説明

自動二輪車

【課題】受信感度が低下しにくい位置に配置されるGPSユニットを備えた自動二輪車を提供する。
【解決手段】GPSユニット2は、GPS衛星からGPS信号を受信するアンテナと、GPS信号に基づいて位置情報を算出するGPS受信機と、位置情報を示す位置信号を発信する位置発信機とを備える。GPSユニット2は、シート15よりも後方に配置されるため、ライダにより受信感度が低下するのを抑制できる。さらに、GPSユニット2は、テールライト21の上方に配置され、GPSユニット2内のアンテナは、後部フレーム10Bよりも高い位置に配置される。そのため、テールライト21及び後部フレーム10Bにより受信感度が低下するのを抑制できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動二輪車に関し、さらに詳しくは、位置情報を示す位置信号を発信するGPSユニットを備える自動二輪車に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2002−362448号公報(特許文献1)は、盗難に対する通報を無線送信する装置を自動二輪車に設置する構造を開示する。より具体的には、GPS(Global Positioning System)やPHS(Personal Handyphone System)測位システムを利用して盗難車両の位置を報知する盗難対策装置を、シートを施錠可能な開閉蓋としたヘルメット収納ボックス内に設置することにより、開錠しなければ他人が容易に見付けられず、所有者は蓋を開けることによって容易にインジケータを確認ができ、雨水の浸入を防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−362448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
盗難対策装置は、受信感度がなるべく高くなるように配置されるのが好ましい。しかしながら、上記公報はこの点につき何ら言及していない。
【0005】
本発明の目的は、受信感度が低下しにくい位置に配置されるGPSユニットを備えた自動二輪車を提供することである。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
本発明による自動二輪車は、車体フレームと、シートと、テールライトと、GPSユニットとを備える。車体フレームは、自動二輪車の前方から後方に延びる。シートは、車体フレームの後部の上方に配置される。GPSユニットはテールライトの上方に配置され、アンテナと、GPS受信機と、位置発信機とを備える。アンテナは、車体フレームよりも高い位置に配置され、かつ、シートよりも後ろに配置される。GPS受信機は、アンテナで受信されたGPS信号に基づいて位置情報を算出する。位置発信機は、GPS受信機により算出された位置情報を示す位置信号をアンテナから発信する。
【0007】
本発明による自動二輪車では、GPSユニットの上方にシート、テールライト及び車体フレームが配置されないため、アンテナの受信感度の低下が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施の形態による盗難防止システムの全体構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本実施の形態による自動二輪車の側面図である。
【図3】図2に示す自動二輪車の後部の斜視図である。
【図4】図2に示す自動二輪車の後部の平面図である。
【図5】図2中のシートが取り外された自動二輪車の後部の平面図である。
【図6】図3中の収納部材の内部を示す斜視図である。
【図7】図2中のシート、グラブバー、リアキャリア、サイドカバー及び収納部材が取り外された自動二輪車の後部の斜視図である。
【図8】図2中のシート、グラブバー、リアキャリア、サイドカバー及び収納部材が取り外された自動二輪車の後部の平面図である。
【図9】図7中のGPSユニット及び弾性バンドの斜視図である。
【図10】図7中のGPSユニットがユニット取付部材に取り付けられた自動二輪車の後部の斜視図である。
【図11】図4中のXI−XI線の断面図である。
【図12】図4中のXII−XII線の断面図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態による自動二輪車の後部の側面図である。
【図14】図13に示す自動二輪車の後部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。以降の説明中の上下左右は、自動二輪車に乗ったライダから見た方向を示す。
【0010】
[第1の実施の形態]
[盗難防止システム]
初めに、本実施の形態による自動二輪車が利用する盗難防止システムについて説明する。
【0011】
図1は、盗難防止システムの全体構成を示す機能ブロック図である。図1を参照して、盗難防止システムは、自動二輪車に装着されるGPSユニット2と、GPS衛星104と、管理センタ103とを備える。
【0012】
GPSユニット2はアンテナ2Aと、GPS受信機2Bと、位置発信機2Dとを備える。アンテナ2Aは、GPS衛星104から送信されたGPS信号を受信する。GPS受信機2Bは、アンテナ2Aで受信されたGPS信号に基づいて位置情報を算出する。GPSユニット2は自動二輪車に装着されているため、GPS受信機2Bは自動二輪車の位置情報を算出する。
【0013】
GPSユニット2は、自動二輪車の識別情報を図示しないメモリに格納する。位置発信機2Dは、位置情報を示す位置信号と識別情報を示す識別信号とをアンテナ2Aから発信する。管理センタ103は、無線通信網101を介して位置信号及び識別信号を受信し、位置情報及び識別情報を管理する。
【0014】
GPSユニット2は、電子制御装置(Electronic Control Unit:以下、ECUという)6、ホーン制御装置7及びランプ制御装置8に接続される。ECU6は、エンジンの点火装置4及び燃料噴射装置5に接続される。
【0015】
GPSユニット2は、ECU6を介して点火装置4及び燃料噴射装置5を制御する。GPSユニット2はさらに、エンジンが駆動しているか否かの情報(以下、「駆動情報」という。)をECU6から受け取る。そして、GPSユニット2は、駆動情報を示す駆動信号を発信する。GPSユニット2はさらに、ホーン制御装置7及びランプ制御装置8を介してホーンを鳴らしたり、ランプを点滅させたりする。
【0016】
自動二輪車が盗まれたとき、自動二輪車のライダは、管理センタ103に通報する。管理センタ103は、盗まれた自動二輪車のGPSユニット2から送信された位置信号、識別信号及び駆動信号を随時受信する。そのため、管理センタ103は、盗まれた自動二輪車を特定でき、追跡できる。
【0017】
管理センタ103はさらに、盗まれた自動二輪車を制御する。より具体的には、管理センタ103は警報指示をGPSユニット2に送信する。GPSユニット2は警報指示に応じて、ホーン制御装置7を制御してホーンを鳴らす。また、GPSユニット2は警報指示に応じて、ランプ制御装置8を制御してランプを点滅させる。これにより、自動二輪車が盗まれたものであることを周囲の人々に知らせることができる。
【0018】
管理センタ103はさらに、停止指示をGPSユニット2に送信する。GPSユニット2は停止指示に応じて、点火装置4及び燃料噴射装置5が動作しないようにECU6を制御する。これにより、エンジンは停止する。
【0019】
[自動二輪車の構成]
次に、本実施の形態による自動二輪車について説明する。図2は、自動二輪車1の前方向(FWD)に向かって左側面を示す。図2を参照して、自動二輪車1は、車体フレーム10と、燃料タンク17と、エンジン3と、シート15と、GPSユニット2とを備える。
【0020】
車体フレーム10は、前方から後方に延びる。車体フレーム10は、前部フレーム10Aと、一対の後部フレーム10Bとを備える。前部フレーム10Aは車体フレーム10の前部に配置され、一対の後部フレーム10Bは車体フレーム10の後部に配置される。
【0021】
前部フレーム10Aにはエンジン3が取り付けられる。また、前部フレーム10Aの上方には、燃料タンク17が配置される。前部フレーム10Aの前端部にはステアリングシャフト11が回転可能に支持される。ステアリングシャフト11の上端には、ハンドル9が取り付けられる。ステアリングシャフト11の下端には、前輪12が回転可能に取り付けられる。
【0022】
前部フレーム10Aの後部には、リアアーム13の前端が取り付けられる。リアアーム13は、リアアーム13の先端を中心に上下に揺動する。リアアーム13の後端には、後輪14が回転可能に取り付けられる。
【0023】
一対の後部フレーム10Bは、金属パイプ製である。一対の後部フレーム10Bは、前部フレーム10Aから後方に向かってやや斜め上方に延びる。後部フレーム10Bは側面視で後輪14の上方に配置される。
【0024】
後部フレーム10Bの上方には、シート15が配置される。シート15は、ボルトにより、後部フレーム10Bに着脱可能に取り付けられる。一対の後部フレーム10Bの後部の左右側方には、一対のサイドカバー26が配置される。各サイドカバー26は後部フレーム10Bに沿って、後方に向かってやや斜め上方に延びる。サイドカバー26の後端は、シート15及び後部フレーム10Bよりも後方に配置される。
【0025】
後部フレーム10Bの後方には、テールライト21が配置される。テールライト21は、一対のサイドカバー26の間に固定される。テールライト21はシート15よりも後方に配置される。シート15よりも後方であって、テールライト21の上方には、GPSユニット2が配置される。GPSユニット2はほぼ平らな直方体形状を有する。GPSユニット2は、収納部材28に覆われる。収納部材28は、一対のサイドカバー26の間に固定される。収納部材28の上方には、リアキャリア25が配置される。リアキャリア25は、荷物を載せるための台である。
【0026】
シート後部には、グラブバー23が配置される。グラブバー23は、タンデムライダにより掴まれる。
【0027】
[自動二輪車1の後部の構成]
図3は、自動二輪車1の後部の斜視図であり、図4は、自動二輪車1の後部の平面図である。図3を参照して、グラブバー23は、シート15の後端周縁に沿って、シート15の後方に配置される。図4を参照して、グラブバー23は、一対のサイドバー23Sと、リアバー23Rとを備える。一対のサイドバー23Sはそれぞれ、シート15の後部の左右側縁近傍に配置される。リアバー23Rは、2つのサイドバー23Sの後端の間に配置される。リアバー23R及びサイドバー23Sは、一体的に形成されている。
【0028】
リアバー23Rは、シート15の後端よりも後方であって、シート15よりも高い位置に配置される。サイドバー23Sは、リアバー23Rの端部から、前方に向かって斜め下に延びる。
【0029】
各サイドバー23Sには、片持ち板状の取付部材23Pが溶接により取り付けられる。取付部材23Pの先端部は、シート15の下に配置される。図5は、シート15が取り外された自動二輪車1の後部の平面図である。図5を参照して、取付部材23Pの先端部は、後部フレーム10Bの後端の上面に溶接された支持プレート24に、ボルト24Bにより着脱可能に取り付けられる。
【0030】
取付部材23Pと支持プレート24の接続部及びボルト24Bは、シート15の下方に配置される。つまり、シート15は、取付部材23Pの先端部及びボルト24Bを隠す。グラブバー23が自動二輪車1から取り外されるには、シート15が後部フレーム10Bから取り外されなければならない。
図3及び図4を参照して、リアキャリア25は、グラブバー23の後方に配置される。リアキャリア25は、グラブバー23に溶接により取り付けられる。リアキャリア25は、一対の棒25Aと複数の棒25Bとを含む。複数の棒25Bは互いに離れて配置される。そのため、隣り合う棒25Bの間には隙間が形成される。要するに、リアキャリア25は、互いに離れて配置される複数の棒で形成される
複数の棒25Bは溶接により互いに結合される。一対の棒25Aは、グラブバー23から後方に向かって斜め上方に延びる。各棒25Aの先端は、対応するサイドバー23Sに溶接により取りつけられ、後端は、棒25Bに溶接により取りつけられる。要するに、リアキャリア25は溶接によりグラブバー23に取りつけられる。
【0031】
図6は、図3の収納部材28の内部を示す斜視図である。図6を参照して、収納部材28は、テールライト21の上方に配置される。収納部材28は筐体状であり、上面板と、前面板と、後面板と、側面板とを含む。収納部材28はさらに、下面に開口を有する。収納部材28は一対のサイドカバー26の間に固定される。
【0032】
GPSユニット2は、横にして収納部材28内に収納される。換言すれば、収納部材28に収納されたGPSユニット2の平面視の面積は、側面視の面積よりも大きい。さらに換言すれば、GPSユニット2は、上下方向に薄くなるように配置される。さらに換言すれば、GPSユニット2は、左右方向、前後方向の大きさに対して上下方向の大きさが小さくなるように配置される。上述のとおり、GPSユニット2はほぼ平らな形状を有する。GPSユニット2が横にして収納部材28内に収納されれば、収納部材28の高さを低く抑えることができる。さらに、図4に示すとおり、GPSユニット2の幅はシート15の幅よりも小さい。そのため、収納部材28の左右方向の幅を小さく抑えることができる。したがって、ライダが自動二輪車1に載ったり降りたりするときに邪魔にならない。また、収納部材28はテールライト21の上方に配置されるため、自動二輪車1の後部が大きくなるのを抑制できる。
【0033】
図6を参照して、GPSユニット2の下方には、テールライト21が配置される。テールライト21は、光源であるランプと、ランプを収納する光源筐体とを備える。テールライト21は、後方に光を放つ。
【0034】
[GPSユニット2の取付機構]
図7は、シート15、グラブバー23、リアキャリア25、サイドカバー26及び収納部材28が取り外された自動二輪車1の後部の斜視図であり、図8は、平面図である。
【0035】
図7及び図8を参照して、一対の後部フレーム10Bの後端には、取付フレーム18が溶接により取り付けられる。取付フレーム18は一対の後部フレーム10Bに架設される。
【0036】
取付フレーム18は、一対の板状の支持部材19Aと、梁19Bと、ユニット取付部材20とを備える。一対の支持部材19Aは、一対の後部フレーム10B上に立てられる。梁19Bは2つの支持部材19Aの間に配置される。
【0037】
ユニット取付部材20は板状であり、梁19Bの中央から後方に向かって斜め上方に延びる。ユニット取付部材20は、前方から後方に向かって順に、傾斜板20Aと、支持板20Bと、挿入板20Cとを備える。傾斜板20Aと、支持板20Bと、挿入板20Cとは一体的に形成される。
【0038】
傾斜板20Aは、梁19Bから後方に向かって斜め上方に延びる。支持板20Bは、傾斜板20Aの後端から後方に向かってやや斜め上方に延びる。支持板20Bは、傾斜板20Aよりも緩やかに傾斜する。挿入板20Cは支持板20Bよりも狭い幅を有し、支持板20Bの後端から後方に向かって延びる。
【0039】
GPSユニット2は、ユニット取付部材20上に取り付けられる。図9を参照して、GPSユニット2は、弾性バンド40を装着する。弾性バンド40は、角筒状のバンド部材41とバンド部材42とを備える。バンド部材42は、バンド部材41の上面後端と下面後端とをつなぐ。バンド部材41の外側下面には、平らな直方体状の取付部材43が形成される。取付部材43の中央には、取付部材43の先端から後端に至る貫通孔が形成される。
【0040】
GPSユニット2は、後端から弾性バンド40に挿入される。GPSユニット2の後端面は、バンド部材42と接触する。弾性バンド40の弾性力により、GPSユニット2は弾性バンド40に拘束される。
【0041】
弾性バンド40を装着したGPSユニット2は、ユニット取付部材20に取り付けられる。図7に示すように、弾性バンド40の取付部材43の貫通孔に、挿入板20Cが差し込まれる。これにより、図10に示すように、GPSユニット2がユニット取付部材20上に取り付けられる。このとき、GPSユニット2は、挿入板20C及び支持板20B上に配置される。挿入板20C及び支持板20Bは弾性バンド40と接触する。弾性バンド40の摩擦抵抗が大きいため、GPSユニット2はユニット取付部材20から外れにくい。
【0042】
GPSユニット2は、弾性バンド40を介してユニット取付部材20に取り付けられる。弾性バンド40により、ユニット取付部材20からGPSユニット2へ振動が伝わりにくい。
【0043】
図11は、図4中のXI−XI線の断面図である。図11を参照して、GPSユニット2は、GPS筐体2Hと、アンテナ2Aと、GPS受信機2B(図1)と、位置発信機2D(図1)とを備える。GPS筐体2Hは平らな直方体状の形状を有する。GPS筐体2Hには、アンテナ2A、GPS受信機2B及び位置発信機2Dが収納される。アンテナ2Aは薄板状であって、その表面は上方を向く。アンテナ2Aは、シート15よりも後方に配置される。アンテナ2Aはさらに、後部フレーム10Bよりも高い位置に配置される。
【0044】
図10及び図11を参照して、テールライト21は、GPSユニット2の下方に配置される。テールライト21は、光源であるランプ21Aと、光源筐体21Bと、レンズ21Cとを備える。光源筐体21Bは、下面及び後面に開口を有する。光源筐体21Bの一部は金属製である。ランプ21Aは、光源筐体21Bの前面に取り付けられる。レンズ21Cは、光源筐体21Bの下面及び後面を覆う。テールライト21の左右の側面の前端には、一対の取付部材22が形成される。取付部材22は板状であり、前方に延びる。取付部材22は、支持部材19Aに取り付けられる。
【0045】
アンテナ2AはGPS衛星104から送信されるGPS信号を受信する。受信感度の低下を抑制するために、アンテナ2Aの上方には、受信感度を低下させる障害物が少ない方が好ましい。特に、金属製の車体部品はGPS信号と干渉するため、アンテナ2Aの上方には金属製の大型車体部品が少ない方が好ましい。
【0046】
本実施の形態では、エンジン3、燃料タンク17及びグラブバー23はアンテナ2Aよりも前方に配置される。さらに、アンテナ2Aは後部フレーム10B及びテールライト21よりも高い位置に配置される。つまり、金属製の大型の車体部品は、アンテナ2Aと離れた位置、又は、アンテナ2Aよりも低い位置に配置される。そのため、アンテナ2Aの受信感度の低下は抑制される。
【0047】
アンテナ2Aはさらに、シート15よりも後方に配置される。人体はアンテナ2Aの受信感度に影響する。シート15の下方にGPSユニット2を配置すれば、受信感度が低下し得る。本実施の形態では、アンテナ2Aはシート15の下方に配置されない。そのため、シート15に座ったライダによりアンテナ2Aの受信感度が低下するのを抑制できる。
【0048】
金属製のリアキャリア25は、GPSユニット2の上方に配置される。しかしながら、隣り合う棒25Bの間には隙間が形成される。さらに、棒25Bの横断面積は、グラブバー23よりも小さい。そのため、リアキャリア25による受信感度の低下は抑えられる。
【0049】
より好ましくは、図4に示すように、アンテナ2Aは、隣り合う棒25Bの間に形成された隙間の下方に配置される。この場合、棒25Bによりアンテナ2Aの受信感度が低下するのを、より抑えられる。
【0050】
図8及び図11を参照して、GPS筐体2Hの前面には、コネクタ2Cが配置される。コネクタ2Cは、複数の端子を含み、ワイヤハーネス30の端に形成されたコネクタ31と接続される。
【0051】
GPSユニット2は、ワイヤハーネス30を介して、ECU6(図1)と、ホーン制御装置7(図1)と、ランプ制御装置8(図1)と、図示しないバッテリとに接続される。ECU6、ホーン制御装置7、ランプ制御装置8及びバッテリは、GPSユニット2よりも前方に配置される。コネクタ2CはGPS筐体2Hの側面に配置されるのではなく、前面に配置される。そのため、GPSユニット2の近傍においてワイヤハーネス30が大きく曲げられるのを抑制できる。
【0052】
取付フレーム18の梁19Bは中央に貫通孔19Cを有する。ワイヤハーネス30は貫通孔19Cに通されて前方に延び、ECU6、ホーン制御装置7、ランプ制御装置8及びバッテリと接続される。ワイヤハーネス30は、貫通孔19Cに通されるため、大きく曲げられることなく前方に延びることができる。
【0053】
GPSユニット2は、バッテリから電力を供給される。GPSユニット2は、GPS筐体2H内に交換可能な電池を備える。電池は、放電のみを行う一次電池であってもよいし、バッテリにより充電される二次電池であってもよい。電池は、補助電源として利用される。
【0054】
図8に示すように、コネクタ2Cは、GPS筐体2Hの前面の中心軸Cよりも右側に配置される。換言すれば、コネクタ2Cは、中心軸CよりもGPS筐体2Hの右側面寄りに配置される。ユニット取付部材20上には、リブ状の干渉部材45が配置される。干渉部材45は、GPS筐体2Hの前方であって、かつ、中心軸Cに対してコネクタ2Cと反対側に配置される。つまり、干渉部材45は、中心軸Cよりも左側に配置される。
【0055】
上述のとおり、GPSユニット2は、ほぼ平らな直方体状の形状を有する。そのため、GPSユニット2は、その上下が反転されてユニット取付部材20に取り付けられる可能性がある。この場合、アンテナ2AはGPS筐体2Hの下面近傍に配置されるため、受信感度が低下する。
【0056】
干渉部材45は、GPSユニット2が誤って取り付けられるのを防止する。GPSユニット2が上下反転してユニット取付部材20に取り付けられるとき、コネクタ2Cは中心軸Cよりも左側に配置される。この場合、コネクタ2Cは干渉部材45に当たる。または、コネクタ2Cの前方に干渉部材45が配置され、干渉部材45が邪魔してコネクタ31がコネクタ2Cと接続されない。そのため作業者は、GPSユニット2を誤って取り付けたことに気づく。
【0057】
[収納部材の構造]
図11を参照して、収納部材28は合成樹脂製である。収納部材28の前面板28fは、上面板28aから前方に向かって斜め下方に延びる。前面板28fの先端部は、シート15の後部の下方に配置される。前面板28fの下端部は、取付フレーム18の梁19Bにボルト29で取り付けられる。前面板28fの下端部は、シート15の下方で、取付フレーム18を介して後部フレーム10Bに取り付けられる。収納部材28が取り外されるためには、まず、シート15が取り外されなければならない。
【0058】
図12は、図4中のXII−XII線の断面図である。図12を参照して、収納部材28はサイドカバー26に挟まれ、サイドカバー26の間に固定される。
【0059】
図11及び図12を参照して、収納部材28は、前面板28fと、上面板28aと、一対の側面板28bと、後面板28cと、一対のフランジ板28dとを備える。後面板28cは、上面板28aの後端から下方に垂れる。後面板28cの長さは、GPSユニット2の高さよりも長い。後面板28cの下端は、GPSユニット2の後面の下端よりも下方に配置される。そのため、GPSユニット2は後方から視認できない。
【0060】
側面板28bは、上面板28aの左右の側縁から下方に垂れる。フランジ板28dは、側面板28bの下端から外側に向かって水平方向に延びる。
【0061】
収納部材28は、内部にGPSユニット2を収納する。GPSユニット2とテールライト21との間には、ユニット取付部材20が配置される。
【0062】
フランジ板28dの側縁には、複数のフック28eが形成される。フック28eは下方に垂れる。サイドカバー26の上端には、フック28eに対応する複数の取付部材26eが形成されている。取付部材26eには、フック28eに対応する貫通孔が形成される。フック28eが取付部材26eの貫通孔に挿入されることにより、収納部材28が2つのサイドカバー26に取り付けられる。
【0063】
[サイドカバーの構造]
図8を参照して、一対の後部フレーム10Bの間には、支持プレート27が架設される。支持プレート27は、取付フレーム18の前方に配置される。支持プレート27の左右の端にはそれぞれ、板状の取付部材27Aが立てられる。
【0064】
サイドカバー26は、ボルトにより、支持プレート27及び取付フレーム18に取り付けられる。より具体的には、サイドカバー26は、サイドカバー取付部材26A及び26Bを備える。サイドカバー取付部材26Aは、取付部材27Aに対応する位置に配置される。サイドカバー取付部材26Aは、ボルトを通す貫通孔を有し、ボルトにより支持プレート27に取り付けられる。板状のサイドカバー取付部材26Bもボルトを通す貫通孔を有し、ボルトにより取付フレーム18に取り付けられる。サイドカバー取付部材26A及び26Bは、シート15の下方に配置される。
【0065】
さらに、サイドカバー26の後部内面には、ピン26Cが内側に向かって水平方向に立てられる。テールライト21の取付部材22及び支持部材19Aには、ピン26Cに対応する貫通孔が形成される。ピン26Cが取付部材22の貫通孔と支持部材19Aの貫通孔とに差し込まれることにより、テールライト21は、取付フレーム18に取り付けられる。
【0066】
上述のとおり、サイドカバー26は、シート15の下方に配置されるサイドカバー取付部材26A及び26Bにより、支持プレート27及び取付フレーム18を介して後部フレーム10Bに取り付けられる。したがって、サイドカバー26が自動二輪車1から取り外されるためには、シート15が取り外されなければならない。
【0067】
[GPSユニット2の取り出し]
GPSユニット2は以下の理由により、自動二輪車1から取り外されにくい。GPSユニット2が取り外されるためには、収納部材28を取り外さなければならない。上述のとおり、収納部材28は2つのサイドカバー26に挟まれて、2つのサイドカバー26の間に固定される。収納部材28はさらに、取付フレーム18を介して後部フレーム10Bに取り付けられる。
【0068】
収納部材28が取り外されるために、最初に、シート15が後部フレーム10Bから取り外される。次に、グラブバー23及びリアキャリア25が後部フレーム10Bから取り外される。次に、収納部材28の前面板28fの下端部と取付フレーム18とを締結するボルト29が外される。これにより、収納部材28は後部フレーム10Bから外される。しかしながら、収納部材28はまだ、自動二輪車1から外れない。なぜなら、収納部材28はサイドカバー26に挟まれているからである。そこで、サイドカバー26が支持プレート27及び取付フレーム18から外される。そして、フック28eが取付部材26eから外される。これにより、収納部材28がサイドカバー26から取り外される。以上の工程を経た後、収納部材28がようやく自動二輪車1から取り外される。
【0069】
以上の通り、収納部材28は取り外されにくい。そのため、自動二輪車1が盗まれた場合、犯人はGPSユニット2を取り外しにくく、取り外すのに時間がかかる。そのため、管理センタ103は盗まれた自動二輪車1を追跡できる。
【0070】
テールライト21を取り外して、下方からGPSユニット2を取り出す方法も考えられる。しかしながら、テールライト21を取り外しても、GPSユニット2の下方には、ユニット取付部材20が配置されている。そのため、ユニット取付部材20が邪魔をして、GPSユニット2が取り出されにくい。
【0071】
また、収納部材28の上方には、リアキャリア25が配置されるため、GPSユニット2は上方からも取り出しにくい。
【0072】
[第2の実施の形態]
図13は本発明の第2の実施の形態による自動二輪車の後部の部分断面図である。図13を参照して、第2の実施の形態による自動二輪車では、第1の実施の形態と比較して、収納部材28の代わりに、新たな収納部材52を備える。収納部材52は、下面板54を有する。つまり、収納部材52は、箱状である。収納部材52はシート15の後方に新たに配置される。そして、GPSユニット2は、収納部材52に収納される。以下、第2の実施の形態による自動二輪車を詳述する。
【0073】
第1の実施の形態と同様に、ユニット取付部材20は、テールライト21とGPSユニット2との間に配置される。ユニット取付部材20の上方には、リアキャリア25が配置される。ユニット取付部材20とリアキャリア25との間に、収納部材52が配置される。
【0074】
ユニット取付部材20と収納部材52との間には、リアカバー50が配置される。リアカバー50の先端は、ボルト29により取付フレーム18に取り付けられる。そして、リアカバー50は後方に向かってやや斜め上に延びる。リアカバー50の後端はテールライト21の後端部の上方に配置される。
【0075】
収納部材52は、リアカバー50上に配置される。収納部材52は、リアカバー50上に固定される。図14は第2の実施の形態による自動二輪車の後端部の斜視図であり、収納部材52の内部を示す。図13及び図14を参照して、収納部材52は、合成樹脂製であり、GPSユニット2と、工具が収納された工具ケース53とを、左右に並べて収納する。収納部材52は、図示しない開閉可能な扉を有する。したがって、工具ケース53を取り出すことができる。図14では、GPSユニット2と工具ケース53とを左右に並べたが、前後に並べてもよい。要するに、収納部材52は、GPSユニット2と工具ケース53とを水平に並べて収納する。
【0076】
GPSユニット2は収納部材52の下面板54上に取り付けられる。GPSユニット2の前面にはコネクタ2Cが配置される。収納部材52の下面板54とリアカバー50とユニット取付部材20には貫通孔56が形成される。コネクタ2Cと接続されるワイヤハーネス30は、貫通孔56に通されて前方に延びる。
【0077】
GPSユニット2は弾性バンド60を介して下面板54上に取り付けられる。弾性バンド60は、ゴム製であり、バンド部61とバンド部62と台座部材63と取付部材64とを備える。バンド部61は角筒状の形状を有する。バンド部62は帯状であり、バンド部61の上面の後端と下面の後端とをつなぐ。台座部材63は、バンド部61の外側下面に形成される。取付部材64は、バンド部61の左右の側面にそれぞれ形成される。各取付部材64は直方体状の形状を有し、上下方向に貫通する貫通孔を有する。
【0078】
収納部材52の下面板54上には、2つの板状の取付部材55が立てられる。2つの取付部材55は、弾性バンド60の2つの取付部材64に対応する。
【0079】
弾性バンド60を装着されたGPSユニット2は、収納部材52に取り付けられる。取付部材55は、対応する取付部材64内の貫通孔に挿入される。このとき、台座部材63が下面板54に接触するまで、取付部材55は貫通孔に挿入される。台座部材63により、GPSユニット2の収納箱52対する接触面積が小さいため、自動二輪車の振動がGPSユニット2に伝わりにくい。
【0080】
本実施の形態では、GPSユニット2と工具ケース53とが1つの収納部材52内に収容される。そのため、GPSユニット2と工具ケース53とを別々の収納箱に収容する場合と比較して、部品点数を少なくできる。さらに、工具ケース53はGPSユニット2と水平に並べて収納される。金属製の工具はアンテナ2Aの上方に配置されないため、受信感度の低下を抑制できる。
【0081】
本発明は上述の実施の形態に限定されない。
【0082】
グラブバー23とリアキャリア25とは溶接等により結合されていなくてもよい。リアキャリア25はグラブバー23と別個に、後部フレーム10Bに取り付けられてもよい。グラブバー23が配置されず、リアキャリア25のみ配置されてもよい。グラブバー25の形状は、タンデムライダが掴めれば、特に限定されない。リアキャリア25は、互いに離れた配列される複数の棒を含んでいれば、その形状は特に限定されない。コネクタ2CはGPSユニット2の前面以外の面に配置されてもよい。コネクタ2Cの形状は特に限定されない。GPSユニット2は弾性バンド40又は60を利用せずに自動二輪車に取り付けられてもよい。GPSユニット2の取付方法は特に限定されない。
【0083】
上述の実施の形態では、収納部材28の上面板28a、前面板28f、後面板28c及び側面板28bは一体的に形成されている。しかしながら、上面板28a、前面板28f、後面板28c及び側面板28bの1つ以上が分離可能に形成されていてもよい。また、収納部材28の一部又は前部がサイドカバー26と一体に形成されてもよい。
【0084】
GPSユニット2はエンジン動作を制御しなくてもよい。GPSユニット2は駆動信号を発信しなくてもよい。GPSユニット2は、ホーンやランプを制御しなくてもよい。
【0085】
本実施の形態による自動二輪車は、車体フレームと、シートと、テールライトと、GPSユニットとを備える。車体フレームは、前方から後方に延びる。シートは、車体フレームの後部の上方に配置される。GPSユニットは、テールライトの上方に配置され、アンテナと、GPS受信機と、位置発信機とを含む。アンテナは、車体フレームよりも高い位置に配置され、かつ、シートよりも後ろに配置される。GPS受信機は、アンテナで受信されたGPS信号に基づいて位置情報を算出する。位置発信機は、GPS受信機により算出された位置情報を示す位置信号をアンテナから発信する。
【0086】
本発明による自動二輪車では、GPSユニットの上方にシート、テールライト及び車体フレームが配置されない。さらに、GPSユニットのアンテナはシートよりも後方で車体フレームよりも高い位置に配置されるため、シートに乗ったライダやタンデムライダにより、受信感度が低下しにくい。そのため、アンテナの受信感度の低下が抑制される。また、GPSユニットはテールライトの上方に配置され、かつ、アンテナはシートの後方かつ車体フレームよりも高い位置に配置されるので、GPSユニットを搭載することにより車体が大きくなるのを抑制できる。
【0087】
好ましくは、自動二輪車はさらに、収納部材を備える。収納部材は、テールライトの上方に配置される。収納部材は、上面板と、前面板と、後面板と、側面板とを含む。GPSユニットは、収納部材に収納される。
【0088】
この場合、GPSユニットの上面、前面、後面及び側面は収納部材で覆われる。また、GPSユニットの下方にはテールライトが配置される。そのため、GPSユニットは取り外されにくい。
【0089】
好ましくは、収納部材は、前面板と上面板とを含む。前面板は上面板から前方に向かって斜め下方に延びる。前面板の下端部は、シートの下方に配置され、車体フレームに取り付けられる。
【0090】
この場合、収納部材が取り外されるためには、まず、シートが取り外されなければならない。そのため、GPSユニットは容易に取り出されにくい。
【0091】
好ましくは、自動二輪車はさらに、ユニット取付部材を備える。ユニット取付部材は、車体フレームに取り付けられ、テールライトとGPSユニットとの間に配置される。GPSユニットは、ユニット取付部材上に取り付けられる。
【0092】
テールライトは、ランプは容易に交換されるように設計されている。そのため、テールライトが容易に取り外しできる場合がある。この場合、テールライトの上方に配置されたGPSユニットが取り外されやすい。しかしながら、仮にテールライトを取り外しても、GPSユニットの下方には、ユニット取付部材が配置されている。そのため、ユニット取付部材が邪魔をして、GPSユニットが取り出されにくい。
【0093】
好ましくは、GPSユニットは、GPS筐体とコネクタとを含む。GPS筐体は、アンテナと、GPS受信機と、位置発信機とを収納する。コネクタは、GPS筐体の前面に形成される。コネクタは、GPS筐体の前面の中心軸よりもGPS筐体の一方の側面寄りに配置される。ユニット取付部材はさらに、干渉部材を含む。干渉部材は、GPS筐体の前面の前方であって、かつ、GPS筐体の前面の中心軸に対してコネクタと反対側に配置される。アンテナは、GPS筐体内の上部に配置される。
【0094】
この場合、干渉部材は、GPSユニットが誤って取り付けられるのを防止する。GPSユニットが上限反転してユニット取付部材に取り付けられるとき、コネクタは干渉部材に当たる。または、コネクタの前方に干渉部材が配置され、干渉部材が邪魔してコネクタに配線が接続できない。そのため作業者は、GPSユニットを誤って取り付けたことに気づく。
【0095】
好ましくは、自動二輪車はさらに、一対のサイドカバーを備える。サイドカバーは、車体フレームの後部の左右側面に取り付けられる。収納部材は、一対のサイドカバーの間に固定される。一対のサイドカバーの各々は、サイドカバー取付部材を備える。サイドカバー取付部材は、シートの下方に配置され、車体フレームに取り付けられる。
【0096】
この場合、収納部材が取り外されるために、サイドカバーが取り外されなければならない。そのため、初めにシートが車体フレームから取り外される。次に、サイドカバーが車体フレームから取り外される。次に、サイドカバーから収納部材が取り外される。以上の工程を経た後、収納部材がようやく自動二輪車から取り外される。したがって、GPSユニットは取り外されにくい。
【0097】
好ましくは、GPSユニットは、平らな形状を有し、横にして収納部材に収納される。
【0098】
この場合、収納部材の高さを低く抑えることができる。そのため、自動二輪車の後部が大きくなるのを抑制できる。
【0099】
好ましくは、収納部材はさらに、下面板を含む。
【0100】
この場合、テールライトを取り外しても、GPSユニットの下方には、下面板が配置されている。そのため、下面板が邪魔をして、GPSユニットが取り出されにくい。
【0101】
好ましくは、収納部材は、GPSユニットと工具とを水平に並べて収納する。
【0102】
この場合、GPSユニットと工具とを別々の収納箱に収容する場合と比較して、部品点数が減る。さらに、収納箱内で工具がアンテナの上方に配置されないため、受信感度の低下が抑制される。
【0103】
好ましくは、自動二輪車はグラブバーを備える。アンテナは、グラブバーよりも後方に配置される。
【0104】
この場合、アンテナの受信感度はグラブバーにより低下しにくい。そのため、受信感度が低下するのを抑制できる。
【0105】
好ましくは、自動二輪車はさらに、リアキャリアを備える。リアキャリアは、収納部材の上方に配置される。リアキャリアは、互いに離れて配置される複数の棒を含む。
【0106】
この場合、GPSユニットはさらに取り出されにくくなる。リアキャリアはGPSユニットの上方に配置されるが、隣り合う棒の間には隙間が形成される。そのため、リアキャリアによる受信感度の低下は抑えられる。
【0107】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【符号の説明】
【0108】
1 自動二輪車
2 GPSユニット
2A アンテナ
2B 受信機
2C コネクタ
2D 位置発信機
2H GPS筐体
10 車体フレーム
18 取付フレーム
20 ユニット取付部材
52 収納箱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方から後方に延びる車体フレームと、
前記車体フレームの後部の上方に配置されるシートと、
テールライトと、
テールライトの上方に配置されるGPS(Global Positioning System)ユニットとを備え、
前記GPSユニットは、
前記車体フレームよりも高い位置に配置され、かつ、前記シートよりも後ろに配置されるアンテナと、
前記アンテナで受信されたGPS信号に基づいて位置情報を算出するGPS受信機と、
前記GPS受信機により算出された位置情報を示す位置信号を前記アンテナから発信する位置発信機とを含む、自動二輪車。
【請求項2】
請求項1に記載の自動二輪車であってさらに、
前記テールライトの上方に配置され、上面板、前面板、後面板及び側面板を含む収納部材とを備え、
前記GPSユニットは、前記収納部材に収納される、自動二輪車。
【請求項3】
請求項2に記載の自動二輪車であって、
前記収納部材の前面板は前記上面板から前方に向かって斜め下方に延び、
前記前面板の下端部は、前記シートの下方に配置され、前記車体フレームに取り付けられる、自動二輪車。
【請求項4】
請求項2に記載の自動二輪車であって、
前記収納部材は下面に開口を有し、
前記自動二輪車はさらに、
前記車体フレームに取り付けられ、前記テールライトと前記GPSユニットとの間に配置されるユニット取付部材を備え、
前記GPSユニットは、前記ユニット取付部材上に取り付けられる、自動二輪車。
【請求項5】
請求項4に記載の自動二輪車であって、
前記GPSユニットは、
前記アンテナと、前記GPS受信機と、前記位置発信機とを収納するGPS筐体と、
前記GPS筐体の前面に形成されるコネクタとを含み、
前記コネクタは、前記GPS筐体の前面の中心軸よりも前記GPS筐体の一方の側面寄りに配置され、
前記ユニット取付部材はさらに、
前記GPS筐体の前方であって、かつ、前記GPS筐体の前面の中心軸に対して前記コネクタと反対側に配置される干渉部材を含み、
前記アンテナは、前記GPS筐体内の上部に配置される、自動二輪車。
【請求項6】
請求項2に記載の自動二輪車であってさらに、
前記車体フレームの後部の左右側面に取り付けられる一対のサイドカバーを備え、
前記収納部材は、前記一対のサイドカバーの間に固定され、
前記一対のサイドカバーの各々は、
前記シートの下方に配置され、前記車体フレームに取り付けられるサイドカバー取付部材を含む、自動二輪車。
【請求項7】
請求項2に記載の自動二輪車であって、
前記GPSユニットは、ほぼ平らな形状を有し、横にして前記収納部材に収納される、自動二輪車。
【請求項8】
請求項2に記載の自動二輪車であって、
前記収納部材はさらに、下面板を有する、自動二輪車。
【請求項9】
請求項8に記載の自動二輪車であって、
前記収納部材は、前記GPSユニットと工具とを水平に並べて収納する、自動二輪車。
【請求項10】
請求項1に記載の自動二輪車であってさらに、
グラブバーを備え、
前記アンテナは、前記グラブバーよりも後方に配置される、自動二輪車。
【請求項11】
請求項2に記載の自動二輪車であってさらに、
前記収納部材の上方に、互いに離れて配置される複数の棒を含むリアキャリアを備える、自動二輪車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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