説明

膜モジュールの洗浄装置および洗浄方法

【課題】膜エレメント間を閉塞する固形物を十分に除去でき、洗浄液の使用量を低減でき、洗浄排液を回収して処理するのに要する負荷を軽減できる膜モジュールの洗浄装置を提供する。
【解決手段】洗浄装置11は、設置部12に設置された膜モジュール81の膜エレメント84間の間隙に洗浄水13を噴射する噴射手段14a,14bと、洗浄排水を設置部12の下方に設けられたメッシュベルト16によって固液分離するベルトコンベヤ15と、メッシュベルト16を通過した濾液17を貯留する貯留槽18と、貯留槽18内の濾液17を洗浄水13として噴射手段14a,14bに供給する循環供給手段19とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば下廃水処理や汚泥濃縮等において固液分離に使用される浸漬型の膜モジュールを洗浄するための洗浄装置および洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図8〜図11に示すように、この種の浸漬型の膜モジュール81は、処理槽80内に設けられ、下廃水等の被処理液82中に浸漬されている。各膜モジュール81は、左右一対の集水ケース83と、集水ケース83間に配設された固液分離用の平膜状の複数の膜エレメント84とを有している。集水ケース83はそれぞれ、四角形の箱型の部材であり、内部に集水空間85を備えている。
【0003】
各膜エレメント84は、四角平板状の濾板86と、濾板86の表裏両面に取り付けられた平膜からなる濾過膜87を有している。各膜エレメント84は、隣り合う膜エレメント84の濾過膜87同士を対面させ、濾過膜87の膜面間に所定間隔Aの間隙93を設けて平行に配列されている。濾板86の表裏両面にはそれぞれ、集水空間85に連通する透過水流通路88が複数形成されている。
【0004】
尚、膜モジュール81を処理槽80内に設置した状態では、上記間隙93の端部開放部が露出する面C(上下面)は水平方向に保たれている。
処理槽80内には集水管90が設けられ、膜モジュール81の集水空間85と集水管90とは接続管91を介して連通している。尚、集水管90には透過水取出し用配管(図示省略)が接続され、透過水取出し用配管には吸引ポンプ(図示省略)が設けられている。また、膜モジュール81の下方には散気装置92が設けられている。
【0005】
吸引ポンプを駆動して濾過運転を開始することにより、各膜エレメント84の内側が減圧され、被処理液82中の汚泥等の固形物が膜エレメント84の濾過膜87で捕捉され、濾過膜87を透過して膜エレメント84の透過水流通路88に流入した透過水が、処理水として、透過水流通路88から膜モジュール81の集水空間85に流れ込む。
【0006】
このようにして集水空間85に集められた透過水(すなわち処理水)は、接続管91を経て集水管90に流れ込み、集水管90から透過水取出し用配管へ流れて処理槽80の外部へ取り出される。
【0007】
上記のように集水ケースと膜エレメントとを有する膜モジュールは下記特許文献1に記載されている。
尚、通常の濾過運転時では、散気装置92から散気を行うことで濾過膜87の膜面を洗浄しているが、急激な汚泥性状の変化や散気装置92のトラブル或いは過剰な吸引圧での濾過運転の継続等の原因により、被処理液82中の汚泥や夾雑物等の固形物(ケーキ)が濾過膜87の表面に次第に付着し、このような固形物が膜エレメント84間に詰まって膜エレメント84間を閉塞してしまうことがある。
【0008】
この場合、膜モジュール81を処理槽80から外部へ取り出し、図10の仮想線で示すように、作業者が洗浄水79をホース94等から膜エレメント84間に噴射して、膜エレメント84間に詰まった固形物を除去していた。
【0009】
また、下記特許文献2には、図12に示すように、処理槽95内に、膜モジュール96を洗浄する洗浄装置97が設けられたものが記載されている。洗浄装置97は膜モジュール96の上方に水平方向へ移動可能な噴射ノズル99を有している。処理槽95内の被処理液100を噴射ノズル99から膜エレメント98に向けて噴射し、この際、噴射ノズル99を膜エレメント98同士の間隙に沿って水平方向へ移動させることにより、膜エレメント98の表面に堆積した固形物を洗浄する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平11−33370
【特許文献2】特開2002−52323
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、図10の仮想線で示すように、上記のように作業者が洗浄水79をホース94等から膜エレメント84間に噴射して、膜エレメント84間に詰まった固形物を除去する洗浄方法では、洗浄効率が低く、洗浄水の使用量が増加するという問題がある。また、洗浄水の増加に伴って、除去された固形物を含む洗浄排水も多量に発生するため、洗浄排水を回収して処理するのに要する負荷が増大するという問題もある。
【0012】
また、図12のように、上記特許文献2に示された洗浄装置97を用いて膜エレメント98間が閉塞した膜モジュール96を洗浄する場合、除去された汚泥等の固形物を含んでいる被処理液100を洗浄液として噴射ノズル99から膜エレメント98に噴射するため、洗浄液を噴射ノズル99へ供給するポンプ101や噴射ノズル99の損傷を招くとともに、固形物が膜エレメント98の濾過膜表面に噴射されるため、濾過膜が損傷を受ける虞もあるといった問題がある。
【0013】
また、膜エレメント98間に固形物が詰まった状態で洗浄液を膜モジュール96の上方から噴射する場合、噴射ノズル99から噴射された被処理液100(洗浄液)が膜エレメント98間に溜まって、噴射された被処理液100(洗浄液)の運動エネルギーが膜エレメント98間に堆積した固形物に直接作用しないため、膜エレメント98の洗浄効率が低下し、膜エレメント98間の固形物を十分に除去することができないという問題がある。
【0014】
本発明は、膜エレメント間を閉塞する固形物を十分に除去することができ、洗浄液の使用量を低減することが可能で、洗浄排液を回収して処理するのに要する負荷を軽減することができる膜モジュールの洗浄装置および洗浄方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本第1発明は、両面に濾過膜を配置した平膜状の複数の膜エレメントが濾過膜面間に所定間隔の間隙を設けて平行に配列されてなる膜モジュールを洗浄する洗浄装置であって、
洗浄される膜モジュールを設置する設置部と、
設置部に設置された膜モジュールの膜エレメント間に洗浄液を噴射する噴射手段と、
噴射手段から膜モジュールに噴射された洗浄液と膜モジュールから除去された固形物とが混合した洗浄排液を設置部の下方に設けられた透水性部材によって固液分離する固液分離手段と、
固液分離手段の透水性部材を通過した濾液を貯留する濾液貯留手段と、
濾液貯留手段内の濾液を洗浄液として噴射手段に供給する循環供給手段とを有するものである。
【0016】
これによると、膜モジュールを、槽外に取り出して、洗浄装置の設置部に設置する。そして、洗浄液を噴射手段から膜モジュールの膜エレメント間に噴射することにより、膜エレメント間に詰まった固形物や膜エレメントの濾過膜面に付着した固形物が除去される。
【0017】
この際、噴射手段から膜モジュールに噴射された洗浄液と膜モジュールから除去された固形物とが混合した洗浄排液は、膜モジュールから設置部の下方に落下し、固液分離手段によって固液分離される。このうち、固液分離手段の透水性部材を通過しない洗浄排液中の固形物は透水性部材上に残留するため、固形物を容易に回収することができる。
【0018】
また、透水性部材を通過した洗浄排液中の液分は、濾液として濾液貯留手段内に貯留され、循環供給手段によって濾液貯留手段内から噴射手段に供給され、洗浄液として噴射手段から膜モジュールの膜エレメント間に噴射される。
【0019】
このように、噴射手段から膜モジュールに噴射された洗浄液を、固液分離した後、濾液貯留手段内に回収し、再び噴射手段から噴射して膜モジュールの洗浄に再利用するため、洗浄液の使用量を低減することが可能である。また、洗浄排液中の固形物を容易に回収することができるため、洗浄排液を回収して処理するのに要する負荷を軽減することができる。
【0020】
さらに、循環して再利用される洗浄液中の固形物量が低減されるため、洗浄液の噴射に伴う循環供給手段或いは濾過膜の損傷を軽減することができる。
本第2発明における膜モジュールの洗浄装置は、膜モジュールは、膜エレメント間の間隙の端部開放部が露出する面を側面にして、設置部に設置され、
噴射手段は、洗浄液を、膜エレメント間の間隙の端部開放部が露出する面に向けて噴射するものである。
【0021】
これによると、洗浄液が噴射手段から膜エレメント間の間隙に噴射され、膜エレメント間に詰まった固形物や膜エレメントの濾過膜面に付着した固形物が除去される。この際、膜モジュールは膜エレメント間の間隙の端部開放部が露出する面を側面にして設置されており、洗浄液は上記端部開放部が露出する面(側面)に向けて噴射されるため、噴射された洗浄液は、膜エレメント間内に滞留することなく、除去された固形物とともに膜エレメント間から膜モジュールの下方に速やか且つ確実に流れ落ちて排出される。
【0022】
これにより、噴射された洗浄液が膜エレメント間に詰まった固形物に直接的に衝突するため、噴射された洗浄液が膜エレメント間に滞留して固形物の除去能力が低下してしまうのを防止することができる。
【0023】
本第3発明における膜モジュールの洗浄装置は、固液分離手段は回動自在な無端状のベルトを有するベルトコンベヤであり、
ベルトは透水性部材からなるものである。
【0024】
これによると、洗浄液を膜エレメント間に噴射することにより、洗浄排液が、膜モジュールから設置部の下方に落下し、ベルトコンベヤによって固液分離される。このうち、ベルトコンベヤのベルトを通過しない洗浄排液中の固形物はベルト上に残留するが、ベルトを常時又は所定時間毎に回動する等により、固形物を容易に回収することができる。また、ベルトを通過した洗浄排液中の液分は、濾液として濾液貯留手段内に貯留される。
【0025】
本第4発明における膜モジュールの洗浄装置は、噴射手段は設置部に設置される膜モジュールの一側方に配設され、
設置部は設置された膜モジュールを回転させる回転手段を有しているものである。
【0026】
これによると、膜モジュールを洗浄装置の設置部に設置し、膜モジュールの一側面において露出する膜エレメント間の間隙の端部開放部を噴射手段に対向させる。そして、洗浄液を、噴射手段から、対向する膜モジュールの膜エレメント間の間隙に噴射する。その後、設置部の回転手段で膜モジュールを半回転させ、膜モジュールの他側面において露出する膜エレメント間の間隙の端部開放部を噴射手段に対向させる。そして、洗浄液を、噴射手段から、対向する膜モジュールの膜エレメント間に噴射する。
【0027】
このように設置部に設置された膜モジュールを回転手段で回転することにより、膜モジュールの一側方のみに配設された噴射手段を用いて固形物を除去することができる。
本第5発明は、両面に濾過膜を配置した平膜状の複数の膜エレメントが濾過膜面間に所定間隔の間隙を設けて平行に配列されてなる膜モジュールを洗浄する洗浄方法であって、
噴射手段から膜モジュールの膜エレメント間に向けて洗浄液を噴射し、
上記膜モジュールに噴射された洗浄液と膜モジュールから除去された固形物とが混合した洗浄排液を透水性部材により固液分離し、
透水性部材上に残留した固形物を排出し、
透水性部材を通過した濾液を濾液貯留手段に貯留し、
濾液貯留手段内の濾液を、洗浄液として、再び噴射手段から噴射するものである。
【0028】
これによると、噴射手段から膜モジュールに噴射された洗浄液を、固液分離した後、濾液貯留手段内に回収し、再び噴射手段から噴射して膜モジュールの洗浄に再利用するため、洗浄液の使用量を低減することが可能である。また、洗浄排液中の固形物を容易に回収することができるため、洗浄排液を回収して処理するのに要する負荷を軽減することができる。
【0029】
本第6発明は、上記本第5発明に記載の洗浄方法を実施した後、膜モジュールを液中に浸漬し、膜モジュールの下方から散気を行なうものである。
これによると、散気によるエアリフト効果により、気液混相の上向流が膜モジュールの膜エレメント間を流れ、洗浄液の噴射で除去しきれなかった固形物が除去されるため、さらに膜エレメントが洗浄される。
【発明の効果】
【0030】
以上のように、本発明によると、膜エレメント間の固形物を十分に除去することができ、洗浄液の使用量を低減することが可能で、洗浄排液を回収して処理するのに要する負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の第1の実施の形態における洗浄装置の斜視図である。
【図2】同、洗浄装置の正面図である。
【図3】同、洗浄装置の平面図である。
【図4】同、洗浄装置の側面図である。
【図5】同、洗浄装置の噴射ノズルと膜エレメントとの拡大平面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における洗浄装置の正面図である。
【図7】同、洗浄装置の平面図である。
【図8】処理槽内に設けられた膜モジュールの正面図である。
【図9】膜モジュールの一部切欠き平面図である。
【図10】膜モジュールの縦断面図である。
【図11】膜モジュールの膜エレメントの側面図である。
【図12】従来の膜モジュールの洗浄装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明における第1の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1〜図5に示すように、11は膜モジュール81を載置して洗浄する洗浄装置である。尚、膜モジュール81の構成は先述した従来のもの(図8〜図11参照)と同一であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0033】
洗浄装置11は、洗浄される膜モジュール81を洗浄位置に設置する設置部12と、膜モジュール81を設置部12に出し入れするためのローラコンベヤ20(搬送手段の一例)と、設置部12に設置された膜モジュール81の膜エレメント84間の間隙93に洗浄水13(洗浄液の一例)を噴射する左右一対の噴射手段14a,14bと、両噴射手段14a,14bから膜モジュール81に噴射された洗浄水13と膜モジュール81から除去された固形物55とが混合した洗浄排水(洗浄排液)を固液分離するベルトコンベヤ15(固液分離手段の一例)と、ベルトコンベヤ15のメッシュベルト16を通過した濾液17を貯留する貯留槽18(濾液貯留手段の一例)と、貯留槽18内の濾液17を洗浄水13として両噴射手段14a,14bに供給する循環供給手段19とを有している。
【0034】
左右一方の噴射手段14aは、噴射部材21と、噴射部材21を前後・左右・上下方向X,Y,Zに移動させる移動手段22とを有する。尚、図5に示すように、前後方向Xは膜エレメント84間の間隙93の幅方向に相当し、左右方向Yは上記間隙93の奥行き方向に相当し、図4に示すように、上下方向Zは上記間隙93の長さ方向に相当する。
【0035】
移動手段22は、貯留槽18の上端縁に固定された前後一対の固定部材23と、固定部材23に設けられて左右方向Yへ移動自在な第1の横行部材24と、第1の横行部材24に設けられて上下方向Zへ昇降自在な昇降部材25と、昇降部材25に設けられて左右方向Yへ移動自在な第2の横行部材26と、第2の横行部材26に設けられて前後方向Xへ移動自在な第3の横行部材27とを有している。
【0036】
第1の横行部材24は、左右一対の下部フレーム24aと、両下部フレーム24aに立設された左右一対の縦フレーム24bと、両縦フレーム24bの上端間に連結される連結フレーム24cとを有している。
【0037】
固定部材23には左右方向Yに長い案内溝28が形成されている。下部フレーム24aには、案内溝28に挿通されて固定部材23に支持されるとともに左右方向Yへ案内されながら摺動するスライドピン29が左右複数本(図1では左右2本)設けられている。これらスライドピン29が案内溝28に案内されながら左右方向Yへ摺動することで、第1の横行部材24が固定部材23に対して左右方向Yへ移動する。
【0038】
昇降部材25は、前後一対の昇降アーム25aと、昇降アーム25aの基端部に設けられた前後一対の昇降フレーム25bとを有している。
縦フレーム24bには上下方向Zに長い案内溝30が形成されている。昇降フレーム25bには、案内溝30に挿通されるとともに上下方向Zへ案内されながら摺動するスライドピン31が上下複数本(図1では上下2本)設けられている。これらスライドピン31が案内溝30に案内されながら上下方向Zへ摺動することで、昇降部材25が第1の横行部材24に対して上下方向Zへ移動する。
【0039】
昇降アーム25aには左右方向Yに長い案内溝32が形成されている。第2の横行部材26の両端部には、案内溝32に挿通されるとともに左右方向Yへ案内されながら摺動するスライドピン33が左右複数本(図1では左右2本)設けられている。これらスライドピン33が案内溝32に案内されて左右方向Yへ摺動することで、第2の横行部材26が昇降部材25に対して左右方向Yへ移動する。
【0040】
第2の横行部材26の上面には、前後方向Xに長い案内レール34が設けられている。第3の横行部材27は案内レール34に案内されて前後方向Xへ移動する。
尚、第1〜第3の各横行部材24,26,27の移動と昇降部材25の昇降とはそれぞれ、洗浄装置11に備えられたモータ或いはシリンダ等からなる駆動装置(図示省略)によって行なわれる。
【0041】
噴射部材21は、第3の横行部材27に設けられた噴射管21aと、噴射管21aに水平に設けられて複数の膜エレメント84間の間隙93に対応する複数の噴射ノズル21bとを有している。
【0042】
また、他方の噴射手段14bは上記一方の噴射手段14aと同じ構成を有している。
設置部12は一方の噴射手段14aと他方の噴射手段14bとの間に設定されている。ローラコンベヤ20は、膜モジュール81を設置部12に対して前後方向Xへ搬送するものであり、貯留槽18の上端部に設けられている。
【0043】
ベルトコンベヤ15は、貯留槽18内の上部に設けられており、左右方向Yにおける両端部に設けられたプーリー37,38と、両プーリー37,38間に配置された複数のローラ39と、両プーリー37,38間に巻回された回動自在な無端状のメッシュベルト16と、一方のプーリー37を回転駆動するモータ等からなる駆動装置40とを有している。メッシュベルト16は、網や布或いは多孔体等の透水性に優れた透水性部材からなり、設置部12の下方で且つローラコンベヤ20よりも下方に位置している。尚、ベルトコンベヤ15の下流端部は貯留槽18の外側方へ突出している。
【0044】
貯留槽18は、上部が開放された四角箱形状に構成されており、内部に越流板43を有している。貯留槽18の内部は越流板43によって第1貯留部44と第2貯留部45とに仕切られている。第1貯留部44は第2貯留部45よりも大容量であり、第1貯留部44の上方に設置部12が位置している。貯留槽18には、第1貯留部44に溜まったドレンを抜き出すドレン抜き部46が設けられている。
【0045】
循環供給手段19は、第2貯留部45と両噴射手段14a,14bの各噴射管21aとに連通する循環供給管路47と、ポンプ48と、電磁弁49,50とを有している。循環供給管路47は、第2貯留部45に連通する供給管60と、供給管60から分岐して一方の噴射手段14aの噴射管21aに連通する一方の分岐管61と、供給管60から分岐して他方の噴射手段14bの噴射管21aに連通する他方の分岐管62とを有している。尚、ポンプ48は供給管60に設けられ、一方の電磁弁49は一方の分岐管61に設けられ、他方の電磁弁50は他方の分岐管62に設けられている。
【0046】
以下、上記構成における作用を説明する。
洗浄装置11を処理槽80の近傍に設置し、貯留槽18内の第1および第2貯留部44,45に清澄な洗浄水13(例えば水道水に親水化剤を混合した水等)を予め貯留しておく。また、洗浄装置11のローラコンベヤ20の前後に延長用ローラコンベヤ51,52(延長用搬送手段の一例)を配置する。
【0047】
そして、一台の膜モジュール81を処理槽80から外部に取り出し、パレット53を介して上流側(一方)の延長用ローラコンベヤ51上に載置する。作業者は一方の延長用ローラコンベヤ51上の膜モジュール81を押して設置部12に搬送する。
【0048】
この際、膜モジュール81は、膜エレメント84間の間隙93の端部開放部が露出する面Cを側面にして、設置部12に設置される。すなわち、膜モジュール81は、上記間隙93の長さ方向(両集水ケース83をつなぐ方向)を上下方向Zにし、上記間隙93の幅方向(すなわち膜エレメント84の厚さ方向)を前後方向Xにし、上記間隙93の奥行き方向を左右方向Yにして、設置部12に設置される。これにより、図5に示すように、一方の噴射手段14aの噴射ノズル21bが膜エレメント84間の間隙93の一端開放部に対向するとともに他方の噴射手段14bの噴射ノズル21bが上記間隙93の他端開放部に対向する。
【0049】
ポンプ48を駆動し、両電磁弁49,50を開くことにより、第2貯留部45の洗浄水13が、循環供給管路47を通って両噴射手段14a,14bの噴射管21aに供給され、両噴射手段14a,14bの各噴射ノズル21bから膜モジュール81の膜エレメント84間の間隙93に噴射される。これにより、膜エレメント84間に詰まった固形物(汚泥等)や濾過膜87の膜面に付着した固形物が除去される。
【0050】
この際、ベルトコンベヤ15の駆動装置40で一方のプーリー37を回転駆動することにより、メッシュベルト16を回動させておく。
各噴射ノズル21bから膜モジュール81に噴射された洗浄水13と膜モジュール81から除去された固形物とが混合した洗浄排水は、膜モジュール81からローラコンベヤ20のローラ間を通り抜けて設置部12の下方に落下し、ベルトコンベヤ15のメッシュベルト16によって固液分離される。このうち、メッシュベルト16を通過しない洗浄排水中の固形物55は、メッシュベルト16上に残留し、メッシュベルト16の回動によって設置部12の下方から貯留槽18の外部へ搬送され、回収容器56内に排出される。これにより、固形物55を容易に回収することができる。
【0051】
また、メッシュベルト16を通過した洗浄排水は、濾液17として、貯留槽18内の第1貯留部44に貯留される。この際、濾液17中に残留している細微な固形物55は第1貯留部44の底部に沈降して堆積し、第1貯留部44の上層部の濾液17が清浄化される。このようにして清浄化された上層部の濾液17(上澄液)は第1貯留部44から越流板43を越流して第2貯留部45に貯留され、さらに、第2貯留部45の濾液17は、循環供給管路47を通って両噴射手段14a,14bの噴射管21aに供給され、両噴射手段14a,14bの各噴射ノズル21bから洗浄水13として再び膜モジュール81に噴射される。
【0052】
このように、噴射手段14a,14bから膜モジュール81に噴射された洗浄水13を、ベルトコンベヤ15で固液分離した後、貯留槽18内に回収し、再び噴射手段14a,14bから噴射して膜モジュール81の洗浄に再利用するため、洗浄水13の使用量を低減することが可能である。また、ベルトコンベヤ15を用いて洗浄排水中の固形物55を容易に回収することができるため、洗浄排水を回収して処理するのに要する負荷を軽減することができる。
【0053】
さらに、循環して再利用される洗浄水13中の固形物量が低減されるため、洗浄水13の噴射に伴う循環供給手段19のポンプ48或いは濾過膜87の損傷を軽減することができる。
【0054】
また、設置部12において、膜モジュール81は、膜エレメント84間の間隙93の端部開放部が露出する面Cを側面にして、上記間隙93が上下方向Zに長くなる向きに設置されており、洗浄水13は上記間隙93に対して水平方向(横方向)から噴射されるため、噴射された洗浄水13は、膜エレメント84間内に滞留することなく、固形物とともに膜エレメント84間から膜モジュール81の下方に速やかに且つ確実に流れ落ちて排出される。
【0055】
これにより、噴射された洗浄水13は、膜エレメント84間に詰まった固形物に直接的に衝突して、固形物と共に膜エレメント84間から外部へ流れ落ち、このため、噴射された洗浄水13が膜エレメント84間に滞留して固形物の除去能力が低下してしまうのを防止することができる。
【0056】
また、各々の駆動装置を駆動させることで、第1の横行部材24と第2の横行部材26とをそれぞれ左右方向Yに移動させ、昇降部材25を上下方向Zに移動させ、第3の横行部材27を前後方向Xに移動させることができ、これにより、両噴射手段14a,14bの噴射ノズル21bをそれぞれ前後・左右・上下方向X,Y,Zに移動させることができる。
【0057】
例えば膜モジュール81のサイズに応じて、図5に示すように、噴射ノズル21bを前後方向Xに移動させることにより、洗浄水13を確実に膜エレメント84間の間隙93内に噴射することができる。また、噴射ノズル21bを左右方向Yに移動させることにより、膜エレメント84と噴射ノズル21bとの水平間隔Bを所定間隔に保つことができる。さらに、図2に示すように、噴射ノズル21bを上下方向Zに移動させることにより、膜エレメント84間の間隙93の上下方向Zの全長にわたって洗浄水13を噴射することができる。このようなことにより、膜エレメント84間の固形物を十分に除去することができる。
【0058】
また、固形物が大幅に取り除かれて清浄化された濾液17(上澄液)が第2貯留部45に貯留されるため、ポンプ48の稼動や循環供給管路47或いは噴射ノズル21b等に支障を来たすのを防止することができる。
【0059】
膜モジュール81の洗浄が完了すると、ポンプ48を停止して、噴射ノズル21bからの洗浄水13の噴射を停止し、ベルトコンベヤ15の駆動装置40を停止して、メッシュベルト16の回動を停止する。
【0060】
そして、作業者は、洗浄が完了した膜モジュール81を押して設置部12から他方の延長用ローラコンベヤ52上へ搬送し、膜モジュール81を他方の延長用ローラコンベヤ52から降ろして処理槽80内に設置する。
【0061】
その後、作業者は、上記と同様な方法で、別の未洗浄の膜モジュール81を洗浄装置11で順次洗浄する。この際、膜モジュール81を各ローラコンベヤ20,51,52で搬送して設置部12に出し入れするため、複数台の膜モジュール81を、一台ずつ順次、効率良く洗浄することができる。尚、洗浄中に貯留槽18内の濾液17の量が不足してきた場合は、水道水等の清澄な水を新たに補充する。
【0062】
また、上記のようにして膜モジュール81を洗浄した後、図8に示すように、これらの膜モジュール81を処理槽80内に設置して被処理液82中に浸漬した状態で、散気装置92を作動して膜モジュール81の下方から散気を行なってもよい。尚、この場合、処理槽80の代わりの別の散気処理槽内で液中に浸漬して散気を行うことも可能であり、浸漬する液も被処理液82に限定されず、例えば新水又は洗浄水等であってもよい。
【0063】
上記散気によるエアリフト効果によって、処理槽80内に上向流が発生し、この上向流が各膜モジュール81の膜エレメント84間を流れることにより、膜エレメント84が洗浄される。
【0064】
尚、上記第1の実施の形態では、各噴射ノズル21bの口径を膜エレメント84間の所定間隔A以下にしており、例えば、各噴射ノズル21bの口径を直径1mm〜10mmに設定している。また、1本の噴射ノズル21bから1分間に噴射される洗浄水13の噴射量を例えば5リットル〜15リットルに設定している。
【0065】
上記第1の実施の形態では、両電磁弁49,50を開き、洗浄水13を両方の噴射手段14a,14bの噴射ノズル21bから膜モジュール81に噴射して、膜モジュール81を左右両側から同時に洗浄しているが、一方の電磁弁49を開き、他方の電磁弁50を閉じて、洗浄水13を一方の噴射手段14aの噴射ノズル21bのみから膜モジュール81に噴射し、その後、一方の電磁弁49を閉じ、他方の電磁弁50を開いて、洗浄水13を他方の噴射手段14bの噴射ノズル21bのみから膜モジュール81に噴射し、膜モジュール81を左右片側ずつ交互に洗浄してもよい。
【0066】
また、両電磁弁49,50の開閉を交互に切換えることにより、洗浄水13を一方の噴射手段14aの噴射ノズル21bと他方の噴射手段14bの噴射ノズル21bとのいずれか片方から所定時間毎に交互に噴射してもよい。
【0067】
上記第1の実施の形態では、作業者が各ローラコンベヤ20,51,52上に載置された膜モジュール81を押して搬送しているが、各ローラコンベヤ20,51,52のローラを駆動装置で強制的に回転して搬送してもよい。
【0068】
上記第1の実施の形態では、洗浄装置11のローラコンベヤ20の前後に延長用ローラコンベヤ51,52を配置したが、延長用ローラコンベヤ51,52を用いなくてもよい。
【0069】
上記第1の実施の形態では、洗浄時、パレット53を介して膜モジュール81をローラコンベヤ20,51,52で搬送したが、膜モジュール81をローラコンベヤ20,51,52上に直接載置して搬送してもよい。
【0070】
次に、本発明における第2の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図6,図7に示すように、洗浄装置11は、設置部12に設置される膜モジュール81の一側方に配設される一方の噴射手段14aのみを有しており、他方の噴射手段14bを有していない。尚、循環供給手段19は、第2貯留部45と一方の噴射手段14aの噴射管21aとに連通する循環供給管路47と、ポンプ48と、一方の電磁弁49とを有している。
【0071】
また、貯留槽18は底板65と前後一対の縦板66,67と左右一対の側板68,69とを有し、両縦板66,67の上端部間には複数のフレーム70が架設されている。設置部12は、一方の噴射手段14aの噴射ノズル21bに対向する位置に設定されており、設置された膜モジュール81を回転させる回転台72(回転手段の一例)を有している。回転台72は、鉛直軸心71廻りに回転自在であり、フレーム70に支持されて貯留槽18の上端部に設けられている。
【0072】
以下、上記構成における作用を説明する。
一台の膜モジュール81を設置部12の回転台72上に載置し、膜モジュール81の一側面C1において露出する膜エレメント84間の間隙93の一端開放部を一方の噴射手段14aの噴射ノズル21bに対向させる。
【0073】
ポンプ48を駆動し、電磁弁49を開くことにより、第2貯留部45の濾液17が、循環供給管路47を通って噴射手段14aの噴射管21aに供給され、洗浄水13として、噴射ノズル21bから対向する膜エレメント84間の間隙93の一端開放部に噴射される。
【0074】
所定時間経過後、ポンプ48を停止して洗浄水13の噴射を停止し、作業者が、回転台72を180°回転して膜モジュール81を半回転させ、膜モジュール81の他側面C2において露出する上記間隙93の他端開放部を一方の噴射手段14aの噴射ノズル21bに対向させる。そして、ポンプ48を駆動することにより、洗浄水13が噴射ノズル21bから対向する膜モジュール81の膜エレメント84間に噴射される。
【0075】
このように設置部12に設置された膜モジュール81を回転台72で回転することにより、膜モジュール81の一側方のみに配設された噴射手段14aを用いて、膜モジュール81の固形物を除去することができる。
【0076】
上記第2の実施の形態では、作業者が手動で回転台72で回転しているが、モータ等の回転駆動装置で自動的に回転してもよい。
上記第2の実施の形態の洗浄装置11に、上記第1の実施の形態で示したようなローラコンベヤ20を設けてもよい。
【0077】
上記第2の実施の形態では、一方の噴射手段14aのみを有する洗浄装置11を示したが、他方の噴射手段14bのみを有する洗浄装置11であってもよい。
上記各実施の形態では、膜モジュール81を洗浄している際、ベルトコンベヤ15を連続駆動してメッシュベルト16を常時回動しているが、メッシュベルト16を所定時間毎に回動して固形物55を排出してもよい。
【0078】
上記各実施の形態では、透水性部材の一例としてメッシュベルト16を挙げ、固液分離手段の一例としてベルトコンベヤ15を挙げたが、透水性部材の別の例として網状のかごを用いて固形物55を受け、固液分離手段の一例として上記網状のかごをコンベヤで搬送して固形物55を排出してもよい。
【0079】
上記各実施の形態では、貯留槽18内の濾液17が第1貯留部44から越流板43を越流して第2貯留部45へ流れ込むことにより、清浄化された濾液17を洗浄水13として再利用しているが、貯留槽18内に水切りフレコンバックを設け、濾液17を濾過して洗浄水13として再利用してもよい。
【0080】
上記各実施の形態では、図8に示す濾過運転時における膜モジュール81の上面および下面に向けて洗浄水13を噴射しているが(図2参照)、濾過運転時における膜モジュール81の側面が開放状態或いは開閉自在な構造であれば、膜エレメント84間の間隙93の端部開放部が露出した側面に向けて洗浄水13を噴射してもよい。
【0081】
上記各実施の形態では、前後方向Xを膜エレメント84間の間隙93の幅方向にし、上下方向Zを上記間隙93の長さ方向になるように、膜モジュール81を設置部12に載置しているが、前後方向Xを上記間隙93の長さ方向にし、上下方向Zを上記間隙93の幅方向になるように、膜モジュール81を載置してもよい。この場合には、複数の噴射ノズル21bを上下方向Zに並べて前後方向Xへ移動させるように構成すればよい。
【0082】
上記各実施の形態では、洗浄水13に水道水を使用したが、工業用水、又は、次亜塩素酸ナトリウム含有水、或いは、界面活性剤含有水等を使用してもよく、また、酸性或いはアルカリ性の洗浄水を用いてもよい。
【0083】
上記各実施の形態では、各膜エレメント84間の間隙93に対応する噴射ノズル21bを設けているが、一つの噴射ノズル21bから噴射される洗浄水13が複数の膜エレメント84間の間隙93に向けて噴射される場合には、膜エレメント84の配列ピッチを超えるピッチで噴射ノズル21bを設けてもよい。
【0084】
また、一つの噴射ノズル21bから噴射される洗浄水13が一つの膜エレメント84間の間隙93に向けて噴射される場合であっても、上記各実施の形態における前後方向Xに噴射ノズル21bを移動させることで、膜エレメント84の配列ピッチを超えるピッチで噴射ノズル21bを設けることが可能である。
【符号の説明】
【0085】
11 洗浄装置
12 設置部
13 洗浄水(洗浄液)
14a,14b 噴射手段
15 ベルトコンベヤ(固液分離手段)
16 メッシュベルト(透水性部材)
17 濾液
18 貯留槽(濾液貯留手段)
19 循環供給手段
72 回転台(回転手段)
80 処理槽
81 膜モジュール
82 被処理液
84 膜エレメント
87 濾過膜
92 散気装置
93 間隙
A 所定間隔
C 膜エレメント間の間隙の端部開放部が露出する面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両面に濾過膜を配置した平膜状の複数の膜エレメントが濾過膜面間に所定間隔の間隙を設けて平行に配列されてなる膜モジュールを洗浄する洗浄装置であって、
洗浄される膜モジュールを設置する設置部と、
設置部に設置された膜モジュールの膜エレメント間に洗浄液を噴射する噴射手段と、
噴射手段から膜モジュールに噴射された洗浄液と膜モジュールから除去された固形物とが混合した洗浄排液を設置部の下方に設けられた透水性部材によって固液分離する固液分離手段と、
固液分離手段の透水性部材を通過した濾液を貯留する濾液貯留手段と、
濾液貯留手段内の濾液を洗浄液として噴射手段に供給する循環供給手段とを有することを特徴とする膜モジュールの洗浄装置。
【請求項2】
膜モジュールは、膜エレメント間の間隙の端部開放部が露出する面を側面にして、設置部に設置され、
噴射手段は、洗浄液を、膜エレメント間の間隙の端部開放部が露出する面に向けて噴射することを特徴とする請求項1記載の膜モジュールの洗浄装置。
【請求項3】
固液分離手段は回動自在な無端状のベルトを有するベルトコンベヤであり、
ベルトは透水性部材からなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の膜モジュールの洗浄装置。
【請求項4】
噴射手段は設置部に設置される膜モジュールの一側方に配設され、
設置部は設置された膜モジュールを回転させる回転手段を有していることを特徴とする請求項2に記載の膜モジュールの洗浄装置。
【請求項5】
両面に濾過膜を配置した平膜状の複数の膜エレメントが濾過膜面間に所定間隔の間隙を設けて平行に配列されてなる膜モジュールを洗浄する洗浄方法であって、
噴射手段から膜モジュールの膜エレメント間に向けて洗浄液を噴射し、
上記膜モジュールに噴射された洗浄液と膜モジュールから除去された固形物とが混合した洗浄排液を透水性部材により固液分離し、
透水性部材上に残留した固形物を排出し、
透水性部材を通過した濾液を濾液貯留手段に貯留し、
濾液貯留手段内の濾液を、洗浄液として、再び噴射手段から噴射することを特徴とする膜モジュールの洗浄方法。
【請求項6】
上記請求項5に記載の洗浄方法を実施した後、膜モジュールを液中に浸漬し、膜モジュールの下方から散気を行なうことを特徴とする膜モジュールの洗浄方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−234224(P2010−234224A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−83842(P2009−83842)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】