自動販売機への商品購入者誘導方法およびプログラム
【課題】自動販売機内の商品の在庫を軽減し、販売促進効果を向上できる、携帯型端末を活用した、自動販売機への商品購入者誘導方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】自動販売機において、在庫状況や気温等の周辺の環境情報を取得し、自動販売機管理サーバに、それらの情報を送信する。自動販売機管理サーバは、テーブルに記憶している、付与ポイント数を決める評価値と、自動販売機より受信した情報を基に、自動販売機の商品に付与するポイントを決定する。また自動販売機管理サーバは、携帯型端末より、購入したい商品と携帯型端末の位置情報を受信することで、携帯型端末に近い自動販売機のポイント付与状況と、そこまでの距離、経路情報を携帯型端末に送信する。
【解決手段】自動販売機において、在庫状況や気温等の周辺の環境情報を取得し、自動販売機管理サーバに、それらの情報を送信する。自動販売機管理サーバは、テーブルに記憶している、付与ポイント数を決める評価値と、自動販売機より受信した情報を基に、自動販売機の商品に付与するポイントを決定する。また自動販売機管理サーバは、携帯型端末より、購入したい商品と携帯型端末の位置情報を受信することで、携帯型端末に近い自動販売機のポイント付与状況と、そこまでの距離、経路情報を携帯型端末に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型端末を活用して、商品購入者を自動販売機へ誘導する商品購入者誘導方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動販売機は国内どこにでも見かける機器であり、コインさえあれば手軽にジュースやタバコなどを購入することができる。そこで、広く普及している自動販売機に着目し、通信技術や情報処理機能を持たせ、こうした機能をもとに処理された、結果を商品販売促進活動で活用すれば、企業の売上収益向上を図ることができる可能性がある。
【0003】
関連する技術として、自動販売機で得た、外界情報をベースに、自動販売機が具備する、売上理想曲線より企業の最適な利益となるような価格を決定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−241024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、国内では、商品販売促進の為、商品購入者にポイントを付与するポイント付与制度の導入が広く普及している。このポイント付与制度の導入により、ポイント付与率が高いほど、売れる確度が高まるため企業では意図的に売りたい商品にポイントを付与し、さらにポイントにはリピート効果もあり販売促進効果を上げている企業も多い。
【0006】
また、企業では、如何にして自動販売機内の商品の在庫を削減するかが課題となっている。また、一方で、近年、GPS機能等を備えた携帯型端末も広く普及している。この携帯型端末を活用して、商品購入者を上手く自動販売機へ誘導させる仕組みがあれば、商品の在庫削減と販売促進効果の向上が期待できる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、自動販売機内の商品の在庫を軽減し、販売促進効果を向上できる、携帯型端末を活用した、自動販売機への商品購入者誘導方法およびプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための一手段について説明する。本発明は、端末および複数の自動販売機とネットワークを介して接続された管理サーバにおける、前記自動販売機への商品購入者誘導方法である。
【0009】
前記管理サーバは、前記各自動販売機から、自動販売機識別情報と、商品名と、自動販売機環境情報を前記ネットワークを介して受信し、前記受信した商品名に基づき、商品名と商品種別とを対応付けて記憶した商品種別マスタを検索して該当飲料種別情報を取得し、
前記自動販売機環境情報と前記飲料種別情報の組み合わせに基づき、飲料種別と環境情報と付与ポイント数を決定するためのランクとを対応付けて記憶したランク決定ルールマスタを検索して該当ランクを取得し、前記自動販売機識別情報毎に計算したランクの合計値を、前記自動販売機識別情報および前記商品名と対応付けてポイント計算ワークテーブルに格納し、前記ランク毎の付与ポイント情報を記憶したポイント決定ルールマスタを参照して、前記ランクの合計値に対応した付与ポイントを取得し、前記取得した付与ポイントを、前記ポイント計算ワークテーブルおよび商品テーブルの該当レコードに格納する。そして、前記管理サーバは、前記端末から、前記商品名と該端末の位置情報を前記ネットワークを介して受信すると、前記受信した商品名に基づき前記商品テーブルを検索して該当自動販売機識別情報を取得し、前記取得した自動販売機識別情報に基づき、前記自動販売機識別情報毎の位置情報を記憶した自動販売機位置情報テーブルを検索して、該当自動販売機の位置情報を取得し、前記取得した自動販売機の位置情報と前記端末の位置情報に基づき、前記端末から前記自動販売機までの距離を計算し、前記計算結果と予め記憶された地図情報に基づき、前記端末から前記自動販売機までの経路を探索し、前記自動販売機識別情報、前記付与ポイント、前記計算結果および前記探索した経路情報を前記端末へ送信する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、自動販売機内の商品の在庫を軽減し、販売促進効果を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態に係るコンピュータネットワークシステム100の全体構成例を示す図である。
【図2】自動販売機200のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】自動販売機管理サーバ300のハードウェア構成例、及び携帯型端末310のハードウェア構成例を示す図である。
【図4】自動販売機200が具備する商品属性テーブル400のデータ構成例を示す図である。
【図5】自動販売機200が具備する在庫管理テーブル500のデータ構成例を示す図である。
【図6】自動販売機200が具備する時間帯テーブル600のデータ構成例を示す図である。
【図7】自動販売機200が具備する自販機環境情報取得機能205の処理を示すフローチャートである。
【図8】自動販売機管理サーバ300が具備する飲料種別マスタ315のデータ構成例を示す図である。
【図9】自動販売機管理サーバ300が具備するランク決定ルールマスタ316のデータ構成例を示す図である。
【図10】自動販売機管理サーバ300が具備するポイント計算ワークテーブル317のデータ構成例を示す図である。
【図11】自動販売機管理サーバ300が具備するポイント決定ルールマスタ318のデータ構成例を示す図である。
【図12】自動販売機管理サーバ300が具備する付与ポイント決定機能312の処理を示すフローチャートである。
【図13】自動販売機管理サーバ300が具備する商品テーブル314のデータ構成例を示す図である。
【図14】自動販売機管理サーバ300が具備する自販機位置情報テーブル313のデータ構成例を示す図である。
【図15】携帯型端末が具備する携帯位置情報送信機能322の処理を示すフローチャートである。
【図16】携帯型端末が具備する自販機位置情報受信機能321の処理を示すフローチャートである。
【図17】自動販売機管理サーバ300が具備する自販機位置情報計算機能311の処理を示すフローチャートである。
【図18】携帯型端末301の表示部332に表示される自販機検索画面例1800を示す図である。
【図19】携帯型端末301の表示部332に表示される自販機検索結果画面例1900を示す図である。
【図20】携帯型端末301の表示部332に表示される自販機地図案内画面例2000を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は、本実施例に係るコンピュータネットワークシステム100の全体構成例を示す図である。自動販売機案内システム100は、自販機管理サーバ101と、複数の自動販売機104と、携帯型端末103とがネットワーク102に接続されて構成される。自動販売機管理サーバ101は、自動販売機104の位置情報、自動販売機104が販売している商品情報、商品に付与するポイントを管理し、商品に付与するポイントを決定する。この自動販売機管理サーバ101はデータセンター等屋内に設置される。自動販売機104は自動販売機104の周辺の温度や、自動販売機104の在庫状況等を保持し、定期的に自動販売機管理サーバ101へ保持している情報を送信する。携帯型端末103は商品購入予定者が購入したい商品が格納されている自動販売機を検索するための端末である。携帯型端末103は例えば携帯電話のような端末であり、購入したい商品の、周辺の自販機でのポイント付与状況や、その自動販売機までの地図を表示する。
【0014】
図2は自動販売機104のハードウェア構成例を示す図である。自動販売機104は、コントローラ(制御部)202と、メモリ203と、タイマ204と、気温センサ205と、在庫制御部206と、通信制御部207と、記憶部201にプログラム210として、自動販売機環境情報取得機能211を、具備する。また、記憶部201には、商品属性テーブル212と、在庫管理テーブル213と、時間帯テーブル214とを具備する。各部はバス(BUS)によって接続されている。また、自動販売機環境情報取得機能211は、自動販売機104の周辺の気温や、時間帯、自動販売機104の在庫状況を商品属性テーブル213に取得し、それらの情報を自動販売機管理サーバ101へと送信する機能を有する。
【0015】
図3は、自動販売機管理サーバ101のハードウェア構成例と、ネットワークに接続する携帯型端末103のハードウェア構成例を示す図である。自動販売機管理サーバ101は、コントローラ302と、メモリ303とを具備し、記憶部301に、プログラム310として、自販機位置情報計算機能311と、付与ポイント決定機能312とを具備する。また、記憶部301には、自販機位置情報テーブル313と、商品テーブル314と、飲料(商品)種別マスタ315と、ランク決定ルールマスタ316と、ポイント計算ワークテーブル317と、ポイント決定ルールマスタ318が格納される。また、自販機位置情報計算機能311は、携帯型端末103より、携帯型端末103の位置情報と、商品名を受信すると、携帯型端末103と、商品が販売されている自動販売機の距離を計算し、携帯型端末103へと送信する機能を有する。また、付与ポイント決定機能312は、自動販売機104より送信されてきた、自動販売機104の周辺の気温や、自動販売機104の在庫状況を受信し、自動販売機104で販売されている商品に付与するポイントを決定する機能を有する。携帯型端末103には、記憶部310に、プログラム320として、自販機位置情報受信機能321と、携帯位置情報送信機能322とを具備する。また、GPS331と表示部332と、コントローラ333と、メモリ334と、通信制御部335が具備されている。自販機位置情報受信機能321は、自動販売機管理サーバ101より送信されてきた、携帯型端末103に近い自動販売機の位置情報と、商品の付与ポイント情報を受信し、携帯型端末103の表示部332に受信情報を表示する機能を有する。携帯位置情報送信機能322はGPS331より携帯型端末103の位置情報を取得し、自販機管理サーバ101へと送信する機能を有する。
【0016】
図4は、自動販売機104が具備する商品属性テーブル212のデータ構成例を示す図である。商品属性テーブル212は、自動販売機104の周辺環境や、在庫状況を格納するテーブルであり、自動販売機環境情報取得機能211により、温度、在庫、人気度等が計算されたときに更新される。図4に示すように、商品属性テーブル212は、商品名401と、気温402と、在庫率403と、経過日数404と、人気度405と、時間帯406とをそれぞれ対応付けて記憶する。ここで、商品名401には、自動販売機104で販売されている商品名が格納され、気温402には気温センサ205を用いて取得されたを結果が格納され、在庫率403には、在庫管理テーブル213のMAX502と、現在在庫503を用いて計算された結果が格納され、経過日数404には、在庫管理テーブル213の入庫日505と、タイマ204より取得した値を用いて、計算された結果(商品が入庫されてから経過した日数)が格納される。人気度405には、在庫管理テーブル213の前回在庫503と、現在在庫504、を用いて計算された結果(単位時間あたりの販売個数)が格納され、時間帯406は、タイマ204から取得した値を用いて、時間帯テーブル214の時間帯種別601を検索した結果が格納される。
【0017】
図5は、自動販売機104が具備する在庫管理テーブル213のデータ構成例を示す図である。在庫管理テーブル213は、自動販売機104の商品在庫状況や、入庫日などを格納するテーブルであり、商品が補充された際、または商品が販売された際及び、自動販売機情報取得機能205が実行された際に更新される。図5に示すように、在庫管理テーブル213は、商品名501と、MAX502と、前回在庫503と、現在在庫504と、入庫日505とをそれぞれ対応付けて記憶する。ここで、MAX502は、自動販売機104の各商品最大在庫数を格納し、前回在庫503は、自動販売機情報取得機能205が定期実行された際に、現在在庫504の値を格納する。現在在庫504は、在庫制御部206より取得した補充数、販売数の値から計算された結果が格納され、入庫日505は在庫制御部206より、商品が補充された際にタイマ204より取得した値を格納する。
【0018】
図6は自動販売機104が具備する時間帯テーブル214のデータ構成例を示す図である。時間帯テーブル214は昼、夜などの時間帯種別を格納するテーブルであり、時間帯の定義を変更する際に更新される。図6に示すように、時間帯テーブル214は、時間帯種別601と、時間602とをそれぞれ対応付けて記憶する。
【0019】
図7は、自動販売機104が具備する自動販売機環境情報取得機能211の処理を示すフローチャートである。自動販売機環境情報取得機能211は、定期起動(ステップS700、今回の例では1時間とする)により開始され、気温センサ205気温センサ205より取得した自動販売機104の外界の気温(今回の例では28とする)を、商品属性テーブル212の全レコードの気温402に格納(ステップS701)する。次に在庫管理テーブル213の商品名501を、商品名401をキー(今回の例では1112とする)に検索し、該当のレコードからMAX502(今回の例では60とする)と、現在在庫504(今回の例では50とする)を抽出した後、MAX502に対する、現在在庫504の割合を計算(今回の例では5/6とする)して、商品属性テーブル212の、商品名401が前記の検索で用いた商品名(今回の例では1112とする)と一致するレコードを検索し、該当レコードの在庫率403に格納(ステップS702)し、以下、商品名401の全商品に対してに実施する。次に在庫管理テーブル213の商品名501を商品名401をキーに検索し、該当レコードの入庫日505(今回の例では9/10とする)を抽出し、タイマ204より取得した本日日付(今回の例では9/20とする)より、入庫日505から経過した日数を計算(今回の例では10とする)して、商品属性テーブル212の、商品名401が、前記の検索で用いた商品名と一致するレコードを検索し、該当レコードの経過日数404に格納(ステップS703)し、以下、商品名401の全商品に対して実施する。次に在庫在庫テーブル203の商品名501を、商品名401をキーに該当レコードの前回在庫503(今回の例では55とする)と、現在在庫504を抽出し、単位時間あたり(今回の例では定期起動が1時間のため1とする)の販売個数を「(前回在庫−現在在庫)/2」の式で計算(今回の例では5とする)し、商品属性テーブル212の、商品名401が、前記の検索で用いた商品名と一致するレコードを検索し、該当レコードの人気度405に格納(ステップS704)し、以下、商品名401の全商品に対して実施する。計算した単位時間あたりの販売個数は、直近で、どの商品が、どれほど早く売れているか、つまり、商品の購入者にとって人気がどれくらいある商品かを表しているとみることができ、人気度として取得した数値を格納する。次にタイマ204より現在時刻(今回の例では12:10とする)を取得し、時間帯テーブル214の時刻602を、現在時刻をキーに検索し、該当レコードの時間帯種別602(今回の例では昼とする)を抽出し、抽出した時間帯種別602を、商品属性テーブル212を商品名401(今回の例では1112とする)をキーに検索した、該当レコードの時間帯405に格納(ステップS705)し、以下、商品名401の全商品に対して実施する。次に商品属性テーブル212の、商品名401、気温402、在庫率403、人気度405、経過日数404、時間帯406、を抽出し、メモリ等に保持していた自販機コード(今回の例ではBB01とする)とともに、自動販売機管理サーバ101へ送信(ステップS706)する。
【0020】
図8は、自動販売機管理サーバ101が具備する飲料種別マスタ315のデータ構成例を示す図である。飲料種別マスタ315は、自動販売機104で販売されている飲料の種別を格納するテーブルであり、飲料の種別が変更となる際に更新される。図8に示すように、商品名801、飲料種別802とを、それぞれ対応付けて記憶する。商品名は自動販売機104が販売する商品名を格納し、飲料種別802は自動販売機104が販売している飲料をグループ分けした種別(今回の例ではスポーツ、コーヒー)を格納する。
【0021】
図9は、自動販売機管理サーバ101が具備するランク決定ルールマスタ316のデータ構成例を示す図である。ランク決定ルールマスタ316は、自動販売機104で販売されている飲料の種別ごとに、気温や在庫状況など自動販売機104の状況に対応する、ポイント付与をするための評価値を格納しているマスタである。図9に示すように、飲料種別901と、環境902と、基準値903と、ランク904とをそれぞれ対応付けて記憶する。環境902は、自動販売機環境情報取得機能211で取得する、商品属性テーブル212の、気温402、在庫率403、人気度405、経過日数404、時間帯405に対応し、格納している値(文字列)として、「気温」、「在庫率」、「人気度」、「経過日数」、を持つ。基準値903は、「気温」などの各項目の値に対して、どのレコードの基準値903の範囲に含まれるかを評価し(基準値の扱いとして、例えば、20〜30の場合は20の値は含まず、30の値は含む)、対応するランクを決定するために使用する。(ランク904は、環境902に表される、自動販売機104の状況に対応する、在庫状況などの各項目の評価値(今回の例では1〜5の5段階の数値)を格納している。ランク904は、ポイントを付与するために、便宜的に設定したパラメータであり、ランク904の値が大きいほど、飲料メーカとして積極的に売りたい飲料となり、高いポイントが付与される。基準値903は、ランクに対して、自動販売機の環境である、各項目値(気温、在庫率など)の状態を設定している。ランク903の設定値として、ランク「4」は、現状、全く売れていない(つまりメーカとして売りたい)飲料とし、ランク「3」は、1日の売上ペースとして赤字となっている飲料、ランク「2」は、1日の売上ペースとして、黒字ではあるが、メーカの立てる目標売上に達していない飲料、ランク「1」は1日の売上として、メーカ目標の利益を達成している飲料とする。前記の、ランク904の値に対応させる基準値903の値として、環境902が「気温」の場合は、過去の売上実績より、全く売上がない日の平均温度(今回の例では10とする)をランク「4」に対応して設定し、次に、売上はあるが、売上ペースとして収支が0となる日の平均気温(今回の例では20とする)を基準にして、ランク「4」の気温から収支0の平均気温まで(今回の例では10〜20)をランク「3」に対応して設定し、収支が0となる日の平均気温から、売上が黒字ペースの日の平均気温(今回の例では20〜25とする)の範囲をランク「2」に対応して設定し、売上がメーカ目標を上回った日の平均気温(今回の例では30とする)以上をランク「4」に対応して設定する。環境902が「在庫率」の場合は、在庫率「1」のとき、ランク「4」に対応して設定し、在庫は減ってはいるが、在庫率が高く、メーカとして赤字となっている状態(今回の例では2/3〜1/2とする)の場合はランク「3」、在庫率が低く、メーカとして黒字の在庫率となる状態(今回の例では1/2〜1/3とする)の場合はランク「2」、在庫率として、メーカ目標を達成している状態(今回の例では1/3とする)場合はランク「1」と設定する。環境902が「人気度」の場合は気温と同様に、単位時間の売上ペースが全くない場合(0とする)はランク「4」、収支0となる売上ペースを基準(今回の例では4とする)に、単位時間当たりではある程度売れていはいるが、赤字となる(今回の例では0〜4)ペースの場合をランク「3」、黒字となる(今回の例では4〜10)場合をランク「2」として範囲を設定し、メーカ売上目標を達成する(今回の例では10〜)売上ペースの場合は、ランク「1」を設定する。環境902が「経過日数」の場合は、賞味期限と、メーカ消費推奨期限、を指標とし、補充されてから全く経過していない状態のとき(経過日数「0」)は、ランク「1」に対応して設定し、メーカ消費推奨期限までの期間(今回の例では10とする)の場合は、ランク「2」、メーカ消費推奨期限から賞味期限直前まで(今回の例では59とする)は、ランク「3」、賞味期限当日の場合(今回の例では60とする)は、ランク「4」として設定する。環境902が「時間帯」の場合は、過去の売上実績より、もっとも売上のあった時間帯(今回の例では昼)をランク「1」、次に売上があった時間帯(今回の例では夜)をランク「2」、同様にランク「3」〜「5」を売上実績順に設定する。ランク904、基準値903は、定期的な過去実績の取得や、メーカ目標値の変更のタイミングでレコード更新を実施する。
【0022】
図10は、自動販売機管理サーバ101が具備するポイント計算ワークテーブル317のデータ構成例を示す図である。ポイント計算ワークテーブル317は、付与ポイント決定機能312で、気温、在庫率など、ランク決定ルールマスタ316より抽出されたランク904の値を格納し、ランクの合計値を計算する際に用いられるテーブルであり、付与ポイント決定機能312が実行される際に更新される。図10に示すように、自販機コード1001と、商品名1002と、気温1003と、在庫率1004と、人気度1005と、経過日数1006と、時間帯1007と、ランク合計1008と、付与ポイント1009とをそれぞれ対応付けて記憶する。自販機コード1001は、付与ポイント決定機能312にて、自動販売機104より受信した自販機コードを格納し、商品名1002は、付与ポイント決定機能312にて、自動販売機104より受信した商品名を格納し、気温1003、在庫率1004、人気度1005、経過日数1006、時間帯1007は付与ポイント決定機能312にて、ランク決定ルールマスタ316より抽出されたランクが格納される。ランク合計1008は、付与ポイント決定機能312で、ポイント計算ワークテーブル317の気温1003、在庫率1004、人気度1005、経過日数1006、時間帯1007を用いて、それらの合計値が格納される。付与ポイント1009は、付与ポイント決定機能312にて、ポイント決定ルールマスタ318より抽出された付与ポイント1102の値が格納する。
【0023】
図11は、自動販売機管理サーバ101が具備するポイント決定ルールマスタ318のデータ構成例を示す図である。ポイント決定ルールマスタ318は、付与ポイント決定機能312にて計算されるポイント計算ワークテーブル317のランク合計1008の値に対応する、商品に付与するポイントを格納するマスタである。図10に示すように、ランク1101と、付与ポイント1102とをそれぞれ対応付けて記憶する。ランク1101にはランク合計1008から付与ポイントを決定する基準値(今回の例では5、10、15、20、25とする)を格納する。ランク1101は、比較するランク値に対して、どのレコードのランク1101の値の範囲に含まれるかを評価し(基準値の扱いとして、例えば、5〜8の場合は5の値は含まず、8の値は含む)、対応するポイントを決定するために使用する。付与ポイント1102は、商品に付与するポイントが格納される。
【0024】
図12は、自動販売機管理サーバ101が具備する付与ポイント決定機能312の処理を示すフローチャートである。付与ポイント決定機能312は、自動販売機104から送信された、自販機コードと、商品属性テーブル212の、商品名401と、気温402と、在庫率403と、人気度405と、経過日数404と、時間帯406の値をそれぞれ受信(ステップS1201)する。次に、商品名401の値をキーに、飲料種別マスタ315を検索し、該当のレコードの飲料種別802(今回の例ではスポーツとする)を抽出(ステップS1202)する。次に、抽出した飲料種別802をキーに、ランク決定ルールマスタ316の飲料種別901と一致するレコードを検索、さらにその中で、環境902が「気温」のレコードで、基準値903を、図9にて前記した、基準値の設定方法に従い、受信した気温402の値に対する、ランクを決定する方法として、基準値903の範囲を検索し、該当のレコードのランク904(今回の例では4とする)を抽出する。同様に前記した基準値の検索方法で、環境902が、在庫率、人気度、経過日数、のレコードも検索し、該当レコードの在庫率のランク904(今回の例では3とする)、人気度のランク904(今回の例では2とする)、経過日数のランク904(今回の例では2)、を抽出し、「時間帯」のレコードについては、基準値903と受信した時間帯406が一致するレコードを検索し、該当のレコードのランク904(今回の例では1)を抽出し、各項目のランクの値と、自販機コードと、商品名401とを、ポイント計算ワークテーブル317に格納(ステップS1203)する。次に、ポイント計算ワークテーブル317の、気温1003と、在庫率1004と、人気度1005と、経過日数1006と、時間帯1007、の合計値をそれぞれのレコードで計算し、ポイント計算ワークテーブル317のランク合計1008に格納(ステップS1204)する。次にポイント計算ワークテーブル317のランク合計1008の値を抽出し、ポイント決定ルールマスタ318のランク1101を、図11にて前記した、ランク1101の設定方法に従い、抽出したランク合計1008の値に対する、ランクを決定する方法として、ランク1101の値の範囲を検索し、該当のレコードの付与ポイント1102(今回の例では40とする)を抽出し、ポイント計算ワークテーブル317の、自販機コード1001と、商品名1002が、受信した自販機コードと、商品名401に一致するレコードを検索し、該当レコードの、付与ポイント1009に格納(ステップS1205)する。次に、ポイント計算ワークテーブル317の、自販機コード1001と、商品名1002と、付与ポイント1009とを抽出し、それらをキーに、自動販売機管理サーバ101が具備する、商品テーブル314を検索し、該当レコードのポイント1303に格納(ステップS1206)する。
【0025】
図13は、自動販売機管理サーバ101が具備する、商品テーブル314のデータ構成例を示す図である。商品テーブル314は、自動販売機管理サーバ101が管理する、どの自販機でどの商品が販売しているか、どの商品にポイントがどれだけ付与されているか、格納しているテーブルであり、付与ポイント決定機能312が実行される際に更新される。図13に示すように、商品名1301と、自販機コード1302と、ポイント1303とをそれぞれ対応付けて記憶する。商品名1301は自動販売機104で販売している商品の名前であり、自販機コード1302は、自動販売機104が持つ固有のコードで、ポイント1303は、ポイント付与決定機能302にて、計算される値が格納される。
【0026】
図14は、自動販売機管理サーバ101が具備する、自販機位置情報テーブル313のデータ構成例を示す図である。自販機位置情報テーブル313は、自動販売機管理サーバ101が管理する、販売機の各自動地図上の位置情報と、携帯型端末103と各自動販売機の距離を格納するテーブルであり、自販機位置情報計算機能311が実行される際に更新される。図14に示すように、自販機コード1401と、位置情報(緯度)1402と、位置情報(経度)1403と、距離計算ワーク1404とを、それぞれ対応付けて記憶する。位置情報(緯度)1402は、自動販売機104の地図の緯度上の位置を示す値が格納され、位置情報(経度)1403は、自動販売機の地図の経度上の位置を示す値が格納され、距離計算ワーク1404は、自販機位置情報計算機能311にて、携帯型端末103より送信された携帯型端末103の位置情報と、位置情報(緯度)1402、位置情報(経度)1403を用いて計算された、携帯型端末103から、自動販売機104までの距離が格納される。
【0027】
図15は、携帯型端末103が具備する携帯位置情報送信機能322の処理を示すフローチャートである。携帯位置情報送信機能322は、携帯型端末103のGPS331より、携帯型端末103の位置情報を取得し、さらに、携帯型端末103の、表示部332に表示された、自販機検索画面1800(図18)より入力された、商品名を取得して、自動販売機管理サーバ101へ送信(ステップS1501)する。
【0028】
図16は、携帯型端末103が具備する自販機位置情報受信機能321の処理を示すフローチャートである。自販機位置情報受信機能321は、自動販売機管理サーバ101より送信された、自販機位置情報テーブル313の、自販機コード1401と、位置情報(緯度)1402と、位置情報(経度)1403と、商品テーブル314の、ポイント1303と、携帯型端末103から自動販売機104までの距離、経路情報を受信(S1601)し、表示部332に表示する。この場合、携帯型端末103に入力された商品名の商品が販売されている、自動販売機の情報を、携帯型端末103から自動販売機104までの距離の近い順に表示させたり、ポイントが高い順に表示(S1602)させる。
【0029】
図17は、自動販売機管理サーバ101が具備する自販機位置情報計算機能311の処理を示すフローチャートである。自販機位置情報計算機能311は、携帯型端末103より送信された、携帯型端末103の位置情報と、商品名(今回の例では1112とする)を受信(ステップS1701)する。次に、受信した商品名をキーに、商品テーブル314の商品名1301を検索し、該当レコードの自販機コード1302を抽出(ステップS1702)する。次に、抽出した自販機コード1302をキーに、自販機位置情報テーブル313の自販機コード1401を検索し、該当するレコードの位置情報(緯度)1402、位置情報(経度)1403を抽出(ステップS1703)する。次に、取得した位置情報(緯度)1402と、位置情報(経度)1403、受信した携帯型端末103の位置情報より、携帯型端末103から、各自動販売機への距離を計算(今回の例ではAA01までの距離を50、BB01までの距離を60、CC01までの距離を120とする)し、自販機位置情報テーブル313の、該当レコードの距離計算ワーク1404に格納(ステップS1704)する。次に、距離計算ワーク1404より、距離が短い上位3つの自動販売機について、携帯端末103からの経路を既存技術のナビゲーション技術にて探索し、経路情報と地図情報を取得(ステップS1705)する。次に、自販機位置情報テーブル313の、距離計算ワーク1404で、値が小さい上位N(Nは自然数)つ(例えば、携帯型端末103から距離が近い上位3つ)のレコードを検索し、該当レコードの自販機コード1404と、位置情報(緯度)1402と、位置情報(経度)1403と、該当自販機コードに対応する、商品テーブル314のポイント1303とを抽出する。さらに携帯型端末103からの経路情報と地図情報とともに、自動販売機コード、ポイント情報を、携帯型端末103へ送信(ステップS1706)する。
【0030】
図18に示す自販機検索画面1800には、携帯型端末103の表示部332に表示される、利用者が購入したい商品名を入力する画面の例を示す。図18に示す自販機検索画面1800において、入力部1801に商品名(今回の例では1112)を入力し、送信ボタン1802を押下することによって、図15に示す、携帯位置情報送信機能322が開始され、図19に示す、自販機検索結果画面1900に遷移する。
【0031】
図19に示す自販機検索結果画面1900には、携帯型端末103の表示部332に表示される携帯型端末103に近い上位3つの自販機を検索した結果を表示する画面の例を示す。図19に示す自販機検索結果画面1900において、自販機1901、ポイント1902、距離1903がそれぞれ対応付けて表示される。自販機1901には自販機コード、ポイント1902には、図18にて入力した商品に付与されているポイント、距離1903には携帯型端末103から各自販機までの距離が表示されている。自販機1901はカーソルにより選択でき、選択している自販機コードは異なる色となり、図示していない携帯型端末103の決定ボタンを押下することにより、図20に示す、自販機地図案内画面2000へ遷移する。
【0032】
図20に示す自販機地図案内画面2000には、携帯型端末103の表示部332に表示される、携帯型端末103と、図19にて選択した自販機との、地図上の位置関係を表示する画面の例を示す。マーク2001で表す、自動販売機の位置と、マーク2002で表す、携帯型端末103の位置と、2つのマーク間を経路2003で地図上にて示すことで、図19にて選択された自動販売機への行き方を示す。
【0033】
以上本発明の一実施例について説明した。
【0034】
上記実施例によれば、自動販売機の周辺の環境や、在庫状況に応じて、より売りたい商品に高いポイントを付与し、より高いポイントの自動販売機へ利用者へ誘導することで、自動販売機全体の販売の偏りをなくし、効率よく在庫を捌くことができる。
【0035】
以上本発明の実施例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0036】
101・・・自動販売機管理サーバ、102・・・ネットワーク、103・・・携帯型端末、104・・・自動販売機、201、301、310・・・記憶部、202、302、333・・・コントローラ(制御部)、203、303、334・・・メモリ、206・・・在庫制御部、204・・・タイマ、205・・・気温センサ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型端末を活用して、商品購入者を自動販売機へ誘導する商品購入者誘導方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動販売機は国内どこにでも見かける機器であり、コインさえあれば手軽にジュースやタバコなどを購入することができる。そこで、広く普及している自動販売機に着目し、通信技術や情報処理機能を持たせ、こうした機能をもとに処理された、結果を商品販売促進活動で活用すれば、企業の売上収益向上を図ることができる可能性がある。
【0003】
関連する技術として、自動販売機で得た、外界情報をベースに、自動販売機が具備する、売上理想曲線より企業の最適な利益となるような価格を決定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−241024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、国内では、商品販売促進の為、商品購入者にポイントを付与するポイント付与制度の導入が広く普及している。このポイント付与制度の導入により、ポイント付与率が高いほど、売れる確度が高まるため企業では意図的に売りたい商品にポイントを付与し、さらにポイントにはリピート効果もあり販売促進効果を上げている企業も多い。
【0006】
また、企業では、如何にして自動販売機内の商品の在庫を削減するかが課題となっている。また、一方で、近年、GPS機能等を備えた携帯型端末も広く普及している。この携帯型端末を活用して、商品購入者を上手く自動販売機へ誘導させる仕組みがあれば、商品の在庫削減と販売促進効果の向上が期待できる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、自動販売機内の商品の在庫を軽減し、販売促進効果を向上できる、携帯型端末を活用した、自動販売機への商品購入者誘導方法およびプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための一手段について説明する。本発明は、端末および複数の自動販売機とネットワークを介して接続された管理サーバにおける、前記自動販売機への商品購入者誘導方法である。
【0009】
前記管理サーバは、前記各自動販売機から、自動販売機識別情報と、商品名と、自動販売機環境情報を前記ネットワークを介して受信し、前記受信した商品名に基づき、商品名と商品種別とを対応付けて記憶した商品種別マスタを検索して該当飲料種別情報を取得し、
前記自動販売機環境情報と前記飲料種別情報の組み合わせに基づき、飲料種別と環境情報と付与ポイント数を決定するためのランクとを対応付けて記憶したランク決定ルールマスタを検索して該当ランクを取得し、前記自動販売機識別情報毎に計算したランクの合計値を、前記自動販売機識別情報および前記商品名と対応付けてポイント計算ワークテーブルに格納し、前記ランク毎の付与ポイント情報を記憶したポイント決定ルールマスタを参照して、前記ランクの合計値に対応した付与ポイントを取得し、前記取得した付与ポイントを、前記ポイント計算ワークテーブルおよび商品テーブルの該当レコードに格納する。そして、前記管理サーバは、前記端末から、前記商品名と該端末の位置情報を前記ネットワークを介して受信すると、前記受信した商品名に基づき前記商品テーブルを検索して該当自動販売機識別情報を取得し、前記取得した自動販売機識別情報に基づき、前記自動販売機識別情報毎の位置情報を記憶した自動販売機位置情報テーブルを検索して、該当自動販売機の位置情報を取得し、前記取得した自動販売機の位置情報と前記端末の位置情報に基づき、前記端末から前記自動販売機までの距離を計算し、前記計算結果と予め記憶された地図情報に基づき、前記端末から前記自動販売機までの経路を探索し、前記自動販売機識別情報、前記付与ポイント、前記計算結果および前記探索した経路情報を前記端末へ送信する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、自動販売機内の商品の在庫を軽減し、販売促進効果を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態に係るコンピュータネットワークシステム100の全体構成例を示す図である。
【図2】自動販売機200のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】自動販売機管理サーバ300のハードウェア構成例、及び携帯型端末310のハードウェア構成例を示す図である。
【図4】自動販売機200が具備する商品属性テーブル400のデータ構成例を示す図である。
【図5】自動販売機200が具備する在庫管理テーブル500のデータ構成例を示す図である。
【図6】自動販売機200が具備する時間帯テーブル600のデータ構成例を示す図である。
【図7】自動販売機200が具備する自販機環境情報取得機能205の処理を示すフローチャートである。
【図8】自動販売機管理サーバ300が具備する飲料種別マスタ315のデータ構成例を示す図である。
【図9】自動販売機管理サーバ300が具備するランク決定ルールマスタ316のデータ構成例を示す図である。
【図10】自動販売機管理サーバ300が具備するポイント計算ワークテーブル317のデータ構成例を示す図である。
【図11】自動販売機管理サーバ300が具備するポイント決定ルールマスタ318のデータ構成例を示す図である。
【図12】自動販売機管理サーバ300が具備する付与ポイント決定機能312の処理を示すフローチャートである。
【図13】自動販売機管理サーバ300が具備する商品テーブル314のデータ構成例を示す図である。
【図14】自動販売機管理サーバ300が具備する自販機位置情報テーブル313のデータ構成例を示す図である。
【図15】携帯型端末が具備する携帯位置情報送信機能322の処理を示すフローチャートである。
【図16】携帯型端末が具備する自販機位置情報受信機能321の処理を示すフローチャートである。
【図17】自動販売機管理サーバ300が具備する自販機位置情報計算機能311の処理を示すフローチャートである。
【図18】携帯型端末301の表示部332に表示される自販機検索画面例1800を示す図である。
【図19】携帯型端末301の表示部332に表示される自販機検索結果画面例1900を示す図である。
【図20】携帯型端末301の表示部332に表示される自販機地図案内画面例2000を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は、本実施例に係るコンピュータネットワークシステム100の全体構成例を示す図である。自動販売機案内システム100は、自販機管理サーバ101と、複数の自動販売機104と、携帯型端末103とがネットワーク102に接続されて構成される。自動販売機管理サーバ101は、自動販売機104の位置情報、自動販売機104が販売している商品情報、商品に付与するポイントを管理し、商品に付与するポイントを決定する。この自動販売機管理サーバ101はデータセンター等屋内に設置される。自動販売機104は自動販売機104の周辺の温度や、自動販売機104の在庫状況等を保持し、定期的に自動販売機管理サーバ101へ保持している情報を送信する。携帯型端末103は商品購入予定者が購入したい商品が格納されている自動販売機を検索するための端末である。携帯型端末103は例えば携帯電話のような端末であり、購入したい商品の、周辺の自販機でのポイント付与状況や、その自動販売機までの地図を表示する。
【0014】
図2は自動販売機104のハードウェア構成例を示す図である。自動販売機104は、コントローラ(制御部)202と、メモリ203と、タイマ204と、気温センサ205と、在庫制御部206と、通信制御部207と、記憶部201にプログラム210として、自動販売機環境情報取得機能211を、具備する。また、記憶部201には、商品属性テーブル212と、在庫管理テーブル213と、時間帯テーブル214とを具備する。各部はバス(BUS)によって接続されている。また、自動販売機環境情報取得機能211は、自動販売機104の周辺の気温や、時間帯、自動販売機104の在庫状況を商品属性テーブル213に取得し、それらの情報を自動販売機管理サーバ101へと送信する機能を有する。
【0015】
図3は、自動販売機管理サーバ101のハードウェア構成例と、ネットワークに接続する携帯型端末103のハードウェア構成例を示す図である。自動販売機管理サーバ101は、コントローラ302と、メモリ303とを具備し、記憶部301に、プログラム310として、自販機位置情報計算機能311と、付与ポイント決定機能312とを具備する。また、記憶部301には、自販機位置情報テーブル313と、商品テーブル314と、飲料(商品)種別マスタ315と、ランク決定ルールマスタ316と、ポイント計算ワークテーブル317と、ポイント決定ルールマスタ318が格納される。また、自販機位置情報計算機能311は、携帯型端末103より、携帯型端末103の位置情報と、商品名を受信すると、携帯型端末103と、商品が販売されている自動販売機の距離を計算し、携帯型端末103へと送信する機能を有する。また、付与ポイント決定機能312は、自動販売機104より送信されてきた、自動販売機104の周辺の気温や、自動販売機104の在庫状況を受信し、自動販売機104で販売されている商品に付与するポイントを決定する機能を有する。携帯型端末103には、記憶部310に、プログラム320として、自販機位置情報受信機能321と、携帯位置情報送信機能322とを具備する。また、GPS331と表示部332と、コントローラ333と、メモリ334と、通信制御部335が具備されている。自販機位置情報受信機能321は、自動販売機管理サーバ101より送信されてきた、携帯型端末103に近い自動販売機の位置情報と、商品の付与ポイント情報を受信し、携帯型端末103の表示部332に受信情報を表示する機能を有する。携帯位置情報送信機能322はGPS331より携帯型端末103の位置情報を取得し、自販機管理サーバ101へと送信する機能を有する。
【0016】
図4は、自動販売機104が具備する商品属性テーブル212のデータ構成例を示す図である。商品属性テーブル212は、自動販売機104の周辺環境や、在庫状況を格納するテーブルであり、自動販売機環境情報取得機能211により、温度、在庫、人気度等が計算されたときに更新される。図4に示すように、商品属性テーブル212は、商品名401と、気温402と、在庫率403と、経過日数404と、人気度405と、時間帯406とをそれぞれ対応付けて記憶する。ここで、商品名401には、自動販売機104で販売されている商品名が格納され、気温402には気温センサ205を用いて取得されたを結果が格納され、在庫率403には、在庫管理テーブル213のMAX502と、現在在庫503を用いて計算された結果が格納され、経過日数404には、在庫管理テーブル213の入庫日505と、タイマ204より取得した値を用いて、計算された結果(商品が入庫されてから経過した日数)が格納される。人気度405には、在庫管理テーブル213の前回在庫503と、現在在庫504、を用いて計算された結果(単位時間あたりの販売個数)が格納され、時間帯406は、タイマ204から取得した値を用いて、時間帯テーブル214の時間帯種別601を検索した結果が格納される。
【0017】
図5は、自動販売機104が具備する在庫管理テーブル213のデータ構成例を示す図である。在庫管理テーブル213は、自動販売機104の商品在庫状況や、入庫日などを格納するテーブルであり、商品が補充された際、または商品が販売された際及び、自動販売機情報取得機能205が実行された際に更新される。図5に示すように、在庫管理テーブル213は、商品名501と、MAX502と、前回在庫503と、現在在庫504と、入庫日505とをそれぞれ対応付けて記憶する。ここで、MAX502は、自動販売機104の各商品最大在庫数を格納し、前回在庫503は、自動販売機情報取得機能205が定期実行された際に、現在在庫504の値を格納する。現在在庫504は、在庫制御部206より取得した補充数、販売数の値から計算された結果が格納され、入庫日505は在庫制御部206より、商品が補充された際にタイマ204より取得した値を格納する。
【0018】
図6は自動販売機104が具備する時間帯テーブル214のデータ構成例を示す図である。時間帯テーブル214は昼、夜などの時間帯種別を格納するテーブルであり、時間帯の定義を変更する際に更新される。図6に示すように、時間帯テーブル214は、時間帯種別601と、時間602とをそれぞれ対応付けて記憶する。
【0019】
図7は、自動販売機104が具備する自動販売機環境情報取得機能211の処理を示すフローチャートである。自動販売機環境情報取得機能211は、定期起動(ステップS700、今回の例では1時間とする)により開始され、気温センサ205気温センサ205より取得した自動販売機104の外界の気温(今回の例では28とする)を、商品属性テーブル212の全レコードの気温402に格納(ステップS701)する。次に在庫管理テーブル213の商品名501を、商品名401をキー(今回の例では1112とする)に検索し、該当のレコードからMAX502(今回の例では60とする)と、現在在庫504(今回の例では50とする)を抽出した後、MAX502に対する、現在在庫504の割合を計算(今回の例では5/6とする)して、商品属性テーブル212の、商品名401が前記の検索で用いた商品名(今回の例では1112とする)と一致するレコードを検索し、該当レコードの在庫率403に格納(ステップS702)し、以下、商品名401の全商品に対してに実施する。次に在庫管理テーブル213の商品名501を商品名401をキーに検索し、該当レコードの入庫日505(今回の例では9/10とする)を抽出し、タイマ204より取得した本日日付(今回の例では9/20とする)より、入庫日505から経過した日数を計算(今回の例では10とする)して、商品属性テーブル212の、商品名401が、前記の検索で用いた商品名と一致するレコードを検索し、該当レコードの経過日数404に格納(ステップS703)し、以下、商品名401の全商品に対して実施する。次に在庫在庫テーブル203の商品名501を、商品名401をキーに該当レコードの前回在庫503(今回の例では55とする)と、現在在庫504を抽出し、単位時間あたり(今回の例では定期起動が1時間のため1とする)の販売個数を「(前回在庫−現在在庫)/2」の式で計算(今回の例では5とする)し、商品属性テーブル212の、商品名401が、前記の検索で用いた商品名と一致するレコードを検索し、該当レコードの人気度405に格納(ステップS704)し、以下、商品名401の全商品に対して実施する。計算した単位時間あたりの販売個数は、直近で、どの商品が、どれほど早く売れているか、つまり、商品の購入者にとって人気がどれくらいある商品かを表しているとみることができ、人気度として取得した数値を格納する。次にタイマ204より現在時刻(今回の例では12:10とする)を取得し、時間帯テーブル214の時刻602を、現在時刻をキーに検索し、該当レコードの時間帯種別602(今回の例では昼とする)を抽出し、抽出した時間帯種別602を、商品属性テーブル212を商品名401(今回の例では1112とする)をキーに検索した、該当レコードの時間帯405に格納(ステップS705)し、以下、商品名401の全商品に対して実施する。次に商品属性テーブル212の、商品名401、気温402、在庫率403、人気度405、経過日数404、時間帯406、を抽出し、メモリ等に保持していた自販機コード(今回の例ではBB01とする)とともに、自動販売機管理サーバ101へ送信(ステップS706)する。
【0020】
図8は、自動販売機管理サーバ101が具備する飲料種別マスタ315のデータ構成例を示す図である。飲料種別マスタ315は、自動販売機104で販売されている飲料の種別を格納するテーブルであり、飲料の種別が変更となる際に更新される。図8に示すように、商品名801、飲料種別802とを、それぞれ対応付けて記憶する。商品名は自動販売機104が販売する商品名を格納し、飲料種別802は自動販売機104が販売している飲料をグループ分けした種別(今回の例ではスポーツ、コーヒー)を格納する。
【0021】
図9は、自動販売機管理サーバ101が具備するランク決定ルールマスタ316のデータ構成例を示す図である。ランク決定ルールマスタ316は、自動販売機104で販売されている飲料の種別ごとに、気温や在庫状況など自動販売機104の状況に対応する、ポイント付与をするための評価値を格納しているマスタである。図9に示すように、飲料種別901と、環境902と、基準値903と、ランク904とをそれぞれ対応付けて記憶する。環境902は、自動販売機環境情報取得機能211で取得する、商品属性テーブル212の、気温402、在庫率403、人気度405、経過日数404、時間帯405に対応し、格納している値(文字列)として、「気温」、「在庫率」、「人気度」、「経過日数」、を持つ。基準値903は、「気温」などの各項目の値に対して、どのレコードの基準値903の範囲に含まれるかを評価し(基準値の扱いとして、例えば、20〜30の場合は20の値は含まず、30の値は含む)、対応するランクを決定するために使用する。(ランク904は、環境902に表される、自動販売機104の状況に対応する、在庫状況などの各項目の評価値(今回の例では1〜5の5段階の数値)を格納している。ランク904は、ポイントを付与するために、便宜的に設定したパラメータであり、ランク904の値が大きいほど、飲料メーカとして積極的に売りたい飲料となり、高いポイントが付与される。基準値903は、ランクに対して、自動販売機の環境である、各項目値(気温、在庫率など)の状態を設定している。ランク903の設定値として、ランク「4」は、現状、全く売れていない(つまりメーカとして売りたい)飲料とし、ランク「3」は、1日の売上ペースとして赤字となっている飲料、ランク「2」は、1日の売上ペースとして、黒字ではあるが、メーカの立てる目標売上に達していない飲料、ランク「1」は1日の売上として、メーカ目標の利益を達成している飲料とする。前記の、ランク904の値に対応させる基準値903の値として、環境902が「気温」の場合は、過去の売上実績より、全く売上がない日の平均温度(今回の例では10とする)をランク「4」に対応して設定し、次に、売上はあるが、売上ペースとして収支が0となる日の平均気温(今回の例では20とする)を基準にして、ランク「4」の気温から収支0の平均気温まで(今回の例では10〜20)をランク「3」に対応して設定し、収支が0となる日の平均気温から、売上が黒字ペースの日の平均気温(今回の例では20〜25とする)の範囲をランク「2」に対応して設定し、売上がメーカ目標を上回った日の平均気温(今回の例では30とする)以上をランク「4」に対応して設定する。環境902が「在庫率」の場合は、在庫率「1」のとき、ランク「4」に対応して設定し、在庫は減ってはいるが、在庫率が高く、メーカとして赤字となっている状態(今回の例では2/3〜1/2とする)の場合はランク「3」、在庫率が低く、メーカとして黒字の在庫率となる状態(今回の例では1/2〜1/3とする)の場合はランク「2」、在庫率として、メーカ目標を達成している状態(今回の例では1/3とする)場合はランク「1」と設定する。環境902が「人気度」の場合は気温と同様に、単位時間の売上ペースが全くない場合(0とする)はランク「4」、収支0となる売上ペースを基準(今回の例では4とする)に、単位時間当たりではある程度売れていはいるが、赤字となる(今回の例では0〜4)ペースの場合をランク「3」、黒字となる(今回の例では4〜10)場合をランク「2」として範囲を設定し、メーカ売上目標を達成する(今回の例では10〜)売上ペースの場合は、ランク「1」を設定する。環境902が「経過日数」の場合は、賞味期限と、メーカ消費推奨期限、を指標とし、補充されてから全く経過していない状態のとき(経過日数「0」)は、ランク「1」に対応して設定し、メーカ消費推奨期限までの期間(今回の例では10とする)の場合は、ランク「2」、メーカ消費推奨期限から賞味期限直前まで(今回の例では59とする)は、ランク「3」、賞味期限当日の場合(今回の例では60とする)は、ランク「4」として設定する。環境902が「時間帯」の場合は、過去の売上実績より、もっとも売上のあった時間帯(今回の例では昼)をランク「1」、次に売上があった時間帯(今回の例では夜)をランク「2」、同様にランク「3」〜「5」を売上実績順に設定する。ランク904、基準値903は、定期的な過去実績の取得や、メーカ目標値の変更のタイミングでレコード更新を実施する。
【0022】
図10は、自動販売機管理サーバ101が具備するポイント計算ワークテーブル317のデータ構成例を示す図である。ポイント計算ワークテーブル317は、付与ポイント決定機能312で、気温、在庫率など、ランク決定ルールマスタ316より抽出されたランク904の値を格納し、ランクの合計値を計算する際に用いられるテーブルであり、付与ポイント決定機能312が実行される際に更新される。図10に示すように、自販機コード1001と、商品名1002と、気温1003と、在庫率1004と、人気度1005と、経過日数1006と、時間帯1007と、ランク合計1008と、付与ポイント1009とをそれぞれ対応付けて記憶する。自販機コード1001は、付与ポイント決定機能312にて、自動販売機104より受信した自販機コードを格納し、商品名1002は、付与ポイント決定機能312にて、自動販売機104より受信した商品名を格納し、気温1003、在庫率1004、人気度1005、経過日数1006、時間帯1007は付与ポイント決定機能312にて、ランク決定ルールマスタ316より抽出されたランクが格納される。ランク合計1008は、付与ポイント決定機能312で、ポイント計算ワークテーブル317の気温1003、在庫率1004、人気度1005、経過日数1006、時間帯1007を用いて、それらの合計値が格納される。付与ポイント1009は、付与ポイント決定機能312にて、ポイント決定ルールマスタ318より抽出された付与ポイント1102の値が格納する。
【0023】
図11は、自動販売機管理サーバ101が具備するポイント決定ルールマスタ318のデータ構成例を示す図である。ポイント決定ルールマスタ318は、付与ポイント決定機能312にて計算されるポイント計算ワークテーブル317のランク合計1008の値に対応する、商品に付与するポイントを格納するマスタである。図10に示すように、ランク1101と、付与ポイント1102とをそれぞれ対応付けて記憶する。ランク1101にはランク合計1008から付与ポイントを決定する基準値(今回の例では5、10、15、20、25とする)を格納する。ランク1101は、比較するランク値に対して、どのレコードのランク1101の値の範囲に含まれるかを評価し(基準値の扱いとして、例えば、5〜8の場合は5の値は含まず、8の値は含む)、対応するポイントを決定するために使用する。付与ポイント1102は、商品に付与するポイントが格納される。
【0024】
図12は、自動販売機管理サーバ101が具備する付与ポイント決定機能312の処理を示すフローチャートである。付与ポイント決定機能312は、自動販売機104から送信された、自販機コードと、商品属性テーブル212の、商品名401と、気温402と、在庫率403と、人気度405と、経過日数404と、時間帯406の値をそれぞれ受信(ステップS1201)する。次に、商品名401の値をキーに、飲料種別マスタ315を検索し、該当のレコードの飲料種別802(今回の例ではスポーツとする)を抽出(ステップS1202)する。次に、抽出した飲料種別802をキーに、ランク決定ルールマスタ316の飲料種別901と一致するレコードを検索、さらにその中で、環境902が「気温」のレコードで、基準値903を、図9にて前記した、基準値の設定方法に従い、受信した気温402の値に対する、ランクを決定する方法として、基準値903の範囲を検索し、該当のレコードのランク904(今回の例では4とする)を抽出する。同様に前記した基準値の検索方法で、環境902が、在庫率、人気度、経過日数、のレコードも検索し、該当レコードの在庫率のランク904(今回の例では3とする)、人気度のランク904(今回の例では2とする)、経過日数のランク904(今回の例では2)、を抽出し、「時間帯」のレコードについては、基準値903と受信した時間帯406が一致するレコードを検索し、該当のレコードのランク904(今回の例では1)を抽出し、各項目のランクの値と、自販機コードと、商品名401とを、ポイント計算ワークテーブル317に格納(ステップS1203)する。次に、ポイント計算ワークテーブル317の、気温1003と、在庫率1004と、人気度1005と、経過日数1006と、時間帯1007、の合計値をそれぞれのレコードで計算し、ポイント計算ワークテーブル317のランク合計1008に格納(ステップS1204)する。次にポイント計算ワークテーブル317のランク合計1008の値を抽出し、ポイント決定ルールマスタ318のランク1101を、図11にて前記した、ランク1101の設定方法に従い、抽出したランク合計1008の値に対する、ランクを決定する方法として、ランク1101の値の範囲を検索し、該当のレコードの付与ポイント1102(今回の例では40とする)を抽出し、ポイント計算ワークテーブル317の、自販機コード1001と、商品名1002が、受信した自販機コードと、商品名401に一致するレコードを検索し、該当レコードの、付与ポイント1009に格納(ステップS1205)する。次に、ポイント計算ワークテーブル317の、自販機コード1001と、商品名1002と、付与ポイント1009とを抽出し、それらをキーに、自動販売機管理サーバ101が具備する、商品テーブル314を検索し、該当レコードのポイント1303に格納(ステップS1206)する。
【0025】
図13は、自動販売機管理サーバ101が具備する、商品テーブル314のデータ構成例を示す図である。商品テーブル314は、自動販売機管理サーバ101が管理する、どの自販機でどの商品が販売しているか、どの商品にポイントがどれだけ付与されているか、格納しているテーブルであり、付与ポイント決定機能312が実行される際に更新される。図13に示すように、商品名1301と、自販機コード1302と、ポイント1303とをそれぞれ対応付けて記憶する。商品名1301は自動販売機104で販売している商品の名前であり、自販機コード1302は、自動販売機104が持つ固有のコードで、ポイント1303は、ポイント付与決定機能302にて、計算される値が格納される。
【0026】
図14は、自動販売機管理サーバ101が具備する、自販機位置情報テーブル313のデータ構成例を示す図である。自販機位置情報テーブル313は、自動販売機管理サーバ101が管理する、販売機の各自動地図上の位置情報と、携帯型端末103と各自動販売機の距離を格納するテーブルであり、自販機位置情報計算機能311が実行される際に更新される。図14に示すように、自販機コード1401と、位置情報(緯度)1402と、位置情報(経度)1403と、距離計算ワーク1404とを、それぞれ対応付けて記憶する。位置情報(緯度)1402は、自動販売機104の地図の緯度上の位置を示す値が格納され、位置情報(経度)1403は、自動販売機の地図の経度上の位置を示す値が格納され、距離計算ワーク1404は、自販機位置情報計算機能311にて、携帯型端末103より送信された携帯型端末103の位置情報と、位置情報(緯度)1402、位置情報(経度)1403を用いて計算された、携帯型端末103から、自動販売機104までの距離が格納される。
【0027】
図15は、携帯型端末103が具備する携帯位置情報送信機能322の処理を示すフローチャートである。携帯位置情報送信機能322は、携帯型端末103のGPS331より、携帯型端末103の位置情報を取得し、さらに、携帯型端末103の、表示部332に表示された、自販機検索画面1800(図18)より入力された、商品名を取得して、自動販売機管理サーバ101へ送信(ステップS1501)する。
【0028】
図16は、携帯型端末103が具備する自販機位置情報受信機能321の処理を示すフローチャートである。自販機位置情報受信機能321は、自動販売機管理サーバ101より送信された、自販機位置情報テーブル313の、自販機コード1401と、位置情報(緯度)1402と、位置情報(経度)1403と、商品テーブル314の、ポイント1303と、携帯型端末103から自動販売機104までの距離、経路情報を受信(S1601)し、表示部332に表示する。この場合、携帯型端末103に入力された商品名の商品が販売されている、自動販売機の情報を、携帯型端末103から自動販売機104までの距離の近い順に表示させたり、ポイントが高い順に表示(S1602)させる。
【0029】
図17は、自動販売機管理サーバ101が具備する自販機位置情報計算機能311の処理を示すフローチャートである。自販機位置情報計算機能311は、携帯型端末103より送信された、携帯型端末103の位置情報と、商品名(今回の例では1112とする)を受信(ステップS1701)する。次に、受信した商品名をキーに、商品テーブル314の商品名1301を検索し、該当レコードの自販機コード1302を抽出(ステップS1702)する。次に、抽出した自販機コード1302をキーに、自販機位置情報テーブル313の自販機コード1401を検索し、該当するレコードの位置情報(緯度)1402、位置情報(経度)1403を抽出(ステップS1703)する。次に、取得した位置情報(緯度)1402と、位置情報(経度)1403、受信した携帯型端末103の位置情報より、携帯型端末103から、各自動販売機への距離を計算(今回の例ではAA01までの距離を50、BB01までの距離を60、CC01までの距離を120とする)し、自販機位置情報テーブル313の、該当レコードの距離計算ワーク1404に格納(ステップS1704)する。次に、距離計算ワーク1404より、距離が短い上位3つの自動販売機について、携帯端末103からの経路を既存技術のナビゲーション技術にて探索し、経路情報と地図情報を取得(ステップS1705)する。次に、自販機位置情報テーブル313の、距離計算ワーク1404で、値が小さい上位N(Nは自然数)つ(例えば、携帯型端末103から距離が近い上位3つ)のレコードを検索し、該当レコードの自販機コード1404と、位置情報(緯度)1402と、位置情報(経度)1403と、該当自販機コードに対応する、商品テーブル314のポイント1303とを抽出する。さらに携帯型端末103からの経路情報と地図情報とともに、自動販売機コード、ポイント情報を、携帯型端末103へ送信(ステップS1706)する。
【0030】
図18に示す自販機検索画面1800には、携帯型端末103の表示部332に表示される、利用者が購入したい商品名を入力する画面の例を示す。図18に示す自販機検索画面1800において、入力部1801に商品名(今回の例では1112)を入力し、送信ボタン1802を押下することによって、図15に示す、携帯位置情報送信機能322が開始され、図19に示す、自販機検索結果画面1900に遷移する。
【0031】
図19に示す自販機検索結果画面1900には、携帯型端末103の表示部332に表示される携帯型端末103に近い上位3つの自販機を検索した結果を表示する画面の例を示す。図19に示す自販機検索結果画面1900において、自販機1901、ポイント1902、距離1903がそれぞれ対応付けて表示される。自販機1901には自販機コード、ポイント1902には、図18にて入力した商品に付与されているポイント、距離1903には携帯型端末103から各自販機までの距離が表示されている。自販機1901はカーソルにより選択でき、選択している自販機コードは異なる色となり、図示していない携帯型端末103の決定ボタンを押下することにより、図20に示す、自販機地図案内画面2000へ遷移する。
【0032】
図20に示す自販機地図案内画面2000には、携帯型端末103の表示部332に表示される、携帯型端末103と、図19にて選択した自販機との、地図上の位置関係を表示する画面の例を示す。マーク2001で表す、自動販売機の位置と、マーク2002で表す、携帯型端末103の位置と、2つのマーク間を経路2003で地図上にて示すことで、図19にて選択された自動販売機への行き方を示す。
【0033】
以上本発明の一実施例について説明した。
【0034】
上記実施例によれば、自動販売機の周辺の環境や、在庫状況に応じて、より売りたい商品に高いポイントを付与し、より高いポイントの自動販売機へ利用者へ誘導することで、自動販売機全体の販売の偏りをなくし、効率よく在庫を捌くことができる。
【0035】
以上本発明の実施例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0036】
101・・・自動販売機管理サーバ、102・・・ネットワーク、103・・・携帯型端末、104・・・自動販売機、201、301、310・・・記憶部、202、302、333・・・コントローラ(制御部)、203、303、334・・・メモリ、206・・・在庫制御部、204・・・タイマ、205・・・気温センサ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末および複数の自動販売機とネットワークを介して接続された管理サーバにおける、前記自動販売機への商品購入者誘導方法であって、
前記各自動販売機から、自動販売機識別情報と、商品名と、自動販売機環境情報を前記ネットワークを介して受信し、
前記受信した商品名に基づき、商品名と商品種別とを対応付けて記憶した商品種別マスタを検索して該当飲料種別情報を取得し、
前記自動販売機環境情報と前記飲料種別情報の組み合わせに基づき、飲料種別と環境情報と付与ポイント数を決定するためのランクとを対応付けて記憶したランク決定ルールマスタを検索して該当ランクを取得し、
前記自動販売機識別情報毎に計算したランクの合計値を、前記自動販売機識別情報および前記商品名と対応付けてポイント計算ワークテーブルに格納し、
前記ランク毎の付与ポイント情報を記憶したポイント決定ルールマスタを参照して、前記ランクの合計値に対応した付与ポイントを取得し、
前記取得した付与ポイントを、前記ポイント計算ワークテーブルおよび商品テーブルの該当レコードに格納し、
前記端末から、前記商品名と該端末の位置情報を前記ネットワークを介して受信し、
前記受信した商品名に基づき前記商品テーブルを検索して該当自動販売機識別情報を取得し、
前記取得した自動販売機識別情報に基づき、前記自動販売機識別情報毎の位置情報を記憶した自動販売機位置情報テーブルを検索して、該当自動販売機の位置情報を取得し、
前記取得した自動販売機の位置情報と前記端末の位置情報に基づき、前記端末から前記自動販売機までの距離を計算し、
前記計算結果と予め記憶された地図情報に基づき、前記端末から前記自動販売機までの経路を探索し、
前記自動販売機識別情報、前記付与ポイント、前記計算結果および前記探索した経路情報を前記端末へ送信する、
ことを特徴とする前記自動販売機への商品購入者誘導方法。
【請求項2】
前記取得した自動販売機の位置情報と前記端末の位置情報に基づき、前記端末から前記自動販売機までの距離を計算し、
前記端末から、該端末から距離が近い上位Nつの自動販売機までの経路を探索する、
ことを特徴とする前記自動販売機への商品購入者誘導方法。
【請求項3】
前記自動販売機環境情報は、当該自動販売機周辺の気温、商品在庫状況、単位時間あたりの商品販売個数、商品が入庫されてから経過した日数の、少なくとも何れか一つを含む、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の前記自動販売機への商品購入者誘導方法。
【請求項4】
管理サーバおよび複数の自動販売機とネットワークを介して接続された端末における、前記自動販売機への商品購入者誘導方法であって、
商品名を入力する画面を表示部に表示し、
前記商品名を入力部を介して受信し、
前記受信した商品名と、当該端末のGPS機能により取得した当該端末の位置情報を前記ネットワークを介して前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバから、当該端末から距離が近い上位Nつの自動販売機の情報を前記ネットワークを介して受信し、
前記受信した自動販売機の情報を表示部に表示する、
ことを特徴とする前記自動販売機への商品購入者誘導方法。
【請求項5】
前記自動販売機の情報は、当該端末から前記自動販売機までの距離、経路情報および前記自動販売機で商品を購入した際に付与される付与ポイント情報を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の前記自動販売機への商品購入者誘導方法。
【請求項6】
コンピュータを制御して、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の自動販売機への商品購入者誘導方法を実行するプログラム。
【請求項7】
コンピュータを制御して、請求項4又は請求項5に記載の自動販売機への商品購入者誘導方法を実行するプログラム。
【請求項1】
端末および複数の自動販売機とネットワークを介して接続された管理サーバにおける、前記自動販売機への商品購入者誘導方法であって、
前記各自動販売機から、自動販売機識別情報と、商品名と、自動販売機環境情報を前記ネットワークを介して受信し、
前記受信した商品名に基づき、商品名と商品種別とを対応付けて記憶した商品種別マスタを検索して該当飲料種別情報を取得し、
前記自動販売機環境情報と前記飲料種別情報の組み合わせに基づき、飲料種別と環境情報と付与ポイント数を決定するためのランクとを対応付けて記憶したランク決定ルールマスタを検索して該当ランクを取得し、
前記自動販売機識別情報毎に計算したランクの合計値を、前記自動販売機識別情報および前記商品名と対応付けてポイント計算ワークテーブルに格納し、
前記ランク毎の付与ポイント情報を記憶したポイント決定ルールマスタを参照して、前記ランクの合計値に対応した付与ポイントを取得し、
前記取得した付与ポイントを、前記ポイント計算ワークテーブルおよび商品テーブルの該当レコードに格納し、
前記端末から、前記商品名と該端末の位置情報を前記ネットワークを介して受信し、
前記受信した商品名に基づき前記商品テーブルを検索して該当自動販売機識別情報を取得し、
前記取得した自動販売機識別情報に基づき、前記自動販売機識別情報毎の位置情報を記憶した自動販売機位置情報テーブルを検索して、該当自動販売機の位置情報を取得し、
前記取得した自動販売機の位置情報と前記端末の位置情報に基づき、前記端末から前記自動販売機までの距離を計算し、
前記計算結果と予め記憶された地図情報に基づき、前記端末から前記自動販売機までの経路を探索し、
前記自動販売機識別情報、前記付与ポイント、前記計算結果および前記探索した経路情報を前記端末へ送信する、
ことを特徴とする前記自動販売機への商品購入者誘導方法。
【請求項2】
前記取得した自動販売機の位置情報と前記端末の位置情報に基づき、前記端末から前記自動販売機までの距離を計算し、
前記端末から、該端末から距離が近い上位Nつの自動販売機までの経路を探索する、
ことを特徴とする前記自動販売機への商品購入者誘導方法。
【請求項3】
前記自動販売機環境情報は、当該自動販売機周辺の気温、商品在庫状況、単位時間あたりの商品販売個数、商品が入庫されてから経過した日数の、少なくとも何れか一つを含む、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の前記自動販売機への商品購入者誘導方法。
【請求項4】
管理サーバおよび複数の自動販売機とネットワークを介して接続された端末における、前記自動販売機への商品購入者誘導方法であって、
商品名を入力する画面を表示部に表示し、
前記商品名を入力部を介して受信し、
前記受信した商品名と、当該端末のGPS機能により取得した当該端末の位置情報を前記ネットワークを介して前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバから、当該端末から距離が近い上位Nつの自動販売機の情報を前記ネットワークを介して受信し、
前記受信した自動販売機の情報を表示部に表示する、
ことを特徴とする前記自動販売機への商品購入者誘導方法。
【請求項5】
前記自動販売機の情報は、当該端末から前記自動販売機までの距離、経路情報および前記自動販売機で商品を購入した際に付与される付与ポイント情報を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の前記自動販売機への商品購入者誘導方法。
【請求項6】
コンピュータを制御して、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の自動販売機への商品購入者誘導方法を実行するプログラム。
【請求項7】
コンピュータを制御して、請求項4又は請求項5に記載の自動販売機への商品購入者誘導方法を実行するプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
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【図11】
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【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2012−141908(P2012−141908A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−899(P2011−899)
【出願日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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