説明

自動車用空調ユニット及びその作動方法

【課題】車両の停車の際及び(又は)周囲温度が高い場合、可能な限り低い労力で、全ての車両作動状態について自動車の空調ユニットの十分な冷凍能力を保証する。
【解決手段】本発明は、冷媒が循環する圧縮冷凍回路を備えた自動車用空調ユニットであって、放熱用熱交換器(2)及び吸熱用熱交換器(4)の上流側にそれぞれ設けられていて、流体の流れに関して広範囲にわたって連続して切り換えられる圧縮機(1)及び膨張要素(3)を有し、追加の熱交換器(9)が冷却手段に熱的に結合された状態で放熱用熱交換器の出口から膨張要素に通じる流路中に組み込まれ、冷却手段の温度を放熱用熱交換器からの冷媒の流出位置のところで圧縮冷凍回路中の冷媒の温度よりも低い温度にすることができる、空調ユニットに関する。空調ユニットの作動方法も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮冷凍回路(圧縮冷媒回路)を備えた自動車用空調ユニット及びその作動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用空調ユニットは、典型的には、圧縮機、熱を放出する熱交換器、即ち、凝縮器又はガス冷却器、膨張要素及び熱を吸収する1つ又は数個の熱交換器、例えば蒸発器を有する。放熱用熱交換器は、圧縮されて周囲温度レベルにできる限り近く加熱された後に冷媒を冷却するよう働く。放熱用熱交換器は、典型的には、空気流にさらされるヘッドランプ相互間のエンジン室に収納されている。空気流が不十分であると、放熱用熱交換器の機能は、1つ又は数個のファンによって追加的に支援される。
【0003】
伝統的な空調ユニットには、通常、フッ素を含む組成物で構成される場合の多い冷媒が通される。かかるユニットは、一般に、臨界未満(サブクリティカル)モードで作動される。これが意味することは、冷媒が低い温度レベルで蒸発した場合並びに冷媒が高い温度レベルで凝縮した場合、冷媒の二相領域が通されるということである。さらに、回路が天然冷媒、例えば二酸化炭素に基づいて機能する空調ユニットが知られている。冷媒として二酸化炭素を用いる冷凍回路は、一般に、臨界超過(スーパークリティカル)モードで稼働する。このことが意味することは、圧縮により得られる冷媒の状態における温度と圧力の両方が、二酸化炭素の臨界圧力及び臨界温度よりも高いということである。したがって、次のガス冷却器内の冷媒による熱の放出中、湿り飽和蒸気領域中へのパスは行われない。
【0004】
特に臨界超過で稼働される圧縮冷凍回路内の自動車用空調ユニットの冷凍能力は、冷媒が膨張ユニットに送られる前にできるだけ低い冷媒温度を達成するが重要である。この目的のため、回路設計者は、通常、放熱用熱交換器中の冷媒温度をできるだけ周囲温度に近づけようとする。
【0005】
多くの車両では、特に車両の停車中又は望ましくない周囲条件下の下では周囲温度へのかかる接近を行うことは困難である。冷却用空気側では、例えば、舗装面の加熱状態又はエンジン室からの逆流に起因して、冷却用空気の入力温度は、周囲温度よりも著しく高い場合がある。冷却用空気のこの望ましくない予熱は、実際には、20〜25℃に上る場合がある。また、上流側に配置された油冷却器及び給気冷却器も又、この作用効果の一因となる。たとえ冷媒の温度がこの比較的高温の冷却用空気の温度まで下がった場合(これは、単なる熱伝達によっては事実上不可能である)でも、結果として得られる冷却効果、それ故に、冷凍能力は、多くの場合に不十分であろう。その結果、回路設計に応じて、最適な高圧又は必要な冷凍能力をそれぞれ実現することはもはやできない。COPの減少並びに圧縮機駆動装置の電力需要の増大が結果として生じる。特に、高い冷凍能力が通常必要とされる周囲温度が高い状態では、これらの作用効果は、極めてマイナスに働き、そうこうするうちに通常になるので快適さの要求とは両立しない。
【0006】
例えば蒸発器の上流側に設けられた分離された流れを利用する内部熱交換器を用いて冷媒を分岐した流路中に通すことにより自動車用空調ユニットの能力を高めることが知られている(国際公開第2005/059449(A1)号パンフレット及び独国特許出願公開第10060114(A1)号明細書)。しかしながら、かかる設計は、種々の流路及び多くのライン連結部の実現に比較的厳しい設置上の要求を課す。
【0007】
さらに、冷媒を凝縮器/ガス冷却器に送る前に冷媒を冷却することが知られている。これは、空調ユニットの圧縮機と絞り装置との間に、圧縮冷媒が凝縮器/ガス冷却器に達する前に圧縮冷媒から熱を抽出する追加の熱交換器が設けられているので得ることができる(独国特許出願公開第10231645(A1)号明細書)。このように、凝縮器/ガス冷却器の高温側の入口温度を減少させる。しかしながら、放熱用熱交換器の出口のところでの理論的に達成可能な最も低い冷媒温度として周囲温度が高過ぎるという問題は、この解決策では未解決のままである。
【0008】
さらに、蒸発器の前に熱交換器を配置し、ここで液体としての水を蒸発させることにより熱を向流モードで冷媒から抽出することにより冷媒の温度をこれが蒸発器に入る前に減少させることが知られている。このために、蒸発させるべき水は、空調ユニットの収集された凝縮液から引き出されて熱交換器に送られる(独国特許出願公開第10159148(A1)号明細書)。この解決策は、凝縮液の生成及び蒸発の効率は、周囲条件、特に空気の湿度に強く依存するので、不利である。それ故、かかる組立体の支援機能は、狭い限度内でしか制御することができない。さらに、この追加の冷却の機能は、空調回路の作動状態で左右される。追加の熱交換器に凝縮液を供給するよう十分な凝縮液の流れが始まるまで、少なくとも或る特定の作動時間を前もって取ることが必要である。
【0009】
また、特に蒸発器の冷凍能力が十分ではなく又は有効ではない場合に、潜在的冷却能力をもたらすコールドストアを連続して切り換える状態で冷凍回路中に設けることが知られている(独国特許第10258618(B3)号明細書)。かかるシステムは、好ましくは、停車中の自動車の空調に用いられ、実際の空調ユニットの圧縮回路がその効果をフルに発揮する前に、乗客室を冷房するのに役立つ。
【0010】
【特許文献1】国際公開第2005/059449(A1)号パンフレット
【特許文献2】独国特許出願公開第10060114(A1)号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第10231645(A1)号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第10159148(A1)号明細書
【特許文献5】独国特許第10258618(B3)号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、臨界条件、例えば車両の停車の際及び(又は)周囲温度が高い場合、可能な限り低い労力で、全ての車両作動状態について自動車の空調ユニットの十分な冷凍能力を保証することにある。
【0012】
この課題は、請求項1の特徴を有する空調ユニットによって解決される。請求項2〜11は、本発明の空調ユニットの有利な実施形態を記載している。請求項12は、本発明の空調ユニットの作動方法に関する。請求項13〜17は、この方法の有利な実施形態を記載している。本発明の本質的な観点は、自動車用空調ユニットの圧縮冷凍回路の放熱機能を支援することに基づいている。この支援は、追加のヒートシンクが圧縮冷凍回路中に挿入されているので実現される。かかるヒートシンクは、放熱用熱交換器の下流側で圧縮冷凍回路に追加される。ヒートシンクの熱的性質は、切り換え可能且つ(或いは)制御可能である。ヒートシンクの機能、即ち、圧縮冷凍回路の冷媒から熱を奪う機能は、主として圧縮冷凍回路の作動状態から切り離された状態で、実行される。全体として、本発明により、要求に従って実現されるべき自動車用空調ユニットの圧縮冷凍回路中の冷媒の有効且つ規定された冷却を可能にする。かくして、本発明の要旨は、冷媒が循環する圧縮冷凍回路を備えた自動車用空調ユニットであって、放熱用熱交換器及び吸熱用熱交換器の上流側にそれぞれ設けられていて、流体の流れに関して連続して広範囲にわたって切り換えられる少なくとも1つの圧縮機及び膨張要素を有し、追加の熱交換器が、少なくとも1つの冷却手段に熱的に結合された状態で、放熱用熱交換器の出口から膨張要素に通じる流路中に組み込まれ、冷却手段の温度を放熱用熱交換器からの冷媒の流出位置のところで圧縮冷凍回路中の冷媒の温度よりも低い温度にすることができることを特徴とする空調ユニットにある。本発明は、一方において吸熱用熱交換器から圧縮機に通じる流動中に組み込まれ、他方において、放熱用熱交換器から膨張要素に通じる流路中に組み込まれ、流体の流れに関して本発明のヒートシンクとして働く追加の熱交換器と直列に切り換えられる内部熱交換器が更に設けられている場合、有利に利用できる。
【0013】
本発明は、有利には、冷媒が循環する圧縮冷凍回路を備えた自動車用空調ユニットであって、放熱用熱交換器及び吸熱用熱交換器の上流側にそれぞれ設けられていて、流体の流れに関して連続して広範囲にわたって切り換えられる少なくとも1つの圧縮機及び膨張要素を有し、更に、特に臨界超過状態で作動される圧縮冷凍回路では、一方においては吸熱用熱交換器から圧縮機に通じる流路中に組み込まれると共に他方においては放熱用熱交換器から膨張要素に通じる流路中に組み込まれた内部熱交換器が更に設けられ、追加の熱交換器が、放熱用熱交換器の出口から膨張要素に通じる流路中に組み込まれ、追加の熱交換器は、冷却手段に熱的に結合され、冷却手段の温度を放熱用熱交換器からの冷媒の流出位置のところで圧縮冷凍回路中の冷媒の温度よりも低い温度にすることができることを特徴とする空調ユニットに基づく。本発明は、又、圧縮冷凍回路中の冷媒が圧縮二酸化炭素から成る空調ユニットにも利用できる。本発明の観点における冷却手段は、温度を特に減少させることができ又は温度を減少させるためにそれぞれ必要とされる技術的媒体及び装置である。これらは、冷媒及び(又は)冷却用流体には限定されず、これらを含むものである。
【0014】
本発明の空調ユニットを作動させるためには、冷媒が循環する圧縮冷凍回路の上述のコンポーネントを含む自動車用空調ユニットの作動方法であって、熱を周囲に放出する熱交換器からの冷媒の流出位置のところでの冷媒の温度に依存する少なくとも1つのパラメータを測定し又はマニュアル操作で判断し、このパラメータの値に応じて、流体の流れに関して熱を周囲に放出する熱交換器の下流側に且つ膨張要素の上流側に位置決めされた追加の熱交換器を介して圧縮冷凍回路に熱的に結合された少なくとも1つの冷却手段の温度を減少させることを特徴とする方法が適している。これを実現するために、熱を周囲に放出する熱交換器からの冷媒の流出位置のところにおける冷媒の温度に依存するパラメータとして、冷媒それ自体の温度又は冷媒を導くラインの表面温度を測定するのが良い。かかるパラメータのマニュアル操作による判断は、運転室で主観的に感じられる温度が高過ぎるという単なる確認であって良い。
【0015】
本発明の空調ユニットの自動作動は、例えば、測定パラメータの値がしきい値を超えた場合に冷媒の温度を自動的に減少させることにあって実施できる。冷媒の温度を制御された仕方で下げ、測定パラメータを制御変数として用いると、特に有利である。これは、追加のヒートシンクを単に起動するのではなく、ヒートシンクの起動に必要なエネルギーを高過ぎる冷却出力によって無駄にしないで、要求に従って連続的に利用することを意味している。
【発明の効果】
【0016】
冷凍出力の実現は、放熱用熱交換器に関する臨界条件の下で保証でき、この放熱用熱交換器は、自動車用空調ユニットの圧縮冷凍回路の一部である。顧客の快適さの向上は、明らかである。圧縮冷凍回路の能力の増大は、自動的に容易に又はマニュアル操作で切り換え可能である。
【0017】
環境面及び経済面での利点が、付随して得られる。というのは、本発明の空調ユニットの圧縮冷凍回路のコンポーネントを切り換え可能な電力の蓄えに起因して定格に合わせてより厳密に寸法決めでき、しかも、最適な周囲条件及び通常の周囲条件下の下で空調ユニットを作動させるのに必要なエネルギーが少ないからである。
【0018】
車両のフロント部分を熱的に最適化する高価な手段を著しく減少させることができ又は完全に不要にすることができる。多種多様な形式の車両が、容易に実現可能である。というのは、主要な圧縮冷凍回路の領域には、個々の最適化処置が不要だからである。本発明の解決策は、種々の形態の車両、又、互いに異なる製造業者の車両に比較的少ない労力で利用できる。また、レトロフィットが可能であり、又、流体の流れに関し、空調ユニットの主要な圧縮冷凍回路と、追加の熱交換器のところの温度を下げるのに役立つ支援ユニットとが終始一貫して互いに分離されるので、僅かな設置労力でレトロフィットを実施することができる。追加の熱交換器を既存の元の圧縮冷凍回路に組み込むだけで良い。これは、レトロフィット市場を拓く上で非常に有利である。
【0019】
また、上述した理由で、本発明の空調ユニットでは、温度を周囲温度よりも低い温度に下げることができる少なくとも1つの冷却手段に熱的に結合された追加の熱交換器を放熱用熱交換器の出口から内部熱交換器に通じる流路中に組み込むことが有利である。冷却手段の温度を圧縮冷凍回路中の冷媒温度に依存して調節できれば特に有利である。
【0020】
冷却手段が、循環流体を使用する二次回路及び追加の放熱用熱交換器を含む場合、結果的に本発明の特に簡単な実施形態が得られる。極端な作動条件でも既に有用である場合のある放熱用熱交換器の冷却出力のみが、主要な圧縮冷凍回路中に結合される。
【0021】
代替的に又は追加的に、冷却手段が少なくとも1つの熱電素子を含む場合に利点が得られる。
【0022】
代替的に又は追加的に、追加の熱交換器を介して空調ユニットの主要な圧縮冷凍回路をヒートポンプ回路の低温部に熱的に結合できれば、利点が得られる。
【0023】
吸熱用熱交換器の下流側で流体の流れに関して圧縮冷凍回路中に位置決めされたチャージ用熱交換器によりチャージできるコールドストアが設けられると、本発明の空調ユニットの別の有利な実施形態が得られる。冷却手段の温度を下げる必要のない作動状態では、圧縮冷凍回路に熱的に結合されているチャージ用熱交換器を用いてコールドストアのチャージを行う。冷却手段の温度を下げる必要のある作動状態では、追加の熱交換器を介してコールドストアを圧縮冷凍回路に熱的に結合する。このようにすると、これらの作動状態では、本発明の追加のヒートシンクが提供される。追加の熱交換器を介してコールドストアを圧縮冷凍回路に熱的に結合することは、二次冷凍回路により有利に実施され、かかる二次冷凍回路は、この場合、循環流体によりコールドストアと空調ユニットの主要な圧縮冷凍回路との間の熱的接触を達成する。
【0024】
本発明の観点における冷却手段の実施形態の同一の種々の形態を技術的及び(又は)経済的条件に基づいて互いに組み合わせても良く又は交換しても良く、必要ならば、技術的及び(又は)経済的条件に基づいてそれぞれ許容しても良い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
実施形態の種々の実施例により本発明を説明する。
【0026】
図1は、自動車用空調ユニットの従来型圧縮冷凍回路を示している。この回路は、圧縮機1、放熱用熱交換器2、即ち、凝縮器又はガス冷却器の形態の熱交換器、膨張要素3及び例えば蒸発器の形態の吸熱用熱交換器4を有している。空調ユニットの作動中、冷媒が圧縮冷凍回路内を循環し、冷媒は、その温度及び(又は)圧力を連続的に変え、その結果、相転移が可能である。吸熱用熱交換器4には、低圧で冷媒が通され、この冷媒は、その際、冷却されるべきこの周りの空気から熱を吸収する。熱の吸収により、冷媒の蒸発及び(又は)加熱が生じる。次に、気体としての冷媒を圧縮機1に通し、それにより冷媒の圧力及び温度が上昇する。圧縮状態の高温冷媒を放熱用熱交換器2に差し向け、ここで、熱エネルギーの一部が周囲空気に放出され、圧縮冷媒のエンタルピーが減少するようになる。次に、圧縮冷媒を膨張要素3に差し向けて膨張させ、その結果、その圧力及び温度が減少するようになる。この段階で、膨張後の低温冷媒を再び吸熱用熱交換器4内に導く。かかる空調ユニットの効率を高めるため、内部熱交換器5が、好ましくは向流のパスが行われる状態で組み込まれている。効率的に稼働する空調ユニットと同様に構成された空調ユニットの場合、冷媒は、できるだけ低いエンタルピーで吸熱用熱交換器内に導かれることが必要である。望ましく環境又は作動条件下においては、放熱用熱交換器2により放出された熱は、或る特定の作動圧力の状態では、膨張要素3の出口のところの十分に低い冷媒エンタルピーを保証するには不十分である。さらに、完全を期すために、アキュムレータ6が示されている。また、アキュムレータ6は、一コンポーネントを形成するよう内部熱交換器5と組み合わされるのが良い。矢印によって表されているように空気が熱交換器2,4の両方に差し向けられる。一方の矢印は、冷却されるべき空気流7を示している。他方の矢印は、放熱用熱交換器2から熱を奪い、冷媒の冷却又は凝縮を引き起こすべき周囲空気流8を示している。
【0027】
図2は、放熱用熱交換器2の下流側で且つ膨張要素の上流側で連続的に切り換えられる追加の熱交換器9を備えた自動車用空調ユニットの圧縮冷凍回路を示している。追加の熱交換器9は、切り換え可能なヒートシンクに熱的に結合され、ヒートシンクとしての作用は、空調ユニットの圧縮冷凍回路から遠ざかって差し向けられる熱流10によって明らかである。
【0028】
図2には、本発明の解決策の基本方式の概要が記載されている。その目的は、熱が必要とされたときに、即ち、放熱用熱交換器2の冷却出力が低過ぎる場合に、熱を多く取り出すことにある。この機能は、必要なときに追加の熱交換器9により担われる。この機能は、本発明によれば、冷媒が内部熱交換器5に入る前に、放熱用熱交換器2のすぐ下流側で実行される。冷媒の温度の追加の低下のための要求は、例えば、冷媒が放熱用熱交換器2から出た後の冷媒の温度を測定することにより、場合によっては、冷媒の温度と周囲温度の温度差を判断することにより見出される場合がある。次に、コントローラは、追加の熱交換器9を稼働させる決定を行うのが良い。この場合、追加の熱交換器9の二次側のヒートシンクを起動させなければならない。
【0029】
本発明によれば、追加の熱交換器9の二次側のかかるヒートシンクを種々の仕方で実現することができる。
【0030】
図3は、二次冷却回路11に結合されている追加の熱交換器9を備えた本発明の自動車用空調ユニットの圧縮冷凍回路を示している。本発明のこの単純な実施形態では、追加の熱交換器9は、その一次側9′で、冷媒から熱を吸収し、この熱をその二次側9″で二次回路11に放出する。二次回路11は、別の熱交換器12を介して、吸収熱を周囲に送り出すことができ、この別の熱交換器12の位置は、自由に選択可能である。この実施形態の機能上の原理は、まず最初に、2つの放熱用熱交換器2,12が設けられ、これら放熱用熱交換器の位置は、周囲空気への放熱効率が実際の境界条件に漸変的に依存するようにするということに立脚している。空気流が十分である場合、熱的にほぼ非悪化状態の周囲空気は、圧縮冷凍回路中の放熱用熱交換器2に達し、その結果、効率的な熱伝達が得られる。空気流が減少した場合(これは車両の減速時に又は停車時に起こる場合がある)、流入空気の温度は、エンジン室内の高温組立体又は温度が上がっている場合のある歩道に近接しているために、外部温度にもはや等しくなく、これよりも部分的にかなり高い。この問題は、放熱用熱交換器12の位置が昇温状態の組立体及び(又は)場合によっては昇温状態の歩道及び(又は)場合によっては流れの淀みによって消音した領域に対して十分な距離を確保している場合、二次冷却回路11の放熱用熱交換器12では生じないであろう。この場合、熱放出に関するより好ましい境界条件は、二次冷却回路11の放熱用熱交換器12のところに存在する。本発明によれば、放熱用熱交換器12の組み込み結合は、二次冷却回路11中の冷却用流体の再循環が、二次冷却回路11を作動させるためにエネルギー要求をする本発明によるヒートシンクが切り換え可能であることが必要な場合にのみ生じることにより、追加の熱交換器9のところのヒートシンクの起動に対応した切り換え可能な再循環装置13、好ましくは再循環ポンプによって開始された場合に実施されるのが良い。
【0031】
本発明のこの実施形態により、冷媒の周囲温度に最低温度として到達することができる。しかしながら、実際の作動中、冷媒をこれが周囲温度を有するまで冷却することは決して可能ではない。というのは、限度のあるコンポーネントの寸法を実現することができるに過ぎず、熱伝達には駆動用の温度差が必要だからである。
【0032】
図4は、冷却要素として用いられる熱電素子14と接触状態にある追加の熱交換器9を備えた本発明の自動車用空調ユニットの圧縮冷凍回路を示している。このように、冷媒を周囲温度よりも低い温度にさえ冷却できる好ましい実施形態が構成される。
【0033】
熱電素子の仕事は、ゼーベック効果に基づいている。電圧が熱電素子に印加されると、互いに異なる温度の領域が生じる。この物理的効果は、電流から低温部を直接生じさせることができる。要素は、低温を生じさせる電気的に駆動されるユニットのように働く。熱電素子は、或る特定の温度で熱を吸収し、これよりも高い温度レベルこの熱を周囲に放出する。本発明によれば、追加の熱交換器9を熱電素子14の低温領域15に接触させる。熱電素子14の高温領域16は、これが熱を周囲空気に放出することができるように位置決めされている。したがって、熱電素子14の高温領域16は、周囲の温度に近い温度になる。電圧が印加されると、熱電素子14の低温領域15の温度は、それに応じて低下する。かくして、熱電素子14の低温領域15は、冷媒が放熱用熱交換器2を出た後に圧縮冷凍回路中の冷媒を一段と冷却するための本発明に従って利用可能なヒートシンクを生じさせる。同様に、本発明の実施形態は、幾つかの熱電素子が提供された状態で実現できる。また、熱電素子は、冷媒を周囲温度よりも低い温度まで冷却することができる。しかしながら、熱電素子を動作させるには、自動車の車両搭載電力供給源によって利用可能な電気エネルギーが必要である。それと同時に、電気エネルギーを切り換えることができることによっても、ヒートシンクを空調ユニットの圧縮冷凍回路で必要とされる場合と同様にオンに切り換え可能な状態で本発明に従って実現できる。この実施形態は、特に、レトロフィットが容易であるという利点をもたらす。例えば、熱電素子が管又はこれに類似した熱伝導性コンポーネントの冷媒含有部分に取り付けられ、それに応じて制御された場合に周囲への熱の消散度を強化するので、熱電素子を容易にレトロフィットすることができる。かかるレトロフィットは、例えば、関与するモデルの連続生産を変更することが余儀なくされない状態で、何割かの車両を臨界周囲条件に合わせるべき場合に有利である。当然のことながら、モデル系列全体又は大量生産車両であってもこれらの容易なレトロフィットの利点は、保たれる。
【0034】
図5は、本発明の自動車用空調ユニットの圧縮冷凍回路を示しており、この空調ユニットは、別の圧縮冷凍回路17に結合された追加の熱交換器9′,9″を備えている。この実施形態も又、冷媒が放熱用熱交換器2から出た後における空調ユニットの主要な圧縮冷凍回路中の冷媒の温度を周囲温度よりも低い温度まで低下させることができる。しかしながら、この別の圧縮冷凍回路17は、流体の流れに関し、空調ユニットの主要な圧縮冷凍回路から完全に切り離される追加の回路である。この別の圧縮冷凍回路17の重要な構成要素は、主要な圧縮冷凍回路への空調ユニットの結合を行う手段としての熱交換器の二次側9″に加えて、圧縮機18、膨張要素19及び別の放熱用熱交換器20であり、かかる別の放熱用熱交換器20により、熱エネルギーが周囲に向かって消散される。好ましい実施形態では、圧縮機18は、電気的に駆動される。それと同時に、圧縮機18の切り換え性によっても、本発明によれば、空調ユニットの圧縮冷凍回路で必要とされる場合と同様に追加のヒートシンクを切り換え可能にすることができる。
【0035】
図6は、この場合も又、別の熱交換器22によりコールドストア23に熱的に結合された二次冷却回路21に結合されている追加の熱交換器9′,9″を備えた本発明の自動車用空調ユニットの圧縮冷凍回路を示している。コールドストアは、好ましくは、ポンプとして実現される少なくとも1つの再循環要素24を備えた大容量流体回路として設計されている。それと同時に、本発明の空調ユニットのこの有利な実施形態では、コールドストア23は、チャージ用熱交換器25を介して空調ユニットの主要な圧縮冷凍回路に熱的に直接結合されており、チャージ用熱交換器25は、流体の流れに関し、主要な圧縮冷凍回路中において吸熱用熱交換器4の下流側に位置決めされている。冷却手段の温度を低下させる必要のない作動状態では、圧縮冷凍回路に熱的に結合されたチャージ用熱交換器25を介してコールドストア23へのチャージが行われる。冷却手段の温度を低下させる必要のある作動状態では、追加の熱交換器9′,9″を介してコールドストア23を圧縮冷凍回路に熱的に結合する。このようにすると、これらの作動状態では、本発明の追加のヒートシンクが提供される。追加の熱交換器9,9′を介してコールドストア23を圧縮冷凍回路に熱的に結合することは、好ましくは、二次冷却回路21により実現され、この場合、かかる二次冷却回路は、この場合、循環流体によりコールドストア23と空調ユニットの主要な圧縮冷凍回路との間の熱的接触を達成する。
【0036】
この実施形態では、本発明の追加のヒートシンクを用いないで圧縮冷凍回路において圧縮冷凍プロセスを最適に実施でき、放熱用熱交換器2による熱の放出条件がほぼ最適であり又は少なくとも好都合である段階においてコールドストア23へのチャージを行う。それにより、冷媒は、吸熱用熱交換器4の下流側で、別の熱交換器、即ち、チャージ用熱交換器25を通る。吸熱用熱交換器4が蒸発器である場合、冷媒は、単に、チャージ用熱交換器25内で蒸発され続け、それにより、チャージ用熱交換器25の二次側の作業媒体、即ち、コールドストア23内の流体から対応した量の熱を抽出する。したがって、コールドストア23内でこのように冷却された作業媒体は、必要ならば、二次冷却回路21から同等の量の熱を吸収することができ、「チャージされた」コールドストアのベースとなる。上述したプロセスは、好ましくは、周期的に実施される。
【0037】
図7は、熱電素子14と接触状態にある代替的に位置決めされている追加の熱交換器9を備えた本発明の自動車用空調ユニットの圧縮冷凍回路を示している。図4の実施形態と比較して、内部熱交換器5と追加の熱交換器9の順序は、流れ方向に取り替えられている。その他の点においては、図5の説明が当てはまる。
【0038】
図8は、本発明の自動車空調ユニットの圧縮冷凍回路を示しており、この空調ユニットは、別の圧縮冷凍回路17に結合された代替的に位置決めされている追加の熱交換器9′,9″を備えている。図5の実施形態と比較して、内部熱交換器5と追加の熱交換器9′,9″の順序は、流れ方向に取り替えられている。その他の点においては、図5の説明が当てはまる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】車両用空調ユニットの伝統的な圧縮冷凍回路を示す図である。
【図2】放熱用熱交換器の下流側、膨張ユニットの上流側で連続して切り換えられる追加の熱交換器を有する本発明の自動車用空調ユニットの圧縮冷凍回路を示す図である。
【図3】二次冷却回路に結合された追加の熱交換器を有する本発明の自動車用熱交換ユニットの圧縮冷凍回路を示す図である。
【図4】熱電冷却要素と接触状態にある追加の熱交換器を有する本発明の自動車用空調ユニットの圧縮冷凍回路を示す図である。
【図5】本発明の自動車用空調ユニットの圧縮冷凍回路を示す図であり、かかる空調ユニットが、別の圧縮冷凍回路に結合された追加の熱交換器を有する状態を示す図である。
【図6】コールドストアを備えた二次冷却回路に結合された追加の熱交換器を有する本発明の自動車用空調ユニットの圧縮冷凍回路を示す図である。
【図7】熱電冷却要素に接触した状態で交互に配置された追加の熱交換器を有する本発明の自動車用空調ユニットの圧縮冷凍回路を示す図である。
【図8】本発明の自動車用空調ユニットの圧縮冷凍回路を示す図であり、かかる空調ユニットが、別の圧縮冷凍回路に交互に位置した状態で結合された追加の熱交換器を有する状態を示す図である。
【符号の説明】
【0040】
1 圧縮機
2 放熱用熱交換器
3 膨張要素
4 吸熱用熱交換器
5 内部熱交換器
6 アキュムレータ
7 被冷却空気流
8 周囲空気流
9 追加の熱交換器
9′ 追加の熱交換器の一次側
9″ 追加の熱交換器の二次側
10 熱流
11 二次冷却回路
12 熱交換器
13 再循環要素
14 熱電要素
15 熱電要素の低温側
16 熱電要素の高温側
17 別の圧縮冷凍回路
18 圧縮機
19 膨張要素
20 放熱用熱交換器
21 二次冷却回路
22 熱交換器
23 コールドストア
24 再循環要素
25 チャージ用熱交換器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒が循環する圧縮冷凍回路を備えた自動車用空調ユニットであって、放熱用熱交換器(2)及び吸熱用熱交換器(4)の上流側にそれぞれ設けられていて、流体の流れに関して連続して広範囲にわたって切り換えられる少なくとも1つの圧縮機(1)及び膨張要素(3)を有し、追加の熱交換器(9)が、少なくとも1つの冷却手段に熱的に結合された状態で、前記放熱用熱交換器(2)の出口から前記膨張要素(3)に通じる流路中に組み込まれ、前記冷却手段の温度を前記放熱用熱交換器(2)からの冷媒の流出位置のところで前記圧縮冷凍回路中の冷媒の温度よりも低い温度にすることができる、空調ユニット。
【請求項2】
請求項1記載の冷媒が循環する圧縮冷凍回路を備えた自動車用空調ユニットであって、放熱用熱交換器(2)及び吸熱用熱交換器(4)の上流側にそれぞれ設けられていて、流体の流れに関して連続して広範囲にわたって切り換えられる少なくとも1つの圧縮機(1)及び膨張要素(3)を有し、一方においては前記吸熱用熱交換器(4)から前記圧縮機(1)に通じる流路中に組み込まれると共に他方においては前記放熱用熱交換器(2)から前記膨張要素(3)に通じる流路中に組み込まれた内部熱交換器(5)が更に設けられ、追加の熱交換器(9)が、前記放熱用熱交換器(2)の出口から前記膨張要素(3)に通じる流路中に組み込まれ、前記追加の熱交換器(9)は、冷却手段に熱的に結合され、前記冷却手段の温度を前記放熱用熱交換器(2)からの冷媒の流出位置のところで前記圧縮冷凍回路中の冷媒の温度よりも低い温度にすることができ、前記追加の熱交換器(9)は、前記内部熱交換器(5)と直列に切り換えられる、空調ユニット。
【請求項3】
請求項2記載の冷媒が循環する圧縮冷凍装置を備えた自動車用空調ユニットであって、放熱用熱交換器(2)及び吸熱用熱交換器(4)の上流側にそれぞれ設けられていて、流体の流れに関して連続して広範囲にわたって切り換えられる少なくとも1つの圧縮機(1)及び膨張要素(3)を有し、一方においては前記吸熱用熱交換器(4)から前記圧縮機(1)に通じる流路中に組み込まれると共に他方においては前記放熱用熱交換器(2)から前記膨張要素(3)に通じる流路中に組み込まれた内部熱交換器(5)が更に設けられ、前記追加の熱交換器(9)は、前記放熱用熱交換器(2)の出口から前記内部熱交換器(5)に通じる流路中に組み込まれている、空調ユニット。
【請求項4】
請求項2記載の冷媒が循環する圧縮冷凍回路を備えた自動車用空調ユニットであって、放熱用熱交換器(2)及び吸熱用熱交換器(4)の上流側にそれぞれ設けられていて、流体の流れに関して連続して広範囲にわたって切り換えられる少なくとも1つの圧縮機(1)及び膨張要素(3)を有し、一方においては前記吸熱用熱交換器(4)から前記圧縮機(1)に通じる流路中に組み込まれると共に他方においては前記放熱用熱交換器(2)から前記膨張要素(3)に通じる流路中に組み込まれた内部熱交換器(5)が更に設けられ、前記追加の熱交換器(9)は、前記内部熱交換器(5)から前記膨張要素(3)の入口に通じる流路中に組み込まれている、空調ユニット。
【請求項5】
前記圧縮冷凍回路中の冷媒は、二酸化炭素を含む、請求項1〜4のうちいずれか一に記載の空調ユニット。
【請求項6】
追加の熱交換器(9)が、前記放熱用熱交換器(2)の出口から前記膨張要素(3)に通じる流路中に組み込まれ、前記追加の熱交換器(9)は、少なくとも1つの冷却手段に熱的に結合され、前記冷却手段の温度を周囲温度よりも低い値にすることができる、請求項1〜5のうちいずれか一に記載の空調ユニット。
【請求項7】
前記冷却手段の温度を前記圧縮冷凍回路中の冷媒の温度に応じて調節できる、請求項1〜6のうちいずれか一に記載の空調ユニット。
【請求項8】
前記冷却手段は、流体が循環する二次冷却回路(11)及び追加の放熱用熱交換器(12)を含む、請求項1〜7のうちいずれか一に記載の空調ユニット。
【請求項9】
前記冷却手段は、少なくとも1つの熱電素子(14)を含む、請求項1〜8のうちいずれか一に記載の空調ユニット。
【請求項10】
前記圧縮冷凍回路は、前記追加の熱交換器(9′,9″)を介して別の圧縮冷凍回路(17)の低温部分に熱的に結合可能である、請求項1〜9のうちいずれか一に記載の空調ユニット。
【請求項11】
前記吸熱用熱交換器(4)の下流側で流体の流れに関して前記圧縮冷凍回路中に位置決めされたチャージ用熱交換器(25)によりチャージできるコールドストア(23)が設けられている、請求項1〜9のうちいずれか一に記載の空調ユニット。
【請求項12】
冷媒が循環する圧縮冷凍回路を備えた請求項1記載の自動車用空調ユニットの作動方法であって、熱を周囲に放出する熱交換器(2),(20)からの冷媒の流出位置のところでの冷媒の温度に依存する少なくとも1つのパラメータを測定し又はマニュアル操作で判断し、前記パラメータの値に応じて、流体の流れに関して熱を周囲に放出する前記熱交換器(2)の下流側に且つ膨張要素(3)の上流側に位置決めされた追加の熱交換器(9)を介して前記圧縮冷凍回路に熱的に結合された少なくとも1つの冷却手段の温度を減少させる、方法。
【請求項13】
熱を周囲に放出する前記熱交換器(2)からの冷媒の流出位置のところにおける冷媒の温度に依存するパラメータとして、冷媒それ自体の温度又は冷媒を導くラインの表面温度を測定する、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記測定パラメータの値がしきい値を超えた場合に前記冷媒の温度を減少させる、請求項12又は13記載の方法。
【請求項15】
前記冷媒の温度を制御された仕方で下げ、前記測定パラメータを制御変数として用いる、請求項12〜14のうちいずれか一に記載の方法。
【請求項16】
冷却手段の温度を減少させる必要のない作動条件においては、流体の流れに関し、吸熱用熱交換器(4)の下流側で前記圧縮冷凍回路中に位置決めされたチャージ用熱交換器(25)により前記圧縮冷凍回路に熱的に結合されたコールドストア(23)へのチャージを行う、請求項12〜15のうちいずれか一に記載の方法。
【請求項17】
前記冷却手段の温度を減少させる必要のある作動条件においては、前記追加の熱交換器(9′,9″)を介して前記コールドストア(23)を前記圧縮冷凍回路に熱的に結合する、請求項16記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−40407(P2009−40407A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−209353(P2008−209353)
【出願日】平成20年7月18日(2008.7.18)
【出願人】(505450755)ビステオン グローバル テクノロジーズ インコーポレイテッド (140)
【Fターム(参考)】