説明

自動発信システム

【課題】
本発明は、所定回数以内に電話発信を制限しつつ、効率よく顧客との通話が確保できる自動発信システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明は、顧客端末へ電話を発信し、用件が完了していない場合は、再度、電話を発信する自動発信システムであって、顧客端末と、顧客端末と通話を行なう業務端末と、顧客端末と業務端末の接続を行なう交換機と、電話の発信履歴及び発信が可能な回数である発信許可残数が記録された発信履歴データベースと、自動発信処理サーバとからなり、自動発信処理サーバが電話の発信履歴及び発信許可残数を抽出する発信履歴抽出手段と、発信許可残数が1以上の場合は発信を行ない、0の場合は発信を停止する発信制御手段と、交換機を制御する交換機制御手段と、発信結果を発信履歴データベースに更新する情報更新手段とからなる自動発信システムに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、企業における顧客応対のためのコールセンタ、特に債権の督促が行なわれる金融機関のコールセンタなどで用いられる電話の自動発信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
債権の督促を行なう金融機関のコールセンタなどでは、多数の顧客に電話をする必要があるため、必要のある顧客に対して自動的に電話を発信し、電話が接続されたときに業務担当者が応対するシステムが活用されている。
【0003】
このような中、電話の受発信を効率よく行なうものとして、例えば、相手側が話中または不在である場合、再度発呼操作を行なわなくても自動的に他の電話番号を発呼する電話回線端末機器(特許文献1参照)、発呼側のISDN端末からサブアドレス内に複数の内線番号を予め登録しておき、目的の内線が通話中や不在であった場合でも、次に登録されている内線にダイヤルすることにより発信者の再発信操作等の煩わしさを防ぐこと(特許文献2参照)、加入者から指定された複数の着呼端末に対して順次呼接続を試みる機能を有する交換機であって、各着呼端末に対する処理手順(呼出時間等)を、加入者が設定できる交換機(特許文献3参照)、各登録者に対して複数の連絡先の順位を定める順位付け条件を設定し、連絡先要求に基づいて各登録者に設定された複数の連絡先及び順位付け条件を読み出し、この読み出した順位付け条件に基づいて複数の連絡先を順位付けすること(特許文献4参照)、複数の通信端末のそれぞれに付与された電話番号等の端末識別子を一纏めとして保持するとともに、端末識別子の優先順位を設定し、発呼に応じ、優先順位に従って順次、着信処理を行なうこと(特許文献5参照)、内線電話機の特定のキー操作がなされた時、連絡先優先順位登録手段に登録された優先順位に従って連絡先電話番号を読み出し発信すること(特許文献6参照)が提案されている。
【0004】
また、端末から信号を受信し、受信した信号に応じて電話の発信を制御するものとして、発呼者が伝達したいメッセージを、被呼者に確実にかつ迅速にメッセージを届けることができる電話装置(特許文献7)、中央処理装置が端末器から非定常状態である信号を受信した場合に、記憶手段に予め登録された通知先へ順番に外線接続をする監視システム(特許文献8)が提案されている。
【0005】
ところで、企業における顧客応対のためのコールセンタでは、顧客と連絡を取る際に、電話を一度発信するだけでは顧客と通話ができないこともあるため、同じ顧客に対し、一日に複数回、電話の発信が行なわれることもある。しかし、1日に何回も電話が発信されると、顧客としては煩わしさを感じることもあり、また、法律による規制に対応し、所定の回数以内に電話発信を制限する必要がある。上で述べた特許文献1〜8はいずれも、電話を発信した回数に応じて電話の発信を制御するものではなく、これらに対応できるものではなかった。
【0006】
【特許文献1】特開平5−22447号公報
【特許文献2】特開平5−22448号公報
【特許文献3】特開平10−28176号公報
【特許文献4】特開2004−172769号公報
【特許文献5】特開2006−222583号公報
【特許文献6】特開2007−221190号公報
【特許文献7】特開2004−193927号公報
【特許文献8】特開2004−274725号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、所定の回数以内に電話発信を制限しつつ、効率よく顧客との通話が確保できる自動発信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、顧客端末へ自動的に電話を発信し、電話の発信の結果、用件が完了していない場合は、再度、顧客端末へ自動的に電話を発信する自動発信システムであって、顧客が電話の受信を行なう顧客端末と、顧客端末と電話による通話を行なうための業務端末と、
顧客端末と業務端末の接続を行なう交換機と、顧客への電話の発信履歴及び予め設定された所定期間内において発信が可能な回数である発信許可残数が記録された発信履歴データベースと、自動発信処理サーバとからなり、自動発信処理サーバが、電話の発信が必要な顧客を抽出する顧客抽出手段と、抽出した顧客の発信履歴及び発信許可残数を発信履歴データベースから抽出する発信履歴抽出手段と、発信許可残数が1以上の場合は顧客端末へ電話を発信し、発信許可残数が0の場合は顧客端末への電話の発信を停止するよう電話の発信を制御する発信制御手段と、発信制御手段による発信の結果、着信をした顧客端末と通話が可能な業務端末を接続するために交換機を制御する交換機制御手段と、発信の結果に基づいて、発信履歴データベースの発信履歴及び発信許可残数を更新する情報更新手段とからなることを特徴とする自動発信システムに関する。このような構成とすることで、発信許可残数に応じて、電話を発信するか否かの制御を行なうことができるため、同じ顧客に対して必要以上に電話発信することを制限できる。
【0009】
自動発信処理サーバは、電話の発信時における顧客端末の状況に応じた信号を受信する信号受信手段とからなり、情報更新手段は、信号受信手段により顧客端末に正常に接続出来ない状況である旨の信号を受信した場合は、発信許可残数を維持したまま発信履歴データベースを更新し、信号受信手段により顧客端末に正常に接続出来ない状況である旨の信号以外の信号を受信した場合は、発信許可残数を1減少させて発信履歴データベースを更新することが好ましい。前回における電話の発信時に、顧客端末が正常に接続出来ない状況であったにもかかわらず、発信許可残数を減少させると、電話の発信が過度に制限されることになる。このような構成とすることで、過度な電話の発信の制限を抑制することができ、不要な電話の発信を制限しつつ、顧客との通話を確保することができる。
【0010】
顧客端末に正常に接続出来ない状況である旨の信号は、話中、端末故障、回線障害、廃止、圏外・電源切れ、又は通話停止の信号であることがこのましい。前回における電話の発信時に、顧客端末が話中、端末故障、回線障害、廃止、圏外・電源切れ、又は通話停止であったにもかかわらず、発信許可残数を減少させると、電話の発信が過度に制限されることになる。このような構成とすることで、過度な電話の発信の制限を抑制することができ、不要な電話の発信を制限しつつ、顧客との通話を確保することができる。
【0011】
前回の電話の発信時に電波障害の信号を受信した場合であって、再度、予め設定された所定期間内に電話の発信を行なうときに、情報更新手段が発信許可残数を1増加させた後に、発信制御手段が電話の発信を行なうことが好ましい。電波障害により電話の接続が中断された場合であって、会話が終了していないときは、再度、電話の発信を行なう必要があり、このような場合に発信許可残数を減少させることとすると、過度に電話の発信を制限することとなる。しかし、電波障害により電話の接続が中断されたとしても、中断時に会話が終了しているような場合もあり、このような場合は正常に通話が終了したものとみなされるため、発信許可残数を減少させることが望ましい(仮に会話が終了していても、用件が完了せずに再度、電話の発信が必要となる場合もある)。そこで、電波障害により電話の接続が中断された場合は、発信許可残数を減少させておき、再度、すぐに電話をかける場合のみ発信許可残数を1増加させることとしている。
【0012】
発信制御手段は、前回の電話の発信時に、話中、端末故障、回線障害、圏外・電源切れ、若しくは通話停止の信号を受信した場合、又はコール中の信号を受信したが、顧客端末が応答しなかった場合、留守番電話に接続された場合、若しくはファクシミリ(以下、FAXという)に接続された場合は、前回の電話の発信から予め設定された所定時間の経過後、再度電話の発信を行ない、前回の電話の発信時に電波障害の信号を受信した場合は、前回の電話の発信後、所定時間の経過を待たずに、再度電話の発信を行なうことが好ましい。電話の発信の結果、話中、端末故障、回線障害、圏外・電源切れ、若しくは通話停止であったような場合、又は前回の電話の発信時に、コール中の信号を受信したが顧客端末が応答しなかった場合、留守番電話に接続された場合、若しくはFAXに接続された場合は、同じ発信先へ、すぐに電話を再発信しても、顧客との通話を確保できる可能性が低く、一定時間の経過後に再度、その発信先へ電話の発信をすることが望ましい。一方、電波障害により通話が中断されたような場合は、すぐに同じ発信先へ電話を再発信した方が通話を確保できる可能性が高くなる。
【0013】
該所定時間は、前回の電話の発信時に受信した信号、及び/又は前回の電話の発信時における発信の結果ごとに異なる時間を設定できることが好ましい。通常、発信時の状況(受信した信号又は発信の結果)によって、状況が回復して、通話が可能となるまでに要する時間は異なる。このような構成とすることにより、前回の電話の発信時の状況に応じて、再度電話の発信を行なうまでの時間を調整することが可能となり、顧客との通話を確保できる可能性が高くなる。
【0014】
顧客と通話を行なうための電話の発信先、発信先が複数存在する場合における発信の優先順位、及び発信先ごとに設定された発信可能時間が記録された顧客データベースとからなり、自動発信処理サーバは、顧客抽出手段により抽出した顧客が有する複数の発信先の中で、現在の時刻が発信可能時間内である発信先を抽出し、さらに抽出した発信先の中で優先順位が最も高い特定発信先を特定する発信先特定手段とからなり、発信制御手段は、特定された特定発信先に電話の発信を行なうことが好ましい。このような構成とすることで、発信可能時間内で最も優先順位が高い発信先へ発信が行なわれるため、発信が可能な回数を制限したとしても、顧客と通話できる可能性が高くなる。
【0015】
また、発信先特定手段は、発信履歴データベースによる発信の履歴をもとに、優先順位の最も高い発信先への発信済回数が、予め設定された発信上限回数に達しているか否かを判定し、優先順位の最も高い発信先への発信済回数が、発信上限回数に達している場合は、抽出した顧客が有する複数の発信先の中で、発信済回数が発信上限回数に達しておらず、かつ優先順位が次に高い発信先を特定発信先として特定することが好ましい。このような構成とすることで、所定回数以上、電話の発信をしても通話できない場合などは、発信上限回数に達しておらず、且つ次に優先順位の高い発信先へ電話が発信されるため、不要な発信を防止することができ、発信が可能な回数を制限したとしても、顧客と通話できる可能性が高くなる。
【0016】
顧客データベースに、顧客が予め特定発信先として指定した指定発信先が記録されている場合に、発信先特定手段が、他の発信先に優先して指定発信先を特定発信先として特定することが好ましい。このような構成とすることで、顧客が指定した指定発信先へ電話の発信がなされることになり、顧客にとっても都合が良く、また、発信が可能な回数を制限したとしても、顧客と通話できる可能性が高くなる。
【0017】
現在の時刻が発信可能時間内である発信先に、発信履歴データベースによる発信の履歴において、端末故障、回線障害、圏外・電源切れ、及び/若しくは通話停止の信号を受信した発信先が含まれている場合、並びに/又はコール中の信号を受信したが、顧客端末が応答しなかった発信先が含まれている場合、留守番電話に接続された発信先が含まれている場合、若しくはFAXに接続された発信先が含まれている場合は、発信先特定手段は、該信号を受信した際の発信時間から所定時間を経過するまでは、これらの発信先を除外して特定発信先を特定することが好ましい。前回以前の電話の発信時に端末故障、回線障害、圏外・電源切れ、及び/若しくは通話停止のため通話ができなかった場合、並びに/又はコール中の信号を受信したが、顧客端末が応答しなかった場合、留守番電話に接続された場合、若しくはFAXに接続された場合でも、当該信号を受信してから数時間後には、状況が回復し、通話が可能となっている可能性もある。このような構成とすることで、これらの信号を受信した発信時から所定時間を経過するまでは、当該信号を受信した発信先を除外して発信処理を進めつつ、不要な発信を防止することができ、状況が回復したと見込まれる所定時間の経過後に、これらの発信先へ電話を発信することが可能となる。
【0018】
該所定時間は、除外される発信先が受信した信号、及び/又は除外される発信先における発信の結果ごとに異なる時間を設定できることが好ましい。端末故障、回線障害、圏外・電源切れ、及び/若しくは通話停止のため通話ができなかった場合、並びに/又はコール中の信号を受信したが、顧客端末が応答しなかった場合、留守番電話に接続された場合、若しくはFAXに接続された場合、それぞれによって、状況が回復して、通話が可能となるまでに要する時間は異なる。このような構成とすることにより、除外される発信先で受信した信号、及び/又は除外される発信先における発信の結果をもとに、発信先を除外する時間の調整が可能となり、不要な発信を防止しつつ、状況が回復したと見込まれる時間の経過後に、これらの発信先へ電話を発信することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、発信先の状況に応じて電話を発信する回数の制御を行なうことができ、さらに、通話可能時間内で最も優先順位が高い発信先へ発信が行なわれるため、所定の回数以内に電話発信を制限しつつ、効率よく顧客と通話ができるシステムが提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の自動発信システムの実施形態を説明する。
【0021】
図1は、本発明にかかる自動発信システムの構成例を示すブロック図である。コールセンタ101は、業務担当者が顧客との通話を行なう業務端末103、顧客端末と業務端末の接続の制御を行なう交換機105、本発明における自動発信システムの制御を行なう自動発信処理サーバ107、顧客データベース109、及び発信履歴データベース111から構成され、専用回線により接続されている。業務端末103は業務担当者の数に応じて、複数存在する。そして、コールセンタ101は、公衆回線113を介して、顧客が電話の受信を行なう顧客端末115と接続されている。顧客端末115は固定電話だけではなく、携帯電話であっても良く、顧客ごとに自宅電話、携帯電話、勤務先電話等の複数の端末を有している。顧客データベース109には、顧客の属性(氏名、年齢、性別、職業、住所等)、取引履歴、債権の管理状況、顧客と通話を行なうための電話の発信先電話番号、発信先が複数存在する場合における発信の優先順位、及び発信先ごとに設定された発信可能時間が記録されている。一方、発信履歴データベース111には、顧客への発信の履歴(発信先、発信時間、発信結果)及び発信許可残数が記録されている。ここで、発信許可残数とは、所定期間(通常は1日)ごとに設定されるもので、所定期間中(当日中)に電話の発信が可能な残りの回数をいう。
【0022】
図2は、自動発信処理サーバのハードウェア構成を示す図である。自動発信処理サーバ107は、CPU、ROM、及びRAMから構成される制御手段201、業務端末や交換機との間でデータの送受信を行なう情報送受信手段203、顧客データベース109、及び発信履歴データベース111を更新する情報更新手段205、債務の返済が遅れているなどの理由で電話の発信が必要な顧客を抽出する顧客抽出手段207、発信履歴データベース111から発信履歴と発信許可残数を抽出する発信履歴抽出手段209、発信先の優先順位及び発信可能時間等に基づいて発信先を特定する発信先特定手段211、電話の発信を制御する発信制御手段213、電話の発信時における顧客端末の状況に応じた信号を受信する信号受信手段215並びに顧客端末と業務端末の交換機による接続を制御する交換機制御手段217から構成されており、各処理手段は内部バスにより接続されている。
【0023】
図3は、本発明にかかる自動発信システムに関するフローチャートである。まず、顧客抽出手段207により、約定日(返済期日)までに債務の返済がなされない等の一定の条件を満たす顧客が、電話の発信の対象として顧客データベース109から抽出される(ステップS10)。次に、抽出された顧客の所定期間内における発信履歴が発信履歴データベース111から抽出される(ステップS12)。この所定期間は、適宜設定することが可能であるが、通常は当日中である。以下、所定期間が当日中であることを前提に説明を進める。
【0024】
発信履歴データベースには、図6に示すように、各発信時における発信先、発信時間、発信結果、発信許可残数が記録される。当日における初回の発信を1回目、次を2回目とし、順次、発信履歴が記録される。ここで発信結果としては、通話用件完了、通話用件未完、通話本人以外、発信不出、話中、端末故障、回線障害、廃止、圏外・電源切れ、通話停止、電波障害、留守番電話、FAXなどがある。「通話用件完了」は発信の結果、顧客端末に接続され、顧客との会話が正常に終了し、かつ目的としていた用件が完了した場合を指す。「通話用件未完」は発信の結果、顧客端末に接続され、顧客との会話が正常に終了したが、目的としていた用件が完了しなかった場合を指す。「通話本人以外」は発信の結果、顧客端末に接続されたが、通話した相手が顧客本人以外であったため、目的としていた用件が完了しなかった場合を指す。「発信不出」は、発信の結果、コール中の信号を受信し、接続待ちの状態になったが顧客端末から一定時間応答しなかった場合、「話中」は、コール中の信号は受信したが相手方が他の電話と通話しており、業務端末との通話ができなかった場合を指す。なお、ここで「コール」とは、電話の発信を行った場合に、相手先の端末(顧客端末)まで正常に信号がつながり、相手先が話中の場合はその旨の信号が返り、話中で無い場合は、相手先の端末との接続待ちになる状態を意味する。「端末故障」は、顧客端末が故障している場合、「回線障害」は電話回線に障害があった場合を指す。「廃止」は、顧客の都合等により、発信先の電話番号が電話契約の停止などで利用されなくなった場合、「圏外・電源切れ」は、携帯電話などの通信端末が通信の可能な範囲に存在しなかった場合、または、携帯電話などの通信端末の電源を顧客自らがオフにしているか、或いは電池が切れていた場合を指す。「通話停止」は、電話料金の不払いで一時的に電話の使用が停止されている場合を指す。また、「電波障害」は発信の結果、顧客端末と接続されたが、何らかの原因で通話が途中で途切れた場合を指す。「留守番電話」は、留守番電話に接続された場合、「FAX」は、FAXに接続された場合を指す。
【0025】
次いで、前回(直前)に電話を発信した際に、顧客端末と接続はしたが、相手先との通話が電波障害により切断されたか否かが、発信履歴データベースから抽出された発信履歴をもとに、判定される(ステップS14)。直前の電話発信時における通話が電波障害により切断されていた場合については、後述する図5に示すフローチャートにより説明する。
【0026】
ステップS14において、前回の電話発信時における通話が電波障害により切断されたものでない(すなわち、前回の電話発信時に顧客端末と接続されなかった場合、又は接続されても正常に通話が終了した場合)と判定された場合は、発信数が規定数を超過しているか否か、すなわち、発信許可残数が0であるか否かについて判定される(ステップS16)。抽出される発信履歴が当日における履歴のみであるため、当日中における発信数が規定数を超過しているか否か、又は当日中の発信許可残数が0であるか否かの判定が行なわれることとなる。ここで、規定数とは、所定期間中(当日中)に電話の発信ができる最大限の回数をいい、発信数とは、今回の発信が所定期間中(当日中)において何回目の発信であるかを表すものである。所定期間中(当日中)に電話の発信を行なった回数を発信済回数とすると、発信数は「発信済回数+1」となる。
【0027】
所定期間中(当日中)に電話の発信が可能な残りの回数である発信許可残数と、規定数、発信済回数の関係は、「規定数=発信済回数+発信許可残数」となる。例えば、規定数が5であるような場合に、当日にまだ1回も発信を行なっていないときは、発信済回数が「0」、発信許可残数が「5」となる。その後、順次、1回目の発信後は発信済回数が「1」、発信許可残数が「4」となり、2回目の発信後は発信済回数が「2」、発信許可残数が「3」となる。3回目の発信後は発信済回数が「3」、発信許可残数が「2」となり、4回目の発信後は発信済回数が「4」、発信許可残数が「1」となる。そして、5回目の発信後は発信済み回数が「5」、発信許可残数が「0」となる。
【0028】
電話の発信がされるごとに、発信許可残数が減り、発信許可残数が0になった場合は、発信が行なわれない。例えば、規定数を「3」とした場合、当日中にすでに3回の発信が行われている場合は、発信済回数は「3」で、発信許可残数が「0」となる。次の発信に際し、発信数は、発信済回数+1であるため、「3+1」で「4」となり、規定数「3」を超過し、発信が規制される。このように規定数を超過する電話の発信を制限するのは、1日に何回も電話が発信されると顧客としては煩わしさを感じることもあり、また、法律による規制に対応し、所定の回数以内に電話発信を制限するためである。
【0029】
ステップS16において、発信数が規定数を超過している(発信許可残数が0である)と判定された場合は、当日における発信処理はこれ以上されることなく、終了となる。ステップS16において、発信数が規定数と同じか若しくは規定数より少ない(発信許可残数が0でない)と判定された場合は、顧客データベース109より、顧客と通話を行なうための電話の発信先、発信先が複数存在する場合における発信の優先順位、発信先ごとに設定された発信可能時間、及び指定発信先が抽出される(ステップS18)。抽出される発信先は、後述する督促利用承諾区分に「承諾」が登録されているものに限られる。ただし、自宅電話、勤務先電話、携帯電話、その他連絡先のいずれの発信先にも「承諾」が登録されていない場合は、自宅電話のみが発信先として抽出される。また、電話の発信の際に受信した信号により、発信先が当日「廃止」であると判明した場合、又は発信先が以前に「廃止」と判明していて番号の変更がない場合は、発信先の抽出から除外される。前回以前の発信時に、端末故障、回線障害、圏外・電源切れ、及び/若しくは通話停止の信号を受信した場合、並びに/又はコール中の信号を受信したが、顧客端末が応答しなかった場合(発信結果が発信不出の場合)、留守番電話に接続された場合、若しくはFAXに接続された場合についても、予め設定された所定時間に限り、当該発信先が、発信先の抽出から除外することが可能である。発信先の抽出から除外される所定時間は、受信した信号又は発信の結果に応じて、1時間又は2時間等、適宜設定することができる。例えば、圏外・電源切れの場合には1時間、通話停止の場合には3時間、端末故障又は回線障害の場合には6時間にする等、状況に応じた所定時間を設定することが可能である。
【0030】
ここで、発信可能時間は、発信先ごとに設定されるもので、各発信先への電話の発信を可能とする時間である。発信可能時間は、過去履歴の集計より顧客と通話できる可能性が高い時間帯を自動設定しても良いし、顧客の属性(例えば職業)に応じて設定しても良い。顧客が自分の都合に応じて予め発信可能時間を設定することも可能である。指定発信先とは、顧客が特定発信先として指定した、最優先で発信がされる発信先を指す。
【0031】
次に、ステップS20からステップS40において、発信先特定手段211により、特定発信先の特定が実行される。特定発信先とは、自動発信処理により電話の発信が行なわれる発信先を指す。まず、指定発信先が設定されているか否かが判定される(ステップS20)。指定発信先が設定されている場合は、当日中に指定発信先へ発信したか否か、当日中の前回の発信時にコールせず、コールしなかった回数が予め設定された非コール上限回数に達していないか否か、又は当日中の前回の発信時にコールし、話中であったか否かについて判定される(ステップS22)。指定発信先へ未だ発信していない場合、又は指定発信先へすでに発信している場合であっても、前回の指定発信先への発信時にコールせず、コールしなかった回数が非コール上限回数に達していない場合、若しくは前回の指定発信先への発信時にコールし、話中であった場合は、図4で説明するフローチャートへ移動する。非コール上限回数とは、所定期間中(当日中)に指定発信先へ電話の発信を行い、コールしないことが認められる最大限の回数であり、非コール上限回数に達すると、次回以降の発信処理では、指定発信先以外の発信先へ電話が発信されることになる。非コール上限回数を設けることで、何度、電話の発信をしてもコールされないような場合にまで、指定発信先へ自動的に電話の発信がされることを防止できる。非コール上限回数は前記規定数より少ない範囲内で適宜設定することが可能である。
【0032】
一方、指定発信先が存在しないか、指定発信先へすでに発信をしている場合(指定発信先へすでに発信している場合であっても、前回の指定発信先への発信時にコールせず、コールしなかった回数が非コール上限回数に達していない場合、及び前回の指定発信先への発信時にコールし、話中であった場合は除く)は、現在の時刻において、発信が可能な、指定発信先以外の発信先が抽出される(ステップS24)。例えば、非コール上限回数を3回と設定していた場合は、指定発信先へ3回発信がなされ、3回続けてコールされなかった場合は、4回目以降は、指定発信先以外の発信先へ発信処理がされる。
【0033】
次にその時刻において発信可能な発信先が抽出されたか否かを判定する(ステップS26)。時間帯によっては、発信可能な発信先が抽出されない場合もあり、その場合は、その顧客について一定時間、処理が中断される(ステップS28)。一定時間の経過後、ステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。一定時間とは、例えば、1時間や2時間など適宜設定することができる。
【0034】
現在の時刻において、発信可能な発信先が抽出された場合は、その中で最も優先順位の高い発信先が特定される(ステップS30)。優先順位は、承諾されている発信先の中で、過去履歴の集計より予め自動設定しても良い。顧客が優先順位を設定することも可能である。このように現在の時刻において発信可能な発信先を抽出し、その中で優先順位の高い発信先へ発信を行なうため、最も優先順位が高い発信先が発信可能時間外の場合でも、発信可能な次に優先順位の高い発信先へ発信されることになり、結果として、効率よく顧客と連絡を取ることができる。
【0035】
次に特定された発信先に発信した回数(特定された発信先への発信済回数)が、予め設定された発信上限回数に達しているか否かが判定される(ステップS32)。発信上限回数は、前記規定数より少ない範囲内で適宜設定されるもので、指定発信先以外の発信先で、同じ発信先について、所定期間中(当日中)に電話の発信ができる最大限の回数をいう。例えば、発信上限回数を1回と設定したような場合は、一度ある発信先へ電話の発信がされると、次は、別の発信先へ発信が行なわれることになる。特定された発信先に発信した回数は、発信履歴データベースから抽出された発信の履歴(発信先、発信結果)をもとに集計され、発信上限回数に達しているか否かが判定される。ステップS32において、発信上限回数に達していないと判定された場合は、この最も優先順位の高い発信先(指定発信先を除く)へ、電話の発信がされる。一方、ステップS32において、発信上限回数に達していると判定された場合は、ステップS24で抽出された発信先(現在の時刻において発信が可能な指定発信先以外の発信先)の中で、2番目に優先順位の高い発信先が特定される(ステップS34)。次に、この発信先に発信した回数が、予め設定された発信上限回数に達しているか否かが判定され(ステップS36)、発信上限回数に達していない場合は、この発信先へ、電話の発信がされることになる。発信上限回数に達している場合は、ステップS24で抽出された発信先の中で、3番目に優先順位の高い発信先が特定される(ステップS38)。さらに、この発信先に発信した回数が、予め設定された発信上限回数に達しているか否かが判定され(ステップS40)、発信上限回数に達していない場合は、この発信先へ、電話の発信がされることになる。発信上限回数に達している場合は、ステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。なお、図示しないが、この場合、一定時間処理を中断し、ステップS12から再開することとしても良い。
【0036】
ステップS32、ステップS36、又はステップS40において、特定された発信先が発信上限回数に達していない場合は、この発信先が特定発信先となり、電話の発信の対象となる。
【0037】
次に、顧客属性及び/又は債権の管理状況をもとに、担当する業務端末が選択される(ステップS42)。顧客の属性、債権の管理状況をもとに、接続する業務端末、すなわち応対する業務担当者が特定されるため、顧客の属性、債権の管理状況に適した業務担当者に応対させることができ、コールセンタの業務効率をさらに、向上させることができる。債務の返済が容易であると見込まれる顧客については、比較的経験の浅い業務担当者に割り当て、これまでの取引実績から信用度が低く、債務の返済が比較的容易ではないと見込まれる顧客については、経験豊富なベテランの業務担当者を割り当てることができる。例えば、職業、年収等をもとに分類し、各業務担当者に割り当てる。同じ年収であっても、収入が比較的安定している会社員の顧客は、収入が必ずしも安定しているとはいえない会社員以外の顧客よりも、その信用度は高くなる。したがって、顧客が会社員である場合は、比較的経験の浅い業務担当者の業務端末が、会社員以外である場合は、比較的経験の豊富な業務担当者の業務端末が選択される。
【0038】
また、債務の延滞期間、利用残高等をもとに分類し、各業務担当者に振り分けることも可能である。この場合、延滞期間が長いか、或いは、利用残高が多ければ、比較的経験の豊富な業務担当者の業務端末が選択される。なお、電話の応対を行なう業務端末は、発信時に通話が可能な状態でなければならず、どの業務端末が「空き」状態であるかについて、情報送受信手段203を介して、自動発信処理サーバ107にてリアルタイムで把握されている。
【0039】
ステップS42において業務端末が選択されると、選択された業務端末の表示部には、図8のような表示画面が表示され、業務担当者は顧客端末との接続に備えることとなる。図8(a)は、発信許可残数と顧客情報を表示する画面である。画面最上部に発信許可残数が「◇回」と表示され、画面中央から下部に、会員番号、氏名、自宅住所、自宅電話番号、勤務先名、勤務先電話番号、携帯電話番号、性別、生年月日、年齢等が表示されている。また、自宅電話番号、勤務先電話番号、携帯電話番号のそれぞれについて、発信可能時間と督促利用承諾区分が表示されている。その他の連絡先については、電話番号が顧客データベースに登録されていないため、表示されていない。図8(b)は、当日における発信履歴を表示する画面である。発信した日時、発信先、発信先電話番号、発信結果、発信許可残数、発信時に応対した業務担当者等が表示されている。これらの情報は、顧客データベース109及び発信履歴データベース111から情報送受信手段203により業務端末に送信される。
【0040】
次に、ステップS30、ステップS34、又はステップS38のいずれかで特定した特定発信先へ電話の発信が行なわれる(ステップS44)。電話の発信は発信制御手段213により実行される。そして、発信の結果、コールしたか否かについて判定される(ステップS46)。コールしない場合としては、顧客端末の故障、回線の障害、携帯電話が圏外にある場合、電源切れなどの場合があげられる。コールしたか否か、及び顧客端末の故障、回線の障害、圏外・電源切れのいずれであるかについては、電話発信の際に信号受信手段215により信号を受信することにより判定される。
【0041】
ステップS46においてコールしなかったと判定された場合は、情報更新手段205により発信履歴データベース111が更新される(ステップS48)。発信履歴データベース111には、発信先、発信時間、発信結果がそれぞれ記録されるが、発信許可残数は減らずにそのまま維持される。コールをしなかった場合、即ち、端末故障・回線障害、廃止、圏外・電源切れ、又は通話停止の場合にまで、発信許可残数を減らすこととすると、過度に電話の発信を制限することになるためである。発信履歴データベース111が更新されると、この顧客については一定時間、処理が中断される(ステップS68)。一定時間の経過後、ステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。一定時間とは、例えば、1時間や2時間など適宜設定することができる。一定時間経過後に、自動発信処理を再開することで、顧客側の状況が変わり、同じ発信先へ電話を発信した場合であっても、電話にでることが可能になる場合もある。
【0042】
ステップS46においてコールしたと判定された場合は、顧客端末が応答したか否かの判定がされる(ステップS50)。顧客端末が応答しない場合は、発信の際に信号受信手段215により受信する信号により、話中であるか否かの判定がされる(ステップS52)。その結果、話中である場合は、情報更新手段205により、発信履歴データベース111に発信先、発信時間、発信結果が記録される(ステップS54)。ただし、発信許可残数は減らずにそのまま維持される。顧客端末が話中であった場合に、発信許可残数を減らすこととすると、過度に電話の発信を制限することになるためである。発信履歴データベース111が更新されると、この顧客については一定時間、処理が中断され(ステップS68)、一定時間の経過後、ステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。
【0043】
一方、ステップS52において、話中でないと判定された場合も、ステップS54と同様、情報更新手段205により、発信履歴データベース111に発信先、発信時間、発信結果が記録される(ステップS56)。ただし、この場合は、発信許可残数は減ることとなる。発信履歴データベース111が更新されると、この顧客についても一定時間、処理が中断され(ステップS68)、一定時間の経過後、ステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。
【0044】
ステップS50において、顧客端末が応答した場合は、交換機制御手段217が交換機を制御し、ステップS42で選択された業務端末と顧客端末が接続される。留守番電話に接続された場合やFAXに接続された場合、電波障害により通話が切断された場合も含め、通話が終了する(ステップS58)と、業務担当者と顧客の通話内容、用件が完了したこと等が業務端末からの入力等により、顧客データベース109に記録される(ステップS60)。
【0045】
次に、電話の発信により用件が完了した否かが判定される(ステップS62)。用件が完了していない場合は、情報更新手段205により、発信履歴データベース111に発信先、発信時間、発信結果が記録される(ステップS64)。この時、留守番電話に接続された場合やFAXに接続された場合、電波障害により通話が切断された場合は、発信許可残数は減ることとなる。
【0046】
次いで、通話の切断理由が留守番電話又はFAXによるものである否かが判定され(ステップS66)、留守番電話又はFAXによるものであった場合は、一定時間、処理が中断され(ステップS68)、一定時間の経過後、ステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。
【0047】
すでに述べたように、ステップS68では、話中、端末故障、回線障害、圏外・電源切れ、若しくは通話停止の信号を受信した場合、又はコール中の信号を受信したが、顧客端末が応答しなかった場合(「発信不出」の場合)、留守番電話に接続された場合、若しくはFAXに接続された場合は、一定時間、発信処理を中断し、発信処理再開後に同じ発信先へ発信することも可能であるが、この発信処理が中断される時間は、受信した信号又は発信の結果(例えば、発信不出の場合と、留守番電話に接続された場合のいずれであるか)ごとに、適宜設定することができる。例えば、「圏外・電源切れ」の場合には1時間、「通話停止」の場合には3時間、「端末故障・回線障害」の場合には6時間にする等、状況に応じて時間を設定することが可能である。また、ステップS68の発信処理の中断処理と、ステップS18における発信先の抽出の除外処理は、併用することも可能であり、受信した信号又は発信の結果に応じて、ステップS138の発信処理の中断か、ステップ18の発信先の抽出の除外処理のいずれの処理が実行されるかについて、予め設定することも可能である。
【0048】
一方、ステップS66において、留守番電話又はFAXによるものでないと判定された場合は、電波障害によるものであるため、時間を空けずに直ぐにステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。電波障害により通話が切断された場合は、直ぐに電話の発信をした方が、顧客との通話を確保できる可能性が高くなるためである。
【0049】
ステップS62において、用件が完了したと判定された場合は、発信履歴データベース111に発信先、発信時間、発信結果が記録され(ステップS70)、自動発信処理が終了する。この時、発信許可残数は減ることとなる。
【0050】
次に図4において、指定発信先への発信に関する自動発信システムの動作処理の説明をする。
【0051】
図3のステップS22にて、当日中において、指定発信先へ未だ発信していない場合、又は指定発信先へすでに発信している場合であっても、前回の指定発信先への発信時にコールせず、コールしなかった回数が非コール上限回数に達していない場合、若しくは前回の指定発信先への発信時にコールし、話中であった場合は、現在の時刻が、指定発信先の発信可能時間内であるか否かが判定される(ステップS72)。指定発信先の発信可能時間内でない場合は、指定発信先の発信可能時間になるまで待機し(ステップS74)、その後、ステップS12から処理が再開される。したがって、必ず、初回に顧客が指定した指定発信先へ電話の発信がされることになる。
【0052】
一方、ステップS72において、現在の時刻が、指定発信先の発信可能時間内であると判定された場合は、顧客属性及び/又は債権の管理状況をもとに、担当する業務端末が選択される(ステップS76)。この業務端末の選択はステップS42と同様の方法で行なわれる。
【0053】
次に、発信制御手段213により指定発信先へ電話の発信が行なわれる(ステップS78)。そして、発信の結果、コールしたか否かについて判定される(ステップS80)。コールしなかった場合は、圏外・電源切れでコールせず、且つコールしなかった回数が予め設定された非コール上限回数に達しているか否かの判定がなされる(ステップS82)。コールしなかった回数は、発信履歴データベースから抽出された発信の履歴(発信先、発信結果)をもとに集計され、非コール上限回数に達しているか否かが判定される。その結果、非コール上限回数に達していない場合は、情報更新手段205により発信履歴データベース111が更新される(ステップS84)。発信履歴データベース111には、発信先、発信時間、発信結果がそれぞれ記録されるが、発信許可残数は減らずにそのまま維持される。電話の発信の結果、圏外・電源切れのような場合にまで、発信許可残数を減らすこととすると、過度に電話の発信を制限することになるためである。発信履歴データベース111が更新されると、この顧客については一定時間、処理が中断される(ステップS108)。一定時間の経過後、ステップS12から処理が再開され、再度、指定発信先へ電話の発信が行なわれることになる(ステップS22において、「NO」)。例えば、指定発信先が携帯電話である場合に、前回の発信時に携帯電話が圏外であったためコールされず、顧客との通話ができなかったような場合にまで、それ以降の発信を、指定発信先以外の発信先へ行なうこととすると、顧客の利便性も良くなく、また逆に顧客との通話を確保できる可能性を低くしてしまうこともある。指定発信先へ複数回にわたり発信したがコールしない場合には、その他の発信先へ電話を発信することで、不要な発信を防止しつつ、コールの回数が非コール上限回数に達するまでは、例外的に、初回以降も指定発信先へ電話を発信すれば、顧客にとっても都合が良く、且つ顧客との通話も確保しやすくなる。
【0054】
一方、ステップS82の判定の結果、非コール上限回数に達している場合は、情報更新手段205により発信履歴データベース111が更新される(ステップS86)。この場合も発信許可残数は維持される。したがって、電話の発信の結果、端末故障・回線障害、廃止、若しくは通話停止であった場合、及び圏外・電源切れで非コール上限回数に達している場合に、発信許可残数は維持されることになる。コールしなかった回数が非コール上限回数に達している場合であっても、発信許可残数を減らすこととすると、過度に電話の発信を制限することになるためである。発信履歴データベースが更新されると、一定時間の経過後(ステップS108)、ステップS12から処理が再開され、指定発信先への電話の発信がすでに行なわれたとして処理される(ステップS22において、「YES」)。
【0055】
ステップS80でコールされたと判定された場合は、顧客端末が応答したか否かの判定がされる(ステップS88)。顧客端末が応答しない場合は、発信の際に受信する信号により、話中であるか否かの判定がされる(ステップS90)。その結果、話中である場合は、情報更新手段205により発信履歴データベース111が更新される(ステップS92)。ただし、発信許可残数は減らずにそのまま維持される。顧客端末が話中であった場合に、発信許可残数を減らすこととすると、過度に電話の発信を制限することになるためである。発信履歴データベース111が更新されると、この顧客については一定時間、処理が中断され、一定時間の経過後(ステップS108)、ステップS12から処理が再開され、再度、指定発信先へ電話の発信が行なわれることになる(ステップS22において、「NO」)。例えば、前回の発信時に話中であったため通話ができなかったような場合にまで、それ以降の発信を、指定発信先以外の発信先へ行なうこととすると、顧客の利便性も良くなく、また逆に顧客との通話を確保できる可能性を低くしてしまうこともある。前回の発信時において、指定発信先へ発信し、コールしたにもかかわらず話中以外の理由で通話ができないような場合には、その他の発信先へ電話を発信することで不要な発信を防止しつつ、前回の発信時に話中であった場合は、例外的に、初回以降も指定発信先へ電話を発信すれば、顧客にとっても都合が良く、且つ顧客との通話も確保しやすくなる。
【0056】
一方、ステップS90の判定の結果、話中でない場合は、情報更新手段205により発信履歴データベース111が更新される(ステップS94)。この場合は、発信許可残数は減ることとなる。発信履歴データベース111が更新されると、一定時間の経過後(ステップS108)、ステップS12から処理が再開され、指定発信先への電話の発信がすでに行なわれたとして処理される(ステップS22において、「YES」)。
【0057】
すでに述べたように、ステップS108では、話中の信号を受信した場合、及び圏外・電源切れのためコールせず、且つ非コール上限回数に達していない場合は、一定時間、発信処理を中断した後に指定発信先へ再度、電話を発信することになるが、この発信処理が中断される時間は、話中の信号を受信した場合と、圏外・電源切れのためコールせず、且つ非コール上限回数に達していない場合では異なる時間を適宜設定することができる。
【0058】
ステップS88において、顧客端末が応答した場合は、交換機制御手段217が交換機を制御し、ステップS76で選択された業務端末と顧客端末が接続される。留守番電話に接続された場合やFAXに接続された場合、電波障害により通話が切断された場合も含め、通話が終了する(ステップS96)と、業務担当者と顧客の通話内容、用件が完了したこと等が業務端末からの入力等により、顧客データベース109に記録される(ステップS98)。
【0059】
次に、電話の発信により用件が完了した否かが判定される(ステップS100)。用件が完了していない場合は、情報更新手段205により、発信履歴データベース111に発信先、発信時間、発信結果が記録される(ステップS102)。この時、留守番電話に接続された場合やFAXに接続された場合、電波障害により通話が切断された場合は、発信許可残数は減ることとなる。
【0060】
次いで、通話の切断理由が留守番電話又はFAXによるものである否かが判定され(ステップS104)、留守番電話又はFAXによるものであった場合は、一定時間、処理が中断され(ステップS108)、一定時間の経過後、ステップS12から処理が再開される。この場合、指定発信先へ発信済みであるとして、発信処理が行なわれる(ステップS106、ステップS22において、「YES」)。したがって、これ以降は指定発信先以外の発信先へ電話の発信がなされる。一方、ステップS104において、留守番電話又はFAXによるものでないと判定された場合は、電波障害によるものであるため、時間を空けずに直ぐにステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。この場合は、指定発信先へ未発信であるとして、発信処理が行なわれる(ステップS22において、「NO」)。電波障害により通話が切断された場合は、時間を空けずに電話の発信をした方が、顧客との通話を確保できる可能性が高くなるため、直ぐに同じ発信先へ電話の発信を行なうこととしている。
【0061】
ステップS100において、用件が完了したと判定された場合は、発信履歴データベース111に発信先、発信時間、発信結果が記録され(ステップS110)、自動発信処理が終了する。この時、発信許可残数は減ることとなる。
【0062】
次に、図5において、直前の通話が電波障害により切断された場合における自動発信システムの動作処理の説明をする。
【0063】
図3のステップS14にて、直前の電話発信時における通話が電波障害により切断されていた場合に、まず、発信許可残数の調整が行なわれる(ステップS112)。即ち、発信許可残数を1増加する。直前の電話の発信により、発信許可残数が0となっていた場合であっても、このように発信許可残数の調整を行なうことで、電話の発信が可能となる。電波障害により電話の接続が中断された場合で、用件が完了していないときは、再度、電話の発信を行なう必要があり、このような場合に発信許可残数を減少させることとすると、過度に電話の発信を制限することとなる。しかし、電波障害により電話の接続が中断された時でも、会話が終了していた場合は、正常に通話が終了したものとみなされるため、発信許可残数を減少させることが望ましい。したがって、このように発信許可残数の調整を行なうことで、この問題を解決している。
【0064】
次に、直前の発信先にリダイヤル、即ち、同じ発信先に電話が発信される(ステップS114)。電話の発信は発信制御手段213により実行される。そして、発信の結果、コールしたか否かについて判定される(ステップS116)。コールしない場合としては、顧客端末の故障、回線障害、携帯電話で圏外にいる場合、電源切れなどの場合があげられる。コールしたか否かについては、電話発信の際に信号を受信することにより判定される。
【0065】
ステップS116においてコールしなかったと判定された場合は、情報更新手段205により発信履歴データベース111が更新される(ステップS118)。発信履歴データベース111には、発信先、発信時間、発信結果がそれぞれ記録されるが、発信許可残数は減らずにそのまま維持される。コールをしなかった場合、即ち、圏外・電源切れの場合にまで、発信許可残数を減らすこととすると、過度に電話の発信を制限することになるためである。発信履歴データベース111が更新されると、この顧客については一定時間、処理が中断される(ステップS138)。一定時間の経過後、ステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。一定時間とは、例えば、1時間や2時間など適宜設定することができる。一定時間経過後に、自動発信処理を再開することで、顧客側の状況が変わり、電話にでることが可能になる場合もある。
【0066】
ステップS116においてコールしたと判定された場合は、顧客端末が応答したか否かの判定がされる(ステップS120)。顧客端末が応答しない場合は、発信の際に信号受信手段215により受信する信号により、話中であるか否かの判定がされる(ステップS122)。その結果、話中である場合は、情報更新手段205により、発信履歴データベース111に発信先、発信時間、発信結果が記録される(ステップS124)。ただし、発信許可残数は減らずにそのまま維持される。顧客端末が話中であった場合に、発信許可残数を減らすこととすると、過度に電話の発信を制限することになるためである。発信履歴データベース111が更新されると、この顧客については一定時間、処理が中断され(ステップS138)、一定時間の経過後、ステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。
【0067】
一方、ステップS122において、話中でないと判定された場合も、ステップS124と同様、情報更新手段205により、発信履歴データベース111に発信先、発信時間、発信結果が記録される(ステップS126)。ただし、この場合は、発信許可残数は減ることとなる。発信履歴データベース111が更新されると、この顧客についても一定時間、処理が中断され(ステップS138)、一定時間の経過後、ステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。
【0068】
ステップS120において、顧客端末が応答した場合は、交換機制御手段217が交換機を制御し、直前にこの顧客端末と通話をしていた業務端末が、この顧客端末に接続される。留守番電話に接続された場合、電波障害により通話が切断された場合も含め、通話が終了する(ステップS128)と、業務担当者と顧客の通話内容、用件が完了したこと等が業務端末からの入力等により、顧客データベース109に記録される(ステップS130)。
【0069】
次に、電話の発信により用件が完了した否かが判定される(ステップS132)。用件が完了していない場合は、情報更新手段205により、発信履歴データベース111に発信先、発信時間、発信結果が記録される(ステップS134)。この時、留守番電話に接続された場合、電波障害により通話が切断された場合は、発信許可残数は減ることとなる。
【0070】
次いで、通話の切断理由が留守番電話によるものである否かが判定され(ステップS136)、留守番電話によるものであった場合は、一定時間、処理が中断され(ステップS138)、一定時間の経過後、ステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。
【0071】
すでに述べたように、ステップS138では、話中、端末故障、回線障害、圏外・電源切れ、若しくは通話停止の信号を受信した場合、又はコール中の信号を受信したが、顧客端末が応答しなかった場合(「発信不出」の場合)、留守番電話に接続された場合、若しくはFAXに接続された場合は、一定時間、発信処理を中断し、発信処理再開後に同じ発信先へ発信することも可能であるが、この発信処理が中断される時間は、受信した信号又は発信の結果(例えば、発信不出の場合と、留守番電話に接続された場合のいずれであるか)ごとに、適宜設定することができる。例えば、圏外・電源切れの場合には1時間、通話停止の場合には3時間、端末故障又は回線障害の場合には6時間にする等、状況に応じて時間を設定することが可能である。また、ステップS138の発信処理の中断処理と、ステップS18における発信先の抽出の除外処理は、併用することも可能であり、受信した信号又は発信の結果に応じて、ステップS138の発信処理の中断か、ステップ18の発信先の抽出の除外処理のいずれの処理が実行されるかについて、予め設定することも可能である。
【0072】
一方、ステップS136において、留守番電話によるものでないと判定された場合は、電波障害によるものであるため、時間を空けずに直ぐにステップS12へ戻り、自動発信処理が再開される。電波障害により通話が切断された場合は、直ぐに電話の発信をした方が、顧客との通話を確保できる可能性が高くなるためである。また、電波障害により通話が切断され、直ぐに電話を再発信する場合は、一度、発信許可残数が減少することになるが、再度、ステップS112で発信許可残数の調整が行なわれ、発信が行なわれる。
【0073】
ステップS132において、用件が完了したと判定された場合は、発信履歴データベース111に発信先、発信時間、発信結果が記録され(ステップS140)、自動発信処理が終了する。この時、発信許可残数は減ることとなる。
【0074】
図7は、顧客データベースのデータ構成例である。顧客ごとに、発信先、指定発信先、発信先の優先順位が記録されている。また。発信先には、自宅電話、勤務先電話、携帯電話、及びその他連絡先があり、それぞれについて、電話番号、督促利用承諾区分、及び発信可能時間が記録されている。すでに述べたように、通常は、督促利用承諾区分に「承諾」が登録されている発信先のみが、自動発信システムの連絡先となる。
【0075】
例えば、図6及び図7の顧客「△△△△」の場合を例にあげて説明する。顧客「△△△△」は、督促利用承諾区分で勤務先、携帯電話、その他連絡先が「承諾」の登録がされており、発信先の優先順位は、携帯電話、勤務先、その他連絡先の順である。指定発信先が携帯電話となっているため、初回は携帯電話へ電話の発信がなされる。図6に記載のように、初回の電話の発信は午前10時にされ、コールはしたが、顧客「△△△△」が応答することはなく、携帯電話につながらなかった。当日中に電話の発信が可能な規定数が3回である場合は、発信許可残数は3回から2回に減ることとなる。なお、発信許可残数の減少を発信の結果が通話(通話用件完了、通話用件未完、または通話本人以外)の場合に限定し、発信先と正常に通話がなされた時のみ発信許可残数を減らすようにしても良い。
【0076】
次に、1時間後に指定発信先である携帯電話以外へ電話の発信がされる。午前11時においては、勤務先及びその他連絡先も発信可能時間内であり、より優先順位の高い勤務先へ発信される。発信の結果、顧客端末に接続され、発信許可残数が1回に減ることになるが、本人と通話ができたわけではなく、用件が完了しなかったため、再度、電話の発信が行なわれる。
【0077】
さらに、1時間後の午前12時おいては、勤務先及びその他連絡先も発信可能時間内である。通常は、より優先順位の高い勤務先へ発信されることになるが、発信上限回数を1回として設定していたため、その他の連絡先へ電話の発信がされる。その結果、顧客と通話することができ、用件が完了している。
【0078】
本実施の形態では、主に金融機関における督促業務を行なうコールセンタを想定し説明したが、本発明の自動発信システムは、これに限定されるわけではなく、企業における顧客応対のためのコールセンタであれば、その他の業務であっても活用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明にかかる自動発信システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】自動発信処理サーバのハードウェア構成を示す図である。
【図3】本発明にかかる自動発信システムの動作処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明にかかる自動発信システムの動作処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明にかかる自動発信システムの動作処理を示すフローチャートである。
【図6】発信履歴データベースのデータ構成例である。
【図7】顧客データベースのデータ構成例である。
【図8】業務端末の表示部における表示画面の例である。
【符号の説明】
【0080】
101 コールセンタ
103 業務端末
105 交換機
107 自動発信処理サーバ
109 顧客データベース
111 発信履歴データベース
113 公衆回線
115 顧客端末
201 制御手段
203 情報送受信手段
205 情報更新手段
207 顧客抽出手段
209 発信履歴抽出手段
211 発信先特定手段
213 発信制御手段
215 信号受信手段
217 交換機制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客端末へ自動的に電話を発信し、電話の発信の結果、用件が完了していない場合は、再度、顧客端末へ自動的に電話を発信する自動発信システムであって、
顧客が電話の受信を行なう顧客端末と、
顧客端末と電話による通話を行なうための業務端末と、
顧客端末と業務端末の接続を行なう交換機と、
顧客への電話の発信履歴及び予め設定された所定期間内において発信が可能な回数である発信許可残数が記録された発信履歴データベースと、
自動発信処理サーバとからなり、
自動発信処理サーバが、
電話の発信が必要な顧客を抽出する顧客抽出手段と、
抽出した顧客の発信履歴及び発信許可残数を発信履歴データベースから抽出する発信履歴抽出手段と、
発信許可残数が1以上の場合は顧客端末へ電話を発信し、発信許可残数が0の場合は顧客端末への電話の発信を停止するよう電話の発信を制御する発信制御手段と、
発信制御手段による発信の結果、着信をした顧客端末と通話が可能な業務端末を接続するために交換機を制御する交換機制御手段と、
発信の結果に基づいて、発信履歴データベースの発信履歴及び発信許可残数を更新する情報更新手段とからなることを特徴とする自動発信システム。
【請求項2】
自動発信処理サーバが、
電話の発信時における顧客端末の状況に応じた信号を受信する信号受信手段とからなり、
情報更新手段が、
信号受信手段により顧客端末に正常に接続出来ない状況である旨の信号を受信した場合は、発信許可残数を維持したまま発信履歴データベースを更新し、
信号受信手段により顧客端末に正常に接続出来ない状況である旨の信号以外の信号を受信した場合は、発信許可残数を1減少させて発信履歴データベースを更新することを特徴とする請求項1記載の自動発信システム。
【請求項3】
顧客端末に正常に接続出来ない状況である旨の信号が、話中、端末故障、回線障害、廃止、圏外・電源切れ、又は通話停止の信号であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の自動発信システム。
【請求項4】
前回の電話の発信時に電波障害の信号を受信した場合であって、再度、予め設定された所定期間内に電話の発信を行なうときに、
情報更新手段が発信許可残数を1増加させた後に、
発信制御手段が電話の発信を行なうことを特徴とする請求項1、2又は3のいずれかに記載の自動発信システム。
【請求項5】
発信制御手段が、
前回の電話の発信時に、話中、端末故障、回線障害、圏外・電源切れ、若しくは通話停止の信号を受信した場合、又はコール中の信号を受信したが、顧客端末が応答しなかった場合、留守番電話に接続された場合、若しくはファクシミリに接続された場合は、前回の電話の発信から予め設定された所定時間の経過後、再度電話の発信を行ない、
前回の電話の発信時に電波障害の信号を受信した場合は、前回の電話の発信後、所定時間の経過を待たずに、再度電話の発信を行なうことを特徴とする請求項1、2、3又は4のいずれかに記載の自動発信システム。
【請求項6】
該所定時間は、前回の電話の発信時に受信した信号、及び/又は前回の電話の発信時における発信の結果ごとに異なる時間の設定が可能であることを特徴とする請求項5記載の自動発信システム。
【請求項7】
さらに、顧客と通話を行なうための電話の発信先、発信先が複数存在する場合における発信の優先順位、及び発信先ごとに設定された発信可能時間が記録された顧客データベースとからなり、
自動発信処理サーバが、
顧客抽出手段により抽出した顧客が有する複数の発信先の中で、現在の時刻が発信可能時間内である発信先を抽出し、さらに抽出した発信先の中で優先順位が最も高い特定発信先を特定する発信先特定手段とからなり、
発信制御手段が、特定された特定発信先に電話の発信を行なうことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6のいずれかに記載の自動発信システム。
【請求項8】
発信先特定手段が、
発信履歴データベースによる発信の履歴をもとに、優先順位の最も高い発信先への発信済回数が、予め設定された発信上限回数に達しているか否かを判定し、
優先順位の最も高い発信先への発信済回数が、発信上限回数に達している場合は、抽出した顧客が有する複数の発信先の中で、発信済回数が発信上限回数に達しておらず、かつ優先順位が次に高い発信先を特定発信先として特定することを特徴とする請求項7記載の自動発信システム。
【請求項9】
顧客データベースに、顧客が予め特定発信先として指定した指定発信先が記録されている場合に、
発信先特定手段が、他の発信先に優先して指定発信先を特定発信先として特定することを特徴とする請求項7又は8のいずれかに記載の自動発信システム。
【請求項10】
現在の時刻が発信可能時間内である発信先に、発信履歴データベースによる発信の履歴において、端末故障、回線障害、圏外・電源切れ、及び/若しくは通話停止の信号を受信した発信先が含まれている場合、並びに/又はコール中の信号を受信したが、顧客端末が応答しなかった発信先が含まれている場合、留守番電話に接続された発信先が含まれている場合、若しくはファクシミリに接続された発信先が含まれている場合は、発信先特定手段が、該信号を受信した際の発信時間から所定時間を経過するまでは、これらの発信先を除外して特定発信先を特定することを特徴とする請求項7、8又は9記載の自動発信システム。
【請求項11】
該所定時間は、除外される発信先が受信した信号、及び/又は除外される発信先における発信の結果ごとに異なる時間の設定が可能であることを特徴とする請求項10記載の自動発信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−50938(P2010−50938A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−215942(P2008−215942)
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(595078415)プロミス株式会社 (99)
【Fターム(参考)】