説明

腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘導性リガンドレセプターに対して選択的な抗体およびそれらの用途

【課題】架橋または固定化を必要とすることなく、インビボおよびインビトロの両方で、細胞表面レセプターに結合し得るだけでなく種々の型の異常な細胞(腫瘍細胞を含む)のアポトーシスを強力に誘導する、特異的な、TRAILレセプターDR5に対して選択的な抗体を提供する。また、この抗体を有効成分とする医薬組成物および抗腫瘍剤を提供する。
【解決手段】TRAILレセプターDR5を特異的に結合する精製抗体であって、ここで、該抗体は、その可溶性形態で、低濃度で、インビボおよびインビトロにおいて、DR5を発現する標的細胞において細胞死誘導活性を有し、かつ該抗体は、TRAILレセプターDR4、DcR1又はDcR2と結合しない、精製抗体。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
TRAILレセプターDR5と特異的に結合し、TRAILレセプターDR4、DcR1およびDcR2のいずれとも結合しない精製抗体であって、
この抗体の重鎖免疫グロブリンが、重鎖CDR1、重鎖CDR2および重鎖CDR3を有する可変領域を含み、前記重鎖CDR1は配列番号25のアミノ酸残基1〜5からなり、前記重鎖CDR2は配列番号26のアミノ酸残基1〜17からなり、前記重鎖CDR3は配列番号27のアミノ酸残基1〜10からなること;および
この抗体の軽鎖免疫グロブリンが、軽鎖CDR1、軽鎖CDR2および軽鎖CDR3を有する可変領域を含み、前記軽鎖CDR1は配列番号28のアミノ酸残基1〜11からなり、前記軽鎖CDR2は配列番号29のアミノ酸残基1〜7からなり、前記軽鎖CDR3は配列番号30のアミノ酸残基1〜8からなること
を特徴とする抗体。
【請求項2】
前記抗体が、
(a) インビトロにおいて、その可溶性形態で、DR5発現標的細胞に、2.5μg/mlの抗体濃度で70%以下の細胞生存率を示す細胞死誘導活性を有し、
(b) インビボにおいて、DR5を発現する腫瘍細胞に対して殺腫瘍活性を有する、請求項1記載の抗体。
【請求項3】
正常肝細胞において有意な細胞死を誘導しない、請求項1又は2記載の抗体。
【請求項4】
DR5が、ヒトDR5である、請求項1〜3のいずれか1項記載の抗体。
【請求項5】
ヒト化されている、請求項1〜4のいずれか1項記載の抗体。
【請求項6】
前記重鎖がヒト免疫グロブリンG1重鎖の定常領域を含み、前記軽鎖がヒト免疫グロブリンκ軽鎖の定常領域を含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の記載の抗体。
【請求項7】
DR5発現標的細胞が、炎症滑膜細胞、癌細胞および活性化された免疫細胞のいずれかである、請求項2〜6のいずれか1項記載の抗体。
【請求項8】
細胞を有効量の抗体と接触させる工程を含む、細胞中のNFκBレベルを上昇させる方法において使用するための、請求項1〜7のいずれか1項記載の抗体。
【請求項9】
標的細胞を治療量の抗体と接触させる工程を含む、DR5を発現する標的細胞の選択的な細胞死を誘導する方法において使用するための、請求項1〜7のいずれか1項記載の抗体。
【請求項10】
標的細胞を治療量の抗体と接触させる工程を含む、DR5を発現する標的細胞の増殖を阻害する方法において使用するための、請求項1〜7のいずれか1項記載の抗体。
【請求項11】
請求項1〜7のいずれか1項記載の抗体を有効成分とする医薬組成物。
【請求項12】
請求項1〜7のいずれか1項記載の抗体を有効成分とする抗腫瘍剤。
【請求項13】
容器内に請求項1〜7のいずれか1項記載の抗体を含む、アポトーシスを誘導するための商業的キット。
【請求項14】
標的細胞において細胞死を選択的に誘導する方法であって、以下の工程:
(a)該標的細胞を、発現可能なTRAILレセプターDR5をコードする核酸を含むベクターでトランスフェクトする工程;
(b)TRAILレセプターDR5を該細胞上で発現させる工程;および
(c)該細胞を、請求項1〜7のいずれか1項記載の抗体と接触させる工程
を包含する、方法。
【請求項15】
請求項1〜7のいずれか1項記載の抗体を産生する方法であって、以下の工程:
(a)前記抗体の軽鎖免疫グロブリン、前記抗体の重鎖免疫グロブリンまたはその両方をコードする第一ベクターで宿主細胞を形質転換する工程;
(b)必要に応じて、いずれかが該第一ベクターに存在しない場合、工程(a)の前記軽鎖または前記重鎖をコードする第二ベクターで前記宿主細胞を形質転換する工程;
(c)前記形質転換された宿主細胞を、前記軽鎖免疫グロブリンおよび重鎖免疫グロブリンの発現を許容する条件下でインキュベートする工程;および
(d)前記宿主細胞または前記宿主細胞の培地から前記抗体を単離する工程
を包含する、方法。
【請求項16】
請求項1〜7のいずれか1項記載の抗体をコードする単離された核酸。
【請求項17】
請求項1〜7のいずれか1項記載の抗体を製造するための、
重鎖CDR1、重鎖CDR2および重鎖CDR3を有する可変領域を含み、前記重鎖CDR1は配列番号25のアミノ酸残基1〜5からなり、前記重鎖CDR2は配列番号26のアミノ酸残基1〜17からなり、前記重鎖CDR3は配列番号27のアミノ酸残基1〜10からなる重鎖免疫グロブリン;および/または
軽鎖CDR1、軽鎖CDR2および軽鎖CDR3を有する可変領域を含み、前記軽鎖CDR1は配列番号28のアミノ酸残基1〜11からなり、前記軽鎖CDR2は配列番号29のアミノ酸残基1〜7からなり、前記軽鎖CDR3は配列番号30のアミノ酸残基1〜8からなる軽鎖免疫グロブリン
をコードする単離された核酸。
【請求項18】
請求項16又は17記載の核酸および前記核酸に作動可能に連結された調節エレメントを含む、ベクター。
【請求項19】
請求項18記載のベクターを含む、培養細胞。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図1G】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2BB】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3AA】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図13E】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−5707(P2009−5707A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−194948(P2008−194948)
【出願日】平成20年7月29日(2008.7.29)
【分割の表示】特願2006−315093(P2006−315093)の分割
【原出願日】平成13年5月2日(2001.5.2)
【出願人】(504168260)ザ ユーエービー リサーチ ファウンデーション (12)
【Fターム(参考)】