舗装用ブロック、および舗装構造体
【課題】本発明は舗装用ブロック、および舗装構造体に関し、一般道路の歩車道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装するのに敷設され、突条部と嵌合溝とによる噛み合わせが円滑かつ確実に行われて施工性に優れ、また、ブロック本体相互間の目地間隙の管理も容易かつ確実に行え、不陸や段差が生ぜず、構造堅牢なす。
【解決手段】突条部は嵌合溝に噛み合わせる時に、突条部の基端部2aの上下には、壁面部7,7の内側に位置する弧状肩壁面部4,4が設けられ、嵌合溝の開口端3aの上下に弧状肩壁面部が相互に接触可能な弧状肩受面部5,5が設けられる。
【解決手段】突条部は嵌合溝に噛み合わせる時に、突条部の基端部2aの上下には、壁面部7,7の内側に位置する弧状肩壁面部4,4が設けられ、嵌合溝の開口端3aの上下に弧状肩壁面部が相互に接触可能な弧状肩受面部5,5が設けられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は舗装用ブロック、および舗装構造体に関し、例えば一般道路の歩車道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装するのに敷設され、施工性に優れ、また、対向するブロック本体相互間の目地間隙の管理も容易かつ確実に行え、敷設後に不陸や段差が生ぜず、構造堅牢な仕上がりとなると共に排水性に優れた舗装用ブロック、および舗装構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、雨水の地盤への浸透・保水を図るために、歩道や公園などの舗装面を透水性構造とするのに、ブロックそのものに透水性のあるブロックが、用いられているが、この透水性ブロックを敷設する一般的な方法は、路面を一定の深さまで掘削して路床とし、この路床の上に砂利、または砕石を敷き詰めて路盤層を形成し、さらに、この路盤層の上部に砂層を配置してサンドクッションとし、そのサンドクッションの上に一定の目地間隙をおいて透水性ブロックを配列し、そして、前記目地間隙に砂を目地材として充填するという、施工が行われていた。この透水性ブロックとして、砂利のような粗骨材や、粗骨材に砂のような細骨材が混合されたものを、結合材としてセメントや合成樹脂を用いて結合、固化し、内部に形成される細孔を通じて雨水の透水性をはかるものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、歩道に使用され、排水性が改善された舗設用ブロックとして、振動低減となる滑り止め用の多数の平行溝を上面に設けたブロック本体の対向する一方の側面に突条部が突設され、他方の側面には、隣接するブロック本体の前記突条部が嵌入される嵌合溝が設けられた噛み合わせ構造を有し、施工時に前記突条部と前記嵌合溝とによる噛み合わせ構造を半ブロックずらして敷設される舗設用ブロックであってブロック本体上面の複数の平行溝と、隣接する舗設用ブロックとの間の目地の幅寸法が略等しくなされ、目地部分でのがたつきや振動を軽減させるものがあった。そして、突条部および突条部が嵌合される嵌合溝の断面形状は、略台形をなし、噛み合わせ時には、突条部の上面傾斜面および下面傾斜面と、嵌合溝の内面傾斜面とが相互に面接触する。なお、隣接するブロック本体の間の目地には、目地砂が充填される(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
また、特許文献2の舗設用ブロックと同様、その側面の一方に凹部を設け、他方の側面には凸部を設けた噛み合わせ構造を有し、裏面には溝を有するペイバーであり、敷設には先ず、路盤に砕石を敷設した後に、比較的厚くセメントモルタルを塗布し、セメントモルタルが硬化しないうちに、水溜まりのできる多数の筒を持った路盤材コンクリートブロックの下部をセメントモルタルで密封して道路路盤を構成し、その道路路盤の上に無数の穴をあけたプラスチック製の不織布を敷設した上に、前記噛み合わせ構造を有するペイバーを半ブロックずらして敷設した構造の保水性道路の構造があった(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−311003号公報
【特許文献2】特許第3469203号公報
【特許文献3】特許第4143558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記特許文献1に記載の上記従来の透水性ブロックでは、配列された透水性ブロックの間の目地間隙に砂を目地材として充填することにより、隣接されたブロック本体相互には目地砂による制止圧が加わってブロック本体を固定し、施工が行われるものであるので、使用年数を経たりして砂が細粒化して目詰まりするとか、降雨量が多くなって、目地間隙から目地砂が流出してしまい、流失された目地砂が透水ブロック本体の内部に形成された細孔内に詰まり、透水性ブロックの透水性能が、低下されてしまうという問題があった。
【0007】
また、上記特許文献1に記載の上記従来の透水性ブロックでは、前述のように一定の深さまで掘削した路床の上に砂利、または砕石を敷き詰めて形成される路盤層の上部に砂層を配置してサンドクッションとし、そのサンドクッションの上に透水性ブロックを敷設するものであるので、使用年数を経たりして目詰まりするとか、降雨量が多くなると、透水性ブロックを支持しているサンドクッションの砂が流出してしまうため、透水性ブロックに対するサンドクッションの支持機能が損なわれ、大きな荷重が透水ブロックに加わると、透水ブロックは不同沈下し、透水性ブロック相互の上面には、段差や不陸を生じてしまい、透水性ブロック相互の上面の平滑度を維持するのが難しかった。
【0008】
そして、上記特許文献1に記載の上記従来の透水性ブロックでは、前述のように、その敷設時に、掘削した路床の上に砂利、または砕石を敷き詰めて形成される路盤層の上部に砂層を配置してサンドクッションとしたり、透水性ブロック間での目地間隙内への目地砂の充填作業や流出された目地間隙への目地砂の補充作業が必要になるので、施工、および保守、管理には多くの作業、労力が必要になり、工事費および資材費も高価になる。
【0009】
また、特許文献2に記載の上記従来の舗設用ブロックでは、ブロック本体の突条部が隣接するブロック本体の嵌合溝に嵌入され、突条部の上面傾斜面および下面傾斜面と嵌合溝の内面傾斜面とが互いに面接触する噛み合わせ構造により、隣接するブロック本体相互を半ブロックずらして敷設されているので、ブロック本体の敷設作業時に、ブロック本体の嵌合溝と突条部との間に砂礫等が噛み込んでしまうと、突条部と嵌合溝の噛み合わせ構造が充分に機能せずガタツキ易く、また隣接するブロック本体同士の縁部が当ってしまい、大きな応力が加わる結果、ブロック本体を破損させるおそれがあった。そのためブロック本体同士に制圧をかけてブロック本体同士の縁部の当接を阻止するのに、隣接するブロック本体同士の間の目地間隙に目地砂を目地材として充填する必要があるが、目地砂の存在に起因して目地間隙から目地砂が流出してしまい、目地砂が透水ブロック本体の内部に形成された細い通水孔内に詰まり、透水性ブロックの透水性能が、低下されると言った上記特許文献1と同様の問題があった。そして、前述のように、ブロック本体の嵌合溝と突条部との間に砂礫等が噛み込んでしまうと、突条部と嵌合溝の噛み合わせ構造が充分に機能しないため、ブロック本体相互の上面の平滑度を出すのに苦労をしていた。
【0010】
また、特許文献3に記載の上記従来の保水性道路では、敷設されるペイバーが、上記特許文献2に記載のブロック本体と同様の構造の側面の一方に凹部を設け、他方の側面には凸部を設けた噛み合わせ構造を有したものであり、敷設されるペイバーが上記特許文献2に記載のブロック本体と同様の構造なので、ペイバーの敷設時にブロック本体の嵌合溝と突条部との間に砂礫等が噛み込んでしまうと、隣接するペイバー同士の噛み合わせ構造が充分に機能しないおそれがある。しかも、特許文献3に記載の保水性道路では、隣接するペイバー間の目地間隙に目地砂を使用していないので、上記隣接するペイバー同士の噛み合わせが不十分なために、隣接するペイバー同士の縁部が当たってしまい、ブロック本体が破損するおそれがあるという問題があった。
【0011】
しかも、施工現場毎に異なる変化に富んだ敷設勾配があったり、また、排水桝や排水溝の設置方向、舗設用ブロックの敷設面積の広狭等の相違があるが、特許文献2に記載の上記従来の舗設用ブロック、および特許文献3に記載の上記従来の保水性道路に敷設されるペイバーでは、施工現場毎にブロック本体相互やペイバー相互を敷設勾配に合わせて噛み合わせたり、さらには目地間隙幅を広狭調整して降雨量に対応して透水量を加減すように接続することについては何等の手段が施されてはいなかった。
【0012】
本発明は上記従来の問題点を解決するとともに、ブロック本体の対向する辺の一方の側面に設けた突条部と、他方の側面に設けた嵌合溝とよりなる噛み合わせが円滑かつ確実に行え、施工性に優れ、ブロック本体相互の上面の平滑度が充分に確保され、また、施工現場毎にブロック本体相互間の目地間隙の管理も容易かつ確実であり、敷設後にも路盤基礎が弱くなって不同沈下が生ぜず、排水性が良いにもかかわらず、構造堅牢な仕上がりになる舗装用ブロック、および舗装構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の請求項1に記載の発明は、ブロック本体の対向する一方の側面の略中央には突条部が突設され、他方の側面の略中央には隣接するブロック本体の前記突条部が嵌入される嵌合溝が設けられ、前記嵌合溝を挟んで前記他方の側面の上方および下方には突起部が設けられ、前記突条部を挟んで前記一方の側面の上方および下方には隣接するブロック本体の前記他方の側面の前記突起部が当接可能となる壁面部が設けられた舗装用ブロックにおいて、
前記突条部の基端部の上下には、線対称位置にそれぞれ、前記上下の壁面部の内側に位置する弧状肩壁面部が設けられ、
前記嵌合溝の開口端の上下には、線対称位置にそれぞれ、前記弧状肩壁面部が相互に当接可能になる弧状肩受面部が設けられ、
前記突条部は前記嵌合溝に対する噛み合わせ時に略垂直方向に回動変位可能に設けられている
ことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記突条部は、前記一方の側面より長さ10mm〜30mm以上突出していることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記突起部は、前記他方の側面より突出されて3mm〜10mmの目地間隙が形成されることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1−3の何れかにおいて、前記突起部および前記弧状肩壁面部は、平面視適宜形状の切欠部が透水可能に複数個設けられていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1−4の何れかにおいて、前記ブロック本体には、隣接方向と直交する方向に適宜形状の透水孔が設けられていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の請求項6に記載の発明は、ブロック本体の対向する辺の一方の側面の略中央に突設された突条部と、他方の側面の略中央に、対向するブロック本体の前記突条部が嵌入可能に設けられた嵌合溝と、よりなる噛み合わせ構造を備えた前記請求項1に記載された舗装用ブロックを路盤基礎材の上面に設けた透水性のシート部材の上面に敷設する舗装構造体であり、
施工時に前記突条部を前記嵌合溝内に略垂直方向に回動変位可能に噛み合わせするのに、前記突条部の基端部の上下に線対称位置に設けられた弧状肩壁面部と、前記嵌合溝の開口端の上下に線対称位置に設けられた弧状肩受面部とを相互に接触させることにより、対向するブロック本体の前記突条部と前記嵌合溝との噛み合わせを略半ブロックずらして敷設させる
ことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の請求項7に記載の発明は、請求項6において隣接してブロック本体を敷設するに際して前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせる時に、前記突条部が噛み合わされる前記嵌合溝の下側の前記弧状肩受面部と前記突起部の表面部分を切削することにより、他方のブロック本体に対して一方のブロック本体を回動操作して敷設することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の請求項8に記載の発明は、請求項6または7において、隣接してブロック本体を敷設するに際して前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせる時に、隣接するブロック本体間の目地間隙に、プラスチックまたはゴムよりなるスペーサを介装して敷設することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の請求項1に記載の発明によれば、ブロック本体の対向する一方の側面の略中央には突条部が突設され、他方の側面の略中央には隣接するブロック本体の前記突条部が嵌入される嵌合溝が設けられ、前記嵌合溝を挟んで前記他方の側面の上方および下方には突起部が設けられ、前記突条部を挟んで前記一方の側面の上方および下方には隣接するブロック本体の前記他方の側面の前記突起部が当接可能となる壁面部が設けられた舗装用ブロックにおいて、前記突条部の基端部の上下には、線対称位置にそれぞれ、前記上下の壁面部の内側に位置する弧状肩壁面部が設けられ、前記嵌合溝の開口端の上下には、線対称位置にそれぞれ、前記弧状肩壁面部が相互に当接可能になる弧状肩受面部が設けられ、前記突条部は前記嵌合溝に対する噛み合わせ時に略垂直方向に回動変位可能に設けられているので、施工時にブロック本体の対向する一方の側面の略中央に突設された突条部が、他方の側面の略中央に設けられた嵌合溝内に噛み合わせを幅方向に略半ブロックずらして嵌入するのに、前記突条部が嵌合溝に対して噛み合わせされる時に仮に砂礫が嵌合溝内に入ったとしても、突条部の基端部の上下に、線対称位置にそれぞれ設けられた弧状肩壁面部が嵌合溝の開口端の上下に設けられた弧状肩受面部に接触して垂直方向への荷重を支持するから、略垂直方向に回動変位可能になり、突条部と嵌合溝とよりなる噛み合わせ構造は充分に機能し、突条部の嵌合溝内の嵌入操作が円滑かつ確実に行える。そのため、敷設されるブロック本体相互の上面の平滑度が充分に確保されて施工が効率的に行える。そして、ブロック本体同士の縁部が当たり、大きな応力をここで受けて破損することはなく、構造堅牢な仕上がりになる。
【0022】
また、本発明の請求項2に記載の発明によれば、請求項1において、前記突条部は、前記一方の側面より長さ10mm〜30mm以上突出しているので、敷設されたブロック本体相互に大きな荷重が加わっても、隣接するブロック本体の他側に設けた嵌合溝内において、接続すべきブロック本体の一方の側面に設けた突条部を10mm〜30mmの充分な挿入長さの噛み合わせにて構造堅牢に支持することはできる。
【0023】
また、本発明の請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2において、前記突起部は、前記他方の側面より突出されて3mm〜10mmの目地間隙が形成されるので、ブロック本体を一般道路の歩車道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装するのに用いた場合に、目地間隙を通じて透水性が高く、降雨量が多くてもブロック本体の上面には、水溜まりを生ぜず、排水が行える。
【0024】
また、本発明の請求項4に記載の発明によれば、請求項1−3の何れかにおいて、前記突起部および前記弧状肩壁面部は、平面視適宜形状の切欠部が透水可能にて複数個設けられているので、ブロック本体を一般道路の歩車道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装するのに用いた場合に、雨水は目地間隙から突起部および弧状肩壁面部に設けられた切欠部を通じて透水されることにより、透水性が高く、降雨量が多くても水溜まりを生ぜず、排水が行える。
【0025】
また、本発明の請求項5に記載の発明によれば、請求項1−4の何れかにおいて、前記ブロック本体には、隣接方向と直交する方向に適宜形状の透水孔が設けられているので、
梅雨時期の長雨や集中豪雨のように降雨量が多い場合に、路盤が飽和状態になると、この透水孔内に雨水が一次貯留され数十分路面に出さないという、タイムラグを生ずることができ、水平方向に万遍な排水ができ、治水が行える。
【0026】
また、本発明の請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5のいずれか1項記載の舗装用ブロックを複数配列して路面基礎材の上面に敷設する舗装構造体であり、施工時に前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせるのに、前記弧状肩面部と前記弧状受面部を相互に当接させ、隣接するブロック本体の前記突条部と前記嵌合溝の噛み合わせを、隣接方向と直交する方に略半ブロックずらして敷設したので、ブロック本体の対向する一方の側面略中央に突設された突条部が、他方の側面の略中央に設けられた嵌合溝内に噛み合わせるのに、前記突条部は嵌合溝に対する噛み合わせ時に略垂直方向に回動変位可能になり、隣接方向と直交する方に噛み合わせを略半ブロックずらして噛み合わせすると、突条部の基端部の上下に設けられた弧状肩壁面部が、嵌合溝の開口端の上下に設けられた弧状肩受壁面部に接触されるから、弧状肩受面部に弧状肩壁面部が支持されて噛み合わせが円滑にかつ確実に行われ、垂直方向の荷重を支え、ブロック本体相互の上面の平滑度が充分に確保されて施工が効率的に行え、また、隣接するブロック本体相互間の目地間隙の管理も容易かつ確実であり、透水性、および排水性に優れ、敷設後にも路盤基礎が弱くなって不同沈下によりブロック本体の上面に段差、不陸が生ずることなく、構造堅牢な仕上がりになる。
【0027】
また、本発明の請求項7に記載の発明によれば、請求項6において隣接してブロック本体を敷設するに際して前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせる時に、前記突条部が噛み合わされる前記嵌合溝の下側の前記弧状肩受面部と前記突起部の表面部分を切削することにより、他方のブロック本体に対して一方のブロック本体を回動操作して敷設するので、施工現場毎に異なる変化に富んだ敷設勾配、排水桝や排水溝の設置方向、ブロック本体の敷設面積の広狭等、施工現場毎の状況に対応して隣接してブロック本体を敷設するに際して前記突条部を嵌合溝内に噛み合わせる時に、前記突条部が噛み合わされる嵌合溝の下側の前記弧状肩受壁面部と、および前記突起部と、の表面の突出部を切削するという簡単な取り扱いで、嵌合溝内において突条部を略垂直方向に円滑かつ確実に回動変位することができ、目地間隙幅を容易に広狭調整して接続することができる。
【0028】
また、本発明の請求項8に記載の発明によれば、請求項6または7において、隣接してブロック本体を敷設するに際して前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせる時に、隣接するブロック本体間の目地間隙に、プラスチックまたはゴムよりなるスペーサを介装して敷設するので、前記突条部が前記嵌合溝に嵌入される対向する前記ブロック本体相互間の目地間隙には、プラスチックまたはゴムよりなるスペーサが介装されるので、不用な砂やゴミが目地間隙内に侵入することなく、またブロック本体を歩道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチの舗装に敷設した場合に雨水の透水を損なうことなく、ハイヒールの踵が目地間隙に落ち込むことがない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は本発明の舗装用ブロックの実施形態1を示し、敷設状態の一例を示す斜視図である。
【図2】図2は同じく敷設状態を示す拡大縦断面である。
【図3】図3は同じく噛み合わせ構造部分での目地幅が標準時の敷設状態を示す拡大断面図である。
【図4】図4は同じくブロック本体を敷設勾配に沿って敷設することにより、目地間隙幅を拡がった状態の拡大断面図である。
【図5】図5は同じく目地間隙幅を一層拡大するために敷設勾配を急勾配にしてブロック本体を敷設する場合に、噛み合わせ構造の弧状肩受面部、突起の突出部分を切削した状態の拡大断面図である。
【図6】図6は同じく噛み合わせ構造の弧状肩受面部、突起の突出部分を切削してから、噛み合わせ部分を噛み合わせした拡大断面図である。
【図7】図7は同じく本実施形態1を構成するブロック本体の右側面図である。
【図8】図8は同じく平面図である。
【図9】図9は同じく左側面図である。
【図10】図10は同じく背面図である。
【図11】図11は同じく本発明の舗装用ブロックの透水試験を実施した装置を示す断面図である。
【図12】図12は同じく本実施形態1の舗装用ブロックの第1変形例を示す平面図である。
【図13】図13は同じく断面図である。
【図14】図14は同じく本実施形態1の舗装用ブロックの第2変形例を示す平面図である。
【図15】図15は本発明の舗装用ブロックの実施形態2を示す平面面図である。
【図16】図16は同じく右側面図である。
【図17】図17は同じく左側面図である。
【図18】図18は同じく背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面に従って本発明を実施するための形態ににつき、詳細に説明する。
【0031】
<実施形態1>
図1乃至図13において、本実施形態1は、ブロック本体1,1・・・の対向する一方の側面の、厚み方向Yの略中央には、突条部2が突設され、他方の側面の略中央には隣接するブロック本体1,1・・・の前記突条部2が嵌入される嵌合溝3が設けられ、前記嵌合溝3を挟んで前記他方の側面の上方および下方には突起部6,6が設けられ、前記突条部2を挟んで前記一方の側面の上方および下方には隣接するブロック本体1,1・・・の前記他方の側面の前記突起部6,6が当接可能となる壁面部7,7が設けられている点は特許文献2に記載の従来の舗設用ブロックと同様である。
【0032】
しかしながら、本実施形態1では、前記突条部2の基端部2a,2aの上下には、線対称位置にそれぞれ、前記上下の壁面部7,7の内側に位置する弧状肩壁面部4,4が設けられ、前記嵌合溝3の開口端3aの上下には、線対称位置にそれぞれ、前記弧状肩壁面部4,4が相互に当接可能になる弧状肩受面部5,5が設けられ、前記突条部2は前記嵌合溝3に対する噛み合わせ時に略垂直方向Xに回動変位可能に設けられていることを特徴とする。そして、図示する本実施形態1では、前記突条部2は、断面僅かに先窄まりをなして断面円弧状の先端部2bが設けられ、前記嵌合溝3は、その奥行きに断面円弧状の内壁部3bが設けられ、前記先端部2bの曲率半径R1は前記内壁部3bの曲率半径R2よりも小さく形成されることにより、隣接する2つのブロック本体1,1が平坦面において敷設された場合に、一方のブロック本体1の前記弧状肩面部4が他方のブロック本体1の前記弧状肩受面部5において当接し、それ以外の部分においては、前記突条部2と前記嵌合溝3間に隙間が形成され、嵌合溝3内における突条部2の略垂直方向Xの回動操作は円滑に行えるようになっている。
【0033】
前記ブロック本体1は、例えば歩車道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装にするのに使用されるが、本実施形態1では、図示するように、歩道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装にするための比較的小形の舗装用ブロックに適用した場合について説明する。そして、ブロック本体1は、それ自体、砂利、砕石、砂等の各種骨材に、水や、セメントまたは合成樹脂の結合材を混練して不透水性に成形された舗装用ブロックでも良いし、或いはその内部に連続した細孔を有して保水性や透水性のある形に成形された舗装用ブロックでも良く、図示する本実施形態1では、不透水性の舗装用ブロックに形成される。
【0034】
そして、図示する本実施形態1の舗装用ブロックでは、ブロック本体1の、表面側Aと裏面側A′との何れか一面、本実施形態1では、裏面側A′に前記突条部2と前記嵌合溝3との設置側に近接して数条滑り止めを兼ねた排水溝1aを設けたり、図には示さないがブロック本体1の上面にタイルや天然石を貼着したり、塗装をしたり、また、平滑面となすとか、表面側Aと裏面側A′とに異なる彩色が施される等して成形される。
【0035】
そして、ブロック本体1の大きさは、図8に示すように、縦の長さLが200mm、横の長さL′が224mm、厚さ80mmに形成されるが、大きさはこれに限ることなく、これらの数値の増減変更は使用されるブロック本体1の用途に合わせて自由であり、例えば車道の舗装に用いられるブロック本体1では厚みの厚いものが使用される。
【0036】
また、前記突条部2は、図2、および図3に示すように、その長さL1が前記嵌合溝3の深さL2よりも短寸をなして一方の側面より10mm〜30mm以上突出され、前記嵌合溝3内への噛み合わせ時に軸長方向Iに10mm〜30mmの長さlにて噛み合わせされる。このように、前記突条部2を、前記嵌合溝3内への噛み合わせ時に軸長方向Iに長さlが10mm〜30mmにて噛み合わせしたのは、敷設されたブロック本体1相互に大きな荷重Fが加わった場合に、対向するブロック本体1の他側に設けた嵌合溝3内において、接続すべきブロック本体1の一方の側面に設けた突条部2を10mm〜30mmの充分な挿入長さの噛み合わせにて支持し、噛み合わせ状態を構造堅牢になすためである。
【0037】
そして、目地間隙幅Wが、施工現場毎に異なる変化に富んだ敷設勾配θ、図には示さない排水桝や排水溝の設置方向、ブロック本体1の敷設面積に対応して嵌合溝3内において突条部2を略垂直方向Xに回動変位するという簡単な取り扱いにより、この目地間隙幅Wは3mm〜10mmに構成され、ブロック本体1,1・・・相互を敷設勾配θに合わせて噛み合わせたり、さらには降雨量に対応して透水量を加減するために、広狭調整して接続されるようになっている。
【0038】
8は前記突条部2と前記嵌合溝3とによる前記噛み合わせ構造を有しない側、すなわち、隣接方向とは直交する幅方向Qの前記ブロック本体1,1・・・内の厚み方向Yの略中央に設けられた適宜断面形状、図1乃至図7、および図9では、瓢箪形の透水孔であり、この透水孔8は幅方向Qに渡り複数個、図示する本実施形態1では縦に3個が設けられ、排水性を発揮するためのものである。また、前記透水孔8は、図示は代表的な例示であり、瓢箪形に限らず、例えば楕円形であっても良い。
【0039】
図1乃至図5において、9は施工時に、舗装面や路面を一定の深さまで掘削した路床10の上に砂利、または砕石を敷き詰めた路盤基礎材11の上面に所望の敷設勾配θに沿って敷設されるシート部材であり、このシート部材9は例えば不織布のような透水性のシートが用いられる。
【0040】
図2乃至図10において、12は前記突条部2と、前記嵌合溝3とよりなる噛み合わせ構造を有しないブロック本体1の前記幅方向Qの対向する側面の一方に設けた目地用突起であり、この目地用突起12は幅方向Qに対向するブロック本体1,1・・・相互の対向する側面間に目地用間隙W′を形成し、透水性をはかるためのものである。この目地突起12は、図示のように、長円形でも良いし、半球状であっても良く、その形状を限定するものではない。
【0041】
本発明の舗装用ブロックの実施形態1は以上の構成からなり、例えば歩道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装にするのには、先ず、第1工程として、施工時に、路面を一定の深さまで掘削した路床10の上に砂利、または砕石を敷き詰めた路盤基礎材11の上面に例えば不織布のような透水性のシート部材9を所望の敷設勾配θに沿って敷設する。
【0042】
そして、この透水性のシート部材9の上面において、対向するブロック本体1,1・・・の一方の側面の厚み方向Yの略中央に突設する突条部2を、他方の側面の厚み方向Yの略中央に設けられた嵌合溝3内に噛み合わせ時に略垂直方向Xに回動変位可能に設けられ、施工時に前記シート部材9の上面に隣接する前記ブロック本体1,1・・・相互の前記突条部2と前記嵌合溝3との噛み合わせを前記隣接方向に直交する幅方向Qに略半ブロックずらすことにより隣接するブロック本体1,1・・・相互を順次四方に連続して敷設して行く(図1参照)。この際、突条部2は、断面僅かに先窄まりをなして曲率半径R1が小さい断面円弧状の先端部2bを有し、嵌合溝3は、その奥行きに断面円弧状の内壁部3bが設けられているので、隣接する2つのブロック本体1,1が平坦面において敷設された場合に、一方のブロック本体1の前記弧状肩面部4が他方のブロック本体1の前記弧状肩受面部5において当接し、それ以外の部分においては、前記突条部2と前記嵌合溝3間に隙間が形成され、嵌合溝3内における突条部2の略垂直方向Xの回動操作は円滑に行える。
【0043】
そして、対向するブロック本体1,1・・・の一方の側面の厚み方向Yの略中央に突設する突条部2を、他方の側面の厚み方向Yの略中央に設けられた嵌合溝3内に幅方向Qに略半ブロックずらして噛み合わせして噛み合わせて行くと、嵌合溝3の開口端3aの上下に設けた弧状肩受面部5,5の上方および下方に設けられている突起部6,6が、弧状肩壁面部4,4の上方および下方に設けられた壁面部7,7に当接されると、嵌合溝3内への突条部2のそれ以上の噛み合わせが規制され、対向するブロック本体1,1・・・間には、最小の目地間隙幅W1が確保される(図2、図3参照)。
【0044】
この時、本実施形態1では、嵌合溝3を挟むように、その開口端3aの上方および下方に設けられた弧状肩受面部5,5には、前記突条部2の基端部2aの上方および下方に設けられた弧状肩壁面部4,4が当接して支持されるので、突条部2の基端部2aの上下に設けられた弧状肩壁面部4,4が、嵌合溝3の開口端3aの上下に設けられた弧状肩受面部5,5に接触されることにより、弧状肩受面部5,5に弧状肩壁面部4,4が支持されて嵌合溝3に対する突条部2の噛み合わせが円滑にかつ確実に行われ、ブロック本体1,1・・・相互の垂直方向の荷重Fを支え、ブロック本体1,1・・・相互の上面の平滑度が充分に確保されて施工が効率的に行える。そして、弧状肩受面部5,5に弧状肩壁面部4,4が支持されるのと協働して、嵌合溝3の開口端3aの上下に設けた弧状肩受面部5,5の上方および下方に設けられている突起部6,6が、弧状肩壁面部4,4の上方および下方に設けられた壁面部7,7に当接するので、前記目地間隙幅W1が確実に確保され、ブロック本体1,1・・・の対向する縁部相互が当接して大きな応力が加わって破損されるのが防止される(図1乃至図3参照)。
【0045】
そして、敷設後には、対向するブロック本体1,1・・・の一方の側面の厚み方向Yの略中央に突設する突条部2が、他方の側面の厚み方向Yの略中央に設けられた嵌合溝3内に噛み合わせされた噛み合わせ個所に荷重がかかり、変形しようとしても、前記突状部2の基端部2a,2aの上下に設けた弧状肩壁面部4,4が嵌合溝3の開口端3a,3aの上下に設けた弧状肩受面部5,5に当接して支持されることにより垂直方向の荷重Fを受けるのと、前記弧状肩受面部5,5の上方および下方に設けられている突起部6,6が、前記弧状肩壁面部4,4の上方および下方に設けられた壁面部7,7に当接することにより水平方向の力に耐えることから、ブロック本体1,1・・・は敷設時の平面度を維持できる。
【0046】
しかも、突条部2は、嵌合溝3内への噛み合わせ時に軸長方向Iに長さlが、10mm〜30mmに噛み合わせされるので、敷設されたブロック本体1,1・・・相互に大きな荷重Fが加わった場合に、嵌合溝3内において突状部2が10mm〜30mmの充分な長さlの噛み合わせにて支持することができ、構造堅牢な組み付けになる。
【0047】
このように、本実施形態1では、嵌合溝3内への突条部2を噛み合わせして噛み合わせることにより、隣接するブロック本体1,1・・・の対向する辺間には、最小の目地間隙幅W1を確保できるので、特許文献1に記載された従来の透水性ブロックのように目地間隙に目地砂を充填することにより透水性ブロックを支持、固定するのとは異なり、ブロック本体1,1・・・;1,1・・・相互の敷設に、目地砂を目地間隙内に充填して用いることなく、目地間隙が塞がれてはいないため、目地間隙を通じて雨水を排水することができる。
【0048】
従って、特許文献1に記載された従来の透水性ブロックのように使用年数を経たり、降雨量が多くても、目地間隙から目地砂が流失されたり、透水性ブロックを敷設する時に目地間隙内に充填される目地砂が透水ブロック本体の内部に形成されている連続した細孔内に詰まり、透水性ブロックの透水性能が損なわれることはない。
【0049】
そして、本実施形態1の舗装用ブロックにつき、目地間隙についての透水試験を行った結果、下記[表1]に示すような成績を得た。
【0050】
【表1】
【0051】
この試験は、JIS A 5371に規定されている透水性インターロッキングの透水試験と同様な試験を、縦の長さLが19.80cm、横の長さL′が9.80cm、厚さが6.00cmの不透水性の舗装用ブロックを試験体Bとして用いて、目地間隙幅Wを4mmに設定した場合に、この目地間隙幅Wからの排水を透水量とする試験を行った。この試験は、図11に示すように、外側の高さh1の位置に排水口30aを有する容器30の内部に、支持台31の上に銅製の内容器32を設け、この内容器32内に試験体Bをゴム製の型枠32Aを介して挿入後に、前記排水口30aの排水面から水頭差h2を以て内容器32内に注水し、この内容器32の内周と試験体Bの外周との間に形成される目地間隙幅Wを通じて前記排水口30aからの排水量を試験体Bの目地間隙幅Wにおける透水量として測定し、透水係数を換算した。
【0052】
上記方法により、試験を行った結果、容器30の排水口30aからの30秒間での排水(超流量)が、水頭差が3.57cmしか確保できず、9.655lと多量であった。この排水量を、透水性インターロッキングの下記計算式[式1]に算入し、計算を行った結果、透水係数は283.6×10-2cm/sとなった。この値は、試験体Bで、主に排水を行う目地間隙幅Wが、1個所であると仮定すると、実際の製品表面積は試験体の約2倍であることから、透水係数は、その半分になり、単純計算では、141.8×10-2cm/sとなる。これは、通常の透水性インターロッキングの規格が1.0×10-2cm/sであるので、通常規格の約140倍もの大きな透水能力を発揮できることが分かった。
【0053】
透水係数=(厚さ/水頭差)×[超水量/(面積×30秒)]・・・[式1]
【0054】
ところで、施工現場によっては敷設勾配θが緩急異なったり、また排水桝や排水溝の設置方向、路床材ブロックの敷設面積が広狭異なるのに対応してブロック本体1,1・・・相互を敷設勾配θに合わせて敷設したり、さらには降雨量に対応して透水量を加減するために目地間隙幅Wを広狭調整してブロック本体1,1・・・相互を接続する必要があるが、図4では弧状肩壁面部4が当接する弧状肩受面部5と、壁面部7が当接する突起部6を支点として嵌合溝3内において突条部2を略垂直方向Xに回動するという簡単な取り扱いにより、対向する一方のブロック本体1を他方のブロック本体1に対して回動させ、敷設勾配θを図2、図3に示す場合より2°に傾斜できるとともに、目地間隙幅Wは6mmに広く開かれ、排水性は一層良くなる。
【0055】
また、施工現場によっては、さらに急傾斜の敷設勾配θが必要になるが、対向する一方のブロック本体1の嵌合溝3の内側天井面に他方のブロック本体1の先端部2bの上部が当接することにより、嵌合溝3内における突条部2の略垂直方向Xの移動が規制されてブロック本体1,1・・・相互を所望の敷設勾配θにて敷設できない場合には、図5、および図6に示すように、一方のブロック本体1の弧状肩壁面部4が当接する弧状肩受面部5と、壁面部7に当接する突起部6との表面の突出部、図5、および図6では下方の弧状肩受面部5と、壁面部7に当接する下方の突起部6とをサンダーのような切削具により切削すれば、嵌合溝3内において突条部2を略垂直方向Xに容易に回動操作して突条部2を嵌合溝3内に挿入することにより、対向する一方のブロック本体1を他方のブロック本体1に対して敷設勾配θを大きな急傾斜、例えば3°に傾斜できるとともに、目地間隙幅Wを大きく、例えば7mmに広くすることができ、排水性を一層良くできる。
【0056】
なお、図示する上記説明では、敷設勾配θを下り勾配に急傾斜になして対向するブロック本体1,1・・・相互の間の目地間隙を拡げる場合を代表的に説明したが、図には示さないが、一方のブロック本体1の対向する一方の側面に設けた嵌合溝3内に他方のブロック本体1の他方の側面に設けた突条部2を略垂直方向Xに上下逆に回動操作して敷設勾配θを上り勾配することにより、ブロック本体1,1・・・相互の間の目地間隙を狭めることもできる。そして、対向する一方のブロック本体1の嵌合溝3の内側底面に他方のブロック本体1の先端部2bの下部が当接することにより、嵌合溝3内における突条部2の略垂直方向Xの移動が規制されてブロック本体1,1・・・相互を所望の下り勾配にて敷設できない場合には、一方のブロック本体1の上方の弧状肩壁面部4が当接する上方の弧状肩受面部5と、上方の壁面部7に当接する上方の突起部6との表面の突出部をサンダーのような切削具により切削すれば、嵌合溝3内において突条部2を略垂直方向Xに上方へと回動操作して突条部2を嵌合溝3内に挿入することにより、敷設勾配θを上り勾配に急傾斜に敷設し、目地間隙幅Wを狭小に狭めることができる。
【0057】
このようにして対向するブロック本体1,1・・・間に形成される目地間隙幅Wは3mm〜10mmに構成されるので、ブロック本体1,1・・・を一般道路の歩車道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装するのに用いた場合に、目地間隙を通じて排水性が高く、降雨量が多くても水溜まりを生ぜず、排水が行える。
【0058】
この際、図12、および図13に示す変形例のように、前記突起部6および弧状肩壁面部4には、平面視適宜形状の切欠部20を複数個が設ければ、ブロック本体1,1・・・を一般道路の歩車道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装するのに用いた場合に、切欠部20を通じて雨水は排水されることにより、排水性が高く、降雨量が多くても水溜まりを生ぜずに、排水を行うことができる。
【0059】
そして、図14に示す本発明の変形例のように、前記突条部2と前記嵌合溝3とが嵌入される対向する前記ブロック本体1,1・・・相互間の目地間隙幅Wに、プラスチックまたはゴムよりなる透水性の、または不透水性であっても、間隙をあけてスペーサ21を介装すれば、不用な砂やゴミが目地間隙内に侵入することなく、またブロック本体1,1・・・を歩道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチの舗装に敷設した場合に雨水の排水が確保され、しかも、前記ブロック本体1,1・・・相互間の目地間隙幅Wに、スペーサ21が介装されてハイヒールの踵が目地間隙に落ち込むことがない。
【0060】
また、本実施形態1の舗装用ブロックでは、施工時に、路面を一定の深さまで掘削した路床10の上に砂利、または砕石を敷き詰めた路盤基礎材11の上面に例えば不織布のような透水性のシート部材9を路面勾配θに沿って敷設し、このシート部材9の上面にブロック本体1,1・・・相互を敷設するので、上記特許文献1に記載の上記従来の透水性ブロックが、一定の深さまで掘削した路床の上に砂利、または砕石を敷き詰めて形成される路盤層の上部に砂層を配置してサンドクッションとし、そのサンドクッションの上に透水性ブロックを敷設することにより、使用年数を経たり、降雨量が多くなると、透水性ブロックを支持しているサンドクッションの砂が流出したり、大きな荷重が透水ブロックに加わることにより、透水ブロックは不同沈下し、透水性ブロック相互の上面には、段差や不陸を生じてしまうのとは異なり、本実施形態1では、透水性のシート部材9を通じて下面の路盤基礎材11には雨水は均一に分散して速やかに浸透するため、ブロック本体1,1・・・相互の敷設後に、路盤基礎材11が流出することにより、ブロック本体1,1・・・相互の上面に段差や不陸を生ぜず、構造堅牢な仕上がりになる。
【0061】
そして、上記特許文献1に記載の上記従来の透水性ブロックが、前述のように、その敷設時に、掘削した路床の上に砂利、または砕石を敷き詰めて形成される路盤層の上部に砂層を配置してサンドクッションとしたり、目地間隙内に目地砂の充填作業や流出された目地間隙への補充作業が必要になり、施工には多くの作業、労力が必要になり、工事費および資材費も高価になるのとは異なり、本実施形態1では施工には目地砂やサンドクッションに要する工程や労力が省け、工事は作業能率良く施工でき、工事費および資材費は安価になる。
【0062】
また、本実施形態1の舗装用ブロックでは、突条部2と嵌合溝3による噛み合わせ構造を有しない側の前記ブロック本体1内の厚み方向Yの略中央に、幅方向Qに渡り複数個の適宜断面形状、図1乃至図7、および図9では瓢箪形の透水孔8が設けられているので、梅雨時期の長雨や集中豪雨のように降雨量が多い場合に、路盤が飽和状態になると、この透水孔8内に雨水が一次貯留されるため、数十分路面に出さずに、タイムラグを生ずることができ、治水が行われる。そして、本実施形態1での舗装用ブロックでは、80mm/hの豪雨が降っても、さらに11分間、雨水を路面に出さないことが分かった。
【0063】
さらに、本実施形態1によれば、隣接する前記ブロック本体1,1・・・相互は、敷設時に表面側Aと裏面側A′とを反転して敷設すれば、敷設時に表面側Aと裏面側A′との何れか一面に排水溝1aを設けたり、タイルや天然石を貼着したり、また、平滑面となすとか、表面側Aと裏面側A′とに異なる彩色を施すことにより、用途や機能に応じて表面側A同士、裏面側A′同士、表面側Aと裏面側A′とを組み合わせ使用することができるとともに、デザイン的な変化を楽しむことができる。
【0064】
<実施形態2>
図15乃至図18に示すものは、本発明の舗装用ブロックの実施形態2である。前記実施形態1が、前記噛み合わせ構造を有しない側、すなわち、隣接方向に交差する幅方向Qの前記ブロック本体1,1・・・内の厚み方向Yの略中央に設けた通水孔8が瓢箪形であり、縦に3個が配列されているが、この実施形態2では上下2段、3列の合計6個の正円の通水孔8を幅方向Qに設けた構成であり、梅雨時期の長雨や集中豪雨のように降雨量が多く、路盤が飽和状態になった場合に、前記実施形態1よりも多くの雨水を通水孔8内に一次貯留することができ、タイムラグにより、治水が充分に行われるという優れた効果があるほかは、前記実施形態1と同様の構成、作用である。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、ブロック本体の対向する辺の一方の側面に設けた突条部と、他方の側面に設けた嵌合溝とよりなる噛み合わせが円滑かつ確実に行え、施工性に優れ、ブロック本体相互の上面の平滑度が充分に確保され、また、施工現場毎にブロック本体相互間の目地間隙の管理も容易かつ確実であり、敷設後にも路盤基礎が弱くなって不同沈下が生ぜず、排水性が良いにもかかわらず、構造堅牢な仕上がりになる用途・機能に適する。
【符号の説明】
【0066】
1 ブロック本体
2 突条部
2a 先端部
2b 基端部
3 嵌合溝
3a 開口端
3b 内壁部
4 弧状肩壁面部
5 弧状肩受面部
6 突起部
7 壁面部
8 通水孔
9 シート部材
11 路盤基礎材
A 上面側
A′ 裏面側
I 軸長方向
Q 幅方向
X 厚み方向
Y 軸長方向
W1 目地間隙幅
W 目地間隙幅
θ 敷設勾配
【技術分野】
【0001】
本発明は舗装用ブロック、および舗装構造体に関し、例えば一般道路の歩車道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装するのに敷設され、施工性に優れ、また、対向するブロック本体相互間の目地間隙の管理も容易かつ確実に行え、敷設後に不陸や段差が生ぜず、構造堅牢な仕上がりとなると共に排水性に優れた舗装用ブロック、および舗装構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、雨水の地盤への浸透・保水を図るために、歩道や公園などの舗装面を透水性構造とするのに、ブロックそのものに透水性のあるブロックが、用いられているが、この透水性ブロックを敷設する一般的な方法は、路面を一定の深さまで掘削して路床とし、この路床の上に砂利、または砕石を敷き詰めて路盤層を形成し、さらに、この路盤層の上部に砂層を配置してサンドクッションとし、そのサンドクッションの上に一定の目地間隙をおいて透水性ブロックを配列し、そして、前記目地間隙に砂を目地材として充填するという、施工が行われていた。この透水性ブロックとして、砂利のような粗骨材や、粗骨材に砂のような細骨材が混合されたものを、結合材としてセメントや合成樹脂を用いて結合、固化し、内部に形成される細孔を通じて雨水の透水性をはかるものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、歩道に使用され、排水性が改善された舗設用ブロックとして、振動低減となる滑り止め用の多数の平行溝を上面に設けたブロック本体の対向する一方の側面に突条部が突設され、他方の側面には、隣接するブロック本体の前記突条部が嵌入される嵌合溝が設けられた噛み合わせ構造を有し、施工時に前記突条部と前記嵌合溝とによる噛み合わせ構造を半ブロックずらして敷設される舗設用ブロックであってブロック本体上面の複数の平行溝と、隣接する舗設用ブロックとの間の目地の幅寸法が略等しくなされ、目地部分でのがたつきや振動を軽減させるものがあった。そして、突条部および突条部が嵌合される嵌合溝の断面形状は、略台形をなし、噛み合わせ時には、突条部の上面傾斜面および下面傾斜面と、嵌合溝の内面傾斜面とが相互に面接触する。なお、隣接するブロック本体の間の目地には、目地砂が充填される(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
また、特許文献2の舗設用ブロックと同様、その側面の一方に凹部を設け、他方の側面には凸部を設けた噛み合わせ構造を有し、裏面には溝を有するペイバーであり、敷設には先ず、路盤に砕石を敷設した後に、比較的厚くセメントモルタルを塗布し、セメントモルタルが硬化しないうちに、水溜まりのできる多数の筒を持った路盤材コンクリートブロックの下部をセメントモルタルで密封して道路路盤を構成し、その道路路盤の上に無数の穴をあけたプラスチック製の不織布を敷設した上に、前記噛み合わせ構造を有するペイバーを半ブロックずらして敷設した構造の保水性道路の構造があった(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−311003号公報
【特許文献2】特許第3469203号公報
【特許文献3】特許第4143558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記特許文献1に記載の上記従来の透水性ブロックでは、配列された透水性ブロックの間の目地間隙に砂を目地材として充填することにより、隣接されたブロック本体相互には目地砂による制止圧が加わってブロック本体を固定し、施工が行われるものであるので、使用年数を経たりして砂が細粒化して目詰まりするとか、降雨量が多くなって、目地間隙から目地砂が流出してしまい、流失された目地砂が透水ブロック本体の内部に形成された細孔内に詰まり、透水性ブロックの透水性能が、低下されてしまうという問題があった。
【0007】
また、上記特許文献1に記載の上記従来の透水性ブロックでは、前述のように一定の深さまで掘削した路床の上に砂利、または砕石を敷き詰めて形成される路盤層の上部に砂層を配置してサンドクッションとし、そのサンドクッションの上に透水性ブロックを敷設するものであるので、使用年数を経たりして目詰まりするとか、降雨量が多くなると、透水性ブロックを支持しているサンドクッションの砂が流出してしまうため、透水性ブロックに対するサンドクッションの支持機能が損なわれ、大きな荷重が透水ブロックに加わると、透水ブロックは不同沈下し、透水性ブロック相互の上面には、段差や不陸を生じてしまい、透水性ブロック相互の上面の平滑度を維持するのが難しかった。
【0008】
そして、上記特許文献1に記載の上記従来の透水性ブロックでは、前述のように、その敷設時に、掘削した路床の上に砂利、または砕石を敷き詰めて形成される路盤層の上部に砂層を配置してサンドクッションとしたり、透水性ブロック間での目地間隙内への目地砂の充填作業や流出された目地間隙への目地砂の補充作業が必要になるので、施工、および保守、管理には多くの作業、労力が必要になり、工事費および資材費も高価になる。
【0009】
また、特許文献2に記載の上記従来の舗設用ブロックでは、ブロック本体の突条部が隣接するブロック本体の嵌合溝に嵌入され、突条部の上面傾斜面および下面傾斜面と嵌合溝の内面傾斜面とが互いに面接触する噛み合わせ構造により、隣接するブロック本体相互を半ブロックずらして敷設されているので、ブロック本体の敷設作業時に、ブロック本体の嵌合溝と突条部との間に砂礫等が噛み込んでしまうと、突条部と嵌合溝の噛み合わせ構造が充分に機能せずガタツキ易く、また隣接するブロック本体同士の縁部が当ってしまい、大きな応力が加わる結果、ブロック本体を破損させるおそれがあった。そのためブロック本体同士に制圧をかけてブロック本体同士の縁部の当接を阻止するのに、隣接するブロック本体同士の間の目地間隙に目地砂を目地材として充填する必要があるが、目地砂の存在に起因して目地間隙から目地砂が流出してしまい、目地砂が透水ブロック本体の内部に形成された細い通水孔内に詰まり、透水性ブロックの透水性能が、低下されると言った上記特許文献1と同様の問題があった。そして、前述のように、ブロック本体の嵌合溝と突条部との間に砂礫等が噛み込んでしまうと、突条部と嵌合溝の噛み合わせ構造が充分に機能しないため、ブロック本体相互の上面の平滑度を出すのに苦労をしていた。
【0010】
また、特許文献3に記載の上記従来の保水性道路では、敷設されるペイバーが、上記特許文献2に記載のブロック本体と同様の構造の側面の一方に凹部を設け、他方の側面には凸部を設けた噛み合わせ構造を有したものであり、敷設されるペイバーが上記特許文献2に記載のブロック本体と同様の構造なので、ペイバーの敷設時にブロック本体の嵌合溝と突条部との間に砂礫等が噛み込んでしまうと、隣接するペイバー同士の噛み合わせ構造が充分に機能しないおそれがある。しかも、特許文献3に記載の保水性道路では、隣接するペイバー間の目地間隙に目地砂を使用していないので、上記隣接するペイバー同士の噛み合わせが不十分なために、隣接するペイバー同士の縁部が当たってしまい、ブロック本体が破損するおそれがあるという問題があった。
【0011】
しかも、施工現場毎に異なる変化に富んだ敷設勾配があったり、また、排水桝や排水溝の設置方向、舗設用ブロックの敷設面積の広狭等の相違があるが、特許文献2に記載の上記従来の舗設用ブロック、および特許文献3に記載の上記従来の保水性道路に敷設されるペイバーでは、施工現場毎にブロック本体相互やペイバー相互を敷設勾配に合わせて噛み合わせたり、さらには目地間隙幅を広狭調整して降雨量に対応して透水量を加減すように接続することについては何等の手段が施されてはいなかった。
【0012】
本発明は上記従来の問題点を解決するとともに、ブロック本体の対向する辺の一方の側面に設けた突条部と、他方の側面に設けた嵌合溝とよりなる噛み合わせが円滑かつ確実に行え、施工性に優れ、ブロック本体相互の上面の平滑度が充分に確保され、また、施工現場毎にブロック本体相互間の目地間隙の管理も容易かつ確実であり、敷設後にも路盤基礎が弱くなって不同沈下が生ぜず、排水性が良いにもかかわらず、構造堅牢な仕上がりになる舗装用ブロック、および舗装構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の請求項1に記載の発明は、ブロック本体の対向する一方の側面の略中央には突条部が突設され、他方の側面の略中央には隣接するブロック本体の前記突条部が嵌入される嵌合溝が設けられ、前記嵌合溝を挟んで前記他方の側面の上方および下方には突起部が設けられ、前記突条部を挟んで前記一方の側面の上方および下方には隣接するブロック本体の前記他方の側面の前記突起部が当接可能となる壁面部が設けられた舗装用ブロックにおいて、
前記突条部の基端部の上下には、線対称位置にそれぞれ、前記上下の壁面部の内側に位置する弧状肩壁面部が設けられ、
前記嵌合溝の開口端の上下には、線対称位置にそれぞれ、前記弧状肩壁面部が相互に当接可能になる弧状肩受面部が設けられ、
前記突条部は前記嵌合溝に対する噛み合わせ時に略垂直方向に回動変位可能に設けられている
ことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記突条部は、前記一方の側面より長さ10mm〜30mm以上突出していることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記突起部は、前記他方の側面より突出されて3mm〜10mmの目地間隙が形成されることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1−3の何れかにおいて、前記突起部および前記弧状肩壁面部は、平面視適宜形状の切欠部が透水可能に複数個設けられていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1−4の何れかにおいて、前記ブロック本体には、隣接方向と直交する方向に適宜形状の透水孔が設けられていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の請求項6に記載の発明は、ブロック本体の対向する辺の一方の側面の略中央に突設された突条部と、他方の側面の略中央に、対向するブロック本体の前記突条部が嵌入可能に設けられた嵌合溝と、よりなる噛み合わせ構造を備えた前記請求項1に記載された舗装用ブロックを路盤基礎材の上面に設けた透水性のシート部材の上面に敷設する舗装構造体であり、
施工時に前記突条部を前記嵌合溝内に略垂直方向に回動変位可能に噛み合わせするのに、前記突条部の基端部の上下に線対称位置に設けられた弧状肩壁面部と、前記嵌合溝の開口端の上下に線対称位置に設けられた弧状肩受面部とを相互に接触させることにより、対向するブロック本体の前記突条部と前記嵌合溝との噛み合わせを略半ブロックずらして敷設させる
ことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の請求項7に記載の発明は、請求項6において隣接してブロック本体を敷設するに際して前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせる時に、前記突条部が噛み合わされる前記嵌合溝の下側の前記弧状肩受面部と前記突起部の表面部分を切削することにより、他方のブロック本体に対して一方のブロック本体を回動操作して敷設することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の請求項8に記載の発明は、請求項6または7において、隣接してブロック本体を敷設するに際して前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせる時に、隣接するブロック本体間の目地間隙に、プラスチックまたはゴムよりなるスペーサを介装して敷設することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の請求項1に記載の発明によれば、ブロック本体の対向する一方の側面の略中央には突条部が突設され、他方の側面の略中央には隣接するブロック本体の前記突条部が嵌入される嵌合溝が設けられ、前記嵌合溝を挟んで前記他方の側面の上方および下方には突起部が設けられ、前記突条部を挟んで前記一方の側面の上方および下方には隣接するブロック本体の前記他方の側面の前記突起部が当接可能となる壁面部が設けられた舗装用ブロックにおいて、前記突条部の基端部の上下には、線対称位置にそれぞれ、前記上下の壁面部の内側に位置する弧状肩壁面部が設けられ、前記嵌合溝の開口端の上下には、線対称位置にそれぞれ、前記弧状肩壁面部が相互に当接可能になる弧状肩受面部が設けられ、前記突条部は前記嵌合溝に対する噛み合わせ時に略垂直方向に回動変位可能に設けられているので、施工時にブロック本体の対向する一方の側面の略中央に突設された突条部が、他方の側面の略中央に設けられた嵌合溝内に噛み合わせを幅方向に略半ブロックずらして嵌入するのに、前記突条部が嵌合溝に対して噛み合わせされる時に仮に砂礫が嵌合溝内に入ったとしても、突条部の基端部の上下に、線対称位置にそれぞれ設けられた弧状肩壁面部が嵌合溝の開口端の上下に設けられた弧状肩受面部に接触して垂直方向への荷重を支持するから、略垂直方向に回動変位可能になり、突条部と嵌合溝とよりなる噛み合わせ構造は充分に機能し、突条部の嵌合溝内の嵌入操作が円滑かつ確実に行える。そのため、敷設されるブロック本体相互の上面の平滑度が充分に確保されて施工が効率的に行える。そして、ブロック本体同士の縁部が当たり、大きな応力をここで受けて破損することはなく、構造堅牢な仕上がりになる。
【0022】
また、本発明の請求項2に記載の発明によれば、請求項1において、前記突条部は、前記一方の側面より長さ10mm〜30mm以上突出しているので、敷設されたブロック本体相互に大きな荷重が加わっても、隣接するブロック本体の他側に設けた嵌合溝内において、接続すべきブロック本体の一方の側面に設けた突条部を10mm〜30mmの充分な挿入長さの噛み合わせにて構造堅牢に支持することはできる。
【0023】
また、本発明の請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2において、前記突起部は、前記他方の側面より突出されて3mm〜10mmの目地間隙が形成されるので、ブロック本体を一般道路の歩車道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装するのに用いた場合に、目地間隙を通じて透水性が高く、降雨量が多くてもブロック本体の上面には、水溜まりを生ぜず、排水が行える。
【0024】
また、本発明の請求項4に記載の発明によれば、請求項1−3の何れかにおいて、前記突起部および前記弧状肩壁面部は、平面視適宜形状の切欠部が透水可能にて複数個設けられているので、ブロック本体を一般道路の歩車道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装するのに用いた場合に、雨水は目地間隙から突起部および弧状肩壁面部に設けられた切欠部を通じて透水されることにより、透水性が高く、降雨量が多くても水溜まりを生ぜず、排水が行える。
【0025】
また、本発明の請求項5に記載の発明によれば、請求項1−4の何れかにおいて、前記ブロック本体には、隣接方向と直交する方向に適宜形状の透水孔が設けられているので、
梅雨時期の長雨や集中豪雨のように降雨量が多い場合に、路盤が飽和状態になると、この透水孔内に雨水が一次貯留され数十分路面に出さないという、タイムラグを生ずることができ、水平方向に万遍な排水ができ、治水が行える。
【0026】
また、本発明の請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5のいずれか1項記載の舗装用ブロックを複数配列して路面基礎材の上面に敷設する舗装構造体であり、施工時に前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせるのに、前記弧状肩面部と前記弧状受面部を相互に当接させ、隣接するブロック本体の前記突条部と前記嵌合溝の噛み合わせを、隣接方向と直交する方に略半ブロックずらして敷設したので、ブロック本体の対向する一方の側面略中央に突設された突条部が、他方の側面の略中央に設けられた嵌合溝内に噛み合わせるのに、前記突条部は嵌合溝に対する噛み合わせ時に略垂直方向に回動変位可能になり、隣接方向と直交する方に噛み合わせを略半ブロックずらして噛み合わせすると、突条部の基端部の上下に設けられた弧状肩壁面部が、嵌合溝の開口端の上下に設けられた弧状肩受壁面部に接触されるから、弧状肩受面部に弧状肩壁面部が支持されて噛み合わせが円滑にかつ確実に行われ、垂直方向の荷重を支え、ブロック本体相互の上面の平滑度が充分に確保されて施工が効率的に行え、また、隣接するブロック本体相互間の目地間隙の管理も容易かつ確実であり、透水性、および排水性に優れ、敷設後にも路盤基礎が弱くなって不同沈下によりブロック本体の上面に段差、不陸が生ずることなく、構造堅牢な仕上がりになる。
【0027】
また、本発明の請求項7に記載の発明によれば、請求項6において隣接してブロック本体を敷設するに際して前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせる時に、前記突条部が噛み合わされる前記嵌合溝の下側の前記弧状肩受面部と前記突起部の表面部分を切削することにより、他方のブロック本体に対して一方のブロック本体を回動操作して敷設するので、施工現場毎に異なる変化に富んだ敷設勾配、排水桝や排水溝の設置方向、ブロック本体の敷設面積の広狭等、施工現場毎の状況に対応して隣接してブロック本体を敷設するに際して前記突条部を嵌合溝内に噛み合わせる時に、前記突条部が噛み合わされる嵌合溝の下側の前記弧状肩受壁面部と、および前記突起部と、の表面の突出部を切削するという簡単な取り扱いで、嵌合溝内において突条部を略垂直方向に円滑かつ確実に回動変位することができ、目地間隙幅を容易に広狭調整して接続することができる。
【0028】
また、本発明の請求項8に記載の発明によれば、請求項6または7において、隣接してブロック本体を敷設するに際して前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせる時に、隣接するブロック本体間の目地間隙に、プラスチックまたはゴムよりなるスペーサを介装して敷設するので、前記突条部が前記嵌合溝に嵌入される対向する前記ブロック本体相互間の目地間隙には、プラスチックまたはゴムよりなるスペーサが介装されるので、不用な砂やゴミが目地間隙内に侵入することなく、またブロック本体を歩道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチの舗装に敷設した場合に雨水の透水を損なうことなく、ハイヒールの踵が目地間隙に落ち込むことがない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は本発明の舗装用ブロックの実施形態1を示し、敷設状態の一例を示す斜視図である。
【図2】図2は同じく敷設状態を示す拡大縦断面である。
【図3】図3は同じく噛み合わせ構造部分での目地幅が標準時の敷設状態を示す拡大断面図である。
【図4】図4は同じくブロック本体を敷設勾配に沿って敷設することにより、目地間隙幅を拡がった状態の拡大断面図である。
【図5】図5は同じく目地間隙幅を一層拡大するために敷設勾配を急勾配にしてブロック本体を敷設する場合に、噛み合わせ構造の弧状肩受面部、突起の突出部分を切削した状態の拡大断面図である。
【図6】図6は同じく噛み合わせ構造の弧状肩受面部、突起の突出部分を切削してから、噛み合わせ部分を噛み合わせした拡大断面図である。
【図7】図7は同じく本実施形態1を構成するブロック本体の右側面図である。
【図8】図8は同じく平面図である。
【図9】図9は同じく左側面図である。
【図10】図10は同じく背面図である。
【図11】図11は同じく本発明の舗装用ブロックの透水試験を実施した装置を示す断面図である。
【図12】図12は同じく本実施形態1の舗装用ブロックの第1変形例を示す平面図である。
【図13】図13は同じく断面図である。
【図14】図14は同じく本実施形態1の舗装用ブロックの第2変形例を示す平面図である。
【図15】図15は本発明の舗装用ブロックの実施形態2を示す平面面図である。
【図16】図16は同じく右側面図である。
【図17】図17は同じく左側面図である。
【図18】図18は同じく背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面に従って本発明を実施するための形態ににつき、詳細に説明する。
【0031】
<実施形態1>
図1乃至図13において、本実施形態1は、ブロック本体1,1・・・の対向する一方の側面の、厚み方向Yの略中央には、突条部2が突設され、他方の側面の略中央には隣接するブロック本体1,1・・・の前記突条部2が嵌入される嵌合溝3が設けられ、前記嵌合溝3を挟んで前記他方の側面の上方および下方には突起部6,6が設けられ、前記突条部2を挟んで前記一方の側面の上方および下方には隣接するブロック本体1,1・・・の前記他方の側面の前記突起部6,6が当接可能となる壁面部7,7が設けられている点は特許文献2に記載の従来の舗設用ブロックと同様である。
【0032】
しかしながら、本実施形態1では、前記突条部2の基端部2a,2aの上下には、線対称位置にそれぞれ、前記上下の壁面部7,7の内側に位置する弧状肩壁面部4,4が設けられ、前記嵌合溝3の開口端3aの上下には、線対称位置にそれぞれ、前記弧状肩壁面部4,4が相互に当接可能になる弧状肩受面部5,5が設けられ、前記突条部2は前記嵌合溝3に対する噛み合わせ時に略垂直方向Xに回動変位可能に設けられていることを特徴とする。そして、図示する本実施形態1では、前記突条部2は、断面僅かに先窄まりをなして断面円弧状の先端部2bが設けられ、前記嵌合溝3は、その奥行きに断面円弧状の内壁部3bが設けられ、前記先端部2bの曲率半径R1は前記内壁部3bの曲率半径R2よりも小さく形成されることにより、隣接する2つのブロック本体1,1が平坦面において敷設された場合に、一方のブロック本体1の前記弧状肩面部4が他方のブロック本体1の前記弧状肩受面部5において当接し、それ以外の部分においては、前記突条部2と前記嵌合溝3間に隙間が形成され、嵌合溝3内における突条部2の略垂直方向Xの回動操作は円滑に行えるようになっている。
【0033】
前記ブロック本体1は、例えば歩車道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装にするのに使用されるが、本実施形態1では、図示するように、歩道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装にするための比較的小形の舗装用ブロックに適用した場合について説明する。そして、ブロック本体1は、それ自体、砂利、砕石、砂等の各種骨材に、水や、セメントまたは合成樹脂の結合材を混練して不透水性に成形された舗装用ブロックでも良いし、或いはその内部に連続した細孔を有して保水性や透水性のある形に成形された舗装用ブロックでも良く、図示する本実施形態1では、不透水性の舗装用ブロックに形成される。
【0034】
そして、図示する本実施形態1の舗装用ブロックでは、ブロック本体1の、表面側Aと裏面側A′との何れか一面、本実施形態1では、裏面側A′に前記突条部2と前記嵌合溝3との設置側に近接して数条滑り止めを兼ねた排水溝1aを設けたり、図には示さないがブロック本体1の上面にタイルや天然石を貼着したり、塗装をしたり、また、平滑面となすとか、表面側Aと裏面側A′とに異なる彩色が施される等して成形される。
【0035】
そして、ブロック本体1の大きさは、図8に示すように、縦の長さLが200mm、横の長さL′が224mm、厚さ80mmに形成されるが、大きさはこれに限ることなく、これらの数値の増減変更は使用されるブロック本体1の用途に合わせて自由であり、例えば車道の舗装に用いられるブロック本体1では厚みの厚いものが使用される。
【0036】
また、前記突条部2は、図2、および図3に示すように、その長さL1が前記嵌合溝3の深さL2よりも短寸をなして一方の側面より10mm〜30mm以上突出され、前記嵌合溝3内への噛み合わせ時に軸長方向Iに10mm〜30mmの長さlにて噛み合わせされる。このように、前記突条部2を、前記嵌合溝3内への噛み合わせ時に軸長方向Iに長さlが10mm〜30mmにて噛み合わせしたのは、敷設されたブロック本体1相互に大きな荷重Fが加わった場合に、対向するブロック本体1の他側に設けた嵌合溝3内において、接続すべきブロック本体1の一方の側面に設けた突条部2を10mm〜30mmの充分な挿入長さの噛み合わせにて支持し、噛み合わせ状態を構造堅牢になすためである。
【0037】
そして、目地間隙幅Wが、施工現場毎に異なる変化に富んだ敷設勾配θ、図には示さない排水桝や排水溝の設置方向、ブロック本体1の敷設面積に対応して嵌合溝3内において突条部2を略垂直方向Xに回動変位するという簡単な取り扱いにより、この目地間隙幅Wは3mm〜10mmに構成され、ブロック本体1,1・・・相互を敷設勾配θに合わせて噛み合わせたり、さらには降雨量に対応して透水量を加減するために、広狭調整して接続されるようになっている。
【0038】
8は前記突条部2と前記嵌合溝3とによる前記噛み合わせ構造を有しない側、すなわち、隣接方向とは直交する幅方向Qの前記ブロック本体1,1・・・内の厚み方向Yの略中央に設けられた適宜断面形状、図1乃至図7、および図9では、瓢箪形の透水孔であり、この透水孔8は幅方向Qに渡り複数個、図示する本実施形態1では縦に3個が設けられ、排水性を発揮するためのものである。また、前記透水孔8は、図示は代表的な例示であり、瓢箪形に限らず、例えば楕円形であっても良い。
【0039】
図1乃至図5において、9は施工時に、舗装面や路面を一定の深さまで掘削した路床10の上に砂利、または砕石を敷き詰めた路盤基礎材11の上面に所望の敷設勾配θに沿って敷設されるシート部材であり、このシート部材9は例えば不織布のような透水性のシートが用いられる。
【0040】
図2乃至図10において、12は前記突条部2と、前記嵌合溝3とよりなる噛み合わせ構造を有しないブロック本体1の前記幅方向Qの対向する側面の一方に設けた目地用突起であり、この目地用突起12は幅方向Qに対向するブロック本体1,1・・・相互の対向する側面間に目地用間隙W′を形成し、透水性をはかるためのものである。この目地突起12は、図示のように、長円形でも良いし、半球状であっても良く、その形状を限定するものではない。
【0041】
本発明の舗装用ブロックの実施形態1は以上の構成からなり、例えば歩道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装にするのには、先ず、第1工程として、施工時に、路面を一定の深さまで掘削した路床10の上に砂利、または砕石を敷き詰めた路盤基礎材11の上面に例えば不織布のような透水性のシート部材9を所望の敷設勾配θに沿って敷設する。
【0042】
そして、この透水性のシート部材9の上面において、対向するブロック本体1,1・・・の一方の側面の厚み方向Yの略中央に突設する突条部2を、他方の側面の厚み方向Yの略中央に設けられた嵌合溝3内に噛み合わせ時に略垂直方向Xに回動変位可能に設けられ、施工時に前記シート部材9の上面に隣接する前記ブロック本体1,1・・・相互の前記突条部2と前記嵌合溝3との噛み合わせを前記隣接方向に直交する幅方向Qに略半ブロックずらすことにより隣接するブロック本体1,1・・・相互を順次四方に連続して敷設して行く(図1参照)。この際、突条部2は、断面僅かに先窄まりをなして曲率半径R1が小さい断面円弧状の先端部2bを有し、嵌合溝3は、その奥行きに断面円弧状の内壁部3bが設けられているので、隣接する2つのブロック本体1,1が平坦面において敷設された場合に、一方のブロック本体1の前記弧状肩面部4が他方のブロック本体1の前記弧状肩受面部5において当接し、それ以外の部分においては、前記突条部2と前記嵌合溝3間に隙間が形成され、嵌合溝3内における突条部2の略垂直方向Xの回動操作は円滑に行える。
【0043】
そして、対向するブロック本体1,1・・・の一方の側面の厚み方向Yの略中央に突設する突条部2を、他方の側面の厚み方向Yの略中央に設けられた嵌合溝3内に幅方向Qに略半ブロックずらして噛み合わせして噛み合わせて行くと、嵌合溝3の開口端3aの上下に設けた弧状肩受面部5,5の上方および下方に設けられている突起部6,6が、弧状肩壁面部4,4の上方および下方に設けられた壁面部7,7に当接されると、嵌合溝3内への突条部2のそれ以上の噛み合わせが規制され、対向するブロック本体1,1・・・間には、最小の目地間隙幅W1が確保される(図2、図3参照)。
【0044】
この時、本実施形態1では、嵌合溝3を挟むように、その開口端3aの上方および下方に設けられた弧状肩受面部5,5には、前記突条部2の基端部2aの上方および下方に設けられた弧状肩壁面部4,4が当接して支持されるので、突条部2の基端部2aの上下に設けられた弧状肩壁面部4,4が、嵌合溝3の開口端3aの上下に設けられた弧状肩受面部5,5に接触されることにより、弧状肩受面部5,5に弧状肩壁面部4,4が支持されて嵌合溝3に対する突条部2の噛み合わせが円滑にかつ確実に行われ、ブロック本体1,1・・・相互の垂直方向の荷重Fを支え、ブロック本体1,1・・・相互の上面の平滑度が充分に確保されて施工が効率的に行える。そして、弧状肩受面部5,5に弧状肩壁面部4,4が支持されるのと協働して、嵌合溝3の開口端3aの上下に設けた弧状肩受面部5,5の上方および下方に設けられている突起部6,6が、弧状肩壁面部4,4の上方および下方に設けられた壁面部7,7に当接するので、前記目地間隙幅W1が確実に確保され、ブロック本体1,1・・・の対向する縁部相互が当接して大きな応力が加わって破損されるのが防止される(図1乃至図3参照)。
【0045】
そして、敷設後には、対向するブロック本体1,1・・・の一方の側面の厚み方向Yの略中央に突設する突条部2が、他方の側面の厚み方向Yの略中央に設けられた嵌合溝3内に噛み合わせされた噛み合わせ個所に荷重がかかり、変形しようとしても、前記突状部2の基端部2a,2aの上下に設けた弧状肩壁面部4,4が嵌合溝3の開口端3a,3aの上下に設けた弧状肩受面部5,5に当接して支持されることにより垂直方向の荷重Fを受けるのと、前記弧状肩受面部5,5の上方および下方に設けられている突起部6,6が、前記弧状肩壁面部4,4の上方および下方に設けられた壁面部7,7に当接することにより水平方向の力に耐えることから、ブロック本体1,1・・・は敷設時の平面度を維持できる。
【0046】
しかも、突条部2は、嵌合溝3内への噛み合わせ時に軸長方向Iに長さlが、10mm〜30mmに噛み合わせされるので、敷設されたブロック本体1,1・・・相互に大きな荷重Fが加わった場合に、嵌合溝3内において突状部2が10mm〜30mmの充分な長さlの噛み合わせにて支持することができ、構造堅牢な組み付けになる。
【0047】
このように、本実施形態1では、嵌合溝3内への突条部2を噛み合わせして噛み合わせることにより、隣接するブロック本体1,1・・・の対向する辺間には、最小の目地間隙幅W1を確保できるので、特許文献1に記載された従来の透水性ブロックのように目地間隙に目地砂を充填することにより透水性ブロックを支持、固定するのとは異なり、ブロック本体1,1・・・;1,1・・・相互の敷設に、目地砂を目地間隙内に充填して用いることなく、目地間隙が塞がれてはいないため、目地間隙を通じて雨水を排水することができる。
【0048】
従って、特許文献1に記載された従来の透水性ブロックのように使用年数を経たり、降雨量が多くても、目地間隙から目地砂が流失されたり、透水性ブロックを敷設する時に目地間隙内に充填される目地砂が透水ブロック本体の内部に形成されている連続した細孔内に詰まり、透水性ブロックの透水性能が損なわれることはない。
【0049】
そして、本実施形態1の舗装用ブロックにつき、目地間隙についての透水試験を行った結果、下記[表1]に示すような成績を得た。
【0050】
【表1】
【0051】
この試験は、JIS A 5371に規定されている透水性インターロッキングの透水試験と同様な試験を、縦の長さLが19.80cm、横の長さL′が9.80cm、厚さが6.00cmの不透水性の舗装用ブロックを試験体Bとして用いて、目地間隙幅Wを4mmに設定した場合に、この目地間隙幅Wからの排水を透水量とする試験を行った。この試験は、図11に示すように、外側の高さh1の位置に排水口30aを有する容器30の内部に、支持台31の上に銅製の内容器32を設け、この内容器32内に試験体Bをゴム製の型枠32Aを介して挿入後に、前記排水口30aの排水面から水頭差h2を以て内容器32内に注水し、この内容器32の内周と試験体Bの外周との間に形成される目地間隙幅Wを通じて前記排水口30aからの排水量を試験体Bの目地間隙幅Wにおける透水量として測定し、透水係数を換算した。
【0052】
上記方法により、試験を行った結果、容器30の排水口30aからの30秒間での排水(超流量)が、水頭差が3.57cmしか確保できず、9.655lと多量であった。この排水量を、透水性インターロッキングの下記計算式[式1]に算入し、計算を行った結果、透水係数は283.6×10-2cm/sとなった。この値は、試験体Bで、主に排水を行う目地間隙幅Wが、1個所であると仮定すると、実際の製品表面積は試験体の約2倍であることから、透水係数は、その半分になり、単純計算では、141.8×10-2cm/sとなる。これは、通常の透水性インターロッキングの規格が1.0×10-2cm/sであるので、通常規格の約140倍もの大きな透水能力を発揮できることが分かった。
【0053】
透水係数=(厚さ/水頭差)×[超水量/(面積×30秒)]・・・[式1]
【0054】
ところで、施工現場によっては敷設勾配θが緩急異なったり、また排水桝や排水溝の設置方向、路床材ブロックの敷設面積が広狭異なるのに対応してブロック本体1,1・・・相互を敷設勾配θに合わせて敷設したり、さらには降雨量に対応して透水量を加減するために目地間隙幅Wを広狭調整してブロック本体1,1・・・相互を接続する必要があるが、図4では弧状肩壁面部4が当接する弧状肩受面部5と、壁面部7が当接する突起部6を支点として嵌合溝3内において突条部2を略垂直方向Xに回動するという簡単な取り扱いにより、対向する一方のブロック本体1を他方のブロック本体1に対して回動させ、敷設勾配θを図2、図3に示す場合より2°に傾斜できるとともに、目地間隙幅Wは6mmに広く開かれ、排水性は一層良くなる。
【0055】
また、施工現場によっては、さらに急傾斜の敷設勾配θが必要になるが、対向する一方のブロック本体1の嵌合溝3の内側天井面に他方のブロック本体1の先端部2bの上部が当接することにより、嵌合溝3内における突条部2の略垂直方向Xの移動が規制されてブロック本体1,1・・・相互を所望の敷設勾配θにて敷設できない場合には、図5、および図6に示すように、一方のブロック本体1の弧状肩壁面部4が当接する弧状肩受面部5と、壁面部7に当接する突起部6との表面の突出部、図5、および図6では下方の弧状肩受面部5と、壁面部7に当接する下方の突起部6とをサンダーのような切削具により切削すれば、嵌合溝3内において突条部2を略垂直方向Xに容易に回動操作して突条部2を嵌合溝3内に挿入することにより、対向する一方のブロック本体1を他方のブロック本体1に対して敷設勾配θを大きな急傾斜、例えば3°に傾斜できるとともに、目地間隙幅Wを大きく、例えば7mmに広くすることができ、排水性を一層良くできる。
【0056】
なお、図示する上記説明では、敷設勾配θを下り勾配に急傾斜になして対向するブロック本体1,1・・・相互の間の目地間隙を拡げる場合を代表的に説明したが、図には示さないが、一方のブロック本体1の対向する一方の側面に設けた嵌合溝3内に他方のブロック本体1の他方の側面に設けた突条部2を略垂直方向Xに上下逆に回動操作して敷設勾配θを上り勾配することにより、ブロック本体1,1・・・相互の間の目地間隙を狭めることもできる。そして、対向する一方のブロック本体1の嵌合溝3の内側底面に他方のブロック本体1の先端部2bの下部が当接することにより、嵌合溝3内における突条部2の略垂直方向Xの移動が規制されてブロック本体1,1・・・相互を所望の下り勾配にて敷設できない場合には、一方のブロック本体1の上方の弧状肩壁面部4が当接する上方の弧状肩受面部5と、上方の壁面部7に当接する上方の突起部6との表面の突出部をサンダーのような切削具により切削すれば、嵌合溝3内において突条部2を略垂直方向Xに上方へと回動操作して突条部2を嵌合溝3内に挿入することにより、敷設勾配θを上り勾配に急傾斜に敷設し、目地間隙幅Wを狭小に狭めることができる。
【0057】
このようにして対向するブロック本体1,1・・・間に形成される目地間隙幅Wは3mm〜10mmに構成されるので、ブロック本体1,1・・・を一般道路の歩車道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装するのに用いた場合に、目地間隙を通じて排水性が高く、降雨量が多くても水溜まりを生ぜず、排水が行える。
【0058】
この際、図12、および図13に示す変形例のように、前記突起部6および弧状肩壁面部4には、平面視適宜形状の切欠部20を複数個が設ければ、ブロック本体1,1・・・を一般道路の歩車道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチを舗装するのに用いた場合に、切欠部20を通じて雨水は排水されることにより、排水性が高く、降雨量が多くても水溜まりを生ぜずに、排水を行うことができる。
【0059】
そして、図14に示す本発明の変形例のように、前記突条部2と前記嵌合溝3とが嵌入される対向する前記ブロック本体1,1・・・相互間の目地間隙幅Wに、プラスチックまたはゴムよりなる透水性の、または不透水性であっても、間隙をあけてスペーサ21を介装すれば、不用な砂やゴミが目地間隙内に侵入することなく、またブロック本体1,1・・・を歩道、公園や駅前等の公共施設の広場、ビル、マンションのアプローチの舗装に敷設した場合に雨水の排水が確保され、しかも、前記ブロック本体1,1・・・相互間の目地間隙幅Wに、スペーサ21が介装されてハイヒールの踵が目地間隙に落ち込むことがない。
【0060】
また、本実施形態1の舗装用ブロックでは、施工時に、路面を一定の深さまで掘削した路床10の上に砂利、または砕石を敷き詰めた路盤基礎材11の上面に例えば不織布のような透水性のシート部材9を路面勾配θに沿って敷設し、このシート部材9の上面にブロック本体1,1・・・相互を敷設するので、上記特許文献1に記載の上記従来の透水性ブロックが、一定の深さまで掘削した路床の上に砂利、または砕石を敷き詰めて形成される路盤層の上部に砂層を配置してサンドクッションとし、そのサンドクッションの上に透水性ブロックを敷設することにより、使用年数を経たり、降雨量が多くなると、透水性ブロックを支持しているサンドクッションの砂が流出したり、大きな荷重が透水ブロックに加わることにより、透水ブロックは不同沈下し、透水性ブロック相互の上面には、段差や不陸を生じてしまうのとは異なり、本実施形態1では、透水性のシート部材9を通じて下面の路盤基礎材11には雨水は均一に分散して速やかに浸透するため、ブロック本体1,1・・・相互の敷設後に、路盤基礎材11が流出することにより、ブロック本体1,1・・・相互の上面に段差や不陸を生ぜず、構造堅牢な仕上がりになる。
【0061】
そして、上記特許文献1に記載の上記従来の透水性ブロックが、前述のように、その敷設時に、掘削した路床の上に砂利、または砕石を敷き詰めて形成される路盤層の上部に砂層を配置してサンドクッションとしたり、目地間隙内に目地砂の充填作業や流出された目地間隙への補充作業が必要になり、施工には多くの作業、労力が必要になり、工事費および資材費も高価になるのとは異なり、本実施形態1では施工には目地砂やサンドクッションに要する工程や労力が省け、工事は作業能率良く施工でき、工事費および資材費は安価になる。
【0062】
また、本実施形態1の舗装用ブロックでは、突条部2と嵌合溝3による噛み合わせ構造を有しない側の前記ブロック本体1内の厚み方向Yの略中央に、幅方向Qに渡り複数個の適宜断面形状、図1乃至図7、および図9では瓢箪形の透水孔8が設けられているので、梅雨時期の長雨や集中豪雨のように降雨量が多い場合に、路盤が飽和状態になると、この透水孔8内に雨水が一次貯留されるため、数十分路面に出さずに、タイムラグを生ずることができ、治水が行われる。そして、本実施形態1での舗装用ブロックでは、80mm/hの豪雨が降っても、さらに11分間、雨水を路面に出さないことが分かった。
【0063】
さらに、本実施形態1によれば、隣接する前記ブロック本体1,1・・・相互は、敷設時に表面側Aと裏面側A′とを反転して敷設すれば、敷設時に表面側Aと裏面側A′との何れか一面に排水溝1aを設けたり、タイルや天然石を貼着したり、また、平滑面となすとか、表面側Aと裏面側A′とに異なる彩色を施すことにより、用途や機能に応じて表面側A同士、裏面側A′同士、表面側Aと裏面側A′とを組み合わせ使用することができるとともに、デザイン的な変化を楽しむことができる。
【0064】
<実施形態2>
図15乃至図18に示すものは、本発明の舗装用ブロックの実施形態2である。前記実施形態1が、前記噛み合わせ構造を有しない側、すなわち、隣接方向に交差する幅方向Qの前記ブロック本体1,1・・・内の厚み方向Yの略中央に設けた通水孔8が瓢箪形であり、縦に3個が配列されているが、この実施形態2では上下2段、3列の合計6個の正円の通水孔8を幅方向Qに設けた構成であり、梅雨時期の長雨や集中豪雨のように降雨量が多く、路盤が飽和状態になった場合に、前記実施形態1よりも多くの雨水を通水孔8内に一次貯留することができ、タイムラグにより、治水が充分に行われるという優れた効果があるほかは、前記実施形態1と同様の構成、作用である。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、ブロック本体の対向する辺の一方の側面に設けた突条部と、他方の側面に設けた嵌合溝とよりなる噛み合わせが円滑かつ確実に行え、施工性に優れ、ブロック本体相互の上面の平滑度が充分に確保され、また、施工現場毎にブロック本体相互間の目地間隙の管理も容易かつ確実であり、敷設後にも路盤基礎が弱くなって不同沈下が生ぜず、排水性が良いにもかかわらず、構造堅牢な仕上がりになる用途・機能に適する。
【符号の説明】
【0066】
1 ブロック本体
2 突条部
2a 先端部
2b 基端部
3 嵌合溝
3a 開口端
3b 内壁部
4 弧状肩壁面部
5 弧状肩受面部
6 突起部
7 壁面部
8 通水孔
9 シート部材
11 路盤基礎材
A 上面側
A′ 裏面側
I 軸長方向
Q 幅方向
X 厚み方向
Y 軸長方向
W1 目地間隙幅
W 目地間隙幅
θ 敷設勾配
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロック本体の対向する一方の側面の略中央には突条部が突設され、他方の側面の略中央には隣接するブロック本体の前記突条部が嵌入される嵌合溝が設けられ、前記嵌合溝を挟んで前記他方の側面の上方および下方には突起部が設けられ、前記突条部を挟んで前記一方の側面の上方および下方には隣接するブロック本体の前記他方の側面の前記突起部が当接可能となる壁面部が設けられた舗装用ブロックにおいて、
前記突条部の基端部の上下には、線対称位置にそれぞれ、前記上下の壁面部の内側に位置する弧状肩壁面部が設けられ、
前記嵌合溝の開口端の上下には、線対称位置にそれぞれ、前記弧状肩壁面部が相互に当接可能になる弧状肩受面部が設けられ、
前記突条部は前記嵌合溝に対する噛み合わせ時に略垂直方向に回動変位可能に設けられている
ことを特徴とする舗装用ブロック。
【請求項2】
前記突条部は、前記一方の側面より長さ10mm〜30mm以上突出していることを特徴とする請求項1記載の舗装用ブロック。
【請求項3】
前記突起部は、前記他方の側面より突出されて3mm〜10mmの目地間隙が形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の舗装用ブロック。
【請求項4】
前記突起部及び前記弧状肩壁面部には、平面視適宜形状の切欠部が透水可能に複数個設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の舗装用ブロック。
【請求項5】
前記ブロック本体には、隣接方向と直交する方向に適宜形状の透水孔が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の舗装用ブロック。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項記載の舗装用ブロックを複数配列して路面基礎材の上面に敷設する舗装構造体であり、
施工時に前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせるのに、前記弧状肩面部と前記弧状受面部を相互に当接させ、
隣接するブロック本体の前記突条部と前記嵌合溝の噛み合わせを、隣接方向と直交する方に略半ブロックずらして敷設したことを特徴とする舗装構造体。
【請求項7】
隣接してブロック本体を敷設するに際して前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせる時に、前記突条部が噛み合わされる前記嵌合溝の下側の前記弧状肩受面部と前記突起部の表面部分を切削することにより、他方のブロック本体に対して一方のブロック本体を回動操作して敷設したことを特徴とする請求項6記載の舗装構造体。
【請求項8】
隣接してブロック本体を敷設するに際して前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせる時に、隣接するブロック本体間の目地間隙に、プラスチックまたはゴムよりなるスペーサを介装して敷設したことを特徴とする請求項6又は7記載の舗装構造体。
【請求項1】
ブロック本体の対向する一方の側面の略中央には突条部が突設され、他方の側面の略中央には隣接するブロック本体の前記突条部が嵌入される嵌合溝が設けられ、前記嵌合溝を挟んで前記他方の側面の上方および下方には突起部が設けられ、前記突条部を挟んで前記一方の側面の上方および下方には隣接するブロック本体の前記他方の側面の前記突起部が当接可能となる壁面部が設けられた舗装用ブロックにおいて、
前記突条部の基端部の上下には、線対称位置にそれぞれ、前記上下の壁面部の内側に位置する弧状肩壁面部が設けられ、
前記嵌合溝の開口端の上下には、線対称位置にそれぞれ、前記弧状肩壁面部が相互に当接可能になる弧状肩受面部が設けられ、
前記突条部は前記嵌合溝に対する噛み合わせ時に略垂直方向に回動変位可能に設けられている
ことを特徴とする舗装用ブロック。
【請求項2】
前記突条部は、前記一方の側面より長さ10mm〜30mm以上突出していることを特徴とする請求項1記載の舗装用ブロック。
【請求項3】
前記突起部は、前記他方の側面より突出されて3mm〜10mmの目地間隙が形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の舗装用ブロック。
【請求項4】
前記突起部及び前記弧状肩壁面部には、平面視適宜形状の切欠部が透水可能に複数個設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の舗装用ブロック。
【請求項5】
前記ブロック本体には、隣接方向と直交する方向に適宜形状の透水孔が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の舗装用ブロック。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項記載の舗装用ブロックを複数配列して路面基礎材の上面に敷設する舗装構造体であり、
施工時に前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせるのに、前記弧状肩面部と前記弧状受面部を相互に当接させ、
隣接するブロック本体の前記突条部と前記嵌合溝の噛み合わせを、隣接方向と直交する方に略半ブロックずらして敷設したことを特徴とする舗装構造体。
【請求項7】
隣接してブロック本体を敷設するに際して前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせる時に、前記突条部が噛み合わされる前記嵌合溝の下側の前記弧状肩受面部と前記突起部の表面部分を切削することにより、他方のブロック本体に対して一方のブロック本体を回動操作して敷設したことを特徴とする請求項6記載の舗装構造体。
【請求項8】
隣接してブロック本体を敷設するに際して前記突条部を前記嵌合溝内に噛み合わせる時に、隣接するブロック本体間の目地間隙に、プラスチックまたはゴムよりなるスペーサを介装して敷設したことを特徴とする請求項6又は7記載の舗装構造体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2012−62713(P2012−62713A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−208943(P2010−208943)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(503373377)ワンダー技研有限会社 (24)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(503373377)ワンダー技研有限会社 (24)
【Fターム(参考)】
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