説明

蓄熱材料内蔵雪かき

【課題】自動車のウインドガラスに凍結した雪、氷、霜が付着した場合、そのままの状態では自動車の運転が不可能であるため、スタート前に除去する必要がある。融雪機能を有した雪かきにおいて、凍結した雪、氷、霜を容易に除去することを目的とする。

【解決手段】蓄熱材料を有した溶解部を設けた雪かきと、発熱部を持つ外部装置を設けることにより、外部装置から蓄熱材料に熱を供給し蓄えさせ、その熱を利用することによりウインドガラスに凍結した雪、氷、霜を容易に除去できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のウインドガラスに凍結した雪、氷、霜の除去に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のウインドガラスに凍結した雪、氷、霜が付着した場合、そのままの状態では自動車の運転が不可能であるため、スタート前に除去する必要がある。従来一般に採用されている除去方法としては、自動車のエアコンから温風をウインドガラスの内側に吹きつけるものである。しかしながら、長時間エンジンを暖機運転した後でなければ凍結した雪、氷、霜を除去することが出来ず、極めて不便であり、さらに暖機運転中のエンジン騒音により近所に迷惑を与える等の問題点もあった。そのため、従来においても各種の凍結した雪、氷、霜の除去方法が開示されている。
【特許文献1】特開平9−328056
【特許文献2】実開平3−107372
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特開平9−328056で示されているヒーター付き霜取りワイパーは、電気ヒーターが組み込まれており、電気ヒーターの重量が増す。また、電気ヒーターを作動させるために電源に接続しなくてはならず、電源ケーブルが作業のさまたげになる。電源装置を内蔵しケーブルをなくすことも可能であるが、電源装置の重量が増す。以上のような問題点があった。
【0004】
実開平3−107372で示される除霜装置は、あらかじめ車両内部に組み込まなければならない問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような従来の問題を解決し、容易に用いることを可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、雪かきに蓄熱材料を有した溶解部を設ける。前記雪かきとは別の外部装置に発熱部を持たせ、外部装置から蓄熱材料に熱を供給させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明においては、外部装置に設けた発熱部より、雪かきに内蔵された蓄熱材料に熱を蓄え、自動車のウインドガラスに凍結した雪、氷、霜を除去する。従って、本蓄熱材料内蔵雪かきは発熱部と電源を必要としない。
【0008】
外部装置を熱源とするため、外部から電力供給を受けることができ、自動車のバッテリーを使用する必要がない。従って、暖気運転の時間がなくなり、雪、氷、霜を除去する時間を短縮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明に係わる雪かきの形態例を、図面を参照しながら説明する。
【0010】
図1には本発明に係わる雪かきの構成を示し、図2には斜視図を示す。
【0011】
雪かき1は、かき部2と溶解部3、柄4と一体構造になっている。溶解部3は耐熱性材料で成形され、その内部に蓄熱材料5が組み込まれており、外部装置6に接続することにより熱供給される。
【0012】
図3には本発明に係わる外部装置6の構成を示す。
【0013】
外部装置6は発熱部7を持ち、雪かき1を接続した際に生じる密着部を通して蓄熱材料5へ熱を供給する。密着部には伝熱材料8が備えられる。
【0014】
図4には本発明に係わる雪かき1と外部装置7の接続した状態を示す。
【0015】
雪かき1を外部装置7に接続すると自動的に適温になるまで熱源が発熱する。
【0016】
溶解部3は雪かき1から簡単に脱着でき、溶解部3単体で外部装置7に接続することも可能である。
【0017】
外部装置7の熱源はヒーターであり、家庭用コンセントから電力供給できる。
【0018】
外部装置7の熱源はヒーターであり、バッテリーから電力供給することも可能である。
【0019】
外部装置7の熱源はガスバーナーであり、ガスを燃焼させ、熱を供給することも可能である。
【0020】
外部装置7の熱源は専用の発熱材料であり、化学反応を利用することも可能である 。







【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施例における雪かき構成図である。
【図2】本発明の実施例における雪かきの斜視図である。
【図3】本発明の実施例における外部装置構成図である。
【図4】本発明の実施例における雪かきと外部装置の接続を示す説明図である。
【符号の説明】
【0022】
1雪かき
2かき部
3溶解部
4柄
5蓄熱材料
6外部装置
7発熱部
8伝熱材料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄熱材料を内蔵する雪かきにおいて、蓄熱材料に熱を蓄え、その熱を利用することによりウインドガラスに凍結した雪、氷、霜を容易に除去できることを特徴とする雪かき。
【請求項2】
蓄熱材料に熱を与えるための発熱部を持つ外部装置へ接続することによって蓄熱材料に熱を蓄えることを特徴とする請求項1記載の雪かき。






【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図1】
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【公開番号】特開2009−298361(P2009−298361A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−157457(P2008−157457)
【出願日】平成20年6月17日(2008.6.17)
【出願人】(592143057)株式会社 サンコー (30)
【Fターム(参考)】