説明

自動販売機の冷却装置

【課題】消費電力の低減化を良好に図ることができる自動販売機の冷却装置を提供すること。
【解決手段】蒸発器24と、圧縮機21と、凝縮器22と、膨張機構23とを冷媒配管25で順次接続して構成され、かつ封入された冷媒を循環させることで蒸発器24を冷熱源として貯留容器26に貯留された蓄冷材を冷却する冷媒回路20を備え、冷却された蓄冷材を用いて、断熱構造の商品収容庫2における商品を収納するための商品収納域2aを冷却する自動販売機の冷却装置10において、蓄冷材に熱的に接続させた凝縮部31と、商品収容庫2内において商品収納域2aよりも上方側の放熱部位2bに配設された蒸発部32とを備え、凝縮部31と蒸発部32との間で封入された作動流体を相変化させながら循環させることで蓄冷材の冷熱を放熱部位2bに伝達する熱伝達手段30を備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動販売機の冷却装置に関し、より詳細には、例えば缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品を販売する自動販売機に適用され、かつ該自動販売機の商品収容庫における商品を収納するための商品収納域を冷却する冷却装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品を販売する自動販売機の冷却装置として、冷媒回路を備えたものが知られている。冷媒回路は、蒸発器、圧縮機、凝縮器及び膨張機構が冷媒配管で順次接続されて構成されており、内部に冷媒が封入されている。蒸発器は、自動販売機の断熱構造である商品収容庫の内部底面に配設されている。この蒸発器は、供給された冷媒を蒸発させることにより、商品収容庫の内部空気(内部雰囲気)を冷却するものである。圧縮機は、自動販売機本体内であって商品収容庫の外部となる個所、例えば機械室に配設されており、蒸発器で蒸発した冷媒を吸引し、吸引した冷媒を圧縮して高温高圧の状態にして吐出するものである。凝縮器は、圧縮機と同様に自動販売機本体内であって商品収容庫の外部となる個所(機械室等)に配設されている。この凝縮器は、圧縮機から吐出された冷媒を周囲空気で冷却することにより凝縮させるものである。膨張機構は、圧縮機及び凝縮器と同様に自動販売機本体内であって商品収容庫の外部となる個所(機械室等)に配設されている。この膨張機構は、凝縮器で凝縮した冷媒を減圧して断熱膨張させるためのものである。
【0003】
このような冷媒回路においては、冷媒が循環することにより蒸発器の周囲空気が冷却され、商品収容庫に配設された庫内送風ファンの駆動により冷却された空気が商品収容庫の内部を循環する結果、商品収容庫に収容された商品が冷却される。
【0004】
そして、上記構成に加えて蓄冷ユニットを更に備えた冷却装置が特許文献1に提案されている。蓄冷ユニットは、貯水槽に貯留された水にヒートパイプ等の伝熱手段の一端部が浸漬して構成されている。このヒートパイプの他端部は、冷媒回路の蒸発器に熱的に接続されている。これにより蓄冷ユニットは、冷媒回路で冷媒が循環することにより蒸発器を冷熱源として貯水槽に貯留された水を製氷するものである。
【0005】
このような蓄冷ユニットを備えた冷却装置においては、原則として冷媒回路で冷媒を循環させて、蒸発器で周囲空気を冷却し、庫内送風ファンの駆動により冷却した空気を商品収容庫の内部で循環させるようにし、所定のピーク電力時間帯においては圧縮機の駆動を停止させて蓄冷ユニットにて製氷した氷を用いて周囲空気を冷却し、庫内送風ファンの駆動により冷却した空気を商品収容庫の内部で循環させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−141556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上述した冷却装置においては、原則として冷媒回路で冷媒を循環させて、蒸発器で周囲空気を冷却し、庫内送風ファンの駆動により冷却した空気を商品収容庫の内部で循環させるようにし、ピーク電力時間帯においては圧縮機の駆動を停止させて蓄冷ユニットにて製氷した氷を用いて周囲空気を冷却し、庫内送風ファンの駆動により冷却した空気を商品収容庫の内部で循環させるようにしているため、ピーク電力時間帯に圧縮機の通電を停止することはできても、庫内送風ファンを駆動させることが必要となり、結果的に消費電力を十分に低減することが困難であった。
【0008】
本発明は、上記実情に鑑みて、消費電力の低減化を良好に図ることができる自動販売機の冷却装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る自動販売機の冷却装置は、蒸発器と、蒸発器で蒸発した冷媒を吸引して圧縮する圧縮機と、圧縮機で圧縮した冷媒を凝縮させる凝縮器と、凝縮器で凝縮した冷媒を断熱膨張させる膨張機構とを冷媒配管で順次接続して構成され、かつ封入された冷媒を循環させることで前記蒸発器を冷熱源として貯留容器に貯留された蓄冷材を冷却する冷媒回路を備え、冷却された蓄冷材を用いて、断熱構造の商品収容庫における商品を収納するための商品収納域を冷却する自動販売機の冷却装置において、前記蓄冷材に熱的に接続させた凝縮部と、前記商品収容庫内において前記商品収納域よりも上方側の放熱部位に配設された蒸発部とを備え、これら凝縮部と蒸発部との間で封入された作動流体を相変化させながら循環させることで蓄冷材の冷熱を放熱部位に伝達する熱伝達手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項2に係る自動販売機の冷却装置は、上述した請求項1において、前記熱伝達手段は、前記蒸発部が前記凝縮部との間に隙間を介して該凝縮部の下方側に設けてあることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項3に係る自動販売機の冷却装置は、上述した請求項1又は請求項2において、前記蓄冷材は水であり、前記冷媒回路は、前記貯留容器に貯留された水を冷却して氷にすることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項4に係る自動販売機の冷却装置は、上述した請求項3において、前記冷媒回路における前記蒸発器と前記圧縮機とを接続する冷媒配管に熱的に接続されて配設され、かつ該冷媒配管を通過する冷媒の冷熱を利用して自身の周囲の水蒸気を凝縮させて前記貯留容器に水として貯留させる復水器を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、蓄冷材に熱的に接続させた凝縮部と、商品収容庫内において商品収納域よりも上方側の放熱部位に配設された蒸発部とを備えた熱伝達手段が、凝縮部と蒸発部との間で封入された作動流体を相変化させながら循環させることで蓄冷材の冷熱を放熱部位に伝達するので、商品収容庫において自然対流にて冷却された空気を循環させることができ、これにより、送風手段を駆動させなくても商品を良好に冷却することができる。従って、消費電力の低減化を良好に図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明の実施の形態である冷却装置が適用された自動販売機の内部構造を正面から見た場合を示す説明図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態である冷却装置が適用された自動販売機の内部構造を側面から見た場合を示す断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る自動販売機の冷却装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
図1及び図2は、それぞれ本発明の実施の形態である冷却装置が適用された自動販売機を示すものであり、図1は、自動販売機の内部構造を正面から見た場合を示す説明図、図2は、自動販売機の内部構造を側面から見た場合を示す断面側面図である。ここで例示する自動販売機は、本体キャビネット1及び冷却装置10を備えている。
【0017】
本体キャビネット1は、前面が開口した直方状の形態を成すものである。この本体キャビネット1には、その内部に商品収容庫2が設けてあり、その前面に外扉3及び内扉4が設けてある。
【0018】
商品収容庫2は、缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品を所望の温度に維持した状態で収容するためのもので、断熱構造を有している。外扉3は、本体キャビネット1の前面開口を開閉するためのものである。内扉4は、商品収容庫2の前面を開閉するためのものであり、断熱構造を有している。
【0019】
上記商品収容庫2には、商品収納ラック5及び搬出シュータ6が設けてある。商品収納ラック5は、商品収容庫2の商品収納域2aに配設してあり、商品を上下方向に沿って並ぶ態様で収納するためのものである。この商品収納ラック5の上方域は、商品を投入するための図示せぬ商品投入口に連通している。一方、商品収納ラック5の下部には、図示せぬ払出機構が設けてある。払出機構は、商品収納ラック5に収納された商品群の最下位にある商品を1つずつ払い出すためのものである。搬出シュータ6は、払出機構から払い出された商品を、内扉4に設けられた商品搬出口4aを通過させて搬送機構7に導くためのものである。搬送機構7は、商品搬出口4aを通過した商品を受け入れ、自身が駆動することで受け入れた商品を外扉3の商品取出口3aまで搬送するものである。
【0020】
冷却装置10は、冷媒回路20、熱伝達手段30、庫内送風ファンF及び復水器40を備えて構成してある。
【0021】
冷媒回路20は、内部に冷媒(例えばR134a等)が封入してあり、圧縮機21、凝縮器22、膨張機構23及び蒸発器24が冷媒配管25にて順次接続して環状に構成してある。
【0022】
圧縮機21は、図2に示すように本体キャビネット1における機械室8に配設してある。機械室8は、本体キャビネット1の内部であって商品収容庫2と区画され、かつ商品収容庫2の上方側の室である。この圧縮機21は、吸引口を通じて冷媒を吸引し、吸引した冷媒を圧縮して高温高圧の状態にして吐出口より吐出するものである。
【0023】
凝縮器22は、圧縮機21と同様に機械室8に配設してある。この凝縮器22は、通過する冷媒を凝縮させるものである。より詳細に説明すると、圧縮機21で圧縮され、かつ吐出口から吐出されて冷媒配管25を通じて送出された冷媒を周囲空気と熱交換させて凝縮させるものである。
【0024】
膨張機構23は、圧縮機21及び凝縮器22と同様に機械室8に配設してある。この膨張機構23は、例えば膨張弁やキャピラリーチューブにより構成してあり、凝縮器22から供給された冷媒を減圧して断熱膨張させるものである。
【0025】
蒸発器24は、商品収容庫2の内部に配設してあり、より詳細には、貯留容器26に貯留された水に浸漬された状態で配設してある。貯留容器26は、ステンレスやプラスチック等から形成された上面が開口した箱状容器で、図示せぬ支持部材を介して商品収納域2a(商品収納ラック5)よりも上方側に設けてある。この貯留容器26には、蓄冷材としての水が貯留してある。本実施の形態では、蓄冷材の一例として水を例示したが、本発明においては水に限定されず、例えば不凍液等を用いることもできる。尚、貯留容器26の容積は、商品収容庫2の内部を所望の温度に冷却するのに十分な蓄冷材(水)を貯留することができる大きさを有しており、水も十分な量が貯留されている。
【0026】
このような冷媒回路20においては、圧縮機21が駆動することで、圧縮機21で圧縮された冷媒が、凝縮器22、膨張機構23及び蒸発器24を経て圧縮機21に吸引されて循環することになる。これにより、圧縮機21で圧縮された後に凝縮器22で凝縮され、かつ膨張機構23で断熱膨張した冷媒が蒸発器24を通過することで水と熱交換して蒸発し、これにより水が冷却され、氷に状態変化する。
【0027】
熱伝達手段30は、内部に水やアルコール等の作動流体が封入された管径8〜12mm程度のウイック付銅パイプよりなるヒートパイプにより構成され、凝縮部31と蒸発部32とを有している。
【0028】
凝縮部31は、ヒートパイプの一端部に構成されており、例えば銅やアルミニウム等の熱伝導性に優れた金属材料により形成された受熱板34を介して、貯留容器26の底部下面に接続してある。これにより、凝縮部31は貯留容器26の水(蓄冷材)に熱的に接続してある。
【0029】
蒸発部32は、ヒートパイプの他端部に構成されており、凝縮部31よりも下方側であってかつ商品収納域2a(商品収納ラック5)よりも上方側の放熱部位2bに図示せぬ支持部材を介して設けてある。この蒸発部32は、複数の放熱フィン部材35を有しており、該放熱フィン部材35を介して周囲空気と熱交換することが可能である。また、蒸発部32は、凝縮部31との間に間隙Sを設けてある。
【0030】
このような熱伝達手段30においては、凝縮部31にて作動流体が受熱板34を介して氷(水)との熱交換にて凝縮し、凝縮した作動流体が毛管現象にて蒸発部32に移動する。蒸発部32にて作動流体が放熱フィン部材35を介して周囲空気と熱交換して蒸発し、蒸発した作動流体が凝縮部31に移動する。つまり、熱伝達手段30は、凝縮部31と蒸発部32との間で封入された作動流体を相変化させながら循環させることで氷(水)の冷熱を放熱部位2bに伝達するものである。
【0031】
庫内送風ファンFは、熱伝達手段30を構成する蒸発部32の下方側であって、かつ商品収納域2a(商品収納ラック5)の上方側に配設してある。この庫内送風ファンFは、駆動指令が与えられて駆動することにより、放熱部位2bの空気(蒸発部32の周囲空気)を下方の商品収納域2aに向けて送出する送風手段である。
【0032】
復水器40は、貯留容器26の上方側であって、冷媒回路20における蒸発器24と圧縮機21とを接続する冷媒配管25に熱的に接続されて配設してある。この復水器40は、蒸発器24で蒸発して該冷媒配管25を通過する冷媒の冷熱を利用して自身の周囲の水蒸気を凝縮させて貯留容器26に水として貯留させるものである。
【0033】
以上のような構成を有する冷却装置10では、次のようにして商品収納域2aにある商品を冷却することができる。尚、商品収納域2aにある商品を冷却する前提として、例えば深夜時間帯等の予め設定された所定時間帯に蓄冷材を冷却する運転(蓄冷材冷却運転)を行っておくことが望ましい。
【0034】
かかる蓄冷材冷却運転は、圧縮機21を駆動させて冷媒が冷媒回路20を循環することで行われる。これにより貯留容器26に貯留された水は、蒸発器24で冷媒が蒸発することで冷却されて氷に状態変化して貯留する。かかる蓄冷材冷却運転終了後は、圧縮機21を駆動停止にさせる。
【0035】
蓄冷材冷却運転にて製造された氷の冷熱は、熱伝達手段30を通じて蒸発部32が配設された放熱部位2bまで伝達される。この放熱部位2bでは、蒸発部32の周囲空気が放熱フィン部材35を介して冷却される。ここで放熱部位2bは商品収納域2aの上方側にあることから、冷却された空気は、商品収納域2aの空気との密度差にて下方に向けて自然に移動し、商品収納域2aを通過することで商品収納ラック5に収納された商品を冷却する。その一方、商品収納域2aの空気は、上方に向けて移動し、放熱部位2bにて冷却され、その後商品収納域2aの空気との密度差にて下方に向けて自然に移動する。このように商品収容庫2においては、自然対流にて冷却された空気を循環させることができる。
【0036】
ところで、商品収納ラック5に対する商品補充等を行った際には、商品収容庫2の庫内温度を急速に冷却するプルダウン運転を行う必要がある。かかるプルダウン運転を行う際には、庫内送風ファンFに駆動指令を与えて駆動させる。これにより放熱部位2bの空気、すなわち蒸発部32にて冷却された空気が下方に向けて送出される結果、商品収容庫2の内部にて内部空気が循環し、商品収納域2aの商品を急速に冷却することができる。
【0037】
以上説明したような本実施の形態である自動販売機の冷却装置10によれば、蓄冷材(水若しくは氷)に熱的に接続させた凝縮部31と、商品収容庫2内において商品収納域2aよりも上方側の放熱部位2bに配設された蒸発部32とを備えた熱伝達手段30が、凝縮部31と蒸発部32との間で作動流体を相変化させながら循環させて氷からの冷熱を放熱部位2bに伝達するので、商品収容庫2において自然対流にて冷却された空気を循環させることができる。これにより、送風手段である庫内送風ファンFが駆動していなくても商品を良好に冷却することができる。従って、消費電力の低減化を良好に図ることができる。
【0038】
また、上記冷却装置10によれば、熱伝達手段30を構成する蒸発部32と凝縮部31との間に間隙Sが設けてあることで、空気が間隙Sを通過した後に蒸発部32の周囲を通過することができ、該空気を十分に冷却することが可能になり、結果的に冷却効率の向上を図ることができる。
【0039】
更に、上記冷却装置10によれば、復水器40が蒸発器24で蒸発した冷媒の冷熱を利用して自身の周囲の水蒸気を凝縮させて貯留容器26に水として貯留させるので、貯留容器26から蒸発した水分を貯留容器26に戻すことができる。これにより、蓄冷材である水の冷却容量を十分に確保することができ、この結果、消費電力の低減化を図ることができる。
【0040】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
【0041】
上述した実施の形態では、熱伝達手段30の凝縮部31が、貯留容器26の底部下面に配設された受熱板34を介して蓄冷材である水に熱的に接続してあったが、本発明では、凝縮部が蓄冷材に熱的に接続可能であれば、どのような形態で接続してあっても構わない。
【0042】
上述した実施の形態では、貯留容器26の上面を開放していたが、本発明においては貯留容器を密閉容器にしてもよい。この場合には、復水器40を特に設けなくてよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
以上のように、本発明に係る自動販売機の冷却装置は、例えば缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品を販売する自動販売機に有用である。
【符号の説明】
【0044】
1 本体キャビネット
2 商品収容庫
2a 商品収納域
2b 放熱部位
3 外扉
4 内扉
5 商品収納ラック
6 搬出シュータ
7 搬送機構
8 機械室
10 冷却装置
20 冷媒回路
21 圧縮機
22 凝縮器
23 膨張機構
24 蒸発器
25 冷媒配管
26 貯留容器
30 熱伝達手段
31 凝縮部
32 蒸発部
34 受熱板
35 放熱フィン部材
40 復水器
F 庫内送風ファン
S 間隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸発器と、蒸発器で蒸発した冷媒を吸引して圧縮する圧縮機と、圧縮機で圧縮した冷媒を凝縮させる凝縮器と、凝縮器で凝縮した冷媒を断熱膨張させる膨張機構とを冷媒配管で順次接続して構成され、かつ封入された冷媒を循環させることで前記蒸発器を冷熱源として貯留容器に貯留された蓄冷材を冷却する冷媒回路を備え、
冷却された蓄冷材を用いて、断熱構造の商品収容庫における商品を収納するための商品収納域を冷却する自動販売機の冷却装置において、
前記蓄冷材に熱的に接続させた凝縮部と、前記商品収容庫内において前記商品収納域よりも上方側の放熱部位に配設された蒸発部とを備え、これら凝縮部と蒸発部との間で封入された作動流体を相変化させながら循環させることで蓄冷材の冷熱を放熱部位に伝達する熱伝達手段を備えたことを特徴とする自動販売機の冷却装置。
【請求項2】
前記熱伝達手段は、前記蒸発部が前記凝縮部との間に隙間を介して該凝縮部の下方側に設けてあることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機の冷却装置。
【請求項3】
前記蓄冷材は水であり、前記冷媒回路は、前記貯留容器に貯留された水を冷却して氷にすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動販売機の冷却装置。
【請求項4】
前記冷媒回路における前記蒸発器と前記圧縮機とを接続する冷媒配管に熱的に接続されて配設され、かつ該冷媒配管を通過する冷媒の冷熱を利用して自身の周囲の水蒸気を凝縮させて前記貯留容器に水として貯留させる復水器を備えたことを特徴とする請求項3に記載の自動販売機の冷却装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−242952(P2012−242952A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110392(P2011−110392)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(000237710)富士電機リテイルシステムズ株式会社 (1,851)
【Fターム(参考)】