説明

自動変速機用オイルフィルタ

【課題】簡易な構造で第1のフィルタと第2のフィルタとの間に隙間を形成することができ、流入口やケースとカバーの合わせ面の位置に関わらず、圧力損失の増大や濾過面積の低下が生じることのない自動変速機用オイルフィルタを提供する。
【解決手段】流入口が形成されたケースと、流出口が形成されると共に、前記ケースを密封するカバーとからなるハウジングを備え、前記ハウジング内を、前記流入口側のダストサイドと、前記流出口側のクリーンサイドとに区画する濾材とを備え、前記濾材は、前記流入口と連続する流入孔が形成された第1のフィルタと、前記第1のフィルタと対向する第2のフィルタとから成り、前記第1のフィルタと前記第2のフィルタとの間には、流路確保手段が介在されて所定の空間を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動変速機用オイルフィルタの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、自動変速機に用いられるオイルを濾過する自動変速機用オイルフィルタが知られている。この自動変速機用オイルフィルタは、図8に示すように、ケースとこのケースを開閉するためのカバーとからなるハウジングを備え、このハウジングの内部をダストサイドとクリーンサイドとに区画する濾材を備え、ハウジング内部に流入する流体を濾過することが行われていた。
【0003】
この濾材は、不織布等から成る平面状の濾材を組み付ける場合の他、濾過面積の増大や圧力損失の低減などを目的として、平面状の濾材を襞折りしてプリーツ加工を施したものや、平面状の濾材を二つ折りにしてハウジング内に収納したものなど、種々の構造が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−176809号公報
【特許文献2】特開2006− 43635号公報
【0005】
特許文献1に記載された自動変速機用オイルフィルタは、ダストサイドに通じる穴が濾材に形成され、この穴の縁がケースのオイル流入口に接合具により接合された自動変速機用オイルフィルタにおいて、接合具がオイル流入口の通路内にケース内部から挿入される筒部と、ケースと共に濾材の穴の縁を挟む上記筒部の一端に設けられた押圧部とを具備し、上記筒部がスナップ係止手段によりケースに係止されることにより、濾材の穴の縁が上記押圧部とケースとで加圧されるという構成となっている。
【0006】
このように特許文献1に記載された自動変速機用オイルフィルタは、接合具の組み付けに専用治具などの装置を必要とせず、容易に濾材を自動変速機用オイルフィルタに収納することができるので、カシメや溶接の箇所で濾材が破断したり、濾材の位置ズレが生じたりしないようになっている。
【0007】
特許文献2に記載された濾過装置は、ケースと、このケースを密閉するカバーとからなるハウジングを有し、濾材が折り込まれて前記ハウジング内に収納される濾過装置であって、前記ケース又はカバーには、この濾過装置の内部に流体を取り込む取込口が形成されている一方で、前記濾材には開口が形成されると共に、この濾材の一軸方向に関して間隔を空けて、折り癖をつけてなる折り込み線が形成され、前記濾材は、前記開口を含む面と、これと対向する面との間に隙間が形成されるように前記折り込み線で立体的に折り込まれ、この折り込み線で折り込まれた折り込み状態において、前記一軸方向の一端が、前記折り込み線同士の間の部分からなる端面となされ、前記濾材は、前記折り込み状態において、前記開口が前記取込口に位置合わせされると共に、前記端面の位置する1辺を除く他の3辺が前記ケース及び前記カバーに挟み込まれて収納されるという構成となっている。
【0008】
このような構成を備えることで、特許文献2に記載された濾過装置は、圧力損失や濾材の目詰まりを起こさないだけでなく、高い自由度で設計でき、さらに、低コストでしかも短時間で組み立てることができ、安定した状態で濾材を収納させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した従来の自動変速機用オイルフィルタの構成によると、図8に示すように、カバー110とケース120の合わせ面151,152の位置が、オイル等の流体の流入口121よりも距離Lの分だけ高い位置にある場合には、第1のフィルタ131は、流入口121に接合部材140によって流入口121の縁に挟み込まれて取り付けられているので、第2のフィルタ132を何らかの手段により第1のフィルタ131から離間する方向に付勢しなくとも、第1のフィルタ131と対向する第2のフィルタ132から離間する方向に引張られた状態で組み付けられ、第1のフィルタ131と第2のフィルタ132との間に強制的に隙間を形成することが可能であった。
【0010】
これに対し、図9に示すように、合わせ面151,152の位置が、流入口121と同じ高さまたは流入口121よりも低い位置にある場合には、第1のフィルタ131と第2のフィルタ132との間に所望の隙間を形成することができず、濾過面積を有効に活用できないといった問題があった。この合わせ面151,152の位置が、流入口121と同じ高さまたは流入口121よりも低い位置にある場合とは、例えばケースの下面に流入口121に直交する方向に流体を導入する流入路122を形成することにより、流入路122の高さ分だけ流入口121の高さが高くなる場合等がある。
【0011】
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、簡易な構造で第1のフィルタと第2のフィルタとの間に隙間を形成することができ、流入口やケースとカバーの合わせ面の位置に関わらず、圧力損失の増大や濾過面積の低下が生じることがない自動変速機用オイルフィルタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る自動変速機用オイルフィルタは、流入口が形成されたケースと、流出口が形成されると共に、前記ケースを密封するカバーとからなるハウジングを備え、前記ハウジング内を、前記流入口側のダストサイドと、前記流出口側のクリーンサイドとに区画する濾材とを備え、前記濾材は、前記流入口と連続する流入孔が形成された第1のフィルタと、前記第1のフィルタと対向する第2のフィルタとから成り、前記第1のフィルタと前記第2のフィルタとの間には、流路確保手段が介在されて所定の空間を有していることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る自動変速機用オイルフィルタにおいて、前記濾材は、シート状に形成されたフィルタ材を折り返すことで、前記第1のフィルタと前記第2のフィルタを形成していると好適である。
【0014】
また、本発明に係る自動変速機用オイルフィルタにおいて、前記第1のフィルタは、前記流入孔が接合部材によって前記流入口に連続するように接合され、前記接合部材は、前記流入口の縁に挿入される挿入部と、前記流入孔の縁と前記流入口とを挟み込むフランジ部とを備え、前記フランジ部に前記流路確保手段が形成されると好適である。
【0015】
また、本発明に係る自動変速機用オイルフィルタにおいて、前記流路確保手段は、前記フランジ部から立設するリブによって形成されると好適である。
【0016】
また、本発明に係る自動変速機用オイルフィルタにおいて、前記流路確保手段は、前記流入口の縁に沿って、所定の間隔をもって形成されると好適である。
【0017】
また、本発明に係る自動変速機用オイルフィルタにおいて、前記流路確保手段は、前記流入口から放射状に延びるリブによって形成されると好適である。
【0018】
また、本発明に係る自動変速機用オイルフィルタにおいて、前記ケースは、前記濾材と略平行に延びると共に、前記流入口に連続する流入路が形成されていると好適である。
【0019】
上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る自動変速機用オイルフィルタは、第1のフィルタと第2のフィルタとの間に流路確保手段が形成されているので、第1のフィルタと第2のフィルタとの間に隙間を形成することができ、第1のフィルタと第2のフィルタが張り付くことによる圧力損失の増大や濾過面積の減少といった問題を生じることなく、流入口の位置を設計することができ、設計の自由度が高い自動変速機用オイルフィルタを提供することができる。
【0021】
また、本発明に係る自動変速機用オイルフィルタは、シート状に形成されたフィルタ材を折り返すことで第1のフィルタと第2のフィルタとを形成しているので、濾過面積を増大させることができると共に、ハウジングに収納する際に、位置ズレ等の組み付け不良を起こすことなく、確実に濾材をハウジングに組み付けることができる。
【0022】
また、本発明に係る自動変速機用オイルフィルタは、第1のフィルタをケースに組み付ける接合部材に流路保持手段を形成しているので、部品点数の増加を招くことなく、容易かつ安価に第1のフィルタと第2のフィルタとの間に隙間を形成することができ、第1のフィルタと第2のフィルタとが張り付くことによる圧力損失の増大や濾過面積の減少といった問題を生じることなく、流入口の位置を設計することができ、設計の自由度が高い自動変速機用オイルフィルタを提供することができる。
【0023】
また、本発明に係る自動変速機用オイルフィルタは、接合部材のフランジ部から立設するリブによって流路確保手段が形成されているので、容易かつ安価に流路確保手段を形成することができる。
【0024】
また、本発明に係る自動変速機用オイルフィルタは、流路確保手段が、流入口の縁に沿って、所定の間隔をもって形成されているので、確実に第1のフィルタと第2のフィルタの張り付きを防止することができる。
【0025】
また、本発明に係る自動変速機用オイルフィルタは、流路確保手段が流入口から放射状に延びるリブによって形成されているので、どのようなハウジングの形状であっても、確実に第1のフィルタと第2のフィルタの張り付きを防止することができる。
【0026】
また、本発明に係る自動変速機用オイルフィルタは、ケースに濾材と略平行に延びると共に、流入口に連続する流入路が形成されているので、流体が導入される方向が流入口と直交する方向に限られず、自動変速機のオイル流出口がどのような向きで開口していたとしても、容易に自動変速機用オイルフィルタを接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタの概要を説明するための平面図。
【図2】図1におけるA−A断面図。
【図3】本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタの構造を説明するためのケースの合わせ面での断面図。
【図4】本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタの第1の変形例を説明するためのケースの合わせ面での断面図。
【図5】本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタの第2の変形例を説明するためのケースの合わせ面での断面図。
【図6】本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタの第3の変形例を説明するためのケースの合わせ面での断面図。
【図7】本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタの第4の変形例を説明するためのケースの合わせ面での断面図。
【図8】従来の自動変速機用オイルフィルタの構成を説明するための図2と同様のA−A断面図。
【図9】従来の自動変速機用オイルフィルタの構成を説明するための図2と同様のA−A断面図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0029】
図1は、本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタの概要を説明するための平面図であり、図2は、図1におけるA−A断面図であり、図3は、本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタの構造を説明するためのケースの合わせ面での断面図であり、図4は、本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタの第1の変形例を説明するためのケースの合わせ面での断面図であり、図5は、本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタの第2の変形例を説明するためのケースの合わせ面での断面図であり、図6は、本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタの第3の変形例を説明するためのケースの合わせ面での断面図であり、図7は、本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタの第4の変形例を説明するためのケースの合わせ面での断面図であり、図8は、従来の自動変速機用オイルフィルタの構成を説明するための図2と同様のA−A断面図であり、図9は、従来の自動変速機用オイルフィルタの構成を説明するための図2と同様のA−A断面図である。なお、本実施形態の説明において、図2,8及び9における紙面の上下方向を本実施形態における上下方向として定義する。
【0030】
図1に示すように、本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタ1は、流入口21と連続する流入路23が取り付けられ、自動変速機内を流れるオイルが流入路23を介して流入口21から自動変速機用オイルフィルタ1内に導入することができるようになっている。流入路23は、自動変速機用オイルフィルタ1の底面に沿って形成されており、自動変速機用オイルフィルタ1に導入されたオイルは、自動変速機用オイルフィルタ1内で濾過された後、流出口11から自動変速機に戻されることで自動変速機と自動変速機用オイルフィルタ1との間を還流している。
【0031】
次に、図2を参照して本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタ1の構造について説明を行う。図2に示すように、本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタ1は、流入口21が形成された有底筒状のケース20と、流出口11が形成されると共に、ケース20の開口端を密封するカバー10とからなるハウジング2を備えている。ケース20の下面には、濾材30と略平行に延びる流入路23を保持するための流入路保持溝22が形成されており、この流入路保持溝22に流入路23が接続される。ケース20及びカバー10はポリアミド系樹脂やポリプロピレン系樹脂等の種々の合成樹脂によって形成することができる。
【0032】
また、ハウジング2の内部は、流入口21と連続するダストサイドDと、流出口11と連続するクリーンサイドCとに区画する濾材30が配置されている。濾材30は、カバー10に形成された合わせ面52とケース20に形成された合わせ面51とに挟まれて配置されることにより、カバー10とケース20とを組み合わせると同時にハウジング2内に組み込むことができるようになっている。カバー10とケース20との組み合わせは、振動溶着や超音波溶着といった各種溶着によって組み合わすことができ、必要なシール手段を適用すれば、ボルトによる螺着やクリップによる固定といった組み合わせ方法を適用することもできる。
【0033】
濾材30は、第1のフィルタ31と第2のフィルタ32とからなり、不織布などをシート状に形成したフィルタ材を略半分に折り返すことで、その折り返し線を境に隣接する領域を第1のフィルタ31と第2のフィルタ32とに区画して形成している。さらに、第1のフィルタ31には、流入口21と連続する流入孔33が形成され、接合部材40によってケース20に取り付けられている。
【0034】
接合部材40は、流入口21の縁に挿入可能な挿入部42と、流入孔33の縁と流入口21とを挟み込むフランジ部41とを備えており、フランジ部41は、挿入部42の一端から挿入部42の軸方向と直交する向きに延在して形成されている。さらに、フランジ部41には、流路確保手段としてフランジ部41から立設したリブ43が形成されている。図3に示すように、リブ43は、流入口21の縁に沿って所定の間隔をもって等間隔に4箇所形成されている。このリブ43が第1のフィルタ31と第2のフィルタ32との間に介在することにより、第1のフィルタ31と第2のフィルタ32との間に隙間が形成されている。
【0035】
このように、本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタ1では、流入路23から導入されたオイルは、流入口21から流入孔33を経由して第1のフィルタ31と第2のフィルタ32との間の隙間に導入され、この隙間から第1のフィルタ31と第2のフィルタ32によって濾過され、クリーンサイドC側に流れ、流出口11を介して自動変速機に還流する。即ち、図2の紙面鉛直方向から流入したオイルが流入口21で図2の上方に向けて向きを変えられ、濾材30を介してオイルに混入したダストを除去してクリーンサイドCに流れ、図2の左方向に向きを変え、流出口11から流出するという流路を構成している。
【0036】
以上説明したように、本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタ1は、濾材30を第1のフィルタ31と第2のフィルタ32とで構成しているので、容易に濾過面積を増大させることができる。また、流入路23によってオイルを導入しているので、任意の向きからでも容易にオイルを導入することができ、自動車のエンジンルームにおいて自動変速機やその他の機器のレイアウトによって、流入口21の位置を変更する必要がなく、容易かつ安価に自動車内に配置することができる。さらに、リブ43によって第1のフィルタ31と第2のフィルタ32との張り付きを防止することができるので、流入路23をケース20の下面に配置するなどしたことにより、ケース20とカバー10の合わせ面51,52の高さが、流入口21の高さと同じまたは流入口21の高さよりも低い位置であっても、第1のフィルタ31と第2のフィルタ32との張り付きを防止することができ、圧力損失の増大を招くことがない。
【0037】
また、上述した本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタ1では、流路確保手段としてリブ43を形成した場合について説明したが、流路確保手段は、このような形態に限られない。例えば、図4に示すように、エンボス43aを適用することもできる。また、図5に示すように、流入口21の角に沿って湾曲したリブ43bを適用することもできる。さらに、図6に示すように、フランジ部41を流入口21から放射状に延設し、この放射状の延設部41aにリブ43cを形成することもできる。また、図7に示すように、フランジ部41を一方向に延設した延設部41bを形成し、この延設部41bにリブ43dを形成することもできる。このように、ハウジング2の形状や合わせ面51,52の位置に応じて流路確保手段は種々の形態が適用可能である。
【0038】
さらに、本実施形態においては、リブ43が4箇所形成された場合について説明したが、本実施形態に係る自動変速機用オイルフィルタ1に適用されるリブ43は4箇所に限定されず、必要に応じてその数を増減しても構わない。
【0039】
また、流路確保手段としてのリブ43,43b,43c,43dやエンボス43aの高さは、第1のフィルタ31と第2のフィルタ32との間に所望の隙間が形成できるように、その高さを適宜変更することが可能である。さらに、リブ43,43b,43c,43dやエンボス43aを複数形成した場合には、夫々の高さを一定にする必要はなく、適用されるハウジング2の形状に応じて適宜変更することができる。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれうることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0040】
1 自動変速機用オイルフィルタ, 2 ハウジング, 10,110 カバー, 11,111 流出口, 20,120 ケース, 21,121 流入口, 22 流入路保持溝, 23,122 流入路, 30,130 濾材, 31,131 第1のフィルタ, 32,132 第2のフィルタ, 33 流入孔, 40,140 接合部材, 41 フランジ部, 41a,41b 延設部 42 挿入部, 43,43a,43b,43c,43d 流路確保手段, 51,52,151,152 合わせ面, C クリーンサイド, D ダストサイド, L 合わせ面と流入口の高さ方向の距離。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入口が形成されたケースと、
流出口が形成されると共に、前記ケースを密封するカバーとからなるハウジングを備え、
前記ハウジング内を、前記流入口側のダストサイドと、前記流出口側のクリーンサイドとに区画する濾材とを備え、
前記濾材は、前記流入口と連続する流入孔が形成された第1のフィルタと、前記第1のフィルタと対向する第2のフィルタとから成り、
前記第1のフィルタと前記第2のフィルタとの間には、流路確保手段が介在されて所定の空間を有していることを特徴とする自動変速機用オイルフィルタ。
【請求項2】
請求項1に記載の自動変速機用オイルフィルタにおいて、
前記濾材は、シート状に形成されたフィルタ材を折り返すことで、前記第1のフィルタと前記第2のフィルタを形成していることを特徴とする自動変速機用オイルフィルタ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の自動変速機用オイルフィルタにおいて、
前記第1のフィルタは、前記流入孔が接合部材によって前記流入口に連続するように接合され、
前記接合部材は、前記流入口の縁に挿入される挿入部と、前記流入孔の縁と前記流入口とを挟み込むフランジ部とを備え、
前記フランジ部に前記流路確保手段が形成されることを特徴とする自動変速機用オイルフィルタ。
【請求項4】
請求項3に記載の自動変速機用オイルフィルタにおいて、
前記流路確保手段は、前記フランジ部から立設するリブによって形成されることを特徴とする自動変速機用オイルフィルタ。
【請求項5】
請求項4に記載の自動変速機用オイルフィルタにおいて、
前記流路確保手段は、前記流入口の縁に沿って、所定の間隔をもって形成されることを特徴とする自動変速機用オイルフィルタ。
【請求項6】
請求項4に記載の自動変速機用オイルフィルタにおいて、
前記流路確保手段は、前記流入口から放射状に延びるリブによって形成されることを特徴とする自動変速機用オイルフィルタ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の自動変速機用オイルフィルタにおいて、
前記ケースは、前記濾材と略平行に延びると共に、前記流入口に連続する流入路が形成されていることを特徴とする自動変速機用オイルフィルタ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate