説明

自動分注装置

【課題】分注する液体の性質によらず一定の条件で吐出操作を行うことによって、高精度な分注を行うことができる自動分注装置を提供すること。
【解決手段】液体の吸引及び吐出が可能な分注ヘッド6と、該分注ヘッド6を移動させるためのロボット(移送手段)5と、前記分注ヘッド6に装着された分注チップ8に吸引される液体を貯蔵する容器群(吸引容器)10と、液体が吐出されるフィルタ付き容器(吐出容器)11とを備えた自動分注装置1において、液体を前記フィルタ付き容器11に吐出する際に、前記分注チップ8の先端にできる液滴の最下端と前記フィルタ付き容器11の液面との距離を一定(例えば、前記分注チップ8の先端にできる液滴の最下端と前記フィルタ容器11の液面との距離を10mm以下)とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬物代謝試験等で検体や試薬、酵素等の分注に用いられる自動分注装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
薬物代謝試験に限らず、検体や試薬を分注する作業は頻繁に実施されており、その作業は膨大化する傾向にあって、手作業による人的ミスを排除したいという要望もあり、人手による作業から自動化へと移行しつつある。
【0003】
分注作業の自動化に当たっては、予め必要な液体を入れた吸引容器を装置内に配置しておき、分注ヘッドに装着された分注チップが液体を吸引できる位置にロボットを移動させ、分注チップ内に所定量の液体を吸引させ、決められた吐出容器に吐出させるという制御を行うのが一般的である。
【0004】
ここで、試薬液を吐出する際、分注チップの下側先端の吐出口が吐出容器に入っている液面よりも上空になるようにロボットを移動させる必要があるが、分注チップの高さ方向の位置は、液面に対して上空であれば全く問題ないとう訳ではなく、できる限り液面に近づけた状態に移動させることが望ましい。その理由は、液面から離れた位置から吐出した場合、液の飛び散りや液の跳ね返りによって分注の精度が低下するためである。
【0005】
又、アルコールのように揮発性の高い液体を上空から吐出した場合、液面に到達するまでに液体が蒸発してしまい、分注量が少なくなってしまう。更に、上空から液を落下させるために泡が立ち易くなる。薬物代謝試験のように液と液を混ぜ合わせることによって化学反応を引き起こす試験の場合、泡が立つことによって測定結果に悪影響を及ぼしてしまう。
【0006】
又、吐出容器に液を一旦吐出した後、その吐出容器から液を吸引し、別の容器に液を移し替えるという作業も一般的に行われるが、泡を吸引してしまうために正確な量を吸引することができない。
【0007】
そこで、分注量と吐出容器内の液面高さの関係から吐出高さを一定に保つ方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法によれば、吐出容器の形状と吐出容器内の液量から液面高さを計算し、分注量と液面高さの関係から、分注チップの下側先端の吐出口と吐出容器の液面との距離を常に一定の距離に制御することができる。
【特許文献1】特開平11−287811号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記方法では、液体を吐出する際、分注チップの下側先端の吐出口から連続的に液体が流れ出る訳ではなく、液体の種類によって異なる大きさの液滴となって断続的に吐出容器に落下する。そのため、たとえ分注チップの下側先端の吐出口と吐出容器の液面との距離を所定の距離に制御したとしても、表面張力が大きい液体の場合は液滴が大きく、液滴と液面との距離が小さくなる。場合によっては液滴が液面に触れてしまう、いわゆるコンタミネーションを起こす可能性がある。
【0009】
一方、表面張力が小さい液体の場合は液滴が小さく、液滴と液面との距離が大きくなり、液滴の大きな液体に比べて、液の飛び散り、液の跳ね返り、蒸発、泡立ちが起こり易くなる。つまり、分注する液体の種類によって条件が異なることになる。
【0010】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、分注する液体の性質によらず一定の条件で吐出操作を行うことによって、高精度な分注を行うことができる自動分注装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、液体の吸引及び吐出が可能な分注ヘッドと、該分注ヘッドを移動させるための移送手段と、前記分注ヘッドに装着された分注チップに吸引される液体を貯蔵する吸引容器と、液体が吐出される吐出容器とを備えた自動分注装置において、液体を前記吐出容器に吐出する際に、前記分注チップの先端にできる液滴の最下端と前記吐出容器の液面との距離を一定にすることを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記分注チップの先端にできる液滴の最下端と前記吐出容器の液面との距離を10mm以下とすることを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記液滴の大きさを制御装置に入力できることを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記液滴の大きさを計算することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載の発明によれば、液体を吐出容器に吐出する際に、分注チップの先端にできる液滴の最下端と吐出容器の液面との距離を一定にして吐出動作を行うことができるため、分注する液体の性質によらず一定の条件で吐出操作を行うことができ、高精度な分注が可能となる。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、分注チップの先端にできる液滴の最下端と吐出容器の液面との距離を10mm以下の微小な距離に設定することによって、液の飛び散り、液の跳ね返り、蒸発、泡立ち等による不具合を最小限に抑えることができる。
【0017】
請求項3及び4記載の発明によれば、実験条件によらず、分注チップの先端にできる液滴の最下端と吐出容器の液面との距離を一定にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0019】
本実施の形態では、医薬品、農薬、水等に含まれる有機化学成分の分析を行う際に前処理として行なわれる固相抽出工程を実現させる自動分注装置(以下、「自動固相抽出装置」と称す)について説明する。
【0020】
図1は本発明に係る自動固相抽出装置1の斜視図であり、この自動固相抽出装置1は、自動固相抽出装置本体2と、真空ポンプが内蔵された真空コントローラ15と、これらを制御する制御装置3で構成されている。制御装置3は、例えば汎用のパーソナル・コンピュータから構成され、LAN(Local Area Network)等の通信ケーブル4で自動固相抽出装置本体2及び真空コントローラ15と接続されている。
【0021】
自動固相抽出装置本体2には、3次元空間を移動して位置決めが可能な移送手段であるロボット5と、該ロボット5の先端に設けられた分注ヘッド6と、制御装置3に入力された条件に基づいて自動固相抽出装置本体2を駆動する回路部(図示せず)が設けられている。ここで、ロボット5は、各軸互いに直交に構成されたX軸・Y軸・Z軸を有し、不図示のステッピングモータによって駆動されて位置決めされるよう構成されている。尚、ロボット5を駆動する駆動モータにサーボモータ等を用いても良い。
【0022】
図2は自動固相抽出装置本体2の内部構造を示す斜視図である。
【0023】
分注ヘッド6には、一列に並んで配置された複数の分注チップ8が着脱可能であって、該分注チップ8を装着することにより液体の吸引と吐出を可能としている。例えば、分注ヘッド6は、12連のシリンジ(図示せず)が1つのステッピングモータで駆動されるよう構成され、そのシリンジ個々の間隔はフィルタ付き容器11のウェルの間隔と同じ9mmピッチで配置されており、分注チップ8を装着してシリンジを駆動することにより液体の吸引及び吐出動作を実行する。
【0024】
ロボット5に取り付けられた分注ヘッド6の可動範囲の下方には、分注ヘッド6に装着される分注チップ8をフィルタ付き容器11のウェルの間隔と同じ9mmピッチで配置できる分注チップ容器9が配置されている。又、試薬が収容された試薬容器10a,10bと、標準溶液と呼ばれる溶液が収容された標準溶液容器10cと、固相抽出を行う前処理として予めサンプルを調製するために使用するサンプル容器10dの4つのプレート容器群10が配置されている。
【0025】
前記フィルタ付き容器11は、真空容器13の上部に配置されたキャリア12内に載置されている。そして、キャリア12の上部左右には、キャリア12の凸部12a,12bが上向きに取り付けられている。又、分注ヘッド6の左右には、キャリア12の凸部12a,12bに当接可能なフック6a,6bが下向きに取り付けられており、ロボット5を移動させて分注ヘッド6のフック6a,6bをキャリア12の凸部12a,12bに引っ掛けることによって、キャリア12を真空容器13の手前側13aと奥側13bに移動させることができる。
【0026】
ここで、キャリア12を前後方向に移動させているが、固相抽出においては、フィルタ付き容器11から真空吸引される液が必要な場合と、不要な場合とがある。そのため、本実施の形態では、真空容器13の手前側13aを不要な液を受ける側(以下、「Load側」と称す)、奥側13bを必要な液を受ける側(以下、「Collect側」と称す)としている。又、ロボット5を移動させて分注ヘッド6のフック6a,6bでキャリア12の凸部12a,12bを押し付けることによって、キャリア12内に載置されたフィルタ付き容器11の下面と真空容器13のLoad側13a又はCollect側13bとで形成される空間を密閉し、真空コントローラ15を制御して前記空間内を真空状態にすることによって、フィルタ付き容器11内の液体を真空容器13に真空吸引させる。
【0027】
又、自動固相抽出装置本体2の内部には、試薬の分注に使用し不要となった分注チップ8を廃棄する廃棄容器14が配置されている。
【0028】
ところで、フィルタ付き容器11には複数個のウェルが縦n個×横m個設けられており、例えば縦12個×横8個の96個のウェルが格子状に配列されている。
【0029】
又、自動固相抽出装置1は、運転中に自動固相抽出装置本体2の内部に手等が入れられないように安全カバー16で覆われており、自動固相抽出装置1の運転中に安全カバー16を開けた場合にはロボット5への電源の供給が自動的に遮断される構造が採用されている。
【0030】
図3は本発明に係る自動固相抽出装置1を用いた具体的な運転工程例30を示す図である。 自動固相抽出装置1を使用する実験者は、運転を開始する前に図1に示す制御装置3を用いて予め運転工程を決定する。運転工程例30に示すStep1は、標準溶液容器10cに予め入れられたMeOH溶媒を50μl吸引し、サンプル容器10dの1列目2列目に吐出することを意味している。
【0031】
図3を用いて自動固相抽出装置1の具体的な動作について説明する。
【0032】
先ず、分注チップ容器9に入れられた分注チップ8の上側開口部に、分注ヘッド6の下側先端のノズル部6cを圧入するようにロボット5を移動させ、分注ヘッド6に分注チップ8を装着する。その後、分注ヘッド6を上空に移動させて分注チップ8の装着を完了する。
【0033】
次に、MeOH溶媒が入れられている標準溶液容器10cの列に分注ヘッド6を移動させ、該分注ヘッド6を分注チップ8の先端がMeOH溶媒に漬かる位置まで下降させる。そして、不図示のシリンジを吸引方向にコントロールして分注ヘッド6に装着された分注チップ8の内部にMeOH溶媒を50μl吸引し、分注ヘッド6を上空に移動させてMeOH溶媒の吸引を完了する。
【0034】
次に、サンプル容器10dの1列目に分注ヘッド6を移動させ、シリンジを吐出方向にコントロールして分注チップ8内のMeOH溶媒をサンプル容器10dに吐出する。
【0035】
上記と同様にMeOH(メタノール)溶媒を吸引し、サンプル容器10dの2列目に対して吐出作業を行う。この作業が終了した後は分注ヘッド6を廃棄容器14の上空に移動させ、分注チップ取り外し機構(図示せず)を用いて不要となった分注チップ8を分注ヘッド6から取り外すことによってStep1の工程を終了する。
【0036】
Step2〜Step6までの工程は、試薬が異なることによる吸引する位置の違いや、分注する量、吐出する位置や列数に違いがあるものの、分注チップ8の装着から試薬の吸引、試薬の吐出、分注チップ8の廃棄に至るまでの流れは上記したStep1の場合と同様である。
【0037】
次に、Step7「試薬→Loadに分注→真空吸引」の自動固相抽出装置1の動作について説明する。
【0038】
先ず、キャリア12が真空容器13のLoad側13aに移動していなければならない。キャリア12がLoad側13aに無い場合、分注ヘッド6のフック6a,6bをキャリア12の凸部12a,12bに引っ掛けてLoad側13aへと移動させる。ここで、分注チップ8を装着した状態では、分注ヘッド6のフック6a,6bがキャリア12の凸部12a,12bに接触する前に分注チップ8がフィルタ付き容器11に衝突してしまうため、分注チップ8を装着する前にキャリア12の移動を行うようにしている。
【0039】
次に、Step1の場合と同様に、分注チップ容器9に入れられた分注チップ8の上側開口部に、分注ヘッド6の下側先端のノズル部6cを圧入するようにロボット5を移動させ、分注ヘッド6に分注チップ8を装着する。その後、分注ヘッド6を上空に移動させて分注チップ8の装着を完了する。
【0040】
次に、分注する試薬MeOHが入れられている試薬容器10a又は10bの列に分注ヘッド6を移動させ、分注チップ8の先端がMeOHに漬かる位置まで分注ヘッド6を下降させる。そして、不図示のシリンジを吸引方向にコントロールして分注ヘッド6に装着された分注チップ8の内部にMeOHを500μl吸引し、分注ヘッド6を上空に移動させてMeOHの吸引を完了する。
【0041】
次に、真空容器13のLoad側13aに移動してあるキャリア12に載置されたフィルタ付き容器11の1列目に分注ヘッド6を移動させ、シリンジを吐出方向にコントロールして分注チップ8内のMeOHをフィルタ付き容器11に吐出する。
【0042】
上記と同様にMeOHを吸引し、フィルタ付き容器11の2列目に吐出作業を行う。以下同様にMeOHをフィルタ付き容器11の3列目〜12列目まで分注し、終了後は分注ヘッド6を廃棄容器14上空に移動させ、分注チップ取り外し機構(図示せず)を用いて不要となった分注チップ8を分注チップ6から取り外す。
【0043】
次に、ロボット5を移動させて分注ヘッド6のフック6a,6bでキャリア12の凸部12a,12bを押し付けることによって、Load側13aにあるキャリア12内に載置されたフィルタ付き容器11の下面と真空容器のLoad側13aとで形成される空間を密閉する。この状態から、真空コントローラ15内の真空ポンプを駆動し、前記空間内を真空状態にしてフィルタ付き容器11内の液体を真空容器13のLoad側13aに真空吸引する。この状態を1分間保持した後、真空コントローラ15は真空ポンプの運転を停止させ、分注ヘッド6を上空に移動させてStep7の工程を終了する。
【0044】
Step8〜Step12までの工程は、分注する試薬等を吸引する位置が異なる(試薬薬容器10a又は10b、サンプル容器10d)、分注量が異なる、フィルタ付き容器11の位置(即ち、キャリア12の位置)が異なるものの、キャリア12の移動、分注チップ8の装着、試薬の吸引、試薬の吐出、分注チップ8の廃棄、キャリア12の凸部12a,12bの押し付け、真空コントローラ15の制御に至るまでの流れは前記したStep7の場合と同様である。
【0045】
最終的に、Step12でフィルタ付き容器11が載っているキャリア12を真空容器13のCollect側13bに移動させ、真空容器13のCollect側13bで真空吸引し、吸引された液が固相抽出した結果として回収容器13cに回収され、この液を検出器(例えば、示差屈折検出器、紫外吸収検出器、紫外分光光度計、蛍光光度計等)に掛けて成分を分析する。
【0046】
以上が自動固相抽出装置1の運転の一連の流れである。
【0047】
図4は分注チップ8から液体が吐出される様子を示したモデル図である。
【0048】
液体は分注チップ8から連続的に流れ出る訳ではなく、或る大きさの液滴となって断続的に落下する。その液滴の高さ方向の長さHは、分注チップ8の下側先端の吐出口の径と、吐出速度、吐出する液体の性質(粘度、表面張力等)、更には雰囲気温度によって一義的に決まる。
【0049】
本実施の形態において、実験により測定した液滴の長さHは、或る一定の吐出速度及び雰囲気温度において、例えば水の場合が約4mm、メタノールの場合が約2mm、血漿サンプルの場合が約5mmであった。図3に示す運転工程例30を設定する際、実験者が分注する液体の種類や分注するエリア等を設定・選択する他に、設定項目の1つとしてこの液体の種類に応じた液滴の長さHを設定できるようにし、吐出動作時の分注ヘッド6の高さ方向の移動量の計算に使用する。
【0050】
当然ながら、初めて使用する液体の場合には液滴の長さHが不明であるが、液体の性質を水系、アルコール系、サンプル系というように分類することによって、容易に液滴の長さHを入力することができる。又、試運転を行って吐出時の様子を観察し、液滴の長さHを補正することも可能である。
【0051】
又、前述のように液滴の長さHを実験者が制御装置3に対して直接設定するのではなく、分注チップ8の径と吐出速度、雰囲気温度から決まる係数を予め固定の数値として制御装置3に記憶させておき、実験者が液体の種類を入力するだけで液滴の長さHを自動的に計算する方法を採用しても良い。この場合、雰囲気温度は実験者が制御装置3に入力する方法であっても、自動分注装置1に雰囲気温度を測定する機能を持たせる方法であっても構わない。
【0052】
図5は、分注チップ8から、吐出容器であるサンプル容器10dの1ウェル分50に液体を吐出する様子を示した図である。
【0053】
図5には、例として落下する際の液滴が小さい液体(例えば、メタノール)を吐出した場合51(液滴の長さをH1とする)と、落下する際の液滴が大きい液体(例えば、血漿サンプル)を吐出した場合52(液滴の長さをH2とする)を示している。
【0054】
而して、何れの場合も、分注チップ8の先端にできた落下直前の液滴の最下端と、ウェル50内の液面との距離Lが一定になるように、分注ヘッド6の高さ方向の移動量を制御する。この距離Lを10mm以下の微小な距離に設定することによって、液の飛び散り、液の跳ね返り、蒸発、泡立ち等による不具合を最小限に抑えることができる。
【0055】
ここで、ウェル50内の液面の高さは液量の変化に伴い常に変動していることになるが、ウェル50の形状とウェル50内の液量の関係から液面高さを計算し、分注量と液面高さに応じて分注ヘッド6の高さ方向の移動量を補正する方法については特許文献1に記載があるように公知である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明に係る自動分注装置の一形態としての自動固相抽出装置の斜視図である。
【図2】本発明に係る自動固相抽出装置の本体内部の構成を示す斜視図である。
【図3】固相抽出運転例を示す図である。
【図4】分注チップから液体が吐出される様子を示したモデル図である。
【図5】分注チップと液滴及び液面の位置関係を示す図である。
【符号の説明】
【0057】
1 自動固相抽出装置(自動分注装置)
2 自動固相抽出装置本体
3 制御装置
4 通信ケーブル
5 ロボット(移送手段)
6 分注ヘッド
6a,6b フック
6c ノズル部
8 分注チップ
9 分注チップ容器
10 容器群(吸引容器)
10a,10b 試薬容器
10c 標準溶液容器
11 フィルタ付き容器(吐出容器)
12 キャリア
12a,12b 凸部
13 真空容器
13a Load側
13b Collect側
14 廃棄容器
15 真空コントローラ
16 安全カバー
30 固相抽出運転例
50 ウェル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体の吸引及び吐出が可能な分注ヘッドと、該分注ヘッドを移動させるための移送手段と、前記分注ヘッドに装着された分注チップに吸引される液体を貯蔵する吸引容器と、液体が吐出される吐出容器とを備えた自動分注装置において、
液体を前記吐出容器に吐出する際に、前記分注チップの先端にできる液滴の最下端と前記吐出容器の液面との距離を一定にすることを特徴とする自動分注装置。
【請求項2】
前記分注チップの先端にできる液滴の最下端と前記吐出容器の液面との距離を10mm以下とすることを特徴とする請求項1記載の自動分注装置。
【請求項3】
前記液滴の大きさを制御装置に入力できることを特徴とする請求項1記載の自動分注装置。
【請求項4】
前記液滴の大きさを計算することを特徴とする請求項1記載の自動分注装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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