説明

荷役車両

【課題】 荷役車両において、コンテナの積み降ろし作業中にコンテナの前部が接触するのを防止するとともに、適用可能な車種が限定されないリヤバンパ構造を提供することを目的とする。
【解決手段】 車体フレーム1の後部に設けられるリヤバンパ9を、車体フレーム1の後方に突出した状態で車体フレーム1に固定された固定バンパ10と、固定バンパ10の車幅方向の両側に前後回動可能に取り付けられた左右一対の可動バンパ11とにより構成する。一対の可動バンパ11は、単一のバンパシリンダ41により前後回動可能とし、コンテナCの積み降ろし作業中は、可動バンパ11をバンパシリンダ41により格納位置に移動させ、コンテナCの前壁Cdおよび脚部Cbが可動バンパ11と接触するのを回避する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンテナを積み降ろしすることができる荷役車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の荷役車両は、車体フレームに荷役アームが前後回動可能に設けられており、この荷役アームの先部には、コンテナの前部に設けられた係合部に係脱可能なフックが設けられている(例えば、特許文献1参照)。この荷役車両は、図23および図24実線で示すように、荷役車両100をコンテナ200の前方に縦列停車し、荷役アーム101のフック102をコンテナ200の係合部201に係合させた状態から荷役アーム101を前方回動させることにより、コンテナ200を車体フレーム103上に積み込むことができる。また、この積み込み状態から荷役アーム101を後方回動させれば、コンテナ200を荷役車両100後方の地上に降ろすことができる。
また、荷役アーム101は、後方回動位置において、フック102が車体フレーム103の後方に突出したリヤバンパ104よりも、さらに後方に位置するまで回動させるようになっている(例えば、特許文献2参照)。これにより、コンテナ200の積み降ろし作業中に、コンテナ200前部の前壁202や脚部203,204がリヤバンパ104に接触して当該リヤバンパ104が破損するのを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−56397号公報
【特許文献2】特開2006−96066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、コンテナ200の積み降ろし場所によっては、荷役車両100をコンテナ200の前方に縦列停車するスペースを確保することができない場合がある。この場合は、図24二点鎖線に示すように荷役車両100をコンテナ200の斜め前方位置に停車してコンテナ200の積み降ろし作業を行うことが一般的に行われている。
しかし、荷役車両100をコンテナ200の斜め前方位置に停車させると、コンテナ200前部の前壁202の一側部や脚部203が、リヤバンパ104の車幅方向の外端部(図24下側)に接近した状態となる。このため、コンテナ200の積み降ろし作業をする際に、コンテナ200の前壁202や脚部203がリヤバンパ104に更に接近することによりリヤバンパ104の外端部に接触し、リヤバンパ104が破損するという問題があった。
【0005】
この問題を解決するために、上記特許文献2に記載されているように、リアバンパを伸縮シリンダにより車体フレームに対して前後移動可能にすることが考えられる。この場合、コンテナの積み降ろし作業をする際に、伸縮シリンダを駆動させてリアバンパを前方に移動させれば、積み降ろし中のコンテナがリアバンパと接触するのを回避することができる。
しかしながら、特許文献2の荷役車両にあっては、リヤバンパ全体を前後移動させるため、車体フレームの後部下方には、車幅方向全長に亘ってリヤバンパの前後移動を許容するスペースを確保する必要がある。このため、車種によっては上記スペースを確保することが困難な場合があり、このようなリヤバンパを適用できる車種が限定されるという問題があった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、荷役車両において、コンテナの積み降ろし作業中にコンテナの前部が接触するのを防止するとともに、適用可能な車種が限定されないリヤバンパ構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するための本発明の荷役車両は、前部に係合部を有するコンテナを搭載可能な車体フレームと、前記車体フレーム側に基端部が前後回動可能に取り付けられているとともに、先端部に前記係合部に係脱可能なフックを有する荷役アームと、前記フックを前記係合部に係合させた状態で前記荷役アームを回動させることにより前記コンテナを前記車体フレーム上と当該車体フレーム後方の地上との間で積み降ろしするための荷役駆動手段と、前記車体フレームの後部に配置されているリヤバンパと、を備えた荷役車両であって、前記リヤバンパは、前記車体フレームの後方に突出した状態で当該車体フレームに固定されている固定バンパと、前記固定バンパの車幅方向の外側方に配置される張出位置と積み降ろし作業中の前記コンテナの前部と非接触となる格納位置との間で移動可能な可動バンパと、を有し、前記可動バンパを前記張出位置から前記格納位置に移動させるバンパ駆動手段を備えているものである。
【0007】
この構成によれば、リヤバンパを、固定バンパと可動バンパとにより構成し、可動バンパを、バンパ駆動手段により固定バンパの車幅方向の外側方に配置された張出位置からコンテナの前部と非接触となる格納位置に移動可能としたので、コンテナの斜め前方に位置する荷役車両にてコンテナの積み降ろし作業をする際に、可動バンパを格納位置に移動させることができる。これにより、コンテナの積み降ろし作業中にコンテナの前部がリアバンパの外端部に接触してリヤバンパが破損するのを防止することができる。
さらに、リヤバンパの一部である可動バンパのみを格納位置に移動させるようにしたので、車両後部には可動バンパの格納スペースのみを確保すればよく、リヤバンパ全体の格納スペースを確保する必要がない。したがって、従来のリヤバンパ全体を格納させる場合に比べると、上記リヤバンパ構造を適用することができる車種は限定されにくい。
【0008】
また、前記荷役車両は、前記可動バンパを前記張出位置で前記固定バンパまたは前記車体フレームにロックするロック装置をさらに備えているのが好ましい。
これによれば、可動バンパを、ロック装置により張出位置で固定バンパまたは車体フレームにロックすることができるため、車両走行中に後続車両が可動バンパに衝突したときに、その衝突荷重をロック装置を介して車体フレーム側で受けることができる。したがって、バンパ駆動手段がその衝突荷重により破損するのを防止することができる。
【0009】
また、前記荷役車両は、前記バンパ駆動手段の駆動に伴って前記ロック装置をロック解除する連動機構をさらに備えていることが好ましい。
これによれば、バンパ駆動手段が連動機構を介してロック装置をロック解除するための駆動手段を兼用することができるので、ロック解除専用の駆動手段を設ける場合に比べると、荷役車両の製造コストをさらに低減することができる。
【0010】
前記可動バンパおよび前記ロック装置は、前記固定バンパの車幅方向の両側に一対配置され、単一の前記バンパ駆動手段が一対の前記連動機構に連結されており、当該バンパ駆動手段により一対の前記ロック装置をロック解除して一対の前記可動バンパを前記張出位置から前記格納位置に移動させることが好ましい。
これによれば、単一のバンパ駆動手段により一対の連動機構を介して一対のロック装置をロック解除するとともに一対の可動パンパを格納位置に移動させることができるので、各ロック装置および各可動バンパごとに駆動手段を設ける場合に比べると、荷役車両の製造コストを低減することができる。
【0011】
また、前記荷役車両は、前記車体フレーム後部の車幅方向の外側方に配置される適正位置と、積み降ろし作業中の前記コンテナの前部と非接触となる退避位置との間で移動可能なランプ装置をさらに備えているのが好ましい。
この場合、コンテナの積み降ろし作業中に、車体フレーム後部の適正位置に配置されているランプ装置を退避位置に移動させることで、コンテナの前部がランプ装置に接触するのを防止することができる。これにより、コンテナの斜め前方に位置する荷役車両にてコンテナの積み降ろし作業をする際に、ランプ装置が破損するのを防止することができる。
【0012】
また、前記荷役車両は、前記可動バンパの移動と前記ランプ装置の移動とを連動させ、当該可動バンパが張出位置で当該ランプ装置を適正位置とし、当該可動バンパが格納位置で当該ランプ装置を退避位置とする連結機構をさらに備えていることが好ましい。
この場合、連結機構により可動バンパの移動と連動してランプ装置を移動させることができるので、可動バンパとランプ装置の移動作業を迅速に行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の荷役車両によれば、コンテナの斜め前方に位置する荷役車両にてコンテナの積み降ろし作業をする際に、可動バンパを格納位置に移動させることができるので、コンテナの前部がリアバンパの外端部に接触してリヤバンパが破損するのを防止することができる。
さらに、車両後部には可動バンパの格納スペースのみを確保すればよく、リヤバンパ全体の格納スペースを確保する必要がないため、従来のリヤバンパ全体を格納させる場合に比べると、上記リヤバンパ構造を適用することができる車種は限定されにくい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の荷役車両の実施の一形態を示し、コンテナの積み込み作業完了時(走行時)の状態を示す側面図である。
【図2】図1の荷役車両により縦列停車位置からコンテナを積み込む途中の状態を示す側面図である。
【図3】図1の荷役車両により縦列停車位置からコンテナを積み込む途中であって、当該コンテナ後部の走行ローラが地面に接触した状態を示す側面図である。
【図4】図1の荷役車両により縦列停車位置からコンテナを積み込む途中であって、当該コンテナ前部の脚部が地面から浮いている状態を示す側面図である。
【図5】図1の荷役車両によりコンテナをダンプさせた状態を示す側面図である。
【図6】図1の荷役車両の第一の実施の形態を示している図であり、車体フレームの後部を示す平面図である。
【図7】車体フレームの後部左側を示す正面図である。
【図8】車体フレームの後部左側を示す側面図である。
【図9】張出位置にある左側の可動バンパを示す平面図である。
【図10】格納位置にある左側の可動バンパを示す平面図である。
【図11】ロック装置を示す図8の要部拡大断面図である。
【図12】車体フレームの後部を示す正面図である。
【図13】バンパシリンダのピストンロッド側の連動機構を示す図12の要部拡大図である。
【図14】図2の平面図である。
【図15】図1の荷役車両により斜め前方位置からコンテナを積み込む途中の状態を示す側面図である。
【図16】図13のバンパシリンダ収縮時における連動機構の状態を示す側面図である。
【図17】図13のバンパシリンダ伸長時における連動機構の状態を示す側面図である。
【図18】可動バンパの格納途中の状態を示す全体平面図である。
【図19】格納位置にある可動バンパを示す全体平面図である。
【図20】本発明の第二の実施の形態に係るバンパシリンダのピストンロッド側の連結ブラケットを示す要部拡大図である。
【図21】図20のバンパシリンダ収縮時における連動機構の状態を示す側面図である。
【図22】図20のバンパシリンダ伸長時における連動機構の状態を示す側面図である。
【図23】従来の荷役車両によりコンテナを積み込む途中の状態を示す側面図である。
【図24】図23の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[荷役車両の全体構成]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の荷役車両の実施の一形態を示す側面図である。図2〜図5は、この荷役車両の機能を説明するための側面図である。この荷役車両Vは、車体フレーム1と、コンテナCを車体フレーム1上と地上との間で積み降ろし(図2〜図4参照)したり、このコンテナCを車体フレーム1上で後方へ下傾させたダンプ状態(図5参照)とする荷役装置2とを備えている。
【0016】
車体フレーム1は、左右一対のシャシフレーム1aと、各シャシフレーム1aの上面に固定された荷役フレーム1bと、各シャシフレーム1aの後端部に該シャシフレーム1aに直交して固定された垂下フレーム1cとを有している。各荷役フレーム1bの後端には、コンテナC底部の主桁Caを案内する案内ローラ3が回転自在に軸支されている。これらの案内ローラ3によって、車体フレーム1上に積み降ろし可能に搭載されるコンテナCが円滑に誘導案内される。コンテナCの底部には、その前端部に左右一対の脚部Cbが固定され、後端部に左右一対の走行ローラCcが回転可能に取り付けられている。また、コンテナCの前壁Cd上部の幅方向略中央部には係合部としてのリフトバーCeが固定されている。上記脚部Cbと前壁CdとによりコンテナCの前部Cfを構成している。
なお、車体フレーム1は、荷役フレーム1bを使用せずに、シャシフレーム1aと垂下フレーム1cとにより構成することも可能である。
【0017】
上記荷役装置2は、車体フレーム1の後部において基端部が案内ローラ3の回転軸線と同じ軸線回りに前後回動自在に取り付けられた一対のダンプアーム4と、車体フレーム1側であるダンプアーム4の先端部側において基端部が前後回動自在に取り付けられた荷役アーム5と、荷役アーム5の途中部において一端部が回動自在に取り付けられ車体フレーム1の前寄り部において他端部が回動自在に取り付けられた復動油圧シリンダからなるリフトシリンダ6とを備えている。
【0018】
荷役アーム5は、ダンプアーム4の先端部側において基端部が前後回動自在に取り付けられたリフトアーム5aと、このリフトアーム5aの先端部において基端部が前後回動自在に取り付けられたフックアーム5bと、このフックアーム5bの先端部に固定されたフック5cとを有している。リフトアーム5aの先端部には、復動油圧シリンダからなるフックシリンダ7の基端部が回動自在に取り付けられ、フックシリンダ7の先端部はフックアーム5bの途中部に回動自在に取り付けられている。上記フック5cは、コンテナCのリフトバーCeに係脱可能となっている。
また、上記リフトシリンダ6とフックシリンダ7とにより荷役駆動手段Sを構成している。
なお、荷役アーム5の基端部(リフトアーム5a)はダンプアーム4に回動自在に取り付けられているが、ダンプアーム4を設けていない荷役車両の場合は、荷役アーム5の基端部を車体フレーム1に回動自在に取り付けることも可能である。
【0019】
上記構成により、フックシリンダ7の伸長作動により、フックアーム5bを後方回動させて車体フレーム1の後方へ移動させ、ダンプアーム4とリフトアーム5aとの間に設けた固縛装置(図示せず)によってダンプアーム4とリフトアーム5aとの間を回動可能とした固縛解除状態で、リフトシリンダ6を伸長させると、荷役アーム5のフック5cにリフトバーCeが係合したコンテナCを地上へ降ろすことができる(図2参照)。また、上記固縛装置によって両アーム4,5aの回動を規制した固縛状態で、リフトシリンダ6を伸長させると、荷役アーム5のフック5cがリフトバーCeに係合されているコンテナCは、後方へ下傾したダンプ状態となる(図5参照)。
【0020】
車体フレーム1の後部には、コンテナCの積み降ろし中に車体フレーム1の後部を支持するジャッキ8が設けられている。ジャッキ8は、垂下フレーム1cの下端部寄りの位置に回動自在に取り付けられており、垂下フレーム1cの下方へ突出させて接地ローラ8aが地面に近づく突出位置(図2参照)と、車両前方へ略90°回動して突出位置よりも上方へ接地ローラ8aが地面から退避した収納位置(図1参照)との間を回動可能としている。
【0021】
[第一の実施の形態に係る荷役車両]
図6は、本発明の第一の実施の形態の要部を示している図であり、車体フレーム1の後部を示す平面図である。図7は、車体フレーム1の後部左側を示す正面図であり、図8は、車体フレーム1の後部左側を示す側面図である。
図6において、上記車体フレーム1の後部には、車幅方向に延びるリアバンパ9が配置されている。リアバンパ9は、車体フレーム1の後方に突出した状態で、垂下フレーム1cの後面下部に固定された固定バンパ10と、この固定バンパ10の車幅方向の両側において、車体フレーム1に鉛直軸線回りに前後回動可能に取り付けられた左右一対の可動バンパ11とを備えている。
【0022】
上記固定バンパ10は、本体部10aと、この本体部10aを支持する左右一対の支持部10bとを有している。本体部10aは、図8に示すように、断面ボックス状に形成されている。各支持部10bは、一端部が垂下フレーム1cの下部後面に固定された上下一対の水平板10b1と、この両水平板10b1の他端部に直交して固定された垂直板10b2とを有している。上下の水平板10b1は、車幅方向の中間部を連結板10b3により連結されている(図9参照)。各支持部10bの垂直板10b2には、上記本体部10aの車幅方向の両端部が、取付板10a1を介してボルト10c・ナット10dにより固定されている。
【0023】
上記可動バンパ11は、図6に示すように、本体部11aと、この本体部11aを回動可能に支持するアーム部11bとを有している。本体部11aは、図8に示すように、固定バンパ10の本体部10aと同一形状の断面ボックス状に形成されている。アーム部11bは、上下一対の水平板11b1と、この両水平板11b1の一端部に直交して固定された垂直板11b2とを有している。垂直板11b2には、本体部11aの端部前面が固定されている。水平板11b1の長手方向の中間部は、固定バンパ10の上下の水平板10bに上下方向へ貫通して固定されたボス部10eに、ピン12により回動可能に取り付けられている(図9参照)。一対の水平板11bは、固定バンパ10の一対の水平板10bよりもボス部10eの軸方向(上下方向)両端側に配置されており、水平板10bと干渉することなく回動させることができる。
【0024】
上記構成により、アーム部11bをピン12を中心として前後回動させることにより、可動バンパ11は、その本体部11aが固定バンパ10の本体部10aの車幅方向両側の外側方にて該本体部10aの長手方向(車幅方向)の延長線上に配置される張出位置(図9参照)と、この張出位置に対して車体フレーム1の前部側に約30度傾斜した格納位置(図10参照)との間で回動可能である。上記張出位置は、荷役車両Vに対する可動バンパ11の配置位置が、法令上定められているリヤバンパの配置位置の基準を満たしている位置である。上記格納位置は、コンテナCの積み降ろし作業中にコンテナCの前部Cfが可動バンパ10に接触するのを回避することができる位置である。
【0025】
図6および図8において、各垂下フレーム1cの車幅方向内側には、左右の可動バンパ11のアーム部11bを、それぞれ張出位置で固定バンパ10の支持部10bにロックする左右一対のロック装置13が設けられている。
図11は、ロック装置13を示す図8の要部拡大断面図である。
アーム部11bの上側の水平板11b1の上面には貫通孔14が形成され、この貫通孔14の上方にはボス部15の下端部が水平板11b1の上面に固定されている。このボス部15には、ロックピン16が上下移動可能に取り付けられている。ロックピン16は、ボス部15内に設けられた弾性部材であるスプリング17の付勢力により、常に下方側に付勢されている。一方、上記水平板11b1の下方に位置する固定バンパ10の上側の水平板10b1には、ロックピン16を係脱可能な係合孔18が形成されている。これにより、可動バンパ11が張出位置にあるときは、ロックピン16の下端を係合孔18に係合させることにより、可動バンパ11は張出位置で固定バンパ10の支持部10bにロックされ、その回動が規制される。
【0026】
図6において、左右の垂下フレーム1c間には、左右の可動バンパ11を張出位置と格納位置との間で回動させるバンパ駆動手段としてのバンパシリンダ41が配置されている。バンパシリンダ41は、複動油圧シリンダからなり、シリンダ本体41aの下部に固定された油圧モータ42を駆動することにより、車幅方向に伸縮動作するようになっている。なお、荷役車両Vの運転室内には、バンパシリンダ41を伸縮操作するための操作スイッチ(図示せず)が設けられている。
【0027】
上記バンパシリンダ41のシリンダ本体41aの基部およびピストンロッド41bの先部には、当該バンパシリンダ41の駆動に伴って、左右のロック装置13をロックおよびロック解除するとともに、左右の可動バンパ11を回動させるための左右一対の連動機構40が連結されている。以下、この連動機構40について詳しく説明する。
図12は、車体フレーム1の後部を示す正面図であり、図13は、バンパシリンダ41のピストンロッド41b側の連動機構40を示す図12の要部拡大図である。
図12において、シリンダ本体41aの基部およびピストンロッド41bの先部は、それぞれ連結ブラケット43の一端にピン44により連結されている。
【0028】
図13および図11において、連結ブラケット43は、左右一対の平板からなる連結部45、この左右の連結部45同士を連結固定する係止部46および規制部47を備えている。上記バンパシリンダ41のピストンロッド41bは、その先部を左右の連結部45の間に配置した状態で上記ピン44により左右の連結部45に連結されている。
各連結部45の下面45aは、ロック装置13の一部であるボス部15の天板15aの上面に載置されており、バンパシリンダ41の伸縮動作時に連結ブラケット43が天板15aに対して車幅方向(図13の左右方向)に摺動するようになっている。
【0029】
係止部46には、上記天板15aの外周部に係脱可能な係止孔46bが形成されている。これにより、連結ブラケット43が車幅方向外側(図13の右側)に摺動したときに、上記天板15aの外周部が係止孔46bに嵌り込むとともに、係止部46の外側の端面46aが、ボス部15の外周面に当接するようになっている。
規制部47は、連結部45の外側端面に固定されており、連結ブラケット43が車幅方向内側(図13の左側)に摺動したときに、規制部47の内側の端面47aが天板15aの外周面に当接するようになっている。
【0030】
図11において、ロック装置13の一部であるロックピン16の上端部16aは、前後(図11の左右方向)の連結部45間に配置されている。その上端部16aの前後には、各連結部45の上面を転動する一対のローラ48がピン49を中心に回転自在に取り付けられている。上記連動機構40は、スプリング17、連結ブラケット43、ローラ48およびピン49により構成されている。
図13において、各連結部45の上面には、ローラ48の転動を案内するための水平案内面45b、この水平案内面62bよりも高い位置に形成された水平案内面45c、および両案内面62b、62c間において外側上がりに傾斜した傾斜案内面45dが形成されている。
【0031】
これにより、連結ブラケット43が車幅方向に摺動すると、ローラ48が上記各案内面45b〜45d上を転動することにより、ロックピン16が上下移動し、ロック装置13をロックおよびロック解除することができる。また、ロック装置13のロック解除状態において、連結ブラケット43が車幅方向に摺動すると、係止部46の端面46aまたは規制部47の端面47aが、それぞれボス部15に当接することにより、可動バンパ11を固定バンパ10に対して前後回動させることができる。なお、ロック装置13のロックおよびロック解除、ならびに可動バンパを前後回動させる動作メカニズムの詳細については後述する。
【0032】
図12および図8において、左右の垂下フレーム1cの下端同士を連結する補強フレーム1c1の上面には、L字型の前カバー部材50が固定されている。この前カバー部材の鉛直部50aは、バンパシリンダ41のピストンロッド41bの前方にて当該ピストンロッド41bより高い位置まで延びるように形成されている。これにより、車両走行中に後輪が跳ね上げる石や泥水等により、ピストンロッド41bが損傷するのを防止している。前カバー部材50の水平部50bには、荷役車両Vの走行中の振動等により油圧モータ42が補強フレーム1c1の上面に接触するのを防止するための平板状の緩衝部材51が固定されている。
【0033】
また、左右の垂下フレーム1cの後面には、略逆L字型の後カバー部材52の左右両端が固定されている(図12および図8参照)。この後カバー部材52は、車両後方から見てバンパシリンダ41の全体および左右のロック装置13を覆うように配置されている。これにより、コンテナCをダンプさせてコンテナC内の収容物を排出するときに(図5参照)、その収容物が車両後方からバンパシリンダ41やロック装置13に付着することにより、バンパシリンダ41およびロック装置13が損傷するのを防止している。なお、後カバー部材52の車幅方向中央部には、ナンバープレート(図示せず)が取り付けられている。
【0034】
図6および図7において、各垂下フレーム1の車幅方向外側には、左右一対のランプ装置25が設けられている。ランプ装置25は、基端部を垂下フレーム1cに回動可能に取り付けた取付部25aと、この取付部25aの先端部に固定されたランプ部25bとを備えている。
取付部25aは、チャンネル材にて形成されており、垂下フレーム1c上部の外側面に固定されたチャンネル材からなる取付ブラケット26に、ピン27によって鉛直軸線回りに前後回動可能に取り付けられている。ランプ部25bは、方向指示器用ランプおよびブレーキランプを有し、取付部25aの自由端側に垂下固定されている。取付部25aの上面には反射板28が固定されている。
上記構成により、ランプ装置25は、車体フレーム1後部の車幅方向の外側方に配置される適正位置(図9)と、この適正位置に対して車体フレーム1の前部側に約30度傾斜した退避位置(図10)との間で回動可能である。上記適正位置は、荷役車両Vに対するランプ部25aの配置位置が、法令上定められているランプの配置位置の基準を満たしている位置である。また、上記退避位置は、コンテナCの積み降ろし作業中に、コンテナCの前部Cfがランプ装置25に接触するのを回避することができる位置である。
【0035】
図7および図8において、上記ランプ装置25と可動バンパ11との間には、ランプ装置25の前後回動と可動バンパ11の前後回動とを連動させる連結機構29が設けられている。
この連結機構29は、ランプ装置25の取付部25aと、可動バンパ11のアーム部11bとを連結している連結部材29aを有している。連結部材29aは、逆Z形に形成されており、その上端部は、取付部25aの回動中心側の下面にボルト29b・ナット29cにより回動可能に連結されている。連結部材29aの下端部は、可動バンパ11のアーム部11bの上面にボルト29d・ナット29eにより回動可能に連結されている。
上記構成により、可動バンパ11を張出位置まで前方回動させると、ランプ装置25は、連結機構29を介して可動バンパ11とともに前方回動し、適正位置まで移動可能となる(図9参照)。また、可動バンパ11を格納位置まで後方回動させると、ランプ装置25は、連結機構29を介して可動バンパ11とともに後方回動し、退避位置まで移動可能となる(図10参照)。
【0036】
図8および図9おいて、可動バンパ11のアーム部11bの上下の水平板11b1間には、取付板11b3を介して近接センサ30が取り付けられている。この近接センサ30の検知部30aは、可動バンパ11が張出位置にあるときに固定バンパ10の連結板10b3を検知するようになっている。近接センサ30は、B接点型のセンサ(通常ONで、検知対象を検知するとOFFとなるセンサ)であり、図10に示すように、近接センサ30が検知状態でないとき、すなわち可動バンパ11が張出位置以外の回動位置にあるときには、荷役車両Vの運転室内に設置されている警告ランプ(図示せず)を点灯させ、作業者に注意を促すようになっている。なお、警告ランプの代わりに、または警告ランプとともにブザーを鳴動させるようにしてもよい。
【0037】
[荷役車両Vを縦列停車した場合におけるコンテナCの降ろし作業]
次に、上記荷役車両VによるコンテナCの積み降ろし作業について説明する。
コンテナCを荷役車両Vから地上へ降ろす作業は、まず、車体フレーム1上にコンテナCが搭載されている状態(図1参照)から、収納位置にあるジャッキ8を下方回動させ、接地ローラ8aが地面に近づく突出位置(図2参照)とする。この状態から、荷役アーム5を後方回動させる。具体的には、フックシリンダ7の伸長作動によりフックアーム5bを後方に傾動させ、コンテナCを左右の案内ローラ3上を後方に移動させる。その際、図示しない固縛装置が固縛解除されることにより、リフトアーム5aはダンプアーム4に対して自由に回動できるようになる。
【0038】
ついで、リフトシリンダ6を伸長作動させると、リフトアーム5aはフックアーム5bとともに後方に回動する。これにより、コンテナCは、左右の案内ローラ3に案内されて車体フレーム1上を後方に移動するとともに、その後部が左右の案内ローラ3の回転中心を支点として下方に回動し、走行ローラCcが地上に着地する(図4参照)。
【0039】
リフトシリンダ6が伸長を継続し、図3の状態を経て最伸長により後方回動終端位置(図2参照)に至れば、フックアーム5bは下向きとなって、コンテナCは荷役車両Vの後方の地上に降ろされる。その際、可動バンパ11およびランプ装置25は、車体フレーム1後部の張出位置および適正位置にあるが、図2および図3に示すように、コンテナCの前部Cfは、リヤバンパ9およびランプ装置25より後方の離れた位置を移動するため、コンテナCの前部Cfがリヤバンパ9やランプ装置25に接触することはない。
【0040】
ついで、フックアーム5b先端のフック5cをリフトバーCeより外せば、コンテナCは荷役車両Vから分離される。分離後は、突出位置にあるジャッキ8を上方回動させ、接地ローラ8aが地面から退避した収納位置(図1参照)とし、コンテナCの降ろし作業が終了する。
【0041】
なお、車体フレーム1上にコンテナCが搭載されている状態、すなわちフックアーム5bを傾動させない状態(図1参照)でリフトシリンダ6を伸長すれば、図示しない固縛装置は固縛状態を維持してダンプアーム4とリフトアーム5aとを一体に固縛しているので、図5に示されるように、両アーム4、5aは一体となって後方に傾動し、コンテナCをダンプさせて、当該コンテナC内の収容物を外部に排出することができる。
【0042】
[荷役車両Vを縦列停車した場合におけるコンテナCの積み込み作業]
次に、地上に降ろされているコンテナCを車体フレーム1上に積み込む作業について説明する。まず、リフトアーム5aをフックアーム5bとともに後方終端位置まで回動させる。その後、地上に降ろされているコンテナCの前方において、荷役車両Vの車幅方向の中心線Xsと、コンテナCの幅方向の中心線Xcとが略一直線上に位置するように荷役車両Vを一旦、縦列停車させる(図14参照)。この状態から、収納位置にあるジャッキ8を下方回動させ、接地ローラ8aが地面に近づく突出位置(図2参照)とする。
【0043】
次に、荷役車両Vを後退させ、フックアーム5b先端のフック5cをコンテナCの前端部のリフトバーCeに係合させる(図2参照)。その後、リフトシリンダ6の収縮作動によりリフトアーム5aをフックアーム5bとともに前方に回動させると、図3に示すように、コンテナCは、持ち上げられつつ荷役車両V側に移動し、コンテナC底部の主桁Caが案内ローラ3に案内されつつさらに荷役車両V側に移動する(図4参照)。
【0044】
その際、可動バンパ11およびランプ装置25は、車体フレーム1後部の張出位置および適正位置にあるが、図2および図3に示すように、コンテナCの前部Cfは、リヤバンパ9およびランプ装置25より後方の離れた位置を移動するため、コンテナCの前部Cfがリヤバンパ9やランプ装置25に接触することはない。
【0045】
引き続きリフトシリンダ6を収縮作動させると、コンテナCの走行ローラCcが地上から離れる。リフトシリンダ6が最収縮作動してリフトアーム5aが前方回動終端位置に至ると、コンテナCの主桁Caの前部が車体フレーム1上に載置される。この状態からフックシリンダ7を収縮作動させることにより、フックアーム5bを前方回動させて走行状態とする(図1参照)。最後に突出位置にあるジャッキ8を上方回動させ、接地ローラ8aが地面から退避した収納位置(図1参照)とし、コンテナCの積み込み作業が終了する。
【0046】
[荷役車両Vを斜め前方位置に停車した場合におけるコンテナCの積み込み作業]
コンテナCを荷役車両Vの車体フレーム1上に積み込む際に、図15に示すようにコンテナCの前方に荷役車両Vを縦列停車することができない狭い場所では、上記中心線Xsと中心線Xcとを略一直線上に位置させることができない。この場合は、荷役車両VをコンテナCの斜め前方位置に停車させた状態(図15において中心線Xcと中心線Xsの傾斜角度がθとなる状態)で、コンテナCの積み込みを行う。以下、その積み込み作業について詳しく説明する。
【0047】
まず、リフトアーム5aをフックアーム5bとともに後方終端位置まで回動させた状態で、荷役車両VをコンテナCの斜め前方位置で一旦停車させる。
ついで、ロック装置13をロック解除するとともに、可動バンパ11を張出位置から格納位置に移動させる。具体的には、まず油圧モータ42を駆動し、バンパシリンダ41を、図6および図12の最伸長状態から収縮動作させる。その際、左右の連結ブラケット43やロックピン16等の摺動抵抗差によって、ここではピストンロッド41b側の先部がシリンダ本体41aの基部よりも低圧で動作するため、ピストンロッド41b側の連結ブラケット43が先行して車幅方向内側へ移動し始める。
【0048】
バンパシリンダ41の収縮初期において、上記連結ブラケット43は、図13の状態から連結部45がボス部15の天板15a上を摺動することにより、車幅方向内側(図13の左側)へ移動する。それに伴って、前後一対のローラ48が各連結部45の水平案内面45b上を転動する。そして、図16(a)に示すように、ローラ48が水平案内面45b上から傾斜案内面45d上を転動し始めると、ローラ48がこの傾斜案内面45dによって上方へ押し上げられることから、ローラ48を支持するロックピン16(上端部16a)がスプリング17の付勢力を抗して徐々に上方へ持ち上げられる。
【0049】
さらに、上記連結ブラケット43が車幅方向内側(図16の左側)へ移動し、ローラ48が、図16(b)に示すように、傾斜案内面45d上から水平案内面45c上へ移動すると、ロックピン16は、さらに上方へ持ち上げられ、固定バンパ10の係合孔18との係合が解除される。これにより、ロック装置13はロック解除状態に保持され、図6右側の可動バンパ11は前方回動可能な状態となる。
また、これと同時に、連結ブラケット43の規制部47の端面47aが、ボス部15の天板15aに当接し、天板15aに対する連結ブラケット43の摺動が規制される。これに伴い、ローラ48は水平案内面45c上において、その転動が停止する。
【0050】
この状態から、バンパシリンダ41をさらに収縮動作させると、規制部47の端面47aがボス部15の天板15aを車幅方向内側へ押し付けることにより、この押付力が、ボス部15を介して可動バンパ11のアーム部11bに作用する。そうすると、図6において、右側のアーム部11bには、ピン12を中心として反時計回り方向に回動しようとする力(回転モーメント)が作用する。これにより、アーム部11bは反時計回り方向に回動し、右側の可動バンパ11が前方回動する。そして、図18に示す如く、アーム部11bが垂下フレーム1cの後面に当接することにより、その回動が規制され、可動バンパ11は格納位置にて回動停止する(図16(c)も参照)。また、右側の可動バンパ11を前方回動させると、連結機構29によって右側のランプ装置25および反射板28もピン27を中心に前方回動して退避位置へ移動する(図18参照)。
【0051】
図18の状態から、バンパシリンダ41をさらに収縮動作させると、上述の如く右側の可動バンパ11のアーム部11bの回動は規制されているので、シリンダ本体41a側の連結ブラケット43が車幅方向内側へ移動し始める。すると、上述のピストンロッド41b側の場合と同様に、各部材が連動して左側のロック装置13がロック解除されるとともに、左側の可動バンパ11が前方回動する。
そして、バンパシリンダ41を最収縮させると、左側の可動バンパ11は格納位置にて回動停止する(図19参照)。また、左側の可動バンパ11と連動してランプ装置25および反射板28もピン27を中心に前方回動して退避位置へ移動する。
その際、左側の可動バンパ11のアーム部11bが前方に回動することにより、近接センサ30は非検知状態となり、荷役車両Vの運転室内に設置されている警告ランプが点灯する。これにより、積み込み作業終了後に作業者が可動バンパ11を格納位置としたまま、誤って荷役車両Vを走行させるのを防止することができる。
【0052】
左右の可動バンパ11の格納位置への移動が完了すると、荷役車両Vを後退させ、フックアーム5b先端のフック5cをコンテナCのリフトバーCeに係合させる(図2参照)。その際、可動バンパ11とランプ装置25は格納位置および退避位置にあるため、コンテナCの前壁Cd(特に前壁Cdの左側角部)が、リヤバンパ9(可動バンパ10)やランプ装置25の左側端部に接触するのを防止することができる。
【0053】
次に、リフトアーム5aをフックアーム5bとともに少しだけ上方回動させ、コンテナCの脚部Cbを地上から浮かした状態(図3参照)とし、この状態を維持しながら荷役車両Vを前後移動させる。この前後移動を複数回繰り返すと、コンテナCは、フック5cにて前後方向に押し引きされることにより、その向きが徐々に変化する。すなわち、中心線Xcと中心線Xsとの傾斜角度θが徐々に小さくなり、やがて中心線Xcと中心線Xsとが一直線上に位置する状態となる(図14参照)。この状態になると、荷役車両Vを停車させ、上述のようにリフトアーム5aを前方にフル回動させ、コンテナCを車体フレーム1上に積み込む(図1参照)。
【0054】
上記のように荷役車両Vを前後移動させる際、可動バンパ11とランプ装置25は格納位置および退避位置にあるため、コンテナCの脚部Cbを地上から浮かし、脚部Cbが可動バンパ11またはランプ装置25と略同じ高さ(またはそれより高い高さ)になったときに、コンテナCの左側の脚部Cbが、リヤバンパ9(可動バンパ10)やランプ装置25の左側端部と接触するのを防止することができる。さらに脚部Cbの高さを高くするほど、荷役車両VとコンテナCとの全長が短くなり、より狭い場所での前後移動が可能となる。
また、バンパシリンダ41を最収縮状態で保持することにより、可動バンパ11とランプ装置25が格納位置および退避位置から後方回動するのを規制することができる。したがって、荷役車両Vの前後移動中に、可動バンパ11とランプ装置25が上記脚部Cbと干渉するのを防止することができる。
【0055】
コンテナCを車体フレーム1上に積み込んだ後は、可動バンパ11を格納位置から張出位置へ移動させるとともに、ロック装置13により可動バンパ11を張出位置でロックする。具体的には、まず油圧モータ42を駆動し、バンパシリンダ41を、図19の最収縮状態から伸長動作させる。その際、上述の如く摺動抵抗差によって、ピストンロッド41b側の連結ブラケット43が、先行して車幅方向外側へ移動し始める。
【0056】
バンパシリンダ41の伸長初期において、上記連結ブラケット43は、図17(a)の状態から、連結部45がボス部15の天板15a上を摺動することにより車幅方向外側(図17の右側)へ移動する。それに伴って、前後一対のローラ48が各連結部45の水平案内面45c上を転動する。
そして、図17(b)に示すように、連結ブラケット43の移動により水平案内面45cがローラ48の車幅方向外側へ移動すると、ローラ48は、ロックピン16とともにスプリング17の付勢力により下方へ移動しようとするが、ロックピン16の下端が固定バンパ10の支持部10bの上面に当接することにより、その下方移動が規制される。
また、図17(b)に示すように、連結ブラケット43が車幅方向外側へ移動すると、係止部46の係止孔46bに天板15aの外周部が嵌り込むとともに、係止部46の端面46aがボス部15の外周面に当接する。
【0057】
この状態から、バンパシリンダ41をさらに伸長動作させると、係止部46の端面46aがボス部15の外周面を車幅方向外側へ押し付けることにより、この押付力が、ボス部15を介して可動バンパ11のアーム部11bに作用する。そうすると、図19において、右側の可動バンパ11のアーム部11bには、ピン12を中心として時計回り方向に回動しようとする力(回転モーメント)が作用する。これにより、上記アーム部11bは時計回り方向に回動し、右側の可動バンパ11が後方回動して張出位置へ移動する。また、右側の可動バンパ11を後方回動させると、連結機構29によって右側のランプ装置25および反射板28もピン27を中心に後方回動して適正位置へ移動する。
その際、連結ブラケット43の車幅方向内側の端部は、上記押付力により、図17(b)のA方向に押し上げられるが、係止部46の係止孔46bの下部が天板15aの下面に当接するため、連結ブラケット43が上記A方向へ押し上げられてボス部15から脱落するのを防止することができる。
【0058】
右側の可動バンパ11が張出位置へ移動すると、ロックピン16は、固定バンパ10の係合孔18の上方へ移動し(図17(c)参照)、スプリング17の付勢力により下方移動して係合孔18に係合する(図13参照)。これにより、右側の可動バンパ11は、張出位置で固定バンパ10にロックされ、その回動が規制される。また、係止部46の係止孔46bに天板15aの外周部が嵌り込むとともに、係止部46の端面46aがボス部15の外周面に当接するため、ピストンロッド41b側の連結ブラケット43は、ボス部16に対する車幅方向外側への摺動が規制される。
【0059】
バンパシリンダ41をさらに伸長動作させると、シリンダ本体41a側の連結ブラケット43が車幅方向外側へ移動し始める。すると、上述のピストンロッド41b側の場合と同様に、各部材が連動して図19左側の可動バンパ11が後方回動する。
そして、バンパシリンダ41を最伸長させると、左側の可動バンパ11は、張出位置で回動停止し、左側のロック装置13により張出位置にロックされる(図6参照)。また、左側の可動バンパ11と連動してランプ装置25および反射板28もピン27を中心に後方回動して適正位置へ移動する。
これにより、コンテナCの積み込み作業が終了する。
【0060】
その際、左側の可動バンパ11のアーム部11bが後方に回動することにより、近接センサ30が、固定バンパ10の連結板10b3を検知し、荷役車両Vの運転室内の警告ランプが消灯する。これにより、作業者は荷役車両Vが走行可能な状態であることを確認することができる。
また、ロック装置13により可動バンパ11の回動が規制されると、後続車両が可動バンパ11に衝突した際、その衝突荷重をロック装置13のロックピン16からボス部15および支持部10bを介して垂下フレーム1cで受けることができ、リヤバンパ9としての突入防止機能を適切に発揮させることができる。
【0061】
上記のように構成された本実施形態の荷役車両Vによれば、リヤバンパ9を、固定バンパ10と可動バンパ11とにより構成し、可動バンパ11を、バンパシリンダ41により固定バンパ10の車幅方向の外側方に配置されている張出位置から、コンテナCの前部Cfと非接触となる格納位置に移動可能としたので、コンテナCの斜め前方に位置する荷役車両VにてコンテナCの積み降ろし作業をする際に、可動バンパ11を格納位置に移動させることができる。これにより、コンテナCの積み降ろし作業中にコンテナCの前部Cfがリアバンパ9の外端部に接触してリヤバンパ9が破損するのを防止することができる。
また、リヤバンパ9の一部である可動バンパ11のみを格納させるようにしたので、荷役車両Vの後部には可動バンパ11の格納スペースのみを確保すればよく、リヤバンパ9全体の格納スペースを確保する必要がない。したがって、従来のリヤバンパ9全体を格納させる場合に比べると、上記リヤバンパ構造を適用することができる車種は限定されにくい。
【0062】
また、可動バンパ11を、ロック装置13により張出位置で固定バンパ10の支持部10bにロックすることができるため、荷役車両Vの走行中に、後続車両が可動バンパ11に衝突したときに、その衝突荷重をロック装置13を介して固定バンパ10で受けることができる。したがって、バンパシリンダ41がその衝突荷重により破損するのを防止することができる。
【0063】
また、バンパシリンダ41が、連動機構40を介してロック装置13をロック解除するための駆動手段を兼用することができるので、ロック解除専用の駆動手段を設ける必要がない。したがって、荷役車両Vの製造コストをさらに低減することができる。
【0064】
また、単一のバンパ駆動手段(バンパシリンダ41)により、連動機構40を介して左右のロック装置13をロックおよびロック解除するとともに、左右の可動バンパ11を前後回動させることができるので、各ロック装置10および各可動バンパ11ごとに駆動手段を設ける場合に比べると、荷役車両Vの製造コストを低減することができる。
【0065】
さらに、上記コンテナCの積み降ろし作業中に、車体フレーム1後部の車幅方向の外側方に配置されているランプ装置25を退避位置に移動させることで、コンテナCの前部Cfがランプ装置25に接触するのを防止することができる。これにより、ランプ装置25が破損するのを防止することができる。
また、連結機構29により可動バンパ11の移動と連動してランプ装置25を移動させることができるので、両者の移動作業を迅速に行うことができる。
【0066】
[他の実施の形態に係る荷役車両]
図20は、本発明の第二の実施の形態に係る連動機構を示す要部拡大図である。
第二の実施形態は、第一の実施形態におけるスプリング17を備えていない点、および連結ブラケット43の連結部45の形状が変更されている点で、第一の実施形態と相違する。すなわち、第一の実施形態ではスプリング17の付勢力によりロックピン16を下方移動させているが、第二の実施形態では連結ブラケット60がその役割を果たしている点で両者は相違している。
【0067】
以下、第二の実施形態について詳しく説明する。なお、この実施形態のうち、第一の実施形態と同一構成であるものは、第一の実施形態と同一符号で示す。
連結ブラケット60を構成する左右一対の連結部61の下面61aは、ロック装置13の一部であるボス部15の天板15aの上面に載置されており、バンパシリンダ41の伸縮動作時に連結ブラケット60が天板15aに対して車幅方向(図20の左右方向)に摺動するようになっている。
【0068】
各連結部61には、ローラ48の転動を案内するための案内孔62が形成されている。この案内孔62の下面には、水平案内面62bと、この水平案内面62bよりも高い位置に形成された水平案内面62cと、両案内面62b、62c間において外側上がりに傾斜した下傾斜案内面62dとが形成されている。また、案内孔62の上面には、下傾斜案内面62dの傾斜と平行になるように外側上がりに傾斜した上傾斜案内面62eが形成されている。本実施形態における連動機構63は、連結ブラケット60、ローラ48およびピン49により構成されている。
【0069】
次に、第二の実施形態において、可動バンパ11の回動動作について図21および図22を参照しながら説明する。
まず、可動バンパ11を張出位置から格納位置に移動させる場合は、油圧モータ42を駆動し、バンパシリンダ41を、図6の最伸長状態から収縮動作させる。その際、第一の実施形態と同様にピストンロッド41b側の連結ブラケット60が、先行して車幅方向内側へ移動し始める。
【0070】
バンパシリンダ41の収縮初期において、上記連結ブラケット60は、図20の状態から連結部61がボス部15の天板15a上を摺動することにより、車幅方向内側(図20の左側)へ移動する。それに伴って、前後一対のローラ48が各連結部61の水平案内面62b上を転動する。そして、図21(a)に示すように、ローラ48が水平案内面62b上から下傾斜案内面62d上を転動し始めると、ローラ48がこの下傾斜案内面62dによって上方へ押し上げられることから、ローラ48を支持するロックピン16(上端部16a)が徐々に上方へ持ち上げられる。
【0071】
さらに、上記連結ブラケット60が車幅方向内側(図21の左側)へ移動し、ローラ48が、図21(b)に示すように、下傾斜案内面62d上から水平案内面62c上へ移動すると、ロックピン16は、さらに上方へ持ち上げられ、固定バンパ10の係合孔18との係合が解除される。これにより、ロック装置13はロック解除状態に保持され、図6右側の可動バンパ11は前方回動可能な状態となる。
また、これと同時に、連結ブラケット60の規制部47の端面47aが、ボス部15の天板15aに当接し、天板15aに対する連結ブラケット60の摺動が規制される。これに伴い、ローラ48は水平案内面62c上において、その転動が停止する。
【0072】
この状態から、バンパシリンダ41をさらに収縮動作させると、規制部47の端面47aがボス部15の天板15aを車幅方向内側へ押し付けることにより、第一の実施形態と同様に、右側の可動バンパ11のアーム部11bに回転モーメントが作用する。これにより、アーム部11bは反時計回り方向に回動し、右側の可動バンパ11が右側のランプ装置25および反射板28とともに前方回動する。そして、図18に示す如く、アーム部11bが垂下フレーム1cの後面に当接することにより、その回動が規制され、可動バンパ11、ランプ装置25および反射板28は格納位置および退避位置にて回動停止する(図21(c)も参照)。
【0073】
図18の状態から、バンパシリンダ41をさらに収縮動作させると、上述の如く右側の可動バンパ11のアーム部11bの回動は規制されているので、シリンダ本体41a側の連結ブラケット60が車幅方向内側へ移動し始める。すると、上述のピストンロッド41b側の場合と同様に、各部材が連動して左側のロック装置13がロック解除されるとともに、左側の可動バンパ11が前方回動する。
そして、バンパシリンダ41を最収縮させると、左側の可動バンパ11は、左側のランプ装置25および反射板28とともに、格納位置および退避位置にて回動停止する(図19参照)。
【0074】
次に、可動バンパ11を格納位置から張出位置へ移動させる場合について説明する。まず油圧モータ42を駆動し、バンパシリンダ41を図19の最収縮状態から伸長動作させる。その際、第一の実施形態と同様に、ピストンロッド41b側の連結ブラケット60が先行して車幅方向外側へ移動し始める。
【0075】
バンパシリンダ41の伸長初期において、上記連結ブラケット60は、図22(a)の状態から、連結部61がボス部15の天板15a上を摺動することにより車幅方向外側(図22の右側)へ移動する。それに伴って、前後一対のローラ48が各連結部61の水平案内面62c上を転動する。
そして、図22(b)に示すように、連結ブラケット60の移動により水平案内面62cがローラ48の車幅方向外側へ移動すると、ローラ48は、ロックピン16とともにその自重によって下方へ移動しようとするが、ロックピン16の下端が固定バンパ10の支持部10bの上面に当接することにより、その下方移動が規制される。
さらに、図22(b)に示すように、ロックピン16の下方移動が規制された状態で、連結部61の上傾斜案内面62eがローラ48に当接する。
【0076】
この状態から、バンパシリンダ41をさらに伸長動作させると、連結部61の上傾斜案内面62eがローラ48を車幅方向外側へ押し付けることにより、この押付力が、ボス部15を介して可動バンパ11のアーム部11bに作用する。そうすると、図19において、右側の可動バンパ11のアーム部11bには、ピン12を中心として時計回り方向に回動しようとする力(回転モーメント)が作用する。これにより、上記アーム部11bは時計回り方向に回動し、右側の可動バンパ11は、右側のランプ装置25および反射板28とともに後方回動し、張出位置および適正位置へ移動する。
【0077】
その際、図22(b)に示すように、上記押付力は、上傾斜案内面62eの傾斜により、ローラ48を下方へ押し付ける方向にも作用するが、上述のようにローラ48を支持するロックピン16の下方移動が規制されるため、ローラ48が下方移動しながら上傾斜案内面62eを転動するのを防止することができる。
【0078】
右側の可動バンパ11が張出位置へ移動すると、ロックピン16は、固定バンパ10の係合孔18の上方へ移動する(図22(c)参照)。このとき、ロックピン16はその自重により下方移動しようとするが、ローラ48が下傾斜案内面62dに当接し、ロックピン16の下方回動は規制される。
【0079】
この状態から、バンパシリンダ41をさらに伸長動作させると、連結部ブラケット60が車幅方向外側へ移動することにより、ローラ48は下傾斜案内面62d上を転動し、ローラ48とともにロックピン16が徐々に下方へ移動する。そして、図20に示すように、ローラ48が下傾斜案内面62dから水平案内面62b上に移動すると、ロックピン16が係合孔18に係合する。これにより、右側の可動バンパ11は、張出位置で固定バンパ10にロックされ、その回動が規制される。また、係止部46の係止孔46bに天板15aの外周部が嵌り込むとともに、係止部46の端面46aがボス部15の外周面に当接するため、ピストンロッド41b側の連結ブラケット60は、ボス部16に対する車幅方向外側への摺動が規制される。
【0080】
バンパシリンダ41をさらに伸長動作させると、シリンダ本体41a側の連結ブラケット60が車幅方向外側へ移動し始める。すると、上述のピストンロッド41b側の場合と同様に、各部材が連動して左側の可動バンパ11が後方回動する。
そして、バンパシリンダ41を最伸長させると、左側の可動バンパ11は、左側のランプ装置25および反射板28とともに張出位置で回動停止し、左側のロック装置13により張出位置にロックされる(図6参照)。
【0081】
上記のように構成された第二の実施形態の荷役車両Vによれば、スプリングを使用することなくロックピン16をロック解除状態からロック状態へ確実に移動させることができる。したがって、スプリングを使用する場合に比べて耐久性を向上させることができる。
【0082】
なお、本発明の荷役車両は、上記各実施形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。例えば、上記各実施形態では、可動バンパ11を鉛直軸線回りに前方回動させた状態を格納位置としているが、可動パンパ11を張出位置から後方に180度回動可能に設け、可動バンパ11を固定バンパ10の後方に折り畳んだ状態を格納位置としてもよい。また、可動バンパ11を水平軸線回りに上下回動可能に設け、可動バンパ11を張出位置から固定バンパ10の上方に180度折り畳み回動させた状態や、張出位置から固定バンパ10の下方に180度折り畳み回動させた状態を格納位置とすることも可能である。
【0083】
また、可動バンパ11を固定バンパ10の車幅方向の両側に設けているが、いずれか一方側のみに設けてもよい。
さらに、ランプ装置25および反射板28を可動バンパ11とともに回動させているが、ランプ装置25および/または反射板28を車体フレーム1に固定してもよい。
【0084】
また、コンテナCの積み込み作業時に可動バンパ11を格納させているが、コンテナCの降ろし時に可動バンパ11を格納させることも可能である。例えば、図3に示すように、コンテナCを荷役車両Vの真後ろに降ろす直前で荷役アーム5の後方回動を一旦停止させ、可動パンパ11を格納位置に回動させる。この状態で荷役車両VをコンテナCの斜め前方に前後移動させれば、上述の説明とは逆に中心線XsとXcとの傾斜角度θが徐々に大きくなり、図15に示すようにコンテナCを荷役車両Vの斜め後方に降ろすことができる。この場合は、荷役車両Vの前後移動中にコンテナCの脚部Cbが可動バンパ11と干渉するのを防止することができる。
【0085】
また、バンパシリンダ41は、可動バンパ11を前方回動および後方回動可能であるが、可動バンパ11を格納位置に移動させる前方回動のみ可能とし、可動バンパを張出位置に移動させる後方回動は、弾性部材の付勢力等により別途移動させるようにしてもよい。
また、バンパ駆動手段として、単一のバンパシリンダ41により、左右一対のロック装置13をロックおよびロック解除するとともに、左右一対の可動バンパ11を前後回動させているが、各ロック装置13および/または各可動バンパ11ごとに専用の駆動シリンダを設けてもよい。
【0086】
また、バンパシリンダ41の伸縮動作は、専用の油圧モータ42により行っているが、リフトシリンダ6等の駆動源である油圧ユニットにより行うようにしてもよい。
また、バンパシリンダ41の伸縮動作は、図示しない操作スイッチにより行っているが、コンテナCの積み降ろし動作と連動して自動的に伸縮動作させるようにしてもよい。
また、ロック装置13は、可動バンパ11を固定バンパ10にロックしているが、車体フレーム1(垂下フレーム1c等)にロックするようにしてもよい。
また、可動バンパ11は、ロック装置13により張出位置でロックされているが、バンパシリンダ41の伸縮動作を規制することにより張出位置でロックするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0087】
1 車体フレーム
5 荷役アーム
5c フック
9 リアバンパ
10 固定バンパ
11 可動バンパ
13 ロック装置
25 ランプ装置
29 連結機構
40 連動機構
41 バンパシリンダ(バンパ駆動手段)
C コンテナ
Ce リフトバー(係合部)
S 荷役駆動手段
V 荷役車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前部に係合部を有するコンテナを搭載可能な車体フレームと、
前記車体フレーム側に基端部が前後回動可能に取り付けられているとともに、先端部に前記係合部に係脱可能なフックを有する荷役アームと、
前記フックを前記係合部に係合させた状態で前記荷役アームを回動させることにより前記コンテナを前記車体フレーム上と当該車体フレーム後方の地上との間で積み降ろしするための荷役駆動手段と、
前記車体フレームの後部に配置されているリヤバンパと、を備えた荷役車両であって、
前記リヤバンパは、前記車体フレームの後方に突出した状態で当該車体フレームに固定されている固定バンパと、前記固定バンパの車幅方向の外側方に配置される張出位置と積み降ろし作業中の前記コンテナの前部と非接触となる格納位置との間で移動可能な可動バンパと、を有し、
前記可動バンパを前記張出位置から前記格納位置に移動させるバンパ駆動手段を備えていることを特徴とする荷役車両。
【請求項2】
前記可動バンパを前記張出位置で前記固定バンパまたは前記車体フレームにロックするロック装置をさらに備えている請求項1に記載の荷役車両。
【請求項3】
前記バンパ駆動手段の駆動に伴って前記ロック装置をロック解除する連動機構をさらに備えている請求項2に記載の荷役車両。
【請求項4】
前記可動バンパおよび前記ロック装置は、前記固定バンパの車幅方向の両側に一対配置され、
単一の前記バンパ駆動手段が一対の前記連動機構に連結されており、当該バンパ駆動手段により一対の前記ロック装置をロック解除して一対の前記可動バンパを前記張出位置から前記格納位置に移動させる請求項3に記載の荷役車両。
【請求項5】
前記車体フレーム後部の車幅方向の外側方に配置される適正位置と、積み降ろし作業中の前記コンテナの前部と非接触となる退避位置との間で移動可能なランプ装置をさらに備えている請求項1〜4に記載の荷役車両。
【請求項6】
前記可動バンパの移動と前記ランプ装置の移動とを連動させ、当該可動バンパが張出位置で当該ランプ装置を適正位置とし、当該可動バンパが格納位置で当該ランプ装置を退避位置とする連結機構をさらに備えている請求項5に記載の荷役車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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