説明

自動販売機の制御装置

【課題】販売形態毎に当りプロモーション設定を変更できるようにし、販売促進につなげることを目的とする。
【解決手段】演算制御部7aは、商品選択手段1により購入商品が選択され、電子マネー決済手段2により決済完了後、商品搬出手段3により商品搬出し、当り判定手段4により当り確定後、販売形態別当り設定手段5により設定されている商品を販売可能とすることにより、複数の販売形態で販売する自動販売機の販売促進につなげることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動販売機における制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の自動販売機における制御装置には、商品販売動作後、所定の当り確率で当りを決定し、当り販売として、販売価格と同一価格の商品を販売可能とする自動販売機が知られている。(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭61−28192号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の自動販売機では、電子マネー販売や磁気カードなど、近年増加してきている多種多様な販売形態毎に当りに関する設定(確率や当り時の販売可能商品設定など)を可変して、プロモーションとして販売形態毎に差別化を図ることができないという課題を有していた。
【0005】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、販売形態毎に当りプロモーション設定を変更できるようにし、販売促進につなげることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記従来の課題を解決するために、本発明の自動販売機の制御装置は、販売形態毎に当り確率や当り販売時の販売可能商品を設定できるようにして、販売形態毎の当りプロモーションを差別化するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の自動販売機の制御装置は、電子マネーと現金など多様化している販売形態毎に当りプロモーションの設定を可能として、販売形態毎の当りプロモーションを差別化し、集客力を向上させ販売促進につなげることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明による自動販売機の制御装置の実施の形態1の機能ブロック図
【図2】同実施の形態による自動販売機の制御装置の動作を示すフローチャート
【図3】本発明による自動販売機の制御装置の実施の形態2の機能ブロック図
【図4】同実施の形態による自動販売機の制御装置の動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
請求項1に記載の発明は、商品を現金と電子マネーのように複数の販売形態で販売することができる自動販売機において、商品購入者が購入したい商品を選ぶ商品選択手段と、電子マネーがかざされた場合に電子マネーを読み書きして決済する電子マネー決済手段と、決済完了後に選択された商品を搬出する商品搬出手段と、商品搬出後にルーレットなどの当りを判定し決定する当り判定手段と、前記当り判定手段により当った際に販売可能となる商品を販売形態毎に設定する販売形態別当り設定手段と、商品選択手段と電子マネー決済手段と商品搬出手段と当り判定手段と販売形態別当り設定手段に接続された演算制御部とを備え、前記演算制御部は、前記商品選択手段により購入商品が選択され、前記電子
マネー決済手段により決済完了後、前記商品搬出手段により商品搬出し、前記当り判定手段により当り確定後、前記販売形態別当り設定手段により設定されている商品を販売可能とするものであり、複数の販売形態で販売する自動販売機の販売促進につなげることができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記当り判定手段に使用する当り確率を、決済された販売形態毎に可変することができる販売形態別当り確率設定を備え、前記演算制御部は、前記商品搬出手段によって商品を搬出した後、前記当り判定手段により当りかどうかを判定する際に、前記販売形態別当り確率設定を用いて演算するものであり、複数の販売形態で販売する自動販売機のさらなる販売促進につなげることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、さらに表示手段を備え、前記演算制御部は、前記販売形態別当り確率設定、または前記販売形態別当り設定手段により、販売形態別に差異がある場合に、サービスを実施している販売形態を前記表示手段にて宣伝するものであり、複数の販売形態で販売する自動販売機のさらなる販売促進につなげることができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、さらに音声発生手段を備え、前記演算制御部は、前記販売形態別当り確率設定、または前記販売形態別当り設定手段により、販売形態別に差異がある場合に、サービスを実施している販売形態を前記音声発生手段により宣伝するものであり、複数の販売形態で販売する自動販売機のさらなる販売促進につなげることができる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、時間帯別に販売形態別の当り設定を有効とするか無効とするかを決定する時間帯判定手段を備え、前記演算制御部は、前記当り判定手段により当りかどうかを判定する際に前記販売形態別当り確率設定を使用するかどうか、または当った場合に前記販売形態別当り設定手段の商品を販売可能とするかどうかを前記時間帯判定手段により判定し、時間帯により販売形態毎にプロモーション設定に差異を持たせるものであり、複数の販売形態で販売する自動販売機のさらなる販売促進につなげることができる。
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0015】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による自動販売機の制御装置の機能ブロック図である。図2は、同実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【0016】
図1において、商品選択手段1は商品購入者が購入したい商品を選ぶことができ、電子マネー決済手段2は電子マネーがかざされた場合にデータを読み書きして決済することができ、商品搬出手段3は決済完了後に選択された商品を搬出し、当り判定手段4は商品搬出後にルーレットなどの当りを判定し決定する。販売形態別当り設定手段5は、当り判定手段4により当った際に販売可能となる商品を販売形態毎に設定することができ、販売形態別当り確率設定6は当り判定手段4により当りかどうかを判定する際に使用する当り確率において、決済された販売形態毎にその当り確率を可変設定することができる。
【0017】
演算制御部7aは、商品選択手段1により購入商品が選択され、電子マネー決済手段2により決済完了後、商品搬出手段3により商品搬出し、販売形態別当り確率設定を基に当り判定手段4にて当り確定後、販売形態別当り設定手段5により設定されている商品を販
売可能とすることで販売形態毎のプロモーションを実現し販売促進につなげる。
【0018】
以上のように構成された自動販売機の制御装置について、以下その動作を説明する。
【0019】
販売形態別当り設定手段5および販売形態別当り確率設定6にて、該当データに変化があるかどうかを確認し(STEP11)、変化があればデータを変更設定する(STEP12)。
【0020】
商品選択手段1が押され先押し状態となった後、電子マネー決済手段2により決済完了し、商品搬出手段3にて商品が搬出された場合(STEP13)、当り判定手段4にて
販売形態別当り確率設定6のデータを基に当りかどうかを判定し(STEP14)、当りであれば、販売形態別当り設定手段5にて設定されているデータを基に当り販売可能とし(STEP15)、商品選択手段1が押されれば当り販売として商品搬出手段3にて商品を搬出する(STEP16)。
【0021】
以上のように本実施の形態の自動販売機の制御装置によれば、販売形態毎に当り確率や当り時の販売可能商品を設定でき、販売形態毎の当りプロモーションを差別化して販売促進につなげることができる。
【0022】
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2による自動販売機の制御装置の機能ブロック図である。図4は、同実施の形態の動作を示すフローチャートである。なお実施の形態1と同一構成のものは、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0023】
図3において、表示手段8は画像表示などができ、音声発生手段9はスピーカーなどのように音声を発生することができる。時間帯判定手段10は、販売形態別の当り設定を有効とするか無効とするかを決定することができる。
【0024】
演算制御部7bは、販売形態別当り設定手段5、販売形態別当り確率設定6などのプロモーション設定が販売形態によって異なる場合、サービスを実施している販売形態を表示手段8や音声発生手段9により宣伝し、時間帯判定手段10によってサービスを実施する時間帯の場合、該当の販売形態で販売されると、当り判定手段4にて販売形態別当り確率設定6のデータを基に当りかどうかを判定し、当りであれば、販売形態別当り設定手段5にて設定されているデータを基に当り販売可能とすることで、さらに集客力を向上させる。
【0025】
以上のように構成された自動販売機の制御装置について、以下その動作を説明する。
【0026】
販売形態別当り設定手段5、販売形態別当り確率設定6などのプロモーション設定が販売形態によって異なる場合(STEP21)、サービスを実施している販売形態を表示手段8や音声発生手段9により宣伝する(STEP22)。
【0027】
販売形態別当り設定手段5および販売形態別当り確率設定6にて、該当データに変化があるかどうかを確認し(STEP23)、変化があればデータを変更設定する(STEP24)。
【0028】
商品選択手段1が押され先押し状態となった後、電子マネー決済手段2により決済完了し、商品搬出手段3にて商品が搬出された場合(STEP25)、時間帯判定手段10により販売形態毎の当り設定が有効であれば当り判定手段4にて販売形態別当り確率設定6のデータを基に当りかどうかを判定し(STEP26)、当りであれば、販売形態別当り
設定手段5にて設定されているデータを基に当り販売可能とし(STEP27)、商品選択手段1が押されれば当り販売として商品搬出手段3にて商品を搬出する(STEP16)。
【0029】
以上のように本実施の形態の自動販売機の制御装置によれば、時間帯により販売形態毎にプロモーション設定に差異を持たせることができ、該当の当りプロモーションのサービス時に表示手段8や音声発生手段9で宣伝することで、さらに集客力を向上させることで販売促進につなげることができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
以上のように、本発明にかかる自動販売機の制御装置は、電子マネーと現金など多様化している販売形態毎に当りプロモーションの設定を可能として、販売形態毎の当りプロモーションを差別化し、集客力を向上させ販売促進につなげることができるので、複数の販売形態で販売するあらゆる自動販売機器の用途に適用できる。
【符号の説明】
【0031】
1 商品選択手段
2 電子マネー決済手段
3 商品搬出手段
4 当り判定手段
5 販売形態別当り設定手段
6 販売形態別当り確率設定
7a、7b 演算制御部
8 表示手段
9 音声発生手段
10 時間帯判定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を現金と電子マネーのように複数の販売形態で販売することができる自動販売機において、商品購入者が購入したい商品を選ぶ商品選択手段と、電子マネーがかざされた場合に電子マネーを読み書きして決済する電子マネー決済手段と、決済完了後に選択された商品を搬出する商品搬出手段と、商品搬出後にルーレットなどの当りを判定し決定する当り判定手段と、前記当り判定手段により当った際に販売可能となる商品を販売形態毎に設定する販売形態別当り設定手段と、商品選択手段と電子マネー決済手段と商品搬出手段と当り判定手段と販売形態別当り設定手段に接続された演算制御部とを備え、前記演算制御部は、前記商品選択手段により購入商品が選択され、前記電子マネー決済手段により決済完了後、前記商品搬出手段により商品搬出し、前記当り判定手段により当り確定後、前記販売形態別当り設定手段により設定されている商品を販売可能とすることを特徴とした自動販売機の制御装置。
【請求項2】
前記当り判定手段に使用する当り確率を、決済された販売形態毎に可変することができる販売形態別当り確率設定を備え、前記演算制御部は、前記商品搬出手段によって商品を搬出した後、前記当り判定手段により当りかどうかを判定する際に、前記販売形態別当り確率設定を用いて演算することを特徴とした請求項1に記載の自動販売機の制御装置。
【請求項3】
さらに表示手段を備え、前記演算制御部は、前記販売形態別当り確率設定、または前記販売形態別当り設定手段により、販売形態別に差異がある場合に、サービスを実施している販売形態を前記表示手段にて宣伝することを特徴とした請求項1または2に記載の自動販売機の制御装置。
【請求項4】
さらに音声発生手段を備え、前記演算制御部は、前記販売形態別当り確率設定、または前記販売形態別当り設定手段により、販売形態別に差異がある場合に、サービスを実施している販売形態を前記音声発生手段により宣伝することを特徴とした請求項1から3のいずれか一項に記載の自動販売機の制御装置。
【請求項5】
時間帯別に販売形態別の当り設定を有効とするか無効とするかを決定する時間帯判定手段を備え、前記演算制御部は、前記当り判定手段により当りかどうかを判定する際に前記販売形態別当り確率設定を使用するかどうか、または当った場合に前記販売形態別当り設定手段の商品を販売可能とするかどうかを前記時間帯判定手段により判定し、時間帯により販売形態毎にプロモーション設定に差異を持たせることを特徴とした請求項1から4のいずれか一項に記載の自動販売機の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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