説明

自動分析装置及び自動分析方法

【課題】プローブの表面に付着した水滴を拭き取るためのワイパー等の部品の交換作業を不要にして、作業性を向上させることができる自動分析装置を提供する。
【解決手段】試薬又は試料を入れた試薬容器と、複数並べられて設けられた反応容器と、試薬容器と反応容器との間を移動可能及び昇降可能に設けられており、試薬容器内の試薬又は試料を吸引し、吸引した試薬又は試料を反応容器内に吐出するプローブと、試薬容器と反応容器との間の中間位置に設けられ、プローブを水で洗浄する洗浄槽と、洗浄槽の上方を通るように設けられ、長手方向に等間隔で形成された貫通穴を有し、貫通穴は、下降するプローブが貫通穴に通過し、洗浄槽で洗浄され、洗浄後に上昇するプローブが貫通穴の穴縁に接触するように形成された紙テープと、プローブを洗浄する度に、紙テープを送ることにより、新たな貫通穴を洗浄槽の上方に位置させる搬送部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、プローブにより、試薬及び試料を一つの容器に移し替え、容器内で反応させ、反応結果を分析する自動分析装置及び自動分析方法に関する。ここで、試料には検体及びサンプルが含まれる。
【背景技術】
【0002】
試薬及び試料を反応させるための複数の反応容器は、回転ディスクの円周部にその円周方向に沿って並べられている。試薬及び試料は、回転ディスクの回転中に反応し、分析にかけられる。
【0003】
試薬及び試料を反応容器に移し替えるために、前記回転ディスク、試薬を入れた試薬容器、試料を入れた試料容器、1又は2以上のアーム及びプローブをそれぞれ有している。
【0004】
回転ディスクは、回転することにより、複数の反応容器を吐出位置に順番に移動させる。回転ディスクの周りには、1又は複数の試薬容器、及び1又は複数の試料容器がそれぞれ設けられている。
【0005】
2つのアームのうちの1つは、吐出位置に移動した反応容器と試薬容器との間で揺動可能に設けられている。また、他の1つのアームは、吐出位置に移動した反応容器と試料容器との間で揺動可能に設けられている。
【0006】
プローブは、各アームに昇降可能にそれぞれ設けられている。アームが吐出位置に移動した反応容器と試薬容器との間で揺動し、プローブが昇降することにより、反応容器に試薬容器から試薬が移し替えられる。また、アームが吐出位置に移動した反応容器と試料容器との間で揺動し、プローブが昇降することにより、反応容器に試料容器から試料が移し替えられる。
【0007】
以上のように構成された自動分析装置は、次の不具合が発生し、次の対策が採られている。プローブには試薬及び試料が残留する。残留する試薬や試料が次の分析に影響を及ぼすキャリーオーバーの原因となる。キャリーオーバーを回避するため、試薬や試料を反応容器に移し替える度に、プローブを水で洗浄して、残留した試薬や試料を洗い流す。
【0008】
洗浄後、わずかであるがプローブの表面及び内面に水滴が残る場合がある。水滴が残っていると、次の試薬あるいは試料を反応容器に移し替える際に、その水滴が試薬や試料に落ち、試薬や試料を希釈するため、分析結果に影響を与える。プローブの内面に付着した水滴の量は一定であるため、分析結果の偏りを知ることができ、分析結果を校正することができる。しかし、プローブの表面に付着した水滴は一定でなく、分析結果に大きな影響を与える場合がある。
【0009】
プローブの表面に残っている水滴を拭き取るために、水滴除去装置内にワイパーを設け、ワイパーをプローブに接触させ、ワイパーで水滴を拭き取る。また、ワイパーに排出管を連結し、排出管の先に真空ポンプを連結し、真空ポンプにより、排出管内を減圧し、ワイパー中の水を排出管に通して外部に排出させるものが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0010】
【特許文献1】特開平9−229940号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記特許文献に記載された自動分析装置では、プローブの表面に残った水滴をワイパーが拭き取る動作を繰り返していくと、ワイパーが消耗していく。ワイパーが消耗すると、プローブの表面をきれいに拭き取ることができず、分析結果に影響を与えるために、消耗したワイパーを新しいワイパーと交換する作業が必要となる。しかし、ワイパーが水滴除去装置内に設けられており、ワイパーの交換作業が容易でないという問題点があった。
【0012】
この発明は、上記の問題を解決するものであり、プローブの表面に付着した水滴を拭き取るためのワイパー等の部品の交換作業を不要にして、作業性を向上させることができる自動分析装置及び自動分析方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため、この発明は、プローブを洗浄する度にテープを送るようにした。また、洗浄後に、上昇するプローブをテープの新たな部分に接触させるようにした。そして、テープの新たな部分でプローブの表面に付着した水滴を拭き取るようにした。
具体的には、請求項1に記載の発明は、試薬又は試料を入れた試薬容器と、複数並べられて設けられた反応容器と、前記試薬容器と前記反応容器とを含む動作範囲内を移動可能及び昇降可能に設けられており、前記試薬容器内の試薬又は試料を吸引し、吸引した試薬又は試料を前記反応容器内に吐出するプローブと、前記動作範囲内に設けられ、前記プローブを水で洗浄する洗浄槽と、前記洗浄槽の上方を通るように設けられ、長手方向に等間隔で形成された貫通穴を有し、該貫通穴は、下降する前記プローブが前記貫通穴に通過し、前記洗浄槽で洗浄され、洗浄後に上昇する前記プローブが前記貫通穴の穴縁に接触するように形成されたテープと、前記プローブを洗浄する度に、新たな前記貫通穴を前記洗浄槽の上方に位置させる搬送部と、を有することを特徴とする自動分析装置ことを特徴とする自動分析装置である。
請求項4に記載の発明は、洗浄槽の上方を通るように案内され、長手方向に等間隔で形成され、前記プローブの外径より大径に形成された通過穴と、前記通過穴から前記テープの送り方向と反対の方向に切り込まれたスリットとを有するテープを送り、新たな前記通過穴が前記洗浄槽の上方に位置するようにした1次送り工程と、前記1次送り工程の前後に、前記プローブを前記通過穴の上方に移動させる第1移動工程と、前記プローブを下降させ、前記通過穴に通して前記洗浄槽の内部に進入させる下降工程と、前記洗浄槽の内部に進入したプローブを水で洗浄する洗浄工程と、前記テープをさらに送り、前記プローブを前記スリットの縁に接触させるようにした2次送り工程と、前記プローブを上昇させ、前記スリットの縁に接触させながら前記洗浄槽から退出させる上昇工程と、前記プローブを試薬容器の位置に移動させ、昇降させて、前記試薬容器内の試薬又は試料を吸引する第2移動工程と、前記第2移動工程の後に、又は前記1次送り工程から前記第2移動工程までの間に、複数の反応容器を順番に吐出位置に移動する反応容器移動工程と、前記吐出位置に移動した前記反応容器へ前記プローブを移動させ、昇降させて、前記吸引した試薬又は試料を前記反応容器内に吐出する第3移動工程と、を有することを特徴とする自動分析方法である。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明によると、プローブの表面を拭き取る度に、常に新たな貫通穴が用意されるので、プローブの表面に付着した水滴を拭き取るための部品の交換作業を不要にして、作業性を向上させることができる。
【0015】
また、請求項4に記載の発明によると、プローブの表面に付着した水滴を拭き取る度に、常に新たなスリットが用意されるので、プローブの表面に付着した水滴を拭き取るための部品の交換作業を不要にして、作業性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(構成)
この発明の一実施形態に係る自動分析装置の構成について、図1を参照して説明する。図1は、自動分析装置の平面図である。
【0017】
自動分析装置10は、試薬を入れた試薬容器111と、試料を入れた試料容器121と、試薬と試料とを入れて反応させるための反応容器131と、プローブ20と、プローブ20を水で洗浄する洗浄槽30と、テープ40と、テープ40を送る搬送部50とを有している。なお、試薬容器111及び試料容器121が、請求項1に記載の発明に係る試薬又は試料を入れた試薬容器に相当する。
【0018】
プローブ20は、試薬容器111と反応容器131との間を移動すると共に、昇降することにより、試薬容器111内の試薬を吸引し、吸引した試薬を反応容器131内に吐出する。また、プローブ20は、試料容器121と反応容器131との間を移動すると共に、昇降することにより、試料容器121内の試料を吸引し、吸引した試料を反応容器131内に吐出する。両方のプローブ20は、同じ構成をしている。以下、試薬容器111と反応容器131との間を移動するプローブ20を代表して説明し、試料容器121と反応容器131との間を移動するプローブ20の説明を省略する。
【0019】
洗浄槽30は、試薬容器111と反応容器131との間の中間位置に設けられると共に、試料容器121と反応容器131との間の中間位置に設けられている。両方の洗浄槽30は、同じ構成をしている。以下、試薬容器111と反応容器131との間の中間位置に設けられる洗浄槽30を代表して説明し、試料容器121と反応容器131との間の中間位置に設けられる洗浄槽30の説明を省略する。
【0020】
試薬容器111は、複数設けられている。複数の試薬容器111は、試薬ディスク11の周辺部に円周方向に並べて設けられている。試薬ディスク11が所定角度ずつ回転することにより、各試薬容器111、111、…が吸引位置P2に位置する。
【0021】
反応容器131は、複数設けられている。複数の反応容器131は、反応ディスク13周辺部に円周方向に並べて配置されている。反応ディスク13が所定角度ずつ回転することにより、各反応容器131、131、…が吐出位置P3に順番に位置する。
【0022】
次に、プローブ20及び、プローブ20を移動させると共に、昇降させる機構について、図1及び図2を参照にして説明する。図2は、プローブ20の移動機構と、プローブ20の昇降機構とを概念的に示した図である。
【0023】
プローブ20は、試薬容器111と反応容器131との間を移動可能及び昇降可能に設けられ、試薬容器111の試薬を吸引し、吸引した試薬を反応容器131に吐出する。
【0024】
プローブ20は、アーム15及びパイプ16により、待機位置P1、吸引位置P2、吐出位置P3、及び吸引位置P2と吐出位置P3との間の中間位置P4の各位置に揺動可能に支持されている。プローブ20が待機位置P1〜中間位置P4の各位置に揺動したことは、自動分析装置10の制御部がアーム15の回転角度に基づいて検出する。制御部については、後述する。アーム15内には、略U字形のパイプ16が通されている。パイプ16の基端側の垂直部は、シリンダ17に回転可能に支持されていて、プローブ20の揺動中心となっている。パイプ16の先端側の垂直部は、プローブ20を昇降可能に支持している。
【0025】
次に、プローブ20が試薬を吸引、吐出する機構、及びプローブ20の内面を水で洗浄する機構について、図2を参照にして説明する。
【0026】
シリンダ17の内部にはピストン18が設けられている。また、アクチュエータ19によりピストン18がシリンダ17の内部で上下方向に移動する。
【0027】
プローブ20で試薬を吸引するには、バルブVを閉じた状態で、アクチュエータ19によりピストン18を下げる。それにより、シリンダ17の内部、パイプ16の内部及びプローブ20の内部の圧力が下がり、試薬容器111内から試薬を吸引することができる。試薬を吸引するとき、プローブ20は下降して、試薬容器111の中に進入する。
【0028】
プローブ20で試薬を吐出するには、バルブVを閉じた状態で、アクチュエータ19によりピストン18を上げる。それにより、シリンダ17の内部、パイプ16の内部及びプローブ20の内部の圧力が上がり、反応容器131内に試薬を吐出することができる。試薬を吐出するとき、プローブ20は下降して、反応容器131の中に進入する。
【0029】
プローブ20の内面を水で洗浄するには、アクチュエータ19によりピストン18を下げ、かつ、バルブVを開く。それにより、供給元(図示省略)から洗浄水が、バルブVを介してシリンダ17の内部に流れ込む。次に、バルブVを閉じ、アクチュエータ19によりピストン18を上げ、洗浄水をパイプ16に通し、プローブ20の内面を洗浄し、洗浄水をプローブ20から排出する。
【0030】
次に、プローブ20の表面を水で洗浄する機構について、図2を参照にして説明する。洗浄槽30は、吸引位置P2と吐出位置P3との間の中間位置P4に設けられている。洗浄槽30は上部開口31を有している。また、洗浄槽30は排出口32を有している。洗浄槽30の内部には、水管33、34が延ばされている。水管33、34は、洗浄水の供給元(図示省略)に接続され、水管33、34の先端部から洗浄水を噴出させる。
【0031】
プローブ20の表面を洗浄するには、プローブ20を下降させ、洗浄槽30の内部に進入させる。水管33、34の先端部から洗浄水が、プローブ20の表面に向けて両側から噴出され、プローブ20の表面が洗浄される。下降して、洗浄槽30の内部に進入したプローブ20を図2において1点鎖線で示す。洗浄後、プローブ20は上昇し、洗浄槽30の内部から退出する。上昇し、洗浄槽30の内部から退出したプローブ20を図2において実線で示す。
【0032】
次に、テープ40、及びテープ40を送る搬送部50について、図2及び図3を参照にして説明する。図3は、洗浄槽30の上方に掛け渡されたテープ40を上方から見た図である。
【0033】
テープ40は、洗浄槽30の上方を通るように設けられ、長手方向に14〜20[mm]の等間隔で形成された貫通穴を有している。テープ40は、案内部(案内ローラ52、53)により、洗浄槽30の上部開口31を塞ぐように案内される。テープ40は高吸水性及び耐水性を有する。テープ40には、プローブ20を拭き取るときに、プローブ20に付着しない繊維により製造されている。テープ40の素材としては、紙であっても良く、合成樹脂を主原料として製造された合成紙であっても良い。紙及び合成紙の場合は、破れにくく、また繊維がプローブ20に付着して残りにくい材質のものが好ましく、厚みは0.1mm〜1mmの間がより好ましい。
【0034】
図3に示す通過穴41及びスリット42が貫通穴に相当している。貫通穴は、下降するプローブ20が貫通穴に通過し、洗浄槽30で洗浄され、洗浄後に上昇するプローブ20が貫通穴の穴縁に接触するように形成されている。
【0035】
通過穴41は、プローブ20が通過可能なように、プローブ20の外径より大径に形成されている。プローブ20の外径は約1[mm]である。スリット42は、通過穴41からテープ40の送り方向と反対の方向に切り込まれている。スリット42の切り込み量は、スリット42の縁がプローブ20の周方向の表面全体に接触する十分な長さである。なお、図3に示すスリット42は幅を有しないものであるが、一定量の幅を有していても良い。
【0036】
この実施形態では、貫通穴は、通過穴41及びスリット42から成るが、これに限らない。例えば、貫通穴は、プローブ20の横断面形状に合わせた穴であってもよい。この場合、穴の径は、プローブ20の外径より小さめにして、穴縁がプローブ20に接触するようにする。
【0037】
搬送部50は、プローブ20を洗浄する度に、テープ40を送ることにより、新たな貫通穴を洗浄槽30の上方に位置させる。搬送部50は、図2に示す第1ローラ51、案内ローラ52、53及び第2ローラ54を有している。第1ローラ51は、テープ40が巻かれ、巻かれたテープ40を繰り出す。第1ローラ51から繰り出されたテープ40は、案内ローラ52、53に掛け渡される。掛け渡されたテープ40は、第2ローラ54に巻き取られる。第2ローラ54がテープ40を巻き取ることにより、テープ40を洗浄槽30の上方に送る。
【0038】
搬送部50は、テープ40を送ることにより、新たな通過穴41を洗浄槽30の上方に位置させて、下降するプローブ20を通過穴41に通過させるようにし、テープ40をさらに送ることにより、新たなスリット42を洗浄槽の上方に位置させて、上昇するプローブ20をスリット42の縁に接触させるようにする。
【0039】
以上のように、プローブ20を洗浄する度に、搬送部50は、テープ40を2回送る。テープ40を2回送る機構は、テープ40の側縁に形成された第1切り欠き43及び第2切り欠き44、並びに、位置センサ65を含む。第1切り欠き43及び第2切り欠き44は、通過穴41及びスリット42に対応している。位置センサ65は、発光素子及び受光素子からなる。通過穴41及びスリット42が洗浄槽30の上方にそれぞれ位置したときに位置センサ65はオンする。また、通過穴41及びスリット42が洗浄槽30の上方からそれぞれ移動したときに位置センサ65はオフする。
【0040】
位置センサ65のオン信号及びオフ信号は、自動分析装置10の制御部に入力され、制御部が第2ローラ54を回転制御する。搬送部50がテープ40を送り、位置センサ65がオンすると、制御部は、第2ローラ54を回転停止し、通過穴41及びスリット42をそれぞれ洗浄槽30の上方に位置させる。テープ40を自動分析装置10にセットし、テープ40を送り、位置センサ65が最初にオンすることで、位置センサ65が通過穴41を検出する。以降、位置センサ65は、オンする度に、スリット42と通過穴41とを交互に検出する。第2ローラ54の回転制御の詳細については、後述する。
【0041】
テープ切れを検出するためのテープ切れセンサ66が設けられている。テープ切れセンサ66も、発光素子及び受光素子からなり、テープ40があるときにオフし、テープ40がないときにオンする。テープ切れセンサ66のオン信号及びオフ信号は、自動分析装置10の制御部に入力され、制御部がテープ切れ情報を報知する。テープ切れ情報の報知については、後述する。
【0042】
(動作)
次に、自動分析装置10の動作について、図1から図4を参照にして説明する。図4は、自動分析装置10を制御するための制御部の機能ブロック図である。なお、自動分析装置10の動作についても、試薬を吸引、吐出する場合について代表して説明し、試料を吸引、吐出する場合についての説明を省略する。
【0043】
(1次送り工程)
先ず、1次送り工程について説明する。
搬送部50が、テープ40を送り、新たな通過穴41が洗浄槽30の上方に位置するようにする。具体的には、テープ40の送り指示を受けて、ローラ制御部72が第2ローラ54を回転する。通過穴41に対応する第1切り欠き43が、位置センサ65の位置に移動すると、位置センサ65がオフからオンになり、位置センサ65のオン情報を受けて、ローラ制御部72が第2ローラ54を制御し、第2ローラ54の回転を停止させる。それにより、新たな通過穴41が洗浄槽30の上方に位置する。
【0044】
(第1移動工程)
次に、第1移動工程について説明する。
1次送り工程の前後に、プローブ20を通過穴41の上方に移動させる。具体的には、アーム制御部73が動力部(図示省略)を制御し、アーム15の揺動を開始する。プローブ20が中間位置P4に移動したことを受けて、アーム制御部73が制御信号を動力部に出力し、アーム15の揺動を停止する。それにより、プローブ20が通過穴41の上方に移動する。
【0045】
(下降工程)
次に、下降工程について説明する。
プローブ20が中間位置P4に移動したことを受けて、アーム制御部73が動力部(図示省略)を制御し、プローブ20を下降させ、通過穴41に通して洗浄槽30の内部に進入させる。通過穴41の径は、プローブ20の外径より大きいため、プローブ20は、通過穴41の穴縁に接触することなく、通過穴41を通って、通過穴41の下方に位置する洗浄槽30の内部に進入する。
【0046】
(洗浄工程)
プローブ20を下降したことを主制御部71が受けて、洗浄槽30の内部に進入したプローブ20を水で洗浄する。具体的には、主制御部71は、アクチュエータ19及びバルブVを制御して、ピストン18を下げ、バルブVを開く。それにより、洗浄水の供給元(図示省略)から水がシリンダ17の内部に流れ込む。次に、主制御部71は、アクチュエータ19及びバルブVを制御して、バルブVを閉じ、ピストン18を上げる。それにより、洗浄水がパイプ16に通り、プローブ20の内面を洗浄し、プローブ20から排出される。また、主制御部71は、図外のバルブを開き、水管33、34から水をプローブ20の表面に向けて所定時間噴出させ、プローブ20の表面を洗浄する。プローブ20の内面及び表面を洗浄した水は、洗浄槽30に溜まり、排出口32を通って、洗浄槽30の外部に排出される。
【0047】
(2次送り工程)
プローブ20の洗浄が所定時間経過したことをローラ制御部72が受けて、搬送部50を制御し、搬送部50はテープ40をさらに送り、プローブ20をスリット42の縁に接触させるようにする。具体的には、ローラ制御部72が搬送部50を制御して、第2ローラ54を回転させ、スリット42に対応する第2切り欠き44が、位置センサ65の位置に移動すると、位置センサ65がオフからオンになり、位置センサ65のオン情報をローラ制御部72が受けて、第2ローラ54を制御し、第2ローラ54の回転を停止させる。それにより、新たなスリット42が洗浄槽30の上方に位置する。このとき、プローブ20が新たなスリット42に接触する。
【0048】
(上昇工程)
2次送り工程の後に、アーム制御部73が動力部(図示省略)を制御し、プローブ20を上昇させ、スリット42の縁に接触させながら洗浄槽30から退出させる。新たなスリット42の縁が、プローブ20の表面に付着した水滴を拭き取る。プローブ20の表面に付着した水滴を拭き取る度に、常に新たなスリット42が用意されるので、プローブ20の表面に付着した水滴を拭き取るための部品の交換作業が不要になる。
【0049】
(第2移動工程)
プローブ20が上昇したことを受けて、アーム制御部73は、動力部(図示省略)を制御し、プローブ20を吸引位置P2(試薬容器111の位置)に移動させ、昇降させる。次に、主制御部71がアクチュエータ19及びバルブVを制御して、試薬容器111内の試薬を吸引する。具体的には、アーム制御部73が動力部(図示省略)を制御し、アーム15の揺動を開始する。プローブ20が吸引位置P2に揺動したことをアーム制御部73が受けて、動力部を制御し、アーム15の揺動を停止する。それにより、プローブ20が試薬容器111の上方に移動する。
【0050】
次に、プローブ20が吸引位置P2に揺動したことをアーム制御部73が受けて、動力部を制御して、プローブ20を下降させて、試薬容器111内に進入させる。次に、主制御部71がアクチュエータ19及びバルブVを制御して、試薬容器111内の試薬を吸引し、その後、アーム制御部73が動力部を制御し、プローブ20を上昇させて、試薬容器111内から退出させる。試薬を吸引するとき、バルブVを閉じた状態で、アクチュエータ19によりピストン18を下げ、プローブ20の内部の圧力を下げる。
【0051】
(反応容器移動工程)
プローブ20の第2移動工程の後に、又は、テープ40の1次送り工程からプローブ20の第2移動工程までの間に、複数の反応容器131、131、…は、反応ディスク13を所定角度回転することにより、順番に吐出位置P3に移動する。
【0052】
(第3移動工程)
反応容器131が吐出位置P3に移動したことを受けて、アーム制御部73は、動力部(図示省略)を制御し、アーム15を揺動させ、プローブ20を吐出位置P3に移動させ、プローブ20を下降させ、反応容器131内に進入させる。次に、主制御部71は、アクチュエータ19及びバルブVを制御する。それにより、プローブ20は、吸引した試薬を反応容器131内に吐出する。試薬を吐出するとき、バルブVを閉じた状態で、アクチュエータ19によりピストン18を上げ、プローブ20の内部の圧力を上げる。
【0053】
次に、アーム制御部73が制御信号を動力部に出力し、プローブ20を上昇させ、反応容器131内から退出させる。以上の工程を経過することにより、試薬を試薬容器111から反応容器131に分注することが可能となる。
【0054】
(具体的な動作)
次に、自動分析装置10の具体的な動作について、図1及び図4から図7を参照にして説明する。図5は、試薬を分注するときの動作を示すフロー図、図6は試薬を吸引、吐出するときの動作を示すフロー図、図7は、プローブを洗浄するときの動作を示すフロー図である。なお、自動分析装置10の具体的な動作についても、試薬を吸引、吐出する場合について代表して説明し、試料を吸引、吐出する場合についての説明を省略する。
【0055】
先ず、試薬の分注について図5を参照にして説明する。試薬の分注の指示を受け、プローブ20の洗浄が終了(X=1)か否かを判断する(ステップS101)。主制御部71は、プローブ20の洗浄の終了を、洗浄から所定時間経過しているか否かで判断する。試薬の分注とは、試薬を試薬容器111から吸引し、反応容器131に吐出することをいう。試薬の分注は、図4に示す入出力部70の入力信号を主制御部71が受けることにより開始される。
【0056】
プローブ20の洗浄が終了していない(X=0)場合(ステップS101;N)、プローブ20を洗浄する(X←1)(ステップS102)。プローブ20の洗浄が終了したか否かを判断する(ステップS103)。プローブ20の洗浄については後述する。
【0057】
プローブ20の洗浄が終了している場合(ステップS101;Y)又は(ステップS103;Y)、主制御部71がアーム制御部73に制御信号を出力して、アーム制御部73が動力部(図示省略)を制御し、アーム15を回転させる(ステップS104)。次に、プローブ20が待機位置P1に位置しているか否かを判断する(ステップS105)。
【0058】
プローブ20が待機位置P1に位置している場合(ステップS105;Y)、試薬を吸引、吐出する(X←0)(ステップS106)。試薬の吸引、吐出については、後述する。次に、試薬の吸引、吐出が終了か否かを判断する(ステップS107)。
【0059】
試薬の吸引、吐出が終了している場合(ステップS107;Y)、プローブ20を洗浄する(X←1)(ステップS108)。次に、プローブ20を洗浄したか否かを判断する(ステップS109)。主制御部71は、プローブ20の洗浄が開始されてから所定時間経過したときに、プローブ20の洗浄が終了したと判断する。プローブ20の洗浄が終了した場合(ステップS109;Y)は、試薬の分注が終了か否かを判断する(ステップS110)。試薬の分注が終了していない場合(ステップS110;N)、プローブ20の洗浄を終了したか否かを判断するステップS101に戻る。
【0060】
次に、試薬の吸引、吐出について、図6を参照にして説明する。先ず、アーム制御部73が動力部を制御して、アーム15を回転させる(ステップS201)。次に、プローブ20が吸引位置P2に位置しているか否かを判断する(ステップS202)。
【0061】
プローブ20が吸引位置P2に位置している場合(ステップS202;Y)、試薬を吸引する(ステップS203)。試薬の吸引は、プローブ20を下降させて、試薬容器111内に進入させ、試薬容器111内の試薬を吸引し、プローブ20を上昇させて、試薬容器111内から退出させる。次に、試薬の吸引が終了か否かを判断する(ステップS204)。
【0062】
試薬の吸引が終了している場合(ステップS204;Y)、アーム制御部73が動力部を制御して、アーム15を回転させる(ステップS205)。次に、プローブが吐出位置P3に位置しているか否かを判断する(ステップS206)。
【0063】
プローブ20が吐出位置P3に位置した場合(ステップS206;Y)、試薬を吐出をする(ステップS207)。試薬の吐出は、プローブ20を下降させて、反応容器131内に進入させ、反応容器131内に試薬を吐出し、その後、プローブ20を上昇させて、反応容器131内から退出させる。次に、プローブ20が吐出を終了したか否かを判断する(ステップS208)。プローブ20が吐出を終了した場合(ステップS208;Y)、試薬の吸引、吐出を終了する。
【0064】
次に、プローブ20の洗浄について図4及び図7を参照にして説明する。プローブ20の洗浄は、先ず、位置センサ65がオンであるか否かを判断する(ステップS301)。位置センサ65がオンでない場合(ステップS301;N)、搬送部50がテープ40を送る。第2ローラ54がテープ40を巻き取ることにより、テープ40を送る(ステップS302)。
【0065】
図3に示す第1切り欠き43が位置センサ65に対応すると、位置センサ65がオンになる。このとき、洗浄槽30の上方に図3に示す通過穴41が位置する。また、図3に示す第2切り欠き44が位置センサ65に対応すると、位置センサ65がオンになる。このとき、洗浄槽30の上方に図3に示すスリット42が位置する。図4に示すように、位置センサ65のオン情報、オフ情報(位置情報)は、ローラ制御部72に入力される。ローラ制御部72は、第2ローラ54を制御することにより、テープ40を送り、テープ40の送りを停止する。
【0066】
テープ40の送りは、位置センサ65がオンになるまで続く。この間、テープ切れを検出すると、テープ切れを報知する。具体的には、テープ切れセンサ66がオンであるか否かを判断する(Y2=1?)(ステップS303)。テープ切れセンサ66がオンである場合(ステップS303;Y)、テープ切れの警告情報を出力していないとき(ステップS304;N)、テープ切れの警告情報を入出力部70から出力する(ステップS305)。図4に示すように、テープ切れセンサ66のオン情報(テープ切れ情報)は、ローラ制御部72に入力され、ローラ制御部72から主制御部71に入力される。主制御部71は入出力部70にテープ切れ情報を出力する。
【0067】
位置センサ65がオンである場合(ステップS301;Y)、洗浄槽30の上方に図3に示す通過穴41が位置しているか否かを判断する(Y1=1?)(ステップS306)。洗浄槽30の上方に通過穴41が位置していない場合(ステップS306;N)、搬送部50は、テープ40を送る。テープ40の送りは、ステップS302の搬送部50の作動と同様であり、その説明を省略する。
【0068】
なお、テープ40を自動分析装置10にセットするときに、位置センサ65がオンになるまで、テープ40を送る。位置センサ65がオンしたとき、すなわち、洗浄槽30の上方に通過穴41が位置したとき、Y1=1に設定しておく。
【0069】
テープ40の送りは、位置センサ65がオンになるまで続く。この間、テープ切れを検出すると、テープ切れを報知する(ステップS308からS310)。テープ切れの検出、テープ切れの報知は、ステップS303からS305と同様であり、その説明を省略する。
【0070】
洗浄槽30の上方に通過穴41が位置している場合(ステップS306;Y)、プローブ20が下降していなとき(ステップS311;N)、プローブ20を下降する(ステップS312)。プローブ20が通過穴41を通って、洗浄槽30の内部に進入する。通過穴41の穴径がプローブ20の外径より大きいため、プローブ20が通過穴41の穴縁に接触しない。
【0071】
プローブ20が下降している場合(ステップS311;Y)、噴出終了か否かを判断する(ステップS313)。噴出終了ではない場合(ステップS313;N)、水管33、34から水が噴出する(ステップS314)。それにより、プローブ20の表面を洗浄する。また、バルブVが開き、洗浄水がシリンダ17の内部に流れ込む。次に、バルブVを閉じ、ピストン18を上げ、洗浄水をパイプ16に通し、プローブ20の内面を洗浄して、プローブ20から排出する。テープ40が洗浄槽30の上部開口31を塞いでいるため、噴出した水やプローブ20から排出した水が、洗浄槽30から外部へ飛び散るのを防止することができる。
【0072】
噴出終了である場合(ステップS313;Y)、位置センサ65がオンであるか否かを判断する(ステップS315)。位置センサ65がオンでない場合(ステップS315;N)、搬送部50がテープ40を送る(Y1←0)(ステップS316)。テープ40の送りは、位置センサ65がオンになるまで続く。この間、テープ切れを検出すると、テープ切れを報知する(ステップS317からS319)。テープ切れの検出、テープ切れの報知は、ステップS303からS305と同様であり、その説明を省略する。
【0073】
テープ40の送りにより、位置センサ65がオンになると、新たなスリット42の縁にプローブ20が接触するようになる。
【0074】
位置センサ65がオンである場合(ステップS315;Y)、プローブ20が上昇したか否かを判断する(ステップS320)。プローブ20が上昇していない場合(ステップS320;N)、プローブ20を上昇させる(ステップS321)。上昇するプローブ20がスリット42の縁に接触しているため、スリット42の縁が、プローブ20の表面に付着した水滴を拭き取る。プローブ20が上昇した場合(ステップS320;Y)、プローブ20の洗浄が終了する。以上で、自動分析装置10の具体的な動作の説明を終了する。
【0075】
なお、前記実施の形態では、搬送部50がテープ40を2回送ることにより、洗浄槽30の上部に通過穴41及びスリット42をそれぞれ位置させるものを示したが、貫通穴が単なる穴である場合、搬送部50がテープ40を1回送れることにより、洗浄槽30の上部に貫通穴を位置させれば良い。この場合、テープ40の側縁に、貫通穴に対応させて1つの切り欠きを設ければ良い。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】この発明の一実施形態に係る自動分析装置の平面図である。
【図2】プローブを洗浄する洗浄槽と、テープを送る搬送部と、プローブの移動機構と、プローブの昇降機構とを概念的に示した図である。
【図3】洗浄槽の上方に掛け渡されたテープを上方から見た図である。
【図4】自動分析装置を制御するための制御部の機能ブロック図である。
【図5】試薬や試料を分注するときの動作を示すフロー図である。
【図6】試薬や試料を吸引、吐出するときの動作を示すフロー図である。
【図7】プローブを洗浄するときの動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0077】
P1 待機位置 P2 吸引位置 P3 吐出位置 P4 中間位置
10 自動分析装置 11 試薬ディスク 111 試薬容器
12 試料ディスク 121 試料容器 13 反応ディスク
131 反応容器 15 アーム 16 パイプ 17 シリンダ
18 ピストン 19 アクチュエータ 20 プローブ 30 洗浄槽
31 上部開口 32 排出口 33、34 水管 40 テープ
41 通過穴 42 スリット 43 第1切り欠き 44 第2切り欠き
50 搬送部 51 第1ローラ 52、53案内ローラ 54 第2ローラ
65 位置センサ 66 テープ切れセンサ 70 入出力部 71 主制御部
72 ローラ制御部 73 アーム制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試薬又は試料を入れた試薬容器と、
複数並べられて設けられた反応容器と、
前記試薬容器と前記反応容器とを含む動作範囲内を移動可能及び昇降可能に設けられており、前記試薬容器内の試薬又は試料を吸引し、吸引した試薬又は試料を前記反応容器内に吐出するプローブと、
前記動作範囲内に設けられ、前記プローブを水で洗浄する洗浄槽と、
前記洗浄槽の上方を通るように設けられ、長手方向に等間隔で形成された貫通穴を有し、該貫通穴は、下降する前記プローブが前記貫通穴に通過し、前記洗浄槽で洗浄され、洗浄後に上昇する前記プローブが前記貫通穴の穴縁に接触するように形成されたテープと、
前記プローブを洗浄する度に、新たな前記貫通穴を前記洗浄槽の上方に位置させる搬送部と、
を有することを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
前記テープの貫通穴は、前記プローブの外径より大径に形成され、前記プローブが通過可能な通過穴と、前記通過穴から前記テープの送り方向と反対の方向に切り込まれたスリットとを有し、
前記搬送部は、前記テープを送ることにより、新たな前記通過穴を前記洗浄槽の上方に位置させて、下降する前記プローブを前記貫通穴に通過させるようにし、前記テープをさらに送ることにより、新たな前記スリットを前記洗浄槽の上方に位置させて、上昇する前記プローブを前記スリットの縁に接触させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項3】
前記洗浄槽は、上部開口を有し、
前記テープは、前記案内部により、前記洗浄槽の上部開口を塞ぐように案内されることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の自動分析装置。
【請求項4】
洗浄槽の上方を通るように案内され、長手方向に等間隔で形成され、前記プローブの外径より大径に形成された通過穴と、前記通過穴から前記テープの送り方向と反対の方向に切り込まれたスリットとを有するテープを送り、新たな前記通過穴が前記洗浄槽の上方に位置するようにした1次送り工程と、
前記1次送り工程の前後に、前記プローブを前記通過穴の上方に移動させる第1移動工程と、
前記プローブを下降させ、前記通過穴に通して前記洗浄槽の内部に進入させる下降工程と、
前記洗浄槽の内部に進入したプローブを水で洗浄する洗浄工程と、
前記テープをさらに送り、前記プローブを前記スリットの縁に接触させるようにした2次送り工程と、
前記プローブを上昇させ、前記スリットの縁に接触させながら前記洗浄槽から退出させる上昇工程と、
前記プローブを試薬容器の位置に移動させ、昇降させて、前記試薬容器内の試薬又は試料を吸引する第2移動工程と、
前記第2移動工程の後に、又は前記1次送り工程から前記第2移動工程までの間に、複数の反応容器を順番に吐出位置に移動する反応容器移動工程と、
前記吐出位置に移動した前記反応容器へ前記プローブを移動させ、昇降させて、前記吸引した試薬又は試料を前記反応容器内に吐出する第3移動工程と、
を有することを特徴とする自動分析方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−127741(P2010−127741A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−302130(P2008−302130)
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】