説明

色素増感太陽電池

【課題】内部抵抗が低く発電効率が高い色素増感太陽電池を提供する。
【解決手段】光励起により、色素38から放出された電子は、酸化チタン等よりなる、小さな粒径を有する色素吸着用電子捕集粒子36と、大きな粒径を有する電子伝達用電子捕集粒子34とを伝わって、透明導電膜20に伝達される。電子は、少数の電子伝達用電子捕集粒子34を伝って、透明導電膜20に伝達されため、電子が超えるべき電子伝達用電子捕集粒子34同士の接合部分は少ない。また、色素吸着用電子捕集粒子36が多く存在するので、表面積は大きく、発電をするのに十分な数の色素38が色素吸着用電子捕集粒子36に吸着されている。以上のことから、十分な数の色素38が放出した電子が、滑らかに透明導電膜20に伝達される。その結果、当該色素増感太陽電池は、内部抵抗が低く発電効率が高い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色素増感太陽電池に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境に調和し、安価でクリーンな自然エネルギーを用いた、太陽光発電が注目されている。現在、太陽電池としてはシリコン結晶を用いたものが実用化されているが、製造にかかるエネルギーコストが高い。この様な状況で、シリコン結晶を用いた太陽電池に比べて、大面積の素子を安価に製造できるという特長があり、またフレキシブルなセルが実現可能である、例えば特許文献1に開示されている様な色素増感型太陽電池の実用化が期待されている。この様な色素増感型太陽電池の発電原理を簡単に説明すると以下の通りである。照射された光を吸収した色素分子は励起され、その色素分子の電子は、例えば半導体である酸化チタンに注入される。一方で色素分子は、失われた分の電子を電解質から供給される。従って、酸化チタンと電解質との間に電位差が生じる。この電位差を電池として利用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−41258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば特許文献1に開示されている様な色素増感型太陽電池において、色素の励起により放出された電子を受け取るものとして、例えば20nm程度と粒径が小さい酸化チタン粒子の集合体が用いられている。前記酸化チタンの粒径が小さい理由としては、色素分子の光励起電子を活用するには、当該粒子が多くの色素分子と接触する必要があることが挙げられる。一般に、前記粒子で構成される酸化チタン膜のラフネスファクター(R.F=実際の表面積/投影面積)は、1000以上が必要であるとされている。また、十分な出力を得るためには、前記粒子と色素とからなる膜の厚さを、10μm以上にする必要があると言われている。
【0005】
この様に、非常に小さな粒子で厚い膜を形成するため、例えば酸化チタンからなる粒子同士の接合状態が悪くなりやすく、また、会合した色素が粒子間に浸入しやすい。このため、光励起により色素分子から放出された電子を伝達するための、前記粒子により形成される電気接続路の抵抗、即ち内部抵抗が上昇する。その結果、当該色素増感太陽電池の発電効率が低下するという課題がある。
【0006】
そこで本発明は、内部抵抗が小さく発電効率が高い色素増感太陽電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を果たすため、本発明の色素増感太陽電池の一態様は、互いに対向して配置された一対の電極と、前記一対の電極のうち一方の電極の、他方の電極と対向する面上に配された電子捕集剤と、前記一対の電極間に配された電子供給剤と、前記電子捕集剤上に配された、励起状態では前記電子捕集剤のエネルギー準位より高く、基底状態では前記電子供給剤のエネルギー準位より低いエネルギー準位を有する色素と、を具備する色素増感太陽電池において、前記電子捕集剤は、粒径が異なる粒子により構成されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に依れば、内部抵抗が小さく発電効率が高い色素増感太陽電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係る色素増感太陽電池の構成例を示す断面図。
【図2】本発明の一実施形態に係る色素増感太陽電池の電極、電子捕集剤及び色素の部分の構成例を示す模式図。
【図3】本発明の一実施形態に係る色素増感太陽電池の発電原理を説明するエネルギーダイヤグラム。
【図4】本発明の一実施形態に係る色素増感太陽電池の電子伝達効率を説明する為の図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態]
まず、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る色素増感太陽電池は、その構成の概要を図1に示す通り、例えばガラスやフィルム等から成る透明基板10上に、酸化インジウム錫(ITO)やフッ素ドープ酸化スズ(FTO)等から成る電極としての透明導電膜20が形成されている。透明導電膜20はパターニングされていても良く、また、透明導電膜20の上層または下層に銀等の集電パターンを設けても良い。透明導電膜20上には、電子捕集−色素層30が形成されている。電子捕集−色素層30については後に詳述する。
【0011】
一方、透明基板10と対向する例えばガラスやフィルム等から成る対向基板40上には、電極としての導電膜50が形成されている。更に、導電膜50の上には、白金やカーボン等から成る触媒層60が形成されている。
【0012】
透明基板10と対向基板40は、透明基板10の電子捕集−色素層30が形成されている面と、対向基板40の触媒層60が形成されている面とがそれぞれ対向し、対向する面の間に例えば10〜50μm程度の間隙を有する様に、対向する面の周縁部でシール材70によって貼り合わされている。前記間隙には、電解質である電子供給剤80が封入されている。
【0013】
電子供給剤80の溶媒としては、例えばアセトニトリル、メトキシアセトニトリル、炭酸エチレン等を用いることができる。電子供給剤80の溶質としては、例えば1,2−ジメチル−3−n−プロピルイミダゾリウムアイオダイド(DMPImI)、ヨウ化リチウム(LiI)、ヨウ素(I)、4−tert−ブチルピリジン(TBP)等を用いることができる。
【0014】
ここで、電子捕集−色素層30について詳述する。電子捕集−色素層30は、図2に示す様に、例えばアナターゼ型の酸化チタン等より成る、大きな粒径を有する電子伝達用電子捕集粒子34及び小さな粒径を有する色素吸着用電子捕集粒子36と、ルテニウム色素(N719色素等)等より成る、色素38とから成る。ここで、電子伝達用電子捕集粒子34及び色素吸着用電子捕集粒子36をあわせて電子捕集剤32と呼ぶ事にする。
【0015】
電子捕集剤32は、酸化チタンに限らず、例えば酸化亜鉛、酸化錫、酸化タングステン、酸化ニオブ、酸化インジウム及びその複合体等を用いることができる。本実施形態では、特に色素増感太陽電池の材料として優れる酸化チタン(TiO)を用いることとして説明する。
【0016】
また、色素38は、N719色素に限らず、例えば、ルテニウム系色素として、N3色素、BlackDyeや、純粋有機色素として、D149、キサンテン、PVK、メロシアニン、オキサジン等を用いることができる。
【0017】
図2に示す様に、電子伝達用電子捕集粒子34は、互いに接しており、その一部は透明導電膜20に接している。また、色素吸着用電子捕集粒子36は、電子伝達用電子捕集粒子34と接している。そして色素38は、電子伝達用電子捕集粒子34及び色素吸着用電子捕集粒子36に吸着されている。この様な構成により、電子伝達用電子捕集粒子34は、主に色素38から放出された電子を透明導電膜20に伝達する役割を担っている。また、色素吸着用電子捕集粒子36は、より多くの色素38を吸着するために、電子捕集剤32としての表面積を大きくする役割を担っている。
【0018】
ここで、色素吸着用電子捕集粒子36の直径は、例えば5nm以上25nm以下であり、電子伝達用電子捕集粒子34の直径は、例えば100nm以上400nm以下である。色素吸着用電子捕集粒子36と電子伝達用電子捕集粒子34の割合は、重量割合で色素吸着用電子捕集粒子36が例えば20〜25%等であり、電子伝達用電子捕集粒子34が例えば75〜80%等である。電子伝達用電子捕集粒子34、色素吸着用電子捕集粒子36及び色素38から成る電子捕集−色素層30の厚さは、例えばおよそ10μm等である。
【0019】
電子捕集−色素層30の作製は、例えば以下の様に行う。電子伝達用電子捕集粒子34及び色素吸着用電子捕集粒子36としてのアナターゼ型の2種類の粒径を持つ酸化チタン粒子を混合し、ペースト状にした後に、透明基板10に、そのペーストを印刷又は塗布し、その後焼成して酸化チタン膜形成を行う。前記酸化チタン膜の形成後、当該酸化チタン膜を、有機溶剤に溶かした色素38の液中に浸し、酸化チタンに色素38を吸着させる。
【0020】
この様に、例えば電子伝達用電子捕集粒子34は、粒径が大きい方の電子捕集剤を構成する粒子として機能し、例えば色素吸着用電子捕集粒子36は、粒径が小さい方の電子捕集剤を構成する粒子として機能する。
【0021】
次に、本実施形態に係る色素増感太陽電池の発電原理を図3を参照して説明する。まず、本色素増感太陽電池に光が入射すると、その光は色素38に吸収される。色素38に吸収された光は、色素38を励起する(図3中の破線矢印)。ここで励起された色素38の電子は、例えばワイドギャップ半導体である酸化チタン等で構成される電子捕集剤32に受け渡される。即ち、色素38は酸化する。電子捕集剤32が受け取った電子は、透明導電膜20に移動する。一方、電子を失った色素38は、触媒層60を有する導電膜50と接している電子供給剤80の例えばIから、電子を供給される。即ち、色素38は電子供給剤80により還元される。3Iは電子を色素38に供給するとIとなる。従って、電子供給剤80の例えばIは、導電膜50から電子を受け取ろうとする。このとき、透明導電膜20と導電膜50との間には、電位差が発生する。透明導電膜20と導電膜50との間に外部回路が接続されていれば、透明導電膜20に移動した電子は、外部回路を介して導電膜50に移動する。そして、この電子は電子供給剤80の例えばIに移動し、Iは3Iとなる。電子を失った色素38は、電子供給剤80の例えばIから電子を供給される。この様に、透明導電膜20と導電膜50に、外部回路を接続することによって、外部回路は光を吸収した本実施形態に係る色素増感太陽電池から、電流を取り出すことができる。即ち、本色素増感太陽電池は電池として機能する。
【0022】
本色素増感太陽電池の発電原理は前記の通りなので、励起状態の色素38のエネルギー準位は、電子捕集剤32のエネルギー準位より高く、基底状態の色素38のエネルギー準位は、電子供給剤80のエネルギー準位より低いという関係を要する。
【0023】
[実施例]
次に前記実施形態に係る色素増感太陽電池の実施例について説明する。ここでは、電子伝達用電子捕集粒子34及び色素吸着用電子捕集粒子36として、直径が異なる2種類の電子捕集剤32としての酸化チタンを用いた本実施例の色素増感太陽電池と、直径が1種類の電子捕集剤32としての酸化チタンを用いた従来例の色素増感太陽電池との性能を比較した。比較したのは、見かけの最大電力に対する実際の電力の比であるフィルファクター(FF)の値である。
【0024】
本実施例では、電子伝達用電子捕集粒子34としての酸化チタンの直径を100nmとし、色素吸着用電子捕集粒子36としての酸化チタンの直径を10nmとした。そして、電子伝達用電子捕集粒子34及び色素吸着用電子捕集粒子36の混合比を重量割合で、電子伝達用電子捕集粒子34を75%、色素吸着用電子捕集粒子36を25%とした。電子伝達用電子捕集粒子34、色素吸着用電子捕集粒子36及び色素38を含む電子捕集−色素層30の厚さの平均は、5μmとした。一方、参照用の従来例としての色素増感太陽電池においては、電子捕集剤32を構成する酸化チタンの直径を全て10nmとし、その他の条件は前記本実施例の場合と同様とした。なお、電子捕集剤32を構成する酸化チタンの直径を単純に大きくしただけの場合は、ラフネスファクターが単純に小さくなってしまい、ラフネスファクターが小さくなった分だけ電子捕集−色素層30の厚さの平均を厚くすると、可視光の吸収が多くなってしまい実用的ではないことが知られている。
【0025】
前記本実施例に係る色素増感太陽電池と、従来例に係る色素増感太陽電池とのFF値をJIS規格のJIS C 8914「結晶系太陽電池モジュール出力測定方法」に従って計測した。簡単に説明すると、計測では波長400〜1100nm、照度1000W/mの光を照射し、電流I−電圧V曲線を取得した。そして、取得したI−V曲線から、最大出力を開放電圧と短絡電流の積で除した値であるFFを求めた。この値は、大きいほど、当該太陽電池の内部損失が小さく、性能が高いことを示す。
【0026】
本実施例と従来例それぞれについて3回計測した結果、FF値は、本実施例に係る色素増感太陽電池では、25.6±0.3(平均±標準偏差)、従来例に係る色素増感太陽電池では、44.4±1.3(平均±標準偏差)となった。即ち本実施例のFF値は、従来例に比較して74%の上昇となった。
【0027】
この様な違いが現れた理由として以下が考えられる。図4(a)に従来例の電子捕集−色素層30の模式図を示す通り、従来例では、図4(a)中白抜き矢尻Aで指し示す様に、色素38から放出された電子eは、電子捕集剤32を構成する直径が小さい粒子を多く伝って、透明導電膜20に伝達される。従って電子eは、電子捕集剤32内の粒子の接合部分を多く超える必要がある。このため、電子捕集剤32中に形成される電気接続路の抵抗が高くなって、電子が伝達されにくい。更に、図4(a)中白抜き矢尻Bで指し示す様に、色素38同士が会合し、それが電子捕集剤32を構成する粒子間に浸入し、電子捕集剤32を構成する粒子同士が接触しない部分ができることがある。そして、この様に電子捕集剤32を構成する粒子同士が接触しない部分では、電子eが伝達されないことになる。
【0028】
これに対して、図4(b)に本実施例の電子捕集−色素層30の模式図を示す通り、本実施例では、色素38から放出された電子eは、少数の直径が大きな電子伝達用電子捕集粒子34を伝って、透明導電膜20に伝達される。従って、電子eが超える必要のある電子伝達用電子捕集粒子34の接合部分は少ない。また、電子伝達用電子捕集粒子34の直径は大きく、1個あたりの表面積が大きいため、電子伝達用電子捕集粒子34間の接合は良好に成されている。このため、電子捕集剤32中に形成される電気接続路の抵抗が図4(b)の場合よりも低くなって、電子が伝達されやすい。また、色素吸着用電子捕集粒子36が多く存在するので、表面積は大きく、ラフネスファクター(RF=実際の表面積/投影面積)は、1000以上と、色素増感太陽電池において必要であるといわれている値以上と成っている。このため、十分な数の色素38が電子捕集剤32に吸着されている。
【0029】
以上のことから、本実施例では、十分な数の色素38が放出した電子eが、滑らかに透明導電膜20に伝達される。その結果、本実施例では、従来例に比較し、FF値が上昇したと考えられる。
【0030】
以上の通り、本実施形態に係る色素増感太陽電池では、電子捕集剤32として粒径が異なる電子伝達用電子捕集粒子34及び色素吸着用電子捕集粒子36を用いている。このことに依り、色素38から透明導電膜20への電子伝達に係る障害が小さくなり、電子伝達が滑らかに行われ、且つ十分な表面積を有するため、十分な数の色素38を電子捕集剤32に吸着させることができる。その結果、FF値を高くすることができる。即ち、当該色素増感太陽電池の内部損失を小さくし、性能を高くすることができる。
【0031】
尚、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても、発明が解決しようとする課題の欄で述べられた課題が解決でき、かつ、発明の効果が得られる場合には、この構成要素が削除された構成も発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0032】
10…透明基板、20…透明導電膜、30…電子捕集−色素層、32…電子捕集剤、34…電子伝達用電子捕集粒子、36…色素吸着用電子捕集粒子、38…色素、40…対向基板、50…導電膜、60…触媒層、70…シール材、80…電子供給剤。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向して配置された一対の電極と、
前記一対の電極のうち一方の電極の、他方の電極と対向する面上に配された電子捕集剤と、
前記一対の電極間に配された電子供給剤と、
前記電子捕集剤上に配された、励起状態では前記電子捕集剤のエネルギー準位より高く、基底状態では前記電子供給剤のエネルギー準位より低いエネルギー準位を有する色素と、
を具備する色素増感太陽電池において、
前記電子捕集剤は、粒径が異なる粒子により構成されている、
ことを特徴とする色素増感太陽電池。
【請求項2】
前記電子捕集剤は、
粒径が所定の大きさの色素吸着用電子捕集粒子と、
前記色素吸着用電子捕集粒子の粒径よりも粒径が大きい電子伝達用電子捕集粒子と、
からなることを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池。
【請求項3】
前記電子伝達用電子捕集粒子は互いに接し、
前記電子伝達用電子捕集粒子の一部は前記一方の電極に接し、
前記色素吸着用電子捕集粒子は、前記電子伝達用電子捕集粒子に接している、
ことを特徴とする請求項2に記載の色素増感太陽電池。
【請求項4】
前記色素吸着用電子捕集粒子は、前記電子捕集剤としての表面積を大きくする役割を担い、
前記電子伝達用電子捕集粒子は、前記色素から放出された電子を前記一方の電極に伝達する役割を担う、
ことを特徴とする請求項3に記載の色素増感太陽電池。
【請求項5】
前記色素吸着用電子捕集粒子は、大きい表面積を有するため多くの数の前記色素を前記電子捕集剤に吸着させることができ、
前記電子伝達用電子捕集粒子は、前記色素から前記一方の電極への電子伝達に係る抵抗を小さくして電子伝達を円滑にすることで内部損失を小さくできる、
ことを特徴とする請求項4に記載の色素増感太陽電池。
【請求項6】
前記色素吸着用電子捕集粒子の直径は5nm以上25nm以下であり、
前記電子伝達用電子捕集粒子の直径は100nm以上400nm以下である、
ことを特徴とする請求項2に記載の色素増感太陽電池。
【請求項7】
前記電子捕集剤のうち、前記色素吸着用電子捕集粒子の重量割合は、20%以上25%以下であることを特徴とする請求項6に記載の色素増感太陽電池。
【請求項8】
前記色素吸着用電子捕集粒子の直径は10nmであり、
前記電子伝達用電子捕集粒子の直径は100nmであり、
前記電子捕集剤のうち、前記色素吸着用電子捕集粒子の重量割合は、25%である、
ことを特徴とする請求項2に記載の色素増感太陽電池。
【請求項9】
前記粒子は、酸化チタンであることを特徴とする請求項1乃至請求項8のうち何れか1項に記載の色素増感太陽電池。
【請求項10】
前記電子捕集剤は、
前記粒径が異なる酸化チタン粒子を混合してペースト状にし、
前記ペースト状の酸化チタン粒子を前記一方の電極上に塗布し、
前記ペースト状の酸化チタン粒子を焼成し、
形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項8のうち何れか1項に記載の色素増感太陽電池。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−187183(P2011−187183A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−48286(P2010−48286)
【出願日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】