説明

臨床検査システム

【課題】 進捗に問題ある検査を正確かつ容易に把握できる臨床検査システムを提供する。
【解決手段】 本発明は、臨床検査業務を管理する臨床検査システムであって、管理対象とする検査に関する情報を入力するための検査情報入力手段と、検査情報入力手段により入力された検査情報を記憶するための検査情報記憶手段と、検査情報記憶手段が記憶している検査情報の中から臨床検査業務の進捗に関する所定の抽出条件に該当する検査情報を抽出する抽出手段と、抽出対象となる検査情報の範囲を選択するための範囲選択手段と、抽出手段により抽出された検査情報を表示するための進捗管理用画面を作成する画面作成手段と、画面作成手段が作成した進捗管理用画面を表示する表示手段と、ログイン名とそのログイン名に応じて範囲選択手段により選択可能な検査情報の範囲を記憶する記憶手段と、を備え、範囲選択手段は、ログインされたログイン名により選択可能な検査情報の範囲のみ指定可能である臨床検査システムを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータや分析装置などがネットワークを介して接続されて、臨床検査に関する検査情報を管理するための臨床検査システムに関するものであり、特に病院などの医療機関で稼動し、各種臨床検査業務の進捗状況をより管理しやすくする臨床検査システムを提供するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、病院などの医療機関においては、検査の予約・受付け、採血管等の検体容器に貼付するバーコードラベルの印刷、検査手順の指導書となるワークシートの印刷、検査室への検体の搬送、各種分析装置を用いた測定、測定結果の集計、バリデーション(測定結果の確定)、再検指示、検査結果の報告に至る各種臨床検査業務の管理を統括的に行うための臨床検査システムが普及している。このような臨床検査システムは、入出力端末となるコンピュータや分析装置などが病院内の各所に配され、ネットワークを介して接続されることにより構築されている。
【0003】
臨床検査業務においては、所定時間を経過しても検査結果が報告されなければ患者の診療に差し支えることとなる。このようなトラブルは、患者から採取された検体が、何らかの原因により予定時刻を過ぎても分析装置の設置されている検査室に到着していない、検査室での検査が滞っている、あるいは測定後の報告書の送信が完了していない、といった様々な原因によって生じる。もしある検体に生じたトラブルが長時間にわたって放置されれば、その検体だけでなく一連の検査業務の円滑な流れが妨げられる。そういったトラブルの発生を発見するための、進捗管理機能を備えた臨床検査システムが知られている。この臨床検査システムは、臨床検査システムの管理対象となっている各検査の進捗状況を一覧表示する機能を備えている。臨床検査システムの操作者は、この一覧表示の中から検査の進捗に問題のあるものを探し、トラブルを解消するために何らかの対応をとることになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし従来の臨床検査システムでは、臨床検査システムの管理対象となる検査の種類や検体の数が増えるほど、一覧表示されるべき進捗状況にある検査数も増加していた。一方、一覧表示される検査の中には、進捗に問題のないものが多く含まれている場合や、進捗に問題があっても、その操作者が担当する検査の範囲外の検査である場合などがあった。そのため、一覧表示される数多くの検査の中からその操作者の管理範囲内の検査でありかつ進捗に問題のある検査を速やかに発見することは容易ではなく、検査のトラブルに対して迅速に対応できない場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題に鑑み本発明は、臨床検査業務を管理する臨床検査システムであって、管理対象とする検査に関する情報を入力するための検査情報入力手段と、検査情報入力手段により入力された検査情報を記憶するための検査情報記憶手段と、検査情報記憶手段が記憶している検査情報の中から臨床検査業務の進捗に関する所定の抽出条件に該当する検査情報を抽出する抽出手段と、抽出対象となる検査情報の範囲を選択するための範囲選択手段と、抽出手段により抽出された検査情報を表示するための進捗管理用画面を作成する画面作成手段と、画面作成手段が作成した進捗管理用画面を表示する表示手段と、ログイン名とそのログイン名に応じて範囲選択手段により選択可能な検査情報の範囲を記憶する記憶手段と、を備え、範囲選択手段は、ログインされたログイン名により選択可能な検査情報の範囲のみ指定可能である臨床検査システムを提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の臨床検査システムによれば、操作者にとって何らかの対応が必要な検査のみが抽出されて表示されるので、見落としがなくなる。また「総合」「検体種類別」「装置別」といったように範囲を指定し、その中で操作者にとって何らかの対応が必要な検査のみが抽出されて表示されるので、操作者はその管理範囲内で進捗に問題がある検査のみの情報を表示させることが可能である。これにより、進捗に問題はあるがその操作者の管理範囲外の検査については進捗管理用画面に出力されないため、操作者個人個人にとって真に必要な情報のみが表示されることになる。
【0007】
また自動で、所定のタイミングにて出力更新を行うことで、操作者の急な対応を要する状況が生じても、操作者に対し即座に対応を促すことができ、臨床検査の一連の作業におけるリードタイムを短縮させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を用いた臨床検査システムの実施例につき説明する。なお、本発明がこの実施例に限定されるわけではない。
【0009】
<実施例1>図1は本システムのハードウェア構成と、臨床検査の各作業との関係を説明する図である。本システムはコンピュータ(サーバ1・クライアント2・3・4・5・6)、検体容器供給装置7、分析装置群8(ME-1・ME-2・ME-3・ME-4)、FAX9からなるクライアント/サーバ型のシステムであり、各構成要素はLAN10により接続されている。
【0010】
コンピュータ(サーバ1・クライアント2・3・4・5・6)は、いずれもCPU・ROM・RAM・ハードディスク等を有する汎用のコンピュータであり、これらは、キーボードやマウス等の入力装置・CRTやLCD等の表示装置を備える。各クライアントはシステムにおける各種入出力を行うための入出力端末として機能し、サーバ1との間で情報の送受信を行う。クライアントに何らかの機器が接続されている場合は、そのクライアントは接続された機器との間で情報の送受信を行う。
【0011】
サーバ1は、各クライアントを前記のような入出力端末として機能させたり、サーバ1が各クライアントや分析装置から送信された情報を受信し、それに基づき記憶・出力等の情報処理を行うためのプログラム群11を記憶・管理している。各クライアントは必要に応じてサーバ1の管理するプログラム群11を読み込むことにより入出力端末としての各種機能を実現する。
【0012】
またサーバ1は検査情報データベース12を管理する。検査情報データベース12は、本システムが管理対象とした各検査毎に、患者の属性情報や検査結果、それらの入力時間など、検査に関する様々な情報(検査情報)を記憶するためのものである。ここに記憶される情報は、各クライアントや分析装置を介して行われる臨床検査業務(検査の受付、検体到着確認、測定、測定結果確認、報告書作成、報告書出力、などを含む。これらについては後述する。)の各ステップにおいて、各クライアントや分析装置によって入力される。
【0013】
本システムの特徴は、管理対象とした検査に関する検査情報を記憶し、記憶している検査情報から臨床検査業務の進捗状況をチェックし、作業の進行に遅れが生じたり、ある検体に対し再度検査を行う必要が生じたりして、操作者に通知すべき状況にある検査がある場合に、それをクライアントの有する表示装置に出力するための進捗管理機能を有する点である。進捗管理機能は、検査情報データベース12に検査情報を入力・記憶するための「検査情報収集機能」と、所定の抽出条件に基づき検査情報データベース12を検索して抽出条件に該当する検査情報を抽出し、抽出した検査情報から進捗管理用の画面を作成して出力する「進捗管理用画面出力機能」の二機能からなる。これらを含めた進捗管理機能は、サーバ1の管理するプログラム群11に含まれる進捗管理プログラム111が、本システムを構成するサーバ1及び各クライアント上で動作することにより実現する。
【0014】
(1.検査情報収集機能)
以下、検査情報収集機能について、本システムが管理する一連の臨床検査の業務の各ステップ毎に説明する。本システムにおいて臨床検査の一連の業務は、図1に示すように「受付」、「検体到着確認」、「測定」、「測定結果確認」、「報告」といった各ステップからなる。そして各作業が完了すると、各作業に用いられるクライアントや分析装置から検査情報データベース12に検査情報の入力が行われ、記憶される。
【0015】
(受付)
医師が患者に対して検査が必要であると判断すると、医局で検査の依頼を行う。その依頼に際して患者名や検査項目などのオーダーを受付け、登録をすることが受付である。これにより、臨床検査システムにおける一連の検査業務が開始される。受付の入力は、クライアント2の表示装置に表示される所定の受付入力用画面に対し、操作者がマウスやキーボード等の入力装置を用いて行う。その入力内容は、受付時刻と共にサーバ1が管理する検査情報データベース12に記憶される。
【0016】
図2は検査情報データベース12の概念図である。検査情報データベース12は、受付された検査毎にレコードを有し、受付時に入力される「受付番号」、「患者名」、「患者ID」、「緊急検査か否か」、「検査項目」、使用される検体の種類と分析装置を特定するための「検体・装置特定コード」、などの情報を記憶する。また受付の入力がなされた時刻も記憶する。このように検査情報データベース12に記憶される情報や、それらの集合であるレコードを、以下「検査情報」と呼ぶ。
【0017】
検体の種類や測定項目、分析装置によって、用いられる検体容器の種類や本数が変わってくるので、受付された検査の内容に応じて適切な種類・本数の検体容器を用意する必要がある。まず前記受付で入力・記憶された検査情報が、サーバ1からクライアント3を介して検体容器供給装置7に送信される。検体容器供給装置7は検体を採取するための検体容器を複数種類格納しており、受信した検査情報に応じた種類・数の検体容器を選択・供給する。また検体容器供給装置7は、バーコードプリンタを内蔵しており、受信した検査情報に応じ、検査の日付・受付番号・検体容器ID・使用する分析装置の機種など各種情報を含むバーコードラベルを印刷し、選択された検体容器に自動的に貼付する。このようにして検体容器供給装置7は、検査の内容に応じた検体容器を供給する。供給された検体容器には、患者から採取した血液や尿などの検体が収納される。
【0018】
(検体到着確認)
検体を収納した検体容器は、血液検査室・尿検査室といった検査室へ搬送される。なお図1では便宜上複数の検査室を一の検査室として表わしている。患者から採取された検体が、検査室に到着すると、検体到着確認の入力が行われる。検体到着確認の入力は、検査室に配されているクライアント4の有するバーコードリーダ(図示せず)を用いて検体容器に貼付されているバーコードラベルを読み取ることにより行う。バーコードに汚れ等が付着してバーコードリーダによる読み取りができない場合は、クライアント4の表示装置に表示される所定の検体到着確認入力用画面に対し、マウスやキーボード等の入力装置を用いて入力することも可能である。検体到着確認の入力があると、サーバ1が管理する検査情報データベース12に、検体到着確認の入力がなされた時刻が記憶される。
【0019】
(測定)
検体到着確認を済ませた検体は、分析装置にセットされ、依頼のあった検査項目の測定が行われる。分析装置群8に含まれる分析装置ME-1・ME-2・ME-3・ME-4のうち、ME-1・ME-2はいずれも血液分析装置である。ME-1は血液中の赤血球数・白血球数・血小板数やヘモグロビン濃度を測定するための血液分析装置である。ME-2は網状赤血球を測定するための血液分析装置である。ME-3・ME-4は尿分析装置である。ME-3は、尿中の赤血球・白血球・細菌・円柱といった有形成分を測定するための尿分析装置であり、いわゆる尿沈渣検査に用いられる。ME-4は、尿中の蛋白質・ブドウ糖・潜血といった化学的成分を測定するための尿分析装置であり、いわゆる尿定性検査に用いられる。分析装置群8に含まれるいずれの分析装置も、検体容器に貼付されているバーコードラベルを読み取り、依頼のあった検査項目の測定を全自動で行うことができる。
【0020】
分析装置ME-1・ME-2・ME-3・ME-4はそれぞれサーバ1とネットワーク接続されており、各分析装置では、測定が終了すると、受付け番号・検体容器ID・測定の日時といった情報と共に測定結果を自動的にサーバ1に送信し、測定結果入力を行う。測定結果入力により、サーバ1が管理する検査情報データベース12には、測定結果と、測定結果入力がなされた時刻とが記憶される。なお、これらの分析装置を用いず、用手法にて検査が行われた場合には、クライアント4の表示装置に表示される所定の測定結果入力用画面に対し、操作者がマウスやキーボード等の入力装置を用いて測定結果を入力することも可能であり、その場合も、測定結果と、測定結果入力がなされた時刻とが記憶される。
【0021】
(測定結果確認)
測定結果確認には、バリデーションと再検指示の各作業が含まれる。バリデーションとは、ある測定結果に対し、それを「正式な測定結果として検査の依頼元に報告してよいものである」と承認することであり、権限を有する操作者のみが行う。バリデーション入力は、クライアント5の表示装置に表示される所定のバリデーション入力用画面に対し、操作者がマウスやキーボード等の入力装置を用いて行う。この画面にはバリデーション対象となっている測定結果が表示され、バリデーションをしてよいものを画面上で選択することでバリデーション入力を行う。バリデーション入力がなされると、サーバ1が管理する検査情報データベース12に、バリデーション入力及びその入力時刻が記憶される。
【0022】
バリデーション作業中に、異常な測定結果が発見されることがある。その原因としては検体の異常と、分析装置の異常とが考えられる。ここで再度の検査(再検)が必要であると判断した場合、操作者はその測定結果にバリデーションをせず、再度の検査を行うべき旨の指示を出す。これが再検指示である。再検指示を出すには、再検が必要であると判断された測定結果をバリデーション入力用画面上で選択し、再検指示の指定を行う。再検指示が出された検査については、検査情報データベース12に、再検指示及びその入力時刻が記憶される。
【0023】
再検指示が出された測定結果にはバリデーションがなされず、同検体については再検が実施されることになる。再検が完了した場合にも、最初の測定と同様にして、検査情報データベース12に、再検の測定結果と、再検の測定結果入力の時刻が記憶される。
【0024】
再検が行われた検査については、バリデーション入力用画面に、最初の測定結果と、再検の測定結果とが表示されるので、操作者は両者を比較する。再検の測定結果を正式な測定結果として報告できる場合は、再検の測定結果につきバリデーション入力を行う。
【0025】
(報告)
測定結果に対するバリデーションが完了すると、その検査についての報告書が作成され、検査室から検査依頼元の医局に検査の報告がなされる。報告書の作成は、クライアント5の表示装置に表示される所定の報告書作成入力用画面に、操作者がマウスやキーボード等の入力装置を用いて必要事項を入力することで行う。報告書の作成が完了すると、作成された報告書のデータがサーバ1へ送信され、検査情報データベース12に記憶されている検査情報のレコードと関連づけられてサーバ1に記憶される。またこのデータは、サーバ1からFAXモデム(図示せず)を介してFAX9へ送信される。FAX9は検査依頼元の医局に配されており、受信した報告書のデータをプリントアウトする。サーバ1からFAX9への情報の送信が完了すると、検査情報データベース12には送信完了時の時刻が記憶される。なおサーバ1が記憶している報告書のデータは、検査依頼元の医局に配されているクライアント6の表示装置に表示される所定の報告書閲覧用画面にて閲覧することができる。
【0026】
このように、それぞれの作業が完了した時点で、各作業に用いられるクライアントや分析装置から検査情報データベース12に各種情報の入力が行われ、検査情報として記憶される。図3に、検査情報データベース12の概念図を示す。受付番号・患者名・患者ID・検査項目・検体種類/分析装置識別コードなどをレコード毎に記憶している。またこれまで説明してきた通り、臨床検査の各作業の、完了の入力がなされた時刻を記憶している。つまり検査情報データベース12に時刻が記憶されている作業については、既に完了しているということになる。また時刻が記憶されていなければ、その作業は未完了ということになる。例えば受付番号110002の検査のレコードでは受付、到着確認、測定、バリデーションは完了しているが、報告は完了していないということになる。また「再検」の欄に時刻が記憶されていれば、その検査には再検指示が出されていることを示す。
【0027】
なお、検査情報収集機能は、本システムが稼動している間は常に実行されており、各クライアントや分析装置から検査情報の入力があれば随時受付け、検査情報データベース12へ記憶していく。
【0028】
検査情報収集機能実行時の情報処理の流れ上記に説明してきた検査情報収集機能、つまり一連の臨床検査の作業の各ステップ毎に行われる検査情報の入力・検査情報データベース12への記憶は、進捗管理プログラム111が本システムを構成するコンピュータ上で動作することにより実現する。図4は、検査情報収集機能実行時の、進捗管理プログラム111の動作の流れを示すものである。検査情報収集機能は、本システムの稼動開始と共に実行開始され、本システムが稼動している間は常に実行されている。
【0029】
ステップS1:本システムが稼動している間は、各クライアントや分析装置から検査情報の入力があれば随時記憶を受付けている。検査情報の入力があればステップS2へ、入力がなければステップS3へ移行する。
【0030】
ステップS2:入力のあった検査情報を、検査情報データベース12に記憶する。
【0031】
ステップS3:本システムの稼動を続行する場合はステップS1へ移行し、検査情報入力の受付け続ける。本システムの稼動を終了する場合は、検査情報収集機能の実行も終了する。
【0032】
以上のように進捗管理プログラム111によって検査情報収集機能が実行され、各クライアントや分析装置は、検査情報データベース12に対する検査情報の入力を行う。
【0033】
(2.進捗管理用画面出力機能)
前述の通り、進捗管理プログラム111により本システム上で実現される進捗管理機能は、1.で説明してきた検査情報収集機能に加え、以下に説明する進捗管理用画面出力機能により構成される。
【0034】
検査の受付から報告に至る臨床検査の一連の業務においては、トラブルにより進捗に遅れが生じたり、再検等の必要が生じたりして、操作者が何らかの対応をする必要がある場合などがある。本システムの進捗管理用画面出力機能は、そういった状況を予め抽出条件として定義しておき、抽出条件に該当する検査情報が検査情報データベース12にある場合に、所定の画面をクライアントの表示装置に出力して操作者へ通知する機能である。
【0035】
各クライアントのいずれかで、進捗管理プログラム111による進捗管理用画面出力機能を実行すると、予め定義された抽出条件に該当する検査のみが検査情報データベース12から抽出され、所定の進捗管理用画面として一覧表示される。操作者は進捗管理用画面を見て、そこに表示されている検査に関しては直接対応が必要であると知ることができる。
【0036】
進捗管理用画面出力機能は、クライアント2・3・4・5・6のいずれでも実行可能である。いずれかのクライアントで進捗管理用画面出力を実行すると、進捗管理プログラム111により、以下に説明する「範囲選択」「抽出」「出力」のステップを踏んで情報処理が行われる。
【0037】
(範囲選択)
「範囲選択」のステップでは、検査情報データベース12に記憶された検査情報のうち進捗管理用画面出力の対象とする検査情報の範囲を選択する。進捗管理用画面出力機能を実行開始すると、進捗管理プログラム111により、検査の範囲選択を操作者に要求する画面がクライアントの表示装置に表示される。その画面の例を図5に示す。ここでは範囲選択の選択肢として「総合」「検体種類別(血液)」「検体種類別(尿)」「分析装置別(ME-1)」「分析装置別(ME-2)」「分析装置別(ME-3)」「分析装置別(ME-4)」がある。画面上でそのいずれかを、クライアントの有するマウスやキーボード等の入力装置によって指定すると、進捗管理用画面出力の対象とする検査情報の範囲を選択できる。図5では「検体種類別(血液)」の選択肢が選択されており、色が反転して表示される。「総合」を選択すると、後述する「抽出」のステップにおいて、検査情報データベース12に記憶されている全ての検査のレコードを対象として、所定の抽出条件による検索が行われる。「検体種類別(血液)」を選択すると、後述する「抽出」のステップにおいて、検査情報データベース12に記憶されている検査情報のうち、血液を検体とする検査のレコードのみを対象として、所定の抽出条件による検索が行われる。「検体種類別(尿)」を選択すると、後述する「抽出」のステップにおいて、検査情報データベース12に記憶されている検査のうち、尿を検体とする検査のレコードのみを対象として、所定の抽出条件による検索が行われる。「分析装置別(ME-1)」を選択すると、後述する「抽出」のステップにおいて、検査情報データベース12に記憶されている検査情報のうち、分析装置ME-1を用いる検査のレコードのみを対象として、所定の抽出条件による検索が行われる。「分析装置別(ME-2)」を選択すると、後述する「抽出」のステップにおいて、検査情報データベース12に記憶されている検査情報のうち、分析装置ME-2を用いる検査のレコードのみを対象として、所定の抽出条件による検索が行われる。「分析装置別(ME-3)」を選択すると、後述する「抽出」のステップにおいて、検査情報データベース12に記憶されている検査情報のうち、分析装置ME-3を用いる検査のレコードのみを対象として、所定の抽出条件との比較が行われる。「分析装置別(ME-4)」を選択すると、後述する「抽出」のステップにおいて、検査情報データベース12に記憶されている検査情報のうち、分析装置ME-4を用いる検査のレコードのみを対象として、所定の抽出条件による検索が行われる。
【0038】
「範囲選択」のステップにより、本システムでは、尿検査に関する進捗管理は行う必要がなく、血液検査のみの進捗管理を行えばよい操作者は、検査に用いる検体の種類によって検査情報の範囲を限定するための選択肢の一つである「検体種類別(血液)」を選択することにより、検査測定対象の検体が血液である検査のうち進捗に問題があるものについてのみ、進捗管理用画面に表示させることが可能である。また、網状赤血球の測定に関する検査のみを進捗管理の対象とすればよい操作者は、検査に用いる分析装置によって検査情報の範囲を限定するための選択肢の一つである「分析装置別(ME-2)」を選択することにより、網状赤血球を測定する機能を有する分析装置ME-2によって測定される検査のうち進捗に問題があるものについてのみ、進捗管理用画面に表示させることが可能である。また本システムが管理対象とする検査の全てにつき進捗管理を行う必要がある操作者は、「総合」を選択することにより、検査情報データベース12に記憶されている全ての検査情報の中から、進捗に問題がある検査に関する検査情報を抽出し、進捗管理用画面に表示させることが可能である。
【0039】
以上のような「範囲選択」のステップは、進捗管理プログラム111が動作することにより実現する。
【0040】
(抽出)
「範囲選択」が行われると、選択された検査情報の範囲に応じて、検査情報データベース12に記憶されている検査情報から所定の抽出条件に該当するものが検索され、抽出される。図6は、進捗管理プログラム111を中心とした本システムの機能の模式図である。進捗管理プログラム111による検査情報収集機能の実行によって検査情報入力手段13(ここでは各クライアントや分析装置)から入力された検査情報は、検査情報データベース12に記憶される。進捗管理プログラム111には、範囲選択手段14(ここでは各クライアント)を用いて選択される検査情報の各範囲に応じて、所定の抽出条件を用いた検索を行う検索プログラム群112が含まれている。各検索プログラムは図5の画面に表示される範囲選択の各選択肢と対応付けられており、範囲選択の入力に応じて、対応する検索プログラムが起動して検索を行う。検索に用いられる所定の抽出条件は、検索プログラム毎にマクロ言語で記載されており、選択される検査情報の範囲によって、検索に用いられる抽出条件が異なるように設定可能となっている。
【0041】
例えば「範囲選択」のステップにおいて「分析装置ME-1」を選択した場合、それに対応した検索プログラム112aが起動する。図7のaは、範囲選択の選択肢「分析装置ME-1」に対応する検索プログラム112aにマクロ言語で記述された抽出条件の内容を示す。ここには、条件として、
(1)分析装置ME-1が用いられる検査である。
(2)検体到着から45分(緊急検査の場合は10分)を経過してもバリデーション完了していない。
(3)再検指示がなされている。
(4)再検指示された検体につき、再検が完了している。
が設定されている。また上記(1)〜(4)を用いた組合せ式「(1)×((2)+(3)+(4))」が設定されている(「×」はAND条件、「+」はOR条件を示す)。この組み合わせ式をもって抽出条件とし、検索が行われる。すなわち、この検索プログラム112aが実行された場合は、検査情報データベース12に記憶されているレコードのうち、条件(1)(「分析装置ME-1が用いられる検査である。」)に該当し、かつ(2)(3)(4)のいずれかに該当するものが検索され、抽出されることになる。
【0042】
検索プログラム112aは、(1)の条件については、検査情報データベース12の各レコードに記憶されている検体種類/分析装置識別コードに基づいて、分析装置ME-1を用いる検査のレコードを検索する。
【0043】
条件(2)のようにある基準となる時から一定時間を経過したか否かを問題とする条件については、検索プログラム112aが、基準となる時(条件(2)の場合、検体到着時)から現在までの時間差を算出し、算出した時間差を、条件中に設定されている一定時間(条件(2)において通常検査であれば45分、緊急検査であれば10分。)と比較する。このようにして条件への該当・非該当を判断する。
【0044】
その他の時間経過に関係ない条件(3)(4)については、検査情報の各項目における入力の有無で判断する。条件(3)について判断する場合、再検指示の入力があれば、条件に該当していると判断される。入力がなければ、条件に非該当であると判断される。条件(4)について判断する場合、再検完了の入力があれば、条件に該当していると判断される。入力がなければ、条件に非該当であると判断される。
【0045】
他の範囲選択の選択肢に対応する検索プログラムにも同様に、抽出条件として、個々の条件とそれらを用いた組合せ式が記述されている。図7のbに、選択肢「総合」に対応する検索プログラム112bにマクロ言語で記述された抽出条件の内容を示す。ここには条件として、
(5)受付から15分(緊急検体の場合は5分)を経過しても検体到着が確認されない。
(6)検体到着から40分(緊急検体の場合は10分)を経過しても測定完了していない。
(7)検体到着から50分(緊急検体の場合は15分)を経過しても報告書FAX送信が完了していない。が設定されており、また上記(5)(6)(7)を用いた組合せ式「(5)+(6)+(7)」が設定されている(「+」はOR条件を示す)。すなわち、この検索プログラム112bが実行された場合は、検査情報データベース12に記憶されている検査のうち、(5)(6)(7)のいずれかの条件に該当する検査が検索され、抽出されることになる。
【0046】
上記(2)(5)(6)(7)の条件中に設定されている所定の時間は、いずれも通常検査に適用されるものと緊急検査に適用されるものとが設定されている。本実施例ではいずれの条件においても、緊急検査の場合は通常の検査に比べ短い時間を設定している。これにより、通常の検査に比べ緊急検査では早期に進捗の遅れをチェックし、操作者に通知することが可能となっている。
【0047】
以上のような抽出のステップは、検索プログラム群112を構成する各検索プログラムがクライアントに読み込まれて動作することにより実行される。
【0048】
(出力)
進捗管理プログラム111は、抽出したレコードに含まれる検査情報の内容に基づき、進捗管理用画面のデータを作成する。作成されたデータは、進捗管理用画面としてクライアントの表示装置に出力される。以上のような出力のステップは、進捗管理プログラム111がクライアントに読み込まれて動作することにより実行される。
【0049】
図8は、「範囲選択」のステップにおいて「分析装置別(ME-1)」を選択した場合の進捗管理用画面の一例であり、抽出条件に該当していると判断された検査が、画面左側に一覧表示される。各検査につき、その受付番号、検体番号などの他、緊急検査か否か(緊急検査の場合は、「緊急」の欄内に「急」と表示される)、などが表示される。また、「到着経過時間」の欄には、検体の到着確認後、一定時間をどれだけ経過したかが表示される。ここに表示がある検査は、条件(2)(検体到着から45分(緊急検査の場合は10分)を経過してもバリデーション完了していない。)に該当しているものであり、検体到着から45分(緊急検査の場合は10分)経った後、どれだけ時間が経過したかが表示される。「到着経過時間」の欄に表示される時間は、検査情報と条件とが比較される際に算出されたものを用いている。この一覧表示は、緊急検査/通常検査の順にソートされ、またその中でも到着経過時間が多く経過している順にソートされ、表示される。
【0050】
一覧表示されている検査のうちのいずれかを選択すると、画面の右側に、選択された検査に関する各種情報(患者名、患者番号、生年月日、血液型等の患者属性情報や、この患者の過去の測定結果、今回の測定結果など)が表示される。選択されている検査は、一覧表示において文字と背景の色が反転して表示される。
【0051】
進捗管理用画面には、抽出条件に該当していない検査は表示されない。すなわち、操作者にとって何らかの対応が必要なもののみが選ばれて表示されるため、表示されるリストの中から必要なものを見落とすおそれがなくなる(必要なものしか表示されない)。
【0052】
なお、この画面の上部右側には、現在受付けられている検査の総検体数と、それに対する処理済の検体数が緊急・通常別に表示される。これにより、検査全体における進捗の状況が把握できる。
【0053】
図9は、「範囲選択」のステップにおいて「総合」を選択した場合の進捗管理用画面の一例であり、抽出条件に該当していると判断された検査が、画面左側に一覧表示される。各検査につき、その患者番号、患者名、入院患者であるか外来患者であるか、検査の依頼元である医局名、受付番号、緊急検体か否か(緊急検体の場合は、「緊急」の欄内に「急」と表示される)、受付時刻などが表示される。また「到着経過時間」の欄に、検体の到着確認後、一定時間をどれだけ経過したかが表示される。
【0054】
この一覧表示において、受付時刻の表示があり、到着経過時間の表示がないものは、前記(5)(受付から15分(緊急検体の場合は5分)を経過しても検体到着が確認されない。)に該当する検査である。また到着経過時間の表示があるものは、前記状況(6)(検体到着から40分(緊急検体の場合は10分)を経過しても測定完了していない。)もしくは(7)(検体到着から50分(緊急検体の場合は15分)を経過しても報告書FAX送信が完了していない。)に該当する検査である。その検査が(6)と(7)のいずれに該当しているかは、この一覧表示の右側に表示される「検体ステータス」の欄を参照して、現在の検体の状況を確認することにより知ることができる。
【0055】
一覧表示中のいずれかの検査をマウスやキーボード等の入力装置を用いて選択すると、その検査の詳細が検体ステータスの欄に表示される。一覧表示中でいずれかの検査を選択すると、選択された検査に関する患者の属性情報が「患者属性」の欄に、報告書がFAXで出力されたかどうかが「出力ステータス」の欄に表示される。選択されている検査は、一覧表示において文字と背景の色が反転して表示される。
【0056】
この進捗管理用画面の上部右側には、現在受付けられている検査の総オーダ数と、それに対する処理済のオーダ数が緊急・通常別に表示される。これにより、検査全体における進捗の状況が把握できる。
【0057】
進捗管理用画面出力機能実行時の情報処理の流れ図10は、進捗管理用画面出力機能実行時の、進捗管理プログラム111の動作の流れを示すものである。いずれかのクライアントにより進捗管理用画面出力機能の実行を開始すると、以下の各ステップが実行される。
【0058】
ステップS11:範囲選択の入力を受付ける。続いて、ステップS12へ移行する。
【0059】
ステップS12:前記範囲選択の入力に基づき、選択された検査情報の範囲に応じた検索プログラムを起動し、検査情報データベース12を検索する。続いてステップS13へ移行する。
【0060】
ステップS13:検査情報データベース12から、抽出条件に該当するレコードを抽出する。続いてステップS14へ移行する。
【0061】
ステップS14:抽出したレコードの検査情報に基づき、進捗管理用画面として出力するためのデータを作成する。続いてステップS15へ移行する。
【0062】
ステップS15:作成したデータをクライアントの表示装置に出力することで、進捗管理用画面を表示する。
【0063】
進捗管理用画面の表示を終了せず、現在選択している検査情報の範囲のままで表示を続ける場合は、ステップS15からステップS12へ戻り(図10中に破線の矢印にて示す)、ステップS12からステップS15までを繰り返す。このサイクルを定期的に繰り返すことにより、検査情報データベース12に新たな入力がなされた場合でも、その入力内容を反映して進捗管理用画面が更新される。そのため、操作者の急な対応を要する状況が生じても、画面の更新が定期的に繰り返されるので、操作者に対し即座に対応を促すことが可能となる。
【0064】
<実施例2>実施例1では、画面の更新を行う所定のタイミングとして、画面の更新を定期的に行っていたが、検査情報データベース12への新たな入力がなされた場合に必ず更新を行うようにしてもよい。例えば、進捗管理用画面の表示中に新たな検査情報の入力があった場合に、進捗管理プログラム111はその時選択されている検査情報の範囲に対応した検索プログラムによる検索・抽出・表示データの作成を行うことによって進捗管理用画面の出力内容を更新するようにする。このような構成とすることで、操作者の急な対応を要する状況が生じても、進捗管理用画面がリアルタイムに出力更新されるので、操作者に対し即座に対応を促すことが可能となる。
【0065】
<実施例3>新たな検査情報の入力があった場合に、進捗管理プログラム111が所定の抽出条件を有する検索プログラムにより検索を行い、所定の抽出条件に該当する検査情報があれば操作者に対して警告を発するようにする。警告は、操作者がクライアントを用いて進捗管理以外の作業を行っている場合、つまりクライアントの表示装置に進捗管理用画面が表示されていない状態でも行われる。こういった警告は操作者が操作するクライアントの表示装置に警告の表示を行うようにしてもよい。また音声により警告を発するようにしてもよい。
【0066】
<実施例4>実施例1では、進捗管理用画面出力機能を実行する際の検査情報の範囲を操作者が任意に選択できる構成としたが、操作者の有する権限によって、選択できる範囲の選択肢を制限するようにしてもよい。例えば、操作者が本システムにログインした際のログイン名をサーバ1が記憶するようにしておく。進捗管理プログラムには、ログイン名と、そのログイン名に応じて選択可能な範囲とが設定されている。そして操作者が範囲選択の入力を行う際に、進捗管理プログラムがサーバ1の記憶している前記ログイン名を参照し、そのログイン名に応じて選択できる範囲の選択肢を制限する。これにより、検査室の管理責任者などは、「総合」「検体種類別」「分析装置別」のいかなる範囲も任意に選択できるようにし、血液検査関連の分析装置(分析装置ME-1、ME-2)の操作のみに権限があって尿検査関連の分析装置(ME-3、ME-4)については操作権限がない検査技師などは、「検体種類別(血液)」、及び「分析装置別(ME-1)」「分析装置別(ME-2)」、といった範囲のみ指定できるようにする。このような構成とすることで、各操作者の業務範囲に応じた適切な進捗管理用画面の表示を速やかに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本システムのハードウェア構成と、臨床検査の各作業との関係を説明する図である。
【図2】検査情報データベースを説明する概念図である。
【図3】検査情報データベースを説明する概念図である。
【図4】進捗管理プログラムの動作を説明する図である。
【図5】操作者が検査情報の範囲選択を行うために用いる画面の一例を示す図である。
【図6】本システムの機能を説明する図である。
【図7】検索プログラムを説明する図である。
【図8】進捗管理用画面の一例を示す図である。
【図9】進捗管理用画面の一例を示す図である。
【図10】進捗管理プログラムの動作を説明する図である。
【符号の説明】
【0068】
111:進捗管理プログラム
112:検索プログラム群
113:画面作成手段
12 :検査情報データベース
13 :検査情報入力手段
14 :範囲選択手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
臨床検査業務を管理する臨床検査システムであって、管理対象とする検査に関する情報を入力するための検査情報入力手段と、検査情報入力手段により入力された検査情報を記憶するための検査情報記憶手段と、検査情報記憶手段が記憶している検査情報の中から臨床検査業務の進捗に関する所定の抽出条件に該当する検査情報を抽出する抽出手段と、抽出対象となる検査情報の範囲を選択するための範囲選択手段と、抽出手段により抽出された検査情報を表示するための進捗管理用画面を作成する画面作成手段と、画面作成手段が作成した進捗管理用画面を表示する表示手段と、ログイン名とそのログイン名に応じて範囲選択手段により選択可能な検査情報の範囲を記憶する記憶手段と、を備え、範囲選択手段は、ログインされたログイン名により選択可能な検査情報の範囲のみ指定可能である臨床検査システム。
【請求項2】
前記範囲選択手段は、検査情報の範囲を操作者が選択するための範囲選択画面を、ログインされたログイン名により選択可能な検査情報の範囲のみ指定可能に表示手段に表示させることを特徴とする、請求項1に記載の臨床検査システム。
【請求項3】
前記範囲選択手段により選択される検査情報の範囲が、検査に用いる検体の種類によって特定される範囲であることを特徴とする、請求項2に記載の臨床検査システム。
【請求項4】
前記範囲選択手段により選択される検査情報の範囲が、検査に用いる分析装置によって特定される範囲であることを特徴とする、請求項2に記載の臨床検査システム。
【請求項5】
前記抽出手段は、所定のタイミングで進捗管理用画面の更新を行うことを特徴とする、請求項1に記載の臨床検査システム。
【請求項6】
前記抽出手段が、所定の抽出条件に該当する検査情報を抽出した場合に、警告を発することを特徴とする、請求項1に記載の臨床検査システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2007−226834(P2007−226834A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−136342(P2007−136342)
【出願日】平成19年5月23日(2007.5.23)
【分割の表示】特願2002−134756(P2002−134756)の分割
【原出願日】平成14年5月9日(2002.5.9)
【出願人】(390014960)シスメックス株式会社 (810)
【Fターム(参考)】