説明

腰掛付テーブル装置

回転式腰掛付テーブルシステムは、腰当て部を形成する第1の形態と、第2の格納形態との間で折り畳まる第1の組み立て部を備える。第2の組み立て部は、テーブルを形成する第1の形態と、腰当て部に対となる背当て部を形成する第2の形態との間で可動する。フレームは、第1、第2の組み立て部を支持する第1、第2の直立フレーム部を短手方向に離間する。フレーム底部は、第1、第2の直立フレーム部各々よりも外側となる第1、第2の側に向かって延出されている第1、第2の側部を備えて短手方向外側に各々延出されている。第1のリンク構造は、第1の組み立て部を折り曲げ、第1の形態の腰当て部を支える脚部を備え、第2の格納形態ではその脚部を持ち上げ回転させる。第2のリンク構造は、第2の組み立て部を折り曲げ、第1の形態のテーブルを支える脚部を備え、脚部の下端が上端よりも短手方向外側となる形態にまでその脚部を動かす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、米国を除くすべての指定国については、米国法人サイコ インコーポレーテッドを出願人として、米国については、米国市民ディッキー、クリストファー、シー.および米国市民クラーゲンブリング、ケンダル、エイ.を出願人として、更に、2009年9月10日に出願された米国特許出願第12/557,268号の優先権を主張して、2010年9月8日付PCT国際特許出願として、出願されたものである。
【0002】
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、折り曲げ式腰掛付テーブル装置に関し、特に、格納用に折り曲げることができるとともに、関連する対となるベンチを備える背当て部を形成するように折り曲げることができる狭テーブルを備える折り曲げ式腰掛付テーブル装置に関する。
【背景技術】
【0003】
(従来技術の説明)
折り曲げ式腰掛付テーブルデバイスはよく知られており、食堂、会場、講義室として、そして他の用途として何度も利用される大型多目的用途空間内の共同場となっている。そのような空間内では、多目的家具を用いることが望まれる場合が多い。この家具は通常、テーブル、椅子、ベンチ、および/またはスツール、および関連備品、またはテーブルと腰掛との組み合わせを含む。そのような家具は、その組み立て部が格納用により小さな外形となるように折り曲げられ、格納土台を必要とするときには、さらに便利である。
【0004】
椅子やベンチが付随する折り曲げ式テーブルはよく知られており、腰掛付きテーブル用の空間を提供するものの、必要となる格納空間を比較的小さく済ませることができる。折り曲げ式腰掛付テーブルデバイスの例は、特許文献1〜4に示されており、これらはすべて、本願の譲受人であるミネソタ州、エディナに居所を持つサイコ インコーポレーテッドに譲渡されている。
【0005】
そのようなテーブルは、腰掛付きの折り曲げ式家具の提供において成功をおさめてきたが、依然として更なる改良の余地が残されている。テーブルと腰掛とを組み合わせたシステムは、サイコ インコーポレーテッドにより、ConverTableという商標名で市販されており、ベンチとテーブル天板とを備える折り曲げ式腰掛付テーブルの組み立て部を含む。また、前記テーブル天板は、ベンチに対して背当て部を形成する形態にまで折り曲がる。前記組み立て部はまた、背当て部と腰当て部とが略垂直に延設して折り畳みを非常にコンパクトにする格納形態にまで折り曲げられ、その結果、必要とする格納空間をより節約できる。
【0006】
ConverTableテーブルシステムはまた、ベンチ付きテーブルとして構成されているときにエッジ−エッジ取り付けを提供し、これにより、結合ユニットによって1つの幅広テーブルが形成され、複数のベンチがテーブル天板の両側に沿って延設するようになる。ベンチは、格納形態に戻る折り曲げ式脚部を備えており、この折り曲げ式脚部は、フレームがキャスタ上で支持されるように上昇する。前記組み立て部は、キャスタ上のみで支持されているときは一つの場所から他の場所への移送が容易になる。そのような腰掛付テーブルシステムは、非常にコンパクトな折り畳みによって格納用の設置面積を比較的小さくできるので大変有用である。さらに、前記ユニットは、腰掛付テーブルユニットを提供し、背当て部付き腰掛も提供する。そのような順応性は、多大な利便性をもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第2,771,937号公報
【特許文献2】米国特許第3,075,809号公報
【特許文献3】米国特許第3,099,480号公報
【特許文献4】米国特許第6,386,628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ConverTableテーブルシステムおよび他のシステムは、多目的家具の提供において多大な成功をおさめてきたが、更なる改良の余地が残されている。設置面積を改良するために、フレームワークの寸法は、安定化を最大限にするように構成しつつ、その一方で、フレームワークの設置面積を小さくし、いかなる潜在的な転倒の危険性を最小限に抑えることができる可能性がある。さらに、折り曲げは規制されるべきであり、折り曲げすぎに起因する不安定化の可能性は排除すべきであるが、その一方で、操作者の指をはさんでしまう危険性を最小限に抑えるべきである。リンク構造もまた、単純かつ信頼できるものにして、さまざまな形態をとるときの各組み立て部の動作を容易にすべきである。そのような腰掛付テーブルシステムのフレームワークは、頑強かつ安価な製品を提供すべきであり、また軽量にして、前記システムを容易に動かしたり、および/または持ち上げたりできるようにすべきである。
【0009】
新規でかつ改良した折り曲げ式腰掛付テーブルシステムが必要とされていることがわかる。そのようなシステムは、前記システムがベンチおよび対となるテーブル天板を有する腰掛付テーブル構造と、前記システムがベンチおよび対となる背当て部を形成する腰掛構造と、複数の構成要素が非常にコンパクトな折り畳みのために略垂直形態に折り畳まれる格納形態と、の間で安全かつ容易に変換できるようにすべきである。さらに、そのようなシステムは、安定化を最大限にしつつ、その一方で、設置面積を最小限にするべきである。前記システムはまた、異なる構造をとるときに安全で規制された動作および折り曲げを提供すべきである。
【0010】
本発明は、折り曲げ式腰掛付テーブルシステムに関するこれらの問題およびその他の問題に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(発明の要約)
本発明は、複数の異なる構造を提供する複数の用途形態の間で折り曲げ可能な腰掛付テーブル装置に関する。第1の構造では、本システムは、テーブル天板にベンチが付随した狭テーブルとして利用される。第2の構造では、本システムは、腰当て部と背当て部とを備える腰掛として利用される。第3の構造では、本システムは、背当て部とテーブル部分とが略垂直に延設するように折り曲がることでコンパクトな格納のための折り畳みを構成する。
【0012】
腰掛付テーブルシステムは、組み立て部の各端部にフレームワークを備える。各フレームワークは、腰掛付テーブルの長手方向を横断して延出されている1つの底部と、上方に延出されている複数の立ち上がり部とを有する。第1の立ち上がり部は、テーブル天板の底面にまで延設しており、第2の立ち上がり部は、より低い高さにまで延出して腰掛を支持している。テーブル天板と腰掛との双方は、第1の形態では床に当接し、第2の形態に動かすと格納される格納可能な脚部を備える。一般的に各フレームワークは、一組のキャスタ上で支持されているため、格納構造をとっているときの移送を簡単にすることができる。
【0013】
フレームは、テーブル天板の下方にある第1の立ち上がり部よりも外側に延出されている側方部分が、腰掛の下方で外側に延出されているフレームのもう片方の側方部分の端部ほどには延出されることがない構造をとっている。そのような構造は、いかなる潜在的な転倒の危険性を抑えつつ、その一方で、より優れた安定性を維持し、どのような構造をとったとしても幅広い支持土台を提供する。
【0014】
テーブル天板は、脚部をテーブル天板の下方に格納するテーブル天板用のリンク構造を備える。テーブル天板が背当て部として、または格納用として折り曲げ形態にあるとき、各フレームワークのテーブル天板の脚部は、地面から上昇して離れ、フレーム底部の上方に延出されている。前記脚部は、その下部が約10度の角度をなして外側にわずかに延出されているように延出されることで、保護部として、そして視覚的な警報部として作用し、フレームが外側に延出されていることに起因する転倒の危険性は最小限に抑えられる。
【0015】
折り曲げ式のリンク構造は、スライド式の1つのリンクと、脚部および対応するフレームの間に延出されている折り曲げ式の複数のリンクとを形成しているテーブル天板構成要素の底部に取り付けられたテーブル天板用フレーム内に1つの長穴を備える。
【0016】
また、腰掛は、その脚部を上方に折り曲げるリンク構造と、テーブル天板兼背当て部とは略垂直になる形態に向く腰掛部分とを備える。腰掛用のリンク構造は、腰掛用立ち上がり部および脚部の間に延出されている1つのリンクを備え、フレームの周りで、および脚部の上部の周りで回転する。さらに、腰掛およびフレームにあるピボット周りの回転を阻止する位置に止め具が配置されていることで、意図した用途形態を逸脱するような腰掛およびテーブル天板の折り曲げすぎに起因する不安定化を防止する。
【0017】
一実施形態においては、腰掛部分は中央脚部を備えているが、その腰掛部分の複数の端部脚部は、一方の脚部から他方の脚部へと連続的な構成要素として延出されている管状体として形成しており、前記管状体の上部となる水平部分は、複数の端部脚部の回転軸として作用する。組み立て部はまた、テーブル天板の下方のフレームが隣接する組み立て部と結合することができる取り付け部と係合しており、これにより、単一の組み立て部の2倍の幅を有する拡大テーブル天板を形成し、両側に着席させるベンチを備えることができる。
【0018】
本発明を特徴付ける、これら新規性ある特徴や多くの他の効果は、本明細書に別添され、かつ本明細書の一部である特許請求の範囲に記載されている。しかしながら、本発明、本発明の効果及び本発明を使用することによって得られる対象物をよりよく理解するために、本明細書の一部である図面や、そこに付された説明が参照されるものとする。これらには、本発明の好ましい実施形態が記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図面上、同じ参照文字や番号は、複数の図に亘って、それらが対応する構造を指すことを意味する。
【0020】
【図1】ベンチ付きテーブルとして構成した本発明の原理に従う折り曲げ式腰掛付テーブル装置の斜視図である。
【図2】図1の折り曲げ式腰掛付テーブル装置の端面図である。
【図3】図1の折り曲げ式腰掛付テーブル装置の側面図である。
【図4】他の腰掛付テーブル装置と結合して、対向する複数のベンチを有する幅広テーブルを形成する図1の折り曲げ式腰掛付テーブル装置の端面図である。
【図5】背当て部付き腰掛として構成した図1の折り曲げ式腰掛付テーブル装置の斜視図である。
【図6】図5の折り曲げ式腰掛付テーブル装置の端面図である。
【図7】図5の折り曲げ式腰掛付テーブル装置の側面図である。
【図8】折り畳み格納用に構成した図1の折り曲げ式腰掛付テーブル装置の斜視図である。
【図9】図8の折り曲げ式腰掛付テーブル装置の端面図である。
【図10】図8の折り曲げ式腰掛付テーブル装置の側面図である。
【図11】腰掛脚部とピボットとを示した図8の折り曲げ式腰掛付テーブル装置の詳細斜視図である。
【図12】図5の折り曲げ式腰掛付テーブル装置の折り曲げ式リンク構造のための止め具の詳細図である。
【図13】図5の折り曲げ式腰掛付テーブル装置のフレームを覆うように延出されている脚部の詳細図である。
【図14】図1の折り曲げ式腰掛付テーブル装置の折り曲げ式リンク構造およびずらして配置されている複数のリンクの詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(好適な実施形態の詳細な説明)
まず、図面を参照すると、特に図1、図5、図8において、腰掛付テーブルシステムの全体が符号20として示されている。腰掛付テーブルシステム20は、図1〜図4に示すようにベンチ付きテーブルとして構成することができ、図5〜図7に示すように背当て部付きベンチとして構成することができ、図8〜図11に示すように格納用に折り畳むことができる。
【0022】
腰掛付テーブルシステム20は一般的に、形態次第でテーブル天板または背当て部のどちらかとして機能するテーブル天板兼背当て部部22と、腰当て部24と、腰掛付テーブルシステム20の各端部にある支持フレーム26とを備える。
【0023】
フレーム26は、標準的な複数のキャスタ28上で支持されており、腰掛付テーブルシステム20を一つの場所から他の場所への移送を容易にする。腰当て部24の折り曲げは、第1のリンク構造30によって容易になり、その一方で、テーブル天板兼背当て部26は、第2のリンク構造36によって折り畳まれる。テーブル天板兼背当て部22は、テーブル天板兼背当て部部22の下側に支持フレーム32を備え、その一方で、腰当て部の下側には、腰当て部フレーム34が備えられている。
【0024】
腰掛付テーブルシステム20の各端部にあるフレーム組み立て部26はそれぞれ、略水平の底部38と、テーブル兼背当て部22にまで上方に延出されている立ち上がり部40とを備える。2番目の高さの腰掛立ち上がり部42は、腰当て部24の下側にまで上向きに延出されている。水平部材44は、立ち上がり部40,42間にわたって延設されていることで、立ち上がり部40,42間の構造的な一体化と、剛性とをさらに高めている。フレーム底部38は、立ち上がり部40よりも短手方向外側に延出されている第1の部分46と、シート立ち上がり部42よりも反対の短手方向外側に延出されている第2の部分48とを含む。
【0025】
本実施形態では、フレーム底部38の第1の部分46と、第2の部分48との相対的な寸法については、図2、図4、図6、図9に示すように、フレーム底部38の第2の部分48が、フレーム底部38の第1の部分46よりも長くなる構成をとっている。そのような構成をとることで、腰掛付テーブルシステム20がとり得るすべての配置において腰掛付テーブルシステム20を支障なく支持するための優れた安定性と幅広い土台とを実現できる。さらに、以下で説明するとおり、前記した構成は、潜在的な転倒の危険性を抑える。
【0026】
図1〜図4を参照すると、ベンチ腰掛付きテーブル天板となっているとき、腰掛付テーブルシステム20は、地面に当接するとともに、腰当て部24を支持している複数の腰掛脚部54および1つの中央腰掛脚部56と、各フレームワーク組み立て部26に1つずつあって、地面に当接するとともに、テーブル天板22を支持している2つのテーブル天板脚部52と、を備える。
【0027】
テーブル天板脚部52はそれぞれ、ピボット62周りに回転できるようにテーブル天板フレーム32に取り付けられており、また、脚部52をフレーム26の立ち上がり部40に接続しているアッパーリンク64およびロウアー脚部リンク68を備える。さらに、第2のリンク構造36は、テーブル天板フレーム内に形成された長穴60を備えており、立ち上がり部40の上部にあるスライダ66が長穴60の内部で長穴60に沿ってスライドする。これにより、格納用または背当て部として用いられるときのようにテーブル天板兼背当て部22が略垂直となる形態と、テーブル天板として用いられるときのようにテーブル天板兼背当て部22が水平となる形態との間の移行動作を容易にすることができる。
【0028】
図5、図6、図8、図9において、そして図13では細部に亘って最も明確に示されているように、テーブル天板兼背当て部22が格納形態にあるとき、または背当て部を形成しているときのように略垂直である場合、脚部52はフレーム底部38の第1の部分46を概ね完全に覆うように延出されているといえる。このような構造を有するため、複数の脚部52が、保護部を形成するとともに、潜在的な歩行経路の中にまで外見上延出しているフレーム底部38の存在を知らせる視覚的な警告を与えるので、転倒の危険性が抑えられる。複数の脚部52は概して、約10度の角度をなして、下部が上部よりもわずかばかり外側に延出されている。しかしながら、5度から20度までといった、より小さな、またはより大きな角度にしても、優れた効果を奏することが確認された。
【0029】
腰当て部24は、第1のリンク構造30によって支持されており、第1のリンク構造30は、第2のリンク構造36の動作とは独立して、使用形態と格納形態との間で腰当て部24を動かすことができる。第1のリンク構造30は、複数の腰掛脚部54と、前記脚部54およびフレームの立ち上がり部42の間にある1つのリンク70とを備える。
【0030】
好適な実施形態においては、図11に最も明確に示されているように、前記脚部は、腰当て部24および脚部54との間にあるピボット軸72として作用する水平部分を有する単一の管状体で形成されている。腰当て部24は、シート立ち上がり部42のアッパーピボット74周りに回転し、そして、脚部54上でピボット76周りに回転する。
【0031】
腰当て部24は、図1から図4に示すように略水平であるときの使用形態と、図8から図11に示すように略垂直な格納形態との間で折り曲がる。腰当て部24は、格納形態にあるときはテーブル天板22に実質的に寄り掛かっており、他のシステム20を用いて、折り畳み性を改良することができる。格納用配置をとっているときは、腰掛付テーブルシステム20は、極めてコンパクトな折り畳み機能を提供しつつ、その一方で、優れた安定性を保つ。
【0032】
図4に最も明確に示されているように、腰掛付テーブルシステム20は、腰当て部24とは反対側にあるそれぞれのテーブル天板22の端部を合わせたエッジ−エッジ当接構造をとって結合していることで、テーブル天板フレーム32に対して複数のベンチが向かい合うように配置した1つの拡張テーブル天板を形成することができる。
【0033】
標準的な柔軟な接続部は、テーブル天板の底面側に取り付けられた雄構成要素84と、隣接する腰掛付テーブルシステム20のテーブル天板に取り付けられた補完受容部86とを備える。接続部84と86とは、2つの腰掛付テーブルシステム20のテーブル天板22が互いに押し合うようにして着脱可能にこれらを保持する。個々の腰掛付テーブルシステムを結合することでテーブル天板の表面積を大きくし、両側に複数のベンチを配置した1つの大テーブルにするという能力によって、システム20の柔軟性と利便性とをさらに高めることができる。
【0034】
図12に示すように、第1のリンク構造30は、リンク70と係合する止め具82を備え、この止め具82は、腰当て部24が標準的な使用形態を逸脱するように折り曲がることや、腰当て部24に対してテーブル天板兼背当て部22の折り曲げすぎを防ぐ。したがって、止め具82は、間違った箇所に圧力がかかったとしても、背当て部22および腰当て部24の不安定化および潜在的な変位を防ぐ。前記止め具は、立ち上がり部42に接して取り付けられ、リンク70と係合しているように示されているが、異なる配置をとる他の止め具を利用してもよい。
【0035】
さて、図14を参照すると、リンク64,68は、折り畳み性を改良しつつも、その一方で、作業者の指を挟んでしまう可能性を小さくするようにずらして配置されていることがわかる。このようにずらした配置はまた、複数の構成要素が同一のモーション経路内で互いに積み重なっていくのとは対照的に、第2のリンク構造36のさまざまなリンクをさらに接近させるような折り曲げを提供し、折り畳み性を改良することができる。
【0036】
しかしながら、本発明の多くの特徴や効果が、構造や機能の詳細とともに、前記した発明の詳細な説明に記載されているとはいえ、開示は例示的なものである。本発明の主旨を逸脱せず、別添される特許請求の範囲の語の一般的な意味が示す最大限の範囲まで、特に部品の形状、サイズ及び配置についての、細部の設計変更を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0037】
20 腰掛付テーブルシステム(腰掛付テーブル装置)
22 テーブル天板兼背当て部(テーブル天板、背当て部、第2の組み立て部)
24 腰当て部(第1の組み立て部)
26 フレーム(支持フレーム、フレーム組み立て部、フレームワーク組み立て部)
28 キャスタ(回転デバイス)
30 第1のリンク構造
36 第2のリンク構造
32 テーブル天板フレーム(支持フレーム)
34 腰当て部フレーム
38 フレーム底部(底部)
40 立ち上がり部(第2の直立フレーム部)
42 腰掛立ち上がり部(立ち上がり部、第1の直立フレーム部)
44 水平部材
46 第1の部分(第2の側部)
48 第2の部分(第1の側部)
52 テーブル天板脚部(脚部)
54 腰掛脚部(脚部)
56 中央腰掛脚部(中央脚部)
60 長穴
62 ピボット
64 アッパーリンク(リンク)
66 スライダ
68 ロウアー脚部リンク(リンク)
70 リンク
72 ピボット軸
74 アッパーピボット
82 止め具
84 雄構成要素(接続部)
86 補完受容部(接続部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
腰掛付テーブル装置(20)において、
腰当て部を形成する第1の形態と、第2の格納形態との間で折り曲げる第1の組み立て部(24)と、
テーブルを形成する第1の形態と、前記腰当て部に対となる背当て部を形成する第2の形態との間で可動する第2の組み立て部(22)と、
前記腰掛付テーブル装置(20)の各端部に隣接するフレーム(26)を備え、前記フレーム(26)は、第1の直立フレーム部(42)、第2の直立フレーム部(40)、およびフレーム底部を有しており、前記第1の直立フレーム部(42)および前記第2の直立フレーム部(40)は、短手方向に離間しており、前記第1の直立フレーム部(42)は、前記第1の組み立て部(24)を支持しており、前記第2の直立フレーム部(40)は、前記第2の組み立て部(22)を支持しており、短手方向外側に延出されているフレーム底部は、前記第1の直立フレーム部(42)を越えた第1の側に向かって延出されている第1の側部(48)と、前記第2の直立フレーム部(40)を越えた第2の側に向かって延出されている第2の側部(46)と、を備えており、
前記フレーム(26)に取り付けられており、前記フレーム(26)を支持している複数の回転デバイス(28)と、を備え、
前記第1の側部(48)は、前記第2の側部(46)よりも長く、前記第1の形態では前記腰当て部を支持している脚部(54)を備え、前記第2の格納形態では前記脚部(54)を持ち上げて折り曲がる少なくとも1つの第1のリンク構造(30)が、前記第1の組み立て部(24)を折り曲げ、
前記第1の形態では前記テーブルを支持している脚部(52)を備え、前記脚部(52)の下端が前記脚部(52)の上端よりも短手方向外側にあり、前記フレーム(26)の前記第2の側部(46)を覆う保護部を形成する形態にまで前記脚部(52)を動かす少なくとも一つの第2のリンク構造(36)が、前記第2の組み立て部(22)を折り曲げる
ことを特徴とする腰掛付テーブル装置(20)。
【請求項2】
前記第2のリンク構造(36)の前記脚部(52)は、前記フレーム(26)の前記第2の側部(46)側に転倒を防止するように延出されている
ことを特徴とする請求項1に記載の腰掛付テーブル装置(20)。
【請求項3】
前記第2のリンク構造(36)の前記脚部(52)は、前記直立フレーム部の長手方向内側に配置されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の腰掛付テーブル装置(20)。
【請求項4】
前記第2のリンク構造(36)の前記脚部(52)は、前記格納形態において、垂直方向から約10度の角度をなして延出されている
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の腰掛付テーブル装置(20)。
【請求項5】
前記腰掛付テーブル装置(20)は、ユーザが前記第1の組み立て部である腰当て部(24)に座ると、前記ユーザの両足が第1の形態における前記第2の組み立て部(22)の下方にくることができる構造である
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の腰掛付テーブル装置(20)。
【請求項6】
前記第2の組み立て部(22)が前記第2の形態にあるとき、前記背当て部(22)は、前記腰当て部(24)の一端に隣接している
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の腰掛付テーブル装置(20)。
【請求項7】
前記第1のリンク構造の前記脚部(54)は、屈曲して前記腰当て部(24)の下方に延出しており、前記第1のリンク構造(30)のピボット軸を形成している管状の構成要素を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の腰掛付テーブル装置(20)。
【請求項8】
前記第2のリンク構造の前記脚部(52)は、屈曲してテーブル天板(22)の下方に延出しており、前記第2のリンク構造(36)のピボット軸を形成している管状の構成要素を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の腰掛付テーブル装置(20)。
【請求項9】
前記第1のリンク構造(30)は、前記第1のリンク構造(30)が前記第1の形態を逸脱するほどに開いてしまうことを防止する止め具(82)を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の腰掛付テーブル装置(20)。
【請求項10】
前記第2のリンク構造(36)は、前記フレーム(26)を前記脚部(52)に接続する第1のリンクを備え、前記第1のリンクは、長手方向にずらして配置されている第1の部分と、第2の部分とを備える
ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の腰掛付テーブル装置(20)。
【請求項11】
前記止め具(82)は、前記第1の直立フレーム部(42)に取り付けられており、前記第1のリンク構造(30)の動きを制限している構成要素を備える
ことを特徴とする請求項9に記載の腰掛付テーブル装置(20)。
【請求項12】
前記第1の組み立て部(24)は、前記腰当て部(24)の下方の中央脚部(56)を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の腰掛付テーブル装置(20)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2013−504378(P2013−504378A)
【公表日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528870(P2012−528870)
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2010/048071
【国際公開番号】WO2011/031716
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(512062981)サイコ インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】