説明

色彩変化を有するパターン

【課題】生き生きと見せ、視覚的変化に富むパターンを提出できる表示手段を提供する。
【解決手段】色彩変化を有するパターンは、パターンがキャリー表面に付く複数個のパターンユニット12からなり、前記パターンユニットは直接または間接的にキャリー表面に現れる色彩パターン122と、色彩パターンを覆う球面透明粒124を含み、これにより球面透明粒を透き通して見え、且つ観察者が自ら視線の角度を変化させたりキャリーの角度を変化させたりする場合は球面透明粒を介して色彩パターンが見えることで色彩変化の効果が出る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は服装材料または普段着用などに応用できるパターンに関し、特にパターンを異なる角度から見る際や、パターンに付着したキャリーが角度を変化させる際に、視覚的な色彩変化を感じさせることができる。
【背景技術】
【0002】
多くの衣服や普段着には各種の装飾設計が施されており、たとえばパターンを付加することを利用した表現方法はよく見られる方法の一つであり、刺繍、印刷などの各種の加工方法を利用して造型パターンを布上に表し、その独特のスタイルを強調することで、消費者の要望を満足させたり好みに応じたりすることができる。
【0003】
パターンの視覚効果を有効的に示すために、パターンの配色、材料および加工方法の選択はパターン効果の表現に影響する重要な要素であり、そのため多くの業者はパターン効果の表現の研究に力を入れ、常に改良に努めている。
【0004】
現在の衣服上のパターン表現は結局静止の設計であるので、パターンのデザインと色彩は異なる角度から見た際、角度上の形状の違いでしかなく、パターンそのものは固さを感じさせ、型にはまった一つの視覚的イメージを与える。このため、同業者は常に改善方法を模索しているが、今のところ理想的な解決方法は見つかっていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かつての服装材料または普段着用に付加された応用パターンが単調な視覚効果しか示さないことに鑑み、そこで本発明の主な目的は、生き生きと見せ、視覚的変化に富むパターンを提出することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的により、本発明は服装材料または普段着用などに応用できるパターンに関し、パターンを異なる角度から見る際や、服装材料または普段着用などに付着したパターンの角度を変化させる際に、視覚的な色彩変化を感じさせることができる。
【0007】
上述に述べたように、本発明はパターンや見るものの角度を変化させる際や変化する際に、パターン上に色彩変化を感じさせることができる下記に示す手段についてである。
【0008】
本発明が示すパターンは、キャリー表面に付く複数個のパターンユニットからなり、前記パターンユニットは直接または間接的にキャリー表面に現れる色彩パターンと、色彩パターンを覆う球面透明粒を含み、これにより球面透明粒を透き通して見える。且つ(1)観察者が自ら視線の角度を変化させたり、(2)キャリーの角度を変化させたりする場合、球面透明粒を介して色彩パターンが見えることで色彩変化の効果が現れる。
【0009】
以下の実施方法に本発明の詳しい特徴とメリットを詳細に記すが、その内容は関連技術に詳しい者が本発明の技術内容を理解したうえで実施できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
〔実施例〕
まず「図1」は本発明のパターンが衣服上に応用された実施例図であり、また「図2」はパターンを表す正面図である。図が示すように、衣服20上に現れるパターン10は構図設計のデザインや大小により、衣服20の表面に付く複数個のパターンユニット12からなり、前記パターンユニット12は同一の寸法の規格も、異なる寸法の規格のパターンユニット12を混ぜて用いることもでき、設計構図に視覚的効果を表す。
【0011】
そのほか、表記の図は衣服によりパターンを実施したキャリーであるが、実際に実施する際には、パターン10は各種衣服(たとえば衣服、ズボン、リュックサックなど)の表面に限らず、カーテン、足マットなどの家庭用品の布の表面や、前述に限らないそのほかのものの表面にも応用することができる。つまり、パターン10は各種に応用し、キャリーの表面上を覆うことができ、以上に具体的にあげたもののキャリーには限らない。
【0012】
「図2」に見られる衣服20上に付くパターン10が現れる構図画面は複数個のパターンユニット12が集まって並んで形成されている。また、「図3」が示すのは、各パターンユニット12は主に衣服20の表面に現れる色彩パターン122と色彩パターン122を覆う球面透明粒124からなる。色彩パターン122は球面透明粒124の底部平面の下方を覆い、だが球面透明粒124が透明高分子材料により形成されており、たとえば透明度を有するゴム、プラスチック、ガラスなどの材料で、これにより球面透明粒124の下方を覆う色彩パターン122は外部から見たときにはやはり、球面透明粒124に邪魔されてよく見えない。
【0013】
その内、衣服20の表面に現れる色彩パターン122は異なる色のカラーブロックからなるカラーリングであり、「図4」の示すように、色彩パターン122は黄色(Yellow, Y)、赤色(Red, R)、青色(Blue, B)の三種の色で組み合わされたカラーリングで(「図4」が示すような)、もちろん、カラーリングは二色だけでもよく、三色以上の色の組み合わせでもよい。このほか、カラーリングは段階的な色彩を表す。
【0014】
色彩パターン122上を覆う球面透明粒124は透明の材料で作られ、外形については、球面透明粒124は頂端が弧状を描く半円球体またはシリンダー体であり、これにより、球面透明粒124を突き通して現れる色彩パターン122について、これにより屈折効果が得られる。
【0015】
「図4」の示すように、もしキャリー表面に付く色彩パターン122が均一の面積の黄色(Yellow, Y)、赤色(Red, R)、青色(Blue, B)の三種のカラーブロックを用いて現れるとき(即ち33.3%的Y;33.3%的R;33.3%的B)、色彩パターン122の正面情報から見たとき、面積の同じ三色の異なる色のカラーブロックの組み合わせが見られる。しかし、見た者の視線の角度が「図5」の矢印の示す斜めの方向からであるとき、球面透明粒124の屈折拡大作用により、また見た視線角度の変化により、色彩パターン122から見える三個のカラーブロックは、面積の比率が変化する視覚効果が現れる。
【0016】
たとえば、もし「図5」が示す矢印の方向から色彩パターン122から見たとき、黄色(Y)のカラーブロックは見た目の分量を増やす効果を産み、赤色(R)も青色(B)も分量を減らす効果を示す。同じ視線角度から見える三色のカラーブロックの分量は見る傾斜角度が異なるにつれ、変化する。
【0017】
同様に、もし見るものが色彩パターン122を「図6」が示す矢印の方向からの向かい合った視線から見たとき、青色(B)の分量は増え、赤色(R)と黄色(Y)の分量は減る。もし見るものが色彩パターン122を「図7」が示す矢印の方向からの向かい合った視線から見たとき、赤色(R)の分量は増え、青色(B)と黄色(Y)の分量は減る。
【0018】
上記から分かるように、見るものが「図5,6,7」の矢印が示す異なる視線の方向からそれぞれキャリー表面に付くパターン10を見ると、色彩パターン122のカラーブロックの分量は異なる視線の方向で見ると変化する。
【0019】
以上から分かるように、観察者が自らパターンを見る視線の角度を変化させたり、パターンの現れる角度が変化したりしたとき、球面透明粒124を介して見える色彩パターン122は色彩変化の効果を産み、人に生き生きとした視覚的変化を感じさせることができる。
【0020】
上記のとおり、本発明は好ましい実施例に過ぎず、本発明の構造の特徴はこの限りではなく、関連技術に詳しい者が本発明の範囲内で行ういかなる装飾、変化もすべて本発明の特許の保護範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明のパターンが衣服に応用された使用概略図である。
【図2】図1の示すパターンの正面図である。
【図3】衣服の表面に付くパターンを示す拡大比率側面図である。
【図4】パターンを構成するパターンユニットの拡大比率俯瞰図である。
【図5】パターンを構成するパターンユニットの拡大比率立体図である。
【図6】見る視角を変えたときに見えるパターンユニットである。
【図7】さらに見る視角を変えたときに見えるパターンユニットである。
【符号の説明】
【0022】
10 パターン
12 パターンユニット
122 色彩パターン
124 球面透明粒
20 服装

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターンがキャリー表面に付く複数個のパターンユニットからなる色彩変化を有するパターンであって、前記パターンユニットは
キャリー表面に現れる色彩パターンと、
色彩パターンを覆う球面透明粒であって、球面透明粒を介して見える色彩パターンが、観察者が自ら視線角度を変化させたりキャリーの角度を変化させたりすることによって、変化を生じることを特徴とする色彩変化を有するパターン。
【請求項2】
キャリー表面に現れる色彩パターンは異なる色のカラーブロックからなるカラーリングであることを特徴とする請求項1に記載する色彩変化を有するパターン。
【請求項3】
前記カラーリング上のカラーブロックはどれも均一の面積であることを特徴とする請求項2に記載する色彩変化を有するパターン。
【請求項4】
キャリー表面に現れる色彩パターンは段階的な色彩からなるカラーリングであることを特徴とする請求項1に記載する色彩変化を有するパターン。
【請求項5】
キャリー表面に現れる色彩パターンはキャリー表面に付いている色彩材料からなることを特徴とする請求項1に記載する色彩変化を有するパターン。
【請求項6】
キャリー表面に現れる色彩パターンはキャリー表面に結合する基本材料に現れることを特徴とする請求項1に記載する色彩変化を有するパターン。
【請求項7】
前記球面透明粒は頂端が弧状を描く半円球体またはシリンダー体から選ぶことができることを特徴とする請求項1に記載する色彩変化を有するパターン。
【請求項8】
前記球面透明粒は透明高分子材料により形成することを特徴とする請求項1に記載する色彩変化を有するパターン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−46586(P2008−46586A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−353721(P2006−353721)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(507001944)
【Fターム(参考)】