説明

自動取引装置

【課題】暗証番号入力キー配列の並べ替え(シャッフル)を行っている場合の入力処理において、同一利用者が連続して取引を行った場合、もしくは同一取引内で暗証番号入力画面を再表示した場合に、それぞれの取引にて表示される暗証番号入力画面の数字キー配列が統一されず、利用者の利便性の低下、入力誤りなどの問題が欠点として考えられる。
【解決手段】同一利用者が連続して取引を実施した場合には、初回取引時に並べ替えたキー配列の表示位置情報をそのまま記憶して引継ぎ、引続き行った取引でも同一キー配置で画面を表示するようにする。これにより利用者の利便性は向上し、防犯対策も行うことが可能となる。ただし再度キー配列を変更したい場合には、利用者がキー配置変更キーを押下することで、キー配列を変更することは可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、暗証番号を入力させる自動機に関し、特に金融機関に設置され、暗証番号のぞき見対策を行っている現金自動取引装置等の画面表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カード偽造や暗証番号のぞき見による犯罪が増加傾向にあり、それらの防犯対策の一環として利用者が暗証番号を入力する暗証番号入力画面の数字キーを乱数に従い、ランダムにキー配列を並び替えて表示し、利用者が入力した暗証番号を手の動きから周囲の第三者に類推されることなく、かつ入力を誤ることなく短時間で行えるよう対応が取られつつある。暗証番号入力用数字キー配置は利用者が行う取引毎にランダムに変更して表示している。該当する技術に特許文献1がある。
【0003】
【特許文献1】特開平10−105781号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記背景技術では、同一利用者が連続して取引を行った場合、もしくは同一取引内で暗証番号入力画面を再表示した場合に、それぞれの取引にて表示される暗証番号入力画面の数字キー配列が統一されず、利用者の利便性の低下、入力誤りなどの問題が欠点として考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明では暗証番号を入力する入力手段を有する自動機装置にて、同一利用者が連続して取引を実施した場合には、初回取引時に並べ替えたキー配列の表示位置情報をそのまま記憶して引継ぎ、引続き行った取引でも同一キー配置で画面を表示するようにする。ただし再度キー配列を変更したい場合には、利用者がキー配置変更キーを押下することで、キー配列を変更することは可能である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、同一利用者が連続して取引を実施した場合に各取引で表示される暗証番号入力数字キー配列が統一されることになり、利用者の利便性が向上する。また、表示する暗証番号入力数字キー配列を並べ替えて表示しているため、防犯対策にも効果的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、ホスト通信網を介して接続されたATMを含むシステムを示す図面を示し、図2は図1に示されるシステムの内部ブロック図を示す。現金自動取引装置(以下ATMとする)1は、金融機関等に設置され、顧客の操作によって現金の入金や出金等の取引を行う自動取引装置であり、回線接続部8によりホストコンピュータ9の回線接続部11に接続されている。ATMは利用者の要求する種々の取引を自動的に実行する装置であり、操作部3、カード/明細票機構部4、通帳機構部5、紙幣入出金機構部6、硬貨入出金機構部7、そしてこれた各部を制御する制御部2などで構成されている。制御部は、CPU,メモリ等のハード構成と、プログラム、データ等のソフト構成とから成り、後述する各種処理、取引を制御する。
【0008】
以下に各部位の説明を行う。操作部3は画面表示、キー入力検知、音声ガイダンス出力機能をもっており、主にATMの利用者が取引を行う際、取引操作の誘導画面を表示したり、暗証番号など利用者の操作や指で押されたキー入力を受付ける部分である。尚、操作部3はタッチパネル等により構成された入力兼表示部(入力表示部ともいう)が望ましく、様々な情報を表示画面に表示し、この表示画面に含まれる色々な項目への押下ももちろん検知する。
【0009】
カード機構部4は、利用者のカードの挿入又は排出動作、カードの磁気ストライプ又はICチップへのリード又はライト動作、カードエンボス部分のイメージの読取り機能などを有する。また取引した内容を印字部により明細票に印字し、装置内から排出する明細票機構部4を有する。通帳機構部5は利用者の通帳の挿入/排出動作、磁気ストライプのリード/ライト動作、通帳への印字部による印字機能などを有する。
【0010】
紙幣入出金機構部6と硬貨入出金機構部7は、現金の入金や出金機能、現金の鑑別や搬送、収納機能を有する。を制御する部分である。そして、上述のように、これらの各部位は制御部2によってその処理が制御される。
【0011】
一方、ATM1と接続するホストコンピュータ(以下ホスト)9はATM1の回線制御部8と接続し、ATM1とのデータの送信または受信を行う回線接続部11と、利用者の口座情報などを記憶する口座ファイル13と、その他、口座に対応して利用者の情報を記憶するファイルとを具備するファイル部14と、ファイル部14に含まれる複数のファイルのうち特に口座情報ファイル13を制御する口座情報ファイル制御部12と、これらを制御するホストコンピュータ制御部10とを有する。この口座情報ファイル13には利用者の暗証番号も記憶されており、ATM1より受信するデータに含まれる暗証番号と制御部10が比較してその結果をATM1に送信する。これによりATM1によって入力された暗証番号の可否が判断される。
【0012】
次に利用者がATMで残高照会取引を行うときの処理フローを図3に示す。操作部3にいらっしゃいませ画面を表示する(S300)。このいらっしゃいませ画面は、ATM1に表示される最初の画面であり、初期画面とも言い、初期画面には複数の取引キー、具体的には、「預入取引」「支払取引」「残高照会」「振込取引」「暗証番号変更」など、ATM1にて取引可能な各種取引項目が表示されている。この各項目の中から取引選択(S301)で利用者が表示されている取引キーから「残高照会」を選択すると、その選択を操作部3が検知することで取引を開始する。続いて、操作部3にカード挿入ガイダンスを表示し、カード機構部4に対して利用者が保持する磁気カード又はICカードの挿入を促す(S302)。カード機構部4ではカードにある磁気ストライプ又はICチップの情報を読み取り、利用者が暗証番号を入力できるよう暗証番号入力画面を表示する。この暗証番号入力画面を操作部3に表示するに当たって、暗証番号入力画面キー配置決定処理(S303)を行い暗証キーの配列を決定する。このキー配置決定処理(S303)に関しては図5にて後述するが簡単に暗証番号のキー配列処理について説明する。
【0013】
利用者にとっては残高照会の取引は初回の取引であり、それ以前の利用者の取引とは基本的に異なる。つまり、それ以前の利用者と同一のキー配列で暗証番号の数字キー配列を表示してしまうと、指の動きによって何の数字を入力しているかが悪意のある者に分かってしまう可能性がある。そこで以前の利用者が取引を完結し、次の利用者が取引を行う際、それをATM1の制御部2が認識、判断し、暗証番号の入力画面の表示前に、キー配置決定処理としてシャッフル処理を行う。そして、暗証キー配列を確定した後に操作部3に暗証番号入力画面を表示し(S304)、利用者に暗証番号の入力を促す。ここで表示されている暗証番号入力画面は、上述の通り、キー入力操作から第三者に入力した内容が類推できないように配慮され数字キーがランダムに表示されている状態である。
【0014】
利用者が暗証番号を入力するとそれを操作部3が検知し(S305)、入力した暗証番号を含むデータをホスト9に送信し、ホスト9からその判定結果を得る、との中央交信を実行する(S307)。ホストとの中央更新後、ホストから受信した情報を基に明細票機構部4により明細票に利用者の残高を印字し、カードと併せて放出し、利用者の受取を待ち(S308)、残高照会の取引は終了する。
【0015】
ここで、暗証番号入力画面(S304)にて入力した暗証番号が妥当でなかった場合には、S306にてNOの判定となり、再度利用者に暗証番号入力画面を表示し(S304)、暗証番号の入力を促す。この場合にも暗証番号入力画面キー配置決定処理(S303)を行い暗証キーの配列を決定することになるが、再入力時のキー配列が初回入力時のキー配列と相違した場合、利用者(エンドユーザ)の利便性が低下する可能性がある。このため、再入力処理時に表示する暗証番号入力画面上のキー配置はシャッフル処理ではなく、前回表示キー配置と同様と指定しキー配置決定処理(S303)を実行する。つまり、制御部2は再入力時の暗証番号表示に当たって、前回表示した暗証番号のキー配列の引継処理を行って同じ数字キー配列で表示する。またS304で表示する暗証番号入力画面は図7に図示するとおり、「暗証番号を押してください」とのガイダンス文言と、0〜9の数字キー700と、押下された数字を「××××」として桁表示するエリアと、シャッフルキー701を含んで表示する。このシャッフルキー701を利用者が押下したことを検知することで、再度、キー配列をシャッフル処理し、暗証番号入力画面のキー配置決定処理(S303)を行い、暗証キーの配列を変更することも可能である。また数字キーのうち、下行と右列合わせて数字「0」を7個表示し、それらの数字「0」全ての押下が有効であり、その旨のガイダンスも表示する。
【0016】
以上説明したように、S304の暗証番号の入力画面を表示する際に、一意にその数字キー配列をシャッフル処理するのではなく、一取引の中での暗証番号再入力ではそれを制御部が判断し、再入力前の数字キー配列を維持、引継処理を行って、同じキー配列で暗証番号入力画面を表示することを一つの特徴としている。
【0017】
続いて、連続取引について説明する。連続取引とは基本的に一人の利用者がATM1によって複数の取引を一度に行うもので、利用者がATMで残高照会取引を行い、その後連続して支払取引を実施した場合の処理フローを示す図4を基に説明する。なお、残高照会取引は上述の図3と同様で適宜省略して説明する。
操作部3にいらっしゃいませ画面を表示し(S400)複数の取引キーを表示し、取引選択(S401)で利用者が表示されている取引キーから「残高照会」を選択することで取引を開始する。カード挿入(S402)で取引に使用する磁気カードの媒体の挿入を受け付ける。次に利用者が暗証番号を入力できるよう暗証番号入力画面を表示するために、暗証番号入力画面キー配置決定処理(S403)を行い暗証キーの配列を決定する。このキー配置決定処理(S403)に関しては図5にて後述する。この場合には取引の初回に表示する暗証番号入力画面であるため、キー配列を「シャッフルする」と指定、つまり積極的にシャッフル処理し、キー配置決定処理(S403)を実行する。暗証キー配列を確定した後に操作部3に暗証番号入力画面を表示し(S404)、利用者に暗証番号の入力を促す(図7参照)。ここで表示されている暗証番号入力画面は、制御部2によるシャッフル処理によって、キー入力操作から第三者に入力した内容が類推できないように配慮されキーがランダムに表示されている状態である。
【0018】
続いて、利用者が暗証番号を入力する(S405)。暗証番号の入力チェックを行いチェック正常であれば(S406)、ホストコンピュータ9と中央交信(S407)を行う。暗証番号の入力チェックが異常である場合は、上述のとおり、最初の暗証番号入力画面で表示した数字キー配列を維持、引継処理を行い、再入力時には再入力前のものと同一のキー配列で表示する。暗証番号の入力が正常であるときは、ホスト9より受信したデータに含まれる利用者の口座における保有残高を金額として操作部3に表示する。この保有残高の表示と共に、画面に「支払取引」「終了」キーを表示する。他に、「預入取引」「振込取引」などの取引キーを表示しても良い。
【0019】
ここで、利用者が「終了」キーを押下した場合は、操作部3によってそれを検知し、制御部2は連続取引のステータスにならず又は移行せずに、残高照会という単独取引のステータスが終了したと判断し、カード機構部4からカードを排出して操作部3には上述の初期画面を表示する。そこで支払取引や残高照会が選択された場合は、新たな単独取引が発生するので、図7の暗証番号入力画面を表示するに当たり、シャッフル処理して残高照会時に表示した暗証番号のキー配列と異なるようにランダム表示する。
【0020】
一方、利用者が「支払取引」を選択すると、それを操作部3が検知して連続した取引を開始する(S408)。この際、制御部2は連続取引のステータスに移行又は取引継続と判断する。そして、この判断の基に、次に利用者が暗証番号を入力できるよう暗証番号入力画面を表示するために、暗証番号入力画面キー配置決定処理(S409)を行い、暗証キーの配列を決定することになる。この配列決定処理では、支払取引における連続取引時のキー配列が初回取引時である残高照会取引で表示されたキー配列と相違した場合、エンドユーザの利便性が低下する可能性がある。このため、連続取引時に表示する暗証番号入力画面上のキー配置は、乱数発生若しくはシャッフルの抑止処理、又は前回表示キー配置と同様処理、と指定してキー配置決定処理(S409)を実行する。このように、暗証キー配列を確定した後に操作部3に図7に図示する暗証番号入力画面を表示し(S410)、利用者に暗証番号の入力を促す。ここで利用者がシャッフルキー701を選択した場合には(S417)、再度キー配列をシャッフル処理、と指定し暗証番号入力画面キー配置決定処理(S409)を行い、暗証キーの配列を変更することも可能である。
【0021】
このように、第1取引(例、残高照会)から第2取引(例、支払取引)に移行する過程において、第2取引が連続取引か否かを判断して、連続取引であれば第1取引に表示したキー配列を維持して暗証番号入力画面を表示する、という一つの特徴を有している。
【0022】
続いて、操作部3に表示する図7の暗証番号入力画面にて利用者が暗証番号を入力すると、それを数字情報として検知し(S411)、暗証番号の入力チェックを行う(S412)。上述の通り、ホスト9からの正しいか否かのデータ受信によってチェックを行い、チェック正常であれば、支払金額入力処理を実行する(S413)。このS413では利用者に支払金額入力させるための数字キー等を操作部3に表示し、そこで入力された金額に基づいてホスト9と中央交信(S414)を行う。ホストとの中央交信後(S414)、紙幣入出金機構部6又は硬貨入出金機構部7から入力指示された現金の出金処理を行い(S415)、ホストから受信した情報を基に明細票機構部4により明細票に印字し、カードと併せて放出し、利用者の受取を待つ(S416)。なお、S412にて暗証番号入力が正しくないときの処理については図3と同様であるので説明を省略する。
【0023】
次に図3のS303、図4のS403,409にて説明した暗証番号入力画面キー配置決定処理について図5を用いて説明する。本処理が実行される際には入力パラメータを付加するものとする(S500)。この入力パラメータとは暗証番号の入力画面でその数字キー配列の状態を指定するもので、「初期値」「前回同様」「シャッフル」の3つのパラメータを有している。
【0024】
入力パラメータが「シャッフルする」を指定された場合には制御部2内の関数にて乱数を発生させ(S501)、乱数に対応したキー配列を定義したテーブルから検索する(S502)。このテーブルに関しては図6に示すように、各乱数に対応して暗証番号入力画面にて表示される数字キーの配列、配置が決められている。上述したように、数字キーのうちの数字「0」は複数表示されていてその全てが有効である。そしてこの数字「0」に着目すると、4つの位置状態があり、(1)下行と右列、(2)下行と左列、(3)上行と右列、(4)上行と左列、とが規則的に表示される。そしてこの4つの「0」の配置状態の中で1〜9が行方向で上又は下から規則的に並ぶ、列方向で上又は下から規則的に並ぶ状態で表示する。従って、S501で発生した或る1つの乱数に対して、制御部2に記憶、保持された図6のテーブルから1つの数字キー配列を選択、確定し(S503)、その確定した結果を基に図7の暗証番号入力画面のキー位置情報として定義して数字キー配列を決定する(S504)。このシャッフル処理は、上述の単独取引が終了し、次の新たな単独取引が発生した場合や、図7のシャッフルキー701が押下されたときに制御部2が実行する処理である。
【0025】
次に入力パラメータが「前回表示キー配置と同様」を指定された場合について説明する。この入力パラメータの値は、図3における暗証番号再入力時、図4における連続取引時に使用される。制御部2はデータ、情報を記憶する記憶機能も有していることから、単独取引が終了するまでは暗証番号入力画面で表示した数字キー配列を記憶する。そこでこのパラメータが指定されたときは記憶している前回表示した画面情報として取得し(S505)、キー配列を確定し(S503)、確定したキー配列に従ったキー位置情報を定義付けして暗証番号入力画面を決定する(S504)。この前回表示キー配置と同様、とのパラメータは言い換えれば、キー配列の引継、維持パラメータとも言える。なお、制御部2には前回表示したキー配列601を記憶する他、前回使用した乱数600を記憶しておき、その記憶した乱数を引継、維持して図6のテーブルから配列パターン601を読み出す方法もあるが、上述のキー配列自身を記憶するのに比較してテーブル内の検索、読出時間を考慮する必要がある。
【0026】
入力パラメータが初期値画面を指定された場合には、初期値として定義された画面情報を取得し(S506)、キー配列を確定し(S503)キー配列に従ったキー位置情報を定義付けする(S504)。この入力パラメータが指定されるときは、ATM1が開局し、電源ONになったときに使用され、例えば、図6のテーブルに示される特定の乱数又はキー配置を初期値として制御部2に記憶しておき、その初期値を読み出すことで暗証番号のキー配列を決定する。
【0027】
以上説明したように、ある単独取引が終了した後に新たな単独取引では暗証番号の入力画面の数字キーをシャッフル又はランダム表示する思想を有している。そして、ある一つの単独取引において、暗証番号のチェックにて正しくないときに暗証番号の再入力をガイダンスするが、その際に再入力前の暗証番号入力画面の数字配列パターンを引継、維持処理するので、利用者の操作性に影響を及ぼすことはない。また連続取引になったことを判断して第1取引で表示した暗証番号の数字パターンを第2取引でも表示するので、利用者の利便性も良いものとなる。またシャッフル又はランダム表示するキー配列として、図6にて説明した規則性のなる数字並びにて表示することで利用者の操作困難さを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】現金自動取引装置とホストコンピュータとの概要図
【図2】現金自動取引装置とホストコンピュータの内部構成図
【図3】現金自動取引装置における残高照会単一取引処理を示すフロー図
【図4】現金自動取引装置における残高照会からの連続取引として支払取引を実施した場合の取引処理を示すフロー図
【図5】暗証番号入力画面キー配置決定処理の概要図
【図6】キー配置定義ファイルの構成図
【図7】暗証番号入力画面のイメージ図
【符号の説明】
【0029】
1…現金自動取引装置、2…制御部、3…操作部、4…カード機構部・明細票機構部、5…通帳機構部、6…紙幣入出金機構部、7…硬貨入出金機構部、8…回線接続部、9…ホストコンピュータ、10…ホストコンピュータ制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1取引及び第2取引を自動的に実行する自動取引装置において、
取引に必要な取引項目を表示する操作部と、前記操作部を制御する制御部とを有し、
前記制御部は、前記操作部によって選択された取引に基づき、
前記第1取引から前記第2取引への移行が各々単独取引のときは前記第2取引における前記操作部に表示する暗証番号入力画面の数字配列を乱数使用して配列変更し、
前記第1取引から前記第2取引への移行が連続取引のときは前記第1取引における前記操作部に表示した暗証番号入力画面の数字配列を維持又は引継処理して前記第2取引における前記操作部の暗証番号入力画面の数字配列を決定することを特徴とする自動取引装置。
【請求項2】
前記操作部に表示する暗証番号入力画面はシャッフルキーを含み、
前記制御部は、前記シャッフルキーの押下によって乱数を使用して暗証番号入力画面の数字配列を変更して前記操作部に表示することを特徴とする請求項1記載の自動取引装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1取引における暗証番号入力の結果、正しくないときに前記操作部に暗証番号の再入力を促し、当該再入力時の暗証番号の数字配列を再入力前の暗証番号の数字配列と同一なもので表示することを特徴とする請求項1記載の自動取引装置。
【請求項4】
前記第1取引は残高照会を含み、前記第2取引は支払取引を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れかの項記載の自動取引装置。
【請求項5】
顧客の選択する取引を自動的に実行する自動取引装置において、
複数の取引項目を表示すると共に選択された取引項目への入力を検知する操作部と、前記操作部に表示する画面を制御する制御部とを有し、
前記制御部は、乱数を発生する乱数発生機能と、発生した乱数によって前記操作部に表示する暗証番号入力画面の数字配列を変更する変更機能とを有し、前記操作部で選択された取引が連続取引であることを判断したとき、前記乱数発生機能を抑止処理することを特徴とする自動取引装置。
【請求項6】
前記連続取引は、異なる第1取引及び第2取引とを含み、
前記制御部は、前記第1取引の過程で前記操作部に表示する暗証番号入力画面の数字配列を記憶し、記憶した前記数字配列を維持した状態で前記第2取引における暗証番号入力画面の数字配列を表示することを特徴とする請求項5記載の自動取引装置。
【請求項7】
取引を自動的に実行する自動取引装置において、
各種の取引項目を表示する操作部と、制御部とを有し、
前記制御部は、複数の乱数を発生する乱数発生機能を有し、各乱数に対応して前記操作部に表示する暗証番号入力用の異なる数字配列を記憶し、
前記操作部で取引が単独取引であって当該単独取引が完了し、前記操作部への操作から新たな単独取引が起こったとき、前記乱数発生機能による乱数に対応して記憶している数字配列を選択して前記操作部に暗証番号入力画面の数字配列として表示し、
前記操作部から検知した第1取引及び第2取引が連続取引のとき、前記乱数発生機能の乱数発生を抑止すると共に、前記第1取引時に表示した暗証番号入力画面の数字配列を前記第2取引に引継処理することを特徴とする自動取引装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−277431(P2006−277431A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−96707(P2005−96707)
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】