説明

自家発電の電気エネルギーを活用する潜水装置を備えた筏屋形船

【課題】海上移動しながら船上より海中を観察し、ダイビングスポットに到着後、ダイビングやシュノーケリングを実施し、同海域の水中を船上より観察し得る海中観察透明窓を備え、太陽光発電や風力発電が潜水装置を搭載した自走機能を有した筏屋形船を提供する。
【解決手段】底面に海中観察用窓2を備えた複数人が同時着席し得る広さの海中観察ボックス1を中心にして床面5を構築し、床面下部に浮体(発砲スチロール)14を収納して筏屋形船の浮力を確保し床面全面に、太陽光発電パネル9を敷詰めた屋根8を構築し、更に屋根日差下部に円筒型風力発電装置12を設営して自家発電を実施して、又浮体収納スペースの一角に潜水装置と簡易トイレを設置した筏屋形船。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筏屋形船の活用効果を高める筏屋形船に関する。
【背景技術】
【0002】
船舶に属する屋形船は、本来河川や湖、或いは運河等で活用する水上遊覧や物資の輸送用の船舶であり、又筏型の浮体の上に設営した水上家屋として活用されている。筏屋形船の床面部に海中観察窓を備えた海中観察ボックスを設営し、ダイビングスポットに到着後ダイビングやシュノーケリング或いは、水泳の海上基地となる自家発電装置を電源とする潜水装置を備えた自走可能の筏屋形船の実用例はない。
【発明の開始】

【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般的にダイビングスポットが岸辺より近い海域のときは、岸辺より直接入水して海中散策しながら、海中移動してダイビングを実施し、ダイビングスポットが岸辺より遠い時は、船舶で海上移動してダイビングスポットに到着後入水してダイビングやシュノーケリングを実施するのが一般的である。又、水泳をする時は岸辺から入水して水泳を実施して再び岸辺に戻るのが通常でる。
【0004】
複数の人が同時参加して水上レクレーションを実施したい時、海上を移動しながら海中を散策し、ダイビングを実施したい海域に到着した時、船舶を海域停留してから同海域において、ダイビングやシュノーケリングする人は入水し、しない人は海中観察用透明窓を介して船上より同海域を観察するためには、それなりの船舶の調達が必要になり予算面と適応船舶の選択等に課題がある。
【0005】
圧縮空気を充鎮した小型ボンベ背負ってのダイビングは、潜水時間の制限があり、シュノーケリングは、不慣れの場合水難事故の不安があり、素潜りの場合も一呼吸毎の潜水となり、水泳の場合も岸辺の近くでの水泳実施となり岸辺を離れた海域でダイビングやシュノーケリング或いは、素潜り水泳遊技を実施するには、水上休憩し得る船舶が必要となる。
【0006】
複数人で参加して実施するダイビングやシュノーケリングをする人、しない人が海中観察をしながらフリーコースで海上移動して、ダイビングスポットに到着した時、アンカーを介して海上停留して同海域を水中から又は船上から観察を実施し得る。太陽光発電や風力発電で得られた電気エネルギーを活用した潜水装置でもって潜水時間の延長を図り、又電動推進機で自走する海中観察機能を備えた船舶が必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、海上移動しながら船上より海中を観察し、ダイビングスポットに到着後、ダイビングやシュノーケリングを実施し、同海域の水中を船上より観察し得る海中観察透明窓を備え、太陽光発電や風力発電が潜水装置を搭載した自走機能を有した筏屋形船の提供で課題解決を図る。
【0008】
海中観察用の透明窓を備えた複数人が、同時参加し得る海中観察ボックスの四方に床面を構築し、床面の四辺端に床面よりやや低い位置に乗下船の簡便を図る乗下船ステップを取付海中観察ボックスの壁面と乗下船ステップの間の空間に発砲スチロールの浮体を収納して筏屋形船の浮力を維持し、筏屋形船の床面にまたがる広さの屋根を構築して広い海上で日陰を提供する。
【0009】
屋根の上面に太陽光発電パネルを装着し、更に屋根日差部の下部に円筒型風車を設営しその風車と発電モーターを連結して、太陽光発電と風力発電から得られた電気エネルギーをバッテリーに補充電したバッテリーを電源とする潜水装置と電動推進機を備えた筏屋形船を構築する。
【0010】
筏屋形船の海域停留するため、複数のアンカーを備える。
【0011】
複数のダイバーに圧縮空気を供給するため、複数の潜水器具をコンプレッサーに装着する。
【0012】
長時間の海上レジャー実施に対応するため、簡易トイレを搭載する。
【0013】
筏屋形船の活用者の安全を図るため筏屋形船の屋根上に、遊泳灯及び非常時発生の時点灯するパテライトを設置して他船との追突事故を防止し非常時発生の対応をスムーズに実施出来るようにする。
又、電動推進機や船外機を乗下船ステップに取付けられるようにする。
【発明の効果】
【0014】
本発明筏屋形船は、複数人が同時参加して海上レジャーを実施する時、活用する自走機能や潜水装置を備え、フリーコースで海上移動しながら海中観察をしてダイビングスポットに到着後、アンカーを介して海域停留をしてダイビングやシュノーケリングをする人は入水ししない人は、船上より海中観察ボックスから海中を観察して水上レジャーを満喫する時に活用する筏屋形船であり、活用面が大きい船舶である。
【0015】
筏屋形船には、床面四辺に一段低い乗下船のステップを取付けてあるので、乗下船の実施が簡便であり、又広い海域で屋根の下で休憩が得られるので、物込んだ軽食や飲料水の供給を取りながら、長時間の海上レジャーが満喫出来る効果が大きい。
【0016】
筏屋形船は、活用中点灯する遊泳灯非常時発生のとき点灯させる非常時発生パトライトを備えているので、安全に海上レジャーを実施する要素が大きい。
【0017】
多人数で海上レジャーを実施する時は、複数の筏屋形船を連結する事が可能であり沖合での海上基地としての活用面が大きい。
【0018】
天候条件が悪く太陽光発電が弱い時は、予備の充電済のバッテリーを搭載し、又小型船外機を装着してバッテリーの電気エネルギーの消耗を軽減することも可能である。
【0019】
その他の活用面として、海底の調査、保全、海上土木工事、魚介類の養殖事業のメンテナンス等で活用する筏屋形船の特徴があり釣船としても活用し得る要素がある。
【発明を実施する最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図2に基づいて説明する。
【0021】
図1は、本発明筏屋形船の実施形態を示す部分断面図であり図で示す如く海中観察ボックス(1)の壁面と筏屋形船の床面(5)及び乗下船ステップ(6)とのスペースに浮体(14)が収納されており、筏屋形船の浮体が構築されている。
【0022】
床面(5)の上部全面にまたがる広さの屋根(8)が複数の柱(7)でもって構築されておりその屋根(8)の上部に太陽光発電パネル(9)が重ね設置されており、更に屋根(8)の中央部に遊泳灯(11)及び非常時発生パテライト(10)が設置されてある。
【0023】
又、図示の如く、屋根(8)の日差部分の下部に円筒型風車と連動する発電モーターで、構成する風力発電装置(12)が設置されており、屋根上の太陽光発電パネル(9)を介して自家発電を実施し得るようになっている。
【0024】
同じく図で示す如く、海中観察ボックス(1)の底辺に海中観察透明窓(2)が設置されてあり、海中観察ボックスの内側壁面に座席ステップ(21)が取付けられており船客が座って海中観察を実施得るようになっている。更に座席ステップ(21)の下部にバッテリー(15)が、収納されており自家発電した電気エネルギーを補充電するようになっている。
【0025】
同じく図で示す如く、床面(5)の上部複数の柱にまたがる安全手摺(13)が取付けられており、船客の水面落下を防止するようになっており手摺を介して船内移動が可能となる。
【0026】
同じく図で示す如く、屋根(8)の上部に遊泳灯(11)及び非常時発生パトライト(10)が設置されており、活用中は常時点灯して他船との追突事故を防止し非常時発生時は、非常時発生パトライトを点灯して緊急対応をし得るようにする。
【0027】
同じく図で示す如く、床面(5)の四辺端部に床面より若干低い位置に乗下船ステップ(6)が設置されており、海上での入水や乗下船の筒便を図るようにする。
【0028】
図2は、本発明屋形船の実施携帯を示す床面骨格部を示す平面図であり、図で示す如く床面中央部の海中観察ボックス(1)の外固に床部骨格部(4)が構築されており、更に床部骨格部(4)の外固部に乗下船ステップ(18)が取付られている。
【0029】
床面骨格部(4)の浮体収納スペース(19)の一部に、潜水装置を収納するスペースが確保されており、潜水装置一式の桟材が収納されるようになっている。又、隣接する浮体収納スペースに簡易トイレが設置されている。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】は、本発明筏屋形船の実施形態を示す部分断面図。
【図2】は、本発明筏屋形船の床面骨格部を示す平面図。
【符号の説明】
1. 海中観察ボックス 11. 遊泳灯
2. 海中観察用透明窓 12. 風力発電装置
3. 海中観察ボックスステップ 13. 安全手摺
4. 床面骨格部 14. 浮体
5. 床面 15. バッテリー
6. 乗下船ステップ 16. 潜水装置
7. 柱 17. 簡易トイレ
8. 屋根 18. アンカー
9. 太陽光発電パネル 19. 電動推進機
10. 非常時発生パトライト 20. 浮体収納スペース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筏屋形船の屋根全面に太陽光発電パネルを装着し、太陽光発電パネルで発生した電気エネルギーをバッテリーに補充電して、バッテリーを電源とするコンプレッサーを駆動させて圧縮空気を生産する方法。
【請求項2】
筏屋形船の屋根日差の下部に円筒型の風車を設営し、風車の回転軸と発電モーター回転軸を連結して円筒型風車の風圧によって、発生する回転力を電動モーターに伝達して発生した電気エネルギーをバッテリーに補充電してバッテリーを電源とするコンプレッサーを駆動させて圧縮空気を生産する方法。
【請求項3】
請求項1及び2によって生産した圧縮空気を潜水者に供給する潜水装置を備えた筏屋形船の特徴。
【請求項4】
筏屋形船を活用中、点灯する遊泳灯.非常時発生の時点灯させる非常時発生パトライトを備えた筏屋形船の特徴。
【請求項5】
筏屋形船の床面中央部に複数人で同時参加し得る広さの海中観察用透明窓を備えた海中観察ボックスを構築した筏屋形船の特徴。
【請求項6】
筏屋形船の床面より若干低い位置に、ダイバーやシュノーケリングをする人、或いは、水泳する人の乗下船の簡便を図る乗下船ステップを構築した筏屋形船の床面構造。
【請求項7】
太陽光発電や風力発電で得られた電気エネルギーを活用する電動推進機を備えた筏屋形船の特徴。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−56550(P2012−56550A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222761(P2010−222761)
【出願日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.パトライト
【出願人】(510261430)