説明

荷物検出装置及び荷物検出方法

【課題】簡単な構成で、荷大きさの検出と侵入の検出ができる荷物検出装置及び荷物検出方法を提供する。
【解決手段】
荷物検出装置は、搬送される荷物Wの大きさを検出するための装置であって、荷大きさ検出器41と、第1検出器43と、第2検出器45と、判断部67とを備えている。荷大きさ検出器41は、荷物Wが通過する領域に複数の光軸を有し、荷物Wの大きさを検出する。第1検出器43は、荷物Wの搬送方向前面が荷大きさ検出器41によって検出される第1タイミングを得る。第2検出器45は、荷物Wの搬送方向後面が荷大きさ検出器41によって検出される第2タイミングを得る。判断部67は、第1タイミングと第2タイミングの間は荷大きさ検出器41の検出結果を搬送される荷物以外の異常侵入を検出する侵入判断に用いず、それ以外は荷大きさ検出器41の検出結果を侵入判断に用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷物検出装置及び荷物検出方法に関し、例えば、自動倉庫の入出庫ステーションで用いられるものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の自動倉庫は、例えば、前後方向に所定間隔をあけるようにして設けられた一対のラックと、前後のラック間において左右方向に移動自在に設けられたスタッカークレーンと、一方のラックの側方に配された入庫ステーションと、他方のラックの側方に配された出庫ステーションとを有している。ラックは、上下・左右に並んだ多数の荷物収納棚を有する。スタッカークレーンは、走行台車と、それに設けられたマストに昇降自在となされた昇降台と、それに設けられた荷物移載装置(例えば、前後方向に摺動自在に設けられたスライドフォーク)とを有している。
【0003】
スタッカークレーンにおける入出庫ステーションは、例えば、ラックに近接する第1ポジションと、第1ポジションと離れた位置にある第2ポジションと、両者間に延びるレールと、レール上を走行可能な搬送台車とを備えている。
【0004】
入庫動作について説明する。入庫ステーションでは、第2ポジションにある搬送台車に荷物が搭載され、次に搬送台車が第1ポジションまで走行する。続いて、スタッカークレーンが搬送台車上の荷物を自らに積み込んで、所定の位置まで走行する。最後に、スタッカークレーンがラック内に荷物を収納する。
【0005】
出庫動作について説明する。スタッカークレーンがラックから自らに積み込んで、出庫ステーションまで走行する。続いて、スタッカークレーンが第1搭載部にある搬送台車に荷物を搭載する。次に、搬送台車が第2搭載部まで走行する。最後に、搬送台車から荷物が取り出される。
【0006】
入出庫ステーションには、搬送台車に搭載された荷物の大きさを検出するための荷大きさ検出器が設けられている。荷大きさ検出器は、両側方枠と上方枠とからなるゲートと、ゲートに設けられた光電センサとから構成されている。光電センサは、発光素子と受光素子のセットで構成されている。各光電センサは、荷物の両側の大きさを検出するために、両側の位置において上下方向に延びる光軸を形成するように配置されている(例えば、特許文献1を参照)。
【特許文献1】実開平5−61106号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上述べたような自動倉庫では、作業者が入出庫ステーションの搬送台車に衝突したりする事故を防ぐ必要がある。そのために、自動倉庫の周囲を金網で覆ったりして自動倉庫内に作業者が不用意に立ち入らないようにしている。
【0008】
また、自動倉庫内に作業者が入った場合でも、作業者が入出庫ステーションのレール上に侵入したことを検出するための侵入検出センサが設けられている。この場合は、侵入者の存在が検出されると、搬送台車の走行が停止されるなどの異常処理が行われる。
【0009】
以上に述べた構造では、入出庫ステーションにおいて、荷大きさ検出のためのセンサと、侵入検出のためのセンサが設けられるため、部品点数が増えてコストが上昇する。また、搬送台車の走行中には搬送台車の位置に関わらず侵入検出センサからの検出は無視されるため、侵入検出ができない時間が長い。
【0010】
本発明の課題は、簡単な構成で、荷大きさの検出と侵入の検出ができる荷物検出装置及び荷物検出方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る荷物検出装置は、搬送される荷物の大きさを検出するための装置であって、荷大きさ検出器と、第1検出器と、第2検出器と、判断部とを備えている。荷大きさ検出器は、荷物が通過する領域に複数の光軸を有し、荷物の大きさを検出する。第1検出器は、荷物の搬送方向前面が荷大きさ検出器によって検出される第1タイミングを得る。第2検出器は、荷物の搬送方向後面が荷大きさ検出器によって検出される第2タイミングを得る。判断部は、第1タイミングと第2タイミングの間は荷大きさ検出器の検出結果を搬送される荷物以外の異常侵入を検出する侵入判断に用いず、それ以外は荷大きさ検出器の検出結果を侵入判断に用いる。
【0012】
この装置では、荷大きさ検出器を用いて荷大きさの検出と侵入の検出を行うため、センサの数を減らすことができ、そのためコストを低くできる。なお、荷物を搬送する手段は、搬送車や各種コンベアを含む。
【0013】
さらに、判断部は、第1タイミングと第2タイミングの間以外は荷大きさ検出器の検出結果を異常判断に用いるため、侵入検出を判断可能な時間が十分に長くなる。
【0014】
荷物は搬送車によって搬送されるようになっており、搬送車の位置を検出する位置検出部をさらに備えていることが好ましい。その場合は、判断部は、位置検出部から得られた位置情報も侵入判断に用いる。
【0015】
この装置では、位置情報も侵入判断に用いるため、侵入判断の精度が高い。具体的には、搬送車が第1検出器によって検出されていなくても第1検出器と第2検出器との間に位置している場合であれば、搬送台車の位置情報によって、荷大きさ検出器による検出は搬送車によるものであると判断できる。
【0016】
本発明の他の見地に係る荷物検出方法は、荷物が通過する領域に複数の光軸を有し荷物の大きさを検出するための荷大きさ検出器と、荷物の搬送方向前面が荷大きさ検出器によって検出される第1タイミングを得るための第1検出器と、荷物の搬送方向後面が荷大きさ検出器によって検出される第2タイミングを得るための第2検出器とを備えた荷物検出装置において、搬送される荷物の大きさを検出するための方法である。荷物検出方法は、以下のステップを備えている。
◎第1タイミングで、荷大きさ検出器の検出結果を得るステップ
◎第2タイミングで、荷大きさ検出器の検出結果を得るステップ
◎第1タイミングと第2タイミングの間は荷大きさ検出器の検出結果を搬送される荷物以外の異常侵入を検出する侵入判断に用いず、それ以外のときに荷大きさ検出器の検出結果を侵入判断に用いるステップ
【0017】
この方法では、荷大きさ検出器を用いて荷大きさの検出と侵入の検出を行うため、センサの数を減らすことができ、そのためコストを低くできる。
【0018】
さらに、第1タイミングと第2タイミングの間以外は荷大きさ検出器の検出結果を異常判断に用いるため、侵入検出を判断可能な時間が十分に長くなる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る荷物検出装置及び荷物検出方法では、簡単な構成で、荷大きさの検出と侵入の検出ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
(1)自動倉庫
以下、本発明に係る一実施形態としての自動倉庫1を説明する。なお、この実施形態において、図1の上下方向が自動倉庫1の前後方向であり、図1の左右方向が自動倉庫1の左右方向である。
【0021】
自動倉庫1は、主に、一対のラック2と、スタッカークレーン3とから構成されている。
【0022】
一対のラック2は、図1の左右方向に延びるスタッカークレーン通路5を挟むように配置されている。ラック2は、支柱や荷物支承部材によって構成された多数の荷物収納棚を有している。
【0023】
スタッカークレーン通路5に沿って、上下一対のガイドレール(図示せず)が設けられており、これらガイドレールにスタッカークレーン3が左右に移動可能に案内されている。スタッカークレーン3は、走行台車と、走行台車に設けられた左右一対のマストに昇降自在に装着された昇降台と、昇降台に進退機構によって前後方向に摺動自在に設けられたスライドフォークとを有している。
【0024】
(2)入出庫ステーション
前側のラック2の側方に第1ステーション17が配され、後側のラック2の側方に第2ステーション19が配されている。第1ステーション17と第2ステーション19は同様の構造であるので、以下、第1ステーション17のみを説明する。なお、この実施例では、第1ステーション17を入出庫ステーションとして説明するが、第2ステーション19を入出庫ステーションとして用いても良いし、いずれか一方を入庫ステーションとして他方を出庫ステーションとしても良い。
【0025】
第1ステーション17は、ラック2に近接する第1ポジション21と、第1ポジション21のラック2と反対側に離れた位置にある第2ポジション23と、両者間に延びるレール25と、レール25上を走行可能な搬送台車27とを備えている。
【0026】
第1ステーション17と第2ステーション19の間で、第2ポジション23側の位置には、扉9を有する壁7が設けられている。
【0027】
(3)搬送台車
搬送台車27は、台車本体31と、車輪35を含む走行部33とを備えている。台車本体31の上面にはパレットPが搭載される。パレットPは台車本体31上に搭載され、位置決めされる。したがって、パレットPは台車本体31の走行時に一体になって移動可能である。走行部33は、車輪35と、走行用モータ37(図4)と、ロータリエンコーダ39(図4)とを有している。車輪35はレール25上に載置されている。走行用モータ37は、車輪35を駆動可能である。ロータリエンコーダ39は、走行用モータ37の回転量や回転角度を検出する。
【0028】
搬送台車27は、さらに、位置検出器40(図4)を有している。位置検出器40は、発光素子と受光素子とを有しており、地面等に設けられたマークに光を反射させることで搬送台車27のレール25上の位置を検出するためのセンサである。
【0029】
(4)各種センサ
第1ステーション17は、さらに、荷大きさ検出器41と、第1検出器43と、第2検出器45と、警報機47(図4)とを有している。
【0030】
荷大きさ検出器41は、搬送台車27および荷物Wが通過する領域に複数の光軸を有し、荷物Wの大きさを検出するためのセンサである。荷大きさ検出器41は、図1に示すように、レール25上において、第1ポジション21と第2ポジション23の中間に配置されている。荷大きさ検出器41は、図2及び図3に示すように、ゲート51と、複数の光電センサ53,55とから構成されている。なお、図2は搬送台車27と荷大きさ検出器41の関係を示す図であり、図3は作業者Aと荷大きさ検出器41の関係を示す図である。ゲート51は、前後両方に配置された一対の側方部51aと、両側方部51aの上部を連結する上方部51bとから構成されている。第1光電センサ53は、一対の側方部51aにそれぞれ設けられた発光素子と受光素子からなる複数のセットを有しており、各セットは上下方向に所定の間隔を空けて配置されている。すなわち、前後方向に延びる複数の光軸が形成されており、これにより、荷物Wの高さの測定が可能になる。なお、第1光電センサは、約200mmピッチで設けられ、5〜10本程度あることが好ましい。さらに、第2光電センサ55は、一対の側方部51aに近接する位置において、上方部51bと地面に設けられた一対の発光素子と受光素子からなる二組のセットを有している。すなわち、上下方向に延びる一対の光軸が形成されており、これにより、荷物Wの前後方向へのはみ出しの検出が可能になる。
【0031】
第1検出器43は、搬送台車27を検出することで、荷物Wの搬送方向前面が荷大きさ検出器41によって検出される第1タイミングを得るためのセンサである。第1検出器43は、荷大きさ検出器41の搬送方向上流側にわずかな距離を空けて配置されている。第1検出器43は、発光素子と受光素子からなる光電センサである。発光素子と受光素子は前後方向に延びる光軸を形成するように配置されている。光軸は、搬送台車27に搭載されたパレットPと同じ高さに配置されている。
【0032】
第2検出器45は、搬送台車27を検出することで、荷物Wの搬送方向後面が荷大きさ検出器41によって検出される第2タイミングを得るためのセンサである。第2検出器45は、荷大きさ検出器41の搬送方向下流側に搬送台車27の長さと概ね同じ距離を空けて配置されている。第2検出器45は、発光素子と受光素子からなる光電センサである。発光素子と受光素子は前後方向に延びる光軸を形成するように配置されている。光軸は、搬送台車27に搭載されたパレットPと同じ高さに配置されている。
【0033】
警報機47は、ランプやスピーカー等であり、色や音によって警報を発することができる。
【0034】
次に、図4を用いて、搬送台車27の走行制御部61について説明する。走行制御部61は、搬送台車27の走行・停止を制御するための制御部であり、走行用モータ37と、ロータリエンコーダ39に接続されている。走行制御部61は、搬送台車27に搭載され、自動倉庫1全体を制御するメインコントローラ63と通信可能である。
【0035】
さらに、図4に示すように、第1ステーション17は判断部67を有している。判断部67は、各種センサからの信号に基づいて荷大きさや侵入を判断するための判断部である。判断部67は、荷大きさ検出器41、第1検出器43,第2検出器45、警報機47に接続されている。
【0036】
なお、走行制御部61や判断部67は、CPUやメモリ等のコンピュータ・ハードウェアで実現されているが、図4においてはコンピュータ・ハードウェアとソフトウェアの協働によって実現される機能構成で表現している。
【0037】
(5)基本動作
入庫動作について説明する。第1ステーション17では、第2ポジション23にある搬送台車27に荷物Wが搭載され、次に搬送台車27が第1ポジション21まで走行する。続いて、スタッカークレーン3が搬送台車27上の荷物Wを自らに積み込んで、さらに所定の位置まで走行する。最後に、スタッカークレーン3が、ラック2の荷物棚に荷物Wを収納する。
【0038】
出庫動作について説明する。スタッカークレーン3がラック2の荷物棚から荷物Wを自らに積み込んで、さらに第1ステーション17まで走行する。続いて、スタッカークレーン3が第1ポジション21にある搬送台車27に荷物Wを搭載する。そして、搬送台車27が第2ポジション23まで走行する。最後に、搬送台車27から荷物Wが取り出される。
【0039】
(6)詳細動作
図5のフローチャートを用いて、自動倉庫1の第1ステーション17での搬送台車27の動作について説明する。搬送台車27の走行・停止動作は図4に記載の走行制御部61、走行用モータ37および各種センサによって実行されるが、以下の説明では説明の簡略化のために上記構成の動作は明示しない。
【0040】
ステップS1では、判断部67は、荷大きさ検出器41からの検出信号が入った場合に侵入者ありと判断するように設定される。ステップS2では、判断部67は、第1検出器43による検出結果が得られるのを待つ。検出結果が得られると、ステップS3に移行して、判断部67は、荷大きさ検出器41からの検出信号が入った場合に荷物の大きさを検出するように設定される。ステップS4では、判断部67が、荷大きさ検出器41からの検出信号に基づいて、荷物Wの前面がどのような形状・寸法になっているかを判断する(図6の(a)の位置)。ステップS5では、判断部67が、第2検出器45による検出結果が得られるのを待つ。検出結果が得られると、ステップS6に移行して、判断部67が、荷大きさ検出器41からの検出信号に基づいて、荷物Wの後面がどのような形状・寸法になっているかを判断する(図6の(b)の位置)。ステップS7では、判断部67が、荷大きさ検出器41からの検出信号が入った場合に侵入者ありと判断するように設定される。
【0041】
図7を用いて、判断部67が侵入者ありと判断可能な状態であるときに荷大きさ検出器41からの検出信号が判断部67に入力された場合の動作について説明する。ステップS11では、走行制御部61が位置検出器40からの検出信号に基づいて、搬送台車27が第1検出器43と第2検出器45の間に位置しているか否かを判断する。搬送台車27が第1検出器43と第2検出器45の間に位置していない場合とは、搬送台車27が第1ポジション21または第2ポジション23に停止している場合や、走行中ではあるが第1検出器43と第2検出器45の間に位置していない場合を含む。搬送台車27が走行位置にある場合は、搬送台車27を誤検出したとして割込動作を終了する。この結果、搬送台車27が第1検出器43と第2検出器45との間に位置しているが第1検出器43によって検出されなかった場合でも、搬送台車27の位置情報によって荷大きさ検出器41による検出は搬送台車27によるものであると判断できる。搬送台車27が走行位置にない場合は、ステップS12に移行して、荷大きさ検出器41からの信号に基づいて人間であるか否かを判断する。人間でないと判断した場合は、人間以外のものを誤検出したとして割込動作を終了する。人間であると判断すると、ステップS13に移行して、異常処理を行う。具体的には、走行制御部61が走行用モータ37を停止させ、判断部67が警報機47を作動させる。
【0042】
(7)本発明の効果
荷物検出装置は、搬送台車27によって搬送される荷物Wの大きさを検出するための装置であって、荷大きさ検出器41と、第1検出器43と、第2検出器45と、判断部67とを備えている。荷大きさ検出器41は、搬送台車27および荷物Wが通過する領域に複数の光軸(53,55)を有し、荷物Wの大きさを検出する。第1検出器43は、搬送台車27を検出することで、荷物Wの搬送方向前面が荷大きさ検出器41によって検出される第1タイミングを得る。第2検出器45は、搬送台車27を検出することで、荷物Wの搬送方向後面が荷大きさ検出器41によって検出される第2タイミングを得る。判断部67は、第1タイミングと第2タイミングの間は荷大きさ検出器41の検出結果を侵入判断に用いず、それ以外は荷大きさ検出器41の検出結果を侵入判断に用いる。
【0043】
この装置では、荷大きさ検出器41を用いて荷大きさの検出と侵入の検出を行うため、センサの数を減らすことができ、そのためコストを低くできる。
【0044】
さらに、判断部67は、第1タイミングと第2タイミングの間以外は荷大きさ検出器41の検出結果を侵入判断に用いるため、侵入検出を判断可能な時間が十分に長くなる。例えば、台車が走行中でしかも第1タイミングと第2タイミングの間以外に人間が荷大きさ検出器41によって検出された場合にも、異常処理(搬送台車27の停止、警報機47の作動等)を行う事ができる。
【0045】
搬送台車27の位置を検出する位置検出器40をさらに備えているため、判断部67は、位置検出器40からの位置情報も侵入判断に用いる。そのため、侵入判断の精度が高い。なお、搬送台車27の位置を知るためには他の手段を用いても良い。例えば、ロータリエンコーダ39から得られた値や、走行制御部61からの走行指令に基づいて、搬送台車27の走行位置を得ても良い。
【0046】
荷大きさ検出器41の第1光電センサ53は例えば200mmピッチで設置されているため、人間の侵入を確実に検出できる。従来のように侵入検出センサは光電センサを1、2本用いていただけなので、人がまたいでしまった場合などは検出ができなかった。
【0047】
また、第1検出器43と第2検出器45によってそれぞれ得られる第1タイミングと第2タイミングの間だけを侵入検出をオフにしているため、侵入検出を無視する時間を最小限にしている。
【0048】
(8)他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0049】
前記実施形態では荷大きさ検出器からの検出信号と位置検出器からの位置情報信号とを用いて両方の条件が満たされた場合のみに侵入ありと判断していたが、必ずしも位置検出器からの位置情報信号を侵入判断に用いなくても良い。
【0050】
前記実施形態では第1検出器と第2検出器はパレット検出することで搬送走行車を検出していたが、走行車本体によって搬送走行車を検出しても良い。
【0051】
前記実施形態では荷物検出装置として自動倉庫の入出庫ステーションを例にしたが、本発明は他の装置にも適用可能である。
【0052】
前記実施形態では、荷物を搬送する手段として搬送台車を用いていたが、各種コンベアといった他の搬送手段を用いても良い。
【0053】
前記実施形態では、走行制御部は搬送台車に搭載されているとしたが、走行制御部の全て又は一部が外部のコントローラに含まれていても良い。
【0054】
前記実施形態では、各種制御部は機能ブロックで表現したが、これらはコンピュータにこれら機能を実行させるためのソフトウェアプログラムとして実現されても良い。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、荷大きさ検出器を用いた荷物検出装置および荷物検出方法に広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施形態が採用された自動倉庫の入出庫ステーションの概略平面図。
【図2】搬送台車と荷大きさ検出器の関係を示す模式図。
【図3】作業者と荷大きさ検出器の関係を示す模式図。
【図4】入出庫ステーションの制御部の機能ブロック図。
【図5】入出庫ステーションの基本動作を示すフローチャート。
【図6】荷物の前面と後面の検出タイミングを示す模式図。
【図7】荷大きさ検出器から検出信号(割込信号)が発生した場合の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0057】
1 自動倉庫
2 ラック
3 スタッカークレーン
5 スタッカークレーン通路
17 第1ステーション
19 第2ステーション
21 第1ポジション
23 第2ポジション
25 レール
27 搬送台車(搬送車)
31 台車本体
33 走行部
35 車輪
37 走行用モータ
39 ロータリエンコーダ
40 位置検出器
41 荷大きさ検出器
43 第1検出器
45 第2検出器
47 警報機
51 ゲート
51a 側方部
51b 上方部
53 第1光電センサ
55 第2光電センサ
61 走行制御部
63 メインコントローラ
67 判断部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送される荷物の大きさを検出するための荷物検出装置であって、
前記荷物が通過する領域に複数の光軸を有し、前記荷物の大きさを検出するための荷大きさ検出器と、
前記荷物の搬送方向前面が前記荷大きさ検出器によって検出される第1タイミングを得るための第1検出器と、
前記荷物の搬送方向後面が前記荷大きさ検出器によって検出される第2タイミングを得るための第2検出器と、
前記第1タイミングと前記第2タイミングの間は前記荷大きさ検出器の検出結果を搬送される荷物以外の異常侵入を検出する侵入判断に用いず、それ以外は前記荷大きさ検出器の検出結果を侵入判断に用いる判断部と、
を備えた荷物検出装置。
【請求項2】
前記荷物は搬送車によって搬送されるようになっており、
前記搬送車の位置を検出する位置検出部をさらに備え、
前記判断部は、前記位置検出部からの位置情報も侵入判断に用いる、請求項1に記載の荷物検出装置。
【請求項3】
荷物が通過する領域に複数の光軸を有し前記荷物の大きさを検出するための荷大きさ検出器と、前記荷物の搬送方向前面が前記荷大きさ検出器によって検出される第1タイミングを得るための第1検出器と、前記荷物の搬送方向後面が前記荷大きさ検出器によって検出される第2タイミングを得るための第2検出器とを備えた荷物検出装置において、
搬送される荷物の大きさを検出するための荷物検出方法であって、
前記第1タイミングで、前記荷大きさ検出器の検出結果を得るステップと、
前記第2タイミングで、前記荷大きさ検出器の検出結果を得るステップと、
前記第1タイミングと前記第2タイミングの間は前記荷大きさ検出器の検出結果を搬送される荷物以外の異常侵入を検出する侵入判断に用いず、それ以外のときに前記荷大きさ検出器の検出結果を侵入判断に用いるステップと、
を備えた荷物検出方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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