説明

草刈機

【課題】運搬が容易となるように変形可能かつ分解可能な草刈機を提供する。
【解決手段】電気モータ31と草刈用回転部材32とを有する切断ユニット30と、切断ユニット30を先端に取着した第1アーム10と、操作ハンドル2と、操作ハンドル2が上端に取着された第2アーム20と、第1アーム10と第2アーム20とを揺動自在に枢着する関節部40と、関節部40近傍に着脱自在に付設される車輪ユニット50と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、草刈機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、雑草等の草刈を行なうための草刈機は、例えば、特許文献1記載のように、操作ハンドルが取付られたアームの先端に、回転刃や鞭状草払部材等の草刈用回転部材を有する切断ユニットが取着されているものがあった。
また、草刈用回転部材の近傍のアームに固着して、アーム及び切断ユニットの荷重を支持する支持車輪を有するものが知られている。
【特許文献1】特許第2681100号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、水田や畑等の草刈作業の前後で草刈機を運搬する場合に、アームや支持車輪等の部材が嵩張って、あるいは、重量が大きいので、容易に運搬できないという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、運搬が容易となるように変形可能かつ分解可能な、あるいは、軽量な草刈機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明の草刈機は、電気モータと草刈用回転部材とを有する切断ユニットと、該切断ユニットを先端に取着した第1アームと、操作ハンドルと、該操作ハンドルが上端に取着された第2アームと、上記第1アームと上記第2アームとを揺動自在に枢着する関節部と、該関節部近傍に着脱自在に付設される車輪ユニットと、を備えたものである。
【0006】
また、上記第1アームは相互に伸縮自在な第1内杆部材と第1外筒部材とを有し、上記第2アームは相互に伸縮自在な第2内杆部材と第2外筒部材とを有するものである。
【0007】
また、上記車輪ユニットは、開閉栓が施蓋されて中空密封状となる車輪本体を備え、該車輪本体内に水を封入したものである。
【0008】
また、上記車輪ユニットは、上記車輪本体と、上記関節部近傍に取着される門型フレームと、該門型フレームの左右下端に取着されると共に軸部を有する支持部材と、を備え、上記車輪本体の左右両側面に有底孔部を形成し、該有底孔部に軸受部材を固着させ、該軸受部材に上記軸部を挿入して、上記車輪本体を上記門型フレームに回転自在に枢着したものである。
【0009】
また、上記車輪本体がプラスチックブロー成型にて形成されたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の草刈機によれば、第1アームと第2アームを揺動させ関節部で折り畳んで全長を短くできる。第1アーム及び第2アームと、車輪ユニットと、を別々に運搬又は収納できる。即ち、運搬及び収納が容易なコンパクトな大きさに変形、分解できる。あるいは、車輪本体の重量が軽くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳説する。
図1は本発明の草刈機の実施の形態を示す要部断面側面図である。
本発明の草刈機は、電源コード39によって送電された電力によって回転軸が回転する電気モータ31と、電気モータ31の回転軸に取着され切断回転軸心L0 廻りに回転する草刈用回転部材32と、切断した草等の飛散防止等の安全カバー部33aを有すると共に電気モータ31が取着されるケーシング33と、を具備する切断ユニット30を備えている。
なお、本発明に於て、草刈用回転部材32とは、円盤状の回転刃や、回転することで草を払うようにして切断する鞭状のプラスチック線材等、回転によって草や小枝等を切断可能な部材のことである。
【0012】
また、切断ユニット30は、切断回転軸心L0 が鉛直状となっている状態(図1の状態)で、草刈用回転部材32の下方(地面)側に、草刈用回転部材32が地面から所定の高さで回転するように地面に接触する接地椀34が取着されている。接地椀34は草刈用回転部材32に伴って回転しないものである。
【0013】
ケーシング33には、切断回転軸心L0 と同方向の軸心(図1では鉛直状)である補助回転軸心L1 廻りに回転可能な補助車輪35が付設されている。補助車輪35は、切断回転軸心L0 と同方向の軸心(図1では鉛直状)である補助揺動軸心L2 廻りに揺動自在にケーシング33に枢着される補助揺動片36に枢着している。
また、所望の位置で補助揺動片36の揺動を固定可能な揺動ロック手段を備えている。揺動ロック手段とは、持手付調整ねじ部材(蝶ボルトや蝶ナット)を補助揺動軸心L2 方向に螺進退可能に設け、螺進によって補助揺動片36を所望の揺動位置で固定するものである。
【0014】
切断ユニット30は、六角パイプ状の第1内杆部材11と六角パイプ状の第1外筒部材12とを有する第1アーム10の先端に取着されている。
【0015】
第1アーム10は、第1内杆部材11を第1外筒部材12の内部に挿入可能に連結している。第1外筒部材12内で第1内杆部材11を(抜き差しするように)スライドさせることで、第1内杆部材11と第1外筒部材12とを相互に伸縮自在に連結している。即ち、第1アーム10は伸縮自在である。
【0016】
2は、使用者が把持する操作ハンドルである。操作ハンドル2には、電気モータ31へ電力の供給を停止可能な非常停止ボタン29が付設されている。電気モータ31の電力供給用の電源コード39は、非常停止ボタン29を介して発電機等の電力供給源に接続されている。
【0017】
操作ハンドル2は、六角パイプ状の第2内杆部材21と六角パイプ状の第2外筒部材22とを有する第2アーム20の上端に取着されている。
第2アーム20は、第2内杆部材21を第2外筒部材22の内部に挿入可能に連結している。第2外筒部材22内に第2内杆部材21をスライドさせることで、第2内杆部材21と第2外筒部材22とを相互に伸縮自在に連結している。即ち、第2アーム20は伸縮自在である。
【0018】
そして、本発明の草刈機は、第1アーム10と第2アーム20とを関節揺動軸心L4 廻りに揺動自在に枢着して関節部40を形成している。
関節部40は、第1アーム10の基端に取着された第1関節部材41と、第2アーム20の下端に取着された第2関節部材42と、第1関節部材41と第2関節部材42とを枢着し関節揺動軸心L4 方向に螺進退可能な握部付の螺合部材43と、で形成されている。
【0019】
第1・2関節部材41・42は、関節揺動軸心L4 の円周方向に5度間隔で凹部と凸部を交互に繰り返す(凸部を10度間隔で形成し、凹部を10度間隔で形成した)菊座を有している。各菊座を対面させ噛合可能に第1・2関節部材41・42を枢着している。第1・2関節部材41・42の菊座を噛合させることで、揺動が規制(ロック)される。第1・2関節部材41・42の菊座を相互に離間させ、噛合を関節揺動軸心L4 廻りに回転させ相互にずらすことで、第1アーム10と第2アーム20の揺動開閉角度θを揺動軸心L4 廻りに10度間隔で設定可能にしている。即ち、第1アーム10と第2アーム20は菊座を介して揺動開閉角度θを所定ピッチ(10度毎)に設定可能に枢着されている。なお、所定ピッチを5度〜15度に設定しても良い。
【0020】
握部付の螺合部材43は、関節揺動軸心L4 方向に螺進することで、第1・2関節部材41・42の菊座を相互に噛合させ揺動を規制(ロック)するものである。また、螺退することで第1関節部材41の菊座と第2関節部材42の菊座とを離間させ揺動開閉角度θを調節可能にするものである。
【0021】
さらに、関節部40近傍の第1アーム10(の第1外筒部材12)に車輪ユニット50が着脱自在に付設されている。
図2に示すように、車輪ユニット50は、開閉栓51が施蓋されて中空密封状となる車輪本体52と、関節部40近傍の第1アーム10に取着される門型フレーム53と、門型フレーム53の左右下端に螺着されると共に軸部54aを有する支持部材54,54と、車輪本体52の左右両側に固着され軸部54aが挿入される軸受部材55,55と、門型フレーム53と共に第1アーム10を挟む取付部材59と、門型フレーム53に第1アーム10を挟んで取付部材59を取着するための握部付の取付ねじ部材58,58と、を備えている。
【0022】
車輪本体52は、プラスチックブロー成型にて形成された樹脂成型部材である。水平状の車輪回転軸心L5 と同心状に有底孔部52a,52aを左右両側面に形成している。左右両側の内の一方の側面に外部と内部を連通する給排水口52bと、給排水口52bを開閉栓51で密閉するための凹部52cと、が形成されている。車輪本体52は、内部に水を封入可能なものである。
【0023】
有底孔部52aには、金属製の円筒状の軸受部材55が同心状に挿入されて固着されている。車輪本体52を門型フレーム53の左右内方側に配設し、門型フレーム53に螺着される支持部材54の軸部54aを軸受部材55に挿入することで、車輪本体52を門型フレーム53に車輪回転軸心L5 廻りに回転自在に枢着している。つまり、車輪本体52を串挿し状に貫通する(内部を通過する)ような車軸部材を設けずに、車輪本体52を両持ち梁状に枢着している。
【0024】
車輪ユニット50は、門型フレーム53と取付部材59とで第1アーム10を挟み、ボルト部(雄ねじ部)を有する取付ねじ部材58,58によって、門型フレーム53に取付部材59を取着させることで、関節部40近傍の第1アーム部10(の基端)に付設されている。また、取付ねじ部材58,58を取り外すことで、車輪ユニット50は第1アーム10から離脱可能に付設されている。
【0025】
また、第1アーム10の先端は、U字状の把持部材3を介して切断ユニット30が取着されている。把持部材3は、切断ユニット30のケーシング33を、切断回転軸心L0 と直交する方向の切断揺動軸心L3 廻りに、揺動自在に枢着している。
把持部材3は、切断揺動軸心L3 方向に螺進退可能な握り部付のねじ部材19を有している。ねじ部材19を切断揺動軸心L3 方向に螺進退させることで、切断ユニット30を着脱自在に取着している。また、螺進によって切断ユニット30を所望の揺動位置で固定可能なものである。ねじ部材19は、握部を有するボルト部材又は握り部を有するナット部材からなるものである。
【0026】
また、第1アーム部10は、伸縮を規制する伸縮ロック手段60を第1内杆部材11と第1外筒部材12の連結部(挿入部)近傍に設けている。
伸縮ロック手段60は、第1外筒部材12側に揺動自在に取着されたボタン部材61に形成される係止雄部と、第1内杆部材11に形成された係止雌部から成るものである。係止雄部を係止雌部に挿入乃至挿通させる(ロックする)ことで、第1内杆部材11が第1外筒部材12内をスライドするのを規制するものである。つまり、係止雌部から係止雄部を離間させる(解除する)ことで、第1アーム10を伸縮可能(第1内杆部材11が第1外筒部材12内にスライド可能)にするものである。
【0027】
また、第2アーム部20は、第1アーム10と同様の構造を有する伸縮ロック手段60を、第2内杆部材21と第2外筒部材22の連結部近傍に設けている。つまり、第2アーム20の伸縮ロック手段60は、第2外筒部材22側に揺動自在に取着されたボタン部材61に形成される係止雄部と、第2内杆部材21に形成された係止雌部から成るものである。
【0028】
上述した本発明の草刈機の使用方法(作用)について説明する。
先ず、図1に示すような、草木等の根元近傍を切断するような草刈作業状態から、作業が終了し、収納又は、他の場所に移動する場合に、車輪ユニット50の取付ねじ部材58を取り外す。すると、車輪ユニット50は、関節部40近傍(第1アーム10)から離脱する。
【0029】
車輪ユニット50は、開閉栓51を取り外すことで内部の水を流出可能にする。内部の水が抜かれ、車輪本体52は、薄肉で軽量な中空の部材となる。持ち運びが容易な重さとなる。また、門型フレーム53が、持ち手のようになって、車輪ユニット50は、容易に運搬可能となる。
【0030】
第1アーム10及び第2アーム20の伸縮ロック手段60を解除すると、第1外筒部材12内に第1内杆部材11がスムーズに挿入され、第1アーム10は短くなる。また、第2外筒部材22内に第2内杆部材21がスムーズに挿入され、第2アーム20は短くなる。
【0031】
関節部40の螺合部材43を関節揺動軸心L4 方向に螺退させると、第1関節部材41の菊座と第2関節部材42の菊座が離間する。第1アーム10と第2アーム20は関節揺動軸心L4 廻りに揺動自在となる。言い換えると、第1アーム10と第2アーム20は折曲げ自在となる。
【0032】
そして、第1アーム10及び第2アーム20を接近させ、揺動開閉角度θ(第1アーム10の軸心と第2アーム20の軸心の間)が0度となるように折曲げる。
即ち、図3に示すように、側面から見て、第1アーム10と第2アーム20は短い1本状のアームのように折り畳まれる。
車輪ユニット50が離脱し水抜きによって軽量化され、第1アーム10及び第2アーム20(以下、アーム部と言う場合がある)が短く折り畳まれたことによって、コンパクトな大きさに変形・分解された収納・運搬状態となる。また、切断ユニット30を第1アーム10の先端から取り外しても良い。
【0033】
再び、草刈り作業を行なう場合は、図3に示した収納・運搬状態から、図1に示すように、第1アーム10及び第2アーム20は作業者の所望の長さに調整される。また、第1アーム10及び第2アーム20は揺動され、第1関節部材41及び第2関節部材42の菊座によって、所望の揺動開閉角度θに10度毎に調節される。
【0034】
揺動開閉角度θの開閉調整及びアーム部(第1アーム10及び第2アーム20)の伸縮調整によって、切断作業する切断ユニット30から使用者(操作ハンドル2)までの前後方向の距離設定が可能となると共に、地上からの操作ハンドル2までの高さ設定が可能となる。
【0035】
操作ハンドル2を、使用者の楽な姿勢(好みの姿勢)で操作を可能としながら、切断ユニット30を、低い位置(切断すべき草木の根元位置や接地椀34が地面に接触する位置)に配設可能にする。重心を低くし安定させる。
【0036】
さらに、車輪本体52に水を封入することで、水が封入された車輪本体52は、全体の重心を低重心化し、安定性を向上させる。転倒を防止する。開閉調整及び伸縮調整が安定して行なえるように支持する。
【0037】
また、操作の際に、力点を有する操作ハンドル2と作用点を有する切断ユニット30の間にテコ原理の支点を車輪ユニット50が形成する。支点を有する車輪ユニット50が重心となり、より操作を安定させる。
【0038】
車輪本体52の封入水量を調節することで、車輪本体52を転動(前進・後退)させるのに適した重さや、全体の重量が調整される。
【0039】
使用者が第1アーム10を直接持ち上げるように保持する必要がなく、僅かな力で切断ユニット30の操作を可能にする。
【0040】
また、草刈作業に於て、草刈した場所と草刈してない場所の境で、草刈した場所側に、しなり等で露出するような枝や草の先端側を草刈りしたい場合(ヘッジカットを行いたい場合)は、車輪ユニット50を取り外した状態で、揺動開閉角度θが 180度となるように第1アーム10と第2アーム20を揺動して固定(ロック)する。さらに、切断回転軸心L0 を水平状となるように第1アーム10と第2アーム20を90度回転させ、補助輪35を、地面に転動可能に揺動させて固定することで、図4に示すような、ヘッジカット用の姿勢となる。
【0041】
なお、本発明は、設計変更可能であって、例えば、第1・2内杆部材11,21及び第1・2外筒部材12,22を円筒状のパイプ部材を用いて形成しても良い。また、切断ユニット30側に第1外筒部材12を配設し、関節部40側に第1内杆部材11を配設して、相互に伸縮自在としても良い。また、操作ハンドル2側に第2外筒部材22を配設し、関節部40側に第2内杆部材21を配設して、相互に伸縮自在としても良い。
【0042】
また、切断回転軸心L0 を水平状にした場合に、補助車輪35が地面に転動可能となる補助車輪35用の取付突片をケーシング33に一体状に形成しても良い。
また、切断ユニット30に第1アーム10の先端を、把持部材3を設けずに固着又は枢着させても良い。
【0043】
また、車輪本体52を布地芯材入りのPVCで形成しても良い。また、門型フレーム53に取付部材59を挿通するボルト突出部を形成し、取付ねじ部材58をナット部材(雌ねじ部材)として、取付部材59と門型フレーム53とで第1フレームを挟むように螺着しても良い。
【0044】
以上のように、本発明は、電気モータ31と草刈用回転部材32とを有する切断ユニット30と、切断ユニット30を先端に取着した第1アーム10と、操作ハンドル2と、操作ハンドル2が上端に取着された第2アーム20と、第1アーム10と第2アーム20とを揺動自在に枢着する関節部40と、関節部40近傍に着脱自在に付設される車輪ユニット50と、を備えたので、アーム部(第1アーム10及び第2アーム20)を折り畳んで運搬及び収納できる。アーム部と車輪ユニット50を分離して容易に運搬や収納ができる。第1アーム10の先端に電気モータ31を配設したので、草刈用回転部材32を回転させる駆動軸等をアーム部に付設する必要がなく軽量かつ容易に製作でき、第1アーム10及び第2アーム20を折り畳み構造とすることができる。
【0045】
また、第1アーム10は相互に伸縮自在な第1内杆部材11と第1外筒部材12とを有し、第2アーム20は相互に伸縮自在な第2内杆部材21と第2外筒部材22とを有するので、全体の長さを短くして運搬及び収納ができる。操作ハンドル2の前後方向及び高さ(長さ)を調整できる。切断ユニット30と使用者(操作ハンドル2)の間隔を安全な距離に保つことができる。
【0046】
また、車輪ユニット50は、開閉栓51が施蓋されて中空密封状となる車輪本体52を備え、車輪本体52内に水を封入したので、運搬や収納する場合に水を抜くことで、車輪ユニット50を軽量化できる。調達が容易な水を封入するだけで、草刈機の使用状態で、左右への草刈揺動の中心となる車輪本体52の重量が増大して、草刈機全体を低重心化して安定した上記草刈揺動が可能となる。封入水量を調整することで、使用者の好みに応じた操作性及び安定感を得ることができる。
【0047】
また、車輪ユニット50は、車輪本体52と、関節部40近傍に取着される門型フレーム53と、門型フレーム53の左右下端に取着されると共に軸部54aを有する支持部材54,54と、を備え、車輪本体52の左右両側面に有底孔部52a,52aを形成し、有底孔部52aに軸受部材55を固着させ、軸受部材55に軸部54aを挿入して、車輪本体52を門型フレーム53に回転自在に枢着したので、車輪本体52の内部を挿通する軸部材を設けずに車輪本体52を門型フレーム53に回転自在に枢着できる。即ち、軸部材を挿通させて枢着させた場合に必要な摺動部(軸部材と車輪本体52の間)の密封手段(シール構造)を設けることなく容易に製作できる。車輪本体52の内部をより確実に密封できる。車輪ユニット50を軽量にできる。
【0048】
また、車輪本体52がプラスチックブロー成型にて形成されたので、容易かつ安価に製作できる。肉厚が均一で十分な強度を有しながらも軽量に製作できる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施の形態の要部断面側面図である。
【図2】図1の矢印K方向から見た車輪ユニットの要部断面図である。
【図3】作用を説明する全体図である。
【図4】作用を説明する全体図である。
【符号の説明】
【0050】
2 操作ハンドル
10 第1アーム
11 第1内杆部材
12 第1外筒部材
20 第2アーム
21 第2内杆部材
22 第2外筒部材
30 切断ユニット
31 電気モータ
32 草刈用回転部材
40 関節部
50 車輪ユニット
51 開閉栓
52 車輪本体
52a 有底孔部
53 門型フレーム
54 支持部材
54a 軸部
55 軸受部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気モータ(31)と草刈用回転部材(32)とを有する切断ユニット(30)と、該切断ユニット(30)を先端に取着した第1アーム(10)と、操作ハンドル(2)と、該操作ハンドル(2)が上端に取着された第2アーム(20)と、上記第1アーム(10)と上記第2アーム(20)とを揺動自在に枢着する関節部(40)と、該関節部(40)近傍に着脱自在に付設される車輪ユニット(50)と、を備えたことを特徴とする草刈機。
【請求項2】
上記第1アーム(10)は相互に伸縮自在な第1内杆部材(11)と第1外筒部材(12)とを有し、上記第2アーム(20)は相互に伸縮自在な第2内杆部材(21)と第2外筒部材(22)とを有する請求項1記載の草刈機。
【請求項3】
上記車輪ユニット(50)は、開閉栓(51)が施蓋されて中空密封状となる車輪本体(52)を備え、該車輪本体(52)内に水を封入した請求項1又は2記載の草刈機。
【請求項4】
上記車輪ユニット(50)は、上記車輪本体(52)と、上記関節部(40)近傍に取着される門型フレーム(53)と、該門型フレーム(53)の左右下端に取着されると共に軸部(54a)を有する支持部材(54)(54)と、を備え、
上記車輪本体(52)の左右両側面に有底孔部(52a)(52a)を形成し、該有底孔部(52a)に軸受部材(55)を固着させ、該軸受部材(55)に上記軸部(54a)を挿入して、上記車輪本体(52)を上記門型フレーム(53)に回転自在に枢着した請求項2又は3記載の草刈機。
【請求項5】
上記車輪本体(52)がプラスチックブロー成型にて形成された請求項2,3又は4記載の草刈機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−29071(P2010−29071A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−192298(P2008−192298)
【出願日】平成20年7月25日(2008.7.25)
【出願人】(000112934)ブイアイブイエンジニアリング株式会社 (12)
【Fターム(参考)】