説明

自動包装装置

【課題】簡易な構成で安定して高品質の包装体を得ることができる自動包装装置を提供する。
【解決手段】成形シュート3にて二つ折り成形された包装材料2を縦シール及び横シールして、成形シュート3より供給される被包装物を密封包装する縦シール装置5及び横シール装置6と、被包装物が密封包装された包装材料2を所定の離間毎に裁断して一の又は二個以上が連続された包装体2cを形成するカッター装置7と、を具備してなる自動包装装置1において、カッター装置7は、包装材料2を開閉把持する一対のカッターバー80・80及びカッターバー80の把持面80aより突出されて包装材料2を裁断するカッター刃81が設けられたカッターバー本体部8と、カッターバー本体部8を上下方向に昇降移動させる昇降機構部9とを有してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二つ折り成形された包装材料をシールして、成形シュートより供給される被包装物を密封包装するシール装置と、被包装物が密封包装された包装材料を所定の離間毎に裁断して一の又は二個以上が連続された包装体を形成するカッター装置と、を具備してなる自動包装装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、薬剤、嗜好品、調味料、その他の食品などの粉状又は粒状の被包装物は、一の又は二個以上が連続された包装体(製品)に密封包装されて提供されている。このような被包装物の包装体を製造する自動包装装置としては、間欠的に供給される長尺状の包装材料を長手方向に沿って二つ折り成形する成形シュートと、成形シュートの下方位置にて二つ折り成形された包装材料を縦シール及び横シールして、成形シュートより供給された被包装物を密封包装するシール装置と、シール装置の下方位置にて被包装物が密封包装された包装材料を所定の離間毎に裁断して一の又は二個以上が連続された包装体を得るカッター装置と、を具備してなる構成が公知となっている。
【0003】
上述した従来の自動包装装置では、ポリエチレンやポリ塩化ビニルその他熱可塑性樹脂よりなる長尺フィルム状の包装材料を移動させながら成形シュートにより長手方向に沿って二つ折りにし、次いで、シール装置を構成する縦シールバーにより二つ折り成形された包装材料の折り重ね縁部を縦シールしてチューブ状とした後に、同じくシール装置を構成する横シールバーによりかかるチューブ状の包装材料を包装体一個分(一袋分)毎に横シールして成形シュートより供給された被包装物を密封包装するものである。そして、このように被包装物が一袋分毎に分包された包装材料がカッター装置により所定の離間毎に裁断されることで、一の包装体又は二個以上が連続された包装体が得られる。
【0004】
ところで、上述した自動包装装置を構成する成形シュート、シール装置、及びカッター装置は、機体本体の上下方向に沿って配設されており、かかる成形シュートやシール装置等に沿って機体本体の上方位置から下方位置へと包装材料が間欠的に供給される。このように、包装材料を間欠供給するための機構としては、例えば、特許文献1及び特許文献2に開示されるように、シール装置を構成する横シール装置(横シールバー)が上下方向に昇降移動可能に設けられ、横シールバーが閉作動されて包装材料を横シールした状態で下降移動して長手方向へと送り出す機構や、特許文献3に開示されるように、シール装置とカッター装置との間に包装材料を長手方向へと送り出す送りロールを具備してなる機構などが採用されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示される自動包装装置のように、横シール装置(横シールバー)を上下方向に昇降移動させる機構では、横シール装置を構成する横シール用の電熱ヒータや横シールバーを開閉作動させるためのカム式の開閉装置などを含めて一体として昇降移動させるものであるため、耐荷重性が要求され、そのため構成が複雑となり、また各装置の微調整やメンテナンスなどが困難で機械能力に劣っていた。
【0006】
特に、横シール装置(横シールバー)を上下方向に昇降移動させる機構において、特許文献1及び特許文献2にも開示されるように、横シールバーの横中心に形成されたスリット部内に包装材料を裁断するカッター刃が組み込まれ、横シール装置により包装材料の横シールと裁断を同時に行うようにした構成が採用される場合がある。しかし、かかる構成では、横シールバーの把持面にスリット部が開口状態で形成されるため、包装材料においてスリット部に対応する箇所が横シールされず、端部のシールが不完全な包装体しか得ることができなかった。
【0007】
一方、特許文献3に開示される自動包装装置のように、送りロールを用いた機構では、シール装置からカッター装置に至る包装材料の供給路が長くなるため、密封包装された被包装物が偏在してカッター装置に到達した包装材料が傾いてしまい、包装材料が設定位置より斜め方向にずれて裁断されたり、また、送りロールがスリップすることにより包装材料の送り出し量が不足して設定位置よりずれて裁断されたりするなど、得られる包装体の製品品質が一定しないという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平10−81305号公報
【特許文献2】特開平11−79113号公報
【特許文献3】特開2000−118505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明では、自動包装装置に関し、前記従来の課題を解決するもので、簡易な構成で安定して高品質の包装体を得ることができる自動包装装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0011】
すなわち、請求項1においては、間欠的に供給される長尺状の包装材料を長手方向に沿って二つ折り成形する成形シュートと、前記成形シュートの下方位置にて二つ折り成形された包装材料を縦シール及び横シールして、前記成形シュートより供給される被包装物を密封包装するシール装置と、前記シール装置の下方位置にて被包装物が密封包装された包装材料を所定の離間毎に裁断して一の又は二個以上が連続された包装体を得るカッター装置と、を具備してなる自動包装装置において、前記カッター装置は、包装材料を開閉把持する一対のカッターバー及び前記カッターバーの把持面より突出して包装材料を裁断するカッター刃が設けられたカッターバー本体部と、該カッターバー本体部を上下方向に昇降移動させる昇降機構部とを有してなり、上停止位置で前記カッターバーが閉作動されて包装材料を把持した状態で、前記昇降機構部により前記カッターバー本体部が下停止位置まで下降移動されて包装材料を所定ピッチで送り出すとともに、前記カッター刃により包装材料を裁断し、下停止位置で前記カッターバーが開作動されて前記昇降機構部により前記カッターバー本体部が上停止位置まで上昇移動されるものである。
【0012】
請求項2においては、前記一対のカッターバーは、前記把持面を互いに対向する位置に配設され、該カッターバーに接続された作動ロッドが進退動されることで直線方向に開閉作動されるものである。
【0013】
請求項3においては、前記カッター刃は、前記カッターバーに形成されたスリット部内に配設され、該カッター刃に接続された移動ロッドが進退動されることで直線方向に往復動されるものである。
【0014】
請求項4においては、前記カッターバー本体部は、前記カッター刃の移動に伴って連動する調整ロッドが設けられ、該調整ロッドの移動量を規制して、前記カッターバーの把持面からの前記カッター刃の突出量を変更するミシン目形成機構部を有してなるものである。
【0015】
請求項5においては、前記昇降機構部は、機体本体の側方位置に上下方向に移動自在に配設された支持ブラケットを有し、該支持ブラケットに前記カッターバー本体部が片持ち支持されるものである。
【0016】
請求項6においては、前記カッターバー本体部は、前記支持ブラケットに包装材料に対するカッター刃の裁断角度を変更可能に取り付けられるものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の効果として、簡易な構成で安定して高品質の包装体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施例に係る自動包装装置の全体的な構成を示した側断面図である。
【図2】同じく図1の自動包装装置の正面図である。
【図3】縦シール装置の平面図である。
【図4】横シール装置の平面図である。
【図5】本実施例のカッター装置の正面図である。
【図6】同じく図5のカッター装置の平面図である。
【図7】開作動状態のカッターバー本体部の構成を示した図である。
【図8】閉作動状態のカッターバー本体部の構成を示した図である。
【図9】閉作動状態のカッターバー本体部の構成を示した図である
【図10】ミシン目形成機構部の構成を説明するための図である。
【図11】ミシン目形成機構部の構成を説明するための図である。
【図12】カッターバー本体部の支持構造を説明するための図である。
【図13】本実施例のカッター装置の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、発明を実施するための形態を説明する。
【0020】
まず、本実施例の自動包装装置1の全体構成について、以下に概説する。なお、以下の実施例において、図1の矢印X方向を自動包装装置1の上下方向、矢印Y方向を自動包装装置1の前後方向、図2の矢印Z方向を自動包装装置1の左右方向とする。
【0021】
図1及び図2に示すように、本実施例の自動包装装置1は、間欠的に供給される長尺状の包装材料2を長手方向に沿って二つ折り成形する成形シュート3と、成形シュート3の下方位置にて二つ折り成形された包装材料2を縦シール及び横シールして、成形シュート3より供給される被包装物を密封包装するシール装置としての縦シール装置5及び横シール装置6と、縦シール装置5及び横シール装置6の下方位置にて被包装物が密封包装された包装材料2を所定の離間毎に裁断して一の又は二個以上が連続された包装体2dを形成するカッター装置7等とで構成されている。
【0022】
自動包装装置1の機体上部には、ロール状の包装材料2を支持するリール10が配設され、リール10に支持されたロール状の包装材料2は、テンション装置11によりテンションを付加されながらシート状に展開されて、リール10の下方位置に配設された成形シュート3へと移送される。成形シュート3は、展開された包装材料2を長手方向に沿って二つ折り成形するために、上部で広く、かつ下部では狭く絞った面部材として形成されており、表面に沿って包装材料2が連続的に通過されることで、包装材料2が水平断面視にてU字状に二つ折り成形される。
【0023】
成形シュート3の後方位置には、被包装物を供給する被包装物供給装置12が配設され、被包装物供給装置12では、図示せぬ移送装置より移送された被包装物が収容されており、図示せぬシャッタ弁が開閉作動されることで、一定量の被包装物を落下させる。また、成形シュート3には、成形シュート3内に被包装物を供給する中間受けシュート4が形成されており、中間受けシュート4の一端が被包装物供給装置12の下方位置であって被包装物の落下位置に配置されている。被包装物供給装置12内の被包装物は、中間受けシュート4を介して成形シュート3内を経由して二つ折り成形された包装材料2内へと投入される。
【0024】
成形シュート3の下方位置には、二つ折り成形された包装材料2を縦シール及び横シールする縦シール装置5及び横シール装置6が配設されている。上述したように、二つ折り成形された包装材料2は、縦シール装置5により両側縁部を縦シールされてチューブ状態とされ、さらに縦シール装置5の下方位置に配設された横シール装置6により横シールされて有底状態とされる。そして、被包装物供給装置12から被包装物が断続的に中間受けシュート4から成形シュート3を介して有底状態の包装材料2内へ供給され、さらに長手方向へと送り出された包装材料2の上辺が横シールされることで袋部2cに被包装物が密封包装される。
【0025】
具体的には、図3に示すように、縦シール装置5は、間に挟む包装材料2に対して略左右対称形状の縦長の一対の縦シールバー50・50と、縦シールバー50・50を開閉揺動可能に支持する一対の開閉アーム51・51等とで構成されている。縦シールバー50は、開閉アーム51の先端部に取り付けられており、電熱ヒータ52が貫装されたシール面50a・50aが互いに密接して接触可能とされている。開閉アーム51・51は、垂直軸53に揺動可能に軸支されている。垂直軸53は、開閉アーム51・51の開閉支点となるものであり、機体本体に固定された支持ブラケット13に取り付けられている(図1参照)。
【0026】
開閉アーム51は、縦シールバー50が配設される側と反対側の他端部にカムフォロア54が取着されており、カムフォロア54を介して垂直方向に支持された回転駆動軸14に固定されたカム55に係合されている。また、開閉アーム51・51の他端部には、縦シールバー50・50を開作動方向に付勢するコイルスプリング56が橋設されており、このコイルスプリング56の付勢力によりカムフォロア54がカム55に常時係合されている。カム55は、回転駆動軸14が1/2回転される間に縦シールバー50・50を間欠的に1回開閉作動させる形状とされている。
【0027】
縦シール装置5において、包装材料2は一対の縦シールバー50・50の間に位置され、縦シールバー50・50が開作動された状態で包装材料2が長手方向に沿って移送される(図3(a)参照)。かかる状態からカム55が回転することで、開閉アーム51が垂直軸53を揺動中心軸としてシール面50a・50aが互いに近接する方向に揺動されて縦シールバー50・50が閉作動される(図3(b)参照)。縦シールバー50・50が閉作動されることで、シール面50a・50aにより包装材料2の両側縁部が把持され、電熱ヒータ52による熱圧着にて縦シールされて縦シール部2aが形成される(図13等参照)。そして、かかる状態からカム55がさらに連続回転することで、今度は開閉アーム51がシール面50a・50aが互いに遠ざかる方向に揺動されて縦シールバー50・50が再び開作動される。
【0028】
図4に示すように、横シール装置6は、間に挟む包装材料2に対して略左右対称形状の水平方向に突出された一対の横シールバー60・60と、横シールバー60・60を開閉揺動可能に支持する一対の開閉アーム61・61等とで構成されている。横シールバー60は、開閉アーム61の先端部に取り付けられており、電熱ヒータ62が水平に貫装されたシール面60a・60aが互いに密接して接触可能とされている。開閉アーム61・61は、垂直軸63に揺動可能に軸支されている。垂直軸63は、開閉アーム61・61の開閉支点となるものであり、機体本体に固定された支持ブラケット16に取り付けられている。
【0029】
開閉アーム61・61は、横シールバー60が配設される側と反対側の他端部にカムフォロア64・64が取着されており、カムフォロア64・64を介して回転駆動軸14に固定された対応する一組のカム65・65にそれぞれ係合されている。また、開閉アーム61・61の他端部には、横シールバー60・60を開作動方向に付勢するコイルスプリング66が橋設されており、このコイルスプリング66の付勢力によりカムフォロア64がそれぞれ対応するカム65・65に常時係合されている。一組のカム65・65は、回転駆動軸14が1/2回転される間に横シールバー60・60を間欠的に1回開閉作動させる形状とされている。
【0030】
横シール装置6において、包装材料2は一対の横シールバー60・60の間に位置され、横シールバー60・60が開作動された状態で包装材料2が長手方向に沿って移送される(図4(a)参照)。かかる状態からカム65・65が回転することで、開閉アーム61が垂直軸63を揺動中心軸としてシール面60a・60aが互いに近接する方向に揺動されて横シールバー60・60が閉作動される(図4(b)参照)。横シールバー60・60が閉作動されると、シール面60a・60aにより包装材料2が把持され、電熱ヒータ62による熱圧着にて横シールされて横シール部2bが形成される(図13等参照)。そして、かかる状態からカム65・65がさらに連続回転することで、今度は開閉アーム61がシール面60a・60aが互いに遠ざかる方向に揺動されて横シールバー60・60が再び開作動される。
【0031】
なお、回転駆動軸14は、駆動モータ15の出力軸に連結されており(図1参照)、図示せぬコントローラにより駆動モータ15が制御されることで、後述するカッター装置7のカッターバー本体部8の昇降移動と連動して回転駆動される。また、横シール装置6の横シールバー60・60の開閉作動は、縦シール装置5の縦シールバー50・50の開閉作動と連動され、包装材料2に対する縦シールと横シールとが略一致するタイミングで行われる。
【0032】
次に、本実施例のカッター装置7の構成について、以下に詳述する。
図5及び図6に示すように、本実施例のカッター装置7は、上述した縦シール装置5及び横シール装置6の下方位置に配設され、包装材料2を開閉把持する一対のカッターバー80・80、及び一対のカッターバー80・80の把持面80a・80aより突出されて包装材料2を裁断するカッター刃81等が設けられたカッターバー本体部8と、カッターバー本体部8を上下方向に昇降移動させる昇降機構部9とで構成されている。
【0033】
図5乃至図9に示すように、カッターバー本体部8は、包装材料2を水平方向に跨ぐようにして左右方向に延出されたベースフレーム82上に、一対のカッターバー80・80と、一方のカッターバー80(本実施例では図5の左側のカッターバー80)に内設されたカッター刃81と、それぞれ対応するカッターバー80・80を開閉作動させるカッターバー開閉装置83・83と、カッター刃81を移動させるカッター刃移動装置84と、カッター刃移動装置84によるカッター刃81の突出量を規制するミシン目形成機構部85等とが配設されている。
【0034】
カッターバー80・80は、間に挟む包装材料2に対して略左右対称形状に形成され、水平方向に突出されて把持面80a・80aを互いに対向させた状態で配設されている。カッターバー80は、支持部材86に取り付けられており、支持部材86を介してベースフレーム82に固定されたカッターバー開閉装置83の作動ロッド83a及びガイドロッド83bに接続されている。一対のカッターバー80・80は、対応するカッターバー開閉装置83の作動ロッド83a及びガイドロッド83bに接続された状態で、略同一平面上であって、かつ把持面80a・80aが平行となる対向位置に配設されている。
【0035】
カッターバー開閉装置83は、棒状に延出された作動ロッド83aを直線方向に進退動させるシリンダ装置(エアシリンダ)として構成されている。作動ロッド83aは、図示せぬシリンダに内設されたピストンに連結されており、かかるシリンダ内でピストンが往復動されることで水平方向に突出された状態で進退動される。カッターバー80は、作動ロッド83aの進退動と連動して直線方向に開閉作動される。ガイドロッド83bは、カッターバー80の水平状態を維持するためのガイド部材であり、作動ロッド83aの進退動に従動して移動される。
【0036】
カッターバー開閉装置83において、作動ロッド83aが短縮方向に移動されることで、把持面80a・80aが互いに遠ざかる方向にカッターバー80・80が移動されて開作動される(図7参照)。一方、作動ロッド83aが伸長方向に移動されると把持面80a・80aが互いに近接する方向にカッターバー80・80が移動されて閉作動される(図8参照)。カッターバー80・80が閉作動されると、把持面80a・80aにより包装材料2の横シール部2bが把持される。
【0037】
カッター刃81は、平面視長板状の部材であって、先端部に包装材料2を裁断したりミシン目を入れたりするための略鋸刃状の刃先81aが形成されている。本実施例のカッターバー本体部8では、カッターバー80の上下方向中心部にスリット部80bが水平方向に延設されており、一方のカッターバー80のスリット部80b内にカッター刃81が配設される。また、カッター刃81は、一方のカッターバー80の下方位置に配設された支持部材87に取り付けられており、この支持部材87を介してカッター刃移動装置84の移動ロッド84a・84aに接続されている。
【0038】
カッター刃移動装置84は、移動ロッド84a・84aを直線方向に進退動させるシリンダ装置(エアシリンダ)として構成され、上述した一方のカッターバー80の支持部材86の底部に固定された連結ブラケット84bに固設されている。移動ロッド84a・84aは、図示せぬシリンダに内設されたピストンに連結され、かかるシリンダ内でピストンが往復動されることで水平方向に突出された状態で進退動される。カッター刃81は、移動ロッド84a・84aの進退動と連動して直線方向に往復動される。
【0039】
本実施例のカッターバー本体部8では、カッター刃移動装置84がカッターバー80の支持部材86に連結ブラケット84bを介して固定されるため、カッターバー開閉装置83によってカッターバー80が開閉作動されることで、カッターバー80及び支持部材86に連動してカッター刃移動装置84及びこれに支持部材87を介して接続されたカッター刃81が共に移動される(図8参照)。すなわち、カッターバー80が開閉作動されても、カッターバー80に対するカッター刃81の相対位置が変動せず、カッターバー80のスリット部80b内部に刃先81aが位置されたままである。
【0040】
カッター刃81の移動は、カッター刃移動装置84において移動ロッド84a・84aが進退動されることで行われ、移動ロッド84a・84aの進退動に連動して、カッターバー80に対してカッター刃81が相対移動される。すなわち、カッター刃81は、移動ロッド84a・84aが短縮された状態では、一方のカッターバー80のスリット部80b内部に刃先81aが位置された状態で収容されている。このとき、カッター刃81は、刃先81aの刃列はカッターバー80の把持面80aと略平行となる状態で収容される。移動ロッド84a・84aが伸長されると、カッター刃81は、直線方向に移動され、一方のカッターバー80の把持面80aより刃先81aが突出して他方のカッターバー80のスリット部80b内部へと移動される(図8及び図9等参照)。
【0041】
図5、図6、図10及び図11に示すように、ミシン目形成機構部85は、カッターバー80の把持面80aからのカッター刃81(の刃先81a)の突出量を変更して包装材料2にミシン目を形成するための機構であり、具体的には、カッター刃81の移動に伴って連動する調整ロッド88と、調整ロッド88の移動量を規制する移動量規制装置89等とで構成されている。
【0042】
調整ロッド88は、棒状部材としてカッター刃移動装置84に設けられた図示せぬ貫通孔内に挿入され、一端がカッター刃移動装置84の一側面より突出されて支持部材87に接続され、他端がカッター刃移動装置84の他方の一側面より突出されている。この調整ロッド88の他端側の突出端部には、後述する調整受止具89bと係合可能な係合突起部88aが配設されている。調整ロッド88は、支持部材87を介してカッター刃81と接続されるため、カッター刃移動装置84によるカッター刃81の移動に連動して直線方向に移動される。
【0043】
移動量規制装置89は、作動ピン89aを進退動させるシリンダ装置(エアシリンダ)として構成され、上述したカッター刃移動装置84の一側面に固定された取付ブラケット84eに固設されている。作動ピン89aは、図示せぬシリンダに内設されたピストンに連結され、かかるシリンダ内でピストンが往復動されることで進退動される。作動ピン89aの突出端部には、調整ロッド88に設けられた係合突起部88aと係合可能な調整受止具89bが取着されており、作動ピン89aの進退動と連動して調整受止具89bが往復動される。
【0044】
調整受止具89bは、作動ピン89aの軸芯方向に向けて平面視略矩形の先端部89cが延出され、先端部89cの中央に凹状湾曲部89dが形成されている。調整受止具89bは、作動ピン89aの進退動と連動して調整ロッド88に対して直線方向に遠近移動される。移動量規制装置89において、作動ピン89aが短縮されると、調整受止具89bが遠ざけられて調整ロッド88の移動を阻害しない位置まで待避される(図10(a)参照)。一方、作動ピン89aが伸長されると、調整受止具89bが直線方向に移動されて調整ロッド88に近接され、凹状湾曲部89dに調整ロッド88が位置する状態で停止される(図11(a)参照)。かかる状態では、調整ロッド88が移動される際に、調整ロッド88に設けられた係合突起部88aが調整受止具89bの先端部89cと係合されるため、係合突起部88aがカッター刃移動装置84に近接する方向への調整ロッド88の移動量が規制される。
【0045】
カッターバー本体部8において包装材料2を裁断する場合には、まず、カッターバー80・80が閉作動されて把持面80a・80aにより包装材料2(の横シール部2b)が把持される。そして、ミシン目形成機構部85にて作動ピン89aが短縮されて、調整ロッド88の移動を阻害しない位置まで調整受止具89bが待避される(図10(a)参照)。かかる状態では、カッター刃移動装置84により移動ロッド84aが伸長されても、これと連動する調整ロッド88において係合突起部88aが調整受止具89bの先端部89cと係合されず、調整ロッド88の移動量が規制されない。その結果、カッター刃81において、刃先81aが一方のカッターバー80の把持面80aより突出して他方のカッターバー80のスリット部80b内部へと移動され、包装材料2が裁断されて一の又は二個以上が連続された包装体2dが得られる(図10(b)参照)。
【0046】
一方、包装材料2をミシン目形成する場合には、ミシン目形成機構部85により作動ピン89aが伸長されて、凹状湾曲部89dに調整ロッド88が位置するまで調整受止具89bが調整ロッド88に近接される(図11(a)参照)。かかる状態では、カッター刃移動装置84により移動ロッド84aが伸長されると、これと連動する調整ロッド88において係合突起部88aが調整受止具89bの先端部89cと係合されるため、調整ロッド88の移動量が規制される。そのため、カッター刃81において、一方のカッターバー80の把持面80aからの刃先81aの突出量が減少して、包装材料2が裁断されずにミシン目のみが形成され、ミシン目により連続された包装体2dが得られる(図11(b)参照)。
【0047】
図5、図6及び図12に示すように、昇降機構部9は、上述したようにユニット形成されたカッターバー本体部8を上下方向に昇降移動させるスライダ装置として構成されている。具体的には、昇降機構部9は、機体本体の側方位置であって、横シール装置6の下方位置に上下方向に沿って配設され、カッターバー本体部8が片持ち状態で連結されるスライダ90と、スライダ90を上下方向に直線移動させる機構部91と、機構部91の駆動源としての駆動部92等とで構成されている。
【0048】
機構部91及び駆動部92の構成は公知のスライダ機構を採用することができ、通常は、機構部91としてハウジング内にボールネジ軸とボールネジナットとが内蔵され、スライダ90がボールネジナットと共に移動されるように構成され、駆動部92としてボールネジ軸の回転駆動源としてのサーボモータ等が用いられる。
【0049】
スライダ90は、機構部91及び駆動部92により機体本体の上下方向に移動自在とされ、長板状の支持ブラケット93が取り付けられている。カッターバー本体部8は、ベースフレーム82の左右方向の一側面に設けられた取付フレーム82aを介して支持ブラケット93に取り付けられて片持ち支持される。取付フレーム82aには、水平方向の一端側にピン軸82bが突設され、他端側に円弧状の長孔82cが穿設されている。ピン軸82bは、支持ブラケット93に穿設された図示せぬ貫通孔に挿通され、ピン軸82bを中心軸として取付フレーム82aが上下方向に揺動自在に連結される。また、長孔82cを介して締結レバー94の固定軸94aが支持ブラケット93に螺設されることで、取付フレーム82aが支持ブラケット93に位置決めして固定される。
【0050】
このように、支持ブラケット93に対して取付フレーム82aが上下方向に揺動自在に連結されることで、カッターバー本体部8が包装材料2に対するカッター刃81の裁断角度を変更可能とされている。ここで、裁断角度とは、水平方向に対するカッター刃81の傾きのことをいい、本実施例ではカッター刃81の前後方向(図12における矢印Y方向)の傾きのことをいう。カッター刃81の裁断角度の変更は、締結レバー94を緩めた状態で、ピン軸82bを中心軸としてカッターバー本体部8の前側部を上下方向に揺動させることで行われる。
【0051】
カッター刃81の裁断角度が水平となるように調整する場合は、図12(a)に示すように、カッターバー本体部8を揺動させて水平面Hに対してカッター刃81の前後方向の傾きがない状態で位置決めして固定する。一方、例えば、カッター刃81の裁断角度を前方上斜めとなるように調整する場合は、図12(b)に示すように、カッターバー本体部8の前側部を上動させた状態で位置決めして固定する。カッター装置7に供給される包装材料2は、横シール装置6にて被包装物が袋部2cにて密封包装された状態であるため、被包装物が偏在することで前後方向のいずれかに傾いてしまう場合がある。かかる場合であっても、包装材料2の傾きに合わせてカッター刃81の裁断角度を変更することで、袋部2cに対する横シール部2bの幅が一定に保たれた包装体2dを安定して得ることができる。
【0052】
また、本実施例の昇降機構部9は、機構部91及び駆動部92が一体に組み付けられてユニット体を構成しており、かかるユニット体が機体本体に対して上下方向に位置変更可能に支持されている。具体的には、機構部91は、自動包装装置1の機体本体の側壁1aに固定された昇降装置95と連結ブラケット91aを介して連結されるとともに、側壁1aの上下方向に延設されたスライドガイド96にスライダ部材97・97を介して摺動自在に係合されて支持されている。
【0053】
昇降装置95は、側壁1aに固定されたL字型の固定ブラケット98に上下方向に沿って螺設されたボールネジ軸95aと、ボールネジ軸95aに螺合されたボールネジナット95bと、ボールネジ軸95aの下方端部に連結されたハンドル部95c等とで構成され、ボールネジナット95bに機構部91の連結ブラケット91aが接続されている。ハンドル部95cが回動操作されることで、ボールネジ軸95aの回転によりボールネジナット95bが上下方向に昇降移動され、ボールネジナット95bに連動して機構部91及び駆動部92がライドガイド96に沿って摺動しながら上下方向に昇降移動される。
【0054】
このように本実施例の自動包装装置1は、昇降装置95によって機構部91及び駆動部92の上下方向の停止位置を変更可能とされるため、包装材料2の種類や、製品である包装体2dの長さや形状等に合わせて、カッターバー本体部8の上下位置を容易に変更して調整することができる。
【0055】
次に、本実施例のカッター装置7の動作について、以下に説明する。
図13に示すように、まず、カッター装置7は、カッターバー本体部8が横シール装置6の下方位置であって所定(包装体2d一個分に相当する距離)だけ離間された上停止位置P1にて停止される。この上停止位置P1で停止されたカッターバー本体部8では、縦シール装置5の縦シールバー50・50及び横シール装置6の横シールバー60・60が開作動に移行するタイミングで、カッターバー80・80が閉作動されて包装材料2の横シール部2bが把持される(図13(a)参照)。
【0056】
次に、カッターバー80・80により包装材料2が把持された状態のまま、昇降機構部9によりカッターバー本体部8が下降移動されて、所定ピッチ(包装体2d一個分)だけ離間された下停止位置P2で停止される(図13(b)参照)。このとき包装材料2は、カッターバー本体部8の下降移動距離と同じピッチだけ、つまり包装体2d一個分のピッチで送り出される。
【0057】
下停止位置P2で停止されたカッターバー本体部8では、カッターバー80・80にて把持された包装材料2に対して、カッター刃移動装置84によりカッター刃81が往復動されることで、包装材料2が横シール部2bの上下方向略中央部で裁断又はミシン目形成されて、所定(包装体2d一個分)の離間毎に一の又は二個以上が連続された包装体2dが得られる。裁断された包装体2dは、図示せぬ回収ダクトへと送られ(図13(c)参照)、又はミシン目形成された包装体2dは、包装材料2と連続されて垂下される(図13(d)参照)。
【0058】
そして、包装材料2の裁断又はミシン目形成が終了すると、カッターバー80・80が開動作され、昇降機構部9によりカッターバー本体部8が再び上停止位置P1まで上昇移動される。このとき、下停止位置P2でカッターバー本体部8のカッターバー80・80が開動作されるタイミングと連動して、縦シール装置5の縦シールバー50・50及び横シール装置6の横シールバー60・60がそれぞれ閉動作されて、新たに移送された包装材料2が縦シール及び横シールされる(図13(a)参照)。
【0059】
以上のように、本実施例の自動包装装置1は、間欠的に供給される長尺状の包装材料2を長手方向に沿って二つ折り成形する成形シュート3と、成形シュート3の下方位置にて二つ折り成形された包装材料2を縦シール及び横シールして、成形シュート3より供給される被包装物を密封包装する縦シール装置5及び横シール装置6と、縦シール装置5及び横シール装置6の下方位置にて被包装物が密封包装された包装材料2を所定の離間毎に裁断して一の又は二個以上が連続された包装体2dを得るカッター装置7と、を具備してなる自動包装装置1において、カッター装置7は、包装材料2を開閉把持する一対のカッターバー80・80及びカッターバー80の把持面80aより突出して包装材料2を裁断するカッター刃81が設けられたカッターバー本体部8と、カッターバー本体部8を上下方向に昇降移動させる昇降機構部9とを有してなり、上停止位置P1でカッターバー80・80が閉作動されて包装材料2を把持した状態で、昇降機構部9によりカッターバー本体部8が下停止位置P2まで下降移動されて包装材料2を所定ピッチで送り出すとともに、カッター刃81により包装材料2を裁断し、下停止位置P2でカッターバー80・80が開作動されて昇降機構部9によりカッターバー本体部8が上停止位置P1まで上昇移動されるため、簡易な構成で安定して高品質の包装体2dを得ることができるのである。
【0060】
本実施例の自動包装装置1では、カッター装置7において昇降機構部9によりカッターバー本体部8を昇降移動させて、包装材料2の長手方向への送り出しと、包装材料2の裁断(又はミシン目形成)を連動して行うように構成したものである。すなわち、本実施例のカッター装置7では、カッターバー80・80にて包装材料2を把持した状態でカッターバー本体部8を下降移動させることで、包装材料2を長手方向へと送り出して間欠供給するため、従来のように、シール装置を上下方向に昇降移動させる構成と比べて、昇降移動の際の荷重負担が軽減されるため、装置構成を簡素化でき、また各装置の微調整やメンテナンスが容易となって機械能力を向上させることができる。
【0061】
また、本実施例のカッター装置7では、縦シール装置5及び横シール装置6にて被包装物が密封包装された包装材料2をカッターバー80・80にて把持して裁断(又はミシン目形成)するため、既に横シールされた包装材料2が裁断(又はミシン目形成)されることで、端部が完全にシールされた包装体2dを得ることができる。また、横シールされた包装材料2に対して、さらにカッターバー80・80にて横シール部2bを把持するため、把持面80aにて横シール部2bを冷却することができ、シール品質をより向上させることができる。
【0062】
また、本実施例の自動包装装置1によれば、縦シール装置5及び横シール装置6を昇降移動させるための機構が不要となり、また包装材料2を間欠供給するための送りロールを別途設ける必要がない。そのため、縦シール装置5及び横シール装置6とカッター装置7との離間を短く構成して、包装材料2の供給路を短くすることができ、密封包装された被包装物が偏在することによる包装材料2の傾きの発生を減少させ、包装材料2が設定位置より斜め方向にずれて裁断されるのを防止できる。また、本実施例の自動包装装置1によれば、カッター装置7により包装材料2を把持して送り出すため、包装材料2の送り出し量を一定にして設定位置で確実に裁断することができ、高品質の包装体2dを安定して得ることができる。
【0063】
特に、本実施例の自動包装装置1は、カッターバー本体部8において、一対のカッターバー80・80が、把持面80a・80aを互いに対向する位置に配設され、カッターバー80・80に接続された作動ロッド83a・83aが進退動されることで直線方向に開閉作動されるため、簡易な構成で安定してカッターバー80・80を開閉作動させることができる。特に、機体本体に対する前後方向の形状寸法を小さくでき、ひいては装置の小型化を図ることができる。
【0064】
また、カッターバー本体部8において、カッター刃81が、一方のカッターバー80に形成されたスリット部80b内に配設され、カッター刃81に接続された移動ロッド84aが進退動されることで直線方向に往復動されるため、簡易な構成で安定してカッター刃81を往復動させることができる。特に、機体本体に対する前後方向の形状寸法を小さくでき、ひいては装置の小型化を図ることができる。
【0065】
また、カッターバー本体部8において、カッター刃81の移動に伴って連動する調整ロッド88が設けられ、調整ロッド88の移動量を規制して、カッターバー80の把持面80aからのカッター刃81の突出量を変更するミシン目形成機構部85を有してなるため、簡易な構成で包装材料2に対する裁断とミシン目形成の切り替えを確実に行うことができる。
【0066】
また、昇降機構部9において、機体本体の側方位置に上下方向に移動自在に配設された支持ブラケット93を有し、支持ブラケット93にカッターバー本体部8が片持ち支持されるため、機体本体に対して前後方向の形状寸法を小さくでき、ひいては装置の小型化を図ることができる。
【0067】
なお、自動包装装置1の構成としては、上述した実施例に限定されず、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0068】
特に、上述した実施例では、シール装置(横シール装置6)とカッター装置7(カッターバー本体部8)との離間が包装体2d一個分に相当する距離とされており、またカッター装置7による包装材料2の送り出しが包装体2d一個分に相当する距離とされているが(図13参照)、かかる、離間や送り出しピッチは適宜変更することができ、例えば、包装体2d二個分に相当する距離や送り出しピッチに設定してもよい。
【0069】
また、上述した実施例では、縦シール装置5及び横シール装置6が別体のシール装置が用いられているがこれに限定されず、縦シール装置5及び横シール装置6が一体に構成されたものが用いられてもよい。また、縦シール装置5及び横シール装置6が機体本体に対してそれぞれ上下方向に相対位置変動不能に固定されているが、いずれか一方又は両方が上下方向に昇降移動可能に構成されてもよい。
【符号の説明】
【0070】
1 自動包装装置
2 包装材料
2a 縦シール部
2b 横シール部
2c 袋部
2d 包装体
3 成形シュート
5 縦シール装置(シール装置)
6 横シール装置(シール装置)
7 カッター装置
8 カッターバー本体部
9 昇降機構部
50 縦シールバー
60 横シールバー
80 カッターバー
80a 把持面
80b スリット部
81 カッター刃
83 カッターバー開閉装置
83a 作動ロッド
84 カッター刃移動装置
84a 移動ロッド
85 ミシン目形成機構部
88 調整ロッド
88a 係合突起部
89 ミシン目シリンダ装置
89a 作動ピン
89b 調整受止具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
間欠的に供給される長尺状の包装材料を長手方向に沿って二つ折り成形する成形シュートと、
前記成形シュートの下方位置にて二つ折り成形された包装材料を縦シール及び横シールして、前記成形シュートより供給される被包装物を密封包装するシール装置と、
前記シール装置の下方位置にて被包装物が密封包装された包装材料を所定の離間毎に裁断して一の又は二個以上が連続された包装体を得るカッター装置と、
を具備してなる自動包装装置において、
前記カッター装置は、
包装材料を開閉把持する一対のカッターバー及び前記カッターバーの把持面より突出して包装材料を裁断するカッター刃が設けられたカッターバー本体部と、該カッターバー本体部を上下方向に昇降移動させる昇降機構部とを有してなり、
上停止位置で前記カッターバーが閉作動されて包装材料を把持した状態で、前記昇降機構部により前記カッターバー本体部が下停止位置まで下降移動されて包装材料を所定ピッチで送り出すとともに、前記カッター刃により包装材料を裁断し、
下停止位置で前記カッターバーが開作動されて前記昇降機構部により前記カッターバー本体部が上停止位置まで上昇移動される、
ことを特徴とする自動包装装置。
【請求項2】
前記一対のカッターバーは、前記把持面を互いに対向する位置に配設され、該カッターバーに接続された作動ロッドが進退動されることで直線方向に開閉作動される請求項1に記載の自動包装装置。
【請求項3】
前記カッター刃は、前記カッターバーに形成されたスリット部内に配設され、該カッター刃に接続された移動ロッドが進退動されることで直線方向に往復動される請求項1又は請求項2に記載の自動包装装置。
【請求項4】
前記カッターバー本体部は、前記カッター刃の移動に伴って連動する調整ロッドが設けられ、該調整ロッドの移動量を規制して、前記カッターバーの把持面からの前記カッター刃の突出量を変更するミシン目形成機構部を有してなる請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の自動包装装置。
【請求項5】
前記昇降機構部は、機体本体の側方位置に上下方向に移動自在に配設された支持ブラケットを有し、該支持ブラケットに前記カッターバー本体部が片持ち支持される請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の自動包装装置。
【請求項6】
前記カッターバー本体部は、前記支持ブラケットに包装材料に対するカッター刃の裁断角度を変更可能に取り付けられる請求項5に記載の自動包装装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−144275(P2012−144275A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−4341(P2011−4341)
【出願日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第3項適用申請有り 平成22年10月5日に開催された社団法人日本包装技術協会主催の「2010東京国際包装展」にて出品
【出願人】(390031749)株式会社トパック (20)
【Fターム(参考)】