説明

自己免疫疾患の診断、予後判定、及び処置法

一つの側面において、本発明は被験者における自己免疫疾患の分類、診断、予後判定、テラノーシス(theranosis)、及び/または治療効果(outcome)の予測法を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者における自己免疫疾患の分類、診断、予後判定、テラノーシス(theranosis)、及び/または治療効果(outcome)の予測法であって、
(a)前記被験者由来の第一細胞集団由来の第一の細胞と、(i)少なくとも第一モジュレーター若しくはそのフラグメント、または(ii)モジュレーターがない存在(a presence of no modulator)とを接触させる;
(b)前記個体由来の第二細胞集団由来の第二の細胞と、(i)少なくとも第二モジュレーター若しくはそのフラグメント、または(ii)モジュレーターがない存在とを接触させる;
(c)前記第一の細胞及び前記第二の細胞中の少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルを測定する;及び
(d)前記少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルをベースとして、前記被験者における自己免疫疾患を分類、診断、予後判定、テラノーシス、及び/または治療効果を予測する、各段階を含む、前記方法。
【請求項2】
前記活性化可能エレメントの測定済み活性化レベルを含む、前記被験者のレスポンスパネルを作り出すことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一細胞集団及び前記第二細胞集団が免疫細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第一細胞集団由来の前記第一細胞がB細胞であり、前記第二細胞集団由来の前記第二細胞がT細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記B細胞は、モジュレーターがない存在と接触させる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記B細胞型の少なくとも一つの活性化可能エレメントは、CD69、Stat3、Lck、p-Lck、pZap70/Syk、pI3K、Stat5及びホスホ-Stat3からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。.
【請求項7】
前記T細胞がナイーブ(naive)CD4 T細胞である、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記ナイーブCD4 T細胞中の少なくとも一つの活性化可能エレメントがp-Stat1であり、前記ナイーブCD4 T細胞とIL6とを接触させる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記被験者由来の第三細胞集団由来の第三の細胞と、(i)少なくとも第二モジュレーター若しくはそのフラグメント、または(ii)モジュレーターがない存在とを接触させる;及び
前記第三の細胞中の少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルを測定する、各段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第三の細胞がCD8メモリー/エフェクターT細胞である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも一つの活性化可能エレメントがp-Lckであり、前記CD8メモリー/エフェクターT細胞をT細胞受容体刺激と接触させる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第一細胞集団由来の前記第一細胞がCD4 T細胞であり、前記第二細胞集団由来の前記第二細胞がCD8 T細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記CD4 T細胞及び/またはCD8 T細胞中の少なくとも一つの活性化可能エレメントは、p-p38、Lck、p-Lck、p-Stat5及びPLCγ2からなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第一及び/または第二のモジュレーターがサイトカインである、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第一及び/または第二のモジュレーターがSTAT経路モジュレーターである、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記T細胞が制御性T細胞である、請求項4に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも一つの活性化可能エレメントがp-Stat5であり、前記制御性T細胞をIL-21と接触させる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
自己免疫疾患における疾患活動性を分類する方法であって、
(a)(i)少なくとも一つのモジュレーター若しくはそのフラグメント、または(ii)モジュレーターがない存在に応答して、複数の免疫細胞集団の一つ以上の細胞中の少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルを測定する;及び
(b)前記一つ以上の細胞中の少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルをベースとして、前記疾患活動性を分類する、各段階を含む、前記方法。
【請求項19】
前記疾患が関節リウマチであり、前記少なくとも一つの活性化可能エレメントが、CD69、p-Stat5、p-Stat1、p-Lck、p-p38、Lck、p-Stat1、p-Stat3、p-p38、PLCγ2、及びp-PLCγ2からなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも一つの活性化可能エレメント、前記一つ以上の細胞、及び前記モジュレーターまたはモジュレーターがない存在が、表1、表2、表3または表4から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記疾患が全身性エリテマトーデスである、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記複数の免疫細胞集団がT細胞集団及びB細胞集団である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
p-Stat3の活性化レベルがIFNαに応答してナイーブCD8 T細胞集団中で測定され、p-Stat6の活性化がモジュレーターがない存在に応答してB細胞集団中で測定され、p-Stat6の活性化レベルはIL-10に応答してB細胞集団中で測定される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
p-Stat3の活性化レベルがIFNαに応答してナイーブCD8 T細胞集団中で測定され、p-Stat1の活性化がモジュレーターがない存在に応答してナイーブCD8 T細胞集団中で測定され、p-Stat1の活性化レベルはIL-6に応答してナイーブCD4 T細胞集団中で測定される、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
関節リウマチに罹患している被験者の治療に対する反応性(treatment responsiveness)を予測する方法であって、
(a)前記被験者由来のB細胞集団由来のB細胞と、(i)少なくとも第一モジュレーター若しくはそのフラグメント、または(ii)モジュレーターがない存在とを接触させる;
(b)前記被験者由来のCD8 T細胞集団由来のCD8 T細胞と、(i)少なくとも第二モジュレーター若しくはそのフラグメント、または(ii)モジュレーターがない存在とを接触させる;
(c)前記B細胞及び前記CD8 T細胞中の少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルを測定する;及び
(d)前記少なくとも一つの活性化エレメントの活性化レベルをベースとして前記被験者の治療に対する応答を予測する、各段階を含む前記方法。
【請求項26】
CD69、Stat3、Lck、p-Lck、pZap70/Syk、pI3K、Stat5、及びホスホ-Stat3からなる群から選択される活性化可能エレメントの活性化レベルを前記B細胞中で測定する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
Lck、及びp-PLCγ2からなる群から選択される活性化可能エレメントの活性化レベルを前記CD8 T細胞中で測定する、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記被験者がオレンシア(Orencia)で処置されているか、または処置される予定である、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
全身性エリテマトーデスに罹患している被験者の疾患活動性(disease activity)における変化を予測する方法であって、
(a)前記被験者由来のCD8 T細胞集団由来のナイーブCD8細胞と、(i)少なくとも第一モジュレーター若しくはそのフラグメント、または(ii)モジュレーターがない存在とを接触させる;
(b)前記被験者由来のB細胞集団由来のB細胞と、(i)少なくとも第一モジュレーター若しくはそのフラグメント、または(ii)モジュレーターがない存在とを接触させる;
(c)前記B細胞及び前記ナイーブCD8 T細胞中の少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルを測定する;及び
(d)前記少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルをベースとして、前記被験者の疾患活動性における変化を予測する、各段階を含む、前記方法。
【請求項30】
p-Stat3の活性化レベルは、IL4、IL6及びIFNγからなる群から選択されるモジュレーターに応答して前記B細胞中で測定される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
p-Stat5の活性化レベルは、IFNαに応答して前記B細胞中で測定される、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
p-Stat6の活性化レベルは、IL10、またはモジュレーターがない存在に応答して前記B細胞中で測定される、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
p-Stat1の活性化レベルは、IL-10、IFNα及びIL-6からなる群から選択されるモジュレーターに応答して前記ナイーブCD8 T細胞中で測定される、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
p-Stat6の活性化レベルは、IL-15及びIFNαからなる群から選択されるモジュレーターに応答して前記ナイーブCD8 T細胞中で測定される、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
p-Stat5の活性化レベルは、IL-21に応答して前記ナイーブCD8 T細胞中で測定される、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
曲線下面積(area under the curve:AUC)値が0.7より高い、請求項1〜35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記AUC値が0.8より高い、請求項1〜36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記AUC値が0.9より高い、請求項1〜37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
陽性的中率(positive predictive value)が70%より高い、請求項1〜38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
陰性的中率(negative predictive value)が70%より高い、請求項1〜39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
被験者の自己免疫疾患の分類、診断、予後判定、テラノーシス、及び/または治療効果の予測法であって、
(a)前記被験者由来の細胞を少なくとも一つのモジュレーターに暴露する;
(b)少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルを測定する;及び
(c)前記少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルをベースとして、前記被験者の自己免疫疾患を分類、診断、予後判定、テラノーシス、及び/または治療効果を予測する、各段階を含む、前記方法。
【請求項42】
前記自己免疫疾患が、関節リウマチまたは全身性エリテマトーデスである、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記細胞が造血細胞である、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記少なくとも一つのモジュレーターが、IL-1、IL-2、IL-4、IL-6、IL-7、IL-10、IL-12、IL-15、IL-21、IL-27、GM-CSF、G-CSF、IFNα、IFNγ、T細胞受容体架橋抗体(cross-linking antibody)、B細胞受容体架橋抗体、またはそれらの組み合わせである、請求項41に記載の方法。
【請求項45】
前記少なくとも一つのモジュレーターが、IFNα、IFNγ、IL-4、IL-6、IL-21、IL-10、IL-15、またはそれらの組み合わせである、請求項1に記載の方法。
【請求項46】
前記細胞を二つ以上のモジュレーターに同時にまたは連続して暴露する、請求項41に記載の方法。
【請求項47】
前記少なくとも一つの活性化可能エレメントが、Stat1、Stat3、Stat5、Stat6、Lck、Lyn、Zap70、Syk、PLCγ2、p38、PI3Kまたはそれらの組み合わせである、請求項41に記載の方法。
【請求項48】
二つ以上の活性化可能エレメントの活性化レベルが同時にまたは連続して測定される、請求項41に記載の方法。
【請求項49】
前記少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルを測定することによって、前記細胞において少なくとも一つの経路を特徴付けすることをさらに含む、請求項41に記載の方法。
【請求項50】
前記細胞における少なくとも一つの経路の機能状態(functional state)を測定することをさらに含み、ここで前記機能状態は、前記少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルをベースとする、請求項41に記載の方法。
【請求項51】
一つ以上の細胞表面マーカー、細胞内マーカー、またはそれらの組み合わせの存在または非存在を測定することをさらに含む、請求項41に記載の方法。
【請求項52】
前記一つ以上の細胞表面マーカー、細胞内マーカーまたはそれらの組み合わせは、タンパク質、糖、脂質、核酸及び代謝産物からなる群から独立して選択される、請求項50に記載の方法。
【請求項53】
一つ以上の細胞表面マーカーまたは細胞内マーカーの存在または非存在の測定は、前記細胞表面マーカーまたは前記細胞内マーカーのエピトープの存在または非存在を測定することを含む、請求項50に記載の方法。
【請求項54】
被験者の自己免疫疾患の分類、診断、予後判定、テラノーシス、及び/または治療効果の予測は、少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルと、前記一つ以上の細胞表面マーカー、細胞内マーカーまたはそれらの組み合わせの存在または非存在の両方をベースとする、請求項50に記載の方法。
【請求項55】
前記活性化レベルは、特定の活性化可能エレメントの特定の活性化状態に特異的である結合エレメント(binding element)の結合により決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項56】
前記結合エレメントは抗体、組み換えタンパク質または蛍光染料を含む、請求項54に記載の方法。
【請求項57】
前記活性化レベルを測定する段階が、単一細胞中で一つ以上の細胞内活性化可能エレメントの活性化レベルを測定するためにフローサイトメトリー、免疫蛍光法、共焦点顕微鏡法、免疫組織化学、免疫電子顕微鏡法、核酸増幅、遺伝子アレイ、プロテインアレイ、質量分析法、パッチクランプ、二次元ゲル電気泳動法、ディファレンシャルディスプレイゲル電気泳動法、ミクロスフィアベースの多重タンパク質アッセイ(microsphere-based multiplex protein assay)、ELISA、または無標識細胞アッセイ(label-free cellular assay)を使用することを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項58】
前記治療効果の予測が、前記自己免疫疾患の活動性(activity)増加の予測を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項59】
前記一つ以上の活性化可能エレメントの活性化レベルの測定によって前記被験者の処置が誘導(guide)される、請求項41に記載の方法。
【請求項60】
前記被験者を処置するのに使用する治療薬の効能は、前記少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルをベースとして決定される、請求項41に記載の方法。
【請求項61】
被験者の自己免疫疾患を分類、診断、予後判定、テラノーシス、及び/または治療効果を予測する方法であって、
(a)前記被験者由来の細胞を少なくとも一つの治療薬に暴露する、ここで前記治療薬は免疫系障害を処置するのに使用される;
(b)少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルを測定する;及び
(c)前記少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルをベースとして、前記被験者の自己免疫疾患を分類、診断、予後判定、テラノーシス、及び/または治療効果を予測する、各段階を含む、前記方法。
【請求項62】
前記自己免疫疾患が関節リウマチまたは全身性エリテマトーデスである、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記細胞が造血細胞である、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
前記少なくとも一つの治療薬は、ステロイド剤、たとえばコルチコステロイド;サイトカイン除去生物製剤(depleting biologics)、たとえば抗-TNFα、抗-IL1β、及び抗-IL6;TNF-遮断薬、たとえばインフリキシマブ(Infliximab)、アダリムマブ(Adalimumab)、及びエタネルセプト(Etanercept);抗-インターロイキン剤、たとえばアナキンラ(Anakinra)、AMG108、イグラチモド(Iguratimod)、及びアクテムラ(Actemra);及び抗-B細胞剤、たとえばリツキシマブ(Rituximab)及びエプラツズマブ(Epratzumab);抗-共刺激分子薬、たとえばアバタセプト(Abatacept)及びベリムマブ(Belimumab);免疫寛容原性薬(tolerogenic agent)(B細胞表面DNA受容体を対象にした合成分子)、たとえばLJP 394及びTV-4710;抗-補体タンパク質薬(anti-complement protein agent)、たとえばエクリズマブ(Eculizumab);T細胞シグナル伝達分子の阻害剤、たとえばCP690550;細胞移動(cell migration)の阻害剤、たとえばケモカイン受容体のアンタゴニスト(Maraviroc、INCB3284);疾患修飾性抗リウマチ薬、たとえばレフィウノミド(lefiunomide)及びメトトレキセート;サルファサラジン;ヒドロキシクロロキン;アザチオプリン;シクロスポリン;ミノサイクリン;D-ペニシラミン;それらの等価物並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項61に記載の方法。
【請求項65】
前記細胞が二種以上の治療薬に同時にまたは連続して暴露される、請求項61に記載の方法。
【請求項66】
前記少なくとも一つの活性化可能エレメントが、Stat1、Stat3、Stat5、Stat6、Lck、Lyn、Zap70、Syk、PLCγ2、P38、PI3Kまたはそれらの組み合わせである、請求項61に記載の方法。
【請求項67】
二種以上の活性化可能エレメントの活性化レベルは同時にまたは連続して測定される、請求項61に記載の方法。
【請求項68】
前記少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルを測定することによって、前記細胞中の少なくとも一つの経路を特徴付けすることをさらに含む、請求項61に記載の方法。
【請求項69】
前記細胞中の少なくとも一つの経路の機能状態を決定することをさらに含み、ここで前記機能状態は、前記少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルをベースとする、請求項61に記載の方法。
【請求項70】
前記方法がさらに、一つ以上の細胞表面マーカー、細胞内マーカー、またはそれらの組み合わせの存在または非存在を測定することを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項71】
前記一つ以上の細胞表面マーカー、細胞内マーカー、またはそれらの組み合わせが、タンパク質、糖、脂質、核酸及び代謝物質からなる群から独立して選択される、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
一つ以上の細胞表面マーカーまたは細胞内マーカーの存在または非存在の測定は、前記細胞表面マーカーまたは前記細胞内マーカーのエピトープの存在または非存在を測定することを含む、請求項70に記載の方法。
【請求項73】
被験者の前記自己免疫疾患の分類、診断、予後判定、テラノーシス、及び/または治療効果の予測は、前記少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルと、前記一つ以上の細胞表面マーカー、細胞内マーカーまたはそれらの組み合わせの存在または非存在の両方をベースとする、請求項70に記載の方法。
【請求項74】
前記活性化レベルは、特定の活性化可能エレメントの特定の活性化状態に特異的な結合エレメントの結合によって測定される、請求項70に記載の方法。
【請求項75】
前記結合エレメントが、抗体、組み換えタンパク質、または蛍光染料を含む、請求項77に記載の方法。
【請求項76】
前記活性化レベルを測定する段階は、単一細胞中で一つ以上の細胞内活性化可能エレメントの活性化レベルを測定するために、フローサイトメトリー、免疫蛍光法、共焦点顕微鏡法、免疫組織化学、免疫電子顕微鏡法、核酸増幅、遺伝子アレイ、プロテインアレイ、質量分析法、パッチクランプ、二次元ゲル電気泳動法、ディファレンシャルディスプレイゲル電気泳動法、ミクロスフィアベースの多重タンパク質アッセイ、ELISA、または無標識細胞アッセイを使用することを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項77】
前記予測は、前記治療薬での処置に対する前記自己免疫疾患の治療効果の予測を含む、請求項61に記載の方法。
【請求項78】
前記予測によって前記被験者の処置が誘導される、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記被験者由来の前記細胞を、少なくとも一つの追加のモジュレーターに同時または連続的に暴露すること、及び前記経路内の少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルを測定することにより、少なくとも一つの経路を特徴付けることをさらに含む、請求項61に記載の方法。
【請求項80】
前記少なくとも一つのモジュレーターが、IL-1、IL-2、IL-4、IL-6、IL-7、IL-10、IL-12、IL-15、IL-21、IL-27、GM-CSF、G-CSF、IFNα、IFNγ、T細胞受容体架橋抗体、B細胞受容体架橋抗体、またはそれらの組み合わせである、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記少なくとも一つのモジュレーターが、IFNα、IFNγ、IL-4、IL-6、IL-21、IL-10、IL-15またはそれらの組み合わせである、請求項79に記載の方法。
【請求項82】
被験者において自己免疫疾患を処置するための治療標的を同定する方法であって、
(a)前記被験者由来の細胞を少なくとも一つのモジュレーターに暴露する;
(b)少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルを測定する;及び
(c)前記少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルをベースとして前記被験者における自己免疫疾患の処置のための一つ以上の治療標的を同定する、各段階を含む、前記方法。
【請求項83】
前記自己免疫疾患が、関節リウマチまたは全身性エリテマトーデスである、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記細胞が造血細胞である、請求項82に記載の方法。
【請求項85】
前記少なくとも一つのモジュレーターが、IL-1、IL-2、IL-4、IL-6、IL-7、IL-10、IL-12、IL-15、IL-21、IL-27、GM-CSF、G-CSF、IFNα、IFNγ、T細胞受容体架橋抗体、B細胞受容体架橋抗体、またはそれらの組み合わせである、請求項82に記載の方法。
【請求項86】
前記少なくとも一つのモジュレーターが、IFNα、IFNγ、IL-4、IL-6、IL-21、IL-10、IL-15またはそれらの組み合わせである、請求項82に記載の方法。
【請求項87】
前記細胞が二種以上のモジュレーターに同時にまたは連続的に暴露される、請求項82に記載の方法。
【請求項88】
前記少なくとも一つの活性化可能エレメントが、Stat1、Stat3、Stat5、Stat6、Lck、Lyn、Zap70、Syk、PLCγ2、P38、PI3Kまたはそれらの組み合わせである、請求項82に記載の方法。
【請求項89】
二種以上の活性化可能エレメントの活性化レベルが同時にまたは連続的に測定される、請求項42に記載の方法。
【請求項90】
前記少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルを測定することによって、前記細胞中の少なくとも一つの経路を特徴付けすることをさらに含む、請求項82に記載の方法。
【請求項91】
前記細胞中の少なくとも一つの経路の機能状態を測定することをさらに含み、ここで前記機能状態は、前記少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルをベースとする、請求項82に記載の方法。
【請求項92】
前記方法は一つ以上の細胞表面マーカー、細胞内マーカー、またはそれらの組み合わせの存在または非存在を測定することをさらに含む、請求項82に記載の方法。
【請求項93】
前記一つ以上の細胞表面マーカー、細胞内マーカー、またはそれらの組み合わせは、タンパク質、糖、脂質、核酸及び代謝産物からなる群から独立して選択される、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
一つ以上の細胞表面マーカーまたは細胞内マーカーの存在または非存在の測定は、前記細胞表面マーカーまたは前記細胞内マーカーのエピトープの存在または非存在を測定することを含む、請求項92に記載の方法。
【請求項95】
被験者における前記自己免疫疾患の処置のための一つ以上の治療標的の同定は、前記少なくとも一つの活性化可能エレメントの活性化レベルと、前記一つ以上の細胞表面マーカー、細胞内マーカー、またはそれらの組み合わせの存在または非存在とをベースとする、請求項92に記載の方法。
【請求項96】
前記活性化レベルは、特定の活性化可能エレメントの特定の活性化状態に特異的な結合エレメントの結合により測定する、請求項82に記載の方法。
【請求項97】
前記結合エレメントは、抗体、組み換えタンパク質、または蛍光染料を含む、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記活性化レベルの測定段階は、単一細胞中で一つ以上の細胞内活性化可能エレメントの活性化レベルを測定するために、フローサイトメトリー、免疫蛍光法、共焦点顕微鏡法、免疫組織化学、免疫電子顕微鏡法、核酸増幅、遺伝子アレイ、プロテインアレイ、質量分析法、パッチクランプ、二次元ゲル電気泳動法、ディファレンシャルディスプレイゲル電気泳動法、ミクロスフィアベースの多重タンパク質アッセイ、ELISA、または無標識細胞アッセイを使用することを含む、請求項82に記載の方法。
【請求項99】
(a)活性化可能エレメントの活性化状態を検出し得る結合エレメント、ここで前記活性化可能エレメントの活性化レベルは自己免疫疾患と相関する;
(b)被験者における自己免疫疾患の診断、予後判定、テラノーシス、または治療効果の予測において前記結合エレメントを使用するための使用説明書を含むキット。
【請求項100】
前記結合エレメントが、ペプチド、ポリペプチド、オリゴペプチド、タンパク質または抗体である、請求項99に記載のキット。
【請求項101】
前記結合エレメントがさらに標識エレメントを含む、請求項99に記載のキット。
【請求項102】
前記標識エレメントが、小分子フルオロフォア(fluorophore)、タンパク質性フルオロフォア、放射性同位体、酵素、抗体、化学発光分子、ビオチン、ストレプトアビジン、ジゴキシゲニン、発色性色素(chromogenic dye)、蛍光染料、リン染料(phosphorous dye)、ルシフェラーゼ、磁性粒子、ベータ-ガラクトシダーゼ、アミノ基、カルボキシ基、マレイミド基、オキソ基及びチオール基、量子ドット、キレート化若しくはケージ化(caged)ランタニド、アイソトープタグ、放射線不透過性タグ、高電子密度タグ(electron-dense tag)、放射性同位体、常磁性粒子、アガロース粒子、質量タグ(mass tag)、e-タグ、ナノ粒子及びベシクルタグ(vesicle tag)からなる群から選択される、請求項101に記載のキット。
【請求項103】
前記標識エレメントが酵素及び前駆体化合物を含む、請求項101に記載のキット。
【請求項104】
少なくとも一つのモジュレーターをさらに含む、請求項99に記載のキット。
【請求項105】
前記少なくとも一つのモジュレーターが、IL-1、IL-2、IL-4、IL-6、IL-7、IL-10、IL-12、IL-15、IL-21、IL-27、GM-CSF、G-CSF、IFNα、IFNγ、T細胞受容体架橋抗体、B細胞受容体架橋抗体、またはそれらの組み合わせである、請求項104に記載のキット。
【請求項106】
前記活性化可能エレメントは、Sat1、Stat3、Stat5、Stat6、Lck、Lyn、Zap70、Syk、PLCγ2、p38、またはPI3Kである、請求項99に記載のキット。
【請求項107】
一つ以上の細胞表面マーカー、細胞内マーカー、またはそれらの組み合わせに特異的な一つ以上の抗体をさらに含む、請求項99に記載のキット。
【請求項108】
前記一つ以上の細胞表面マーカー、細胞内マーカー、またはそれらの組み合わせは、タンパク質、糖、脂質、核酸及び代謝物質からなる群から独立して選択される、請求項107に記載のキット。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−520208(P2013−520208A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555157(P2012−555157)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際出願番号】PCT/US2011/026117
【国際公開番号】WO2011/106558
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(506330896)ザ・ボード・オブ・トラスティーズ・オブ・ザ・レランド・スタンフォード・ジュニア・ユニバーシティ (15)
【氏名又は名称原語表記】THE BOARD OF TRUSTEES OF THE LELAND STANFORD JUNIOR UNIVERSITY
【Fターム(参考)】