部28と、電極部16におけるスパークの発生を検出する異常検出部49と備え、制御部28は、電極部16の停止状態において送風ファン22を所定時間駆動させた後に電極部16で高電圧放電させる起動制御を実行し、異常検出部49がスパークの発生を検出すると、電極部16を停止させ、前回の起動制御において送風ファン22を駆動させた時間より長い時間だけ送風ファン22を駆動させた後に電極部16で高電圧放電させる起動制御を実行することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気中に含まれている臭気成分等の被分解物質を分解して脱臭を行う脱臭装置に関する。
【背景技術】
【0002】
放電電極と対向電極からなる電極部において高電圧放電させることで発生させた紫外線を、酸化チタンなどの光触媒が担持された光触媒モジュールに照射し光触媒を活性化することで、空気中に含まれた臭気成分などの被分解物質を分解する脱臭装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−144110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような脱臭装置では、数10kHz程度の周波数で数kVの高電圧を電極部に印加することで高電圧放電を行うため、電極部に結露が発生すると、次のような問題がある。
【0005】
すなわち、電極部に結露が発生すると、電極上の水滴が放電電極に設けられた突起として機能して、水滴付近の電界が強く歪み、その結果、水滴を起点としてスパーク放電が生じやすくなり、電極部が損傷しやすいと問題がある。
【0006】
また、放電電極と光触媒モジュールとが水滴によって連結された場合も水滴を介して光触媒モジュールに電流が流れることとなり、水滴が付着した部分の電流密度が局所的に増加して、電極部が損傷しやすという問題がある。
【0007】
上記の特許文献1に記載された脱臭装置では、スパーク放電の発生を検出すると電極部への電圧印加を停止させることが記載されているが、上記したような電極部に水滴が付着することに起因したスパーク放電の発生を抑えることができず、また、電極部に水滴が付着しており異常原因が解消していないにも関わらず電圧印加を再開するおそれがあるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題を考慮してなされたものであり、電極部に水滴が付着することに起因したスパーク放電の発生を抑えることができるとともに、スパーク放電が発生した場合にもより確実に電極部を乾燥させてから電圧印加を再開することができ、安定した運転が可能な脱臭装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る脱臭装置は、空気が流通する送風経路と、前記送風経路内に空気を送風する送風ファンと、高電圧放電によってオゾン及び紫外線を発生させる電極部と、前記電極部で発生させた紫外線により活性化され、前記送風経路内を流通する空気中に含まれる被分解物質を光触媒作用によって分解する光触媒モジュールと、前記送風ファン及び前記電極部を制御する制御部と、前記電極部におけるスパークの発生を検出する異常検出部とを備えた脱臭装置において、前記制御部は、前記電極部の停止状態において前記送風ファンを所定時間駆動させた後に前記電極部で高電圧放電させる起動制御を実行し、前記異常検出部がスパークの発生を検出すると、前記電極部を停止させ、前回の起動制御において前記送風ファンを駆動させた時間より長い時間だけ前記送風ファンを駆動させた後に前記電極部で高電圧放電させる起動制御を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の脱臭装置では、上記構成により、電極部に水滴が付着することに起因したスパーク放電の発生を抑えることができるとともに、スパーク放電が発生した場合にもより確実に電極部を乾燥させてから電圧印加を再開することができ、結露が発生し易い雰囲気下であっても安定して運転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の1実施形態に係る脱臭装置の構成を示す図である。
【図2】図1の脱臭装置における電源回路を電気構成を示す図である。
【図3】図1の脱臭装置の制御を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0013】
本実施形態に係る脱臭装置10は、例えば、冷蔵庫やレンジフードなどに取り付けられ、送風経路12内を流通する空気に含まれるアンモニア等の臭気成分やホルムアルデヒド等の有害物質といった被分解物質を分解し脱臭するものであり、図1に示すように、筒状の送風経路12の内部に配設された脱臭ユニット11と、脱臭ユニット11に電気接続され電源部26と、電源部26を制御する制御部28とを備える。
【0014】
脱臭ユニット11は、加熱手段14,電極部16,光触媒モジュール18、オゾン分解触媒20及び送風ファン22とを備える。
【0015】
加熱手段14は、送風経路12において最上流側に配置されており、送風経路12内を流通する空気を加熱する。加熱手段14の後段(すなわち、送風経路12の下流側)には、電極部16が配置されている。
【0016】
電極部16は、電源部26と接続されて電源部26からパルス状高電圧が印加され紫外線及びオゾンを発生させるものであり、送風経路12の空気流通方向Fを横切るように配置された平板状の放電電極17と、空気流通方向Fの前後から所定間隔をあけて放電電極17を挟むように対向配置された一対の平板状の対向電極15,15とを備える。
【0017】
放電電極17は、タングステンやステンレス等の金属板をエッチングによって所定形状に成形したもので、空気を流通させるためのスリット17aが穿設されている。また、対向電極15,15は、放電電極17と同様、タングステンやステンレス等の金属板をエッチングによって所定形状に成形したもので、空気を流通させるためのスリット15a,15aが設けられている。
【0018】
光触媒モジュール18は、放電電極17及び対向電極15,15との間に配置されている。光触媒モジュール18は、多孔質状のセラミック(例えば、アルミナ,シリカなど)からなる基体の表面に酸化チタン等の光触媒材料を塗布し、その光触媒材料を乾燥または焼結させることで基体表面に担持させたものとして構成されている。
【0019】
オゾン分解触媒20は、二酸化マンガンを主体にしたハニカム形状の焼結体からなり、放電電極17の空気流通方向Fの下流側に所定距離をあけて送風経路12内に配設され、放電電極17および対向電極15,15との間で生成したオゾンを酸素に分解する。
【0020】
送風ファン22は、送風経路12内におけるオゾン分解触媒20の下流側に配設され、空気流通方向Fに沿って送風するものであり、送風経路12内の空気の流れを促進することで脱臭ユニット11による空気中の被分解物質の分解作用を助長する。
【0021】
電源部26は、上記した脱臭ユニット11に駆動電源を供給するもので、具体的には、電極部16に駆動電源を供給する放電電源部30と、加熱手段14に駆動電源を供給するヒータ駆動部25と、送風ファン22に駆動電源を供給するとファン駆動部27とを備える。
【0022】
図2に示すように、放電電源部30は、商用交流電源に接続された電源回路31と、電極部16にパルス状の高電圧電源を供給する高電圧発生回路41と、電極部16におけるスパーク放電の発生を検出するスパーク検出回路49とを備える。
【0023】
この電源回路31は、整流回路32と平滑コンデンサ33とチョッパ回路34と昇圧回路35とドライブ回路36を有し、チョッパ回路34に設けられたパワートランジスタ37のオンオフが周期的に繰返されることで、平滑コンデンサ33からの出力を直流電源に変換する。昇圧回路35はチョッパ回路34から出力される直流電源を一定周波数(例えば、20kHz)の交流電源に昇圧するものであり、昇圧トランスを主体に構成されている。
【0024】
高電圧発生回路41は、電源回路31が備える昇圧回路35の出力端子に接続され、昇圧回路35から出力される一定周波数の交流電源に基づいてパルス状の高電圧直流電源を生成し、これを電極部16に入力する。
【0025】
ドライブ回路36はパワートランジスタ37をオンオフするためのパルス状の一定周波数のドライブ信号を生成するものであり、ドライブ信号のパルス幅を変化させることによって、電極部16に印加される電圧の大きさを調整する。
【0026】
昇圧回路35の出力端子には、電圧検出回路42が接続されており、電圧検出回路42が昇圧回路35から高電圧発生回路41に入力される入力電圧の大きさに応じたレベルの電圧信号を制御部28に出力する。
【0027】
また、昇圧回路35と高電圧発生回路41との間には、昇圧回路35の二次側電流を検出するためのシャント抵抗43が接続され、シャント抵抗43の両端に昇圧回路35の二次側電流を整流する整流回路44が接続されている。整流回路44の出力線の間には平滑コンデンサ45が接続され整流回路44からの整流出力を平滑することで電流信号を生成する。平滑コンデンサ45には微分回路46が接続されており、平滑コンデンサ45において生成された電流信号を微分回路46が微分することで微分電流信号を生成する。微分回路46には、スパーク検出回路49が接続されており、微分回路46において生成した微分電流信号をスパーク検出回路49に入力する。微分回路46の出力側には、微分回路46において生成した微分電流信号を入力するスパーク検出回路49が接続されいる。スパーク検出回路49は、微分電流信号の入力結果を基準信号と比較するものであり、「微分電流信号>基準信号」を検出した場合に、昇圧回路35の二次側電流が所定のしきい値以上となり放電電極17及び対向電極15,15の間でスパーク放電が発生したと判断して、スパーク放電の発生を検出するスパーク検出信号を制御部28に出力する。
【0028】
制御部28は、ヒータ駆動部25、ファン駆動部27、電源回路31、電圧検出回路42、及びスパーク検出回路49に接続され、電源部26が備える各種回路を制御することで脱臭ユニット11を動作を制御する。
【0029】
すなわち、制御部28は、ヒータ駆動部25及びファン駆動部27に駆動信号をそれぞれ入力することで、ヒータ駆動部25が加熱手段14を発熱させることで送風経路12内を流通する空気を加熱し、また、ファン駆動部27が送風ファン22を駆動させて送風経路12内の空気を空気流通方向Fに沿って送風する。
【0030】
制御部28は、電源回路31に設けられたドライブ回路36に電圧指令信号を入力することで、パワートランジスタ37のデューティ比(オン時間/オフ時間)を調整し、昇圧回路35から高電圧発生回路41に入力される入力電圧を電圧指令信号に応じて変化させる。制御部28には、電圧検出回路42より入力される電圧信号によって電極部16に印加される放電電圧を測定し、その測定結果が所定の目標値となるようにドライブ回路36に入力する電圧指令信号の大きさを調整する。これにより、電極部16に印加される放電電圧を制御部28が設定する所定値に調整し、紫外線およびオゾンの発生量を制御する。
【0031】
また、制御部28は、スパーク放電の発生を検出するスパーク検出信号がスパーク検出回路49から入力されると、パワートランジスタ37のデューティ比をゼロに設定するようにドライブ回路36に電圧指令信号を入力し、電極部16への電圧印加を停止する。
【0032】
次に、以上のような構成の脱臭装置10の起動制御について、図3を参照して説明する。
【0033】
まず、加熱手段14、電極部16、及び送風ファン22への電源供給が遮断された脱臭装置10の停止状態において、制御部28は、第1所定時間T1(例えば、T1=5分間)継続して、パワートランジスタ37のデューティ比をゼロに設定するようにドライブ回路36に電圧指令信号を入力し、電極部16への電圧印加を停止させた状態で、ヒータ駆動部25及びファン駆動部27に駆動信号をそれぞれ入力する(図3の区間(a)参照)。これにより、加熱手段14によって送風経路12内の空気を加熱するとともに送風ファン22が回転駆動することで、加熱手段14により加熱された空気が、電圧が印加されておらず停止状態にある電極部16と光触媒モジュール18とを通って送風経路12内に流通する。
【0034】
上記のように加熱手段14及び送風ファン22を第1所定時間T1だけ動作させた後、制御部28は、送風ファン22の回転駆動を継続させつつ、ヒータ駆動部25から加熱手段14への電源供給を停止するとともに、高電圧発生回路41からパルス状の高電圧直流電源を電極部16に印加することで、送風経路12内に空気流通方向Fに空気を流通させた状態で、電極部16において放電を行い紫外線とオゾンを発生させ脱臭装置10の運転を開始する(図3の区間(b)参照)。つまり、本実施形態の脱臭装置10では、電極部16が停止した状態で加熱手段14及び送風ファン22を所定時間だけ動作させた後に、放電電圧を印加して電極部16で放電させる起動制御を実行する。
【0035】
脱臭装置10の運転が開始すると高電圧放電により発生した紫外線が光触媒モジュール18に照射され、光触媒モジュール18に担持された光触媒材料は、その紫外線の光エネルギーを受け活性を帯びて光触媒作用を成し送風経路12内を流通する空気中に含まれているの被分解物質を酸化分解する。
【0036】
また、電極部16内を通過する空気は、高電圧放電により発生したオゾンと混合されて、下流側のオゾン分解触媒20に至る。オゾン分解触媒20では、空気中の被分解物質と混合された状態のオゾンが分解されると活性酸素が発生し、その活性酸素の酸化力によって被分解物質が酸化分解される。以上のようにして被分解物質が分解され脱臭された空気が、送風ファン22によって送風経路12の吐出口から吐出される。
【0037】
そして、電極部16及び送風ファン22が動作した脱臭装置10の運転時に、電極部16でスパーク放電が発生し、これを検出するスパーク検出信号がスパーク検出回路49より制御部28に入力されると(図3の区間(c)参照)、制御部28は、上記と同様の起動制御を実行する。
【0038】
具体的には、制御部28は、電極部16への電圧印加を停止するとともに、送風ファン22を回転駆動させたまま第2所定時間T2だけヒータ駆動部25より加熱手段14に電源を供給する(図3の区間(d)参照)。ここで、第2所定時間T2は、前回の起動制御において電極部16の停止状態で加熱手段14及び送風ファン22を動作させた第1所定時間T1より長い時間に設定され、本実施形態では、例えば、10分間に設定されている。
【0039】
そして、電極部16への電圧印加を停止してから第2所定時間T2経過すると、制御部28は、加熱手段14への電源供給を停止するとともに、送風ファン22の回転駆動を継続させつつパルス状の高電圧直流電源を電極部16に印加して脱臭装置10の運転を再開する(図3の区間(e)参照)。
【0040】
脱臭装置10の運転を再開した後、再び、放電電極17及び対向電極15,15の間でスパーク放電が発生し、これを検出するスパーク検出信号がスパーク検出回路49より制御部28に入力されると(図3の区間(f)参照)、制御部28は、電極部16を停止させた状態で加熱手段14及び送風ファン22を第3所定時間T3だけ動作させた後に(図3の区間(g)参照)、放電電圧を印加して電極部16で放電させる起動制御を実行する。ここで、第3所定時間T3は、前回の起動制御において電極部16の停止状態で加熱手段14及び送風ファン22を動作させた第2所定時間T2より長い時間に設定され、本実施形態では、例えば、15分間に設定されている。また、放電電圧の印加時に制御部28は加熱手段14への電源供給を停止する(図3の区間(h)参照)。
【0041】
そして、脱臭装置10の運転を再開してから、再び、電極部16でスパーク放電が発生し、スパーク検出回路49よりスパーク検出信号が制御部28に入力されると、前回の起動制御において採用した所定時間より長い時間だけ電極部16の停止状態において加熱手段14及び送風ファン22を動作させた後に電極部16で放電させる。
【0042】
以上のように、本実施形態の脱臭装置10では、電極部16に放電電圧を印加する前に、加熱手段14により加熱された空気を電極部16と光触媒モジュール18に所定時間吹き付けるように構成されている。脱臭装置10の停止状態では、送風ファン22が停止しており空気が送風経路12内を流通していないことから、脱臭装置10外部の空気と脱臭装置10内部に配設された電極部16や光触媒モジュール18との間で温度差が生じることがあり、脱臭装置10外部の空気温度が、電極部16や光触媒モジュール18の温度より高い場合であると、送風ファン22の起動直後に電極部16や光触媒モジュール18に結露が生じやすくなるが、送風ファン22を駆動させて電極部16と光触媒モジュール18に空気を吹き付けることで、温度差による結露の発生を防止することができるとともに、脱臭装置10の起動前に電極部16や光触媒モジュール18に結露が既に発生していれば、電極部16に放電電圧を印加する前に付着した水滴を乾燥させることができる。
【0043】
しかも、起動制御時に電極部16及び光触媒モジュール18に吹き付ける空気は、加熱手段14によって加熱さているため、より確実に温度差による結露の発生を防止したり、電極部16や光触媒モジュール18に付着した水滴を速やかに乾燥させたりすることができる。
【0044】
また、本実施形態の脱臭装置10では、スパーク検出回路49がスパークの発生を検出すると、制御部28が電極部16を停止させ、前回の起動制御において送風ファン22を駆動させた時間より長い時間だけ送風ファンを駆動させた後に電極部16で放電させるように設定されている。そのため、加熱手段14、電極部16、及び送風ファン22への電源供給が遮断された停止状態から脱臭装置10を起動する場合には、脱臭装置10の使用環境に応じて想定される結露量を考慮して、電極部16を停止させた状態で送風ファン22を駆動させる所定時間T1を設定し、想定量以上の結露が発生した場合には、所定時間T1より長い時間だけ電極部16を停止させた状態で送風ファン22を駆動させることで、起動制御における送風ファン22の駆動時間を結露量に応じて段階的に長く設定することができ、不必要な送風ファン22の運転を抑えつつ、より確実に電極部16や光触媒モジュール18を乾燥させることができる。
【0045】
なお、上記した本実施形態の脱臭装置10では、送風経路12内に加熱手段14を設け、加熱した空気を電極部16や光触媒モジュール18に吹き付けられるように構成したが、本発明はこれに限定されず、送風経路12内に加熱手段14を設けることなく送風経路12内の空気を電極部16や光触媒モジュール18に吹き付けるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0046】
10…脱臭装置 11…脱臭ユニット 12…送風経路
14…加熱手段 16…電極部 17…放電電極
18…光触媒モジュール 20…オゾン分解触媒 22…送風ファン
25…ヒータ駆動部 26…電源部 27…ファン駆動部
28…制御部 30…放電電源部 41…高電圧発生回路
42…電圧検出回路 49…スパーク検出回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気が流通する送風経路と、
前記送風経路内に空気を送風する送風ファンと、
高電圧放電によってオゾン及び紫外線を発生させる電極部と、
前記電極部で発生させた紫外線により活性化され、前記送風経路内を流通する空気中に含まれる被分解物質を光触媒作用によって分解する光触媒モジュールと、
前記送風ファン及び前記電極部を制御する制御部と、
前記電極部におけるスパークの発生を検出する異常検出部とを備えた脱臭装置において、
前記制御部は、
前記電極部の停止状態において前記送風ファンを所定時間駆動させた後に前記電極部で高電圧放電させる起動制御を実行し、
前記異常検出部がスパークの発生を検出すると、前記電極部を停止させ、前回の起動制御において前記送風ファンを駆動させた時間より長い時間だけ前記送風ファンを駆動させた後に前記電極部で高電圧放電させる起動制御を実行する
ことを特徴とする脱臭装置。
【請求項2】
前記異常検出部によってスパークの発生が検出され起動制御が実行された後に前記異常検出部によってスパークの発生が検出されると、前記制御部は、前回の起動制御において前記送風ファンを駆動させた時間より長い時間だけ前記送風ファンを駆動させた後に前記電極部で高電圧放電させることを特徴とする請求項1に記載の脱臭装置。
【請求項3】
前記送風経路における前記電極部の上流側に加熱手段が配設され、
前記制御部は、前記起動制御において前記電極部を停止させた状態で前記送風ファン及び前記加熱手段を駆動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の脱臭装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−139846(P2011−139846A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−3119(P2010−3119)
【出願日】平成22年1月8日(2010.1.8)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝ホームアプライアンス株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】