説明

自転車用通信アダプタ

【課題】複数の電装品を電力線通信により接続可能な自転車用電装システムに管理システムから信号および電力を供給可能な通信アダプタを提供する。
【解決手段】通信アダプタ40は、複数の電装品を電力線通信により接続可能な自転車用電装システム7と、自転車用電装システムを管理する管理システム50と、を接続可能である。通信アダプタは、第2コントローラ45と、昇圧回路42と、を備える。第2コントローラ45は、管理システム50から出力される信号を電力線通信規格の信号に変換する。昇圧回路42は、管理システム50から供給される電圧を昇圧する。また、第2コントローラ45は、昇圧回路42で変換した電圧に、変換した信号を重畳する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信アダプタ、特に、複数の電装品を電力線通信により接続可能な自転車用電装システムと、自転車用電装システムを管理する管理システムと、を接続可能な自転車用通信アダプタに関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載された複数の電装品を有する電装システムにおいて、車両のバッテリに接続された電力線を介して複数の電装品が通信する技術が従来知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−064405号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術には、車両内の電装品の状態のチェックや制御のための信号を外部の管理システムから電装システムに供給する通信アダプタは開示されていない。しかも電源を持たない電装品に管理システム側から電力を供給できない。
【0005】
本発明の課題は、複数の電装品を電力線通信により接続可能な自転車用電装システムに管理システムから信号および電力を供給可能な通信アダプタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明1に係る自転車用通信アダプタは、複数の電装品を電力線通信により接続可能な自転車用電装システムと、自転車用電装システムを管理する管理システムと、を接続可能である。自転車用通信アダプタは、信号変換部と、電圧変換部と、重畳部と、を備える。信号変換部は、管理システムから出力される信号を電力線通信の規格の信号に変換する。電圧変換部は、管理システムから供給される電圧を変換する。重畳部は、電圧変換部で変換した電圧に、信号変換部で変換した信号を重畳する。
【0007】
この通信アダプタでは、管理システムから例えば通信線を介して出力された信号が信号変換部により電力線通信規格の信号に変換される。また、管理システムから例えば電力線を介して出力された電力の電圧が電圧変換部により変換される。電圧変換部で変換された電圧には、信号変換部で変換された信号が重畳される。これにより、電装システムの電装品が電源を有していなくても、管理システムから電装システムに信号および電力を供給可能になる。また管理システムが出力可能な電圧と、電装品の動作に必要な電圧とが異なる場合であっても、電装品を動作させることができる。
【0008】
発明2に係る自転車用通信アダプタは、発明1に記載の自転車用通信アダプタにおいて、管理システムから供給される電力を蓄える蓄電部をさらに備える。この場合には、管理システムから供給された電力を蓄えることができるので、安定した電力を電装システムに供給できる。
【0009】
発明3に係る自転車用通信アダプタは、発明2に記載の自転車用通信アダプタにおいて、蓄電部は、電圧変換部と電装品との間に接続される。この場合には、電圧変換された電力を蓄えることができる。
【0010】
発明4に係る自転車用通信アダプタは、発明1から3に記載の自転車用通信アダプタにおいて、自転車用電装システムの電源の状態に応じて、電圧変換部から電装品への電力の供給を選択的に行う電源選択部をさらに備える。この場合には、たとえば電源を有する自転車用電装システムで、本アダプタから電力を供給しなくても各電装品の動作可能な場合には、本アダプタからの電力の供給を停止し、電源を有さない自転車用電装システムでは、電圧変換部で電圧変換された電力を供給できる。
【0011】
発明5に係る自転車用通信アダプタは、発明4に記載の自転車用通信アダプタにおいて、電源選択部は、電装品の電位および電流の少なくともいずれかを検出する検出部を有し、予め定める値以下のときに、電圧変換部から電装品へ電力を供給する。この場合には、電装品の電位または電流により、電力の供給の要否を容易に判断できる。
【0012】
発明6に係る自転車用通信アダプタは、発明1から5に記載の自転車用通信アダプタにおいて、電圧変換部から出力される過電流を制限する過電流制限部をさらに備える。
【0013】
発明7に係る自転車用通信アダプタは、発明1から6に記載の自転車用通信アダプタにおいて、自転車用電装システムと接続可能な2つの第1通信端子と、管理システムと接続可能な第2通信端子と、さらに備える。この場合には、電装システムと接続可能な2つの接続端子を有しているので、1つの接続端子のみを用いて本アダプタを自転車用電装システムと接続することもできるし、任意の2つの電装品の間に本アダプタを接続することもできる。
【0014】
発明8に係る自転車用通信アダプタは、発明1から7に記載の自転車用通信アダプタにおいて、信号変換部は、管理システムからユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus:以下、USBという)規格の信号を受信する。電力線と通信線と有し、汎用性を有するUSB規格により管理システムと接続できるので、管理システムをUSB規格が搭載されたパーソナルコンピュータにより実現できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、自転車用電装システムの電装品が電源を有していなくても、管理システムから自転車用電装システムに信号および電力を供給可能になり、管理システムによって自転車用電装システムを円滑に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態による自転車用通信アダプタ、自転車用通信アダプタを介して接続される自転車用電装システムおよび管理システムを示すブロック図。
【図2】自転車用電装システムのバス接続構造を示すブロック図。
【図3】第1実施形態による自転車用通信アダプタの構成を示すブロック図。
【図4】第2実施形態の図2に相当するブロック図。
【図5】第3実施形態の図2に相当するブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1において、本発明の第1実施形態による自転車用通信アダプタ(以下、通信アダプタという)40を介して管理システム50に接続される自転車用電装システム(以下、電装システムという)7は、電力線通信(Power Line Communication:以下、PLCと略す)規格により複数の電装品を接続可能なシステムである。電装システム7は、PLC規格により接続される電装品としての、例えば、電動駆動可能なリアディレーラ10rと、電動駆動可能なフロントディレーラ10fと、バッテリユニット12と、動作モード変更ユニット14と、第1変速操作部16rと、第2変速操作部16fと、を備える。各電装品には、固有の識別情報が付与されている。
【0018】
リアディレーラ10rは、リア変速モータ20rと、リア段数センサ21rと、リア制御部22rと、を有する。リア変速モータ20rは、リアディレーラ10rの図示しないチェーンガイドをシフトアップおよびシフトタウン方向に駆動する。リア段数センサ21rは、チェーンガイドを複数の変速位置に位置決めするために使用される。リア制御部22rは、第1変速操作部16rの後述するスイッチXおよびスイッチYの操作に応じてリア変速モータ20rを制御する。
【0019】
フロントディレーラ10fは、フロント変速モータ20fと、フロント段数センサ21fと、フロント制御部22fと、を有する。フロント変速モータ20fは、フロントディレーラ10fの図示しないチェーンガイドをシフトアップおよびシフトタウン方向に駆動する。フロント段数センサ21fは、チェーンガイドを複数の変速位置に位置決めするために使用される。フロント制御部22fは、第2変速操作部16fの後述するスイッチXおよびスイッチYの操作に応じてフロント変速モータ20fを変速制御する。
【0020】
バッテリユニット12は、例えばリチウムイオンバッテリ等のバッテリ12aを着脱自在に保持する。モード変更ユニット14は、フロントディレーラ10fおよびリアディレーラ10rの各変速段におけるチェーンガイドの位置を微調整するために、電装システム7の動作モードを選択するために設けられる。モード変更ユニット14は、モード変更スイッチ14aを有する。モード変更スイッチ14aを操作することによって、電装システム7を調整モードで動作させるかを選択することができる。調整モードでは、たとえば第1変速操作部16rの後述するスイッチXまたはスイッチYを操作することによって、リアディレーラ10rのチェーンガイドの位置をシフトアップ側またはシフトダウン側に微調整することができる。また、調整モードでは、第2変速操作部16fの後述するスイッチXおよびスイッチYの操作することによって、フロントディレーラ10fのチェーンガイドの位置をシフトアップ側またはシフトダウン側に微調整することができる。
【0021】
第1変速操作部16rは、リアディレーラ10rの変速操作に用いるスイッチXおよびスイッチYを有する。第2変速操作部16fは、フロントディレーラ10fの変速操作に用いるスイッチXおよびスイッチYを有する。第1変速操作部16rのスイッチXおよびスイッチYは、たとえばフロントブレーキを制動するためのブレーキレバー、またはブレーキレバーのブラケットに設けられる。第2変速操作部16fのスイッチXおよびスイッチYは、たとえばリアブレーキを制動するためのブレーキレバー、またはブレーキレバーのブラケットに設けられる。
【0022】
これらの各電装品は、電力通信線25により接続される。各電装品には、電力通信線25の両端に設けられたコネクタが接続可能な通信端子26が装着される。通信端子26は、例えば、2芯のメスコネクタである。通信端子26は、電装システム7の終端にある電装品(例えば、リアディレーラ10r)には、1つしか設けられないが、その他の電装品には2つ設けられる。なお、終端にある電装品に通信端子26を2つ設けてもよい。例えば、この実施形態では、終端にある第2変速操作部16fには、通信端子26が2つ設けられる。さらに電装品として、たとえば第1及び第2変速操作部とは異なる形態の変速スイッチを取り付ける場合、第2変速操作部16fにある使用していない通信端子26に電力通信線25を用いて追加して接続することができる。
【0023】
なお、図1では、通信アダプタ40をモード変更ユニット14と第1変速操作部16rとの間に接続している。しかし、通信アダプタ40が取り外された状態の、通常の電装システム7では、ディレーラ調整ユニット14と第1変速操作部16rとが、電力通信線25により接続される。
【0024】
図2に示すように、各電装品は、シリアルバス構造に接続されている。すなわち、図2に示す、電装品の内部にもシリアルバスSBが設けられており、通信アダプタ40を装着した場合、通信アダプタ40と各電装品と電力通信線25とでシリアルバスSBが構成される。これにより、いずれの電装品を接続または離脱しても、電力通信線25で接続されていれば電装品は動作可能である。例えば、図1において、通信アダプタ40と、モード変更ユニット14と、を外しても、バッテリユニット12と、第1変速操作部16rと、を電力通信線25で接続することにより、電装システム7は動作する。また、たとえばフロントディレーラ10fが通常の変速ケーブルで動作する場合は、バッテリユニット12とリアディレーラ10rとを電力通信線25で接続すればよい。この場合にも、電装システム7は動作する。
【0025】
管理システム50は、例えば、USB規格の入出力端子50a(例えば、USBメスAコネクタ)を有するパーソナルコンピュータ(Personal Computer:以下、PCという)で構成される。管理システム50は、PC内に格納された管理ソフトウェアにより、各電装品の故障診断、各電装品の設定、各電装品のファームウエアの更新等の管理処理を実行可能である。
【0026】
本発明の第1実施形態による通信アダプタ40は、図1に示すように、管理システム50と、2本の通信線および2本の電力線を有するUSBケーブル29を介して接続可能である。通信アダプタ40は、電力線通信用の2つの第1通信端子27と、管理システム50と通信可能な第2通信端子28と、を有する。第1通信端子27は、電装品の通信端子26と同じ仕様である。第2通信端子28は、例えば、USBメスBコネクタで構成される。第1通信端子27を2つ設けることにより、電装システム7のいずれにも、通信アダプタ40を接続可能である。例えば、図1では、モード変更ユニット14と第1変速操作部16rとの間に通信アダプタ40を接続したが、バッテリユニット12とフロントディレーラ10fの間等のいずれか2つの電装品の間に通信アダプタ40を接続可能である。
【0027】
通信アダプタ40は、図3に示すように、第1コントローラ41と、昇圧回路42と、蓄電素子43と、出力スイッチ44と、第2コントローラ45と、電圧判定回路46と、を備える。第1コントローラ41は、第2通信端子28の信号線端子に接続される。第1コントローラ41は、管理システム50からUSBケーブル29の信号線を介して出力されたPCの通信方式で出力されたシリアルデータを受け取り、第2コントローラ45に出力する。
【0028】
昇圧回路42は、第2通信端子28の電力線端子に接続される。昇圧回路42は、管理システム50からUSBケーブル29の電力線を介して出力される電圧を電装システム7に応じた電圧に昇圧する。昇圧回路42は、例えば、USBケーブル29を介して管理システム50から出力される5Vの電圧をリア変速モータ20rおよびフロント変速モータ20fで使用する6V−9Vの電圧に上昇させる。昇圧回路42は、電圧変換部の一例である。
【0029】
蓄電素子43は、昇圧回路42に一端が接続され、他端が接地される。蓄電素子43は、例えば、電気二重層コンデンサ等の大容量コンデンサである。蓄電素子43は、USB規格の制限電流より大電流が必要なリア変速モータ20rやフロント変速モータ20f等の電動アクチュエータを動作させるために設けられる。蓄電素子43は、昇圧回路42の出力側に接続される。出力スイッチ44は、昇圧回路42および蓄電素子43の出力側に接続される。蓄電素子43は蓄電部の一例である。
【0030】
出力スイッチ44は、蓄電素子43から電装システム7に供給される電力をオンオフする。
【0031】
第2コントローラ45は、PCの通信方式で出力されたそれぞれの信号をPLC規格の信号に変換し、電装システム7に出力する。第2コントローラ45は、信号変換部の一例である、また、第2コントローラ45は、電圧判定回路46の判定結果に応じて、出力スイッチ44をオンオフする。さらに、第2コントローラ45は、管理システム50から電動アクチュエータを動作させる命令が出力されると、命令の実行前に蓄電素子43の充電状態をチェックする。そして、充分な充電状態であることを確認してから、命令を示す信号を出力する。
【0032】
電圧判定回路46は、電装システム7に電力を供給すべきか否かを判定するために設けられる。電圧判定回路46は、電源選択部の一例である。具体的には、電圧判定回路46は、通信アダプタ40を管理システム50および電装システム7に接続したときに、電装システム7内の電力通信線の電圧が所定のしきい値より低いか否かにより、電源供給の要否を判定する。電圧判定回路46において電装システム7の電圧が所定のしきい値よりも低いと判定すると、第2コントローラ45は、蓄電素子43の充電状態をチェックして、充分な蓄電状態であることを確認してから、出力スイッチ44をオンする。出力スイッチ44は、電装システム7の電圧が0または実質的に0のときにのみオンされるのが好ましい。
【0033】
第2コントローラ45は、出力スイッチ44をオンしているときには、昇圧回路42で昇圧された電圧にPLC規格の信号を重畳し、第1通信端子27から出力する。第2コントローラ45は、重畳部として機能する。また第2コントローラ45は、出力スイッチ44をオンしていないときであっても、電装品システム7の電源の電圧が充分であれば、電力通信線25を介して第1通信端子27に供給される電圧にPLC規格の信号を重畳する。
【0034】
このような構成の通信アダプタ40では、管理システム50から、電動アクチュエータを動作させない命令(例えば、第2変速操作部16fのスイッチXまたはスイッチYの動作チェックの命令)が出力されると、その命令をPLC規格の信号に変換し、電圧に重畳して電装システム7に出力する。
【0035】
一方、管理システム50から、電動アクチュエータを動作させる命令が出力されると、その命令を出力する前に、蓄電素子43の充電状態をチェックし、充分な充電状態になると、命令に応じたPLC規格の信号を電圧に重畳して電装システム7に出力する。
【0036】
この通信アダプタ40では、管理システム50から例えばUSBケーブル29を介して出力された信号が第2コントローラ45によりPLC規格の信号に変換される。また、管理システム50から例えば電力線を介して出力された電力の電圧が昇圧回路42により、電装システム7で使用可能な電圧に昇圧される。昇圧回路42で昇圧された電圧には、第2コントローラ45で変換された信号が重畳される。これにより、電装システム7の電装品が電源を有していなくても、管理システム50から電装システム7に信号および電力を供給可能になる。また管理システム50が出力可能な電圧と、電装システム7の電装品の動作に必要な電圧とが異なる場合であっても、通信アダプタ40を用いることによって各電装品を円滑に動作させることができる。
【0037】
通信アダプタ40では、蓄電素子43を備えることによって、瞬間的に大電流を流すことができるので、たとえば電動アクチュエータなどの大電流が必要な電気部品を備える電装品であって、管理システム50の出力電力を直接供給しても安定して動作させることができない電装品を、円滑に動作させることができる。
【0038】
<第2実施形態>
第1実施形態では、通信アダプタ40が蓄電素子43を有するが、第2実施形態では、図4に示すように、通信アダプタ140は、蓄電素子を有さない。通信アダプタ140のその他の構成は、通信アダプタ40と同じである。瞬間的に大きな電流を流す必要のない電装品を接続する場合には、第2の実施形態のように構成を簡略化することができる。
【0039】
<第3実施形態>
第3実施形態の通信アダプタ240は、図5に示すように、昇圧回路42と出力スイッチ44との間に、過電流制限回路48が接続されている。通信アダプタ240のその他の構成は、通信アダプタ40と同じである。過電流制限回路48は、蓄電素子43から電装システム7に過度な電流が流れないように、電流を制限する。過電流制限回路48を設けることによって、電装システム7が短絡故障している場合であっても、電装システム7に大電流が流れることを抑制することができる。過電流制限回路48の制限電流値は、たとえば電力通信線の規格値または電動アクチュエータの規格値にあわせて設定される。
【0040】
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0041】
(a)前記実施形態では、通信アダプタ40に2つの第1通信端子27を設けたが、第1通信端子27は、少なくとも一つあればよい。通信端子が一つの場合、例えば、第2変速操作部16fの使用していない通信端子に通信アダプタ40を接続すればよい。
【0042】
(b)前記実施形態では、電力を供給可能なUSB規格の通信規格を例示したが、電力と信号とを別々の規格で管理システムから通信アダプタに出力してもよい。
【0043】
(c)前記実施形態では、電圧により、電装システム7の電装品の電源供給の要否を判定したが、電流により判定してもよい。
【0044】
(d)前記実施形態では、蓄電部として大容量コンデンサを例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、二次電池でもよい。
【符号の説明】
【0045】
7 電装システム
10f フロントディレーラ
10r リアディレーラ
12 バッテリユニット
14 モード変更ユニット
16f 第1変速操作部
16r 第2変速操作部
25 電力通信線
27 第1通信端子
28 第2通信端子
40 通信アダプタ
41 第1コントローラ
42 昇圧回路
43 蓄電素子
44 出力スイッチ
45 第2コントローラ
46 電圧判定回路
48 過電流制限回路
50 管理システム
140 通信アダプタ
240 通信アダプタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電装品を電力線通信により接続可能な自転車用電装システムと、前記自転車用電装システムを管理する管理システムと、を接続可能な自転車用通信アダプタであって、
前記管理システムから出力される信号を前記電力線通信の規格の信号に変換する信号変換部と、
前記管理システムから供給される電圧を変換する電圧変換部と、
電圧変換部で変換した電圧に、前記信号変換部で変換した信号を重畳する重畳部と、
を備える自転車用通信アダプタ。
【請求項2】
前記管理システムから供給される電力を蓄える蓄電部をさらに備える、請求項1に記載の自転車用通信アダプタ。
【請求項3】
前記蓄電部は、前記電圧変換部と前記電装品との間に接続される、請求項2に記載の自転車用通信アダプタ。
【請求項4】
前記自転車用電装システムの電源の状態に応じて、前記電圧変換部から前記電装品への電力の供給を選択的に行う電源選択部をさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の自転車用通信アダプタ。
【請求項5】
前記電源選択部は、前記電装品の電位および電流の少なくともいずれかを検出する検出部を有し、
予め定める値以下のときに、前記電圧変換部から前記電装品に電力を供給する、請求項4項に記載の自転車用通信アダプタ。
【請求項6】
前記電圧変換部から出力される過電流を制限する過電流制限部をさらに備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の自転車用通信アダプタ。
【請求項7】
前記自転車用電装システムと接続可能な2つの第1通信端子と、
前記管理システムと接続可能な第2通信端子と、さらに備える、請求項1から6のいずれか1項に記載の自転車通信アダプタ。
【請求項8】
前記信号変換部は、前記管理システムからユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus)規格の信号を受信する、請求項1から7のいずれか1項に記載の自転車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−34038(P2013−34038A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167758(P2011−167758)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000002439)株式会社シマノ (1,038)
【Fターム(参考)】