説明

蓄電デバイス、デバイスモジュール、及び製造方法

【課題】複数個の蓄電素子を直列に接続する場合において、蓄電素子の積層を容易に行うことができる技術を提供
【解決手段】蓄電デバイス1は、セパレータ12を介して互いに対向して配置されるとともに極性が互いに異なる電極11aと電極11bとを備えるキャパシタ素子2を複数有し、複数のキャパシタ素子2を互いに電気的に直列に接続して構成され、互いに隣接する任意の2つのキャパシタ素子2のうち一方を第1キャパシタ素子、他方を第2キャパシタ素子として、第1キャパシタ素子の電極11aと、第2キャパシタ素子の電極11bとを電気的に接続する金属製の集電体13を備え、複数のキャパシタ素子2それぞれに接続される集電体13のうち少なくとも1つの集電体13は、集電体13が接続されている第1キャパシタ素子の電極11aと、集電体13が接続されている第2キャパシタ素子の電極11bとの間で折り曲げられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の蓄電素子を互いに電気的に直列に接続して構成される蓄電デバイス、デバイスモジュール、及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の小型化・軽量化の進歩は目覚ましく、それに伴い、当該電子機器の駆動用電源として用いられる電池に対しても小型化・軽量化の要求が一層高まっている。このような小型化・軽量化の要求を満足するために、リチウムイオン二次電池などの蓄電デバイスが開発されている。
【0003】
また、高出力密度、良好なサイクル性能などの特性を有する蓄電デバイスとして、電気二重層キャパシタが知られている。さらに、高エネルギー密度特性および高出力特性を必要とする用途に対応する蓄電デバイスとして、リチウムイオン二次電池および電気二重層キャパシタの蓄電原理が組み合わされたリチウムイオンキャパシタが注目されている。そして、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等の蓄電デバイスは、いわゆるパワー用途だけでなく、回路用コンデンサとしても用いることができる。
【0004】
現在、電気二重層キャパシタを適用した回路用コンデンサとして幾つかの製品が供給されているが、いずれも一対の電極の間にセパレータを配置して巻回した構造を採っている。このようないわゆる電極箔巻回型の電気二重層キャパシタでは、静電容量は数Fから数千Fと大きいものの、定格電圧は2〜3Vと低い。したがって、上記のような蓄電デバイスにおいては、より高い動作電圧が要求される場合に、複数個の蓄電素子を電気的に直列に接続することが必要となる。複数個の蓄電素子を電気的に直列に接続する技術としては、例えば、積層時に二重になる部分の集電体を一重にして積層するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、隣接する蓄電素子の分極性電極を共通に担持する導電板を用いて直列接続するものも知られている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭54−97770号公報
【特許文献2】特開昭55−162218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、個々の蓄電素子を1つずつ順次積層する必要があり製造工程が面倒になると共に、多数の蓄電素子を直列接続しようとすると多段に積層するため嵩高となるという問題があった。また、上記特許文献2に記載の技術では、直列接続する蓄電素子の数の増加に応じた数の導電板が必要になり、製造工程が面倒になるという問題があった。
【0007】
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、複数個の蓄電素子を直列に接続する場合において、蓄電素子の積層を容易に行うことができ、しかも蓄電デバイスの平面型化を可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、セパレータを介して互いに対向して配置されるとともに極性が互いに異なる第1電極と第2電極とを備える蓄電素子を複数有し、複数の蓄電素子を互いに電気的に直列に接続して構成される蓄電デバイスであって、互いに隣接する任意の2つの蓄電素子のうち一方を第1蓄電素子、他方を第2蓄電素子として、第1蓄電素子の第1電極と、第2蓄電素子の第2電極とを電気的に接続する金属製の接続部材を備えることにより、複数の蓄電素子が電気的に直列に接続され、当該蓄電デバイスが備える複数の蓄電素子それぞれに接続される接続部材のうち少なくとも1つの接続部材は、接続部材が接続されている第1蓄電素子の第1電極と、接続部材が接続されている第2蓄電素子の第2電極との間で折り曲げられていることを特徴とする。なお蓄電素子とは、二次電池を構成する素子、または回路用コンデンサとしても用いることができるキャパシタを構成する素子をいう。
【0009】
このように構成された蓄電デバイスによれば、接続部材を折り曲げることにより、接続部材を介して電気的に直列に接続された第1蓄電素子と第2蓄電素子とを積層した状態にすることができる。すなわち、本発明の蓄電デバイスは、折り曲げるだけで直列接続された蓄電素子を積層することができるため、個々の蓄電素子を1つずつ順次積層することにより電気的に直列接続する場合よりも、蓄電素子を積層する作業を容易に行うことができる。
【0010】
また、請求項1に記載の蓄電デバイスにおいては、当該蓄電デバイスが備える全ての接続部材を折り曲げることにより蓄電デバイスを積層するようにしてもよいが、折り曲げられていない接続部材が存在するようにしてもよい。すなわち、請求項2に記載のように、折り曲げられた接続部材に接続されている任意の第1蓄電素子の第2電極と接続部材を介して第1電極が接続される蓄電素子を第3蓄電素子とし、第1蓄電素子の第2電極と、第3蓄電素子の第1電極とを電気的に接続する接続部材は、接続部材が接続されている第1蓄電素子の第2電極と、接続部材が接続されている第3蓄電素子の第1電極との間で折り曲げられていないようにするとよい。
【0011】
このように構成された蓄電デバイスによれば、折り曲げられていない接続部材の数に応じ、積層される蓄電素子の数を少なくすることができ、蓄電デバイスにおいて、蓄電素子が積層される方向(以下、素子積層方向という)の寸法を短くすることができる。
【0012】
また、請求項1または請求項2に記載の蓄電デバイスにおいては、請求項3に記載のように、任意の第1蓄電素子の第2電極と接続部材を介して第1電極が接続される蓄電素子を第4蓄電素子とし、当該蓄電デバイスが備える第4蓄電素子のうち少なくとも1つの第4蓄電素子は、第1蓄電素子と第2蓄電素子とが配列されている第1配列方向と、第1蓄電素子と第4蓄電素子とが配列されている第2配列方向とが直交するように配置されるようにしてもよい。
【0013】
このように構成された蓄電デバイスによれば、第2配列方向に沿って配列される蓄電素子の数に応じ、第1配列方向に沿って配列される蓄電素子の数を少なくすることができ、蓄電デバイスにおいて、第1配列方向の寸法を短くすることができる。
【0014】
請求項1〜3に記載の構造を組み合わせれば、数百個の蓄電素子が直列接続された場合でも、平面型のコンパクトな蓄電デバイスとすることができる。かかる蓄電デバイスは、定格電圧が数百V、より具体的には100〜500Vに達する用途に好適である。
【0015】
また、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の蓄電デバイスにおいては、請求項4に記載のように、セパレータは、セパレータと異なる材料をセパレータに含浸させることにより、少なくともセパレータの一部が蓄電素子毎に異なる材料を挟んで分離されるように構成されるようにするとよい。
【0016】
このように構成された蓄電デバイスによれば、蓄電素子毎に別々のセパレータを設ける必要がなく、複数の蓄電素子について1枚のセパレータを設ければよいため、蓄電デバイスの製造工程を簡略化することができる。
【0017】
また、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の蓄電デバイスにおいては、請求項5に記載のように、表面上に接続部材が形成されたシート部材を備えるようにするとよい。
このように構成された蓄電デバイスによれば、印刷とエッチングを組み合わせた方法により、シート部材上に接続部材のパターンを形成する工程を、蓄電デバイスの製造方法に採用することができる。これにより、蓄電デバイスを構成する蓄電素子の数を増加させる場合において、蓄電素子の数の増加に応じた数の接続部材を用意して接続部材を1つずつ蓄電素子に接続させるという作業をすることなく、印刷とエッチングを組み合わせた方法によりシート部材上に必要数の接続部材を一括して形成し、さらにその上に電極を形成することができるため、製造工程が複雑化するのを抑制することができる。
【0018】
また、請求項6に記載の発明は、容器内に複数の蓄電素子を収納して構成されるデバイスモジュールであって、容器内に、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の蓄電デバイスが収納されることを特徴とする。
【0019】
このように構成されたデバイスモジュールによれば、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の蓄電デバイスと同様の効果を奏する。
また、請求項6に記載のデバイスモジュールにおいて、容器の外側には、容器に収納された蓄電デバイスの正極端子と負極端子それぞれに接続されるとともに容器の外部に引き出された外部正極端子と外部負極端子が設けられている場合には、請求項7に記載のように、容器を支持するための支持部材が設けられるようにするとよい。
【0020】
このように構成されたデバイスモジュールによれば、外部正極端子と外部負極端子がデバイスモジュールを支持する役割も担っている場合において、外部正極端子と外部負極端子に掛かるデバイスモジュールの荷重を支持部材により低減することができ、外部正極端子と外部負極端子の破損を抑制することができる。
【0021】
また、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の蓄電デバイスの製造方法において、請求項8に記載のように、印刷とエッチングを組み合わせた方法により、シート部材上に接続部材のパターンを形成する工程を備えるようにするとよい。
【0022】
このように構成された蓄電デバイスの製造方法によれば、請求項5に記載の蓄電デバイスと同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1実施形態の蓄電デバイス1の部分構造を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A断面部、B−B断面部を示す図である。
【図3】電気的接続を説明するためのキャパシタ素子2の配置を示す斜視図である。
【図4】電気的接続を説明するための蓄電デバイス1の平面図である。
【図5】蓄電デバイスモジュール100の構造を示す斜視図である。
【図6】第2実施形態の蓄電デバイス1の構造を示す側面図および平面図である。
【図7】別の実施形態のセパレータの構成を示す平面図である。
【図8】別の実施形態の蓄電デバイスモジュール100の構造を示す斜視図、及びA−A断面部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(第1実施形態)
以下に本発明の第1実施形態について図面とともに説明する。
図1は、本実施形態の蓄電デバイス1の部分構造を示す斜視図である。
【0025】
蓄電デバイス1は、図1に示すように、複数個のキャパシタ素子2と、キャパシタ素子2を支持する支持フィルム3とにより構成されている。
キャパシタ素子2は、電気二重層キャパシタであり、正極および負極からなる一対の分極性電極11(以下、単に電極11ともいう)をセパレータ12を介して互いに対向して配置させることにより構成されている。さらにキャパシタ素子2は、分極性電極11を挟んでセパレータ12と反対側において分極性電極11と対向するように配置された集電体13を備える。
【0026】
なお、セパレータ12を挟んで図1における上側の電極11及び集電体13をそれぞれ電極11a及び集電体13a、セパレータ12を挟んで図1における下側の電極11及び集電体13をそれぞれ電極11b及び集電体13bという。
【0027】
分極性電極11は、通常、活物質に、バインダと導電助剤を混練して作成される。活物質としては、例えば活性炭粉末などの炭素材料が用いられ、導電助剤としては、例えばアセチレンブラック、グラファイト、金属粉末などが用いられ、バインダとしては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素系樹脂、SBR等のゴム系バインダ、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂などが用いられる。
【0028】
セパレータ12としては、例えばガラス繊維、セルロース繊維、またはポリプロピレン繊維などからなる不織布が用いられる。そして、セパレータには電解液が含侵されている。電解液としては、例えばテトラエチルアンモニウム塩やイミダゾリウム塩の非プロトン性有機溶媒電解質溶液が用いられる。アンモニウム塩やイミダゾリウム塩を構成する陰イオンとしては、例えばPF6-、BF4-、AsF6-、SbF6-、N(CF3SO32-、C(CF3SO33-、CF3(SO3-、F-、ClO4-、AlF4-、AlCl4-、TaF6-、NbF6-、SiF6-、CN-、F(HF)n-などが挙げられる。また、非プロトン性有機溶媒としては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、フッ素化γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、フッ素化プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどが挙げられる。
【0029】
集電体13の材料としては、例えばアルミニウム、銅、ステンレスなどが用いられる。
また支持フィルム3は、絶縁性、可とう性、耐熱性を有していれば特に限定されるものではないが、例えばポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレートなど)、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂フィルムが用いられる。本発明においては、耐熱性の点から、ポリイミドが好適に用いられる。
【0030】
なお本実施形態では、分極性電極11、セパレータ12、集電体13、及び支持フィルム3の厚さはそれぞれ、80μm、20μm、30μm、20μmである。
図2(a)は図1のA−A断面部を示す図、図2(b)は図1のB−B断面部を示す図である。図3は、キャパシタ素子2の電気的接続を説明するためのキャパシタ素子2の配置を示す斜視図である。
【0031】
図2(a)に示すように、支持フィルム3a上には、2個の略正方形状の電極11aを配置可能な矩形状の集電体13aが、その短手方向を支持フィルム3aの長手方向D1に沿うように整列して複数配置される。さらに、集電体13a上には、2個の略正方形状の電極11aが、支持フィルム3aの短手方向D2に沿って整列して配置される。なお本実施形態では、電極11の一辺の長さは約2cmである。
【0032】
また図2(b)に示すように、支持フィルム3b上には、2個の略正方形状の電極11bを長手方向に沿って配置可能な矩形状の集電体13bが、その長手方向を支持フィルム3bの長手方向D1に沿うように整列して複数配置される。そして、複数の集電体13bが長手方向D1に沿って配置されて構成された集電体列13Rは、支持フィルム3bの短手方向D2に沿って2列設けられており、この2列の集電体列13Rは、支持フィルム3bの長手方向D1に交互にずらして配置されている。さらに、集電体13b上には、2個の略正方形状の電極11bが、支持フィルム3bの長手方向D1に沿って整列して配置される。
【0033】
ここで、図2(a)に示すように、支持フィルム3a上に配置されている集電体13aを、支持フィルム3aの長手方向D1の左側から順に集電体13a[1],13a[2],13a[3],13a[4],・・・とする。
【0034】
また、集電体13a[N]上に配置されている2つの電極11aを、支持フィルム3aの短手方向D2の上側から順に電極11a[N−A],11a[N−B]とする(Nは整数)。
【0035】
また、集電体13a[N]と集電体13a[N+1]とを跨ぐように配置される集電体13bを集電体13b[N]とする(Nは整数)。但し、集電体13a[1]のみと対向している集電体13bは集電体13b[0]とする。さらに、電極11a[N−A],11a[N−B]と対向するように配置される電極11bをそれぞれ、電極11b[N−A],11b[N−B]とする(Nは整数)。
【0036】
蓄電デバイス1では、例えば、電極11a[1−A]と電極11b[1−A]とが対向しており(図2及び図3に記載の<1>を参照)、さらに電極11a[1−A]と電極11b[1−A]にはそれぞれ、集電体13a[1]と集電体13b[0]が接続されている。すなわち、電極11a[1−A]、電極11b[1−A]、集電体13a[1]、集電体13b[0]、及びセパレータ12は1個のキャパシタ素子2を構成する。以下、このキャパシタ素子2をキャパシタ素子<1>ともいう。
【0037】
また、電極11a[1−B]と電極11b[1−B]とが対向しており(図2及び図3に記載の<2>を参照)、さらに電極11a[1−B]と電極11b[1−B]にはそれぞれ、集電体13a[1]と集電体13b[1]が接続されている。すなわち、電極11a[1−B]、電極11b[1−B]、集電体13a[1]、集電体13b[1]、及びセパレータ12は1個のキャパシタ素子2を構成する。以下、このキャパシタ素子2をキャパシタ素子<2>ともいう。
【0038】
このため、キャパシタ素子<1>の電極11a[1−A]とキャパシタ素子<2>の電極11a[1−B]とは、集電体13a[1]を介して電気的に接続されている。
また、電極11a[2−B]と電極11b[2−B]とが対向しており(図2及び図3に記載の<3>を参照)、さらに電極11a[2−B]と電極11b[2−B]にはそれぞれ、集電体13a[2]と集電体13b[1]が接続されている。すなわち、電極11a[2−B]、電極11b[2−B]、集電体13a[2]、集電体13b[1]、及びセパレータ12は1個のキャパシタ素子2を構成する。以下、このキャパシタ素子2をキャパシタ素子<3>ともいう。
【0039】
このため、キャパシタ素子<2>の電極11b[1−B]とキャパシタ素子<3>の電極11b[2−B]とは、集電体13b[1]を介して電気的に接続されている。
さらに、電極11a[2−A]と電極11b[2−A]とが対向しており(図2及び図3に記載の<4>を参照)、さらに電極11a[2−A]と電極11b[2−A]にはそれぞれ、集電体13a[2]と集電体13b[2]が接続されている。すなわち、電極11a[2−A]、電極11b[2−A]、集電体13a[2]、集電体13b[2]、及びセパレータ12は1個のキャパシタ素子2を構成する。以下、このキャパシタ素子2をキャパシタ素子<4>ともいう。
【0040】
このため、キャパシタ素子<3>の電極11a[2−B]とキャパシタ素子<4>の電極11a[2−A]とは、集電体13a[2]を介して電気的に接続されている。
以上より、図3に示すように、キャパシタ素子<1>,<2>,<3>,<4>は電気的に直列に接続されている(図3の線L1を参照)。
【0041】
また、キャパシタ素子<4>と直列に接続されているキャパシタ素子2をキャパシタ素子<5>とし、キャパシタ素子<5>と直列に接続されているキャパシタ素子2をキャパシタ素子<6>とし、キャパシタ素子<6>と直列に接続されているキャパシタ素子2をキャパシタ素子<7>とし、キャパシタ素子<7>と直列に接続されているキャパシタ素子2をキャパシタ素子<8>とすると(図2及び図3に記載の<5>,<6>,<7>,<8>を参照)、キャパシタ素子<1>,<2>,<3>,<4>からなるブロックと、キャパシタ素子<5>,<6>,<7>,<8>からなるブロックとは構造が同一である。すなわち、蓄電デバイス1は、キャパシタ素子<1>,<2>,<3>,<4>を1つのブロックとして、このブロックを支持フィルム3の長手方向D1に沿って整列して複数配置したものに相当する。これにより、多数のキャパシタ素子2が直列に接続される。
【0042】
図4は、キャパシタ素子2の電気的接続を説明するための蓄電デバイス1の平面図である。図4に示すように、キャパシタ素子2は、支持フィルム3の長手方向D1に沿うように整列して複数配置されるとともに、支持フィルム3の短手方向D2に沿って2列設けられている。そして、支持フィルム3の一番左の下側に配置されているキャパシタ素子2を起点とし、支持フィルム3の長手方向D1で隣接するキャパシタ素子2、及び短手方向D2で隣接するキャパシタ素子2に交互に直列接続される(図4の線L2を参照)。
【0043】
このように構成された蓄電デバイス1は、例えば、以下に示す工程により製造される。
まず、支持フィルム3a,3bの表面に、集電体パターンを形成する。集電体パターンを形成する方法としては、特に限定されるわけではないが、例えばフレキソ印刷、スクリーン印刷などの印刷法やスパッタ法により、支持フィルム表面上に直接集電体パターンを形成する方法の他、印刷とエッチングを組み合わせた方法が挙げられる。印刷とエッチングを組み合わせた方法では、まず、支持フィルムと集電体材料(例えばアルミニウム箔)の積層フィルム上にレジストパターンを形成する。このレジストパターンは、集電体13に対応する所定部分のみに形成される。その後に、集電体材料をエッチングすることにより、レジストパターンが形成された領域以外で、集電体13の材料が除去される。エッチングは、ウェットエッチングであってもドライエッチングであってもよい。これにより、支持フィルム3a,3b上に集電体パターンが形成される。
【0044】
次に、集電体パターンが形成された支持フィルム3a,3b上にそれぞれ、活物質、バインダおよび導電助剤を含む電極組成物を用いて、電極11a,11bを形成する。電極を形成する方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、フレキソ印刷、スクリーン印刷などの印刷法や、間欠塗工法などの塗工法の他、シート状に成形した電極組成物を集電体パターン上に積層する方法、集電体パターン上にシート成形、ロールプレスし得る方法を用いることができる。
【0045】
そして、支持フィルム3a,3bにおける集電体13と電極11が形成された側の面をセパレータ12を挟んで互いに対向した状態にして、支持フィルム3a,3bをその外側の面から圧着する。こうして、蓄電デバイス1が製造される。
【0046】
図5は、蓄電デバイスモジュール100の構造を示す斜視図である。
図2に示すように、キャパシタ素子2を支持した帯状の支持フィルム3を、その長手方向D1に沿って所定の折り曲げ長さK1(本実施形態では5個のキャパシタ素子2を長手方向D1に沿って並べたときの長さ)毎に、折り目が長手方向D1に対して垂直になるように折り曲げて(図2の折り曲げ線C1を参照)、図5に示すように、蓄電デバイス1を蛇腹状に形成する。なお、支持フィルム3を折り曲げる箇所は、図2の折り曲げ線C1で示すように、電極11が形成されていない箇所となるように設定されている。
【0047】
そして、図5に示すように、蛇腹状に形成された蓄電デバイス1を、電解液とともに、例えば直方体形状の容器110内に収納する(図5の矢印Y1を参照)。こうして、蓄電デバイスモジュール100が製造される。
【0048】
容器110は、例えばアルミニウムなどの金属を樹脂で被覆した材質であり、容器本体111と容器蓋112とから構成されている。容器本体111は、蛇腹状の蓄電デバイス1を収容可能な収容部113を備え、この収容部113には、蓄電デバイス1を収容部113内に挿入するための開口114が形成されている。容器蓋112は、開口114を塞ぐことが可能な大きさに形成された板形状部材であり、蛇腹状の蓄電デバイス1と電解液が収納された後に、開口114を塞ぐ位置に取り付けられる。
【0049】
なお、蓄電デバイス1は、キャパシタ素子2が直列接続されることにより構成されたキャパシタ素子列の一端と他端にそれぞれ正極端子31と負極端子32が設けられている。
容器本体111は、内部に収納された蓄電デバイス1の正極端子31と負極端子32それぞれに接続されるとともに容器110の外部に引き出されて外部回路と接続される外部正極端子121と外部負極端子122を備える。また、収容部113内には、蓄電デバイス1の正極端子31及び負極端子32それぞれを外部正極端子121及び外部負極端子122に接続するための接続台125が設けられる。
【0050】
接続台125は、正極端子31が接続される正極接続台125aと、負極端子32が接続される負極接続台125bとから構成される。そして正極接続台125a及び負極接続台125bにはそれぞれ、外部正極端子121と電気的に接続された正極接続端子126及び外部負極端子122と電気的に接続された負極接続端子127が設けられている。正極接続端子126及び負極接続端子127はそれぞれ、容器110内に収納された蓄電デバイス1の正極端子31及び負極端子32と溶接等により接合される。
【0051】
なお、蛇腹状の蓄電デバイス1を容器110内に収納した状態では、正極端子31は、負極端子32よりも収容部113の底面部113aから高い位置に配置される。このため、接続台125は、正極接続台125aのほうが負極接続台125bよりも収容部113の底面部113aから高くなるように、正極接続台125aと負極接続台125bとの間で段差が形成されている。これにより、蓄電デバイス1の一端部で接続されている正極端子31、及び蓄電デバイス1の他端部で接続されている負極端子32をそれぞれ、蓄電デバイス1の一端部および他端部から無理に高さを変えることなく接続台125に接続することができる。
【0052】
さらに、直方体形状の容器本体111の裏面には、容器110を支持する支持部材130が設けられる。支持部材130は、実装時には、外部正極端子121及び外部負極端子122と共に、溶接等により基板に固定される。
【0053】
このように構成された蓄電デバイス1は、セパレータ12を介して互いに対向して配置されるとともに極性が互いに異なる電極11aと電極11bとを備えるキャパシタ素子2を複数有し、複数のキャパシタ素子2を互いに電気的に直列に接続して構成され、互いに隣接する任意の2つのキャパシタ素子2のうち一方を第1キャパシタ素子、他方を第2キャパシタ素子として、第1キャパシタ素子の電極11aと、第2キャパシタ素子の電極11bとを電気的に接続する金属製の集電体13を備えることにより、複数のキャパシタ素子2が電気的に直列に接続され、当該蓄電デバイス1が備える複数のキャパシタ素子2それぞれに接続される集電体13のうち少なくとも1つの集電体13は、集電体13が接続されている第1キャパシタ素子の電極11aと、集電体13が接続されている第2キャパシタ素子の電極11bとの間で折り曲げられている。
【0054】
このように構成された蓄電デバイス1によれば、集電体13を折り曲げることにより、集電体13を介して電気的に直列に接続された第1キャパシタ素子と第2キャパシタ素子とを積層した状態にすることができる。すなわち、蓄電デバイス1は、折り曲げるだけでキャパシタ素子を積層することができるため、個々のキャパシタ素子を1つずつ順次積層することにより電気的に直列接続する場合よりも、キャパシタ素子を積層する作業を容易に行うことができる。
【0055】
また、折り曲げられた集電体13に接続されている任意の第1キャパシタ素子の電極11bと集電体13を介して電極11aが接続されるキャパシタ素子2を第3キャパシタ素子とし、第1キャパシタ素子の電極11bと、第3キャパシタ素子の電極11aとを電気的に接続する集電体13は、集電体13が接続されている第1キャパシタ素子の電極11bと、集電体13が接続されている第3キャパシタ素子の電極11aとの間で折り曲げられていない。
【0056】
これにより、折り曲げられていない集電体13の数に応じ、積層されるキャパシタ素子2の数を少なくすることができ、蓄電デバイス1において、キャパシタ素子2が積層される方向(以下、素子積層方向という)の寸法を短くすることができる。
【0057】
また、任意の第1キャパシタ素子の電極11bと集電体13を介して電極11aが接続されるキャパシタ素子2を第4キャパシタ素子とし、第1キャパシタ素子と第2キャパシタ素子とが配列されている配列方向(支持フィルム3の長手方向D1)と、第1キャパシタ素子と第4キャパシタ素子とが配列されている配列方向(支持フィルム3の短手方向D2)とが直交するように配置される。
【0058】
これにより、短手方向D2に沿って配列されるキャパシタ素子2に応じ、長手方向D1に沿って配列されるキャパシタ素子2の数を少なくすることができ、蓄電デバイス1において、長手方向D1の寸法を短くすることができる。
【0059】
また蓄電デバイス1は、表面上に集電体13が形成された支持フィルム3を備える。
これにより、印刷とエッチングを組み合わせた方法によって支持フィルム3上に集電体13のパターンを形成する工程を、蓄電デバイス1の製造方法に採用することができる。これにより、蓄電デバイス1を構成するキャパシタ素子2の数を増加させる場合において、キャパシタ素子2の数の増加に応じた数の集電体13を用意して集電体13を1つずつキャパシタ素子2に接続させるという作業をすることなく、印刷とエッチングを組み合わせた方法により支持フィルム3上に必要数の集電体13を一括して形成し、さらにその上に電極11を形成することができるため、製造工程が複雑化するのを抑制することができる。
【0060】
また、容器110内に蓄電デバイス1を収納して構成される蓄電デバイスモジュール100において、容器110の外側には、容器110に収納された蓄電デバイス1の正極端子31と負極端子32それぞれに接続されるとともに容器110の外部に引き出されて外部回路と接続される外部正極端子121と外部負極端子122と、容器110を支持する支持部材130が設けられている。
【0061】
これにより、外部正極端子121と外部負極端子122に掛かる蓄電デバイスモジュール100の荷重を支持部材130により低減することができ、外部正極端子121と外部負極端子122の破損を抑制することができる。
【0062】
以上説明した実施形態において、分極性電極11は本発明における第1電極および第2電極、キャパシタ素子2は本発明における蓄電素子、集電体13は本発明における接続部材、長手方向D1は本発明における第1配列方向、短手方向D2は本発明における第2配列方向、支持フィルム3は本発明におけるシート部材である。
【0063】
(第2実施形態)
以下に本発明の第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
【0064】
第2実施形態の蓄電デバイス1は、キャパシタ素子2が、電気二重層キャパシタの代わりにリチウムイオンキャパシタである点以外は第1実施形態と同じである。
図6(a)は第2実施形態の蓄電デバイス1の構造を示す側面図、図6(b)は第2実施形態の蓄電デバイス1の構造を示す平面図である。なお図6(b)では、図6(a)におけるセパレータを挟んで上側の構造と下側の構造とを分けて示す。
【0065】
第2実施形態のキャパシタ素子2は、リチウムイオンキャパシタであり、図6(a),(b)に示すように、正極および負極からなる一対の電極51をセパレータ12を介して互いに対向して配置させることにより構成されている。さらにキャパシタ素子2は、電極51を挟んでセパレータ12と反対側において電極51と対向するように配置された集電体53を備える。
【0066】
なお、セパレータ12を挟んで図6(a)における上側の電極51及び集電体53をそれぞれ電極51a及び集電体53a、セパレータ12を挟んで図6(a)における下側の電極51及び集電体53をそれぞれ電極51b及び集電体53bという。
【0067】
電極51aは、リチウムイオンキャパシタの正極であり、正極活物質としては、例えば活性炭粉末、導電性高分子、ポリアセン系有機半導体などが用いられる。電極51bは、リチウムイオンキャパシタの負極であり、負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ポリアセン系有機半導体などが用いられる。そして、負極活物質には、リチウムイオンが吸蔵、担持されている。
【0068】
集電体53aの材料としては、例えばアルミニウム、ステンレスなどが用いられる。また集電体53bの材料としては、例えば銅、ステンレスなどが用いられる。本実施形態では、集電体53aにはアルミニウム、集電体53bには銅を用いている。
【0069】
なお本実施形態では、電極51a、電極51b、セパレータ12、集電体53a、及び集電体53bの厚さはそれぞれ、80μm、20μm、20μm、35μm、及び20μmである。
【0070】
そして、或るキャパシタ素子2の集電体53bと、このキャパシタ素子2に隣接するキャパシタ素子2の集電体53aとが、セパレータ12に形成された貫通孔12aを介して、例えば異方性導電膜(ACF)などの導電性接着剤56により電気的に接続される。これにより、第2実施形態の蓄電デバイス1においても、図4に示すように、複数のキャパシタ素子2が電気的に直列に接続される。
【0071】
このように構成された蓄電デバイス1は、セパレータ12を介して互いに対向して配置されるとともに極性が互いに異なる電極51aと電極51bとを備えるキャパシタ素子2を複数有し、複数のキャパシタ素子2を互いに電気的に直列に接続して構成され、互いに隣接する任意の2つのキャパシタ素子2のうち一方を第1キャパシタ素子、他方を第2キャパシタ素子として、第1キャパシタ素子の電極51aと、第2キャパシタ素子の電極51bとを電気的に接続する金属製の集電体53を備えることにより、複数のキャパシタ素子2が電気的に直列に接続され、当該蓄電デバイス1が備える複数のキャパシタ素子2それぞれに接続される集電体53のうち少なくとも1つの集電体53は、集電体53が接続されている第1キャパシタ素子の電極51aと、集電体53が接続されている第2キャパシタ素子の電極51bとの間で折り曲げられている。
【0072】
このように構成された蓄電デバイス1によれば、集電体53を折り曲げることにより、集電体53を介して電気的に直列に接続された第1キャパシタ素子と第2キャパシタ素子とを積層した状態にすることができる。すなわち、蓄電デバイス1は、折り曲げるだけでキャパシタ素子を積層することができるため、個々のキャパシタ素子を1つずつ順次積層することにより電気的に直列接続する場合よりも、キャパシタ素子を積層する作業を容易に行うことができる。
【0073】
以上説明した実施形態において、電極51は本発明における第1電極および第2電極、集電体53は本発明における接続部材である。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採ることができる。
【0074】
例えば上記実施形態においては、例えば、一面に縦2列×横5列で配列されたキャパシタ素子2を配置し、この一面毎に支持フィルム3を折り曲げることにより、蛇腹状の蓄電デバイス1を形成するものを示した。しかし、一面に配置されるキャパシタ素子2の数は上記に限定されるものではなく、縦N列×横M列(N,Mは1以上の整数)とすることができる。
【0075】
なお、複数のキャパシタ素子2が直列に接続された蓄電デバイス1を充電する場合には、蓄電デバイス1を構成する各キャパシタ素子2の充電電圧を均一化する必要がある。このため、各キャパシタ素子2の充電電圧を均一化するための電子回路、または素子(電気抵抗、ダイオードなど)を蓄電デバイス1に設けるようにするとよい。そして、電圧均一化のための上記電子回路または上記素子は、支持フィルム3の外側、すなわち、集電体が形成されていない側の表面上に配置するようにするとよい。
【0076】
また上記実施形態においては、蓄電デバイス1の蓄電素子として、電気二重層キャパシタまたはリチウムイオンキャパシタを用いたものを示した。しかし、蓄電素子としてリチウムイオン二次電池を用いたものであってもよい。
【0077】
また上記第1実施形態においては、1枚のセパレータ12上に複数の分極性電極11を配置して構成された蓄電デバイス1を示した。しかし、蓄電デバイス1を構成する複数のキャパシタ素子2毎にセパレータを分離させて設けるようにするのが好ましい。これは、或るキャパシタ素子2の正極電極と、これに隣接するキャパシタ素子2の負極電極との間でキャパシタが形成されるのを回避するためである。なお、キャパシタ素子2毎にセパレータを分離させるには、キャパシタ素子2毎にセパレータを設けるようにしてもよいし、図7に示すように、分極性電極11が配置されない領域においてインクジェット等を用いて密な材質の材料21(例えば、シリコーンゴム、エポキシ樹脂など)をセパレータ12に含浸させて、セパレータ12に格子状パターンを形成するようにしてもよい。なお、セパレータを分離するための材料は、適度な弾性を有するものが好ましい。これにより、セパレータ12がキャパシタ素子2毎に密な材質の材料21を挟んで分離される。
【0078】
また上記第1実施形態においては、支持部材130が直方体形状に形成されたものを示したが(図5を参照)、図8(a)に示すように、円筒形状に形成されるようにしてもよい。また上記第1実施形態においては、外部正極端子121及び外部負極端子122が直方体形状の容器本体111の側面から突出して設けられているものを示したが、図8(b)に示すように、容器本体111の裏面から突出して設けられているようにしてもよい。この場合には、外部正極端子121及び外部負極端子122はそれぞれ、直方体形状の容器本体111の裏面において、正極接続端子126及び負極接続端子127と対向するように設けられる。そして、正極接続端子126及び負極接続端子127はそれぞれ、接続台125と容器本体111の底面を貫通して容器本体111の裏面側に引き出されて、外部正極端子121及び外部負極端子122と接続される。
【符号の説明】
【0079】
1…蓄電デバイス、2…キャパシタ素子、3(3a,3b)…支持フィルム、11(11a,11b),51(51a,51b)…電極、12…セパレータ、13(13a,13b),53(53a,53b)…集電体、21…密な材質の材料、31…正極端子、32…負極端子、100…蓄電デバイスモジュール、110…容器、121…外部正極端子、122…外部負極端子、125…接続台、130…支持部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セパレータを介して互いに対向して配置されるとともに極性が互いに異なる第1電極と第2電極とを備える蓄電素子を複数有し、複数の前記蓄電素子を互いに電気的に直列に接続して構成される蓄電デバイスであって、
互いに隣接する任意の2つの前記蓄電素子のうち一方を第1蓄電素子、他方を第2蓄電素子として、前記第1蓄電素子の前記第1電極と、前記第2蓄電素子の前記第2電極とを電気的に接続する金属製の接続部材を備えることにより、複数の前記蓄電素子が電気的に直列に接続され、
当該蓄電デバイスが備える複数の前記蓄電素子それぞれに接続される前記接続部材のうち少なくとも1つの前記接続部材は、該接続部材が接続されている前記第1蓄電素子の前記第1電極と、該接続部材が接続されている前記第2蓄電素子の前記第2電極との間で折り曲げられている
ことを特徴とする蓄電デバイス。
【請求項2】
折り曲げられた前記接続部材に接続されている任意の前記第1蓄電素子の前記第2電極と前記接続部材を介して前記第1電極が接続される前記蓄電素子を第3蓄電素子とし、
前記第1蓄電素子の前記第2電極と、前記第3蓄電素子の前記第1電極とを電気的に接続する前記接続部材は、該接続部材が接続されている前記第1蓄電素子の前記第2電極と、該接続部材が接続されている前記第3蓄電素子の前記第1電極との間で折り曲げられていない
ことを特徴とする請求項1に記載の蓄電デバイス。
【請求項3】
任意の前記第1蓄電素子の前記第2電極と前記接続部材を介して前記第1電極が接続される前記蓄電素子を第4蓄電素子とし、
当該蓄電デバイスが備える前記第4蓄電素子のうち少なくとも1つの前記第4蓄電素子は、前記第1蓄電素子と前記第2蓄電素子とが配列されている第1配列方向と、前記第1蓄電素子と前記第4蓄電素子とが配列されている第2配列方向とが直交するように配置される
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蓄電デバイス。
【請求項4】
前記セパレータは、
前記セパレータと異なる材料を前記セパレータに含浸させることにより、少なくとも前記セパレータの一部が前記蓄電素子毎に前記異なる材料を挟んで分離されるように構成される
ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の蓄電デバイス。
【請求項5】
表面上に前記接続部材が形成されたシート部材を備える
ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の蓄電デバイス。
【請求項6】
容器内に複数の蓄電素子を収納して構成されるデバイスモジュールであって、
前記容器内に、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の蓄電デバイスが収納される
ことを特徴とするデバイスモジュール。
【請求項7】
前記容器の外側には、該容器に収納された蓄電デバイスの正極端子と負極端子それぞれに接続されるとともに前記容器の外部に引き出された外部正極端子と外部負極端子と、前記容器を支持するための支持部材とが設けられる
ことを特徴とする請求項6に記載のデバイスモジュール。
【請求項8】
印刷とエッチングを組み合わせた方法により、シート部材上に前記接続部材のパターンを形成する工程を備える
ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の蓄電デバイスの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−222771(P2011−222771A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−90786(P2010−90786)
【出願日】平成22年4月9日(2010.4.9)
【出願人】(000004178)JSR株式会社 (3,320)
【Fターム(参考)】